GC/0007
- (いつもの両替を頼んでいる間、沈思黙考していたシスターが口を開く)
……ジェイコブは連れ戻したよ。(そう言った後、重い溜息を吐いて再び黙り込んだ) -- ドリス
- 事態は君の知るところとなり、行動しないという選択肢はなかった 君が望み、得ようとした結果の全てではないかもしれないけれど……道筋はつけられたとのだとすれば
僕は「よかった」と言っても構わないはずだ 失われることを看過できない何物かのために、君は代償を差し出した そして取引は成立したらしい 喜ばしいことだ -- ペリンツィア
- 喜ばしい? 何がだい?(皮肉めいた口調で口を開く)うちにシャブ中の穀潰しが一人増えただけさね。
まぁ…………情報はありがたいと思っちゃいるさ。その点に関しちゃアンタに感謝をしなきゃいけないらしい。 -- ドリス
- さて、こいつをここの共通通貨…すべて銅貨で替えてもらいたいんだが。
(袖口からすっと取り出したのは極東の古びた官製銭票。銅貨にして掌大の小袋一袋分程度の額面だ) -- マーメイ
- おー、面白そうなお金だね(退屈していたところに持込があってすごくいい笑顔になる)共通通貨? 何通りかの種類があるけど、どこで使いたいかによるかな
ここでの暮らしが長い人には言うまでも無いことだけど、城内には文化圏だとか生活圏とでも呼ぶべきものがある とてもフワフワしていてユルいつながりだ たいていは特定の世界の出身者が寄り集まってできたコミュニティで、それぞれ仲間内で使える通貨を持っていたりする(メジャーどころの銅貨を六種類並べて)どれが欲しいんだい? -- ペリンツィア
- 私の故郷の銭票でね。仕舞い込んでいた古い本に挟まっていたんだ。 信用貨幣に移行したばかりの紙幣のはしりで、今じゃなかなか見ないもので…といっても、ここ以外でその価値が通じるかは怪しいが。
ああ、ひとまず南地区の機械の類で使えるものでいい。 自動化というのは便利ではあるが、古いものは硬貨しか受け付けない物が多くてね。(小さく嘆息し) えぇと…これだな。(並べられた銅貨のうち一つをすっと滑らせる) ……しかし、キミはいつもここにいるような気がするが…?(いつ寝起きしたり出掛けたりしているのだろう、と少し気になった様子) -- マーメイ
- ふるさとから持ってきたのか ここに持ち込まれるお金は大抵そういうものだけれど……発行時期の古いものなら、額面よりも史料的価値の方が大きい部類かもしれないな
いつかまた世界が接続することに賭けられるなら、そのオッズの分だけ価値を織り込んでみてもいい 発行主体の信用力やインフレ率も加味すれば、時間が経つほど条件は厳しくなるけれども 久々に繋がってみればお金の単位すら変わってました! なんて珍しくないものね(そろばんを弾き、手数料を差し引いて銅貨の金額を示す)これでよければ交渉成立だ! 僕のことが気になるのかい? 秘密、言い換えれば機密情報は通貨と同等の価値を持ちうる けどまあ、連絡先だけ残して外すこともあることくらいは開示されてしかるべきだろうね -- ペリンツィア
- 私自身、無かったものとして忘れていたくらいのものだからね。他にも何枚か…どうやら昔の私はへそくりが趣味だったらしい。(肩をすくめて見せながら)
今も故郷で使えるかは果たしてどうだろう。 なにせ動乱の多い国だ、1世紀も経っていれば歴史的価値以上のものはないだろうね。 (そろばんの金額に目を落とし、首肯する)…まぁ、妥当だな。取り扱う場所があっただけでも儲けものだ。 いや…私もここに来て長いが、少々不思議に思ったものでね。双子なのか分身体でも作る魔術でも、と思っていたが…そうか、それが知れただけでも探究欲は少し満たされたよ。(両替を待ちつつ、冗談めかして笑いながら) -- マーメイ
- 価値を認識されなくなったお金はまだお金といえるのか? もしかしたら値打ちものかもしれない、と君が考えた瞬間このお札は自分を取り戻したのかもしれない
史料的価値について言うなら、向こう二、三百年は期待できないかもしれないな 死んだ通貨は駆逐され、しかし価値を見い出すものが現れるまでさらにいくらかの時を要する で、一世紀と言ったか 孫がいる様な齢には見えないな 若作りというには度が過ぎている……あるいは時間の尺度が違う世界の出身か? そういう資源に恵まれている場合もある…… 銭剣が作れるくらいの量にはなったな(銅貨のみの棒金をいくつか盆に載せて返す)数多の人の手を渡り歩いた硬貨はある種の呪力を持ち得るのか? 興味深い話ではある -- ペリンツィア
- 確かに、栞から財源に華麗なる復活を遂げたわけだ。まだ何枚かある分は今しばらくとっておくことにしようか。
ふふ、流石に孫はいないが…いわゆる東洋の神秘、というやつさ。 西洋と同じく時の軛から外れる法というものはあってね。 (返された棒金を懐へと収め)古きものに宿るものがある…というのはよくある話ではある。魔術的にも、そうしたものは触媒として高い効果を発揮することも少なくない。 さて、それは一体どこから宿った力なのか、どの時を境にそうなるのか…そこは調査してみなければわからないな。研究対象の一つとして考えてみるとしよう。 -- マーメイ
- 次も同じレートになるとは限らない いざという時の家賃や電気代に当て込んでおいて、期待したほどにならなくてもクレームは受け付けられない どうかそのつもりで お金は水物だ
尽きせぬ生命力を人為的に手に入れた、とでも言いたげだな 百年生きれば十分だったものが、保証期間を超えて長い時間を生きてしまう その場合、心と体のどちらかが不具合に見舞われたりもする お金にも寿命があるのと同じだ 永く残ったものは畏敬を集めるけれど、それ相応に良いものばかりとは限らない(片肘をつく)君に限っていえば至極健康そうに見えるけれども -- ペリンツィア
- 駄目なら駄目で、その時は望郷を引き出すための道具として役立ってもらうさ。 そんな使い方をされるお金があってもいい。
さて、不老不死になったとて、それを証明するのは難しい。本当に不老かは実際生きてみなければ分からない。 今の段階では人より長く若い姿で生きているに過ぎないが… 気持ちを老いさせないこと、というのは不老であること以上に重要なのかも知れない。 熟成と腐敗は似て非なるものだからね。 その点…場所すら移ろい、変化してゆくこの街というのは悪くない環境だ。 それに、今回の転移は面白い街の近くに出たらしい。 寿桃の出張販売が来ていたがなかなか美味でね。 (そこでふと、壁の時計に目をやり)…と、今日もそろそろ来る時間だ、売り切れないうちに確保してくるとしよう。 キミもあちこち散策してみるのもいいかもしれないぞ。(そう言ってひらひらと袖をふり、喧騒の中へと戻っていった) -- マーメイ
- 君だけが認める価値が市場のそれを上回るのであれば、手放さないというのも合理的な判断になる 平たく言うと、大事にした方がいいってことさ
精神の宮殿、器たる肉体を長持ちさせる算段がついても、中身が腐ればお手上げというわけだ 言われるまで老人には見えなかったから、君の場合はうまく行っているんじゃないか 寿桃……それは食べ物なのか? 美味しいのかい? 探しにいってみようか……ああ、またのお越しを(送り出して、喧騒もまたガラス戸の向こうへと去っていった) -- ペリンツィア
- よー、よその通貨とここの通貨を両替すんのはクソたっけえ手数料かかるみてーだけど
デカいのを崩す両替だとどうなんのそこんとこ(日本円で例えれば1万円札を100円玉にするタイプの両替である) -- シックス
- やあいらっしゃい(片目をつむり)正当な対価を不当と感じるならば、どこか余所にいけばいいだけの話さ モノの価値がわからないことを声高に叫ぶものを諌める言葉を僕は持たない
さておき、君の考えと一致する部分もたしかにあると言っておこうか 外貨の両替が全てじゃない 期待に添えるだけの備えはあるけれども、量に応じた手間賃は取る -- ペリンツィア
- 他所にもあんのかな?無いからここしかねえ!になってんのかねえ(体験していない方の人物なのでその辺りは又聞きで高いぞと言う事しか聞いていないようで)
あーやっぱ量が多ければ多いほど高くなんのな、何百とか何千とか数えるのは大変とかって事なんかねえ コレを…コレにして貰いてえとなったらどんだけになる?(差し出されたのは1枚の硬貨と、額面で100倍の金額を示す紙幣が10枚) この紙幣を細かくしたいって感じなんだけどよ -- シックス
- どんな仕事をしていても、この城で唯一ということはあり得ない あとは得意不得意や出来の良し悪しがあるだけだ
競合があることを知りながら仕事を続けているのなら、少なくともその道では、食い詰めずにいられるだけの結果を出せることを証明しているとも言えるだろう 僕はそこの看板に書いてある通りの人間だけれども、君はどこの何屋さんかな 小銭を集めて何に使うかなんて聞くだけ野暮なんだろうけど、気になるものはまあ気になる ちょっとした量だな(硬貨50枚で一本の棒金、それが20本となると……とそろばんを弾いて示す)これくらいは貰わないと割に合わない -- ペリンツィア
- そんなもんか、複雑に広がってて全踏破出来てる訳じゃねえから俺が知らない所も結構あるのかも知れねえなあ
こっちとしちゃ食い詰めて潰れちまうような奴を食い物にした方がもうかりそうだが潰れたらそれっきりだししょうがねえなあ 何屋って程でもねえけど自販機のつり銭用にある程度数を揃えておかねえとなあってだけさ オゥ結構行くなあ…定期的にやるのは手数料厳しいがちょっとは用意しとかねえとだし仕方ねえか…(少し悩んでいるようで) -- シックス
- 自販機の管理人……みたいなことをしているのか、それとも集金業者か? どちらにしても、君には一日の長があるということだ
誰もが何かを求めてここに来る 目当てのものを得るために、代わりの何かを手放す決心がついたなら取引成立だ 取引を重ねるうちに信頼が生まれる 一度きりの取引でなければ、それが一番安上がりなんだよ 信用は資産だものな 即物的に言ってしまえば、コストが節約できる様になる 量が欲しければ、もっと大所の銀行にでもいくといい お堅い制服を着た事務員がいるようなやつだ 得手不得手があると言ったのはそういうことさ -- リンツィア
- 全部じゃねえけどまあ一応管理かねえ、俺が扱ってねえ奴はそれこそ小銭じゃ手出しできねえようなものあるけどそんなのは一部だけだと思うぜ
なんかいい方が恐ろしいな、魂でも食われんじゃねえかって…何かを手放すって手数料でマネーだけだよな!? なるほどなあ信用やら信頼やら、常連さんって所か…そんな溢れるほど硬貨を持ってても今度は置き場に困っちまうからこれくらいでいいさ 購入する側が使うのも硬貨が多いからそう滅多に無くなるもんじゃねえしなあ(そう言って紙幣と提示された手数料を差し出し)じゃあこんだけ頼むわ -- シックス
- 最近は電子決済も多いものな まだまだ現金にこだわる人種も多いから、当分のあいだ食いっぱぐれることはないだろう
やんごとなき理由で現金を使わざるをえない手合いもいるにはいるけれど、自動販売機には関係のない話だ……君は見かけによらず妄想逞しいタイプなのか? そもそもマネーとは何だ? 君の魂に属するものか? 幾多の世界を結び付ける共通言語(リングワ・フランカ)だという人もいるな 言葉の通じない者同士でもカネは使える その例えでいえば、さしずめ僕は翻訳家だな(棒金の数をそろえて確認を求める)まいどどうも また来てくれるというのなら、もっと安上がりな方法で仕入れておこう これもある種の信用だ -- ペリンツィア
- 電子決済はなんか種類多すぎてわかんね、信用出来るんだか出来ねえんだか種類の判断間違えたら痛い目にあいそうだなあ
逆に電子決済可能な自販機も最近あるけどな…たまにやるとちょっと面白いけどメインはるのはなあ、へっへっへ、そりゃオトコノコだから仕方ねえさ 魂の通貨、命の貨幣ってのは何だったか…ああ、ありゃ血か、言葉は通じなくても共通の価値があればそれでいいって事かな? 翻訳家も手数料を頂くみたいな所じゃ当てはまるなあ、上手い事を言う…おうサンキュ、また不足してきたら頼まあ そんじゃ今日はこんな所で引き上げるとするぜあ〜ばよ〜(一応噂は聞いていたので、カツアゲをしようなどと言う行為に出ず大人しく帰って行った) -- シックス
- ああ 共通の価値が僕らを結び、千千に分かたれた世界をひとつにする……人間の血液も扱っているぞ 珍しい血液であればそれなりの値がつく ナマモノだけに足が早いけれども
価値を認める誰かがいて、取引に使えるとすればだ その通貨は「生きて」いる 需要と供給が成り立っていて、きっと素晴らしい商機がある どうしようもなくツキに見放されて、臓器を売るような破目になった時のプランBとして覚えておいても損は無いように思う では、またどこかで(笑顔で見送り) -- ペリンツィア
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