カエレマクレ家出身 ヴィルジリア 467220 Edit

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ID:467220
名前:ヴィルジリア
出身家:カエレマクレ
年齢:21
性別:
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前職:
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理由:
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状態:
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方針:
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難易度:
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信頼性:
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その他:ステータス/戦歴/名簿Edit



パーソナルデータ Edit

  • 魔界ではわりと良いところのお嬢様らしい
  • 自分の貧弱な魔力を鍛えるために家出同然で飛び出してきた
  • ややのんびりした喋り方
  • 背も低く子供っぽいが大人として扱われないとむくれる

はじまり Edit

…………
?「…じゃあそこの角を曲がれば宿があるからね」
「重ね重ねありがとうございますぅ…本当になんとお礼を申し上げてよいやら」
?「いえいえ、困ってる女性を放っておくわけにはいきませんから…お気になさらず」
「ですけどぉ、冒険者のお仕事を紹介していただいて、そのうえ当面のお金まで…こんなにして頂いても、そのぉ…」
?「弱ったな…そうそう、見たところ貴女…魔族ですよね?」
「え、えぇ…やっぱりわかります…?」
?「ああ、警戒しなくても結構、この街の住人は魔族なんて見慣れてます。僕が言いたいのはそうではなくて…
世話になってお心苦しいと仰るのでしたら魔族として願いをかなえていただく、というのはいかがです?」
「それができればいいんですけどぉ…すみません、私はまだ力が足りなくてたいした願いは」
?「なあに、形式的なものですよ。例えば…今のお礼でしたら僕の頬にキス、というのでどうでしょう」
「ええぇ…そんなのでいいんです?」
?「充分ですよ。それに今後も困ったことがあればどうぞ相談してください。今日みたいにいつでも助けになりますよ…」
「あ、ありがとうございますぅ…正直言って故郷からはじめて一人でこっちの世界にやって来て、心細くて…
あなたみたいないい方とお知り合いになれて私よかったですぅ…」

……………

その2 Edit

…………
?「…ははぁ、ずいぶんと良いお家柄なようで…」
「ええまぁ…ですから窮屈で仕方なかったんですのぉ…それでとうとう人間の街で経験を積んでくると
言い残して飛び出してきたんですぅ。連れ戻しに来ないところをみると、きっと渋々ながらも
了承してもらえたということみたいですわぁ」
?「僕は魔族の文化や風習には詳しくないのですが、深窓のご令嬢でも習い事をしていればいいというわけでなく
何か他に社会勉強が必要になってくるものなんでしょうか」
「そうですねぇ…嗜みとしていろいろと学んでおくべきと教わりますわぁ」
?「ふむ、たとえばどのような?」
「ええと、魔族の女性としてはなによりもおと……」
?「…?」
「い、いえその、このお酒はすこし私には強かったみたいでぇ…酔ってしまいましたので そろそろ失礼いたしますわぁ…」
?「そうですか…なら送っていきますよ。いえいえご遠慮なさらず、元はといえば僕が無理に
お誘いしたわけですし…おっと、気をつけて…」

……………

その3 Edit

…………
「……水が冷たくて気持ちいいですよぅ。貴方も入りません?」
?「いえ、遠慮しておきますよ。僕はここで日光を浴びるだけで充分です」
「そうですかー?私一人で楽しむのはもったいない気もぉ」
暑さに参ってる彼女を”ある知人”の屋敷にあるプールに誘い、今はプールサイドのデッキチェアに座りながら
男はにこやかに言葉を返す。
その微笑の下では目の前で水と戯れる女を冷静に値踏みしていた。
当然、彼女の「商品」としての価値を。
魔族は肌をさらすことに抵抗が薄いのか、かなりきわどい水着がちょうど都合がよかった。
(肌のつやと張りはともに申し分なし、起伏は少ないが肉付きは悪くない…スタイルもローティーンのようで
その筋の愛好者に需要があるだろう。処女ではないにしても経験人数はごく少ないというところか…中の具合は……)
下卑た鑑定をその身体に行われているとは夢にも思わず、娘はずれて食い込んだ水着を直している。
男がここまでで目視していないのは局部ぐらいのものだろう。その無防備さは元々の気質という他に
彼への警戒心の消失、さらにはある程度以上の好意も混入しているように思われた。
(あと一歩だな…)
男の想念は彼女を陥れる計略へと移っていった……

……………

その4 Edit

冒険で盗賊団に襲われ敗走した数日後

…………

「ああ、そのまま休んでいて下さい。気分の方はいかがですか?」
「ええもうすっかりよくなりまして…」
「医者が言うには怪我はたいしたことはないそうですから、しばらく静養していれば大丈夫だと思いますよ」
「ありがとうございますぅ…お礼の申し上げようもございませんわぁ」
「いや、そんな…偶々僕も近くで依頼を受けていたものですから…こういうのも巡り合わせというんでしょうね」
「必死で森の中を逃げて、茂みに倒れこんだところまでは覚えてるんですがぁ…見つけてもらわなければ
あのまま死んでしまっていたかもしれません。本当に、このご恩をどうお返しすればいいか…」
「そんなに気にしないで下さい。ほら、困った時はお互い様といいますからね。その代わり、僕に何かあったときは助けて頂くことにしますよ」
「ええ、その時は必ずぅ…あ、そうです。このお返しに願いを3つ叶えて差し上げるということでいかがでしょうー?」
「はは、一つでも充分なのに3つもなんて気前がいいものですね」
「恩返しの際には昔から3つということになってるんですぅ。でも私の魔力だとまだそんなにたいしたことは…
不老不死ですとか億万長者にというのは無理ですわぁ」
「そんな大それた願いは持ってませんが…そうですね、一つ目の願いは貴女がゆっくり休んで身体を治すというので…」
「ふふふ、ありがとうございますぅ。仰るとおり養生いたしますね…でも今のは願い事には含みませんからね。
必要になりましたらいつでもどうぞぉ」

……………

Intermission Edit

…………

「一つでも充分なのに3つもなんて気前がいいもんだねえ」
「まあそういうな。彼女からしたら、たとえば『俺と一緒になってほしい』というような願いを期待してるのかもしれんさ」
「『一緒になる』か…ククク、ある意味かなえてやれるんじゃねえ?」
「さて、どうかな…いずれにしても準備は完了だ。いよいよ料理にかかるわけだが…くれぐれもヘマはするなよ」
「信用ねえなあ」
「お前は楽しみすぎて演技を忘れることが多いからな」
「しょうがねえじゃん、俺の役どころだと好きに動かすこともできねえ」
「これは仕事だ。女をいたぶりたいなら娼館にでも行くんだな」
「へいへいわかりましたよ。それじゃま、せいぜい芝居の範囲内で褐色悪魔ちゃんの具合を堪能させて
もらいますよ…ああ、当然中に出していいんだろな?クックク…」

……………

その5 Edit

…………
(どうしてこんなことになったのかしら…)
ヴィルジリアは今更ながらに逡巡する。
とはいえ彼女はもう屋敷の中――以前プールを借りたその屋敷の、今度は内部にいるのだ。
しかもすでに指定された服装に着替え終わっている。
(これ、ほんとにメイド服なんでしょうかぁ…?)
スカート丈が極端に短く妙な具合だ。もう一点妙といえば…
ノックの音。
「失礼…ああ、もう着替えは済みましたか。よくお似合いですよ」
顔を覗かせたのは彼女にとっては特別な男性…フランク。
「それでは参りましょうか。坊ちゃんがお待ち兼ねのようですので」
(どうして…)
だがヴィルジリアは胸の内の煩悶を男に見せまいと努める。
これ以上男を困らせないように。
男の窮境を救うために自分はここに来たのだから。

…………

フランクが困惑した様子で彼女のもとを訪れたのは数日前のこと。
なかなか用件を切り出せずにいる男を励まし聞き出した話とはこのようなものだった。

自分が以前大恩を受けたさる人物に当年13歳になる一人息子がいる。
幼い頃に母親を亡くし、以降男の使用人ばかりに囲まれ育ったため、女性というものを知らない。
「…まあそれはややオーバーな表現で、実際はご年配の婦人の使用人や訪問客もいるわけですが…」
「いずれにせよ彼は若い女性と接したことはほぼないのです。まあそのこと自体は、貴族ですとか上流階級の子弟としては
 さほど珍しくはないのかも知れません。結婚も家同士で取り決めるような世界ですしね。別に重大な問題ではない筈なんです。
 ですから…ここからの話は、お嫌なら断って頂いて構わないんですよ。たとえ先日の3つの願いの件があったとしても。
 というのは、僕の恩人つまりその子の父上のご意向なんですが…息子に早い段階で女というのがどういうものなのか
 教えておきたい。このまま何も知らず青年になって何かの拍子に悪い女にひっかからないとも限らない。或いは女性に興味を持たず
 その…男色に走るようなことがあっては…と心配で仕方ないようでして。ついてはこの僕に、実地教育のための
 モデルとなってくれる女性を探して連れてきてくれないか――ということなんです。」
「モデル…ですかぁ。具体的にはどのような…」
「そうですね…男女の違いですとか、どう女性に接するべきなのか、言葉や絵で伝えるのは自ずと限界があるということで…
 百聞は一見にしかずですか。おそらくは肌をさらして頂くことにもなるでしょうし、彼の疑問などに女性の立場から答えて頂ければと…」
「え、ええ…でもそのぉ…私なんかで?ご覧の通りスタイルも良くないし、肌の色も…
 それになにより人間とはちがいますのにぃ。私よりもっと他に、きれいでスタイルもよくて…」
「あなたは充分魅力的な女性だと思いますけどね。そのことは別にしても、本来あなたのような立派なレディにお願いするような
 用件じゃないことは承知しています。ただ僕としてもそう女性の知り合いが多いわけでもなく、そういう商売のかたを雇うというのも
 賎しい育ちの女ではいけないとの父上のご意向に反しますし。なんといっても…」
「…?」
「これがある意味一番肝心なところなんですが、坊ちゃん本人はこの話に乗り気ではなかったんです。何度か会ったことがありますが
 内気で繊細な雰囲気の少年でしたからね。ところが…そうそう、夏にプールで水遊びした時のことを覚えてますか?」
「ええ、もちろん」
「実をいいますと今お話してる方たちが住んでらっしゃるのがあの屋敷だったんですよ。
 それでですね…坊ちゃんが偶々あの時僕たちのことをご覧になったそうで…」
「えっ…誰も見てないと思ってました…」
「屋敷からは結構距離がありましたからね。ともかく、お父上から再度説得を受けた坊ちゃんが、じゃあと条件を出したのが
 『あの女の人ならいい』と…ああ、子供の駄々と思って気にしないで下さい。きっと父上の友人だから無理に頼むことは
 できまいと踏んだんでしょう。やはりさっき言った通り断ってくださって…」
「でもぉ…そうするとお困りになるのですよねぇ…?」
「それは…しょうがないことです。他の心当たりをあたってみて、駄目なら謝るだけですよ。
 そもそもは少しでも恩返しになればと思って安請け合いをした僕が悪いんですから…
 つまらないことでお時間をとらせてすみません。それではこれで…」

「……待ってください…!」

……………







Last-modified: 2012-02-20 Mon 02:25:18 JST (4448d)