ギジンのツァディソフィート †
卒業後 †
お祭りのような日々が終わりを告げ、私は少しの間旅に出ることにした。
たくさん歩いて、色々なものを見て、多くのことを感じるために。
私の生きている時の流れは多くの人とは違う流れだ。
それでも、その中で交わる瞬間がかけがえのない物であると私は思い出すことができた。
少し欲張りになった私は、忘れてしまったものも思い出したくなった。
だから、ちょっとおでかけ。
いってきます。
それからさらに数十年後 †
伊上市の南区に一軒の古い喫茶店がある。
ギジンというもう世界に一人しかいないという異種族がマスターをしている喫茶店だ。
噂では数千年生きているという彼女は、今まで出会った人の顔を全て覚えているという。
一度でも訪れれば、その後何年、何十年間が空いても彼女はずっと変わらない姿であなたを迎えてくれることだろう。
「おかえりなさい」、と。
コメントアウト †