どれくらいの時間、探していただろうか。
余りにも私の人生は幸福で、
その道のりの全ては、もう思い出せない。


(――ごめんね、随分待たせたよね)



それは、本当に……本当に小さな姿だった。


(ようやく見つけた)



目を瞑る。
数年経った今でも、思いだせる。
あの手、あの声、あの優しさ。
大好きだった、私のサーヴァント。




(……知ってるよ、アナタが優しい人だって)


夢は叶えられなかったけど。
今の私は、アナタの夢になれたかな。
立派な大人に、なれたのかな。



(……知ってるよ、アナタが強い人だって)


答えが返ってこないことは知っている。
でも、もしもう一度アナタと話せるなら、
きっと、ありがとうも、思い出話も、自分の寿命では足りないくらい溢れると思うから。



(……知ってるよ、アナタが私のこと、何も知らないこと)

だから今は、寡黙なアナタに。

寡黙だけれど、優しいアナタに……少しだけ感謝しています。


(……だから、私はアナタに言うよ)


魔女の帽子を、胸に当てる。
黒い服は、喪服のようで。



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あのときの笑顔。

――今も笑えるよ。メガ。




「また、会えたね」






魔術師名鑑・第52号311番

シィナ・ヘクセ・マージョリース

主な功績・黄色魔力素と脳内分泌ホルモンの密接な関係と効果の実証。
     人工魔道脳幹における中枢ニューロンのPEGと魔力生成の作用の確認。


学派・マージョリース学派第三葉


学会名鑑入り時のコメント

「魔術の研究と完成は、幸福な食卓を作るのと同じくらい難しい。
 一人で食卓を作ることはできても、それを享受し、幸福とするには複数の笑顔が必要である」



備考:

好物は――カレーであったらしい。








































+  ステータス
+  聖杯戦争の記憶

Last-modified: 2011-10-19 Wed 23:21:46 JST (3909d)