黄 金 暦 | 主 な 出 来 事 | 西 暦 換 算 |
黄金暦 226年 1月 ~ 4月 |
《 バ ル バ ラ の 誇 り 》
北方々面軍を丸々全て失った帝国軍は 今までの広大な戦線が維持できなくなったため、あえなく南方侵攻を断念。 長らく南方の拠点として聳えていたゼナン要塞を破棄。南方方々軍を撤退させ、解体。 主力と共にゾド要塞に集結させ、再編。総勢15万を越える大軍団となる。 戦線を収縮した代わりに補給と連携の密度が強まった帝国軍は遅々ながら再び侵攻を開始。 しかし、最大の武器である機動性を失った帝国軍では今までのような強撃を行うことは叶わず、 さらに連合軍もここまでに蓄積してきた帝国軍への対応策を生かして各地で善戦。 連合側も情報戦の重要さを理解しはじめ、此処にきて初めてお互いの戦術レベルが拮抗したのである。 それでも、相変わらず経験差で帝国軍が僅かに有利であり、連合にとって未だ状況は芳しくないといえた。 しかし、北方の元連邦領にバルバランドの軍隊が 今は亡き連邦の竜鱗装備を携えて突如出現したことで状況は一変。 バルバランドのバーサーカーたちは負傷も凍傷も気にせず奇襲、 強行を繰り返し、守りが手薄だった帝国軍の北方守備隊は壊滅した。 彼らは 『 友の墓標を立てるために 』 という動機のみで極寒とガラスの地獄を切り開き、 かつての連邦領に足を踏み入れていたのである。 無数の墓標と共に生まれたそのいくつかの集落には村としての機能などは一切備わっていなかったが、 彼らの切り開いた新たな山道によって王国から北方への迂回路が出現したことになり、 さらには集落が存在する事によって、非常にお粗末ではあるが、補給路が確保された状態となったのである これにより、北をバルバランド、西をローディア、南を神国とスリュヘイムによって帝国軍は包囲された形となった。 熾烈な二正面作戦を展開せざるを得なくなった帝国軍は戦力が分散され、連携が崩れたことで徐々に後退。 ついに本隊がゾド要塞にまで下がらざるを得ない状況に追い込まれることとなった。
| 8/20 ( 月 ) ~ 8/23 ( 木 ) |
同年 5月 ~ 8月 |
《 ゾ ド 要 塞 包 囲 戦 》
包囲網の完成による戦力の分散により、物量差を覆した連合軍は各地で快勝を重ね、進軍。 各国の特色ある兵科が見事に連携し、柔軟に帝国軍を撃破していった。 アンデッドや柱の騎士達を盾にしつつ距離をつめ、 至近距離に入ってからは公領軍のマスケットの一斉射で敵の突撃を阻害、 最後に重装騎兵がバーサーカーと神殿騎士の援護を受けつつ圧殺するという定石は、 物量差を覆された帝国軍には劇的に作用し、 さながら第一次会戦の状況を真反対にしたような一方的な展開が続いた。 最終的に戦線はついに帝国軍前線の最重要拠点、元神聖ローディア共和国首都ゾドにまで迫る事となった。 かくして、統一連合軍12万対大爛帝国軍8万……ゾド要塞前にて会戦。ゾド要塞攻略戦である。 帝国軍は篭城を敢行し、守備を固めたが、 石城が主な西側諸国の方が攻城戦の技術に優れている事は以前より明白であり、状況は危機的となった。 ついに兵糧尽き、ゾド要塞内の帝国兵達は重傷者に止めをさして食すまでの極限状況にまで陥ったが、 そのとき東の地平線を埋め尽くし、友軍が到着。 長期出兵に業を煮やした天壌帝がついに本国主力の一部を増援として投入したのである。その数、実に10万。 圧倒的物量と帝国本土の主力による高度な連携戦術により連合軍は圧倒され、撤退。 いつかの連合軍のそれと同じように、首の皮一枚で帝国軍は全滅を免れた。
| 8/24 ( 金 ) ~ 8/27 ( 月 ) |
同年 9月 ~ 12月 |
《 王 都 決 戦 》
帝国軍の圧倒的物量により、連合の前線は加速度的に崩壊していった。 連合軍は帝国軍の包囲を行うために全軍を各方面に分散していたため、それが仇となったのである。 そして、ついに帝国軍の諜報部隊により魔導砲が既に発射不能になっているという情報が帝国軍に齎され、 これを期に再び中央突破を敢行。 未だ各地に部隊が散ったままの連合軍ではこれを留める事は叶わず、 全軍なんとか集結したころには、ついに王都決戦にまで持ち込まれていた。 かくして、黄金暦226年9月15日。 統一連合軍10万対大爛帝国軍15万……。 西ローディア王都 " ローランシア " 前にて開戦。 統一連合はこの戦で負ければ中央水源が奪われることになり、 それは重農主義を掲げるローディア連合王国の国家体制崩壊を意味する。 まさに、西爛戦争の趨勢をきめる天下分け目の一戦であった。 緒戦は帝国軍が物量により圧倒したが、 城砦・要塞前にて公領のマスケットが火を吹き、帝国軍の突撃を阻害。 それでも突出してきた兵士は神殿騎士とバーサーカーが撃退し、 隙を見せれば連合王国の重装騎兵による突撃により悉く帝国軍を殲滅した。 しかし、帝国軍は圧倒的物量と化学兵器、そして蟲や毒による生物兵器のほか、 徹底的に距離を取った弓騎兵による引き撃ち、火計、夜襲などで冷静にこれらに対処した。 戦の後半では水銀毒なども連合軍内で蔓延し、前線復帰する兵の数もかなり少なくなっていた。 数の有利から以前帝国軍が僅かな優勢を保ってはいたが、 それでも、最早そのような優勢などいつ吹き飛ぶとも知れない切迫した戦いが各所で展開されており、 お互い既に一歩も引かず、前線では完全に戦局は拮抗していた。 この時点では、未だ勝負の行方は誰にも分からなかった。
| 8/28 ( 火 ) ~ 8/31 ( 金 ) |