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昔、幻想郷一帯の地震は名居(なゐ)の一族が管理していた。 その名居の一族は死後、名居守(なゐのかみ)と呼ばれ、神霊として山の池の畔にある小さな祠に祀られる事となった。 それと同時に、生前の名居守の部下であった比那名居(ひななゐ)一族も、その功績をたたえられ、天界に住むようになった。 そしてその中に比那名居 地子(ちこ)という幼い子供がいた。 天人になる際、天子(てんし)と改名する。 しかし天人になったのは親の遣えていた上司の功績がたたえられて、という形である。 彼女自身は何の力も持ってはいなかった。 本来天界に住まうのは仙人など長い修行を積んだ者等である。 このことから彼女は表向きは天人として扱われるも、裏では不良天人などと揶揄されることも少なくはなかった。 そのことは当然彼女の耳にも入ることとなる。 なぜ自分がこのような扱いを受けなければならないのか、幼い彼女にはわからなかった。 強ければ、偉ければいいのか。それならばこのような扱いは受けなくなるのだろうか。 そう思った彼女は間違った方向へと力を示し始める。 過度の自信を持ち、傲慢な態度を取り、横暴な振る舞いをしつつ誰にも文句は言わせない。 当然彼女の孤立は深まった。 それでも彼女は態度で自分の力を示し続けた。 態度以外では力を示せなかったから、そもそも彼女に力などなかったから。 そんな折、彼女は緋想の剣というものを手にする。 天人によって厳重に管理されていた宝具であるが、彼女もまた天人であるので簡単に持ち出すことができた。 その剣の効果は絶大で、天や気、つまり天気を操り必ず相手の弱点を突くことができた。 それを使い存分に力を振るい、自身の力を誇示した。 しかし宝具を持ち出してただで済むわけもなく、すぐに没収されることとなり、彼女にはきついお灸が据えられた。 それでも彼女は、力のない態度だけの天人だと、そんな扱いを受ける日々にはもどりたくはなかった。 そして再び宝具を持ち出そうとする。 しかし一度持ち出されたことで管理がより厳重になったそれをまた持ち出せるはずもなく、 捕まりそうになったところを彼女は逃げ出した。天上界から、幻想郷から…………。 そして帰るところもなくした彼女は冒険者に。 天人としての力も品格も何もかもなく、態度だけが大きい天子の明日はどっちだ! 怒られるのを覚悟して帰った
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