オークランド家出身 リオ・オークランド 156985 †
ID: | 156985 |
名前: | リオ・オークランド |
出身家: | オークランド |
年齢: | 26 |
性別: | |
前職: | |
理由: | |
状態: | |
CV: | 釘宮理恵 |
その他: | ステータス/戦歴 |
本名: | イオ・ローランド? |
黄金暦101年10月 †
ここ最近、どちらかと言えばハードな依頼が多かった
しかし、それでも失敗することなくこなせていた
討伐の経験もそれなりに積んできた、そう自分でも思い始めていた
そこに、気の緩みがあった、それを否定することはできなかっただろう
今回の依頼は巨大怪物ということは分かっていただけに、そう易い依頼でないことは承知していた
そんな中、最初に現れたのがウーズ
倒せない相手ではない
だが、易い相手でもない
メンバーの経験を考えれば、少々難敵であったと言えるかもしれない
最終的な討伐対象が巨大であるだけに、序盤でのダメージは少なくしておきたかった
しかし、そんな思いとは裏腹に、熟練の狼男との戦闘2回
そして死霊との戦闘で、その後も確実にダメージは蓄積していった
巨大怪物が果たしてなんなのか、分かっていなかっただけに危機感が募りはじめる
だからと言って、ここで弱気になどなれない
きっと、なんとかなるはずだ。なんとかなるに決まっている。そう言い聞かせようとしていた
そして、現れた超巨大トカゲ
知らない相手ではない
イオ=ローランドとしてならば、何度も倒してきた相手だ
いける、きっといける。必ず倒せる。そう己を鼓舞し立ち向かった…
巨大トカゲの爪が、牙が、次々とパーティーの面々を死へと引きずりこんでいく
リオも例外ではなかった
ざっくりと胸から腹にかけて鋭い爪で切り裂かれ、血で地を真っ赤に染める
失血は着実にその命の灯を消そうとしていた
致命傷を免れた仲間が一人、なんとか逃げていくのが見える
周りには、倒れた仲間が4人、虫の息でぐったりと横たわっていた
自分を入れて5人、さすがに助かりそうにはない
ここまでか、リオは一度軽く天を仰げば、ゆっくりと巨大トカゲを睨みつけた
「悪いけど、あんたに食べられるわけにはいかない…。ここのみんなも、食べさせるわけには、いかない…」
そして、仮面を外した
リストリクターとして働いていた仮面を外すことでイオ=ローランドとしての力を発揮させることはできる
しかし、今の傷ではそれも不完全ではあろう
それでも、ただこのまま殺されるわけにはいかない、その強い意志こそが
彼女の最大の力にもなっていた
トカゲはじっくりとイオの様子を窺い、なかなか仕掛けてこようとはしない
それは、さながらご馳走をたっぷり楽しもうとしているかのようにも見えた
イオは出血により意識を保つのも辛くなりはじめていたこともあり、自分から攻撃をできる状態ではない
巨大トカゲを睨みつけたまま、じっと相手の出方を待った
食欲に負けたのか、それとも殺戮欲に負けたのか、巨大トカゲが咆哮をあげながらイオへと向かってきた
「………ほんの僅かの間でいい、わたしにこの敵を倒す力を…」
イオは小さく祈るようにしながら首のネックレスを一度握ると、ぎりぎりまで巨大トカゲを引きつける
巨大トカゲはその大きな顎を広げ、一口に飲み込まんと向かってきた
イオは寸でのところでそれを横に逃げて交わすと、すかさず相手の目にスティレットを突き立てる
もちろん、その程度で倒せる相手ではないが、それでも少しひるんで動きが止まる
立て続けに攻撃をしたいところだが、今の動きだけでも身体への負担は相当なもので
こちらも一度呼吸を整えなければならなかった
それでも、繰り出せる攻撃はあと一回というところか
イオは愛刀をしっかりと両手で握り締めると、大きく上段に構えた
目をやられたことで、苛立ちでも感じているのか
巨大トカゲは一際大きな咆哮をあげると再びイオへと襲い掛かってくる
それに合わせるようにして、イオは愛刀を力の限りに振り下ろす…
「はぁぁああああああああああああああああああ!!!!!!」
渾身の力を持って振り下ろした愛刀、その刀身に纏った真空は、鋭き刃となって巨大トカゲへと放たれた
「GuGYaaaaAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」
洞窟を巨大トカゲの声が震わせる
イオへと真っ直ぐに突っ込んできた巨大トカゲへの頭部へと、真空刃はまっすぐに放たれた
しかし、巨大トカゲは本能で感知したのか、その攻撃をぎりぎりでかわそうとする
狙いを外れた真空刃は、それでも巨大トカゲの前脚を捉え、根元からざっくりと切り落とした
この程度で殺せる相手ではないが、それでも戦意を喪失させるには十分であった
巨大トカゲはまだ立ち続けるイオの様子を窺いながら、ゆっくりとその場を去って行った
イオの手から愛刀がずるりと落ちる
知らぬ間に膝も地面についていたようだ
今にも途切れそうな意識を、蜘蛛の糸ほどの太さで保ちながら、洞窟の出口へと視線をやる
ドーンさん……今から………そちらへ、行きます…ね………
洞窟の出口へと、赤い道が、そこに残された…
すべての冒険者に幸多からんことを…… †
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内密な話はこちらで… †