リュマ家出身 ライルーシェ 366560 †
ID: | 366560 |
名前: | ライルーシェ |
出身家: | リュマ |
年齢: | 13 |
性別: | |
前職: | |
理由: | |
状態: | |
方針: | |
難易度: | |
信頼性: | |
その他: | ステータス/戦歴 |
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誕生〜幼少期 †
産まれは都会、雲ひとつない晴れた日の昼過ぎに生を受けた赤ん坊はライルーシェと名づけられた
光という意味の名前をつけられた男の子は、長男で一人っ子であった為に両親の愛情を一心に受けて、すくすくと成長していった
そんなライルーシェ…ライルが周りと自分は何処か違うと気がついたのは、ようやく両親に自分の意思を伝えられる程度の年齢に達した時だ
「何か」が見えた
好奇心旺盛な男の子は当然のように家事をこなしていた両親へと、「何か」がいるよと伝えるも、両親はそんなものはいないと一蹴してしまう
幽霊の正体見たり枯れ尾花、母親は少年が他愛のない物を少年の興味を惹きつける何かに見えたのだろうと決め付けてしまった
しかし少年には確かに見えたのだ「何か」が
何せ目に映る世界の全てが新鮮でいて、尚且つ恐れというものを知らない小さな男の子だ
他と比べて大人しく聞き分けの良い子ではあったが、母親から「何か」に触ってはいけないとは言われていない
そしてライルは「何か」に触れた
暖かさや柔らかさは特に感じられないが、ライルはその瞬間に外でボール遊びに興じる年上の男の子達のはしゃぐ声を間近で聴いたような気がした
少年期 †
10才を越える頃になると、ライルには「何か」の正体が何となく理解できていた
あれは「音」だ
どういう理由か知らないが、本来ならば空気を伝う波であるはずの音が少年には目視、そして触れる事が出来るのだ
一度戯れに少年が意識を集中させて見たところ、家の玄関の前で近所の主婦友達と話しこむ母親の声や、隣の家に産まれた赤ちゃんがお腹が空いたと泣く声
それら全てが視界に…人には上手に伝える事が出来ないのだが、彼だけに見える音となって視認できた
更に意識を集中させ、その音が近くに来い、と念じるとその視認できる音はライルの元へと集ってくる
本能的にこれは母親や父親、それに学校の友達や先生でさえ持っていない凄いことなのだと理解していく
そしてその見える音の事を秘密にしつつ、ライルはようやく生まれた4人目の家族…赤子の弟の面倒で忙しそうな母親に頼み込み、近所で開かれる音楽教室へと参加させてもらう事になる
そして現在 †
音楽教室に通い始めた、すぐに同年代の生徒や教師、更には自分よりずっと年上の生徒達から認められる事になる
それもそのはずだ、彼には音が見える才能があり……最近気がついたことなのだが、この見える音を操る事も出来た
例え不協和音を奏でたとしても、そこから生まれた音を即座に操り別の音へと変換させる事でまったくブレのない音楽へと変換させる
誰にも真似することのできない能力は、やはりライル自身だけが持ち得る特別な物なのだ、とは既にこの時確信として胸の中に宿っていた
しかし何かが物足りない
能力を操り13という若さで周囲から認められるほどの才能を発揮しているのにも関わらずライルは何処か満足できないでいた
言葉を濁す事無くいえば退屈だったのだ
目に入ってくる音は人それぞれ、産み出される音の形それぞれ
何一つとして同じ物はないはずなのだが、それなのにライルは新しい音を見つけても、始めて音を見つけた時のような好奇心が浮かばないでいた
歴史に名を残す名曲、と呼ばれる音楽を聴いたが、漂ってくる音の形は確かに綺麗で重みと深みがあり素晴らしい…そのはずなのにライルには何処か色あせて感じられてしまう
その頃からライルは音楽とは別に、書物の…壮大な冒険の世界へとのめり込んでおり、その世界に憧れを感じ始めていた
ああ、戦いの音は一体どんな形をしているんだろうなぁ
そう思ったのが事の始まり、ライル少年は両親に一通の手紙を残し家を出て、街を離れ、遠くにあるこの街へと訪れたのであった
「ガキは家に帰って寝てな、ここは大人の来る場所だぜ」
「お、大人ですよ…大人です、二十歳です!お酒だって飲めますもん!」
「(たまにいるんだよなぁ、こういう子供……仕方ない適当に登録だけしてやって痛い目見りゃ懲りるだろ…)」