エハード家出身 ファーレンス 475191 Edit

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性別:
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前職:
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理由:
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状態:
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CV:汚い杉田(他薦)
所属:企画/冒険者養成校2期

学生だった恋人二人も、五年の歳月を経て、それぞれを大人へと変えてゆく。
ファーレンス・エハードは、同年代の議員を率いる立場となり、若手政治家の筆頭して名を馳せている。
フラウ・フルールは、天真爛漫な時代から一転し、社交界で注目を浴びる程の淑女と変貌を遂げた。
彼らが掲げた「身分制度の緩和」は、今では政界はおろか、貧困層にも広く知れ渡り、徐々にではあるが実を結びつつあった。
異形の怪物と繰り広げた、一年強の戦乱を経て、交わることの無かった人々は、今では手を取り合っている。
一連の流れを、彼の守護天使となった、岡本 茜はこう振り返る。

「いくら彼が、思考を具現化する『固定概念保持者』とはいえ、個人が干渉できる事象は微々たるもの。」
「一つまみの調味料で、料理の味は定まらないように、だ。」
「けれど彼の行為によって影響された人間は、一人現れ、二人現れ、それぞれが互いに影響し合い、その波紋は今も広がっている。」
「素材が引き立ち合えば、如何に少ない調味料でも、料理に"味"という華を添えるのだ。」

「それは、彼が生まれ持った、希少種たる『特別な能力』の賜物では無い。」
「彼が今までに培った経験や、それに伴った態度、言動、思考、行動によるところが大きいのだろう。」
「もしかしたら、誰もが羨望の眼差しを注ぐような、強大で特異な力なんてものは『まやかし』であって」
「本当に大切な『力』というものは、誰もが持って生まれてくるのでは無いのか。」
「彼はその『蕾』を開花させ、行使しただけでは無いか。」
「その結果、連鎖するように人々は、各々の『蕾』を開花していったのでは無いか。」

「では、彼が持つ『蕾』を開花させたのは……?」

彼女の傍を、一隻の飛空艇が飛び去ってゆく。見知った顔、黒髪の青年。
邸宅に着地したそれは、エハード夫妻を乗せて、再び天空へと高く舞い上がった。
目指す先は知れている。彼女にも、招待状は届いていたのだから。再会の喜びを分かち合う、祝宴の席へ。
学生だった生徒諸氏も、五年の歳月を経て、それぞれを大人へと変えてゆく。
柄にも無く期待に胸を含ませながら、彼女もまた、後を追うようにして雲間へと。
ひとひらの黒羽根が、風に導かれて尾を引いた。

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Last-modified: 2012-04-14 Sat 00:14:03 JST (4395d)