黄金暦151年、8月某日。
町の外れを、水が覆い尽くした。
その水は、廃墟の一帯を覆い、その外へと被害を及ぼすことは、なく。
直後、光に形作られた一本の鳥居が、宙に浮かんだ。
町の中からも、若しかすれば見えたのかもしれない。
鳥居はしばらくの間空にあり、そして暫くの後、唐突に消えた。

町の外れに、空き地が出来たのだと。囁かれるようになった。
嘗て廃墟のあったはずのその場所には、今は何もないのだと。
確かにその場所には更地があり、多くの子供達は、突然出来たその遊び場を、楽しんだという。

町の外れに鳥居が立った。
誰かがそれを潜り、去った。

町外れの更地 Edit

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Last-modified: 2010-03-16 Tue 00:19:41 JST (5156d)