アイモーグ家出身 ダート 15586 Edit

ID:15586
名前:ダート
出身家:アイモーグ
年齢:38
性別:
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前職:
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理由:
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状態:
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ステータス:こちら
履歴:こちら
CV茅原実里とか伊藤静とか
テーマソング過去:千夜一夜
今:Agape
now過労死




ムーグ侯爵家の歴史において、ダート・ムーグと呼ばれる当主の存在は、あまり大きなものではない。
一族の歴史を一冊の本にまとめるとするならば、精々数行の文章で片付くだろう。
彼女のしたことは、旅に出て、帰ってくれば嫁を連れて帰り、
ブランフォード辺境伯との間で危うく戦争を起こしかけ、三人の義娘を育て上げた。
その程度のものである。
しいて言うならば、領内のワインの取引をとある商人に一手に任せ、それがある程度成功を収めた。
それも書き加えても、良いかもしれない。
どちらにしろ、その程度のものだった。普通の女にすぎなかった。
ダートの義母に当たるテスティ・ムーグは、竜を狩ったといわれる武勇で語り継がれているし、
それよりずっと前、この侯爵家を伯爵から侯爵へと上らせた女傑ジウ・ムーグは、今もムーグ家にとって誇りである。
彼女たちに比べると、ダート・ムーグの存在は、ムーグ侯爵家にとって、とても小さなものである。


そんな彼女の生い立ちは、少し複雑である。
知っての通り、ムーグ侯爵家には、少々困った癖がある。
同性愛者ばかりなのだ。
ダートも、エレアノール・ブランフォード、後のエレアノール・ムーグという愛する妻を見つけた。
その先代であるテスティ・ムーグも、愛する妻一筋だ。
つまり、ダートは両親の実の子ではない。
彼女の生まれはセブンスムーグ家。ナイルの実の姉である。
セブンスムーグ家は、男には争わせ、女は道具とされ、嫁がされる。
ダートも大事な娘として、道具として、育てられた。
王立女学院において学び、淑やかに育ち、そしてある女と恋をして、彼女は心を壊した。
事業に失敗し、借金を重ねていた当時のセブンスムーグ家にとって、ダートは大事な金蔓であった。
心を病んでいたダートも例外ではなく嫁がされる予定だったのを、テスティが多額の支援と引き換えに、引き取ったのだ。
ダート・ファストムーグの、それが始まりである。


その後のことは、あまり語ることもないだろう。
彼女はダート・ファストムーグとなり、そしてダート・アイモーグとなり、そしてダート・ムーグとなった。
ハーレクシェンド、リタルシア、マリーと名づけた三人の義娘を育て上げた。
その隣には、常にエレアノールが居た。
彼女らは時に愛を囁きあい、時に喧嘩し、時に睦みあった。
一つしかないその腕で、愛する人と補い合って、全てを手に入れた。
比翼の鳥は、幸せになったのだ。


昨日の葬儀で、棺の中のダートの顔は、とても安らいで見えた。
思い残すことがなかったのだ、とは、言ってほしくない。
しかしそれでも、彼女にとって一番大切なものは、決して失われぬままだった。

棺へと最後の百合を投げ入れたエレアノールの表情も、柔らかに見えた。
ダートの死が、悲しくなかったわけではないだろう。
しかしそれでも、彼女は愛する人の最後を、手を繋いで見送れたのだ。

連理の枝は、失われぬままだった。

何を書こうとするでもなく、つれづれと書いた文章も、そろそろ終わりにしたいと思う。
仕事ではなく文書を書いたのは、久しぶりだ。
どうか、愛する祖母が、天でも安らぎ、幸せに居ますように。
エレアノールおばあちゃんが行くまで、少し寂しいかもしれないけれど。
少しだけ、我慢してあげてください。
おやすみなさい、ダートおばあちゃん。

黄金暦158年3月26日
よく晴れた朝
メイ・ファストムーグ記





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  • (不意に、明かりが見えた気がした。) -- 2010-05-31 (月) 00:01:05

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裏口 Edit


Last-modified: 2010-05-30 Sun 10:03:42 JST (3480d)