ファーストシーズン Edit

- 巨大地底湖の町 チェトリア -
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冒険者の街から西方にある地底湖を中心とした街。水晶等鉱石資源等を産出している。
主に観光産業などで生計を立てている。街の西方に地底湖、その周囲に多数の遺跡群が確認されているが…現在調査中
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  • 【朝:中心市街】
    • 『翌朝はもう色々大変だった。宿は壊されているし鉱山街は崩壊しているも同然。』
      『崩落事故に巻き込まれたもののなんとか脱出し野宿し荷物を回収しにもどったと…些か苦しい言い訳だったがそれ以上追及はされなかった』
      • (追求されなかったのか、そう手をまわされていたのかはわからない…だが、今は目指すべきものがある)
        同じものを追え、か…(新たに手に入れたトライクを起動させ帰路へつく…)
        (未だ解らぬものばかりであるが、それでもピースを集めていかなければいかない。もう既に逃れられものに組み込まれてしまった…そんな不安を吹き飛ばすかのように、ペダルを踏み込んだ)
        (返ろう、今は休みたい…) --
  • 【深夜:鉱山街】
    • 『逃げよう、逃げよう…理解が追いつかない。今じゃ殺される、死ぬ…そんな思いが心を支配していく』
      • (いつだって冷静でいようと思った。冷静にしようと心がけていた、でも今回は無理だ)
        (なにかわからないものというのはわかる。どういう強さもわかる。だが生物として体が追いついていないのだ。どうしようもないのだ、勝てない 倒せない)
        (半分泣き出しそうになりながらとにかく走っていた)
        (なんて無力なんだろう、何を教わってきたんだと…無力感に打たれつつただがむしゃらに走っていると、ぶつかってしまった)
        (壁じゃない、人だと気付いたときには立ち上がって謝って、駆け出していた)
        ごめんなさい、ごめんなさい…!逃げてください…! --
      • 「いいやそれには及ばない。君に用があるのだから
        (え、と問いかけようと振り向こうとしたときには遅い。腕は万力のような力でつかまれ、そのまま体を放り投げられていた)
        (地面を転がり、なんとか前を向くと…そこには大男が、立っていた)
      • 「ヴェルもヤツも説明不足だ。故に俺が話すことになる…」
        (レインコートか、外套か、ベレー帽を被った巨躯の男が鋼鉄のような言葉をただ吐き出していく)
        「俺らはURX…究極進化計画に賛同しコウサカ…ヤツの下で活動している。目的は人類の進化による救済。そしてその手段は特異生物…アルマヴァーチェを用いるもの。
        俺はマリウス・ゲルト・カルム。オリジナルのアルマヴァーチェ、ヴェルモスの担い手だ。
        やつは…あの青いヤツはSIR、戦略調停機関の戦士だ。世界平和と秩序のために戦っている」
      • …それで何の用…が?(正直知らない単語ばかりで、そもそもわけがわからない言葉が多すぎる。何が言いたいんだこの人は、と) --
      • 「オリジナルを持つ君には我々とくる選択肢がある。そして来ないという選択肢がある。即ちここで死ぬことだ。選んでくれ」
        (とんでもないことを言い放った。我々につくならよし、つかないのならば殺す…単純な二択が冗談のように突きつけられた)
        (だがそれらが虚構とは、嘘とは思えない。なにせさっき死にかけたのだから、現実味が滝のように押し寄せてくる)
      • (無理。ここで断ったらしぬ。絶対にわかる。この人は、さっきの連中よりずっとつよい)
        (言っている言葉もわかる、オリジナルとか…紛い物とか、つまり…さっきの紫のとか、青いのとかと 同じぐらいつよい)
        (すぐに死ぬ、ころされることなんて見えている、今全身が訴えている。無理です着いて行きますといえ、でなければ死ぬと)
        (だが、それでも、それでも死ぬと理解していても…)
         
        断る
        (夜中に刺客を差し向けてくるような連中の言いなりになるのは許せなかった)
        (何より、単純にわかる。感じる。こいつらは…悪いヤツだ、と) --
      • 「そうか…では死ね
        (メキメキと殻を破るような音と共にゆらゆらと…影が揺れ、大きな獣、獣人が姿を現す)
        (身の丈3m…手にはスレッジハンマーのようなものが握られ…雄たけび、衝動を高ぶらせ揺らがす波動で満ちた)
      • (波動で満ちたとき、頭の中が真っ白になった)
        (そうか、もう死んだのか…案外あっさりした最後だったなぁと…力が抜けていくような…空虚な感覚が身を包んだ) --
      •  
         
        ……?(目を開ければそれこそ真っ白な、スクエア状のタイルが広がる世界であった)
        ……(注意深くみれば、赤い宝玉のようなものが浮いている)
        (手を伸ばそうとすれば、それは頭に響く…囁くように声を掛けてくる) --
      •  
        『長い間、汝が我と同調する時を待っていた…ひたすら長く、それはまた古くから…』
        『蛮勇、否。その勇気を待っていた。燃えるような…燻ぶるような炎を。だからこそ今一度名前を呼んで欲しい』
      • 名前…名前って言ったって…(だが、右手が、自分の中にある何かが呟く)
        名前…これが、名前…なんで知っているんだ…!?(その名前を呼べと、語りかける) --
      • 『そうか──これが…では呼べ…!我が名を!』
      • 「…これは、そうか。目覚めたか」
        (獣の唸るような声が響き、今夜の街を爛々と照らす光が、炎が広がる様を眺める)
        (その中心にいるのは、あの少年。どうやら一瞬、遅かったようだ)
      • アルマ…フレメクス!
        (名を叫ぶ、その名を。すれば、全部が繋がる。右腕から何から何まで…末端まで、力が繋がっていく)
        この力…!(そして呼びかける、フレメクスが、解放しろと、力を与えようと!)
         
        うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!
         
        (全身が白い…白亜の装甲に包まれていく。流れるオレンジの、溶岩のような灼熱のライン…まさしく辛夷の花のように)
        (今、炎の中で鍛生した剣、炎の剣…身の丈2m以上の、新たな戦士がここに炎の息吹と共に誕生した) --
      • (大きく白い息を吐く。呼吸を整えるように、おさえ切れない闘争の衝動が漏れ出すように)
        (マリウス・ゲルト・カルム…元兵士であるが、これほどの戦いの前の高ぶりは懐かしく、あのクレセイアと戦うときのよう…)
        (これがオリジナル同士の戦いなのだ、これが…我等が闘争)
        (巨体が地を蹴り、真っ直ぐに律へ向かい、獣牙のスレッジハンマーを振りかぶる!)
      • (対し、跳躍。反転!炎を纏った蹴りが獣人の肩を打ち付ける!)
        「Guaaaaaaa!」しかしかまわずマリウス、オリジマルアルマのヴェルモスはスレッジハンマーを振り回す!)
        (なんたるタフネス、まさしく歯牙にもかけぬという力量、膂力。炎を纏っていようが律…フレメクスの腹を思いっきりたたきつけた!)
        グワーッ!(大地を砕くような破壊力!防御も整わず集合住宅の壁を突き破り続けドミノ倒しのように住宅を崩壊させていく!) --
      • (これじゃ足りない…武器がない、相手は武器を持っている。それだけじゃない…単純な膂力も強い、この鎧があったとしても…)
        (それを上回る獣という本能と、武器…それらが相手にはある。何がある…試す、何かある…今自分にできる可能性を試す、それでできるはず…!)
        (右手を、左手を伸ばし掴んだ石材をナノマシンの身体に取り込み成型…長い筒、そして箱、塊に変えて…1つにし)
        (力任せに瓦礫の山の群れのぶちぬき、脱出し意識を向ける!) --
      • (崩れる瓦礫の波に獣の足跡を残し、疾駆、衝撃と足音が爆音のように響く。)
        (殴りつけた先に、追撃を行うために駆けるが…・あと少し、というところで瓦礫から飛び出してくる白い…そして赤いフレメクスを確認)
        (そしてその手に握られているものと、空気を燃やし放たれた物が何かを理解したとき、すぐさま直進をやめ、側方に飛び、回避!)
        (背後の瓦礫が爆裂し溶解した!熱風がどっと生まれ周囲へ広がる!)
      • (着弾の範囲は5m…射程は30が精々だがそれでも威力はある)
        (手にしているのは石材や鋼材を変成させて作ったライフル銃と弾丸、しかしその威力は銃のものではない)
        (炎の熱のエネルギーを石材圧縮した芯を弾丸としたものと共に打ち出す…溶岩による強化爆裂溶弾としてライフルにより加速され放たれる!)
        (家屋、車両、怪物であってもこれを受ければ一撃で貫かれ爆裂四散は必至。一発打つごとに空気を爆発させ燃やし轟音を響かせる…しかし!)
         
        当たらない…!ちゃんと狙っているのに!
        (いくら千束や投げ道具の訓練をしているとしても銃を撃ったことのない律にとって歴戦の戦士であろうヴェルモスに当てることは適わない…空中で反転、地面を蹴り飛び重量級の巨躯の見た目と裏腹に悠々と避けるその相手には通じない!)
        (ただいくつもの溶岩で出来たクレーターを増やすほど…今これは使えない、とライフルを捨てて瓦礫を蹴り新たな武器を模索する…何がいい、何を使えば…) --
      • 「遅い!貴様はまだその程度にしか進化できないのか…!」
        (壁、崩落する天井、跳ね上がった壁を蹴り、瞬く間に視界に回りこみ…)
        (肩を掴み、振り上げ、瓦礫の大地に思いっきり叩きつけた!!)
        (この街を揺らす地震の如く、それほどの力を持って地面にたたきつけられ特殊な力により生まれた装甲にヒビが…いや、崩れそうなほどの衝撃が律の全身を襲う!)
      • があああ!(何たる衝撃、ひび割れた装甲から溶岩が漏れ出すかのように灼熱とかした血液が噴出す!)
        (失血、別意識…ぐるぐると回る衝動とダメージの中…地についた右手に…イメージが伝わる)
        (こんなやつ…  が、あれば… いつも手にしている…剣、太刀があれば!)
        (そしてその想いは形となる!) --
      • 「これで留めだ…その意識を刈り取る!」
        (獣牙のスレッジハンマーを振りかぶり、地に仰向けになったフレメクスへ叩きつける!)
        (しかし、その疾風怒涛の衝撃は炎の障壁に遮られる!)
        「何…ッ!」
      • (爆発的な熱風の障壁の中…立ち上がる手には、野太刀、右腕の手のひら、甲から伸びた大型のブレードが手に)
        (いつもの構えを…上段に構え呼吸を整える…そう、姿は変わってもこれだ、これが…戦い方)
         
        仕切りなおしだヴェルモス…! --
      • 「意気込みはよし…だがその体でどこまで持つか」
        (揺れ動く金獅子の鬣が猛る炎のように蠢く…先ほどとは空気が違うように見えるがそれでも有利には変わらない)
        (一方的な暴力ではなく打ち合いならば望むところ。楽しませてもらうぞ、とばかりに踏み込みスレッジハンマーを振るう!)
      • (白く…そして赤い灼熱のエネルギーラインが光る野太刀を両手でしっかりと握り、スレッジハンマーと打ち合う)
        (スレッジハンマーの衝撃を受ける…否、それを叩く!阿上義明…師からの教え、敵の腕が長ければその脅威が強ければまずそこから打つべし)
        (敵本体に集中しすぎるとその腕に巻かれてしまう…炎の最中、その野太刀を存分に振るい獣の衝撃を迎え撃つ) --
      • (ほぉ、と感嘆する。この若さでよくわかっている…システマチックに最適構成した打撃を十分に討ち払っている)
        (この若さでこの力を手に入れたのならばさらに伸びる…だが、所詮ここまでだ。より衝動と力を込めて踏み込んでいく!)
        (ただの打ち合いだけではない。引き合い、繊細な駆け引きをその暴力に載せてフレメクスへ襲い掛からせる)
      • 『しかしその剣撃と衝撃の狭間に疾風の弾丸がたがいを引き離すように打ち込まれる!』
        「はーいそこまで、ダメダメよゲルト。アイツシャレにならない、帰りましょ。」
        「社長にはどう報告する…」「簡単、いい具合だったって言えばいいのよ。喜ぶんじゃないの」
        (何かを惜しむように、フレメクスを見て、振り返りそのまま離れ…)
        (次は楽しませろ、と口元をゆがめる)
      • 待て!
        (なんなんだ、と駆け出そうとすればその前に氷剣がいくつも打ち込まれ壁となる)
        (そこに現われたのは…あの青い騎士、ゆったりと地に降りれば追うなと無言で目を配らせる)
        何を…貴方も、誰なんですか!あいつらは一体…あれは人間じゃなかったし…僕も…なんなんだこれは!
        (青い騎士は無言で、そして右手を水平に、指差し語る)
        「同じものを探せ。今回と同じようにな」 --
      • 『その先にあるのは…あの連中が乗ってきた乗り物か、トライク…奇妙な三輪ヴィークルが残されていた』
      • これが一体…  …? …?
        (そちらから視線を戻せば既に消えていた。周囲を見渡せばどこにも気配がない…消えている)
        (どうすればいいんだ、とトライクに近づき触れれば火が入る。いや、未だ解かなかった変身か、この力が同調し姿を変えていく…)
        (どうやらこのアルマ、とよばれるものは物体を変成させる力があるようだ…鋭角なシルエットに変わった後、乗り込み…)
        (とりあえずここを一時的に離れよう、と想った) --
  • 【深夜:鉱山街】
    • 『静まり返った鉱山街を漆黒の人影が疾駆する。その手には武器、火器…そして見慣れぬシルエットの体躯まで…獲物を追う狩人の如く』
      • 「みたか」「あぁ…あの気配は間違いない。だが」「あんな餓鬼が相手とはな、早々にコアを取り出して始末するぞ」
        (既に人っ子一人もいない鉱山の街、家屋や集合住宅の屋根をいくつもの影が獲物を追う)
        (見失ったとしても十分におえるものがある…そういう訓練を受けたか、そうあるかのごとくいるであろう場所に駆け抜ける)
      • (しかし、それを阻むかのように集合住宅の天井は割れ、街灯が振り子のように飛び、家財道具がはね飛び…狩人らを討ちつける!)
        (屋上からおり、路地から回り込もうとすれば看板が回転し激しく頭部を揺さぶった!)
      • 「グワーッ!」「なんだこれは…短時間にこんなトラップを!?」「おのれ…あの小僧、特殊な訓練を受けているとは!」
        (また一人、魚漁の網にひっかかり、振り回され地面に高所から打ち付けられた)
        (今やその大多数がその罠の数々の餌食になていたのだ)
      • …猿や猪向けの罠って通用するんだなぁ人間に。案外単純な連中なのかもしれない
        (結び目を造りベットに括りつけ、新たな罠を造りその場を離れる。この分でいけば相手は諦めるだろう…なんとか逃げ切らないとと、しかし…相手は違った) --
      • 「やむおえん。全員アルマを解放しろ!力付で捉えろ!」「了解!」「ヤツの力を引き出せ、それぐらいはしてやらんとな!」
        (人影らが思い思いに力を篭めると異形のシルエットが闇夜に浮かび…この場の空気が変わった)
        (狩人と獲物、否。怪物と人間との戦いにシフトしたのだ)
      • な…なんだこの空気…!(森や町、夜の繁華街とも違う…なにか恐ろしい気配がする、と感じた)
        (そして、気配がわかる。右手越しに…右手が訴えている。危険だ、と) --
      •  
        『遅い。壁を突き破った腕は律の頭を掴み、そのまま窓ガラスを粉砕し外へたたき出した』
        『とてつもない力で押さえつけられた腕により割れそうになる頭が全ての思考を乱す!』

      • 「フハハハ!たわいもない…!この程度か!」「まだ目覚めていないか、ただ野良の感染か…」
        「このまま始末してしまおう。腕から取り出せばいい。ヴェル様には同じと報告すればよい…」
        (律の目元を塞ぐように頭はわしづかみにされ、異形化した腕の応戦もむなしく宙にぶらさがるように掴まれている)
      • が…あ…!
        (なんだ、何が起こった…?見えなかった。いやそれ以前だ)
        (人間の知覚を遥かに越えている…?しかしそんな思案も無駄に、釣鐘にように吊り下げられて頭を撃ちつけられた体は動かない) --
      • (律を吊るその腕は長く、そして異形。硬質な素材で覆われているかのように肥大化し、顔まで覆うほどの異様なシルエットを作っていた)
        「まだ意識があるな」「2,3叩きつければいい。」「死にはしないだろう…やれ」
        (声を認識するまでもなく、律は集合住宅の壁に何度も叩きつけられ…)
      • 『轟音と衝撃、痛みと苦しみが混ざり合い…内から湧き出るなにかに意識を奪われそうになったその瞬間』
        『静寂は訪れた』
      • あ…(寄りかかっていた、いや立てかけられた?落とされた壁の上を何とか踏ん張り…そして目を見開けば…何が起こっているのか、おぼろげながら理解できた) --
      • 「なんだ貴様は!?」「こいつ…そうか、オリジナルか!」「のこのこと出てきたか、この我等の前にな…!」
        (それを囲むように続々と異形らは陣形を整え包囲を固めていく…そして、それは律の前に背を向けていた)
      • 『その姿、青にして蒼…煌く水晶のような光が闇を切り裂き立っていた』
        『手には水晶を削りだしたような剣が二振り…道場の外弟子でみていたからわかる』
        『ニ刀流、この青い…青い甲冑を着たような誰かは二刀で戦うのだ』
      • 「こいつらは紛い物だが完全体ですらない貴様には荷が重い。」
        (甲冑の奥から響くような重い声の主が律を一瞥し、すぐさま周囲の敵へと顔を向ける)
        「紛い物だと!ハッこの数を相手にしてか…リミッター解除ならば我等でもできるわ!」「調子に乗るなよ!」
      • 完全体…?!何を言っているんだ!(口の中を擦り切り、意識も朧で声にも鳴らない声を吐き出すと、すぐその事態は動いた)
        (いや、動いていたといったほうがいい。無音、瞬殺。)
        (伸び、飛び掛る異形らを一撃で切り伏せ続け…辺りにはブツぎりになった家畜のように転がる死体だけが残った) --

      •  
        (その切り口、氷結の如く滑らかで、鋭く…滴る血も水のように凍る)
        (彼らの時間は氷のように止まってしまった。そしてその時間を…死という手段で止めた張本人はいまだにその気配を、オーラを…纏ったまま佇む)
      • あ、あの…貴方は一体…!(聞こう、この人はたぶんこの右腕のことも知っているはずだ…と)
        (だがその謎を問う一瞬も、知らぬ声に掻き消されてしまう) --
      • 「あははは、まさかオリジナルであるクレセイアのアンタが出てくるとはねー。そいつ連れてく気?だめよ折角見つけたのに。このまま放っておいたら社長に怒られちゃう」
        (くるくると、いやふわりと…そんな擬音が似合うように集合住宅の屋上から薄い紫髪の少女が降りてきた)
        (対峙するは…あの青い二刀の騎士、手には拳銃が銃剣付きで二丁、握られている)
      • 「コウサカの飼い犬め。ちょうどいい、ここで細切れにして送り返してやる」
        (氷剣…水晶剣か、とにかくそれらを握り相対し、構え…距離を詰めようと動く)
        「貴様は逃げろ、アルマの声も聞こえぬお前は紛い物以下だ」
        (そして嵐のような戦いが始まった)
  • 【深夜:中心市街】
    • 『殺気、静かな深夜の街を渦巻く邪気と殺気が侵食していく…明らかにわかるほど、わざとらしいとも思えるほどの気配が今この街に充満していた』
      • (飛び起きたのはその気配を察知したからである。急ぎ剣や上着を着込み気配を探る…)
        (囲まれている、そう気付いたのは窓とドア、天井を轟音が突き破ったときであった) --
      • 「…やったか?」「まて、確認ができない…」「視野範囲を拡大しろ」
        (砂埃が晴れた後、数人の声が部屋に侵入してくる。どれも黒尽くめに装甲された戦闘服を着込んでいる)
        (なにか特殊な訓練を受けているのか、彼らはこの暗闇の中で自由に捜索できた)
      • 「…痕跡が見当たらない」「何をしている、俺が探す」「いやこれは…!」
        (刹那、備え付けのベッドが窓際にいた一人に突撃、窓からベッドごと叩き落とす!)
        (その裏にいたのは間違いなく…)
        「何!」「逃がすな!」 (ベッドごと粉砕した音が市街の外に響き、すぐさま地面に転がると駆け出した) --
      • なんなんだよアイツら…!(まさか殺気が自分に向けられて、などとは思わなかったのは油断か)
        (この街の静けさもなにかおかしい…だが昼間あった人々は確かにこの街で生きている。何にせよ巻き込んだりであったら戦うことなんて…)
        (そう思案しながら走れば、昼間の宿での会話を思い出す。)
         
        そうだ、あそこだ!(目的地が決まれば一気に駆け出す…そう、場所は北の鉱山街のほうだ) --
  • 【中心市街】 --
    • ・駅・ --
      • 『冒険者の街から列車に揺られて数時間…目的の街についた』
        『車両からホームへ降りたり、荷物を背に歩き駅の外へ出る…日光がまぶしい』
        『水晶により反射する日光を巨大地底湖の水面が照らし日中を明るく輝かせる…』
        『それがこの巨大地底湖にできた都市チェトリアだ』 --
      • (まぶしさに目が眩む。つい立ち止まりそうになる歩をなんとか進め、道の脇に止まると思い出す…さて、僕はこの街に何を求めてやってきたのか) --
      • 『律、君がやってきたのはその右腕に関することだ。』
        『君は遺跡の崩落事故で瀕死の重傷を負い右手を失うも、そこから奇跡的に無傷といえるまで回復した。』
        『しかしその日から得たいの知れない力を宿し悪魔のような右腕を手に入れた…』
        『それが何なのか、何であるかを探るために自分と同じ境遇、事件を探し始めた君はこの街を見つける』
        『どうやらこの街の北部にある水晶採掘現場で崩落事故が最近あったらしい。君と同じく、一名の重傷者を出した。しかし奇跡的に回復し無事だという…』
        『その人物も自分と同じではないか、と君は調べるためにココに来たのだ』
      • (そうだった、この右手に共通しそうなこと…あの遺跡、おそらくそういう場所にあったものではないんだろうか…) --
      • 『思い出せるヴィジョン、光景はいくつかある。遺跡、地下の薄暗い祭壇…その中で輝いていた宝玉と何かの物体』
        『それらはきっと、自分が見たもの以外にもある…そんな予想、確信めいたものが君にはあった。』
        『さて、この街で君はやらねばならないこと、やってもいいことがいくつかある…自分の中の余裕を見て行動を起こして欲しい』
      • まず、は宿をとらないとな…地図によれば…
        (荷物を手に市街方面にある宿へ脚を運んだ。街中はどうやら人がまばらだ…もう少し活気があってもいいのでは、と感じた) --
    • ・市街・ --
      • (いくつか考えたが、日中でもあるし土産でも買おうかというものだった) --
      • 『些か閑古鳥のなく市街ではあるものの、それなりに店はやっている。』
        『水晶産業の町だけあって工房や細工屋がよくならんでいる。食事を取るならば地底湖で取れる魚料理を味わえるはずだ』
      • 『ちなみにこの地底湖は地下であり海が近い。淡水と海水が混ざり合っているため栄養が豊富なのか生息している生物は比較にならないほど大きい』
      • …ナイルパーチですかこれ(ウェイターに聞くと何それ、という顔で見返してきた)
        (出された白身魚のステーキ、どうみても軽い旅行ザックぐらいはある…)
        (しかし味はうまい、これもまた右手に何か憑いてからだがとかく食欲が湧いた)
        (いつもは遠慮がちな道場の食事もあの日からバンバン食べるようになって先生もファティマさんも驚いていたか…)
        (と思いながらもモリモリ食べる。食べ終わるとウェイターが「早っ」と呟いたのは聞き逃さなかった) --
    • ・宿屋・ --
      • 『幸い宿は空いていた…観光産業も目玉の街であるのにこの静かさはなんだろうか…』
      • (昼間だというのに宿屋はどこも空いている。比較的そこそこの宿であるから、人も多いかと思われたが…これは一体)
        あの、何かあったんですか…?(恐る恐る宿の主人に聞いてみた) --
      • 「どうもこうも、鉱山の方で崩落事故があってね。水晶の産出も終わり新しい場所を開拓しようとしてたところなんだ。」
        「今じゃ反対方向に鉱山を掘っているから、あと数年は観光がやっていけるか怪しいねぇ、地底湖をメインにして食べていければいいけど」
        (ため息のまま、あんたも悪い時期に来たねと緩やかに仕事をこなす夫妻、ロビーにあるキーの篭も殆ど詰まったままだ)
      • (聞いていたがそこまでの影響を及ぼすものだったのか…詳しく知らなかったなと思いつつも浮かぶ疑問を口にせずにはいられない)
        あの、怪我をした人とかは…いなかったんですか、大事故みたいに聞こえましたけど… --
      • 「いやぁそれが奇跡的に誰もでなかったんだよ。皆無事でよかった。」
        「ただ鉱山街が暇になってるのがねぇ…今じゃ殆どが南の方で採掘施設を作る作業で、あっちは閑古鳥さ」
      • (肩透かしだったのか…?とりあえずも何も、目的が殆ど失われてしまったようなものだ。話もそこそこに部屋に入り、今後のことを考えよう…) --
      • ▲▲▲▲
      • (満腹になって土産も買えたことだし…とベッドに横になりうつらうつらと旅の疲れを感じ始めた…)
        (汗も流し終えたことだし、明日にはもう街に帰るか、とまどろみに身を任せた…) --
    • ・地底湖・ --
  • … -- 2012-09-08 (土) 20:21:27
  • …… -- 2012-09-08 (土) 20:21:22
  • テスト -- 2012-09-08 (土) 20:21:13
  • 21時より開始。 -- 2012-09-08 (土) 20:21:57
    • 救助活動により遅延 さて始めよう… -- 2012-09-08 (土) 22:22:34
      • 調子が戻ったので再会、さぁ遊ぼう -- 2012-09-21 (金) 21:26:26
      • 前半終わり、調子を取り戻しつつだな… -- 2012-09-22 (土) 01:47:18

Last-modified: 2012-10-05 Fri 21:31:11 JST (4223d)