ベロベロバー
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ベロベロバー
うさちゃん
ベロベロバー
【
そしてうさぎは
】
…胸騒ぎ自体は朝からしていたのだ。
虫の知らせというべきか、そういえば一網打尽にされて、人間に捕まったのあの日もこんなふうに胸がざわついたように思う。
ほんの少しだけ、迷った。
逃げようと思えば、恐らく逃げられる。
いや、逃げなくたって「今日は調子が悪いから休みたい」と一言言うだけで良かったのだろう。
引き返すチャンスはいくつもあって、そのいくつもウサギは見送った。
今日は随分雪が降る。
真っ白に染まったコロッセオは、なんだか故郷を思い出させた。
─── 今日は死ぬに良い日じゃないか
(さて、そうして試合が開始されて…)
(試合相手の姿を見て、兎は思わず笑ってしまった。)
(こんな雪だというのに、観客で一杯の観戦席もそこから感じる妙な視線も)
(目の前の相手を見れば「ああ、そういうことか」と納得できてしまって、ならばもう笑うしか無い)
(強い風が吹いて、雪が空に舞う。自分の長い耳がソレに揺れれば、習うように相手の耳も揺れて)
ああ…
(今日ほど口かせが無いのを恨んだ事はない)
(感覚が無くなるほど唇を噛まなければ、雄叫びじみた声を抑えきれ無かった。)
(死んだと思っていた心は、なんだかまだ生きていたらしい)
(喜べば良いのだろうか、かつての仲間が生きていたことを)
(それとも悲しめば良いのだろうか、かつての仲間とコロッセオの舞台で再会したことを)
(一目見ただけで、どうやら目の前で震える彼女が、自分と同じか…恐らくそれ以上に酷い環境に居たことが判る)
(長い耳は斑に毛が抜けて、そこから覗く皮膚に纏わりつく雪が痛々しい)
(手足に模様のようについた痣、遊び半分に付けられたような傷)
(痩けて青ざめた顔と、艶が無く風に煽られる度に頭皮が見えそうなぐらいに貧相な髪)
(きっと恐らく、人間から見れば「可愛らしい」と評されるデザインの首輪も、洋服も滑稽さを演出するための悪趣味な装備の一つにしか見えない)
(寒いのか、怖いのか、可哀想なぐらいに震えていて)
(握っている剣を落とさない事を褒めてあげたいくらいだった。)
(今自分はどんな表情をしているのだろう)
(ぼんやりと、かつて共に山を駆けた仲間を見ながら考える。)
(ただ、自分はずいぶんとしあわせだったんだなあと)
(試合開始の鐘が鳴って、割れるような歓声が響いても体がぴくりとも動かなかった)
(まるで置物になったように静止する兎と)
(逆に鐘の音に悲鳴を漏らし、一層強く震える兎)
(構えともいえない構えで、足を引きずるようにしてこちらへ向かってくる仲間を見ながら)
(ああ、と声を漏らし笑う)
(笑うしか無い。あんな動きじゃネズミ一つ殺せやしない)
(今日ここで死ぬのも良いと思った、仲間に殺されるのならそれも良いと)
(けれど、けれどしかし、あれはちょっと酷すぎる)
(観客席から笑いが漏れるのも無理はない、私だって笑ってしまうぐらいなんだから)
(今日だけ、と言われて外された手枷。)
(久々に自由になった両手は、心配したより思うように動いた)
(何がなんだかわからないけれど、言われたままにやっていたあの変な運動が良かったのかな)
(かつての仲間の剣闘士を思い浮かべ、軽く手を振る)
(震える刃が近づいてくれば、よせば良いのに兎の長い耳はその声を拾い集めてしまう)
(ごめん、とかごめんなさい、とか『ころして』とか)
(それが、殺してやる、なのか 殺して下さい、なのか兎には判別付かなくて、天を扇いだ)
(白い空、顔にかかる雪が冷たい)
(さて、とうとう奴の家に行くという約束は守ってやれなかったなあ、と丸い空を見ながら申し訳なく思った)
(しかし、あのおせっかい兎長生きすれば良いけれど)
(いよいよ、刃が体に埋まるという距離まで来て、兎は両手を開く)
(長い爪が、もうずっと前から何度も何度も傷つけられてきたであろうその体に、新しい傷と刻んでしまわないように)
(壊れ物を扱うように、母が子を抱くように)
(やんわりとその身を抱いてやれば、切っ先が腹に甘く刺さる)
(ヒィ、とかそんな引き連れた声が聞こえた)
(刺された自分より、刺したお前が悲鳴を上げてどうする、と呆れた)
(体が冷えて、痛いのかどうなのかイマイチわからない)
(けれど刺されたそこから流れた血が、皮膚を温めればじわじわと痛みが伝わってきた)
(一層強く、震えている相手の体を抱きしめて)
(そうすればいよいよ刃は自分の体に埋まっていく。)
(矢鱈に震えるから、埋まった刃がむやみに体を傷つけて困る)
(そうしなくても聞こえるだろうけれど、それでもそっと長い耳の根本に顔を近づけて)
『 』
(ごめんね、とか さようなら、とかそんなことを言った気がする)
(言った次の瞬間に、もう何を言ったのかすら忘れてしまった)
(いつぞに見せて貰った、あの世とやらの風景を思い出す)
(どうかこれから行くのが、あんな寂しい所ではありませんように)
(そう相手の為に願いながら、相手の肩を掴んで放るようにして引き剥がした)
(ぬるり、と嫌な感触がして、血塗れの刃が抜ける)
(それから、ぎゅっと雪を踏み)
(地面を蹴って、体を捻って)
(あれほど再会を願ってやまなかった大事な仲間の首を、自らの足で爆ぜ飛ばした)
(びたびたという音がして、雪の上に赤い花が咲く)
(地面に両足が戻れば、同時に首を無くした相手の体が崩れ落ちた)
(痛みは感じなかったはずだ、きっと感じなかったろう)
(空を仰ぐ)
(白い空、降ってくる雪、静まり返ったコロッセオ)
(そして兎は)
(そしてうさぎは、一度だけ天に啼いて)
(ふらり、ふらりと揺れるように コロッセオから去っていった)
【
それから 少し後の事
】
(その日の午後、とある一人の貴族が潰れたトマトか、割れたスイカか)
(とにかく、見るも無残、としか表現しようのない姿で発見された)
(屋敷の中には幾つもの爪の跡が残されていて)
(その爪痕と、震える警備兵の証言で、犯人は長い耳と大きな爪を持った獣人であると判明し…)
(時を同じくして、剣闘士を収容している施設で首のない兵士の死体が見つかった。)
(調べるまでもなく、あの獣人の檻は蛻の空で)
(大規模な討伐部隊が組まれ、山狩が行なわれ、懸賞金が掛けられ…)
(しかし…兎はついぞ見つかることはなかったという)
鮮やかな手捌きで海苔巻きが巻かれた
(納豆巻きだった)
(めっちゃねっちゃりしてその日一日アンニュイな気分になったうさぎであった) --
(絵をネタにネタに絡もうとしたが外で走ってる姿のか分からなくて挫折して)
(納豆巻きで絡もうとしたがそんなのどこで支給されたのかを考えるとウツスキアナウサギ族はシリアスだなと感じながら) --
ニベンス
(//申し訳ありません 中の人絶賛インフル中でした… 明日あたりにちゃんとレスします) --
(//無理すんな、無理すんな!今日じゃなくても体調よくなってからいいでというか、ただどっちがいいかなんとなく聞いてるだけだしな!?) --
ニベンス
(//正解はなんか簡単なFlashつくろうと思って作ったけど妥協した後の産物なので何も考えてない でしたー うさ)
//(強いて言うなら試合中だと思いますうさ) --
(//なるほど試合中か・・・それならニベンスは行かないし見れなさそうだ、無念・・・あともう体調はいいのか?) --
ニベンス
(//しゃーなしやな!ですうさー もう熱も下がったし大丈夫ですうさ ご心配おかけしましたうさ) --
(魂を食べ損なったと思う猫。…お元気そうで何よりです) --
にゃあ
(まぁ来る予定はいくつかあるからまた今度普通に来るとして・・・なるほどそれなら安心だな、まぁゆっくりと絵も描いて養生してるといい) --
ニベンス
(//本音も建前も隠れてねえぞてめえ!うさ 3行以上の文章が読めないうさぎにはFlashなど夢のまた夢でしたうさ)
(//一人遊び用超引きこもりキャラなので全くもって外に出なくてすまないうさ… うさうさ) --
(本音も建前もないもーん、どっちも本心ですもーん。あとgif作ったことない。作れるのすげぇ) --
クキ♪
(//(みかんの皮の汁を飛ばす)こんなん絵3まいかいてGif制作ソフトさんおねがいしますするだけうさ… 複雑な皇帝いらないうさ…) --
(そのワンステップめから挫折るのが自分だ!くそぁ! ミカン痛いよミカン!! 目とか鼻とか…ぎゃああ!)
(僕も複雑な皇帝とか要らないよ! 先帝の愛妾が敵地で一番人気の歌姫で、それに産ませたご落胤だとか面倒なだけだよ!!)
(また深い理由もなく絡みに来るからなー!! と言いつつ逃走!) --
にゃー?!
(//猫は柑橘系の匂いが苦手 というWHOis風王で覚えた知識が無ければ即死だったうさ…
//え 何その高度なボケと思ったら誤字ってたうさ うさうさうー
//おとといきやがれー!と思いながら見送るうさぎ) --
(個室を訪ねて来るモヒカン) どうやら、まだ無事らしいな (//鉤爪ビンタこなくてよかったー…) --
グレイブ
(驚いたように目を見開く、あの日以来見ていなかったからとうに死んだものと思っていた)
(跳ねるように飛び起きて)…生きてたのか
(//期待に沿えず申し訳無いうさ…おのれこの手枷さえなければうさ…) --
ここで生きる理由もなくしたと思っていたが… 私を買ったという人間に恩が出来てしまった。まだ当分は足掻くつもりだ(見覚えのある枯れた目。しかしかつてのような迷いは無い)
それはそうと、カブギが無事ここを出たらしい。喜ばしいことだが、私は彼に聞きたいことがあったんだ
行き先とか、ここを出てどうするかだとか… 何か、聞いてはいないか?
(//うさうさスラップ!が来てたらまた1年瀕死で黒猫に付きまとわれるんだわ…) --
グレイブ
そうか 生きてたなら良かった
前はとても世話になったからお礼を言わないとと思っていた(嬉しそうに言いながら頷く、それからかつての仲間の名前を聞き)
カブギ?…ここを出たのか?
……それも知らなかった、何も聞いていない…
(//モヒカン猫耳剣闘士…くるね…うさ) --
…そうか。 いや、なに。目立つ彼のことだ。足取りを追うことも出来るだろう(聞いていなかった。ヒメリンゴの口調に少し、胸が痛む)
あまり自由は利かないが、外出も出来る身だ。彼を見つけたら、会いに行こうと思う。…そのときは、君も一緒にどうだ?
(//なにそれ、聞いたことも無い属性… というかもう合成獣(キメラ) --
グレイブ
ああ、うん… そうか、ここを出たのか…
…わからない、行っても迷惑じゃないだろうか 新しい仲間と過ごしているんじゃないか…?
…うん もし迷惑でないのなら うちも付き合う…
(//これから流行らせるんですよねうさ… めっちゃ応援してますうさ…) --
戦友というのは、忘れがたいものだ。彼も、君の姿を見ればきっと喜ぶ(安心しろ。そう言う元軍属)
荒地での追跡は得意だったが… まあ、何かわかれば報せに来よう。それでは、邪魔をしたな
…そういえば、余計事かもしれないが…(手枷を嵌められた姿に、そのままでもできる上肢の柔軟体操と筋トレを指導していく元医者) 筋廃用性症候群と言って… いや、忘れてくれ
とにかく、腕のために続けたほうがいい(指導を終えてから、個室を後にする大柄な男。あと流行らせたりしない。勝算なさすぎるし…) --
グレイブ
(本当にそうだろうか、と不安そうに眉を顰めながらも頷く)
ああ、うん それと前はありがとう、お陰であの時はずいぶん楽になった(数年越しの礼を言って見送ろうとし)
…きん きん、何?(難しい言葉を知っているな…と感心しながら素直に指導を受ける)
うん、わかった
またな、グレイブ 死んだりしないように気をつけて(しっぽを振って見送った。ならばこの兎が流行らせよう…) --
吸い込んだ後に会った人にビンタをしたくなる薬が振りまかれた
(両手を塞がれていなかったら看守にビンタして即死だったと思ううさぎであった) --
(ぼろぼろの毛布を被ってやってくる不振人物) --
テール
(うわ めっちゃ不審だわー と思いながら牢の中から見ている)
(あれゼッタイみつかるわー…) --
(ぶわさっと毛布の中から黒い魔女っ子っぽい衣装をまとって出てくる)
怪盗参上
ですぅ!
今日はニベンスさんの以来でヒメリンゴさんを盗みに着たのですよう(ドン引きして捕まえる役を押し付けあっている警備の人たち) --
テール
…(そんな大声で名前出しちゃ駄目なんじゃないか…とこちらもややドン引きしながら様子を見つめている)
(ああ、つまりあれか どこをどう通ったか知らないが あの兎が良く分からないことを企てたのか…と納得し、立ち上がる)
テール なんだか知らないけれど うちを外に引っ張り出したいってやつか --
ええっとう、テールは大変なものを盗んでいきました、あなたですぅ?(どこかで聞いたようなセリフを吐きつつ格子を乗り越えようと) --
テール
ですです、とりあえずお外を体験して貰って考えようですよう(がつん、引っかかる) --
テール
ぶつかる(ぞ、と言い終わる前にぶつかった)
どこの兎に 何言われたかわからないけれど 別にうちは外に出れないわけじゃない、出ないだけだぞ
…気持ちはありがたいけどな、外は苦手だ --
あううう…(デコをさすりつつ)人が苦手だーって聞いたですよう、だから人の居ない山に捨ててこようと思ってたですー(名案とばかりに) --
テール
大丈夫か? 結構いい音がした…
捨てられるのか…(何といって良いものか…と困ったように耳を揺らしながら)
うん うーん… その山に うちの仲間はいるのか? --
ひっく…多分だいじょーぶだと思うですぅ(涙目でおでこをさする、赤くなっているだけのようだ)
ですです!人間さんは住んでないお山ですよう!(妖怪の住む山なので)仲間ー…うさぎさんですぅ? --
テール
ちゃんと前見て歩いたほうが良い なんだかただでさえそそっかしそうに見えるから…
うん うちの仲間 …きっとその山には居ないと思う
その山だけじゃなくて、きっとどこにも居ないと思う それが分かってるから出たくないんだ --
そそそそんなことはなーですよう!?
ふむふむー…仲間の人の居ない所には行きたくなーですか…(養成校でながなが族登録祭り!が開催されるのをどこかの誰かが想像しつつ)つまり仲間が居たら出てくるとゆーことなのですね --
テール
(残念ながら…という顔で首を振る)
うーん んー(難しいな…と考え込み)…外の世界は広いのに どこにも仲間が居ないというのをわかりたくないから出たくない
そうだな 死んだ仲間が残らず生きてて 出てきてくれるなら喜んで外に行く
(無論そんなことは起こり得ないのぐらい知っている。ただの一人すら守れず、仲間は目の前で殺された) --
死んだ人が生きてて出てくれたらーですかー…うゆゆ、じゃあ山じゃなくってあっちに連れて行ったほうがいいでしょうかねー…(あっちとはまさしくあの世、みんな死んでいるのならあの世にきっと居るはず!と)
(しかし残念な事にテールの力では生きた生物を連れて行くことは出来ない) --
テール
うん 生きててくれたら かな
皆悪い夢で 本当はみんな死んでなくて、生きててくれたら 本当に喜んで外にいくんだけど
…あっち?(きょとんと首を傾げる) --
うーんそっちはテールには難しいお話ですよう、ニベンスさんにお聞きしなーとわかんないですぅ
あっちですようー、ええっと…あの世とかって言われてる所です!(手鏡を取り出し、あの世の風景を映し出す)入り口はこーゆーところですねー(殺風景な岩肌が延々と広がる荒野のようで) --
テール
うん?(手鏡を覗き込めば、寒々しい荒野が広がっている)…なんだこれ
(絵か何かでも貼っているのか、と思ったがどうやらそうではないらしい)…これがテールの言う【あっち】か?
…なんだか寂しい感じがするな --
死んだ人が最初に行くひろーい所なんですよう、うーんと……この辺りには見えないですねー(何も)
もし死んじゃってたらここかその先に行ってると思うですよー、でもその先はテールには分からないのです
まずは頭のいーニベンスさんにご相談をしてみるのですよ!と言うわけで今日は帰るですー
ニンジンさんを食べなーって行ってたので、今日は違うものを持ってきたですよー(ごぼう五本) --
テール
うん?
死んでるけどそこにいるのか…?良くわからないな…(天国だの地獄だの、あの世だのという概念が分からない兎は相変わらず首を捻って)
なんでそんなに外に出したがるんだろうなぁ…
……(バリバリごぼうを齧るうさぎ)…うん しっくりくる…(うめえ、ごぼううめえ…) --
待てども待てども来なかったから結局こっちから来ちゃったじゃないか・・・まったく、奴らに野暮な詮索はされるのは嫌だったのに
あげくには、檻を開けて1時間ほど時間をやろうかなどと・・・同族だからと勘違いしてるんだろうが(ため息をつきながら)
まぁ、それは断ったから今日はいつも通りそう長くは話せないが・・・正面から入ったから捕まる心配もないから安心してくれ --
ニベンス
行こうという気持ちはあるんだ …ただここに慣れると外に出るのがどうにも面倒なだけで(ごろりと横になった状態から起き上がって)
奴ら年中発情期だからな(肩を軽くすくめて笑い、首を左右に傾け筋を伸ばす。先ほどまで熟睡していたのか頬に石畳の後が赤くついている)
とりあえずひさしぶり うちの方は特に今までと変わりないけど、ニベンスは 何か良いことでもあったか --
(//ちょっとごはんたべてきますうさ というポーズ) --
まぁこっちも別に無理して来いと言う気もないし、たぶんそうだろうなと思っていたからいいんだが・・・
兎は年中発情期だのとニンゲンは言うが、実際ニンゲンにだけは言われたくはないんだがな・・・(鼻で笑うように言い放ち)
・・・なんだ、また寝ていたのか?まぁ、ここだと寝る以外にあまりする事はなさそうだしな・・・(だからこそ外に誘っているのだが)
(//いってらー、しかしどんなポーズなんだたべてきますうさのポーズって・・・) --
ニベンス
ニベンスは寝るのが嫌いか? 寝るのも良いものだよ
寝てる間は何も考えなくてすむからな(ぐしぐしと足で頭を掻きながら)
すめばみやこって言葉があるらしい 最近わかるようになってきた気がするよ
勝ちが続いてるせいか 人間もやたらにどうこう言わなくなってきたしな…
(//かんがえるんじゃない かんじるんだうさ ただいまですうさ) --
いや、嫌いじゃない。ただ、寝過ぎるのもな・・・勿体ない気がするんだよ、学ぶことは色々とあるしな
どうせニンゲンの中にわざわざもぐりこんでまで生活してるんだ、ただ過ごすだけでは損というものさ・・・(少しでも何かを得ようと日々動いていて)
・・・そうか、それなら良かった・・・まぁ、だからこそ揶揄な事を言いたくなっているのかもしれないがな
そういえば・・・剣闘士とやらにもグレードがあるそうだが、ヒメリンゴはどれくらいなんだ? --
ニベンス
ふぅん、そういうものか べんきょうねっしんってやつだな
(向上心やら行動力やらがぽっかり抜け落ちた種族のうさぎは、さっぱりわからん と首をかしげて)
相変わらず うちの試合はつまらんらしいけどな
けっこう長くやってれば それなりになるもんだ(以前のように罵倒ばかりが飛び交う試合、というのも滅多になくなってきた)
(ファンこそいないものの、コロッセオの定番前座くらいのポジションにはついたらしい)
いっぱん、なんとかってやつみたいだな
もうちょっといくとじょうきゅう、らしいが まあそこまでいけるかどうか --
いざという時に何も出来ないと嘆くよりは・・・ずっといいだろう?後悔は出来るだけ、したくないんでね・・・
(そのための金であり、名誉であり、ニンゲン社会での生活でもあり)
・・・つまらない、か・・・何が面白いのか理解に苦しむ段階で、分かって戦えと言うのは難しいかもしれないが・・・
おおよそ、やられそうになる演技としろだの、演出をしろだのという事だろう・・・まぁ、媚びた所で解放されると言う訳ではないし、別にする必要も薄いだろうが
・・・ふむ、なるほど・・・確か上級なら、この外に住まいを持てるようになるはずだが・・・ヒメリンゴは興味がないんだろう? --
ニベンス
確かにそれはそうか
まあ うちはもう失うものも 守るものはないから ニベンスはそうならないように、がんばれ
(こんな風にはなってくれるな、というように手枷を鳴らして見上げ)
そんなところか あと、戦いかたに華がないらしい
相手を殺すのも良くないらしいが そこまで手加減できるほどうちは強くないからな…
うん 良く分かったな(頷いて笑う) --
・・・まだ守るものならあるとは思うんだが・・・まぁいいか・・・・・・あぁ、それは言われなくてもな・・・
(まだ自分自身の生命や種の存続や一族の誇りなどがあるだろう、と言いたくもあったが言わずに)
闘い方に華、か・・・一度お前の戦いぶりを見てみたくもあるが、かといって悪趣味なものを見たくもないしな・・・困ったものだ
・・・なんだ、殺さないでもいいのか?てっきり生か死かだと思っていたが・・・ふん、なんだかんだで付き合いも長くなりつつあるしな。大体は分かるさ --
ニベンス
無いよ ひとつも残ってない
(少なくとも、殺すという行為に慣れた時点で全て消え)
(昔はそれが悲しいような切ないような気もしたが、今では不思議と何の感情も起こらなくなった)
…見ないほうが良い
うち以外のやつならな けっこう綺麗な戦い方するやつもいるらしい でもうちは殺すだけだから
そういう試合もある うえのほうになると、そうじゃない試合のほうが多くなるらしい
人間の世界に合わせるのも こっちにあわせてもらうのも めんどうだ、なんだかんだ、ここが一番楽だよ --
(個人的にはだからこそヒメリンゴのその意識を変えたいと願いながらも、その難しさに何も思い浮かばず)
・・・どうにかできれば、いいんだがな・・・(独りごちるように小さくため息をつきながら呟き)
なるなるほど・・・ニンゲンに見せるのに向いている奴といない奴がいて・・・ヒメリンゴは向いてないと言う訳か
まぁでも、そうでない試合の方が多いのならそれに越したことはない・・・例えヒメリンゴが死んでいいと思おうが、俺は死なれたら嫌だしな
・・・そう言うものか・・・逆に言うと、お前のなかなか面倒な奴ではあるな・・・(合わせられるのも面倒の一言に苦笑して) --
ニベンス
うん?
なんだかわからないけど 頑張れ(ため息に首を傾げながら、相手の思いも知らず呑気にあくびを一つ)
ああ うちは頭が良くないからな 戦い方もろくにしらない
なんだか凄い技だとか まじないだとか、すごい力だとか 持ってないからな
みせるとか みせないとか考えてる余裕なんてない、殺すか殺されるかだ
…そうか?(それを見てきょとんとした様子で)…まあ そうかもな でも面倒じゃないやつなんていないさ --
・・・あぁ、なんとか頑張ってみるさ・・・あぁ、そうだ。俺以外にこの闘技場の外の知人ってのはいるのか?(仲間がいれば心強いと思って)
ただ、それでもなお生き延びているんだ・・・技と言う意味では殺すという一点において磨かれていると思うがな・・・
まぁ、下手にあれこれ考えて油断したりするよりはその方がずっといい・・・殺されるよりはその方がな・・・
あぁ、なかなかにな・・・まぁ、それもそうか。俺も面倒くさい奴だとは自覚してるさ・・・(でなければわざわざ自分を諦めた違い種族のものを気に掛ける事もないので) --
ニベンス
テールっていうのがいるかな、多分知り合いだろ 似たような匂いがした
(磨かれれば磨かれるほど、戻れないところまで来たのを実感する。苦い笑みを浮かべて肩を竦め)
さあ、どうだろうな
生き物なんてみんな めんどくさいものだ
ほっとけば良いものを構いたがる おかげでおちおち死ねたもんじゃなくてまた今日もこうやって生き延びてるよ
(冗談めかした口調でいいながら、軽く首を振る)
本当に あんまり来ないほうが良い 世の中どうやっても どうにもならないこともあるんだからさ --
あぁ、テールか・・・そうか、あいつもいいやつだからな。ただ子供みたいに無邪気というか・・・危うい所がある奴だが・・・(妹を語る兄のような口調と顔で)
・・・まぁ、この街にいる奴は誰だってそんな風になっていくものさ・・・俺もそうだし、テールでだってな・・・(その辺りは、言わずとも血の匂いで分かるだろうと思い)
それは何よりだ、今後も何度も来て死なないようにしてやるから覚悟しておくんだな(フッと笑いながら)
何言ってるんだ・・・例えそうであっても試さないうちから諦めてたまるものか、あぁとはいえ引き時や踏み込んではいけない領域は把握してるつもりだが
(//と言った所でウサーウサーと文通スイッチを押していくウサ) --
ニベンス
ああ なるほど 思ったより仲の良い知り合いだったか
危ういと思うなら お前がついててやれば良い 仲間ってそういうもので 守れないときっと後悔するだろうから
(さて、このまま生きるのと死ぬのどっちが自分にとって幸せだろう、と考える)
…うちは本当に このままここにいるほうが楽なんだけどな
余計な事を考えるのはめんどうなんだ 寝て起きて殺して また寝る生活が楽なんだよ
ニベンスもこっち側にくればわかるさ(//うわっ あざとっ 了解しましたうさ!) --
んー、まぁ仲は悪くはないのは確かだな・・・いや、あいつもアレで女の子だ。俺が付いてやる訳にもいかないだろうし・・・
最近では住まいを変えて、母親のような同じ狐タイプの人と住むようになったらしいからな・・・どんな人かは知らないから、そこが気になるが・・・
(クールぶってはいるが、なんだかんだで知り合った以上は相手の事を心配してしまうお人よしなので、ため息をつきながら)
・・・全く、そんな生活を送ってるから余計にそう思えると思うんだが・・・いや、それだけは遠慮しておくさ。同じ環境になるのも、そっち側に行くのもな
それに、武器なしでは俺こそ簡単に死んでしまうだけだ・・・何せ、牙もなければ爪もない・・・ただの兎なんだから(例え奥の手があろうと武器もなく逃げられないのでは意味はなく)
(//ただいまー、あざとくないというのにこウツサギめ!しかしこうなったらテールを引き込んで外を連れ出す作戦をせざるを得ない・・・) --
ニベンス
なに 武器は一つだけ使えるし 意外に良いところまで行くかもしれない
うちだってただの兎だ それでも生き汚くここまで生き延びてるんだからな
きっとニベンスにとって外の世界には 新しい幸せが沢山あるんだろうな
(どうあっても自分をここから引っ張り出したいらしい相手の様子に、力なく笑う)
(言葉ではどうあっても埋められないほど深い、互いの価値観の違い)
でももううちは そういう幸せを知るのも それを守ろうと思うのにも本当に疲れた
何も持ちたくないし 何も知りたくない
お前みたいにうちをこっから引っ張り出そうとした奴は山ほどいたけどな 皆そのうち死んだりなんだりで来なくなったよ
そういうのがもう 本当に疲れた
ここはよく考えれば巣穴に似てなくもない、1日じゅう寝てるのも昔の生活と同じさ
そこにちょっと試合が挟まれただけ、だからこの生活はうちにとって意外に快適だよ
(//おかえりなさいですうさー やだこのあざとうさぎ自分から欝スイッチガンガンいれていってる…) --
武器は一つ、か・・・ナイフ使いとしてはやはり厳しいな・・・方法はあるんだろうが、そう見せるものでもなし
・・・俺からすれば、ヒメリンゴは放棄しすぎてるだけだと思うんだがな・・・(幸せがいくらでもあるとは思っていないが)
(最初から何も得る気がないのは、同族に近い身としても友人だと思っている事からも納得できずに)
・・・まぁ、お前がそういうからには実際そうだったんだろうし・・・それに関してはあまり否定する気もないんだが・・・(滲み出る真実の言葉の重みには理解して)
それでは、あまり眠る事の邪魔をしても悪いからそろそろ帰るさ・・・だが、俺はまた来るぞ(来なくなるつもりはないと言うつもりで言い残して)
(//鬱スイッチを押している?そんなはずは、ハッピーエンドスイッチの間違いでは、そしてテールと共同戦線開始決定したのだった) --
ニベンス
うん 好きにすると良い
来るなっていっても来るんだろう(軽く足の指を振ってそれを見送り、ごろりと横になる)
(次の試合までもういくらも時間がない。少しでも寝て身体の調子を整えておくべきだろう)
(さて、本当に随分自分は彼らの目に哀れに映っているのだなあ、と自嘲気味に笑い… やがて牢に寝息が響いた)
(//英雄にならない以上そんなすいっちないんやなうさ… おつかれさまでしたうさー) --
…うちの住んでた山にはそういうのは 無かったからな
木の根っことか 虫とか、そういうのを食べてたから …そういうのは なんだか味がすごく濃くて、なれない
(瑞々しいキャベツだとか、甘いにんじんだとか 確かに美味しいことは美味しいのだと思う)
(けれどこれに慣れていくことは ほんの僅か残った故郷との繋がりすら断ち切ってしまう気がして)
……うちは 穴暮らしのうさぎだから 多分ニベンスとはちょっと味の感じ方が違う
もってきてくれたのに わるい --
・・・なるほど、こっちの故郷よりずいぶんと痩せていたんだな・・・(自分の故郷も豊かではなかったが、森が生い茂る北の大地で)
・・・そうか、ウサギだからといって好みの味も一緒という訳ではないか・・・難しいものだな(缶はポケットにしまい直し)
いや、これは何時も常備しているものだ。気にしないでくれ・・・とすると、何がいいんだろうな・・・(しばし考えると)
ふむ、いくつか思いついたのがあるからそれを今度持ってくるとしよう・・・口に合えばいいんだが --
ニベンス
(こくこく頷いて)…ずっと雪ばかり降っている山だったから
(土地は痩せていて、人里の方ではそれでもそれなりの物があったのだろうが自分たちが口にするのは大抵木の根ばかりだった)
(稀に見つけた虫なんかが特にごちそうではあったけれど、目の前の相手はもう少し口が肥えているらしい)
…気持ちはうれしいけれど あまり無理しないほうが良い
ここはニベンスにとってあまり良い気分のするところではないだろう 私は慣れたけれど…
(//ねおちて た ごめん) --
こっちはこちらで言うと春秋の時期があったからな・・・それに、うちの種族は農耕もしていたから飢える事はなかったか
(それでも北の大地は厳しく、ここほど豊かではない食材の種類もなかっただけに、貧相な食事ではあったが)
・・・無理はしてないつもりだぞ?確かに、ここはいい気分のするところではないがな
だが、同族ではないにしろ近い仲間がいるんだ。会いに来るくらいはしたいものさ(助け出すことは出来なくとも)
・・・と言う訳で、こっちの事は気にしなくていい。あぁ、でもあまり遅いと睡眠の邪魔ではあるか・・・ --
ニベンス
のうこう(自分たちの種族はそんなこと、してなかったな…と改めて種族の違いを思い知らされながら)
なら今度から 正面から来ると良い …今日みたいに口枷が無い日ばかりじゃないし
何より見張りに見つかったら危ない(それでも、本当ならば来ないほうが良いんだけれど、と目を細める)
(客が来るのは素直に嬉しい。けれどそれがある日を境に来なくなる、というのは辛い) --
正面、か・・・あぁ、その事は忘れていたな・・・そうか、つけられてると会話も出来ないか
・・・まぁ、確かにヒメリンゴに迷惑かけるのは避けたいところだし・・・仕方がないか・・・(兵士どもの揶揄な視線は諦める事にして)
・・・言いたい事は分かるが、まぁ大丈夫だ。奴らもそう簡単に手は出してこないはずだからな(冒険者と言うある意味治外法権な存在だけに)
(ただ、その事は一度言いそびれただけに言う事はなんとなく避けて) --
ニベンス
今日はたまたま外されていたけれど 大抵はつけている 一人では外せないし 多分ニベンスでも外せない
だから気分が良くないとは思うけれど 来るなら正面から来たほうがうちは良いと思う
…そういうものなのか?(良くわからない、と言いたげに首を傾げ) --
手先は器用ではあるつもりだが・・・そうか、そんなに複雑な仕掛けなのか・・・(それはそれで挑戦してみたいとは思いながら)
・・・分かった、ヒメリンゴにあまり心配や迷惑をかけたくないしな。そうするさ・・・どうせ、視線や口でしか何も出来ないしな
まぁ、街中で暮らすだけのことはあると思ってくれていい・・・ヒメリンゴが出歩く気なら、街中を案内してもいいんだが
外には、ここと違ってきのいい連中も沢山いるものだし・・・ --
ニベンス
こっちと、つながってるからな(頭についているヘッドセットを見せて)
……それを見てどうなる?
どうせまたここに戻ってくるだけだ ここから出れても帰る場所はないし 作る気も無い
空気が違って景色が違って たくさんの人間がいるのにうちの仲間は何処にも居ない
………だからあまり外には出たくない
ニベンスがそう言うなら きっと気の良いやつらがいるんだろう それは信じるけど
…でも(念のために、と口を開く)…うちはここから逃げる気は無いよ うちがここから出るのは死ぬ時だけだ --
それか・・・本当に厳重な事だ、恐れているのなら奴隷など作らなければいいだろうに・・・(ここの連中は理解しがたくて)
・・・それを見てどうなる、か・・・ヒメリンゴの言う通り、ここ戻るだけで帰る場所もなくて、作る事も出来ないのかもしれない・・・
だが、何も得ないままただ死ぬのを待つだけの日々で終わらせたくはないんでな・・・例えここから出るときが死ぬときでも、だ
俺はそんな風に同族の最後を見届けたくはない、あいつは奴隷でも最後には人生を謳歌して死んだ、ざまあみろニンゲンと言ってやりたい・・・
言うなればヒメリンゴのためでもあるが、俺のためでもあるのかもな・・・(本当なら物語のように颯爽と助けてやりたくもあるが) --
ニベンス
別におそれてるわけじゃない うちの力なんてこの中だと下のほうだ
ただ口の聞き方が気に入らないらしい(ついでに、固い木の根や樹の皮なんかを剥ぐ歯は結構に固く)
(これも武器として見なされたせいもあるのだが)
…そんなもんか(いまいち理解できない、というように眉を顰める)
とりあえずその気持ちだけはうけとっておく 気が向けば外にも出るさ… --
口のきき方に気を付けてほしいのなら相応の対応があると思うんだが・・・ここの連中にそれを言っても仕方がないか
あぁ、ヒメリンゴにとっては有難迷惑といったところになってしまうかもしれないが・・・まぁ、それほど強制もしないから安心してくれ
さて、ヒメリンゴが本当に外に出てくれるかはちょっと疑わしくはあるが・・・信じてみるか(先ほどまでの言葉の後だけに余計に)
おっと・・・あまり長居してると見つかってしまうか・・・それでは、またな(また一瞬光ると、白兎となって颯爽と逃げだそうとして)
・・・・・・・すまん、持ち上げてくれ(ウサギの姿でははるか高い位置にある鉄格子の窓を見上げるのだった・・・) --
ニベンス
…まあ その気になったら 出るさ(やや目を逸らしながら頷く)
(…なるほど 何度見ても凄いな、と白ウサギを見下ろしながら見送ろう…として)
……運動不足だな?(足で背中の皮を摘み上げると、慎重に鉄格子のほうへあげてやる)
(やがて、再び戻った静寂の中ごろりと横になり)
……さて そういうものなのか…
(気は進まないが、こうも来てくれるのだから確かに少しは外に出たほうが良いのかな、とため息をついた) --
(画像はエロ衣装を着たうさぎの頭)
(普段より露出度下がってんじゃねーか)
--
(まぁ露出は下がったんだろうが、でもなんかお尻の当たりがなんというか・・・エロい!と誰かが言っていた、誰かが)
(それとこちらもまた文通スイッチを押すことになってすまない・・・明日が早くてすまない・・・) --
ニベンス
(普段から丸出しですうさ…)
(いいのよ(寒くてタイピングすらままならなくなりながらスイッチを連打する)) --
(ヒザとアタマが噛み付いてきそうで、とても強そうだと思うぬこ。戦闘服?)
(毛皮あるとエロ衣装って難しいよね…毛皮に卑猥なラクガキとか 「衣装じゃない」 にゃぁ…) --
(よく頑張りました報酬のにんじん…ではなく、癖にならない程度の大根を置いていく、ピリッとするよ) --
テール
(丸出しよりは隠れていたりするのがエッチに見えるとお偉い先生も実際に言ってる事実なのだ・・・)
(ただこれ着せられても闘技場の観客は可愛いとかより見下して笑っていそうだ・・・) --
ニベンス
(しゃーなしだな…)
(ゴスロりんごですうさ 長かったので植え替えますうさ) --
(文通スイッチONなんだから気にしなくていいんだ、ただテールなどが遊びに来たいかもしれないから枝は増やしてもいいとは思うが)
(ところで、情熱安定ってどうやるんだろうな・・・くそ、他のキャラなら安定するのになんでニベンスはこんなに不安定なんだ) --
ニベンス
(どんなときでも信頼度気にしないですうさ うさぎの安定の高情熱) --
(そうすれば安定するのは分かってる、分かってはいるが・・・しかし、死ぬのが怖いのだ・・・吊るされてしまうのだ) --
ニベンス
(今気付いたがニベンスもなんだかんだで熱血野郎になりつつあるな・・・方向間違ったか!) --
ニベンス
(夜更け過ぎ、衛兵の巡回も少なくなっている頃合いにヒメリンゴの檻の近くで物音がした直後に)
(外に繋がる鉄格子がはまった窓にぴょんと飛び乗るウサギの姿があり)
(一瞬落ちかけて手足をばたつかせたりしながら、なんとか体勢を立て直すと耳を立てて檻や周辺の様子をうかがって) --
ニベンス
…(檻の中、珍妙な物音に眠りを妨げられ、不機嫌そうに鼻を鳴らす。)
(さてまた人間が何か碌でもないことをしているのか、とまどろみながら考えてると)
……ふが(嗅いだ覚えのある匂いに、あああのウサギか、と体を起こした)
(また妙な時間に、妙な場所から来るものだ、と窓の方へ目をやって) --
(他に誰もおらず、侵入しても問題なさそうだと確認したところでヒメリンゴと目が合い)
・・・こんばんは、というべきか・・・それとも夜分遅くに申し訳ないと言うべきか・・・(ウサギの鳴き声、などではなくニンゲンの言葉を発して)
よっと・・・流石に夜中になると警備は手薄だな・・・あぁ、この時間にきたのは昼間だと兵士が気になってな・・・忍び込めればと思ったんだが
少し遅くなりすぎた・・・眠っていたのならすまない・・・(檻の中に着地したウサギが頭を下げて) --
ニベンス
(眠たげに細まっていた目が丸くなる。匂いは確かにいつぞやのうさぎのそれだが、目の前にいるのは…)
……そういう 種族か(そういえば人間に化けれる、と言っていたなと思いだした)
(とはいえここまでうさぎだと思っていなかったため)…妙な感じだ
そっちの姿のほうが見つかった時 あぶなそうだな…
人間 うさぎも食べるらしい --
・・・前に言ったと思うが・・・こちらが本来の姿だ、あまり他の者の前では見せないが・・・
・・・人の言葉を発するからよく言われるな、こちらとしては故郷では皆こうなんだが・・・(野生の兎と同じく後ろ脚で顔をかいたりして)
・・・ふん、ノロマなニンゲンに捕まるつもりはないさ・・・もちろん捕まればどうなるかは良く知っている・・・外に肉屋というものがあってな
そこに、ウサギが吊るされている光景はそれなりに見る・・・もう、見慣れたがな(それでも吐き気はするが) --
ニベンス
ああ 本当にまるっきり うさぎなんだな…
(この姿から、人間の姿になる…と考えると、本当に自分とは比較出来ないほど上位の種族なのだろう)
…人間はのろまだけど 妙な呪いや道具を使うからな それにここにいるのは人間だけじゃない
(自分が毎度戦っている動物や魔物の類も恐らく何処かに居るのだろう、と)
まあ人間はいろんな物を食べるものだ
(配給で出るスープに稀に入っている、何のものだか分からない肉の味を思い出して顔を顰めた)
(木の根や葉っぱしか食べたことのない体では、とても受け付けなくて毎度飲むのに難儀する) --
妙な呪いや道具か・・・その辺りはニンゲンの十八番だからな、こちらもその技術を利用させて貰ったりしているが
ニンゲンだけじゃ?…あぁ、その事か。もちろん分かってる、ウサギの耳は飾りではないからな・・・(聞いたことのある猛獣や聞いたこともないような得体のしれない鳴き声がかすかに聞こえ)
・・・全くだ、そしてそれでいて際限がない・・・腐らせてもまだ欲しがるのだから理解しがたいほどの強欲っぷりだ・・・
でも、そうだな・・・ここまで忍び込めるのなら・・・今度から何か食糧を持って来れるな・・・今あるのは・・・・・・ちょっと待ってくれ
(一瞬ウサギの体が光ったように見えた直後、人間の姿をしたニベンスが立っていて) --
ニベンス
///すいませんさむくてねむくて ぶんつうおねがいしますうさ(ぶんつうすいっちをおしておふとんにもぐるうさぎ) --
(//分かってる、こちらも寒くて寒くて温暖化ってなんだったんだろうと思っていたくらいだ・・・それではまた後日) --
ニベンス
どうやってあんなに捕まえたのか知らないし なんでアイツら素直に人間の言うこと聞いてるのかもしらないけど
…気をつけて気をつけすぎるってことはないから
(本来ならばこんな場所、来ないほうが良いんだけど と小さくため息をつき)
……気を使うことはない 食べるものにそう不自由してるわけじゃないから 飢えない程度には出るから
(光に目を細めながら首を振る。植えることはないが、人間の食べ物はどうにも口にあわないのもまた事実だったが…)
本当に便利だな…
…そうだ もしくれるっていうなら木の根っこの一つでもくれればありがたい
(//そしてここで更に文通スイッチを押す暴挙) --
ニンゲンなら可能だと思うし、冒険者に頼めば多少の事は何でもやりそうではあるがな・・・(生ける伝説などがいるならドラゴンすら捕えてきそうで)
まぁ、大丈夫だ・・・こちらは長年ニンゲンに紛れて暮らしているからな・・・それがいい事かはさておいて
それでも、食べれたものじゃないだろう?食事の質にまで気を使う連中だとは、到底思えないしな・・・(ポケットから長細い缶を取り出し)
便利?・・・あぁ、変化の事か・・・でもマジックアイテムがなければ丸裸になってしまうから・・・それがなければ不便極まりないがな(箱を開けるの人参の匂いがして)
これだ・・・ヒメリンゴなら、こっちの方がいいんじゃないか?(ニベンスが選んだだけあって質のいい人参のスティックが何本も入っていて) --
ニベンス
紛れて平和に生きていけるなら それが一番だ
…人間と敵対して生きることが すごいというわけでも 素晴らしいことでもないと思うから
質(オウム返しに呟く。)…(どちらかといえば、人間的には質が上がったらしい今の食事の方が口に合わないのだが…)
(それを言うのは自分がより下等な種族に属する獣人だ、と宣言するのと同じに感じた)
…ああ 「にんじん」か(鼻を鳴らし、以前食べた物と同じだと判断すると)…確かにそれは うまいけど
そればっか食べてると駄目になる そういう味だ --
一番いいのは・・・ニンゲンに関わらずにそのまま生きていける事なんだが・・・今の世界じゃ、それは望むのは厳しいんだろうしな・・・
(故郷を出て思ったのは、どこに行ってもニンゲンがいて、森の中でさえニンゲンの足跡があるということであり)
まぁ、ニンゲンが質を考えても妙な匂いがする香辛料などでごまかしたりするから困ったもんだ・・・どうかしたか?(何か言いたそうな顔に気づき)
(ニベンスとしても出来れば生の野菜そのままが好みであり、パンなどは許容範囲といったところで)
・・・なんだ、知ってるのか・・・なるほど、駄目になるか・・・それだと俺がまるで駄目みたいなんだが・・・まぁ食いたくないのなら仕方がないか(苦笑して蓋を閉め) --
ニベンス
エロ衣装ともうひとつオマケでエロ衣装が届けられた
…(これいじょうどないせーっちゅーねん) --
(撒いたこやすじゃないけど、シチュエーションだけ見たら「着て闘え」ってことだよねー)
(だよねー)
(逆転の発想でがっちがちに可愛い衣装でも着せるか って誰かがいってたうさ) --
(動物に服を着せるのは虐待!虐待です!) --
(優しい虐待ブーム来るうさ…?) --
(毎食高栄養のペースト状缶詰め食べさせられて痛風と虫歯になるんだわ…)
(知り合いの猫は手術で腱を切除されてたなぁ… 家猫として可愛がるためって言われてたけど、人間のドス黒さを感じたよ…) --
(マニュキアつけられたり毛皮染められたりしちゃうんだ…うさ)
(なにそれこわい こわい にんげんしすべし うさ…) --
(というわけでバッドエンドの候補に「四肢の腱を切られて貴族のオモチャ」を追加する方向で… 手枷も外れるよ、やったね)
(猫の腱切除は立てなくなるとかじゃないけど、力が入らなくなったり爪が出せなくなったりする手術らしい… ニンゲンしすべし) --
にゃぁ…
(いやー それは悪趣味すぎますうさ 趣味じゃないですうさ…(肩をすくめて苦笑する))
(それもうAIBOでも飼えば良いんじゃないですかねうさ… 動物虐待駄目絶対ですうさ…) --
(ペットの避妊手術の延長線みたいに言う人も居るけど、知ってるその猫は早死にしちゃったしなぁ… うん、動物虐待反対!)
(といったところで退散。コメアウでするような話を長々と…ゴメンね。お邪魔しましたー) --
(人間で考えてみたら相当ストレスかかるのわかりそうなものですけどうさ… まあ動くぬいぐるみが欲しいだけだと爪も腕力も邪魔なんですかねうさ)
(静かに…許すよ…うさ) --
(腱ではないが、野良猫を去勢手術をすると言うのはニンゲンではよくある話。しかしおぞましいのはそれをしているのが愛護団体などと自称する連中と言う事だ)
(自分の都合で、生物の使命でもある子孫を残すことを消し去って満足してるのだから殺そうとする連中より始末が悪い・・・と思うウサギであった)
(そして寝ていて今起きた、時間が飛んでいた(・¥・)な感じで目が点になった・・・) --
ニベンス
(その辺り考えだすと非常に憂鬱になりますねうさ…)
(動物びっくり映像 とか面白い写真とかそういうのも そういう映像取りたさに動物飼ってあれがあれでうにゃうにゃ なことも多いそうですようさ)
(にんげんしすべし うわっ あざとい うさ…) --
(その辺りを良く描けている猫が主人公の漫画があったが・・・あれは何と言う題名だったか、忘れてしまったな。ネットで見た気はするが)
(そういうケースもあるだろうが、動物が楽しそうにしていたりするのは実に和むのもまた事実。ニンゲンの感情と言うのは難しい・・・)
(あざとくない、全然あざとくない・・・あとゴスロリヒメリンゴはありだと思う・・・うさ(ちょっと真似て) --
ニベンス
(まあ普通に飼ってるぶんにはまるで問題ないんですよねうさ)
(動物関連だけは本当に憂鬱になりますうさ あ うち亜人なんでセーフですうさ)
(ごすろりんご… ついに尻尾を表しやがったうさこのあざとうさぎ…こわい…うさ…) --
(幸せに一生を終えれるのであれば、ニンゲンに飼われるのもそれは悪くないとは思うよ・・・捨てたり虐待するのが論外として)
(それセーフ言わない、セーフ言わないそれ・・・むしろアウトじゃねぇか!ヒメリンゴが吊るされてたらさらにニンゲン嫌いになるなニベンス)
(微妙に上手いこといったつもりか!あと一回だけであざといならそっちは何なんだと・・・あざとすぎうさぎだな!) --
ニベンス
(動物についての幸せとかそういう話になるとまた面倒になるので あれだ 信頼関係が気づけてればよかろうだうさ)
(人間分薄いほどひどいことしにくくなるんですよねうさ… 吊るされませんうさ 死ぬ時はさっぱり死にますうさ!)
(え?あざとすぎてむしろふつーですうさよ? ギャップ萌え狙いとかあざとすぎてどんびきですうさ(肩をすくめて苦笑する)) --
(幸せに関してはそれぞれだし、例え言葉が話せるニンゲン同士でも意見が分かれるからな・・・まぁ、そういう事だ)
(その辺り理解出来て辛い・・・そして吊るされなくてホッとした・・・本当だぞ? こっちはどうしようかな・・・まぁ、まだ先の話さ。お互いに)
(逆転したとか申すつもりか!ちくしょうこのウサギめ自分の事は棚にあげて・・・・・・ところで寒くてたまらないんだがどうしよう) --
ニベンス
(ひとあしさきにさむさにダウンしてダウンするうさぎ ぜったいにあやまらないですうさ)
(全部冬がわるいんですうさ ちきゅうおんだんかしろ…) --
(こっそりと檻の中に新聞紙を敷いて、その上ににんじんを3つ置いて、再びこっそりと帰っていく…今度はすぐ帰ったから見つからなかったようだ) --
テール
(外気に触れ、すっかり暖かさを失った血を滴らせながら檻へ戻ってくる)
(自分の血ではない、哀れな獣の血だ。…どちらにしろ気分が良くないことに変わりは無いのだが)
……
(いつものように横になろうとして、ふと影になるそこに置いてある何かに気付く)
(鼻を鳴らして匂いを嗅げば、それがいつぞやの狐によって置かれた物だとわかった)
(律儀な奴だな、と僅かに唇を歪める)………ふが
(ちなみに始めて食べたにんじんの感想は「これはいかん、この味に慣れたら駄目になる…」だった) --
…ねえ、ここの警備キビしくなってない?(訪ねて来る黒猫。尻尾が不機嫌そうに床を打つ… てしてしと) --
(にんじんを齧り終えると足の爪を舐めながらそちらに目をやる)変わった客が多いからかな
…なんか有名になってたな ねこ ふけつ、ふきつ?とか なんとか ニンゲンが探しまわってた --
最近は見つかるようなヘマしてないんだけど。不潔って… 酷いなぁ、僕にはノミだって居ないのに(気にしたのか、てしてしと毛繕いをする)
ニンゲンたち、急にキレイ好きになったのかな? 掃除して回ってるヒトたちも、まえより活き活きしてるみたいだね --
(実際の所、あの不吉な黒猫とかそういう感じだったのだがこの兎にその辺り判別つく筈もなく)
それならうちよりずっと上等だと思うけど(ノミに食われて斑になった足の甲を掻きながら首を傾げて)
ふぅん(興味なさげに尻尾を揺らす)ご苦労だね ニンゲンも --
前に「食べ損ねた」ニンゲンが、掃除に混じってるみたい。ヘンな髪型した大きいの(足の甲を掻くのを見れば、近付いていってザリザリ舐める)
そういえば、ガブキっていうのにまだ会えていないんだ。緑色の、元気なの。見回りが手薄な時しか覗いてないんだけど…タイミングが悪いのかな?
キミはガブキ、見かけた? --
食べそこねた?(長い爪が相手を傷つけないよう、掻いていた足を引き)変な髪型で大きいニンゲン
(さて、以前いた檻の中にいたニンゲンの誰かだろうか…と考えを巡らせながら)…うん 居ないのか
…こっちの檻に来てから うちもそんなに会えなくなったから…
(まさか死んだとは思えないけれど)…うち以外の奴は 外に出たりしてるらしいから、それで会えないのかも --
そう。すごくヘンな髪してた。僕弱いから、死にそうなニンゲンや死にたがってるニンゲンから命を分けてもらってるんだけど… そいつは食べ損ねたんだ
前は死にたがってたみたいだったけど、なんか今は元気だね(クキ、猫が笑う)
外に出たりもするんだ… うん、それでも出たっきりってことはないんだろうね。気長に探してみるよ(額をヒメリンゴに擦り付け)
ありがとうね(ひらり、明かり取りの小窓に跳びあがるとその向こうに姿を消した) --
すごく変な髪 ふぅん(変な髪、一般的なニンゲンの髪ってどんなのだっけ…)ああ ねこは妖怪だったな
…うん まあ 悪くないよ、変な客も増えたから…(なんとも言えない表情で笑い)
らしいね そんな話もしてた …うちは外に興味無いから わからないけど…
ニンゲンに見つかるなよ ねこ(足の指を振りながらその姿を見送り、ごろりと横になった) --
(檻を動物園気分で見るけつね)うさぎさんはりんごを食べるですー?(今日はりんごを持ってきたようだ、檻の隙間からりんごを差し入れようと) --
テール
(これで相手が人間だったら檻の一つでも蹴ってやった所だが…)
…食べる
(自分と同じ、耳と尻尾付きが相手になればどうしても対応が甘くなる。憮然とした表情で頷き)
そのままだと取れない、から 床に置いて欲しい --
(幼いころの思い出そのままの印象、悪気が無いのが玉に瑕である)はーいです、でも直接置いたら汚れちゃうですかねー?
(新聞紙を敷いてその上にりんごを1つ2つと)あっ…うさぎさんだから人参のほうがよかったです? --
テール
(足の指で掬うようにリンゴを取る。上半身を屈めるようにして、それを一齧りしながら)
…多分 そういううさぎとは違うから、わからない 食べたこともない
(パリパリ芯を齧る。生の果物を食べるのは随分久しぶりな気がした。)
あんまり こういうところに来ると危ない …外はどうかしらないけど ここは変な人間しかいないから --
おぉー、器用さんですー…うさぎさんはうさぎさんでも違ううさぎさんです?あっ、でも食べた事がないなら一度食べて見るといいかもです!
残念ですが今日は持っていないので、今度持ってくるですよ〜
(ちゃんと食べてくれたのでなんだかうれしくなって、ニコニコしている)人間さんにも変な人はいるです?(今月の冒険の同行者、サキュバスと呼ばれた内蔵が丸見えのスライムを思い出す…「変さ」だけならトップクラスの代物だ) --
テール
うん うちは月に行ったり「もち」をついたり そういうのはしない
にんじんとかも、良く分からないし
(ただ、一般的な「うさぎ」という種族に対するイメージはどうやらそうらしい。コロッセオに立った時の野次や)
(兵士に稀に掛けられる声でなんとなく覚えた)
……あまり来ないほうが良い と思う(うさぎの弱い頭でも感じる、このダマされやすそうなオーラ)
生き物が死ぬのを見て喜んだりとか 死なせ合うのを見て喜んだりとかする 変なの
…狐…テール は、騙されて 捕まりそうだから… --
おもちは強敵です…テールは一度負けちゃいましたから…(食べようとして喉に詰まらせてからちょっと苦手)
来ない方がいいです…?でもそうしたらうさぎさんに会えないですよう
死んじゃうのを見て…ですか?死なせあうのは見てても楽しくないと思うですけど…死んじゃう時のぽわーって火を見るのが好きなんでしょうか?(命の炎が消える時、最後の輝きを放つ、テールはその炎の最後のひと時を見る事ができる…その上、みんな見えると思っている)
だ、騙されたりしないですよう、テールはおりこうさんですし… --
テール
(強いのか…「もち」…、とまだ見ぬ野生のもちの姿を想像しながら二個目のリンゴを齧る)
会わない方が良い うちの世界はこの「箱」の中だけだし テールの世界はもっと広い
世界が違う 会っても良いこと無い
(薄暗い檻の中、すっかりベタついてしまった爪を舐め)火?
…うちには 火は見えないけど…人間には見えるのか(よくわからん、と首を傾げた)
えっ(ものすごい微妙な表情) --
強いです…弾力もあってのびのびして…とても噛み切れないですよう(背中から気合の入った一撃で助かった時の事を思い出す)
テールの世界です?でもこの箱もテールの世界のうちですよぅ?
ええとですねー、こんな感じのー(と言いつつ狐火を灯す、ぼんやりとゆれる青白い炎は熱を感じさせず、むしろ冷たさを感じさせるようで)
えぅっ、その顔はどういう意味ですぅ…(ハの字眉) --
テール
…(戦うとしたら蹴り一本で勝てるかな…)…「もち」、出来れば戦いたくない…
………しないほうがいい こういう どうしようもない場所のことは 忘れた方が良い
(賭け事に興じる兵士の騒がしい声に、眉を顰め僅かに耳を動かす。)
(と、冷えた青が床を照らして、そちらに眼を向けた。揺れる狐火に、目が丸くなる)
…そういうのは 見たこと無い …変な呪いを使えるんだな
(全くもって戦いとは無縁の呑気な獣人、と思っていたが存外そうでもないのかもしれない)
……うちより上等かもしれないけど りこうではないように見える きっと騙される… --
油断するとべとべとするですから、全身べとべとにされるですよ、強敵ですー…
ここはどうしようもない場所ですか…でもうさぎさんはここにいるですよ?
テールはほんとは占いする狐(半分犬)ですけど、こういう事もちょっとは出来るですよー
(冒険時の主力攻撃である、熱量を持った炎ではなく命そのものを奪う炎、しかし威力はさして知るべし)
じょうとう…です?テールは半分犬ですし、うさぎさんほど綺麗じゃないですよう…ううう…(りこうそうじゃないといわれてへこむ) --
テール
うちも どうしようもないから
(獣も人間も亜人も、別け隔てなくその命を奪ってきた。どれだけ反発しようと 反吐が出る思いをしようと)
(今更否定のしようがないくらい、自分はここに馴染んでしまった、と思う)
今はこれがあるから、なにもしないけど(足で軽く檻を揺らし)…こっち側に来て
コロッセオに立ったら(きっとお前だって殺す、と続ける言葉を飲み込む。それは言うべきでない)
…うちはそういう 呪いは出来ない
……暗いとこにいるからわからないだろうけど、毛づやも悪いし もう随分体のあっちこっちにガタがきてる
………りこうじゃなくても 生きていけるから大丈夫(うさぎの考えた精一杯のフォロー)
外にいればきっと 仲間もたくさんできるから 大丈夫 たぶん うん --
うさぎさんもどうしようもないですか…じゃあじゃあ、頑張ってどうしようもなくなるですよう!
ころっせお?そこに立ったらいいですか(何か勘違いをしたままに)
きっとにんじんを食べていないからかもしれないですよう、にんじんを食べたらよくなるです!
えぅー…(ひざを抱えてふてくされ)
「おいっ、また変なのが入り込んでるぞ」「上司にバレたらどやされる、つまみ出しとけ!」「へーい」(またあっさり見つかってつまみ出されるのだった…) --
テール
…立たないほうが良い 立ったら いずれ戦わないといけなくなる
そのにんじんっていうのは そんなに良いもの?
(しかし皆随分にんじんを押すな、と首を傾げ)…自分のできないことと 足りないことは
仲間がたくさんいると何とかなる 役割分担 だから、大丈夫…
(必死にひねりだしたうさぎのフォロー。しかし効果は無かった)
……あ(つまみ出される様子を眺めながら小さく足を振って)…もう、来ないほうが良い
(呟くと、残された新聞紙を爪先で揺らしながら目を細めた。) --
(
BGM
を流すけつね) --
テール
(あれもラブ これもラブ…)
(絡みづらいこと山のごとしな安い欝設定の剣闘士うさぎに声を掛けました…)
【小ラブ4個GET 愛の目覚め】
…ふが(檻の中で、なんぞし この音楽…という顔) --
(ビッグバンは遠いですねー…と思いつつ、借りてやったので返すまでにジンギスカンがクリアできなかった思い出)
この曲をここに届けなければ…と思った次第なのですよ(けつねてればしー、ケモ同士に伝わったり伝わらなかったりする意思疎通) --
テール
(でもあれレベル限界まで上げてもED変わらないんですよね…うさ、という顔)
(良くわからないけど、ありがとう といううさぎてれぱしーを飛ばすうさぎ)
(きつね、きつね…? 犬…?と鼻を鳴らして微妙な表情) --
ガガーン!(ビッグバンなら最初の扉を開けると思ったのに…という表情)
(どういたしましてとテレパシーを受けてふらふら)
(テールは狐と犬が半分ずつなのですよー、とテレパシーと匂いを飛ばす) --
テール
(出来ぬ、出来ぬのだ…という顔で首を振る)
(それは………雑種…というのでは無いだろうか、とうちは思う…)
(…あと狸分があれば狐狗狸さんか…) --
(ラブが足りないからバッドエンドなんだと思っていたため崩れ落ちる)
(うぅ…テールは雑種ですけど、お母さんは由緒正しいこっくりさんですよう…(ただし父親は雑種犬))
(狸肉を食べるしかないですか・・?・) --
テール
(コンテニューでNOを選んだのがハッピーエンドだなんて最近知りましたうさ…)
(…たぬきと交配すれば良いとか… でもそれだと子供が狐狗狸さんになるだけかもしれない)
(なんだかどんくさそうだけど こんなところに来て大丈夫?つかまるよ?) --
(ゲームを終わって・・・と言うのがハッピーだったなんてです・・・)
(そんなぁー、テールは立派なこっくりさんになりたいですのに・・・)
(テールはこう見えても冒険してるから大丈夫ですよぅ)
「おい何だこいつ、どうやって入った」「つまみ出せ!」
(あー…)
(見回りの人に見つかってつまみ出されてしまったようだ) --
テール
(ゲームなんてやめて外に出なさい というメッセージらしいですうさ おのれおのれ)
(今の状態だと こっくさん 響ギア可愛いから 良いんじゃないかと思うけれど 駄目か?)
(…あ 捕まった 元気でね こっく)
(ほたほた尻尾を振りながら見送った) --
(本来なら近寄りたくもない場所だが、同胞とも言える存在がいる場所などでまたやってきて)
ただ・・・どうしても、慣れそうにないな・・・(血や汗はもちろん贓物や死臭が隠しきれずに、顔を顰め)
さて、しかし会うにはどうすれば・・・そういえば、まだ名前も聞いていなかったな(入口辺りで、佇んで) --
ニベンス
(遠くに聞こえる歓声。あいも変わらずコロッセオでは趣味の悪い試合が繰り広げられているらしい)
(入り口付近では、見るからに柄の悪い冒険者崩れがたむろして、やれ誰が勝つだの)
(やれ誰が負けるだの、そんな賭け事に興じていたりとかく空気が悪かった)
(少なくとも、そんな連中の中でニベンスの姿はひどく浮いて見えたらしい。)
「どうしたウサギちゃん、迷子か?」
(見回りらしい兵士が声を掛ける)
(事情を語れば、兎の剣闘士は「一匹」しか居ないことと、檻への行き方)
(今日は試合が無い為会うことは出来る、がアレは気性が荒いから気をつけろ というようなことを言って去っていくだろう)
(教わった通り施設の中を歩けば、いつぞやのウサギが石畳に寝そべる檻の前まで辿り着く)
・・・全く持って、よく飽きもしないものだ・・・(自分が冒険中も繰り広げられているだろう催しにうんざりしながら)
(それでもなお、目的の人物に会うために我慢しながら会う方法を模索していると)
・・・・・・ふん、迷子ではなくとある者に会いたいだけさ・・・(ただ、案内してくれるのならとその案内に従い)
・・・・・・酷い場所だな(ニンゲンには戦うものへの敬意すらもないのか?とげんなりするも檻の前に辿りつき)
・・・眠ってる所悪い・・・久しぶり、だな・・・(寝そべっているウサギに言葉をかけ) --
ニベンス
(掛けられた声に、僅かに耳が動いた。のろのろと重たそうに瞼が開いて)
(一層のろのろ起き上がる。先日会った時と違って血塗れではないが、口に枷が噛まされていた)
(例えばこれが好奇心に駆られてやってきた冒険者であったり、貴族であったりしたならそのままで構わないのだが)
(しかし、目に入った相手を見て、口枷が入ったままでは差支えがあると思ったのか、石畳を蹴って起き上がる)
(手枷で鉄格子を叩く。けたたましい音が響いて、それに呼ばれたように兵士がやって来た)
(やってきた兵士4人がかりで口枷を外されてようやく話すことが出来るようになる)
律儀だな ……(名を呼ぼうとして、それを知らないことに気がつく)
本当に、来るとは思わなかった 来て楽しい場所じゃないから --
・・・何もここまでする事もないだろうに(扱いの悪さに、奴隷と言う立場は知っていても怒りを覚え)
(乱暴な呼び方、そして現れた兵士どもの乱暴な扱いに、まるで別世界のように眺めたあと)
まぁそれはそうだったんだが・・・名前を聞いてなかったのを思い出してね、せっかく会ったのに相手の名前も知らないと言うのも落ち着かないだろう?
と言う訳で・・・自分の名前はニベンス、そっちは・・・?(名前くらいはあるはずだと思い) --
ニベンス
(ずっと口枷を噛んでいた為か、歯を噛み合わせる事に違和感を覚える。何度かカチカチ歯を鳴らして)
皆こんなものだ うちより下の【仲間】はもっとひどい
(せめてもっと従順であったり、大人しかったり、世渡りが上手ければ多少は違ったのだろうが)
ヒメリンゴ…長耳穴兎族、アイスバーンの群れのヒメリンゴ
うちは明日でもその明日でも いつでも死ぬ、名前なんてしってもニベンスに良いことはないよ
最近良い言葉を知った 世界が違うんだ、うちとお前とじゃ
(二人を隔てるようにしてある鉄格子、その内側からじっとニベンスを見て)
……ああ そうだ この外では雪が降る? --
・・・そうか、まだお前さんよりも下がいるんだな(それがどんな扱いか想像も出来ないか、酷いものなのは分かり)
・・・長耳穴兎族・・・確か聞いたことはあるが・・・・・・そうか、ヒメリンゴか(やっとわかった名前につっかえが取れたように頷き)
・・・いや、今まで生き延びているんだろう?・・・なら、また会える事もあるはずさ。だから無意味ではないよ
・・・確かに、ここと外じゃまた世界が違うらしい・・・でも、ここでもいずれはマシな暮らしになるらしいじゃないか(案内されるまでの間に兵士が勝手に喋っていたのを聞いて)
なら、いずれは・・・・・・雪か?今はまだ、ただ外は雪が積もることもあるそうだ・・・豪雪と言う訳ではないらしいが
(思い返すは故郷の雪景色、ヒメリンゴもそうなのだろうかと) --
ニベンス
ああ うん うちみたいな獣人とか 亜人も多いし 人間もいる
もっとでかいとこにみんな一緒にされてる(うちは、そっちに戻りたいけど とぼやき)
…うちは別に そんなに強くもない、このままだと多分そのうち死ぬ
それに今の【巣】にも慣れた ここもなれるとそう悪いとこじゃない
…それに、…どうせどこにいってももう、うちの本当の仲間はいないんだ
(ポツリと呟いて、ただでさえ重い空気がやや重くなったのに気がついたのか)
(それとも雪が降る、という言葉を聞いたせいか)
…そうか うちの故郷の山はずっと雪が降ってた、ここも雪が降るのか…
ここはなんだか 熱くなったり寒くなったりするから、どうにも慣れない --
・・・まぁここで行われている事を思えば、かなりの数がいるのだろうから・・・(大部屋にまとめているのだろうとは思っており)
そうか?・・・まぁ、下手に自信があるよりはいいな・・・(自信は慢心に代わり、本来の実力すら出せずにやられる事は良くある話で)
それは・・・・・・こちらとしても、何とも言いようがないが・・・いる可能性もあるんじゃないか?(希望を持ってもらうためにも、自力で調べるべきか考えながら)
・・・こっちの故郷も似たようなものだ、北の雪国だったからな・・・あぁ、まだこっちに来て短いから冬はこれからが始めてだが
本当茹だるほどの暑さだったからな・・・こっちも慣れないが(共通点からか普段に近い苦笑いを浮かべ) --
ニベンス
これといって技もない、かといって(かるく手を上げると、手枷ががちゃがちゃ音を立てる)
この腕じゃ武器も使えない …力があるか、といえばそれも無い
…もしマトモに、武器をもった人間とあたったら 死ぬ
(首を振る。もしいたとしても、こうなってしまった自分はきっと群れに帰れない)
(…仲間が全滅していた場合と、どこかで幸せに暮らしている場合、どちらが自分にとって良い知らせなのだろう)
(前者なのではないか、と思ってしまう自分が酷く嫌だった)
うん 空が青い日が多いというのは 慣れない… 空はだいたい白いものだったから --
そうかもしれないが・・・でも、ヒメリンゴは今まで生き延びてきたんだろう?この環境で・・・
(そのまぎれもない実績からすれば、ヒメリンゴが自分で言うほど弱くはないはずなのだがと推察して)
・・・そうか・・・(確かに絶滅なんてよくある話、だが少しでも希望を持つためにもやはり調べようと内心で考え)
(そうすればこのただ生きながらえているような日々にもハリが出るのではと、彼なりにヒメリンゴのためにしようと決めながら)
・・・ここは、気候も温暖で天候も安定してるが・・・北は、白い空かあとは灰色の空だったな・・・(牢獄の天井を見上げるように)
・・・あぁ、そうだ。確かヒメリンゴも出歩けるはずだったな・・・一応、住所を教えておくが・・・メモとかは置いておけるのか? --
ニベンス
(つられるように降りの天井を見上げる。もういい加減穴が開くんじゃないか、というぐらい見た天井)
(相変わらずの、冷たい石造り)…まあ ここだと 天気でも 雪でもあまり関係ないけど
(出歩けるはず、と言われて首を傾げた。)
(そういう権利があるらしい、というような説明を受けた…気もするが、出歩くという発想がそもそも無かった為聞き流していた)
ああ そうなのか… 住所、ああ 巣穴か
良い うちは上手く文字が読めないし その住所というのを聞いてもわからない
(鉄格子の隙間に顔を捻じ込むようにして、小さく鼻を鳴らす)
大体匂いでわかる 会おうと思ったら 探すよ --
・・・それでも、やっぱり降るといいな。雪・・・(幾分か懐かしさを感じてくれるなら有難いと思い)
なんだ、知らなかったのか・・・もっとも、ヒメリンゴなら興味がなかった可能性もあるか・・・(確か兵士がそんな話をしていて)
ん、まぁ巣穴だな・・・こっちは人に身を窶している身なだけに、巣穴と言う訳ではないが
・・・そうか、その点を忘れていたな・・・それなら・・・むっ?・・・あぁなるほど(地図でも書くべきか悩んでいると鼻を鳴らされ)
どうやらニンゲンの生活に慣れすぎてたみたいだな・・・あぁ、それならもし暇があったら来てくれ。歓迎する --
ニベンス
外に出てやりたいこともないし 何より人間に頭を下げて外に出るのが気に入らない
それに 何やっても結局ここに戻されるから
(とはいえ、せっかくある権利なのだ。使うべきだろうか…鼻を鳴らしながら、考える)
なれる事ができるなら その方が良い その方が長生きできる
(檻から顔を離すと、後退して石壁に背を付けずるずると座る)試合が無い日は大概暇だ
うん 気が向いたら行く 気が向くまでに命があったなら
(時間切れだ、とでも言うように近づいてくる兵士に目を移しながら言って、顎の下に下がった口枷を噛み直す)
(そうしてしまえば、別れの挨拶を言うのを忘れていたことに気がついて、手を振る代わりに、軽く足を振った) --
なんだ、この巨大な建造物は・・・何々 闘技場?奴隷を戦わせて?・・・ニンゲンが考えそうな事だよ全く
奴隷と言う身分だけでもおぞましい考えなのに、それを戦わせるだなんて・・・ もっとも、その人間に雇われてモンスターを殺す自分も人の事は言えないか
(コロッセオの裏口辺りで、自嘲めいた独り言を言いながら、ウサギの耳を揺らして) --
ニベンス
(コロッセオから聞こえるのは歓声であったり、好奇心を隠し切れていない悲鳴であったり…)
(そんな中に混じる「引っ込め兎」とかそんな罵声)
(つまりいまコロッセオでは兎が戦っているのだろう、いくらもしないうちに歓声は聞こえなくなる。)
(やがて、試合の終了を告げるように風に濃い血の匂いが混じった。)
「やっぱり駄目だってあのウサギ、ちっとも客席が盛り上がんねえ」
「気ばっかり強くて扱い辛いし、なんだってあんなウサギの階級上げたんだか…」
(そんな会話をしながら、うんざりしたように兵士たちが歩いてくる。)
(ニベンスの姿を目に留めると、頭の上で揺れる耳を見て差別の色を隠そうともしない笑い声を漏らし)
(差別的なジェスチャーを向け、去っていった。つまり、ここはそういう場所だ)
(兵士が去っていくらもしないうちに、獣の爪が石を引っ掻くような音と、鉄臭い匂いが近づいてくる)
…なんだ あいつらが言うのは、嘘ばっかりでもないんだ
(頭の上から下まで真っ赤に染まったウサギが、少し驚いたように呟く。酷く血生臭い) --
(見上げるコロッセオから聞こえるのはニンゲンの、ニンゲンらしい粗野なものばかりが聞こえて)
ここにいる必要もないな・・・(そう呟き立ち去ろうとしたニベンスの長い耳にかすかに聞こえたのはウサギと言う言葉で)
ウサギ?・・・もしや、同族が?(あんな辺境から誰か捕まったのだろうか、と流石に心配になり様子を伺おうとした所に兵士が現れ、侮蔑とも言える目を向けられ)
(しかしそれはある意味慣れたもので、見て見ぬふりをしながらそれよりも彼らの奥からくるもの、血と汗が入り混じった臭いの中にかすかに同族らしき臭いを感じて)
・・・本当に、同族・・・いや、厳密には違うんだろうが・・・(あまりな姿に、愕然とした様子で立ちつくし) --
ニベンス
(お前と同じ、可愛いうさぎちゃんが居る…という兵士の言葉を、完全に信じた訳ではなかった)
(しかしどこかで、ひょっとして同族が…と期待を持っていたのも事実で…)
あいつら、うさぎなら何でも一緒だと思ってる
(目の前のうさぎは、自分よりもっと上等な種族だ。少なくとも人間の社会に紛れることが出来るくらいには)
(なによりまず耳が違うだろう、節穴共め)
ここにいるニンゲンって クズばっかだから、こんな所にふらふらしてると お前も捕まるよ
捕まると こうなる(頑丈な首輪を良く見えるように、軽く顎を上げて) --
ニンゲンたちなんて、肌の色はもちろん住む地域程度でお互いを別モノ扱いしてるってのにな
(ここにニンゲンがいれば口を慎んだかもしれないが、近い種族だけに遠慮はなく)
そうだな・・・この街にいるニンゲンはまだマシな部類と思ってたが、全体から見れば所詮はニンゲンって事か・・・(少なくとも、この街の自分の周囲はそう思えていて)
・・・いや、こっちは・・・・・・それより、君なら逃げられるんじゃないか?(ニンゲンの手先に近い、という事実は飲み込んで、当然の疑問をぶつけて)
(自分から見れば、先ほどの兵士などは簡単に屠れるほどの実力はあるように見えて) --
ニベンス
(ふん、と鼻を鳴らす。自分が見てきたニンゲンの中で一番マシなのと言ったら、同じ檻に囚われていたのぐらいだ)
ここにはニンゲンの中でも いっとうクズなのが集まるらしい
逃げる?(軽く手を上げれば、重い手枷がこすれあって不快な音を立てる)
この首についてるの、ニンゲンのやつ変な【まじない】掛けてるから
どんな遠くに逃げても これが雷落ちたみたいに痺れさせて動けなくなる(そうして毎回捕まる、と眉を顰めて)
…それに、どこに逃げる?逃げてどこにいく 仲間だってきっともう全部死んだ 居場所なんてどこにもない
(もうここにしか居場所はない、と死んだような目で吐き捨てて)
(臭いにつられて集る蝿を、首を振って煩わしそうに追っ払う)お前の仲間は?まだどっかで無事に暮らしてる? --
・・・まぁ、そうなんだろうな・・・ここの連中の顔や臭いで、どれだけ性根まで腐ってるか分かるってもんさ・・・(まさに汚物に等しいと感じながら)
・・・ニンゲンはそういう事には用意周到だな、本当悪知恵だけは回る・・・だからこその繁栄でもあるんだろうが・・・
済まない、ただの鍵ならまだなんとか出来たかもしれないが・・・(魔術に関しては、ほとんど知識がなく助けにならなくて)
・・・それは・・・・・・(簡単な慰めなど言う気にはなれなかった、ニンゲンにより絶滅された種などどれほどいるものか)
こっちはまだ、な・・・人に化けれるのと、体は強くないが色々と他にも能力を持ってる種族だからな(中にはニンゲン社会で貴族になったものまでいて) --
ニベンス
…うちの種族は 上等な能力なんて持ってないし ニンゲンに比べたら頭も悪い
ただ穴んなかで平和に暮らしたいだけだけど(血塗れの垂れ耳がゆらゆら揺れる)これがさ
これを剥ぐのがニンゲンはお気に入りなんだ だから皆殺された
……うちたちもお前みたいに上手にニンゲンに化ける力でもあったら、なんか違ったんかな
(ぽつりとつぶやいて、目を細める)
まあでも とりあえずお前は平和に暮らしてるんだろ なら良いさ ちょっとは救われた
ニンゲンの中でも平和に暮らしてる うちたちみたいな獣人がいるなら、まだ救われる --
・・・それ、か・・・(ハンティングのために、毛皮のために絶滅した、しかけたという話も捨てるほど聞いたもので)
ニンゲンなら他にやる事が何でもあるだろうに・・・本当ニンゲンの欲は底知らずだな(空を見上げて呟きながら)
さて、な・・・こっちだって、完全に化けれるものはそうはいない。上手くやっていけないものは、駆逐されてるしな(差別はこの街の外ならどこにでもあって)
・・・なんとか、今の所は・・・そうか、それならこんな所に散歩に来た甲斐があったと言うもんさ(本当は救い出したい気持ちもあるが、ニベンスにそんな力もなく)
あぁ、こっちはまだしばらくこの街にいると思う・・・また、気が向いたら顔を出すとするよ(奥からニンゲンが近づく気配、足音に気づいて) --
ニベンス
びかびかした布着てうまい物食べて 暖かい場所で寝れて 仲間があんなにいるのにもっと欲しがるなんてうちには良くわからん
(何より理解出来ないのは、人間が人間の死ぬ所を見て喜ぶ という事だった)
(理解出来無いし怒りも湧いた、けれどもうすっかりそんな感情も枯れてしまっている。)
(乾いたような笑顔を浮かべて一つ頷き)…うん じゃあお前がこの街にいるうちは死なんようにしておくよ
せっかく会ったウサギ同士だ 悪い思い出になったらあんまりだから
(ちら、と後ろに目をやって踵を返す。ここの人間たちはとにかく口が悪い、言われて気持ちの良い言葉なんて吐かないだろう)
そんなら 気をつけて(その言葉だけ残して、かしかし爪を鳴らしながら暗い通路の中へ戻っていった) --
…ふが(なんぞ、皆のいる檻のほうが騒がしいなぁ…)
(…と思ったものの、この檻からでは様子を見に行ける筈もない、毛布に包まって寝た)…ふがふが…
(大部屋に戻りたい…) --
(明り取りの小さな窓に影がさす。まだ夜には早いのに、個室の中が薄暗くなる)
捕まるかと思ったよ。もっと慎重に動かないとダメみたいだね
(小さな窓の縁に座り、外の様子を覗う小さな生き物。それは確かに、言葉を話した) --
…ふが(さて看守でも来たか、と目を開けば小さな黒い塊)
……(この四足、話すのか と驚いた…ものの、以前もっと珍妙な生き物を目にしたお陰か、さほど取り乱さずに済んだ)
(未だ騒がしい遠くの音を聞きながら)…ふが(妖怪の一種か、と首を傾げる) --
(窓の縁から降りる黒猫。壁を影がすべり落ちるように、音も無く。赤い目がじっとヒメリンゴを見る。拘束された姿を)
ねえ、キミはココに捕まっているの? 僕はココのことを知りたいんだけど… それ(口枷のことだろうか) 外してあげたら教えてくれるかい? --
(目脂で上手く開かない目でじっとその黒い塊を見れば、ようやく ああ、猫か と分かった)
(いけ好かないびかびかした服を着た人間に飼われている、白くてふわふわしたの以外にも居るんだな、と)
…ふが(それ、と言われてまた首を傾げる。外すといってもどうやって外す気なのか。壊すにしても何をするにしても)
(その手と小さい体は自分以上に、そういった細かい作業に不向きに見えた。)
ふが(が、取り敢えず頷いておく。)
(口枷は頑丈ではあるが、ヘッドセットについた鍵穴に鍵を入れて回せばすぐワイヤーがたわんで取れるようになっている。) --
(ヒメリンゴの予想の通り、黒猫は妖怪の一種だった。猫のなす怪異はいくつもあるが、そのひとつに触れもせず物を操るというものがある)
小さいカギだから面倒そうだけど… 中に動くトコロがあるんだよね(するりとヒメリンゴの脇へ回り、ヘッドセットの鍵穴をじっと見つめて… 前脚で招くような仕草)
…固いな。逆だったかな?(ヘッドセットの中でカチ、カチと音がして… すぐに口枷が緩む) …うん、アタリだったね --
(山に居た頃も何度か『妖怪』と言われる類の物は見たことがある)
(その大抵は、彼らの秩序を犯さなければこちらに対しても害を加えてこない、良く分からない存在だった…けれど、この猫はどうだろう)
(前足をくいくいさせている様子を見ながら考えている、とワイヤーがたわんだ)…おぉ
(ぺっと口枷を吐き出すようにして、二、三歯を鳴らす)…すごいな、ねこ --
普通の猫より長生きしてるからね(クキ。空気の漏れるような音を立てて猫が「笑う」)
もとに戻す時は言ってね。嫌かもしれないけど、外れたままだと面倒なことになりそうだし
…それで、ココって何をするところなのかな? 暫く見て回ってたけど、よく分からないんだよね(前脚をヒメリンゴに押し当て、背伸びしてふんすんと匂いを嗅ぐ)
(親猫とはぐれた仔猫の匂いだと、黒猫は思った。ざり、と頬を舐める) --
ああ うん(頷く。外れたままだと確かに、人間がうるさいだろう。より強固な口枷でも付けられたら堪らない)
(何をするところか、と聞かれれば考えこむ)人間が、動物とか人間が死ぬのを見て わらうところ
……うちも良くわからない、けど そういうところだと思う
(血や脂や、土なんかが染み付いた肌や髪は、お世辞にも良い匂いだとは言えない。)
(ざらついた舌で頬を舐められると目を細め)うちより多分 大きい檻にいるカブギの方が 頭が良い
だからそっちのほうが 詳しいかもしれない
ねこ こんなとこにいると お前も捕まるよ --
僕、いつもはずっと東のほうの町に居るんだけどね… こんな場所は初めてだ(ざりざり、土ホコリのついた頬、目の周り… 猫の舌、天然のヤスリが汚れを削ぎ落とす)
生きられなくなったニンゲンや生きる気をなくしたニンゲンが居るから、僕には都合がいいんだけど…
ううん、捕まっちゃうのは嫌だな(ざり、毛繕いを中断して自分の前脚を舐める)ガブキって、どんなニンゲンだい? --
ひがしから来たのか うん、ここだけが いっとう変なんだと思う(ザリザリ汚れを舐め取られながら、まんざらでも無い様子で笑い)
それでも ここがクソッタレな人間ばっかりなのは変わらないけど
(なるほど、人間の魂を食うような妖怪か と一人納得した。)人間じゃない 人間よりずっと大きくて緑色の奴
強いし 良い奴だよ あの大きい檻で一番目立って 一番元気な奴がカブギ --
そうだね、こっちの街をあちこち見て回ったけど…ここよりヘンな場所は無かったなぁ(今度は腕、手枷のまわりをざりざりと)
ニンゲンよりずっと大きくて緑色… うん、なんか居たかもしれない。大きい檻の中には、入るの大変そうだけど… 頑張ってみようかな
(やがて簡単な毛繕いを終えて、くったりと伸びる)少し、休んで行っても大丈夫かな? ここにもニンゲン来るよね? --
ああ、そっか じゃあやっぱり ここだけがいっとうおかしいんだ(その言葉に、どこか安心する)
うん、大きい檻は 人間が良く見回りにくるから(伸びた黒猫の傍に汚れた毛布を寄せて、その上に転がる)
来るけど、中まではそうそう見ない 来たら隠れてれば良い
…それでも あんまり長く居ると見つかるかもしれないけど(人間って変な所で勘が鋭いから、とぼやきながら口枷を噛み直した) --
助かるよ。まだ外さわがしいし…(見つけられて、逃げ込んできた猫)静かになるまで、隠れさせてよ
(ドアから死角になるように、横になったヒメリンゴの陰に身を寄せて… ゴロゴロいいながら目を細める)
(やがて日が落ちて、窓から見える空が猫と同じ色になるころ… そっと別れを告げて、口枷のワイヤーをゆっくりと締めなおし)
…またね(ひらりと身を躍らせて、夜闇に解けるように去って行った) --
好きにするといい うちは仲間はいっぱいいるほうが良いから(それだけ言って、こんどこそ口枷をしっかり噛むと)
(やがて寝息が聞こえてきた)
(見回りに来た兵士は、随分健やかそうに寝ている姿を見て首を傾げたが、黒猫の存在に気付くことはなく…)
(薄っすら、開きの良くなった目で黒猫を見ると、またねと返す代わりにぱたぱた尻尾を振って見送った)
(…久々に、仲間と戯れる夢を見たような気がしてその日は大層ご機嫌だったという) --
(ぽこり)
(牢の床からきのこのように生えてくる) --
コンパチさん
?
ふが(また来たな、変なの と尻尾を振る)
(手枷の鉄球はどうにかこうにか外したらしい というか外されたらしい)ふがふが --
(ぽこぽこぽこぽこ)
(じめっぽい牢の隅っこが繁殖に適していたのが爆発的に増え始める) --
コンパチさん
?
ふが(うわ めっちゃ増えた キノコか と目を丸くする)
…ふがふが(それ全部同じ?と言いたげに首を傾げて)…ふが(仲間がいっぱいいて良いな、と頷く) --
(天井の壁を通り抜けてくるボスコンパチさん)やあどうもどうも、コンパチタケは栄養満点だよ、食べるかい?(ぽこぽこ生えてきた小さいコンパチさんを食べるボスコンパチさん)ヤメテー(何か聞こえる)
これは全部同じコンパチタケだよ、コンパチさんの魅力が詰まったきのこで栄養は満点だよ、菌類だけど
そうそうコンパチさんヒメぽんに伝えたいことがあったんだよ、送っちゃうよテレパシー --
コンパチさん
?
ふが(そっちが本物か、とボスコンパチさんを見る。うわやだぐろい それ生きてるよ、やだぐろい)
ふが(キノコは柔らかいし毒があるのが多いから、あまり好きではないな…と何とも言えない光景を見つめる)
ふが(こくこく) --
とんでもない、ぐろくないよ、むしろ美少女だよ?
硬いのが好きなんだね、コンパチさん感心したよ、お肉でも柔らかいほうがいいお肉って言われるからね、歯ごたえ無いのは寂しいよ
でもコンパチタケは無毒だから安心だよ、ちょっと美少女になっちゃうかもしれないけど、きっと栄養たっぷりだよ
それじゃ送るよ、コンパチさんのテレパシー ミミミミミ(コメントアウトにコンパチさんのテレパシーが・・・) --
コンパチさん
?
ふが…(美少女… 美少女だとグロくないのか、その感覚はうちには良くわからない…)ふが…
(こくこく)ふが(そういうのばっかり食べてきたから、そうじゃないのは変な感じがする)
……ふが(美少女になるっていうのは…とコンパチさん(小)の生えていた当たりを見ながら首を振った)
ぐえー(テレパシー受信)
(突っ伏して動かなくなった しにたい) --
美少女はたとえマミられてもその現場が映されない得点があるからね、おっと!18禁作品に登場する人物は18歳以上だからもう美女だよ、だから美少女とはちょっと違うから安心だね
うさうさは歯が伸び続けるんだったっけ、コンパチさんケモ知識あんまり無いからよくわからないよ、でもハムスターは伸び続けるからカリカリして削らないといけないって言うね
よしよし、今までなぜ…と思ったけど、あんまり見る人がいなかったのかなとコンパチさん推測するよ(まるで母ウサのような毛づくろいであやしつつムピーっとテレパシー) --
コンパチさん
?
ふがふ?(まみられ?コンパチはいろんな言葉を知ってるな うちはよくわからんけど 何となく情景はわかる、とこくこく)
ふがふが(うん 普通に暮らしてれば自然に削れるから特に問題はない、と口枷をギチギチ噛み)…(こくこく)
(さらっと 流し読みか さもなくば スルーという感じだったから気づく人、きっといなかったと思う…と毛繕いされながら尻尾を揺らす)
ふがふが… --
ワォ!歯ばかり削れるなんて頑丈なものを噛んでいるんだね、コンパチさんその硬さに興味が出たよ
(どこをどうしたのか口の枷を奪う、頭を貫通してもぎ取られたような気がするが気のせいかもしれない)コンパチチョップ!(がつん 枷はびくともしない)あいたたた…コンパチチョップで砕けない物質に出会ったのはこの世で2000個目くらいだよ(枷を戻してあげた、頭を貫通したような気がするが気のせいかもしれない)
ヒメっちの今後に幸あれ!とコンパチさんは願わざるを得ないよ、せめてこの根菜で頑張って欲しいね(ごぼう渡す)しばきあいに使われた由緒正しいごぼうだよ、コンパチさん夕飯に使わないからプレゼントするよ
そうつまりコンパチさんはそろそろディナーの時間だから帰るんだね、コンパチさん夢とか食べるけど、夢じゃおなかは膨れない世知辛い現実が待ってるんだ、グッドラック(地面にしみこんで行くコンパチさん、あとにはコンパチタケが残されていたがやがて蒸発して行った) --
コンパチさん
?
お?!(口枷が急に外れて目を剥く。がつん、という音の方に目をやれば見慣れた口枷。どういうことなの)
…コンパチはすごい ぐえ(また嵌った。どういうことなの)…ふがふが…(結構いっぱいあるな… っていうか、どういうことなの…)
…(ごぼうを受け取る)…ふがふが…(こくこく頷いてコンパチさんを見送る。手元に残されたごぼう)
(しかしこれは夢の筈なのに、起きたときにもごぼうは手元にあって)…ふがふが…(本当に不思議なヤツだな…とごぼうを振りながらしみじみ思うのだった) --
(例えば試合の後などで見るに耐えない程汚れている場合を覗き、大体週に1度は風呂に入れてもらえる事もある)
(無感情に水を掛けられて乱雑に擦られる、それを風呂というのかは疑問だが少なくとも臭いはだいぶ取れるし)
(何より、手枷が外れる。)
(外される時もあるし、外されない時もあるが取り敢えず今日は外される日だったようだ。)
(何か兵士に良いことでもあったのだろう。)
(首輪と口枷は邪魔ではあるが、やはり四肢が自由になるのは気分が良い)
………
(右手を軽く上げて、握る。)
(握力は随分落ちているように思えた。長い間両手を使っていないのだから当然といえば当然)
(関節も曲げる度に不自然に痛む。)
(そのうちに、動かなくなってしまうのではないか と不安が胸を襲った)
( ── 元々、この腕は群れの中でも異端だ。)
(同じ長耳穴兎族の腕は、基本的に人と似ているか、もう少し人に近い構造で、この腕より小さく出来ている。)
(だからこんな風に肥大化して、強い爪を持つ自分は長耳穴兎としては異端なのだ)
(遙か昔、自分が生まれるよりずっとずっと100年も200年もそれよりもずっと昔の頃は、自分のような腕を持つ者も多かったと聞く)
(敵と戦って領土を広げて生きるのをやめて、穴に潜って暮らすようになって腕の爪は要らなくなったのだろう)
(…そう自分に言ったのは誰だったか 昔のことを思い出そうとすればぼんやりして、思い出せない)
(例えば樹の皮を梳いて編んで服を作ったり)
(例えば仲間の毛を梳いてやったり、そういう繊細な行為がこの腕は出来ない)
(産まれたばかりの子をあやしてやることも出来無いし、仲間とじゃれあうことも難しい)
(保護施設、とかそういった人間が勝手に作った温かい檻の中に閉じ込められてからは、ますますこの腕は使い道を無くした)
(外敵に襲われる心配も無く、食料の心配も無く、1日1回朗読される神とかそういう話を聞いて寝るだけ)
(そうして完璧に使い道のなくなった、この長い爪と巨大な手。) (何故こんな腕で、と思った時は無いといえば嘘になる)
(けれど、それでもそこまでこの腕を疎ましいと思わなかったのは仲間が自分を疎まなかったからだ)
(群れに危機迫る時があれば躊躇う事無く振るおう、と)
(守るためにこの手を持って産まれたのだ、と)
(たとえその必要が無くなっても、その思いだけは忘れず常に胸に持っていた)
(それで、結局はどうだ)
(あの温い檻が壊れた時この爪は仲間の一人だって守ることが出来なかった)
(横腹が痛む)
(てっぽうを一回受けただけで無様に気を失った)
(この手が珍しいと、皮を剥がれることから免れて新しい温い檻に入れられた)
(初めて、この腕が心の底より疎ましいと思った)
………
(緩く手を握ったり開いたりしながら考える。)
(今まで何一つ役に立つこと無く、ただただ疎ましいだけだったこの手だが)
(しかし、階級が上がってから闘う相手も変わってきた。)
(これといった技も無い、かといって純粋な力の強さも無く…悔しいことに頭も良くない)
(戦いの経験も浅い自分が、武器を持った人間相手に勝ち進むには)
(自らの強さで相手をねじ伏せるのに、役に立つだろうか)
…………
(考えを巡らせる。例えばこの手で武器を取ることが出来たら…)
(いや、武器といっても人間用の武器ではまず扱えないだろう。この手は繊細な作業が苦手だ)
(…この爪自体が武器になるだろうか、と思えばそれもまた)
(人間の腕よりは強くても、鉄や鋼よりはこの爪は脆い)
……………
(考えを巡らせて巡らせて、いよいよ頭が茹だってきた頃丁度良く頭に冷水が掛けられた)
(乱暴に立たされて、手枷が嵌められる。)
(どうやら今日の風呂の時間は終了したらしい、そもそもこれが風呂なのかと毎度問いただしたくなる)
(が、まあ 獣人に対する扱いなんてこんなものか。)
(いい加減腹も立たなくなってきたのは、良いことなのか悪いことなのか…)
(重くなった頭を引きずるようにして、牢へと戻っていった)
ドサッ(何か落ちてくる) --
コンパチさん
?
(ビクッ)
……(ふんすふんす臭いを嗅ぐ) --
(やんわり漂う牛乳石鹸の香り)
(むくり)頭が玉のような美少女ちゃんが落ちてきたよ、落とし玉だよ --
コンパチさん
?
(へぶしゅっ)
……(何だろう この 野生動物のような人間のような妖怪のような…なんとも言えない生き物は…という顔で距離を置く)
(どっから落ちてきたんだろう…と天井を見ながら)ふがふが…(とりあえずいらっしゃい?) --
何だろう この 野生動物のような人間のような妖怪のような…なんとも言えない生き物は…という顔をしているよ、コンパチさんはコンパチさんだよ、みんなのヒロインで落とし玉だよ、今ならお歳暮でローストビーフがついてくるのさ(てるてる坊主っぽい服の中から肉を一切れ進呈、手渡しで)
(一緒に天井を見る)とてもいい天気だよ、まるで曇り空と夜が一度にやってきたくらい太陽が見えないね(よく見ると浮いてる美少女(?)) --
コンパチさん
?
…(こくこく頷く。喋らなくても言葉が通じるなら それは便利だな、と感心した)
(進呈された肉を足で掴んで受け取る。手枷と口枷が無ければもっと方法はあったけれどいたしかたなし。)
…ふが(精霊の一種かな、と判断した。昔山にいたころはちらほら見たことがある。浮いてるし)ふがふが
(ここ、糞みたいな人間ばっかりだし 見つからない内に逃げたほうが良いよ と鼻を鳴らす) --
(頷き返す)喋らなくても言葉が通じて便利だよ、コンパチさんは心が読めるんだ、でもテレパシーは出来ないよ、ただのマインドスキャンだよ
一見お行儀が悪いけど器用な足と足指、サルだね、サル少女さんだったんだね、ウキッキー?
違う世全然違うよ、コンパチさんは精霊じゃなくて美少女だよ、サスペンスと一大スペクタクルくらい違うよ
生き物のおなかの中に排泄物が詰まっているから仕方ないよ、開いて割ればたくさん出てくるよ、でもコンパチさんは美少女だからトイレには行かないんだ、半分になってもきれいなコンパチさんだよ --
コンパチさん
?
(まい…まいんどすき… …精霊の言葉は相変わらず良くわからないな…)ふがふが…
(猿じゃなくて 兎、兎 と首を振る。厳つい手枷を見せながら)ふが(これあるから手が使えないし、とふがふが)
(精霊じゃなくて美少女…?そういう種族か 良く分からないけどなるほどなー、とこくこく頷き)
…ふが(半分になったら死ぬだろ?と首を傾げる)……ふがふが(とりあえずコンパチさん、という名前なのは分かった)
ふが(長耳穴兎のヒメリンゴです、よろしく) --
おっとこれはコンパチさんのミステイクだよ、知能レベルを見誤ったよ、こまけぇことはいいんだよ
髪の毛に見せかけたにくい演出の耳だったよ、これにはコンパチさんも参ったね、手枷?こんなものはここをこうしてちょいちょい
(カチャカチャ … ピーン!)ほらこのとおり、立派な鎖と鉄球がおしゃれでかっこいいよ、素敵だね(手枷に余分なものがくっつきました、取ろうと思えば取れる鎖鉄球)
コンパチさんは美少女だから、半分になると美少女が二人、でも小さくなるから美幼女になっちゃうんだ、これには参ったね
耳じゃなくって耳穴が長かったんだ、耳垢盛りだくさん?ちょっとほじってもいいかな、コンパチです(耳かきを手に) --
コンパチさん
?
…ふが?(いいのか、まあいいのか?)
(ひょっとして手枷を外せるのかと思ったら なにこの 何、と新しくつけられたナイスな鎖鉄球を見下ろす)
ふが…ふが?…(おい、おい コンパチ と言いたげな目)…ふが(左半身と右半身か 上半身と下半身にわかれるかの 違いじゃないの…?)
(耳で耳かきをバシィーッとはたき落とす)…ふが(だめよ) --
外せるよ、でもきっと外してはいけないとそう魂の叫びが聞こえた気がしたよ(設定ブレイク的な意味で)
振り回せば武器にもなるし、暇なときは取り外して転がすことでボウリングの玉にもなるよ、ボーリングかもしれないよ
美少女に残酷な表現は似合わないからね、コンパチさんはぽこっと増えるよ、残酷な表現が似合うのは美女からだよ、なんといっても18禁だからね
(てるてる坊主を一枚脱ぐ)ほら二人になったよ(脱いだほうは地面に脱ぎ散らかされているだけ)
(しゅん)コンパチさんは残念だよ、両手が使えなければきっと耳垢もすごいと思ったよ、15年耳掃除をしなかった人間は耳垢と毛などが混じった物質が耳の中で大きくなりすぎて、耳道を圧迫してとんでもない激痛が走り入院したと聞くよ
ヒメリンゴミミはもりもりじゃないのかい?もりもりじゃないのかい!? --
コンパチさん
?
…ふが?(やだ、このコンパチさん気配りやさん…という天の声が聞こえた気がした)
……ふが(確かに、武器にはなる…けれど、これ外せるの…?と足で鉄球を転がす。なかなかに重い…)
(二人に増えた?!すげえ!!と床に落ちた布切れとコンパチさんを見比べる)…ふが(いや、ねーよ!)
ふがふが…(耳はそう簡単に人に触らせない、触らせちゃいけないところだから と首を振る。どっちにしろ耳に聴覚抑制器がはまってるから耳掃除出来ない兎)
ふが(もりもりかもしれない もりもりじゃないかもしれない)
(メモ帳がメモ帳のいたずらがすいません忘れて 殺して 積荷をもやして…!!!!!) --
(空に向かってピースサインするコンパチさん)
こんな形【S】で引っ掛けてあるからぶんぶん振り回しても取れないけど、ちょっと押し込めば取れる親切設計だよ、洗濯物にも使われている技法だよ
おっとこれはミステイクだよ、この分身を見破る知能があるとは…(仕方ないので並んで立つコンパチさん's、今度はマジ並び)
耳は大事だったんだ、これにはコンパチさんも平謝りだよ、ソーリーソーリー(謝罪の意をこめて鉄球をトゲ付きの物と取り替える)
コンパチさんは何も見なかったよ、思わずスーツの中が大変なことになりそうだったけど見なかったよ
きっと疲れているんだよね、ファイトフェイト、それじゃコンパチさんは戻るよ、ぐっない(両耳に吸い込まれるように消えていくコンパチさん's、実際は頭の中を通って夢の中に戻るだけだ) --
コンパチさん
?
(コンパチさんに向かってゲザっている空にいる誰か。何が居るんだろう、と天井を見上げながら首を傾げる兎)
……(足で一生懸命取ろうと頑張っている、いつかは取れるでしょう)ふがー…!
ふがが…(そのぐらいはさすがに……あれ?!本当に増えた!?すげえ!?)…ふが?!(トゲトゲになった鉄球を見て飛び退く)
ふがふが、ふが…(ちょっと待ってこれ自分も危ない、と必死に訴えるうさぎ。いつかは取れるでしょう)
(ひたすらにゲザる空にいる誰か ありがとうコンパチさんオトナの対応をしてくれてありがとうコンパチさん)
ふがふが…(ビクッ)……ふが…?(耳をほたほた動かしながら首を傾げた)
(不思議な客も来たものだなあ…) --
(ごろごろと床を転がる)
(寝て起きて呼ばれれば生き物の首を刈ってまた寝る、そうしているうちに朝が来る)
(個別の檻に移されてから、不思議と食事も柔らかくなってずいぶん閉口した。けれどそれもじきに慣れた)
(なるほど死んでいくとはこういうことか、と無い脳みそで考えて兎は一人納得する) --
(ここに来て最初にうちには、頻繁に夢を見た)
(いつか走りまわった山にまた戻って、仲間と暮らす夢を見た)
(冷たい巣穴で仲間と肌を寄せ合って、土臭い中で眠って起きれば野山を駆け回る)
(そんな夢をみた時はずいぶん涙が出て、同じ檻に居た新しい仲間達に悟られないよう涙を拭く方法を考えるのに苦労した) --
(次第に夢は形を変えた)
(笑って頬寄せ合う仲間たちを、一人遠くから見ているそんな夢になった)
(仲間の元へ帰ろうといくら走ってもその距離は縮まらなくて、次第に仲間が消えて行く)
(背後からやってくる気配はきっと、猟犬とかあのやっかいな鉄砲を持った人間達だ)
(殺される、じきに殺されると分かっているのに走っても走っても逆にその音は近づく一方で)
(疲れきって目を覚ます、そんな夢になった) --
(…ここ最近では、めっきり夢も見なくなった)
(泥のように深い眠りが続く)
(たまに夢をみたかと思えば、それは決まって悪夢と呼ばれる類のものだった)
(あの懐かしい場所へ戻ったというのに、周囲の仲間が自分に向ける視線は恐怖に満ちていて)
(声を掛ければ返事の代わりに悲鳴が上がって、近づこうとすれば逃げられる)
(追いかけて触れようとすれば、自分の爪が触れた瞬間相手の首が零れて地面で跳ねた) --
(こういう夢をみた時は口枷に感謝する。)
(喉の奥で悲鳴を漏らして目を開ければ、落としきれない血の臭いに満ちた檻の中で)
(起き上がれば、薄ら茶色く染まった足が目に入る)
(ああもう、帰れる場所なんて無いし)
(帰れたとしてももう、あの日のように仲間と笑い合える自分は居ないんだ)
(思い知らされる、何度でも何度でも思い知らされてつきつけられて)
(すっかり眠るのが怖くなった)
(眠れない夜が続く、眠れなくても試合は始まる) --
(その新入り兵士の言葉はずいぶん聞き取りづらかった)
(とにかく、ここよりずっとずっと遠い故郷に家族があることと)
(小さい頃父親に投げられて、厩の柱に頭をぶつけてからうまく喋れなくなった、ということだけは理解できた)
(何でこんなに話しかけてくるのか初めは考えたものの)
(新入り、というだけでなくその酷い吃音で兵士の中でもいっとう立場が低いらしい)
(だから、兵士仲間より奴隷のほうが話しやすいのだろう)
(おまけにこっちは口枷付きでろくに返事も出来ないから、それで安心して話せるのかもしれない) --
(檻の中から時折その新入り兵士が手酷く虐められているのを目にしたことがある)
(どんくさい人間だ、と呆れた)
(手も足も自由な癖に反撃も出来ないのか)
(何をされてもぺこぺこ頭を下げて、泣きそうな顔で笑っている姿を見ると)
(奴隷だからって見下しやがって、とかそんな気持ちさえ起きなかった)
(周りに同じ人間がたくさんいるのに、あの人間は一人か と哀れんだ)
(だから黙って話を聞いてやる)
(母親は優しい人だったとか、故郷に幼馴染みがいたとか)
(幼馴染みは家の為に体を売っていてとか なんだか良く分からない話ばかりされた)
(良く分からないことこの上無かったが、別に理解が欲しいわけでもないだろう)
(だから黙って話を聞いてたまに頷いてやれば、嬉しそうに兵士が笑う) --
(毛布が新しくなった)
(食事が少しだけ、ほんの少し増えた)
(丸々太ったダニが居なくなって、ほんの少し快適になった耳を揺らしながらぼんやりと)
(ぼんやりとした不安を感じた)
(何か勘違いしてやしないか、こいつ)
(寒いだろう、と2枚目の毛布が それも最初のよりずっと上等な奴が差し入れられた時)
(兎は兵士の言葉に耳を傾けるのをやめた)
(私はお前の仲間じゃないし、お前は私の仲間じゃない)
(お前がすべきことはこんなことじゃないだろ、と兵士が来る度檻を蹴りつけるようになった)
(そんな訳わからない話は自分の仲間に話せよ)
(檻を蹴られて追い払われた兵士は悲しそうな顔で檻の前から離れていく)
(やがて、姿を見せなくなって安心した) --
(それから一月程して、思いつめた顔のあの兵士が檻の前に立つ)
(思いつめた様子で、聞き取りづらいあの喋り方で)
(逃がしてあげるとか自由にしてあげるとか、俺に任せてとかそんな不穏なことを言って)
(そのまま今度こそ、兵士は二度と檻の前に姿を見せなくなった)
(不穏な兵士の台詞に胸はざわついたまま)
(いつものようにコロッセオの待機フロアに座る)
(図らずしも、あの兵士のお陰で快適になった耳はどんな音も良く拾った)
(コロッセオから聞こえてきた聞き覚えのある吃音)
(…見なくなった分かった つまりそこには、あの兵士だった人間がいるんだろう)
(嵌められた枷は、その音を聞かないよう兎が耳を塞ぐことを許さず)
(柔らかい肉が叩きつけられる音とか、固い何かが折れる音とか 必死に誰かの名前を呼ぶ弱々しい声とか)
(トドメをさされたらしい音なんかが、余さず全部兎の耳に入り込む)
(観客の熱狂っぷりを聞くに、相当良い試合だったのだろう)
(今回の奴隷は良く嬲られて惨たらしく死んでくれたらしい) --
(いろいろな話を聞いた)
(どこかの奴隷の枷の鍵を盗もうとしたらしいとか、騙しとろうとしたらしいとか)
(でもほら、あいつなんせオツムがアレだから、そう笑う兵士の話を聞きながら)
(柔らかい毛布の上で寝返りを打つ)
(おい、どうやって誑し込んだんだ)
(兵士に蹴られて揺れる檻、背を向けたまま兎は眉を顰める)
(知るかそんなこと)
(知ったことかそんなこと)
(お前らもう皆放っておいてくれ)
(故郷の話とか、家族がいるといないとか母親が優しかったとか)
(いつかお金を溜めて幼馴染みを買い戻してやるんだとか)
(知ったことかよそんなこと)
(動いた弾みに目に入った砂で涙が滲む)
(ほんの一筋涙をこぼして、それ以来兎は泣かなくなった) --
(稀に檻に客が来ることもある)
(やたらにつやつやした髪とガラス玉みたいに綺麗な目をした貴族の娘とか)
(薄暗い空間に全然馴染む気のない白と金ばかりの服を着た聖職者とか)
(正義感に燃える若い冒険者とか)
(可哀想に 辛いでしょう そう優しく声を掛けられるたびに吐き気にも似た怒りが込み上げてくる)
─── 馬鹿にしやがって
(あのクソ悪趣味な見世物を見て喜ぶ人間とお前らと何が違う) --
(上から目線の同情を振りかざす貴族の娘が、自分を見て一瞬表情を歪めたのを見逃さなかった)
(薄汚れてベタついた髪、血と脂で妙にぎらつく耳とそれに張り付いて丸く膨らんだダニ)
(体に張り付いた土だとか、乾いて目元にこびり付いた目脂。それらは観客席からでは決して見えなかっただろう)
(それに、この獣人はひどく臭う。手枷の嵌められた手ではマトモに体を清めることなどできないし)
(何よりまっとうな入浴なんてここに来てからさせて貰ったことがない)
(兎に角、不潔極まりない獣人を前にして、見るからに育ちが良さそうなその表情は嫌悪に歪んだ)
(しかし、育ちの良さ故すぐに表情を繕って それが逆に兎を苛立たせる)
(檻の隙間から伸ばされた白い手を爪が掠める。響く悲鳴、慌てて引かれた手についた引っかき傷)
(そんなたわいの無い傷をつけられたぐらいで、娘はひどく泣いて居なくなってしまった)
(逃げ去る背中にざまあみろ、と叫んでやりたかったが頭をぶん殴られてそれは叶わなかった)
(稀に、試合中娘の姿を観客席で見ることはあった、が それ以来檻に娘が来ることは決して無く)
(所詮そんなものじゃないか、と兎は笑った)
--
(自分酔いの激しい聖職者は、兎を見て「可哀想に」と仕切りに言った)
(小さくて汚らしくて見るからに頭が悪そうで、誰がどう見たって憐れむべき存在)
(可哀想に、可哀想にと何の慰めにもならない涙を流して檻の前で祈りを捧げる)
(どうか神よこの哀れな生き物をお救い下さい、と)
(祈るだけで神がこの耳についた鬱陶しいダニを取ってくれるならそりゃありがたい、と兎は鼻を鳴らす)
(聖職者が訪れる度に兎の足には重い枷が嵌められて、祈りの時間の間だけ食事を取るのが遅れる)
(最初は迷惑なんだよ早く帰れよ、と暴れもしたが、そうすればそうするほど)
(そんな愚かな生き物の為に祈る、という行為に聖職者が酔っ払って祈りの時間が増えることに気がついた)
(だから祈りの間、兎は死んだ目で石畳の罅を数える)
(1から10まで数えてあとはいっぱい、何度か繰り返してとりあえず目に入る範囲の石畳は制覇して)
(…気づけば聖職者は姿を見せなくなっていた)
(漏れ聞いた話では、健気なその姿に胸を打たれた兵士と街を出たそうだ)
(ああやっと自由になった、と兎は笑った)
--
(若い冒険者が言った、俺の仲間にも獣人が居るんだと)
(今はまだ駆け出しだけれど、いつか成り上がってきっと君を助けてあげると)
(興味なさげに兎はあくびを噛み殺す)
(街には楽しい物がたくさんある、綺麗な服だって着れるし、美味いものだって食える)
(…冒険者の言葉はどれも兎の胸に響かない)
(助けてくれるって言うなら今直ぐ上等な毛布の一つでも差し入れてくれれば良いのに)
(夜ひどく冷えて辛いんだ)
(今までのよりずっとマシだけど、結局こいつも檻の中の私なんて見えてないじゃないか)
(寒いし耳は痛いし、左足の調子がずっと悪い 体や髪が兎に角痒いんだ)
(口枷さえなければ要求の一つも出来たし、要求すればきっと彼は叶えてくれたのだろうけれど)
(願いが伝わる前に冒険者は姿を見せなくなった)
(…代わりにやってきた獣人の話では、身の丈に合わない依頼を受けて怪物の餌になったらしい)
(「あんたを責める訳じゃないけど」だなんてその言葉自体がもう充分に責めている)
(どうしろってんだ)
(勝手に正義感燃やして勝手な罪を人に負わせて死にやがって)
(ああもう面倒臭い、ほっといてくれ)
(ごろりと石畳に転がって兎は目を閉じる)
(相変わらずこの檻は寒い。あくびを一つすれば目から涙が落ちた) --
(宛てがわれた部屋はそれはもう見事に石畳だった)
(…おまけに他の仲間もいないからひどく寒かった 石畳を蹴っても砕ける様子も剥がれる様子もない)
(…そもそもすごくすごくつかれている 左足が痛い 体中が痛い 寒さが身に染みる)
(なんだこれは何の罰だ)
(部屋の隅に固めた毛布に包まって、寝た) --
Last-modified: 2012-02-24 Fri 00:11:58 JST (4882d)