アイゼンロニー獣王国 †
領土 †
- 総計 13050km^2
- 南方と北方を小高い山脈に囲まれた陸の孤島。
- 海には面していない。
水源として各山々から細河川で繋がる湖を貯水湖として利用する地域が多い。 水源を中心として発展してきた地域が多く、名の付く湖の周辺に大きな集落があることが多い。
- 南北を囲む山々によって雨量が調節されることで、夏場と冬場の湿度が平均よりも低い。
そのため温度変化が急であるので、身体の弱い人間は定住することができないだろう。
歴史 †
- 北方エストナ魔導国の一部を割譲してBG200年程に建国した比較的新しい国である。
現在(AG250年時)はアイゼンロニー15世が統治を行なっている。
- 初代王「アイゼンロニー」が150年の人生で375人の子供を産み、
その血族だけで築き上げた国である。
- 公用語は『統一語』であるが、一部西方にはエストナ語を話す集落も存在する。
- 完全なる女尊男卑が認められている国であり、
王家はもちろんのこと家督を継ぐ者は長女と定められており、 相続法を一としたいくつかの法律も、女尊男卑に基礎を置いている。
- 種族的に女性の性欲が極めて強く、国内の性犯罪の九割が女性に端を発している。
- また、アイゼンロニーの民は生涯で平均15人ほどの子を成す。
外見の麗しさも一つの価値観だが、同じようにたくさん子を産める女がいい女とされている。
政治 †
- 議会(国政運営)と法律府(裁判所)の二権分立性。
相互に監視関係にある。
- 国政の最終決定権は王にあるが、王は実質、承認を行うのみとされている。
経済 †
- 主産業は鉄鋼・酪農。
近年は観光業にも注目されている。 ただし、諸外国の内、第三次竜命協定に加盟している国の中にも、この国への渡航を禁じている国もあり、 渡航の際には注意が必要。特に男性は国の性質を良く調べてからの渡航を勧める。
- 影の主産業として戦争代行、傭兵業といった物もあるが、
こちらは国として掲げているわけではない。
民族 †
旧御三家 †
- 初代獣王アイゼンロニーの下で忠誠を尽くした彼女の娘達の末裔を指す。
代々アイゼンロニーの身辺警護を行ってきた家系を指していたが、 近年国内の近代化が進むにつれて地位を失いつつあることを揶揄されて『旧御三家』と呼ばれる。
- それでもアイゼンロニー国内外への影響力は多大であり、
旧御三家の一つでも敵に回せばその家系はその代で途絶えるとされて恐れられている。
バチスカーフ(垂れ犬耳) †
- 別名『千血のバチスカーフ』
- アイゼンロニーの中でも根からの戦闘民族であり、
その価値観は戦闘至上主義にかなり傾倒している。 強いことは美しいことであり正しいことであるという思考を、 生まれたときから植えつけられるために妄信的に強さを求め、戦いの中で死んでいく者の多い種族である。
- その強さを維持するために、種族を問わず、手段を問わず交配を重ねてきた経緯を持ち、
バチスカーフに交わったことのない種族はないとまでされている。 それだけの異種間交配を続けていながら、人型を保っているのは、 それだけ『バチスカーフ家』の血が強いからとされている。
- 驚異的な身体再生能力も、何らかの種族の血が作用しているらしい。
- 別名『サウザンドブラッド』。
揶揄してバチスカーフ・サウザンドブラッドを名乗る一族もいる。
- バチスカーフは敗走の度に強くなるという伝承が存在し、
主国エストナではもし戦場で彼女達に遭遇し、勝利を収めた場合、命が惜しければトドメを刺すことを勧めている。 『でなければ彼女達は敗走の記憶を以て何倍にも研鑽を積み、貴方より強くなって再び現れるからだ』(原文訳そのまま)
- その平均身長は250cmであり、
普通の人間に照らし合わせれば余りにも大きな身長を以てなお『美しい』と言わしめるほどの魔性の美貌を備える者が多い。 交配を主な成長性とするバチスカーフにとって外見の美しさは一つの武器足りえるため、 このような方向で進化してきた物とされている。
- バチスカーフの家訓は『強き種を以て強き子を成す』であり、
15の成人の折りに家から叩きだされ、強い雄を従えて帰ってくることを家則としている。 多くは子種だけであったり、生殖器官だけの採取になったりするが、種さえ貰えればバチスカーフにとってはどうということはない。
- バチスカーフにとって雄は猛々しくあるに越したことはないので、
善人悪人を問わず、ただ強い者が正義となるため、 自らを犯す気概のある強き雄を迎合する姿勢すらある。
- ただ、弱い雄の精などは胎内で何らかの作用によって殺害するくらいは平気でやる。
- 主に卵子で撲殺するとかそういう。
- バチスカーフの女は男を籠絡するために美しい外見を70近くまで保ち続ける。
強い雄から精を搾り取ることに特化した技能である。
- 平均寿命は120歳だが、搾り取った精によっては100年ほど寿命に誤差が出る。
- 軍事産業に関して、他の旧御三家より密接な繋がりを持った種族である。
- その歴史は古く、現在のエストナに騎士として召し上げられる人数だけで言えば、
新御三家はもちろん、旧御三家の中でも断トツに多い。
フォックステイル(狐耳) †
- 別名『妖腕のフォックステイル』
- 旧御三家の中では一番後発の種族である。
- 自らの戦闘力を高める為に、人間の持つ三大欲求である『食欲』『性欲』『睡眠欲』の他に、
『暴力欲』を備えた人種を言う。 多くが狐耳を持つ。他の人種と同じく耳としての機能は皆無。
- 尻尾の多さがフォックステイルの力の大小を示す指標となっている。
尻尾は最大で九尾にまで分かれ、一本増えるごとにフォックステイルとしては倍ずつ強くなっていく。 そのため、上位の尻尾数を持つ相手に挑むことはアイゼンロニーでは無謀とされている。
- 現在確認されている九尾持ちのフォックステイルは三人、八尾持ちは三十六人である。
七尾以下のフォックステイルはアイゼンロニー国内には無数に存在する。
- 他の旧御三家と呼ばれる一族『バチスカーフ』『クラインライン』に大きく水を開けられていた時代があり、
その次代に『一族革新』と呼ばれる革命を起こしている。
- 具体的には、各々が自身の暴力欲とどのようにして付き合っていくかということについて自覚的になり、
その付き合い方によって六つの流派に別れるという事件を指す。
- この際についた序列は、集団としての成立の順序であるのだが、
実質的に先に出来た流派の方が集団としての力が大きくなったため、 規模や格式を表す本来の意味での序列の意味が跡付けで成立している。 特に序列が上位であるから下位はそれに隷従しなくてはならないといったようなことはない。
序列第一位『皇木(スメラギ)』 †
- 暴力欲を支配することを選んだ流派。
- その名の通り、暴力欲を支配することが出来る一部のフォックステイルが名を連ねる。
その多くは下位の序列の流派を従え、自ら武を行わず武を成すことを良しとしている。
- フォックステイルの中で、最初に序列二位『妃崎』の利用価値を見出した者が作った流派であり、
またこの序列制度や一族革新といった歴史的な出来事も、この流派が導いたとされている。
- 皇木の多くは暴力欲というものを調伏した者が多く、
逆説的に強大な力の行使を行える種として優生な性質を持つ者が多い。
タマモ・フォックステイル・皇木 †
- 序列第一位『皇木』が擁する三大九尾の内の一尾。
- 主に財界で物の価値を決める『経済屋』と呼ばれている。
- 一説では国をそのまま購入出来る程の富を所有していると言われている豪商家。
その取引内容には分け隔たりがなく、彼女の前では非実在商品から人間の魂にまで1g単位で値段を付けられると言われている。 主に経済的な暴力によって世界を動かすことを以てフォックステイルの在り様を示している人物。
- 実在の人物であることは証明されているのだが、
その姿を見たことのあるものは甚だ少なく、 現在も生きていると仮定するならば150歳を超えていることになる。
キリス・フォックステイル・皇木 †
- 序列第一位『皇木』が擁する八尾持ちの一尾。
- 戦争を偏執的に愛し、戦争に愛されていると嘯くことから『戦争屋』と呼ばれている。
- 戦争に関するあらゆるものを取引し、
人材や武器のみならず、時には戦争の火種や戦争の理由を取引することもある。
- 本人の言に違わず性愛に近い物を戦争という状態に抱く、筋金入りの変質者。
その嗜好は戦争の大きさに比例して愛情も強くなるため、いつかその愛情で世界を壊すのではないかと笑いながら告げる。
序列第二位『妃崎(キサキザキ)』 †
- 暴力欲に全てを委ねることを選んだ流派。
- その多くは会話すら不可能なまでに暴力欲によって支配されており、
一族の殆どが『乙種人的災害』に指定されている。
クウコ・フォックステイル・妃崎 †
- 序列第二位『妃崎』が擁する『三大九尾』の内の一尾。
- 『47人の人類の敵』の一人。
- 何者にも従わず、ただ破壊したいという欲求によって、小国大国併せて六つもの国を壊滅に追い込んだ後、
侵攻先の北端の凍土にて大地に概念幽閉されるまでその手で星の数程の無辜の命を奪ったとされるフォックステイルの忌み子。 北方への道には今でもその爪痕が残る地域がある。
- 最も序列二位『妃崎』を象徴する存在であり、
未だにアイゼンロニーが国際連盟に独立国として承認されることが出来ない原因を作り出した張本人である。 反面、アイゼンロニー国内では強さこそ本懐である風潮により市民の間では英雄視されている。 何にも縛られない強さへの信仰の象徴として掲げられることも少なくない。
序列第三位『泉川(イズミカワ)』 †
- 暴力欲を捨て去ることを選んだ流派。
- 暴力欲を完全に抑制し、全く違う分野でフォックステイルという有り様を表現しようとする流派。
- 主にその能力の発現先は魔術や技術に傾注し、
特に魔術分野において目覚しい功績を残す者も居ることから、 フォックステイルの古い有り様とは全く対極に有りながら序列三位に位置している。
イナリ・フォックステイル・泉川 †
- 序列第三位『泉川』が擁する三大九尾の内の一尾
- エストナ式魔術階梯で17階梯の魔力を有する文字通りの怪物。
- ユニークネームは『兎殺し』
専門分野は『召喚魔術』で根源属性は『狐』。
- エストナ魔導国お抱えの宮廷魔術師にして近衛騎士。
膨大な魔力によって主君の身を守る六代目護衛長を100年以上の長きに渡って務めている。 『物理』『精神』『意味』『概念』『論理』『対界』の六重思考による恒常防壁は肌一枚の距離で十五階梯魔術が発動しても傷一つ付かない彼女の専売特許である。
序列第四位『彩塔(サイトウ)』 †
- 暴力欲を抑制することを選んだ流派。
- 原初のフォックステイルから存在していた暴力欲をある程度抑制する形で、
かつその行使を行える中庸の立場を採った者達の総称。
- ゆえに一流になることが出来ず、
目立った功績も未だない
序列第五位『新山(ニイヤマ)』 †
- 暴力欲に触れないことを選んだ流派。
- フォックステイルの中に存在する『暴力欲』対して手を加えず、
原初の有り様を貫く伝統の派閥を指す。 その勢力は極めて小さく、先時代的とされている。
- 暴力欲に対して手を加えないという判断を採ったために、
一般人の中に置いては軋轢が生じる程の常識の齟齬が生まれることが多く、 また本人達もその齟齬に苦悩をさせられることが多い不遇の流派である。
- 流派の中では最小の人数であり、現在は宗家と二つの分家を残すのみとなっている。
ただし、アイゼンロニーの民は基本的に胎生であるにも関わらず多産であるため、 家流としては三本しか残っていないが、その人数は集落を遥かに凌駕するほど多い。
序列第六位『古池(フルイケ)』 †
- 上記5流派に含まれない暴力欲との付き合い方をしている者の総称的流派。
- 今の所逸脱を好む者が名乗っているだけで、大きな功績等は残せていない。
クラインライン(狸耳) †
新御三家 †
『リバーエンズ』(猫耳) †
『インヴォルグ』 (オオカミ耳) †
『アーリーモーニング』(兎耳) †
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