マイナ家出身 ツゥ 122795 †
「とうとうあたしの番って訳だ」
蠍の針に胸を貫かれ、毒と出血で朦朧とする意識の中、呟く
「短い間だったが、ま、そこそこ楽しめたかね」
凭れた木を伝い、流れ出た血潮が大地に吸い込まれていく
森で逝けたのは幸いだった
彼女にとって、森は、故郷その物だったから
事切れる間際
指輪と、首に下げた金属片に触れ
声にならない声で囁いた
「またな」
―"パペールの森"のツゥ・マイナ
黄金暦98年9月、森に還る― 森は静けさに満ちている(コメント) †
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森の音に耳を澄ます †
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