※この企画は中華風世界が舞台です
- (あと一人。最後の一人を殺せば、任務は終わる。目的遂行の為、そして何より主の為に。影は最後の標的の下へ赴いた) -- 馬張
- (荒れ果てた荒野を一人の女が行く)
-- 猛鷹?
- ………(それを遠方より見つめる人影が一人。その距離は凡そ人間の視野を越えているが、
確実のその目は猛鷹を捉えていた…) -- 馬張
- ………(影は手を出さなかった。自分が手を下さなくとも、彼女は死ぬ。それを感じ取ったからだ。
余計な行動は、自分の身を危険に晒すだけ。無駄な危険を増やす事を避け、影はその場を立ち去った…) -- 馬張
- (残りの標的は十三名。まだまだ先は長いが、必ずやり遂げる。その為に、この地に居るのだから) -- 馬張
- (砂塵舞う荒野を、一人歩く姿がある……)//一騎打ちお申し込みです -- 猛鷹?
- (見渡す限り誰も居ない荒野。だが、それは人の可視範囲に居ないに過ぎない。
その人影は、遥か彼方より標的を見つめていた…)//受けさせてもらいますね -- 馬張
- (果て知れず、視界も利かず。巨大な武器を担いだ姿は、その中でも良く目立つ。自身の足音、砂塵の擦れ鳴りが、多くの音を消していた……)
//ではよろしくお願いします -- 猛鷹?
- ………(女は何処からともなく槍を取り出すと、人間では目視すら困難な距離から標的目掛け槍を投げつけた。
これで決まるとは思っていない。様子見の一手だ) -- 馬張
- (明るき闇の中を、一直線に飛んでくる一本の槍。空気を穿ち裂く音を立てて)
……(くる、と、女は振り向く。かすかに聞こえてくる音。その来る方角を見極め、肩に担いだ武器が担がれたまま、僅かな挙動に弾いた) -- 猛鷹?
- ………(槍が弾かれた際の女の細かな動きを記憶する。反応にかかった時間、弾いた動作、弾かれた槍の角度。
情報は充分に仕入れた。人影は得た情報を分析し、確実な暗殺を成し遂げる為にその場を離れていった…) -- 馬張
- (離れていく気配……この砂塵、あえて深追いすることもないだろう。向こうから離れていくのならば
傍らに落ちた槍を一瞥すれば、自身もまたそこを離れていった) -- 猛鷹?
- (複数の馬の嘶きと人の声、それが風に乗り鬱蒼とした山野を渡る)
(耳を澄ませて見れば、いずれかの軍の将が僅かの手勢を連れ辺りの地形を調べているようだった) -- 星華?
- ………(連なる木々の枝の一本に、気配も無く立ち軍を見下ろす影が一つ。今月は静観を決めるつもりだったが、
相手の方から来たのであれば隙を見逃す道理も無い) -- 馬張
- (その小集団はやがて人がやっと登れるかと言う険しい崖に行く手を阻まれた)
(何事かを話し合っていたようだが、不意に中心に居た将と思われる小さき影がその身一つで崖を駆け上がる) (後ろから聞こえる静止の声からして独断であるらしい、その少女は崖下へ「すぐ戻る」とだけ叫びその場を走り去った) -- 星華?
- (絶好の機会…これを人影が見逃す筈は無かった。人影は枝と枝の間を飛び交うと、少女の向かった崖下へと先回りを始めた…) -- 馬張
- (その歩みはほぼ散策と言えた、背伸びをし晴れ晴れとした表情で陽のあたる場所を歩く。その様子から地形を調べる云々は口実に過ぎないと知れる)
(見れば年端も行かぬ小娘、それが部隊の将を勤めているのだから苦労も並大抵ではあるまい、故に今のその姿は隙だらけに見えるであろう) (やがて木々に囲まれた空地のような開けた場所に出る、適当な場所に腰を下ろしそこで小休止しているようであった) -- 星華?
- ………(対象が一人になった瞬間は絶好の機会…されど、若干場所が悪い。視界が開けた場の上に、今はまだ日が高い。
仕損じる事は二度目に仕掛ければ良いだけので問題ではないが、姿を確認される事は大問題である) ………(結果として、人影は少女への攻撃を今回は見逃す方向で決定付けた。しかし、諦めた訳ではない。 あくまで「今回は」見逃したに過ぎないのだから) -- 馬張
- (草木の匂いにそよぐ風。存分に気分転換できたのだろう、しばらくして立ち上がると来た道をそのまま引き返していく)
(危機がすぐそこに口を開け待っていた事実に気付かないまま、こうして星華は虎口を脱した) -- 星華?
- …嫌いではありませんが… -- 馬張
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