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その家の妻が冒険者を引退してから暫くして、一家の姿が見えなくなりました どうやら住み着いている怪異たちは元気そうにしているようですけれど なんでも一度、夫の実家に帰省しているということです そういうわけで、一家は夫の実家に帰省していました 東の果ての地、日出国、その一角にいる母を訪ねて 夫の母はこれを大層喜んで、孫達には特に笑顔を向けていました 戦国模様は大分前にいくらか落ち着き、頃は平穏の時代 滞在は長くしないつもりであったとはいえ、それもまた許される だからこそ、彼らが2年ほどもそこにいたのかといえば、その限りでもないのです その地にて、子供達が2人増えました。元気な、男女の双子です なにせ家の方ではことに及ぶ隙が少ないものですから、はりきりました 母親も積極的に協力してくれる性格なのでことさら上手く 孫達を可愛がりながらにさり気なく応援しているのでした そして、その2年経ったある日 一家はこの慣れた町へと帰ってきます。夫の母も連れて 家を空けている間に増築の普請を頼んでいたのですが それは家族が今後増えるだろうことを見越してのこと 子供達だけでなく、母親も視野に入れてのものだったのです 怪異たちはひどく驚きました、何せ家族が一気に3人も増えたのですから…… ちなみに母親は全く遠慮していなかったそうです 母親の夫、つまり夫の父と暮らした家ではありましたけどそこは孫の存在 わりとあっさり説得に応じたのだとか何とか それからまた何年かたち、5人目の子供が生まれました 家の住人は夫妻と子供が5人、それから夫の母に怪異が4体 全部で12の住人がひしめく大所帯です それはそれは賑やかで、近所で一番のものでした 見合った家に騒がしさ、毎日のように起こる小さな騒動 どれもこれも、楽しく、思い出になって…… そんな風に、彼らは今でも暮らしています。末永く幸せに つまり、めでたし、めでたしと、それが約束されながら
工房での思い出
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