学園/施設/教室棟
- 研究室 --
- さて、ほんの少々だけど人が増えているわけだし……僕も先輩としていろいろ見に行こうかな、ははは。……とはいえ。
どこに遊びに行こうかなあ。 -- ザンマ
- 研究室
- よ、よっ。(がたついた扉を開けて 少しむせる)……ひどい埃だ。誰も使ってないのか?
おれも見落とすほど誰も通らない部屋なんだな。こういうところもきちんと掃除しなくちゃあな。 -- レジナルド
- (その教室の中に、ひとり白い白衣の男)!……これは驚いた。ここ、開いた人はいったい何年ぶりだろうねえ?何十年かな? -- ザンマ
- ……?誰だ?おれは見たこと無いぞ、お前。変な顔をしてるやつだ。……あ、生徒か?ここの?
こんな汚いままずっと使ってたのか?(埃っぽい部屋には、いくつか研究道具のようなものが) -- レジナルド
- なかなか正直だね君。ははは。そうだよ、僕はここの大学部に在籍しているんだ。ずっとね、ずっとだ。もう何年になるのかな?
……ああ、設立100周年を迎えたんだっけ、ここ?じゃあ100年ぐらい在籍してるんだよ、ははは。何、誰も使ってないからちょっと自分の研究室に入りきらないものをね、置いてるんだよ。迷惑かな? -- ザンマ
- ……すごい爺さんなんだな。だからそんなに髪が白いのか。まあ、生徒ならいいぞ。おれはレジナルド・ジャーヴィス・ハーグリーヴス・リデルだ。
でも私物の倉庫に使われるのは迷惑だ、おれは用務員だから、ここを掃除するんだからな。お前はなんていうやつなんだ? -- レジナルド
- リデル?ほう、君はあの一族の末裔なんだねえ。血は争えないのかな、こういうところに縁があるってことは。ははは。
僕はザンマ・イソラ……いや。ザンマ・クリフォだ。はは、用務員からしたら迷惑だよねえ。見逃してくれないかな? -- ザンマ
- まあ見逃してもいい……というか、どうせ誰も使ってないから好きに使えばいいってのは同意権だ。使わないよりは使うやつのほうが、えらい。
それにしてもリデル家を知ってるのか。おれは分家だけど。誰を知ってるんだ? -- レジナルド
- へえ、分家。リデル家の分家はずいぶんと多いんだね。いろいろ知っているよ、ええと……
アリス・プレザンス・リデル。イーディス・メアリ・リデル。ロリーナ・シャーロット・リデル。それと……ああ、まああの子は違うか。 (おかしそうに笑う)あの一族はみんな真ん中分けの髪型だね。そういうところまで遺伝するのかな? -- ザンマ
- アリス?その名前はしってるぞ。リデル家の本来の本家本元で、その血を絶やした人だって聞いている。
(自分の髪を触り)遺伝とかじゃないぞ。ただ、はっきり左右対称じゃないと落ち着かないんだ。 -- レジナルド
- く、くく、ははは。なるほど、そういう性格だからそういう髪型なんだな。分かりやすいよ、よく分かった。ははは。
(ひとしきり歯の隙間から笑い声を上げたあと、腕を組んで)これも何かの縁かな。またここにもちょくちょく顔を出してみようか……うっとおしがられるかな?ははは。 それじゃ、掃除の邪魔になるだろうから僕は失礼するよ。本はあまり捨てないでくれよ?(そういって、ぱちんと指を鳴らすとその場から姿を消した) -- ザンマ
- ……消えた。うん、へんなやつがいるもんだ。(そう言って、掃除を再開したのだった) -- レジナルド
|