神代の忘れ物 セネカ・ヴィティス 435137 †まだずっと 魔王を巡った日々が続くと思っていた
まだずっと 刺激的で 楽しい日々が続くと思っていた
私の鮮やかで目新しい日々は、聞きなれたけたたましい電話のベルと共に突如終わりを告げた
「セネカ…直ぐ、直ぐに魔界に来てくれ…!とうとう私の危惧していた事が起こってしまったんだッ!!」
何時も悠長なパパが、珍しく焦りを隠さずに叫んだ
「奴らが…別世界の魔物が我々の魔界に侵攻してきたんだ!まさか、まさかこんなに早く来るとは…迂闊だった!」
「政府は我々の正当性を認め罪状を棄却した…今すぐに動ける者はごく少数…直ぐに戻るんだ、セネカ!」
えっ…パパは何を言っていんだろう
「今奴等に対抗できるのは、お前しか居ないんだ…!帰ったら直ぐ封印の解除を…」
そんな
まだ始まったばかりなのに
決闘の約束も果たしてないのに
海にも行っていないのに
初めての友達が出来たばかりなのに…!
帰りたくない!
「折角友達も出来て、辛いだろうが…済まない…」
嫌だ!
「このままでは我々の故郷が終わってしまう、すべてが失われてしまう!」
嫌…
「頼むセネカ!これがパパがお前にする最後の願いで良い、お前の願いは何でも聞く!」
……
「だから…頼む……」
「………………」
受話器が床に転がる
私はこれ以上、パパの必死を・・・想い押し返すことは出来なかった
私はこれ以上、言葉を返すことが・・・出来なかった
また会える日まで †パパ色=黒 セネカ色=&color(#8A2BE2){}; セネカ>名簿/435071 持ち帰ったもの †ランダムダンジョン風判定 by.緑妖精さん ここから下は見な…やっぱ見たことに † |