ロンベルク家出身 デリア 235124 Edit

ID:235124
名前:デリア
出身家:ロンベルク
年齢:25
性別:
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前職:
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理由:
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状態:
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その他:ステータス/戦歴

最後の飛翔 Edit


「アタシも温くなったもんだね。狼如きに遅れを取るなんてさ……」

いいからもう喋るな。
生き残りの冒険者が、彼女を運びだそうとしている。
討伐は成功したのだ。二人の犠牲者を出して。

「いいじゃないか、喋ったって。アタシのこの傷痕は伊達じゃないよ。
もう死ぬってさ、分かるんだよ。これだけ怪我して初めてだよ、こんなのは」

彼女を運ぶ冒険者は、黙々と歩みを続ける。
街からは一日と離れていない。だからどうしたという話だ。
もう助かるはずなどないのだ。

「……こっちに流れ着いて一年半、随分楽しく暮らしたもんだよ。
あんなに穏やかな気持ちになったのは何年ぶりかね……。
少なくとも山賊やってた頃にはなかった。何人も手にかけて、賞金かかって、命狙われて……。
そんな奴が、のうのうと、幸せな顔して……続くわけ、なかったんだよ」

元山賊。賞金首。生き残りの4人の視線が集まる。

「おっと。悪いが、アンタらに首をくれてやるわけにはいかないね……。
……陸で死んじゃあ、有翼人の矜持が泣くってもんさ」

見上げれば、木々の切れ目に空が見える。
今日は快晴。初夏の気配漂う青空は澄み切り、限りなく高い。

「死ぬなら空で。……さよならだ」
最後の言葉は、その場の者達に向けられたものではあるまい。
鷲の翼が、力強く空を叩く。最後の力を振り絞り、鷲は宙へ舞った。

どこまでも高く。遠く。

気高き鷲人が、無様に墜落死などするものか。
息絶えて尚羽搏きを止めず、空に在り続ける。


彼女は、空で死んだのだ。


主の居ない部屋に、風切り羽が一枚落ちている Edit

お名前:
  • 来るのが遅れてしまってすいません。デリアさんとの狼退治の日々ももうかなり前のことなんですね……
    お話書かせて頂きました。それでは、いつかまた -- ネーム? 2008-12-08 (月) 20:27:22
  • …もう数年も経つのね…あなたがいない間に練達まで取ったのよ?私。(寂しそうに笑いながら、空へと坂瓶の中身を撒いた) -- レオリア? 2008-11-27 (木) 00:11:29
  • (空を見上げる)デリアにゃん、アンタはまだ其処にいるにゃーか?一年、色んなことがあったにゃ・・・
    見てにゃ、アタシもヒトガタにゃよ?にゃはは、空は飛べないにゃけど見える景色が随分変わったにゃ。
    デリアにゃん、其処からは何が見えるにゃ?いつか聞かせて欲しいにゃよ。 -- ノラ(ヒトガタ)? 2008-11-23 (日) 18:33:06
  • 鳥の人、居なくなっちまったのか……。今日は良い空だな。(そもまま青空を見上げて黙祷を捧げた) -- フラン? 2008-11-12 (水) 21:32:26
  • デリアさん…空に還ったのね。あなたの空に…(もしかしたら姿が見えるかもしれないと天を見上げたが、何故か視界が滲んでよく見えなかった) -- レオリア? 2008-11-12 (水) 11:38:42
  • にひひっちょっとあっちに行くには早かったデスねー、そっちでも縁があったらその時は一つよろしくデス、バイバイ!デリア! -- デスロック 2008-11-11 (火) 23:57:28

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Last-modified: 2008-11-11 Tue 19:51:04 JST (5645d)