名簿/473159

「15年の時を越えて……我々は過去の続きを今！　見ているのです！　ついに！　ついにあの男が帰ってきた！
　透き通る漆黒は未だ色褪せず、決勝までに血の一滴も垂らしてはおりません！　さあ、さあ、その瞳の裏側に映るのは果たしてなんなのか！　それは、眩暈の文身だけが知っている！
　砕け散る輝きの嵐！　水晶の夜(ブルートガング)ゥウウウウウッ！！」

　骨の髄まで煽ってくれる。十年振りに“この名”を使って立つ場所が、“この名”を得た場所だというのだから、己にも恐れ入る。
　出来過ぎた展開が眼の前に拡がっている。己についた運命の神様は、ここぞという時に人生を劇的にしないではおれぬ性格らしい。現在までの人生が凋落を語る悲劇であるのならば、それを覆して喜劇へと結ぶ場所も与えようとの事だろうか、己には想像も及ばない世界の事だろうが、態々こんな事をするのは恐ろしく好事家だ。

「また邂ったな、若造め。小憎たらしい、緩んだ顔つきは忘れもしない。
　今更こんな大会に出るなんて、風がどこから吹いたやら。さて、大分顔つきも変わったようだ……」

　50歳に足を掛けた年齢の爺が語る。皺は刻まれても、瞳は我鬼臭く爛々として、得物も磨かれているようだ。人生50年の話が正しいならもう人生終わった筈の爺が気鋭な事で、頭が下がる。
　肩から先が己の意志に反して、青白い水晶で形どられた剣を構える。辺りの光を全部吸って、輝いているかの、水晶の夜の剣である。躰は臨戦態勢で、軽口の1つ2つ飛ばしてやろうかとも思ったのだけれど、なんだかどうしてか、恐ろしく真剣になってしまって、額には冷や汗で、止まらない。

「女が出来れば顔つきだって変わるさ」

斯くして戦いは始まる。
　そして、終わった。

「勝者！！　神勢の十星───ィイィイッ！！」

「こうなる事が解ってた顔つきだな、ムウ」
「よせやい……観客が見てるじゃねェーの。ほら、アピールアピール……しとけば、モテるぜ」
「負けるために来たのなら、名誉も栄誉も投棄てて、ここでお前を殺す」
「勝つために来た事は確かだね。でも、あんたにじゃない……」

　この試合は、15年前の再現だった。
　あの時に負けていれば良かったのだと、寝ても醒めても悔やみ続けた。“この時”に負けて鼻っ柱をへし折られておれば良かったのだと、鼻高々が時を経て悄れた、不格好な己の鼻を見る度に思えた。
　だけれど今この時に、それは成される。漸く心が洗われた。垢だらけのまま汚れ続けた、己の心がすっかり洗い流された。誰にだって、恥ずかしくなく向き合える。気持ちが恐ろしく軽く、浮き足立ってしまうようだ。
　不名誉な伝説はその形骸を崩して、人々の心から消え去った事だろう。この場所に置き去りにしてきた、14歳の自分を取り戻したのだ。
（いや、まあ、だからって言って、14歳と13歳だから～なんて論が通るわけはないやね……）

…　…　…

　とある、魔物の発生が激しい場所にて、特別前線守衛(フィグ)の任務についていた己のもとに一通の手紙が届いた。
　あれから暫くの時が経ち、この仕事にも慣れてケツが落ち着いてきた。己一人で、魔物による直接的人的被害の十数％を低減させたと聞かされると、どうも鼻が高い。この鼻は折らなくとも良いだろう。
　この手紙も安心して開ける。“あいつ”にだって、胸を張って会える。己は自分自身を手に入れたのだ。

…　…　…

　禁止魔術に分類される魔術書、特に次元を越える魔術に関するものがとても良く揃えられている国営図書館が近所にあって本当によかった。
　結界を張る技術が一流ということは、結界を壊す技術も一流ということだ。きっとアシがつくだろうけど、今はちょっと勘弁して貰いたい。
　解読と実践に一ヶ月程度の時は有するだろうけれど、それまで感知魔法効果を阻害する結界を張り散らかしてなんとか身をくらまそう。
　あ、どうしよう。俺……現在までのどの時よりも本気になってる……あハハハ。

これまでに語られたバカらしいお話

シャヴィアルチェリカ家出身メイアーワイズ 473159 †

ID:	473159
名:	メイアーワイズ
家:	シャヴィアルチェリカ
齢:	29（とても若々しい）
性:	男（魅力的）
前:	国家魔術師（すごい）
理:	何となく（素敵）
そんな彼の唯一の欠点
状:
他:	ステータス/戦歴

14歳の若さで名誉と栄光を手にして国内でも指折りの巧者と謳われた魔術師が！
- 気が付けば29歳！！　一体今まで何をやってきたのかよく解らない！！！　気力も燃え尽きた！！！！
  - そして、新しい生活を求めて魔女の若き卵を居候させたら選りすぐりのハズレを引いた！！！！！

↑

ちょっとランクが高めの宿屋の一室 †

現実から目を逸らす

お名前:

（出立の時間になった。行きは転送を使ったが、帰りは迎えに来てもらわねばならない）
（鈴子と約束をしているので、そこまで行く必要があるのだが）
やぬし。またがいたいんだが。（服を着た状態でがに股の格好で壁に凭れ掛かっている） -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 23:05:11
- あああああ……親御さんとかになんと説明すればよいやら……！！（一晩でどれほど己を糾弾した事か知れない）
  だ、だろうなァー！！！（ゆりりりの惨状を見て戦慄。罪ある人も罪無い人も全力で石を俺に投擲しなさい）
  （そして、離別の覚悟も霧散していない。いっそ、この娘を掴まえて逃避行でもしてやろうかなんて、）
  （ダイムノベルでもそうそう出て来ない様なベタな展開に逃げようと考えてすらいた）
  ……無理を、無理をさせたなあ。ええと、そうか、歩きにくいというか、転ぶというか、キツいよな、それじゃ。
  股裂きを常に貰ってるようなもんだもんな。（しでかした事を想い、ハートがズタボロになる家主）
  （少しの逡巡を経て、ゆりりりの前で背を向けて屈む）……ん。 -- メイアーワイズ 2012-02-15 (水) 23:29:38
  - いや、またさきとかでなくたんにヒリヒリするだけだぞ。（がにがに）
    あー。こまった。……りんちゃんにおいていかれる……。ん？
    （背中によじ登る）ごめんなー、やぬし。とちゅうまででいいからな。
    かいだんがたぶんつらいから、したまででもいいぞ、そこからはたぶんだいじょうぶだ。
    なー、やぬし。これで好きなひととセックスできて、あたしが言ってたみたいなスゴイひとになれるか？ -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 23:35:21
  - （(よじられっ)「軽っ……！」荷物の包みを背負うよりも数段軽い感触に、撃震が奔る）
    ごめん、っていうか、俺がやったことだしな……。（出せるなら体中の穴という穴から血を出したい気分）
    途中まで連れてく。（体幹を安定させて揺らさないようにし、扉を開く。ああ、片手で支えられるこの重量よ）
    （ロビーのベルボーイやらに会釈しつつ、ドアマンが居るホテルを選んだ事を感謝して、ぽくぽく歩いてゆく。意識しないと、重さは感じられない）
    お前次第だよ。あと、星の巡り合わせだな。俺は、気がついたら必要以上のものを持ちすぎて、膝をついちまったから。
    望むと望まざるに関わらずな。……でもな、ゆりりり……お前なら、良い結果になると思うさ。それぐらいされたって、罰は当たらない。 -- メイアーワイズ 2012-02-15 (水) 23:48:53
  - （ふんふん、と聞いていたが、やがて首をかしげ）……？　ちがうぞ。
    「やぬしが」スゴイひとに、なれるか、聞いたんだ、あたしは。
    ……これでおわかれだからな。あたしがみとめたスゴイやぬしなんだから、やぬしにはスゴイひとになってほしいんだ。
    ひざをついたなら、たちあがればいいだろう。（文字通りの意味だと捉え）あたしをせおえるくらい、まだやぬしはげんきじゃないか。（逆にそれが助言になった）
    とまってたら、だれにもあえないし、どこにもいけないからな。またあえるかも、なんていうのもなくなっちゃうしな。 -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 23:54:45
  - （背中が少し強張った。この娘の性格など手の内で、不意を打たる事も無いと思っていたが、昨日から突かれっぱなしである）
    ……お前は。（「他人の事を心配し過ぎだ」他人などと、口を出せよう筈も無い。あわよくば、己だから言われたのだと思いたくもあった）
    （儚い絆の糸は、世界を隔てて垂るものなのか。風に煽られただけで切れる蜘蛛糸に等しいのではないのか）
    お前は、軽い癖に……。俺じゃなくたって、そこらのおおっきいめの犬だったら軽く背負えるだろ。……でも、お前ぐらいは背負えるんだな。
    バカめ。心配に及ぶもんか。一時期は、地域の中で最強とまで謳われてたんだぞ。……人に出来無い事ぐらい、十二分にやってやる。
    遮二無二歩き散らかしてやるよ。（早足の歩幅を抑えて、少し速度を落とす。場所がむやみに近く思えてきた）……ゆりりり、お前もな。その、痛いのはすぐ収まるから、ちゃんと歩けな。 -- メイアーワイズ 2012-02-16 (木) 00:10:59
  - そっか。（返事は短い。短いが、家主の背中で、小さく笑顔を零した。それはそれは幸せそうな笑顔）
    （初めては家主がいい、と言った言葉に嘘はない。大切な人を救うことができたのだとしたら、自分の痛みなど気にならない）
    （ただ痛いだけだった今までの道のりに比べたら、背中の温かさを感じることができる今の方が、少女には幸福だった）
    まかせろ。あたしはりっぱな……だれかをえがおにできるようなひとになりたいからな。
    まじょでなくても、まほうがつかえなくても、やぬしみたいにすくえるひとっているんだな、っておもったからな。
    まほうがつかえないのに、だれかをすくえるって、まほうみたいだな。（矛盾していても、今の少女の本音でもあった）
    この辺でいいぞ。きっと、てんそうするところまでみられてると、あたしもやぬしもなくだろうからな。
    （よいしょ、とせなかからおりる）ありがとうな、やぬし。がんばれ。がんばるよ。あたしも。 -- ゆりりり 2012-02-16 (木) 00:17:21
  - （笑顔は見えない。声の上擦りと身動ぎで、背が少し擽ったく、知る事は出来た。別れがまた辛くなる）
    （大部分では己が大人だ。しかし、社会通念などに限った話で、人間的にはこの娘は随分大人なようだった）
    （鈍る足取りは、この娘がこうして別れを決意していなければ、容易く逆を向いて、どこかへ連れ去りでもしたかもしれない）
    ……解ってるじゃないか。過ぎた力なんて、必要ないんだよ。むしろ、加減ができなくなって傷つける事もある。
    簡単な事なんだ。人は、それを難しくするばかりなのがいけない。
    （軽々しかった重量なのに、躄離れてみると、寒しさが背中へ吹きつける。この温もりの大きさは何にも替えられない）
    馬鹿め、それは俺の台詞じゃんかよ。頑張れよ、お前も。なあ、頑張れよ……辛くてもさ、どっかに俺が居るからさ。
    どっかで俺も頑張ってるだろうからさ……。ありがとうな、本当に。なあ、きっと、ゆりりりならやれるから。
    （頭を撫でてから、ついと踵を裏向ける。きっぱりしなければ、先に泣きそうだった） -- メイアーワイズ 2012-02-16 (木) 00:41:02
  - そうだな。それは、とてもうれしい。やぬしががんばってるとあたしがうれしい。
    だから、あたしががんばってるとやぬしがうれしいんだって思いながらがんばるぞ。
    （気持ちよさそうに頭を撫でられる。頭を撫で、褒めてもらえるという経験も、生まれて初めてだった）
    じゃあな、やぬし、げんきでやれよ！　あたしがいなくなってもがんばれ！！
    
    （たったった……と道の先に駆けていく）
    （小さい背中が、より小さく、か細く、それでも力強く別れの道を進んでいく）
    （たった一人だけれど、それは一人じゃないことを知れたから。道の繋がったどこかで、自分と同じように頑張っている誰かがいると、知れたから）
    
    （でも）
    （一度だけ振り返った）
    （頑張るって決めたのに）
    （一度も挫けたことのない、振り返ったことのない強い少女が）
    （目に一杯涙を溜めて、今にも零れそうなほどに泣きそうになりながら）
    
    （大きく、手を振った）
    
    -- ゆりりり 2012-02-16 (木) 01:06:34
  - （振り返りなどするものか。それは今迄飽きる程繰り返して来た事だ。後ろ向きに、歩こうともせずに）
    （後ろ髪を引かれるとはこれを云うのだ。名残り惜しく、今一度表情を眼に焼き付ければ今後どれだけ励みになるものか）
    （だけれど今だけは振り返るわけにいかない。ゆりりりは不安がるだろう、もっと名残惜しくなるだろう）
    （膝が震えて歩く事すらままならぬ事になろうと、この踵を返すわけにはいかない）
    （過去を悔やんで過去を羨んで過去を恨んできた己が、ようやっと前を向けたのだ）
    （“あの”ゆりりりが手を振るのを、背中に感じる暖かみにも似て春一番のように冷たい何かが、感じさせる）
    （余計にそちらは向けない。涙を目元にも汲まない。零れて趾を残せば、それに足跡を引かれてしまう）
    （呆気無い、そうでない別れが終わる。抱き合って啼き喚くよりずっと辛い別れだった） -- メイアーワイズ 2012-02-16 (木) 01:27:10
  - （言いたいことはやまほどあったけれど。少女は良かれと思い、一言だけ、言葉を重ねた）
    （それは、こちらに来てからずっとお願いしていたことの成就の形。彼女にとって、本当に嬉しいことだったから）
    
    br;
    （（少女は駆けていく。大切なものを胸に抱いて）
    （今度こそ、振り返らずに、真っ直ぐ）
    
    （それは、最後までしまらない、そんな凸凹で、ありきたりな結末）
    （どこにでもあるような小さな幸福を大切に胸に抱きながらそれぞれの一歩を歩みだす、始まり）
    
    （そして、吹けば飛んでしまうような）
    （絵本の中にあるような、何の濁りもない純愛の物語であり）
    （肩を竦めて笑ってしまうような、そんな一人の人間と、一人の魔女っ娘のお話である） -- ゆりりり 2012-02-16 (木) 01:36:37
あー？（噴き出す意味が分からずに単純な疑問が顔に出て人相が悪くなる。可愛い）
……？　あのな、やぬし。ちょっとしつもんついかする。（手を挙げて質問する姿勢）
好きでもないあいてとしたから、やぬしはきずついた。だからあたしとはできない。
だからあたしはやぬしがあたしをきらいなんだとおもったんだが、やぬしがあたしを好きなら。
（首を傾げて）なにかおかしくないか？（鋭い研ぎ澄まされた無垢な刃）。 -- ゆりりり 2012-02-14 (火) 00:15:51
- （指先に小鳥が止まり小首を傾げた、という心擽られるかのようだが、実際の所は喉首に喙を突き付けられている）
  は、はい、どうぞ……。（厭な汗がかあっと湧いてくる。失策ったが、挽回は可能だ。「頭を……頭を冷やすんだ……」）
  （首が自然に──自然に──横へぐるりと回ってゆく。目線だけ逸らすのでは限界角度があるので、不利と見たのだ）
  そ、そりゃ……俺も傷ついたし、相手も傷ついた。だから、好きでもない相手とは、…‥は……。
  （タイトルバックにスポットが当たり、五文字がせり上がってくる。「やらかした」）
  嫌いな筈は無い。（と言うのに、喩え話に毅っ張りノータイムで否定を挟むあたり、心は窮まるところまできている）
  けど、そうで、なくてな…………好きには、いろいろあってな……？（しどろもどろ選手権大会があれば優勝旗をかっさらえる感じになる） -- メイアーワイズ 2012-02-14 (火) 00:24:29
  - あと、ほかにもいうとな。やぬし。あたしはほうほうをきいたんじゃないんだ。
    おしえてくれたのはうれしかったけど、べつにほうほうはやぬしにしながらおしえてもらえばいいとおもってたから。
    あたしは、どう「すれば」いい？　って聞いたんじゃなくてな。「どう」すればできるかを聞いたんだ。
    「どうすれば」、やぬしはしてくれるか？　ってきいてたつもりだったんだけどな。
    ……？？　あたしはやぬしならいいって、しようって、さいしょからいってるだろ？？（純粋無垢な好意は、それを羞恥より先に直接届けられていた）
    だれでもいいんなら、やぬしがいやだっていうなら、ほかの人におねがいするだろ。（それこそ、当たり前のように言う）
    （無垢なる刃第二弾。性行為＝魔力拡充の為とだけ思っていたなら、その相手が自分の家主である必要は、どこにもない）
    （目を細めて悩む）よくわからんな。わからんまま帰るか……（荷物をまとめはじめる）。 -- ゆりりり 2012-02-14 (火) 00:33:31
  - （十字に斬り付けられた心は身中で血を吹き出す。言わずもがなそれは血液の嵩増しとなり、ダムが崩壊しかかる）
    （少し考えてみれば解る事だった。そして、もっと早い段階で気づいて耐性を整えておかなかった事へ悔恨の想いを向ける）
    （精神の中で東西に岐れた自分ディベートの議論は白熱している……）
    （東は「己だって望んでいるしゆりりりも望んでいるんだから、その通りにするのになんの不都合がある！」と押し込み、）
    （西は「ゆりりりは歳の割に身体つきが幼いし性知識も薄い！　後で不自由しないよう今のうちに優しく教えてやるべきだ！」）
    （と押し通す。非常に不幸な事にゆりりりのベッドの横に荷物は纏められていたので、位置取りが余りに丁度良く、）
    （淀み無く事を成せて反射的な行動でも的確にそれを完遂出来た事もあり、「お別れ」の訪れを見せ付けられて焦ったというのも）
    （結論から言うと、紙鑢で入念に磨かれた丸い白木のような両肩を掴んで寝台に倒して抑えつける事になった）
    ？　？　“！？”（己が何も信じられなくなり、軽いパニックを起こす） -- メイアーワイズ 2012-02-14 (火) 00:48:44
  - （視界がぐるりと回転した）……おー？
    （何度もスイングして投げられた感覚に似ていたが、それにしては動けない。あまりに動けない）
    ……？　（何か混乱しているような、息が荒いような家主を見上げ、頭の上に「？」が舞う）
    ……！（ぴこん、と頭の上に電球がともる。効果音は２の方の効果音で）
    あのな、やぬし。（何と言えばいいのかよくわからなくなって、混乱してるやぬしを余所に、25秒ほど悩む）
    （長い長い熟考の後、打たれた一手は、王の眼前に唯一の手ごまを置くというだけの、単純なものだった）
    （小首を傾げて、無垢な瞳のまま、小さく笑って言う）
    
    ……して？ -- ゆりりり 2012-02-14 (火) 01:01:49
  - （「大丈夫だ、こうすると頭が全く冷えた。この娘のなんと頼り無い体躯だろうか、肩など今にも外れそうではないか」）
    （擬似にも閨事をなぞって心は満足する。静謐なる想いを抱くのだ。想像もいけない、ただこうでできただけでも満足だ）
    （本能と肉体が暴れれば困った事だが、精神が暴走してもまた困った事になるのだ。一つ、勉強になった）
    
    　。
    
    （少し潤んだ肉付きの足りない桃色の唇が紡いだ水蜜桃にも似た甘い囁きは理性と理屈を頭から弾き出す）
    （辛うじて踏み止まれたのは全く奇跡としか言い様が無い。チェックメイトを食らって降参しない、それ位やってのける）
    （冷静に、つとめて冷静にゆりりりの心情を理解する。理解して理性的に抱く事を考えているようだが、そんなことはない）
    （吐露されたものに対してゆりりりの把握は追いついていなかったが、悲哀と苦痛を己が覚えた事を理解はしてくれた）
    （つまるところ、己が“そういう存在”であったと知りながらそうして甘やかに誘いの芳香を嗅ぐわせるのである）
    （「ちょっ、待っ……！」怯えていた筈だ。“怖い話”だとも解りながら、己を気遣ってくれた。どころか、好きだとすら）
    （好き：好き：好き。「駄目えっ！　駄目だったらあ！」己は人を本当の意味で好いた事があったろうか）
    （“別れ”は訪れる。それは覚悟しているがその後はどうだろう。己が言ったように、“良い人”を見付けて……）
    （胸糞が悪くなる。己を心臓を掻き毟って取り出して壁に投げつけたくなった。沈黙は、熱く、長い）
    
    （「そうだ……！」天啓が下る。「接吻だけにとどめよう」それできっとこの上無く心は満たされる筈だ）
    （とすれば退くのも容易いし、何よりロマンティックでは無いか。星空の下で交わらぬ二人が口付けを交わすのは、）
    （最早物語では定番の事である。別れの間際にその程度やって何が悪い。全く悪くない。それが悪いならこの世が間違っているのだ）
    （桜の花弁を薄く引き伸ばして、上下に重ねた様な可愛らしい唇へ心奪われる。ゆりりりの無垢な瞳の清流が青々と、視線を投げている）
    （無言のままに、細く繊細な顎へ指をかけて唇をこちらを向かせて、それを食む。軟かく、埋まってゆく気分がする） -- メイアーワイズ 2012-02-14 (火) 01:22:41
  - （それは教えられた作法の中にはない。直接的な行為にのみ絞られた教示は、行為の中核とその派生にしか及ばなかった）
    （意味も知らない。学ぶ機会は知性のなさに剥奪されて、同世代との隔絶を以て決定的な物となっていた）
    （だからその行為を何と呼ぶのかもしらないまま、ただ小さな唇を蹂躙される）
    ぷぃ…やぬ。ぷ。む（問おうと動かした唇は意味を必要としない褥の論理に駆逐される）
    （答えは貰えなかったので良く分からない。良く分からないが、そういうものなのだとして、とりあえずそのままにする）
    （なんとなく、触れられることは心地が良かったので、下唇がちょうど口の前に来た時だけは、家主の真似をして乳飲み子が吸うようにちゅうと吸った） -- ゆりりり 2012-02-14 (火) 01:46:41
  - （火薬庫にある花火を爆発させたら大変な事になっちゃうけど、爆発させたいな。よし、マッチを点けるだけにしよう）
    （火種は落とされた。困惑のおもばせも知らぬままに、軽い唇を堪能する。酔うという表現に喩えるなら、）
    （度数の高い精製酒の注がれたグラスを鼻先へ近づけて深く呼吸をしたかの、ぞくりとくるほど強烈な酔いが回ってきた）
    （香水なんぞつける習慣も無い石鹸洗いの小娘であるが、それだけに素の甘ったるい香りがして、顎を掴んだ指先に力がこもる）
    （奥底まで落ち込んで命綱を握りさあ帰ろうというところで、妙に柔らかでくすぐったい感触が来る）
    （唇同士が重なって、ゆりりりのほうからそれを寄せてくる。原因を考慮する暇もない。歯車がガリガリと狂いだした）
    ゆりりり。（ほんの一時だけ唇を離して名前を呼び、また間髪入れず寄せて、尖らした舌先をゆりりりの口内へ遣り、歯茎に触る） -- メイアーワイズ 2012-02-14 (火) 01:59:33
  - （贔屓目に評価して鮪である。血の通った死体といっても過言ではないほど、何をしていいか分からずに疑問符を付随した行為が続く）
    （牛乳に砂糖を入れて温めたような匂いは、どこから生じているものか。過剰に柔らかな四肢は軸の入った真綿のごとき感触を指先に返す）
    （呼ばれて、少しだけ眉と目を開いて動かす）な（んだ、と返そうと口を開いたところで、口内への侵入を許して体が動く）
    （何をしているんだろう。特に嫌な感じはしないし、面白い）あぅし。（蹂躙されながらなので家主、と発音ができない）
    ぁぅし、れ、なん、ぷ、これ……なん、なんだ？　ぅあ。ぷふ。（心の中で、こたえろよ！と思いながら、小さい手を家主の頬に沿えた）
    （唇を離されたころにはどろどろになっていた）ぅあー……なんか、ほあほあするー……いぬみたいだなやぬし。（疲れたのかぐったりと四肢を投げ出して横になっている） -- ゆりりり 2012-02-14 (火) 02:12:42
  - （キスが共同作業という名目のもとで為されるものだとすると、これは最早“キシ”とかそういう類のものである）
    （一方的に唇を重ねて舌先を歯茎にゆるりと這わし、小さな歯を撫でながら熱い口の中を隅無く探ってゆく）
    （途中に触れた舌もまた小さい。朱色に水を混ぜた色であると、ちらりと覗いた舌で解った）
    （血の通いを粘膜から直接感じ取るようであり、それがまた容易く頭を逆上せてやまない。舐る度におどおどした反応がくるのも堪らない）
    （幼さからか殆ど感じている様子も無く、陽射の中で風に煽られる心地よさ位にしか思われなかったろうが、）
    （困惑しながら手を差して、されるがままになる姿に恐ろしい征服欲を募らせる。どうにも止まれそうも無かった）
    （歯の裏側の隅々まで優しく──かなり主観的──そうした後に、唇を離すと、ゆりりりはくたっと躰をシーツの上へ無防備に寝かせる）
    
    （非常に阿呆で稚拙で知恵遅れの園児だってこうは考えまいと思うが、どうしてかそう考えてしまった）
    （“キス”という行為をゆりりりが理解していなかったから、それは性交の入り口では無く、）
    （頭を撫でる等の戯れ合いと同じく、殆どなんとも無いものとして反応されてしまったので、満足なんざ全然足りなかったのだ）
    （薄雲を纏めたぐらいさらさらで細い髪の毛がシーツへ投げ出され、乱雑に絡んで、どうしてそれが艶やかに見える）
    （薄着の裾から覗く、ほんの少しだけなだらかに隆起した胸が、まだ乳房とも言えず、しかし幼いながらの魅力を見せている）
    （9割がたのっぺらぼうのつるつるした体躯の、白粉を敷き詰めたような肌理細やかな表皮が、汗ばんでいる）
    ……。ああ、うん、これからもうちょっと犬みたいになりそうだ。
    （言葉を吐いた事を自ら知らず、無意識のままに薄布を視る。ここが分かれ目であろう。いろいろ絡みあってまさに今転んだのだ）
    （ほどき易そうなゆりりりの衣服の、弛く結ばれた上下をしゅる、しゅると続けざまに解いて、顕にしてゆく） -- メイアーワイズ 2012-02-14 (火) 02:33:26
  - （薄い胸が上気した色を伴って呼吸に合わせて上下している。それだけ、その行為の負担は大きかった）
    （まさに味わわれる程度の長さを以て解きほぐされた体は、心より先に支度を終えていた）
    （はぅ、と漏らすため息はどこか知らぬ間に艶を帯び、甘ったるい匂いをさせて青年の鼻を擽る）
    （撹拌された口内の余韻を細い指で確認するように口の中を探り、何を掴んだものか、その正体を見るために細い唾液の糸を携えた二指を横目で遊ぶ）
    ……きもちよかったけどな。（マイペース甚だしい感想を述べて、朝焼けに指先が光るのを興味深そうに見ていた）
    
    おー。（指先がリボンに触れる。何をしたいかが分かるので、自然に脱がしやすいように腰を浮かす）
    （引き抜かれるようにして抜き取られた一枚の布と、紅の上着がはらりとどけられると、余りにも目に白い肌が現れる）
    （細い肩、細い腰。だが、同年代同身長と比べて、若干胸の発育はいい。それこそ胸と呼ぶのもはばかられる程度の薄いふくらみではあったが、斜めから差した光が影を落とす程度に自己主張をしていた）
    （それとは対照的に、どこにも陰りのない無垢な体は表面を滑らかに、継ぎ目すらない白磁を思わせる造型で振れるに美しい）
    ……さむいな。ふゆだからか。（布一枚とったところで、何が変わろうと思うが、体温調整の機能もあったため、目に見えてその腕に、首に、鳥肌を作って見せる） -- ゆりりり 2012-02-14 (火) 02:50:10
  - （理性が恋慕に侵されて精神がゆりりりを求めるも、躰の準備ができていない相手に対して性欲ぶつけるのは本能が躊躇った）
    （しかし、剥かれた躰を見れば、触れれば掌が撥ねられそうな程瑞々しい肌が、白く光を吸い込んでいる）
    （紅絹の色づきが小さな胸の先で鮮やかに乗り、それは小さいからこそいじらしくなる淫靡さを纏っている）
    （産毛も目立たない若い肌は下のほうまで持続していて、陰毛を生え揃わした妖女とはまた違い、）
    （未発育が誘うような造形を作り出している。“牝”と本能が認識するに足るものでありすぎて、疑問はもう抱けない）
    それは、暗に煖めて欲しいって言ってるのか？（頭を支えるので精一杯の首に手を回して、ゆりりりの上半身を起こす）
    （後ろから軽く抱きしめてやると、芳香がとても甘い。金木犀もその場を譲る、甘い蜜の香りである）
    （まだ服は脱がずでいるので、つるつるして小さくやわこい肌がシャツ越しに触れて、やきもきする）
    （右手の指をを鎖骨のあたりに引っ掛けて、ゆっくりなぞりながら下ろす。脇腹から胸にかけての胸の上部分を、）
    （指先で軽く押して愛撫する。マッサージするのとそう変わらないが、ゆるゆると慣らしていく） -- メイアーワイズ 2012-02-14 (火) 03:06:11
  - あー。それだとうれしいな。さむい。（ぐでえ、と色気も何もない、拾い上げられるように起こされ笑う）
    （見目でそれほどまでの滑らかさの肌は触れてこそ指先に優しく押し返すような弾力とさわり心地を返した）
    （後ろから抱くと耳の後ろの当たりから虫蜜のような匂いがする。生来、魔女とはチャームの魔法を持っているものであるが、その生りそこないの匂いかもしれない）
    ふひ。（指先は少女の肌よりも冷たい。褥で我慢すべき声は、擽ったさも相俟ってか、笑い声になって漏れる）
    （ゆるゆると肌を伸ばすようにして行われる行為に、黙って背中を丸めて従う）こそばゆい。
    やぬしの手おおきいな。ぅひ。（胸の頭頂に指先が掠ると、流石に敏感なのか、触れている部分に鳥肌が立った）
    ぅあー……じんじんする。（体の奥からくる疼きに、寒さだけを理由としない震えに襲われた） -- ゆりりり 2012-02-14 (火) 03:14:53
  - （子供らしいと言うと誤解されるかもしれない。存分に誤解してくれてよろしい。この娘を愛でるのが愉しいのだ）
    （ゆりりりの胸は弾力があるのに非常に柔らかい。芯に硬さが少し残るものの、それが寧ろ手に心地好い）
    （魅了されてゆく。それとも、一年かけてじっくりと魅了されてしまったのか。抱きしめる腕に力が余計にこもる）
    こそばゆいか。……ああ、すまないな。ちっと驚かしたかな。痛かったり、厭だったりしたら直ぐに言えな。
    （暫くそうしてゆっくりと胸の上側を圧していた。指先に伝わる肌の感触は、触る毎にまたその欲望を煽る魔性のものだ）
    （少しして、腹あたりまで掌を下ろす。へそのあたりを押すと、膨らんだ風船のようにぷにぷにと強い弾力を返してくれる）
    （そこから手を昇らせて、小指の付け根側をゆりりりの躰に押し付け、手全体で小ぶりな胸を持ち上げながら、慎重に触っていく）
    （肌の血行が良くなったせいか、ゆりりりの躰が熱い。疼きがこちらにも伝わってきて、唆られた） -- メイアーワイズ 2012-02-14 (火) 03:25:48
  - そんなことないぞ。たのしい。……そういえば、あんまりさわったりとかしなかったからな。（お互いに）
    くふ。（時折笑い声のようなものが漏れるのは、我慢できないらしい。特に脇が弱いらしく、腕が振れるたびに笑う）
    んぐ……（胸腔を圧迫されるような感触と、体の芯に触れられているような感覚が一気に来る）
    あぅあー……なんか、あったかくなってきた。（ぽあー、と夢見心地のような表情で中空を眺める）
    （口接の余韻だろうか、涎まで垂らして芯からくる疼きに体を震わせる）
    （ぺたりとベッドの上に座り込んでいたが、もじもじと擦りあわされる太ももの奥に違和感を覚えて少し下を向く）
    （よく分からないのですぐに興味をなくして）あー……ぉなかすいた。（と自由奔放な感想を漏らした） -- ゆりりり 2012-02-14 (火) 03:48:57
  - （ゆりりりが“鳴る”。モノ扱いをするでは無いが、触る度に擽ったがる所が解って、わざとそこをつうっと触れてやったりもした）
    いや、ぺたぺた触るもんでもないし、それに、お前はたまにケットに潜り込んできたろが。
    （幼い果実なんて、どこかの猥文に出そうな単語だが、手の中でくにくに姿を変えるやわこい果実は、思わずそう表現したくなる）
    （この娘はきょろきょろと文鳥のように視線を散らす。股ぐらに目を向けたのは、違和感を見ようとする気紛れだろう）
    （教えはしたがやはりあどけない。実感もなにも無いのだろうが、気持ちよさげに躰を攀じるので、どうしてもこちらもやめられない）
    ……雰囲気のない奴だな、全く。（溜息──自分でも意外なほど熱かった──を耳の裾へ吹きかけながら、）
    （胸から手を離して、ゆりりりの顔近くに右掌を持っていく。小さな頭は簡単に手で覆えてしまう）
    （親指をゆりりりの口内へ入れてやり、もう片方の手で髪の生え際を撫でてやる）それ、ちょっと舐めてな。
    （頭を撫でる手は、蜘蛛の糸といい勝負が出来る軟い毛をくるくる絡まして動く。前から後ろへ、襟足あたりも撫でてやる） -- メイアーワイズ 2012-02-14 (火) 04:01:28
  - （わざと鳴らされていることも知らず、良くもまあくふくふと鳴いたもので）
    ふんいきー…。あるぞー、すっごいあるし、がんばって、がんばるからなー（品位と似たようなものだと判断）
    ん。（顔を覆われ、小さい唇を横から割って、口内に侵入してくる）ふん。（素直に頷き舐める）
    （指紋の一つ一つを確かめるように、指先がふやけるほど熱く潤んだ口内で適当に舌が転がされる）
    （乳飲み子が哺乳瓶の先を吸うかのごとく、そうしていると安心するのか、無心で吸ったり舐めたりをした）
    ぶあ。……べつにあじがあるとかじゃないんだな。かんでいいか。だめか。（残念そうに言う）
    やぬしたのしいか？　あたしはあったかいが。（くるりと振り返って尋ねる） -- ゆりりり 2012-02-14 (火) 04:16:59
  - （淫靡に勿体付けて舐るではなく、親指は元気にちろちろ舐められた。唾液が熱く絡んで、薄い舌がくるくる這う）
    （擽ったい。そして、吸う音と嘗める音が微かに響いて、どう言おうか迷うが、その姿は淫猥である）
    （丁寧に舌を使って懸命に出来るだけの事をするのが、この娘の性格を表すようだ。素直に気持ちが良い）
    そりゃ、指には味がないだろうな。いや、別に噛んでくれたっていいけれど、ま、良か。
    （濡いが深くぷるぷるとした弾力の、海月でもくっついた様な唇を抜けて指を抜くと、唾液でそれがてらてらした）
    たのしいかって。……滅茶苦茶愉しいな……。（手をゆりりりの胸へ遣り、先程まで口に入っていた親指で、先端を愛撫する）
    お前、ちょっと可愛いから……。（余り強くせず緩やかに、そこだけでなく周りもくるくる触れて、じくりと刺戟をする） -- メイアーワイズ 2012-02-14 (火) 04:27:04
  - （唾液が指先と糸を引いた）あー。なんか、いろいろするんだな。
    （その指がゆっくりと降りてきてどこに着地するかを眺めていると胸の先端に触れた）
    いひゃはひゃ。くぅふ。（少しだけのっぴきならない顔になり）あっ……さきっぽいじめたらだめだぞやぬし……！
    （性感ではなく、単純な刺激によって少しだけ色を増し、腫れる）いたい。……あかくなる。
    いっ、う……むね、ぃや。……やぬっ……。（僅かな抵抗のように両手が胸に添えられた手に乗る） -- ゆりりり 2012-02-14 (火) 04:33:17
  - （そこは胸の中でも一際軟かく、押すと胸内へ指が沈んでゆく。粘膜に近くも遠く、内側を触る気分がする）
    （触り始めはくすくす喉を鳴らしていたのに、腫れてくるにつれて敏感になり、ゆりりりは身を固くした）
    （乗せられた手は震えている。暖炉の火とて煖かいのみでなく、燃え上がれば近付くだけで肌を火傷さしてしまう）
    （過ぎた刺戟は未だただの痛みと変わりなく、同種のものとして嫌がるのだろう。ゆりりりの瞳を見ながら手を外す）
    大丈夫だって。本当に嫌な事なんてしないから。（謝らないで、肩に手をかけて、最初と同じようにシーツへ抑えつける）
    （予期はしているし焦らない。甘くしてやるのでなく優しくしてやるのだから、こうして指先を離すのもまた愉しいのだ）
    （だけれど、己の躰は随分熱って焼け焦がれた鉄の様だ。心臓の挙動がおかしく、自己の内側の荒波に揉まれる様だ）
    （頭はそれ以上に冷静で、透き通っている。ただ、掴んだ肩の握力を強めて、華奢な肩を骨まで確かめようとしたのは、意識の外だ）
    （押し倒すと少しだけ体重をかけて覆い被さる。こんなに近くに居るのに、傍に寄れなければ気が狂いそうだった）
    （また口付けをする。全く浪漫ちっくでない、青い接吻である。顎が微かに震えてしまう。舌先を突き入れて一周掻き混ぜた）
    （柔らかでつるつるした頬の内側をなぞると、震える程に気持が良い。今度は余りしつこくしないで、口を離した）
    ……ほんと、怖かったら言えな。俺、もしかしたら、我慢できなくなって、怖くなるかもしれないからな。
    （己を「そういう奴」だと定義し直して、首筋にキスをする。ここも柔らかい。舌で嘗め上げると、ゆりりりの肌を良く感じ取れる）
    （そこからまた、口付けを下ろしてゆく。指先では指紋が摩擦を多くするが、舌ならば幾分マシの筈だ）
    （程無くして胸先へ。淡く色づき、充血して赤を乗せたそこは、非常に扇情的だった。口へ含んで、舌の力を緩めながら舐る） -- メイアーワイズ 2012-02-14 (火) 23:11:48
  - でも、そんなっ、にあたっ、たら、だめだ……！　ちくちく、するんだ……！（目を閉じて手に力を込める）
    （指先で弄ばれることから解放され、荒い息を吐く）い、っかしょ、を、ずっとさわるのは、なんか、きつい……んだ。ぐる、ぐるする。
    （言い訳がましく言われる隙に柔らかな寝台の上に寝かされる）
    （再び侵入してくる生き物のような舌に抗議の声は軽く剥ぎ取られ、なすがままにされる）
    ……だいじょうぶだ、あたしは……ちょっとくらいなら、がんばるからな。
    でも、こわくならないようにしてくれるなら、それのほうがうれしいけどな。……まかす。
    （指先より幾分刺激の弱い舌が、肌の上を這う感触に、顔を赤くして口を両手で塞いだ）
    （我慢しきれないくふ、だの、ひふ、だの言う小刻みな笑いが口の端から漏れ、まるで大人に隠れて咎められる遊びをしているような、秘密めいた静謐感を齎していた）
    （ゆっくりと、舌は降りていく）
    （それは、患部を舐める子供の治療法のように思え、事実指で擽られるよりは刺激が弱い）
    （這う舌先で小刻みに動き回る先端は舌で押し込んでしまえば中に落ち窪むほど柔らかく、それでいて芯を持つ）
    ……でないぞ。すうな。ふぃ…。（助言をした） -- ゆりりり 2012-02-14 (火) 23:59:05
  - （そこが芯を持つと、舐る舌にも伝わる。ころころ舌の上でで動き周り、気を良くして唇でそれを捉えて吸ってやる）
    （敏感な箇所だけではなく薄い胸肉の部分も、舌を固くして触ってやる。飽き無いもち肌で、止められなければ止められない）
    （砂糖菓子の芳香がする。魅了の薫りが増してきたのか、無味の柔らかい胸が果実の様に甘い。当然の事ながら錯覚だ）
    （抗議か助言か。助言らしい言葉は、乳飲み子へするものを思わせる。出るのなら飲みたい。己は、甘えているのか）
    （少々癪に触ったので、もう片方も同じように唾液を塗りつけて、何度も口付ける。どうも、興奮気味だ）
    ……はあ。（唾液に照る乳首は紅い色彩を呈して、美味でありそうだ。実際そうだった）……うん、まあ、もう吸わない。
    （今更、裸体を意識する。これは、茹卵がどうとか表現するのが正しい。シミが無く、白い肌が小さな躰全体に広がっている）
    （痩せっぽちだが、甘味好きが働いたのか処どころに丸みを帯びて、その肩や肘などが魅力的である）
    嫌だったら言えよな、本当に。（ドクンドクンと胸を打つ血が急かしてくる）
    そしたら……やめるから。（目線は降りていく。曖昧な窪みは、普段から目にしていた臍に違いないが、そこも何かいやらしい）
    （そこから更に下へ。太股と言うには随分細い脚を掴んで広げる。制動が利かず、幼いそこを己は見たがっていた） -- メイアーワイズ 2012-02-15 (水) 00:42:13
  - そうか。（助言が聞き入れられたので満足げに頷いた）
    （ずり下がるようにしてベッドを下方に向けて這う家主に、少しだけ頭を上げて、その様子を見る）
    （見れば、ゆっくりと下半身に向けて視線と姿勢を動かしているようで、いよいよか、と思って相手の視界を助けるように左手で左足の脹脛を持ち上げた）
    （ひっそりと息づいていたものが、曝け出される。幼い肉が歪み、シンプルな構造が視線の前に現れる）
    ……はないきが、こそばゆいんだが。（抗議か感想か、何か言わねば自分からすることがないため暇なのか、そんな言葉が漏れた）
    （時間を掛けたことで幼いながらも生理的な反応を齎し、静かに潤みを携えていたのか、姿勢を変えると秘裂から静かに蜜が零れた）
    （本人は気づかないまま、天井のシミが何に見えるかをのんびりと考えている） -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 00:56:34
  - （敢てそこへは一度も視線を向けずにいた。釘付けになる事が必至であったからだ。なんと、切羽詰まった事だろう）
    （その構造は端的に言うと薄かった。色素は薄い表皮から透ける赤血の色のみで、淡い淡いピンク色をしている）
    （陰核は皮を被っていて、まだ芽も出さない。毛は産毛すら見つけるのが難しく、どこまでも蕾だった）
    （然しそれが蜜を垂らして誘っている。零れ落ちた一滴は透明で、粘りを帯びた趾を残しつつ、膣の下へ流れていく）
    （指先一つも触れていないのにそうなっている。只々、ここまでで満足していたのに、欲が纏めて迫り上がってくる）
    （圧迫された血に逆上せ上がり、しかし、それでも冷静になる。この娘は慣れていない上に幼いのだ。それは変わらぬ事実として在る）
    うっ。（恐烈に興奮が高まっている。鼻息どころか、細い血管が破れて血を垂らしてしまいそうだ）
    （穢れない膣肉から、広がりすらしていない小陰唇が充血して覗いている。眼が離せない。どうして己はここまで昂っているのだろう）
    （巷で評判の美女やらと一晩を共にした時も、舞い上がっていたがここまで冷静さを失う興奮は無かったというのに）
    （成熟したものより神聖に見える。それに、あの饐えた厭な臭いがしない。膣内の常在菌も発達しておらず、）
    （乳酸菌も数が居ないのだろう。ゆりりりの香り以外がそこからは感じられなかった）
    
    （そこには未だ触らない。よく伸びそうな肌に包まれた太股の内側を指先で、指圧するつもりで揉んでいく）
    （押しこめば、考えるよりずっと柔軟に指を受け入れて、ぷるんと凹んで瑞々しい） -- メイアーワイズ 2012-02-15 (水) 01:13:11
  - （いよいよ以て何か始まるのかと期待していたが、特に進展はない。だったら持ち上げているのも暇なので、膝を立てた状態に足を戻す）
    （股下で興奮をしている家主のことなど露知らず、のんびりと鮪を決め込んでいる）
    （太ももの内側を撫でるように、揉み解すようにして触れられると、心地よくて足が開く）
    （ぐい、と子供の柔軟性に任せて、触れやすいように足を130°ほど開いて見せた）
    こうか？（相手の意に沿ったつもりであったが、結局のところ的外れでもあり、逆に外れた的が新しい意図を持つことにもなる）
    （完全に、体を開いていることが、姿勢から伝わってしまうかのごとき、完全なる解放状態だった） -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 01:23:13
  - （ある程度揉み解す。最初からよく伸びるゼリー程度の硬度しかなかったのだから、変化を感じ辛いがほんの少し軟かくなる）
    （それから触り初めより煖かい。暫く放っておかれたから、初春の外気に熱を奪われていたのだろう）
    （こちらの血行は一方的に良くなっているから、手は煖かい。熱を伝えながら掌全体を使って、親指の付け根に力を入れて揉む）
    （胸より揉み甲斐があったのは黙っておこう。どうせ、気にする玉ではないが。）
    
    ？（広げられる。柔らかな腰の関節が、桃色の肌を引き伸ばして、太腿の間にある場所を顕にする）
    （その心算が無い事なんてハナから承知済みなのだが、こちらの心情からするとまな板の上の鯉にしか見えない）
    （「召し上がれ♡」だとか、「好きにして♡」だとか、色っぽい台詞はないが、行動がそれに見える。抗えなかった）
    （流れ弾に胸を貫かれて、そこへ頭を寄せる。許可を得てやる余裕も無く、下から上へ舐め上げる。薄い塩味が喉に伝わってきた） -- メイアーワイズ 2012-02-15 (水) 01:35:03
  - んあー。……手があったかい。（季節は３月だ、まだ春の陽気とは程遠い）
    （温かく大きな掌から伝わってくる熱と、それ以外の熱で以て温められた体は、少しだけ静かに白い寝台の上で色づく）
    （僅かに身じろぎするとぎぃ、と音を立てるベッドは、一人と半人分の体重を支えて、少し軋む音を出した）
    う、っひ！？（流石に予想外だったのか、妙な声が漏れて抗議の声より先に、小さい両手が家主の頭の上に載る）
    やぬし！？　えっ！？　えっ！？　きたない！？　うひ！
    （びくん、びくん、と体だけが反応して、小さな尻が寝台の上から逃げようとするかのごとく動く）
    （細い腰が未知の感覚にくねり、まな板の上の鯉がまだ生きていることを示すかのごとく、小さく暴れた） -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 01:58:13
  - （否定して理解させてやるような間を待てる気がしない。押し倒して不慣れな躰を生で喰らいかねない）
    （零れ落ちて来る度蜜を舐め上げる。一口ごとに喉奥が熱く燃え上がり、腹の底へ欲求が重なってゆく）
    （膣口から未熟な淫唇を舐り上げて、ほんの少し苦い尿道口を辿り、皮ごと陰核を撫でて、恥丘まで舌を這わせる）
    （一度にそこまで楽に刺戟できるような、こじんまりとした部分である。それから、太股にも舌を向ける）
    （単純に、つるつるした剥身のそこを舐めてみたかっただけだ。半分欲求で動いている。準備をさせる心算の筈なのだが）
    ……ちょっとだけ、我慢してなよ。（狭い膣口に口をつけて、舌をそこへ潜らせる。火傷してしまいそうに熱かった） -- メイアーワイズ 2012-02-15 (水) 02:08:59
  - いっあ！　やぬし、おかし、い……！？（内部に何かが侵入してくる初めての感触に、頭を振る）
    （精一杯押し返すが、しっかりと抑えつけられた太ももと呼ぶには余りにも細い脚に、身動きが取れない）
    ふっ、あ……！？　え、あ……！！　ぎ……そ、こ、おしっこ……！！（小さい腰を振り乱して懸命に逃げようとする）
    （舌ですらきついと感じられるような小さな穴が、侵入者を排斥しようとして更にきつく締め付ける）
    （だが、本来女体が備えている柔軟性は十分に備えているせいか、完全に押し返すような力はなく、静かに潤みを携えていたこともあって、深くまで入り込む） -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 02:16:10
  - （抗議は聞き入れない。鼓膜を打ち、耳骨を揺らすも、それは甘い部分しか頭には届かない）
    （少し気は咎めるが、それが油を注いでいる。唇と舌で感じる、ゆりりりの大事な部分が興奮を高めていく）
    （小尻を捕まえてベッドに抑えつける。柔らかで健気な抵抗が、手に伝わってくる。性欲しか唆られない）
    （ほんの少しもゆりりりの求めた意味は果たせず、それも、まあゆりりりの体躯では当然の事だろう）
    （盃の水が波打とうと溺れる人間なぞ居ない。零れて触れる水が火に落ち、蒸気へと変えてしまうだけだ）
    （舌を膣の深くまで押しこむ。全体から締め付けられて痛いぐらいに感じるが、濡れそぼったそこは動きを咎めない）
    （這い擦る速度でゆっくりと、一度に送り込まずに感触を教えるように舌を前後させる。襞も少なく、つるりとした心地だ）
    （すぐには離さない。数十秒も数分もかけて、じっくり味わう。否応無しに、血が底へ下る） -- メイアーワイズ 2012-02-15 (水) 02:25:44
  - （まるで肉食獣に咀嚼されているかのように、隅々まで味わわれる。さながら白い寝台という皿の上に載った料理のように）
    いあっ！　やぬし、おかしいから…っ！　やぬっ……！（異物感と、未知の感覚に鈍い輝きの金色の頭を押す）
    （それでも止まらない家主に、髪を引っ張り、注意を促そうとしたが、下半身の感覚で手に力が入らず、きゅ、きゅと引く程度になってしまう）
    （むず痒いとくすぐったいの中間のような責めに、口を開閉させて言葉にならない言葉を紡ぐ）
    （きち、きちと定期的に締めつけることすら、僅かな抵抗のように感じるかもしれない）
    
    （まるで何時間も経ったかのようだった。ぐったりと、解きほぐされた状態で寝台の上に横たわる）
    （下半身が粗相をした時のように濡れていることが恥ずかしくあったが、それにすら反応できないほどぐったりと横たわり、薄い胸を上下させた）
    や、ぬ……（僅かに理性の光が灯った瞳が家主の顔を捉え、涎の跡もそのままな口から、掠れた声が出た） -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 02:44:28
  - （幾等時間が経ったろうか。息が荒いのは途中まで呼吸を忘れていたからだ。もう、夢現で秒数も数えられない）
    （髪を引いた程度で収まるものでは無い。じりじりした抵抗が、熱く感じる。口に入れて咀嚼したくなる）
    （眼に入れても痛くないという慣用句があるが、己が今先に思った事はどうなのだろうか）
    （昂りを抑えきれない。舌と膣の粘膜が混ざり込む。全体をなぞって、穴の角度や窄まりを全部確かめる）
    （入り口の八の字筋も広がり、内側も掻き混ぜられてとろとろになる。溢れる蜜が、止めどない）
    （充血が酷く、赤み増している。口を離してそう気づく。ぬらぬらと熟して、酷く淫靡な様子だった）
    （幼くて綺麗な構造はそのままに、出来上がってしまっている）
    （痙攣もせずに横たわるゆりりりは、理性を儚くさせて瞳を潤ませている。もう、耐えきれはしない）
    （乱雑に衣服を脱ぎ棄てる。ボタンが一つ二つ弾けて転がり、躰をそこへひけらかす）
    （見た事が無いくらい、陰茎が熱り立っていた）……ゆりりり。（躇う。出来るのか、判別がつかない）
    （覆いかぶさりかけながら、逡巡をする。収まらない興奮は身を引かせず、純粋な精神が身を留まらせる） -- メイアーワイズ 2012-02-15 (水) 03:02:01
  - （教えられた手順より複雑な行為で以て、その順番すら分からないままなすがままになっていたが、やっと到達する）
    （少女は思う。リンちゃん、セックスはつかれるぞ、と）
    （弛緩した四肢は投げ出されており、力を籠めようとすると体の疼きが邪魔をした）
    （それでも、来たるべき衝撃に備えないといけないという自衛本能が身体を動かす。肘をつき、少しだけ体を浮かし）
    ……やぬ、し}……あたしは、たぶん……いたがる。とおもう。いた、いのは、へいき、だけど。
    でも、その……あたし、さいごまでがんばるから……さいごまで、やめないで、ね……。
    いたい、とおもうけど……それ、いじょうに、「シて」、帰りたい」んだ。
    （最後の一押しとばかりに、相手のひとかけらの暴力性すら後押しするであろうキーワードを、小さく口にした） -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 03:15:14
  - （処女が痛がる理由の大きな一つは十分に潤滑でないために摩擦が痛みを及ぼすというものがあり、）
    （双方共に経験が浅く、手順が解らずに挿入を急いだ場合に起こるものである。しかし、そんな論理は通用しない）
    （舐めている間にも感じたが、指を二本がやっと程度の内径である。己の陰茎の大きさを測った事は無いが、標準だろう）
    （少しでも乱暴を働けば傷つけかねない。愛でる愛でないの話では無く、花びらを触って散らしてしまうようなものだ）
    （──だけれど、その咎を一生背負おうと後悔はしない想いがあり、それに応える想いがあり、）
    （それではやはり論理が通用せずに、生命の欲望に突き動かされて流されるが如くに、意識は決壊する）
    （ゆりりりを抱くこと以外はもうどうでも良くなる。ツケは宵に持ち越して、今はこのまま酔わずにいられない）
    ……そんなことを言われたら、本当の本当に、最後までやめられない。……全部したくなってしまうだろう。
    もう、お前……泣き叫んでぐちゃぐちゃになっても止まらないぞ。爪を立てても歯を立てたって止まらないぞ。
    ゆりりり、お前を抱きたくて仕方が無いんだ。もう、頭が一杯でお前しか考えられない。何も解らない。
    （細腰を掴む。すっかり濡れそぼったゆりりりの膣へ、限界まで張り詰めた男根の先端を押しつける）
    （熱い場所へ触れて、奥から欲望が湧き上がる。このまま破れても突き入れてしまいたい。抑えて、先を埋めてゆく）
    （粘液に濡れて、熱い体温が纏わりつきながら伝わってくる。包まれていく先端へ、今迄感じた経験の無い快感が奔った）
    すまん、ゆりりり……好き過ぎて、愛おしすぎて、どうしようも無いんだ。 -- メイアーワイズ 2012-02-15 (水) 03:32:09
  - （先端が、沈み込む。すでにその時点で、かなりの圧迫感に、無意識に布団をずり上がる）
    ぎ、ひ……！（喉の奥から、苦悶の声が漏れる。それだけはどうしようもない）
    （十分に潤んではいる、準備も整うほど解きほぐされているにも関わらず、それでもまだ引き裂かれるような感覚に歯を噛む）
    や、ぬ……！！（相手の腕に爪を立てる。傷つけていることすら、自覚できない。痛いほどに掴んだ手の爪が、薄皮一枚刺さり込む）
    （そのまま爪でひっかき、肉を薄く抉る。痛みを相手と分かち合うように、爪を立てる）
    ……かっ……（喉奥から、痛みに耐える悲鳴のようなものが、詰まって出てこないように空気の漏れる音が弾ける）
    （見ないようにしていたが、ベッドの上をずり上がるさ中、身を起こして局部を見る）
    
    -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 03:55:45
  - （シーツが波打つ。罅割れた声は悲鳴に等しく、押しこむ度に抵抗も声も強くなる。縊り殺すかのようだ）
    （容赦は無い。心がずきずき痛むのに、熱く気持ちが良く強く絞めつけて来る内側に、引摺りこまれてゆく）
    （若襞はに擦り上げられて、ぶつぶつと狭い内径に張り付いた処女の証を押し広げながら進んで、）
    （ゆりりりの中身を味わって、快感に焦れていく。爪を突き立てられた痛みが、ほんの少しだけ腰を引き戻させた）
    （少し引き戻しては強く突き入れて、無理矢理そこを広げる。鮮血の滲みは内側からであり、裂けている様子は見られない）
    （それでも内側はきゅうきゅうに絞めつけてその狭さを持って陰茎に食らいつく）
    （小さな膣の奥底まで、無理矢理達させた。襞の蠢きは痛みにひくつくゆりりりの拍動と動悸して、）
    （ぴくんぴくんと熱さを脈動させている。粘りのある熱湯へ一物を突き入れた様な感触を覚える）
    ……。（蒼白く血が止まるほど腕を掴んでいた手に、手を重ねて、もう一方の手でゆりりりの頭をかき撫でる）
    頑張ったな……。（膣内の奥で止まっている陰茎が痙攣して、絶頂を耐えように耐え切れなく、踏みとどまっている）
    （“一つになれた”と云う実感が、心臓を燃え上がらせる。躰が煮え滾り、震えるままに動かしたい気持ちを押さえた） -- メイアーワイズ 2012-02-15 (水) 04:20:01
  - あああ、う、あ……あああああ……（ぼろぼろと涙が零れる）
    （痛い、引き裂かれるように痛いのが続いている。我慢すると宣言していなければ心が折れていただろう）
    （1㎝先に進むたびに、入り口が、途中が、万の針で突き刺されているかのような痛みが走り、奥歯を噛みしめた）
    （収まるべきところまで収まりきると、はぁー、はぁーと苦しげに息を吐き出す）
    が……ん、ば……る、て……いった、か、ら……ぎっ……！
    ちょ、と……待……て。……い、たい……。（耐える時間を貰うために静止を要求した） -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 04:35:30
  - （柔らかい肉襞が詰まって陰茎を締め付ける。ぞくぞく茎から立ち上る快感があり、亀頭が挟まれもどかしい）
    （この躰のどこに、成熟した男根が半分以上も収まったのだろうか。内蔵を犯すようでそら恐ろしくなり、しかし愉悦を感ずる）
    （抜き取るのも激しい痛みを伴うだろう。微動だにせず、僅かに蠢いている膣の熱感を存分に味わう）
    ……ほんと、がんばったな。安心しろ、動かないから……大丈夫になるまで、こうするから。
    （上半身だけ動かして、涙を指で拭い、気を散らすためにくしゃくしゃ髪を撫でる）
    （苦痛に歪みながら受け入れてくれている。心底嬉しく、嬉しい部分が引き摺り出されて躍り出しそうでもあった）
    （腰の根本に渦巻く、雄性の愚劣な欲望を警めて、接合の感覚だけを噛み締める。痺れる味がした） -- メイアーワイズ 2012-02-15 (水) 04:49:06
  - ふー……っ……ふー……っ。（喉奥から、逃がすように呼吸を吐き出す）
    あ、たし……は、まじょ、に……なる、からな……ふ、ふふん。（涙目で気丈に笑う）
    で、も、おも、ったより……くる、しくて……で、も……。やぬ、しが、ぎゅ、てするから、がまん……できて。
    やぬ、しが、きもち、いいなら……それ、は、よかったと、おもう、ぞ。おもう。
    い、ぎ……やぬ、し……「どう」しても、いい、から……は、はやく、おわらせ、て。
    （ぐっ、と再び歯を噛みしめ、布団をぎゅっと握った） -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 04:58:38
  - （こちらも深手を負っている。心境を述べると火薬庫へ核が突っ込んできたと、それぐらい言える）
    （「先ず、浅いとこで慣らしてやって……あんまり強くすると、えづきそうだから……」）
    （待っている間に自らを冷静に省みて、どれだけ苦しくなくしてやれるかを考える。己は二の次にせねば暴走する）
    （手綱をしっかり握らなければ己の意志とはまるで関係のないままに、突き進むのみだろう）
    （鼻息を荒くして、張り上げている馬脚がそれを表している。冷静にして、しなければいけない。自律しなければいけない）
    
    （愛おしくなる台詞を嘔かれる。気遣いをするのみを考えていたのに、差し水が下る）
    （閉じ込めていた己の快楽が吹き出して、火花を上げるほど赤熱した欲情を吐き出す先を求めている）
    ゆりりり、本当、……ちょっとの間だけ、酷いから、頼む。我慢しててくれな。気持ち良すぎて、止められないから……っ！
    （決壊して、下半身のみに意識が集中すると、ゆりりりの膣の構造を一つ一つなぞり上げる執拗な前後が始まる）
    （つるつるした内壁が絞めつけてきて、奥の窄まりをこりこりと撫で上げると、狭苦しい内部が律動して、）
    （熱された小さな躰が絡み付いて、その一波が陰茎の奥の芯の部分を直接擦るほどに狭まって擦り上げてくる）
    （ずりずりと何度も狭隘さを味わい、淡く白い肌の間から己の陰茎が出入りするのを、痲れながら見定める） -- メイアーワイズ 2012-02-15 (水) 05:11:51
  - （内側から引きずりだされるような感覚を覚え、再び爪が腕に食い込む）
    あ、が……ひ……ぐ……う、ぐ……（引いたと思えば、押し、再び腹部に圧迫感が詰まる）
    （下腹部に手をやると、薄い腹の肉の下に、陰茎の存在感すら覚えるほどに膨れている）
    （抽送で、可哀そうなくらい体が上下に揺れ、横隔膜が圧迫されて、あう、あうと声が漏れる）
    （涙も涎も我慢できずに、流されるままになっており、それでも瞳だけは真っ直ぐに家主を見る）
    （小さい性器は懸命に傷つくまいと潤いを増しており、スムーズに動けるだけの潤みは与えていたが、やはりサイズの違いによって狭さだけは変わらない）
    （痛いほどに締め付けながら、それでも懸命に獣欲に応えようと蠕動し続ける） -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 05:26:26
  - （凄烈な圧迫が、入り口でも奥でも伝わってくる。それだけゆりりりを強く味わっているという解釈が罷り通った）
    （奥の奥を抉ろうと突き入れれば、軽い躰はシーツに波を立たせて摺れる）
    （何かに邪魔立てをされている気分がして、それが厭で、ゆりりりの腰をぎゅっと掴んでこちらへ引き寄せた）
    （ぷりぷりした弾ける肉の触感が陰茎を包み込む。内側から腹の歪みが表面まで伝わって膨れていた）
    （誰も触れた事の無い奥深くまでゆりりりを犯している事の愉悦と、苛烈な責めを耐えさせている苦痛が、）
    （背中合わせに同居して心内へ去来した。しかし、それは両者共快感を強めるばかりで止める事すら考えない）
    （ぐしゃぐしゃに泣き、喚く力もないまま犯される姿に透徹なる興奮を覚えていた）
    （苦痛に喘ぐが嫌がる素振り無く、受け入れる様へ、喉がからからに乾くほど愛おしさを感じた）
    （ずちゅずちゅと音を立てながら掻き回す陰茎を、蠕動が拘えて擦る。狭い狭い膣内の奥へと密着して、快感を漁る）
    
    （白い焔が奥底で燃え上がっている。骨盤を擦り上げる渦を巻いて、吹き出される時を今かと待っている）
    ゆりりり、出すぞ。（終わりの近い事を告げた。少しだけ辛抱して貰わなければいけない）
    （これから、本当の獣に近付く程に、生殖行為しか稽えられず、眼の前の幼い牝を受精させる事しか思えなくなる）
    （手と腰を使ってゆりりりの躰を引き寄せて、ぐにゃりとする位に柔らかいそこを本当の奥底まで掻き混ぜる）
    （愛液が分泌させる度に絡みつく熱は増してゆき、燃え上がる。狭く浅いその場所を余す所なく貪る）
    （つるつるした内部の上側を執拗に擦り上げて、両側部から圧迫する襞を何度も行き来する）
    （乱暴に、まだ準備もし始めの幼子を欲望のままに突き上げる。圧迫と若い弾力が何よりも婬欲を高めていく）
    （脊髄を伝わり脳まで、箍が外れた事を認識する。神経をまるごと擦られる快感を、狭さが加速させていく）
    （ピストンが深くなる。浅い場所でストロークして逃したく無かった。一番奥の弾力のある場所へ先端を押し付け、）
    （立ち上ってくる情欲を無理矢理に食らわせる）ゆりり、り……っ！
    （根本から陰茎が痙攣して、ゆりりりの膣内で跳ね上がり、白い陰液を断続して注ぎ込んでいく）
    （導管を通り抜ける精液は、ゆりりりの奥底へ流れこんでいき、そこから溢れて、熱い感覚がまた続く）
    （眼の前が真っ白になって、躰に伝わるゆりりりの感触だけが全てになる。射精は長く続いた） -- メイアーワイズ 2012-02-15 (水) 05:52:55
  - （抽送が激しくなるにつれ、人形のように小さな体が揺れ動く）
    （最奥へと出された性は破瓜の赤と混じり合い、到底胎内に収まる量ではなかったのか、まだ蓋がされている状態にもかかわらず押しのけるように零れ出た）
    （ごぽ、と生々しい音を伴って雫と化した精に、胎を打たれ、小刻みに体が震える）
    ぁ……う、ぁ……（かろうじて漏れ出した呻きのような返事と共に、静かに抱き合う）
    （長く続いた終わりの証の後も、別れを惜しむかのように、繋がったまま残された時間の一秒一秒を数える）
    
    （終わりはもう確実にすぐそばにあるから）
    （二度と忘れないように）
    （――二度と忘れられないように、深く） -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 06:11:00
（ボロボロになっても満足できる結果に笑顔で帰ってきた少女と、自身の不甲斐なさに絶望と共に世界への呪詛を吐きながら帰ってきた青年が）
（結果の紙を突き合わせた瞬間、同じ表情になり、大声で快哉を叫んだことは号室にして８つ離れている部屋にまで届いていたというのだから）
（まあ、二人にとっていかにその結果を得る瞬間を待ちわび、待ち焦がれていた瞬間であったかということも測れよう）
（笑みに上限があれば、その上限すら越したであろう満面の笑みで抱き合い、振り回され、調子に乗って唇へのキスを求め、それはダメだとベッドに投げられ、）
（弾んだところで再び拾われて振り回されている頃には、今までの苦労も何処へやら。明日に迫った別れの日など知らぬ存ぜぬとばかりに、小規模ではあったが宴が開かれた）

（とまれこうまれ翌日の早朝である。一人起き上がる少女は部屋の中の惨状も見ずに、自身の合格通知を拾い上げた）
……ごう、かく。（含み笑いである。見るものすべてを幸せにしかねない、耐えがたい笑みを携えた）
（これで、魔女になれる。自分が今まで貰ったものすべてを、誰かに返すことができる）
（合格通知がくしゃくしゃになるのも構わず、それを抱きしめて家主の方を見た。膝立ちで寝ている家主へと歩いていく）……やぬし、やぬし。（揺り動かす） -- ゆりりり 2012-02-12 (日) 20:42:14
- 見たかよ…………俺だってなあ、外面だけじゃなくて、ちゃんと人のためになる事も出来るんだぜッコラー……。
  （宴の余韻は、蛍の光のように尾を引く）
  （ゆりりりと酒を酌交わすわけにもいかないし、良いウィスキーを出してきてグラスで数杯を胃に落としたのみだ）
  （それでも陽気さは抜けない。酒気は抜けているがそれ以上に人を酔わせる達成感！）
  （押し寄せて叩きつける瀑布の如き歓喜が響き、阿呆だのと言い合う事すら放棄して馬鹿騒ぎをしてやった）
  （〔別れ〕眼の前にその文字が浮かぶようだけれど、出来る限りの事はしてやった。今は考えずに眠ってもいい）
  （苦楽を同舟で乗り切った。荒波に幾多も揉まれれば酔いもしようさ）
  （寝惚け眼で霞みながら囈言を吐く者を、揺する者が居る。芒としながらゆるい返事を呟く）……どォーしたい……ゆりりり。 -- メイアーワイズ 2012-02-12 (日) 21:54:12
  - （自分の家主が起きてくると、少女は夏の快晴のように笑った）……ふへ。ありがとう。
    （何度そうしたか知れない。当事者以外がされれば、もう見慣れすぎて嫌気すらさそう行為であろうが、少女は合格通知を広げた）
    （自分の顔の幅より更に大きいそれに、表情が隠れる。が、誰が何越しに見ようが、その少女が笑顔であることは伝わるだろう）
    （合格通知の横から首を伸ばして表情を覗かせ）あたしは、やぬしがやぬしでよかったぞ。
    きっと、にんげんとまじょが、ちからをあわせてしけんをするって、こういうのをしるためにえらい人がやらせてるんじゃないかって、思った。
    ……たぶん、ひとりでくじけてたら、ずっとくじけてたままだったとおもう、あたしは。ありがとう。やぬし。 -- ゆりりり 2012-02-12 (日) 22:08:44
  - ……。飽きないね、お前も。俺もだけどさ。（文面も紙質すらも目に焼き付いて離れない）
    （この光景を一生忘れまい。単なる紙切れ一つが、どこまでも優美で気高く思える。それが、ゆりりりの成果なのだ）
    （思えば始まりも一枚の誓約書であった。意志とは無関係に契約が履行されて、クーリングオフも効かなくなった）
    （今思えば、何事にも臆病で一歩引き、総ゆる事を成そうとせずに生きていた己の背中を誰かが押したのではあるまいか）
    （結果は最高だ。涼夜かの山頂へ上り、朝陽を一杯に身に浴びた気分で、屹度この世に生れ落ちるその時より幸せだったろう）
    （ゆりりりも同様だ。オンブに抱っ子をしたのでなく、共に歩いてきて、あの娘が成長すら見せて剰え合格すらしたのだ）
    （この通知は事実である。誰にも覆すことなどできまい。後ろ指を差してもそれは、晰かなる間違いになるのだ）
    
    くくくくっ……おい、何だよ……解って来てるじゃないの。そうだよ、それがきっと本質なんだ。そしてお前はやり切った。
    俺だって……（篤い雲が陰鬱に立ち込めていた、十数年前から今迄を思い返す。今は、とても晴れやかだ）
    （雲の切れ間から覗くではなく、満天の輝きが満ちている。ゆりりりの笑顔はそれを抽象したようだ）
    俺だって、お前が居なきゃ腐ってたさ。愚図のまま……腐ったままでいたさ。中途半端なままな。
    ありがとう……偉かったぞ。（ゆりりりの頭に手を置いて撫でる。手の内で猫っ毛がさらさらと絡んでは解けて、心地が好い） -- メイアーワイズ 2012-02-12 (日) 22:43:04
  - ほんしつ。（触れる指は心地よく、顎の下を擽られた猫のように目を閉じ、言われた言葉を反芻する）
    （目を開き、手の中の通知に目を落とす。少女は思う。50という数字は、きっと目安なのだ）
    （それ以上倒しても、それ以下でも、本質というものはあまり変わらない）
    （二人で50という目標に向かう途中、何を思い、何をすべきかを考えたことこそが……結果でありこの試験なのではないかと）
    （だから、その合格通知の紙は嬉しくもあったが、どこかその価値は一晩で変わってしまったように少女は思えた）
    （不思議だった。あんなに欲しかった合格通知だったはずなのに。今は別のもので胸が満たされている気さえする）
    
    （家主が、あの家主が苦笑でなく、微笑んでいる。ずっと欲しかったのは、きっとそれなのだ）
    そっか。やぬしからみても、えらかったか。（それは、純粋に、とても嬉しかった。これからも、そう思って貰えるように歩いて行こうと思えるくらいには）
    ……そうだな。うん。しけんはここでおわりだけど、ほんとうにがんばらないといけないのはこれからだよな。
    やぬしはこれからどうするんだ？　あたしは、その、今日帰るんだが。（時間が来れば、魔女っ子界に） -- ゆりりり 2012-02-12 (日) 22:57:27
  - （隙間から微かに部屋に入り込んでくる、風が煖かい。春が近づいてきている。出逢った頃へ巡り戻ろうとしている）
    己でそう思えるんなら、一人前だなあ……これが終わりじゃなくて、始まりなんだもんな。
    俺は……そうさな、故郷に戻って俺の出来る事をしようかな……なんっても、俺は凄いからな。景気なんて直角に上がっちまわ。
    （ゆりりりの言葉の後半を、聞かないフリして先の話をする。後腐れも無い満足な結果を出して、互いに喜んだのに、）
    （別れとしてはこれ以上無い好条件だと言うのに、喉奥にイガが詰まって出て来ずに苦しい。ゆりりりは口に出したと言うのに）
    お前は……魔女になるんだもんな。（別れの言葉でも無く、双方が喜び合える事実の確認だ。望む事だ）
    （その為に別れを挟まねばならないのに、それを考えると余りに陰鬱となる。「気の迷いだ」と切り捨てることも叶わない）
    （複雑に感情が暴れ回り、正体が掴めない。ここでも、まだ臆病は無くなっていないらしい。軽く目を逸らす） -- メイアーワイズ 2012-02-12 (日) 23:19:28
  - （はぐらかされたことに気付ける頭はない、ただ、返事を貰った分だけに反応し）
    そっかー。じゃあ、やぬしもこれからだな。えへー、はじまり。（魔女になれることは、素直に嬉しい。ずっと目標にしてきたことだったから）
    あー。やぬし、いっこだけ聞いていいか？
    ずっと思ってたんだけど、聞けないままなのは、ちょっとアレかなと思うので。分かんないことは教えてくれるんだろ？
    （家主の返事を待たずに、じっと家主の目を覗き込む。ガラス玉のような輝く白青の目が二つ、見上げるようにして相手の目を捉えた）
    （そして、徐々に頭が傾いていく。表情はそのまま、真横に、大体地軸の傾きである23.4°程度まで）
    （頭の上には、大きな大きな？がぴょこんと乗り、居候最終日にして、その質問が飛び出した）
    
    ……セックスってなんだ？（重ねて言おう。12ヶ月目である） -- ゆりりり 2012-02-12 (日) 23:28:19
  - ……もう最後だからなんでも答えてやるよ、言え。（青白い瞳の内側に小さな火花が燻っている。好奇心か知識か、何か）
    （鈴の様にまん丸く見開かれて輝き、瞳はものを言う。小首を傾げるのは正しく小動物的で可愛いらしい）
    （恐らくはこの時点で予期していたのだろう。惑星の地軸に疑問を抱いた古代の学者連中の如く、鋭敏に察知していたのだろう）
    （(ぼきっ)雰囲気の腰が折れる音）……くっ……！！（「成長……成長したけど、そうだ、これがあったんだったァー！！」）
    （「いやァー……待て。待て。『最後にせっくすしようやぬし！』じゃない。それ自体を聞いているんだ……」）
    （「そうだ、そうだとも。成長しているんだ。朝顔の蔓が伸びるのも目に視えないようでいてしっかり伸びているものなのさ」）
    うん……そうだな、訊きたいだろうな。そうだ。今迄ずうっと言ってたんだもんな。よし、わかった……教えちゃる。
    （無意味に動悸が激しくなる。お祭り野郎が、祭事の日付を間違えて、なんでもない日に半被を着て出てきたような感じだ）
    セックスというのはだな……。（「どうして俺は真面目腐ってこんな事を話しているのだろうか。教えて……God……」）
    端的に結論だけ言ってしまおう。セックスというのはな、赤ちゃんを作る事を言うんだ。（「あ、やだ。今俺、ばかみたい……」） -- メイアーワイズ 2012-02-13 (月) 00:05:32
  - ほう。……ほう？（理解できてない）……（自分の中で反芻している）
    ……しんじれないな、それ。なにか、こう、話がとんだ気がするぞ。
    おけふいたらもうかるみたいな話にきこえる。そうでなく、こう、なんだ、けつろんじゃなく、どうするかを聞きたいんだ。
    リンちゃんが言うには、ばくはつてきにまりょくをあげるぎしきみたいなものだっていうんだが、じっさいのやり方はおしえてくれないんだ。
    だから、さいしょこの試験がはじまったとき、やぬしとセックスした魔女がかつ！　とあたしは思ってた。
    でもやぬしはぜんぜんしてくれない。……どゆこと？
    どういう条件をクリアすればセックスできるんだ？　……あたしは、合格はしたけど、このままでいい魔女になれるとは、思えないんだ。
    やぬし……あたしは、どうすればいい？　なにかすれば、いいのか……？（手段と提案はどうあれ、そこにあるのは目標に対して真摯な姿勢である）
    （先ほどと同じ青真珠の眼が、胸で燻るような焦燥を内包して自分の家主へと向けられた） -- ゆりりり 2012-02-13 (月) 00:17:49
  - （『そうか……じゃあたいせつなことなんだな！　教えてくれてありがとうやぬし！　あたしもいつかたいせつな人と……』）
    （純粋な疑問がグイグイ来る。この一年間己の傍らでずっと悩みに悩んで焦げ付くほど煮詰めたものなのだろう、）
    （その言葉は、将来の夢を語るように真摯だった。その筈だ、魔女になるための儀式と思い込んでいるのだから）
    （「世の中……上手くいかねえじゃんね……？　うふふ……どう、どう説明をしたら？　教えて……Budda……」）
    （突っ撥ねるのは一言で済むが、気持は済むまい。何時かは誰かが教えなければならないことなら、早いほうがいい）
    （心臓に悪いものを抱えながら、背中に冷や汗をナイヤガラの滝と舁きつつ語る）
    成る程……解った。うん、もう、ぼかさず話すしかないよな、うん……。ええとな……どこから説明しよう……。
    雰囲気作りからかな……。（小規模の錯乱が頭に訪れている。自らの頭を叩いて錯乱にお帰りいただく）
    いいかな。“子供を作る”……子供が大切なのは解るだろう？　そういう行為をする時にはとても強いエネルギーが出るんだ。
    それが魔力を高める……理解できてきただろう？　ええと、な、そんで、具体的にどうやるのかと言うと……。
    
    （目を瞑り、自然の流れが己で環るのを感じる。呼吸は大地の鼓動と同じリズムで行う）
    （軽い冥想状態に入り込み、頭の中を空白にする。そこから知識を引き出していく。一種の逃避である）
    …　…　…でな、…　…　…。（──概要を説明中──。どこまで理解できるものか知らぬが、余計を省いてひと通り教える） -- メイアーワイズ 2012-02-13 (月) 00:32:32
  - ………………（最後の講義なう。内容を細かく描写してしまえば、それはもう書くに忍びないような内容になってしまう）
    （赤面するまえに青ざめ、快楽を知る前に別の意味で震え、恐怖に引きつる）
    （時にジェスチャーを、時に図示し、それでも理解できない事柄については、実際のサムシングをディスカバリーして事細かに教示が続く）
    （猜疑心と好奇心と恐怖心が少女の中で三国志を開き、国が三つに分断される。世はまさに三国時代。疑と誤とショックである）
    
    （大凡一週間ほどに感じられた彼女にとってのカルチャーショックタイムは、小一時間ほどで説明が終了した）
    （ぶすぶすと頭から煙が吹いている）
    …………………そんなこと、あたしが、できるんですか。（祝え。敬語を覚えた瞬間である） -- ゆりりり 2012-02-13 (月) 00:49:32
  - （無意識の上で工法を行うのは魔術師には珍しい事では無い。意識よりも精確に描写が出来るからだ）
    （此度も、先ず輪郭線から描写してその内側へ構造を描いてゆき、陰影のディテイルを事細やかに伝え、）
    （生命の神秘と言えば聞こえはいい。だけれどキュビズム的な抽象感を伴ってゆりりりには伝わってゆく）
    （宗旨替えも已む無しと言ったあけすけのレクチャーである。授業としては満点を与えられる内容であったのは不幸である）
    ああ……。（煙が見える。しかも黒い煙が立ち上っている。意識を取り戻した己は「やっちまった」としか思えない）
    （敬語すら使うのだ。世の中の形を掴み、その段差をがっくんがっくん感じているところなのだろう。心から祝福を贈る）
    （この娘は把握していないが理解したらしい。執念く教唆を続けたから、己から学ぶのに慣れて、飲み込みが好くなったのだ）
    （悲劇である。そろそろ、嘆じることはやめて現実に戻ろう）……うん。
    ここで嘘吐いても仕方ないから、まだ早いのは確かだけどね、お前の歳なら躰は出来るようになってるよ。出来無いこともない。うん。うん……。
    （「それをお前はいつもしようって言ってたんだぜ！　HAHAHA！」言えない……沈痛な沈黙が部屋全体にのしかかってくる） -- メイアーワイズ 2012-02-13 (月) 01:14:14
  - そ、そうか。……そうか。（いつの間にか正座になっていたのも頷けるという話だ。反芻するように頭の中で咀嚼する）
    （ＡだのＢだの飛び越えてウルトラＣを決めた脳内知識は未だ抽象的ではあるが、教示の前よりビジョンが明確で、）
    （嗚呼なんたる悲劇か、ポルノ自体の造詣が浅いせいで思考にモザイクは未だ導入されていないがゆえ肉色の何たるかが鬩ぎ合う魔空間と化していた）
    
    （じゃあ。と切り出せない。知ってしまったがゆえのブレーキ。チキンレースに想像力は不利な材料でしかない）
    （部屋全体の重圧は、初めて訪れた「気まずい」類の沈黙によるものだ。何せ少女の方が気まずそうというのは初めてだから）
    ……ぁの。ぇと。（頭の中で、必死にイコールをつなげていく。因果の証明は苦手ではあるが、理論を理解できてしまえば問題がどこにあるかは考え付く）
    ……じゃ、ぁ。ぁたしが、せっく……できるとして、じゃあ、しなか、たのは……。
    やぬしが、したく、ないから……。（伺うように、確認するように、問題の位置を探る。口をもごもごしながら、尋ねるように視界の下側から見上げた） -- ゆりりり 2012-02-13 (月) 01:31:42
  - （ああ、恐ろしい。はいはい歩きをしていた赤ん坊を千尋の谷に突き落として虎の穴をくぐり抜けさせたかの、罪悪感だ）
    （酒を呑まぬ者に3リットルほど火酒を流しこんで無理矢理咀嚼させたかのようだ。現に表情も上気しているではないか）
    （一時間もしない間にスパルタ教育を施されて、頭脳は波打つ疲労に揉まれているに違いあるまい）
    （声を上げそうになる。沈黙を打ち破られたのは、藁紙で製られた敷居を突き破って頭から来られたかの衝撃を覚える）
    ……何だ。（聞いてみれば、否、自分が聞かれているのだ。手を伸ばして、“間違い”の原因を探るために）
    （悍けは己に対するものだ。自らに悍けを思い、顔を蒼くする。若さゆえの過ちの記憶である）……違う。
    大切な人としなきゃならないんだ、お前は。……すまない、また、黙ってくれ。変な話をするから……聞いてくれないか。 -- メイアーワイズ 2012-02-13 (月) 02:10:00
  - うん？（素直に疑問を頭に乗せたまま頷く）
    （もし、それがそういう行為だとして、それを忌避してきたのだとしたら、いくつかの前提が崩れる）
    （再三繰り返していた自分からの催促が、もし家主を燻らせていたのだとしたら）
    （それはそれで、自分は今から家主が零す言葉を拾い集める必要があると、そう思ったから）} -- ゆりりり &new{2012-02-13 (月) 03:20:38
  - 何……そういう事はな、いろいろ難しいっていう、ごくごく単純なことで……下劣な話だよ。
    （“識っておいた”ほうが良いと言い訳をして語り始める。講義の声色と似通った、淡々としながら強い口調である）
    （淡く薄めてなれど精髄を取り出した言葉を流しこんでやる。しかし、これは完全に理解出来無い、して欲しく無い話でもある）
    （これは教唆では無い。愚図が己の背面にひた隠していた昏い写真を覗かせようというのだ。恐らくは、知って欲しくて）
    
    俺が凄い魔術師だって、言ったろ。一時期は水晶の夜(ブルートガング)なんて持て囃されたもんさ。大会優勝者としてな。
    お前も解る通りだけど、凄い人間は偉いと思うだろ？　皆そうなんだよ、基本的にはね。だから、皆が偉いって言ってくれたのさ。
    ……でも、偉いからって好き勝手していいわけじゃナイ。（平坦な道から、突如下り坂へ。地層は織りなされてゆく）
    俺はね……最高に偉くなったから、何をしてもいいって思ったんだよ。まあ、偉そうに振舞ったさ。
    そこらを我が物顔で渡り歩いたり……気紛れに悪い奴を懲らしめたりとか。16かそこらだったかな。若かったよ。
    （月から光の雫が滲み出るが如くに、淡い青の瞳がゆりりりの眼を視線で衝いて、深い心情を伝えてくる）
    （逸らされない瞳から語られる言葉はそう多くない。「怖い」目だ）
    悪い事はしなかったんだ。人殺しもしない、厭な事は言ったかも知れないが、まあ、そんなに酷い事は言わなかったつもりだ。
    でも、悪い事を一種類だけ覚えてしまった。それが“色”だよ、ゆりりり。つまりは、エロいことさ。
    黙っていても女の娘が寄って来るんだ。……踏み外したらもう、転げ落ちるみたいに、頭がそれ一色になった。
    好きでもない：大切でもない：どうでもいいと思っている娘を抱いた。いや、犯したと言っていいね……。
    憧れて近づいて来る娘をだまくらかして、そういう事をしたんだ。気持を考えずにね。
    犯罪にはならなかった。まあ、当然だわな。でも、俺は酷い罪を犯したと思ってる。いろんな娘を泣かせたよ。
    お前が一回りちょっとくらい大きくなった未通女も、見境無しに……それで、堕落してったの、俺は。
    （“怖い”瞳を衝き通して、「性欲が絡むと人はこういう風にもなる」「それが、己なんだ」と、じろりと、ゆりりりを凝視る）
    「何が悪い」か解るか？　……俺は己が大切だと思ってる娘や好きな娘なんてただの一人も抱いちゃいなかった。
    本能……本能は悪くない、でも、俺は本能だけで動いたの。……動物みたいに、まるで通り魔だった。
    結局俺に残ったのは空虚な気持と罪悪感……人らしいことを何もしなかった。野獣だったんだよ。
    理知的で格好の良い、稀代の天才魔術師なんてどこにも居ない。そこらに居る鼠みたいな男が一匹だ……。
    だから逃げ出してきた。……自己嫌悪に塗れて、それでどうして人前に出て期待を受けられる!?　
    自分の責務も何もかも、全部棄てて身の着のままに金だけ持って逃げてきた。あとは、のらくらと10年が過ぎたんだ。
    （寒気が指先を凍らせる。自律神経が狂ってしまったようで、己に血をまるで感じられない）
    （若気の至り等と言えばそれまでだが、挫折を知らなかった己は自らの脚で誇りも何も打ち砕いて、畜生にまで貶めたのだ）
    ゆりりり、お前に原因があるんじゃないよ。……俺がそういう、おっとろしい人間だから、いけないって言っているんだ。
    もっと大切な人を見つけなよ。心から愛し合えるみたいな、そういう人を……。
    （己が出来無かった事を他人へ託す。人として有り触れた行動だろうが、随分心が楽で、憑き物が弱る想いがした） -- メイアーワイズ 2012-02-13 (月) 03:54:00
  - （それは、初めて見る家主の顔だった。言葉よりも、その瞳……俯き半目だったことの多い家主の瞳を、初めて垣間見たことが、恐ろしかった）
    （諦観。怨嗟。後悔。絵具は混ぜすぎると彩度を失う。そこに無理やりに白を混ぜたところで、明るい色には戻らずに色は鈍く、輝きを失う）
    （同じように様々な感情を上から塗りたくられたように、深く暗い色を灯した瞳が、静かに自分を諭していた）
    
    （それが、自分の家主の本質であり、仮面の下であり、自分が幸福であると言った、その人である）
    （到底すぐに咀嚼しきれない、性行為の本質より更に苛烈で、生々しい過去を与えられて、静かに俯いた）
    よく……わからん。やぬしのことばは、むずかしい。
    でも、いけないことをしたっていうのは、わかる。それで、すごくくるしんでるっていうのも、わかる。
    ……かなしいな。（少女は笑った）魔女になっても、あたしは好きな人もたすけられないみたいだ。
    かなしいな。そのためにがんばってきたのに。……すごく、かなしい。
    でも、このかなしさって、きっとやぬしがあたしにわけてくれたんだろ。だったら、あたしはこれ持ってかえる。
    魔女っ娘界には物をもってかえれないらしいんだ。だから。……やぬしがくるしいのを、はんぶん、あたしがあっちにもってかえる。
    だから。
    
    ――そんなかなしいかお、しないで。
    
    （どうするかなんて、分からなかった）
    （泣いてしまわなかったのは、泣くときっともらった悲しいが家主の下へ帰ってしまうから）
    （だから、その薄い胸にそっと家主の俯いた頭を抱き寄せた）
    （大丈夫だよ、と、母親が子供にそうするように） -- ゆりりり 2012-02-13 (月) 04:18:28
  - （ただ頷いてさえくれれば満足だったのだ。「何か残せた」と実感出来たのなら、残りの人生を生きるに不足は無い）
    （粉骨砕身で教師でもなろうかという夢創は現実逃避以外の何物でも無い。柱の立たぬそれは打ち砕かれる為にある）
    （返される、蒼い冷淡の色ながらして暖かみの溢れる円らな瞳は、恐怖を浮かべはしたが植え付けられはしなかった）
    （この娘は自分の事も十分に考えられないのに、その分を他人に回そうとする。「だから、頭がいつも空っぽなのか」）
    ……持って帰る？　……違うんだ、違うんだよ、ゆりりり……俺みたいのを、恐れるだけでいいんだ……。
    ただ怖いものを見たと思ってくれればいいんだ。それが……何よりも。
    
    （綺羅びやかな経歴や魔術も、愚図の精神の下では持ち腐れであると、全てを嫌悪の対象に向けてきた自分が、）
    （誰かに手を差し伸べる事が出来た。小さな切掛けでしかないが、“何も出来ぬ”という愚図な根性は随分立ち直った）
    （期待に応える事だって、ゆっくりあゆみを進めればまた出来る様になる。本当の意味で立ち直る事ができる）
    （────しかし、それは、“ゆりりり”という出来損ないの少女を助けながら共に歩むという、どこか一方的な関係でもあった）
    （面倒を見なければいけない、ノルマに十分な数だけ魔物の魂を集めなければいけない、教えて成長させてやらなければいけない）
    （“ゆりりり”から己に何かして貰う等夢にも思わない）
    （ゆりりりを一方的に助ける事を通じて己が立ち直る。結局の所、殆ど己の事しか瞳には映っていなかったのだ）
    
    （だけれどこの暖かみは何だ。野花の茎の様に華奢で、折れてしまいそうな躰が、懸命に懸命に己を抱きしめてくれている）
    （余りに丈が低いから、頭だけを抱きしめるので精一杯の躰が、頼りない腕に力を籠めている）
    （泣きはしない。泣きはしないが、どこまでも救われる。人からの優しさを貰ったのは実に14年振りの事だった）
    （親娘の関係が入れ替わったのか。そうではない、返されたのだ。今、初めてゆりりり自身を見つめられた気すらする）
    （本当の意味で伝わらなかった物を貰えている）…………ゆ、りりり、りっ！
    （鈍重で苦海の鉛をつけていた躰が、我慢ならないほど動き出し、ゆりりりの躰をかき抱く）
    （折れる寸前にまで力を籠める。頭だけではどうにも足りそうになかったし、自然にそうなった）
    本当は、本当はな……寂しかったんだよ、誰も理解してくれないみたいで、寂しかったんだ。
    もう、誰からも温もりを貰えないみたいで、誰からも煖めて貰えないみたいで、どこまでも寂しくって、独りきりで……。
    あんまり、もう、寂しくない。心が凄く軽いんだ。俺は、たぶん、ちょっとだけ物事を好く考えられるようになる。前向きに。
    ありがとうな、なんか、情けないな、今迄助けてるつもりだったのに。ここにきて、少し、たくさん、救われっぱなしだ。
    す、すまん。苦しいだろうけど、苦しいだろうけど、ちょっとだけ我慢してくれ。こんな、こんなふうにするのは。
    （力を緩めても猶強い。手荒く扱えば壊れそうな、柔い躰をぎゅうと抱きしめる。涙は少しだけ出てしまった）
    ……俺な。（ゆりりりの耳元に口を寄せて、小さな小さな蚊鳴きの囁きでほんの少しの言葉を呟く）
    これからずっと誰も、誰一人も好きになれないと思っていたけど、お前は好きだよ、ゆりりり。
    （扉の向うで聞き耳を立てられたとしても聞かれたくない。唯一人のみに伝わるように密やかに、小さく小さく言った） -- メイアーワイズ 2012-02-13 (月) 05:05:14
  - （そういえば昔、母親にこうやって抱き寄せられたことがあった。これから色んな辛いことがあるけど、頑張ってと、そう言われて）
    （自分はもう、何もしてあげられないけど……母親は震えた声でそう言っていたが、今の自分と同じ気持ちなら……きっと母は泣いていたのだ、と少女は思う）
    （その時は何を言われたのか、どんな気持ちで言われたのか分からなかったが、その時自分が思ったことだけは覚えている）
    （頑張れと言われたから、頑張る。今までずっと引きずり、独りの自分を支えてきた……たった一つの、決意）
    （だからゆりりりは笑う。「頑張って」笑うのだ）
    
    （強く抱きしめられると、くふぅ、と肺から空気が漏れるような吐息が溢れた）
    （少女は苦しかったけれど、多分家主はもっと苦しいんだろうなと思うと、動くことができなかった）
    
    （最後まで、その告白と吐露を聞き）
    そうか。……よかった。
    （薄い、むき出しのような胸から、僅かに鼓動が変化したのが聞いてとれたかもしれない）
    （それは、終ぞ知ることがなかったであろう、初恋の始まりの音）
    あたしも好きな相手に好きって言われて、うれしい。（少しだけ、今までの笑顔と意味の違う笑顔を返した）
    （それは――子供同士が隠れてするような）
    （あるいは、世界で一番小さな、世界中の誰にも知られることのない秘めやかに密かな睦言だった）
    
    ……（ほっ、と言いながら頭を離す）
    やぬし。あたしな、やぬしがやぬしでよかった。合格とか不合格とかじゃなく、たぶんあたしはさいしょに助ける人のところにくるようになってたんだな。
    だから。よかった。あたしのはじめては、ぜんぶ大好きなやぬしがいいなって、思うからな。（薄い胸を張った） -- ゆりりり 2012-02-13 (月) 05:33:28
  - （単純過ぎると馬鹿にされるかも知れないが、人生をやり直したような気持ちすらした）
    （瞼の裏側を洗われて、窓に浮かぶ景色も艶やかに色付いて見えるような。宗教じみた表現をするほど、単純に救われたのだ）
    （嘘も偽りも無い言葉だと、心から信じられる存在になってしまっていたから、それが胸を直接打って氷を砕いたわけだ）
    （数奇と切捨てるには忍びない、運命と語りたい出来事である。複雑な心情をしていると自賛していたが、己の心は単純だった）
    （不幸しか降り掛からない身の上と、諦めながら怯えていたのを、解されたようで、もう、語り尽くせもしない）
    （そうして喜んでいると、次なる言葉が降り掛かる）
    （親愛とも恋慕ともつかない「好き」を投げかけたものが返って来た。腕の中の小さな躰が熱くなった気がする）
    （互いの熱で世界から隔離され、ゆりりり以外の事が真っ暗になる。瞭然としない「好き」が形を持ち始めた）
    
    （壮絶な焦りを覚える。心境は東西に岐れてディベートを繰り返し、双方が熱狂した叫び声を上げている）
    （その論議の内容を言葉で認識するといよいよ危ないので、ゆりりりを離す。元に戻った筈なのに、異様な喪失感が躰に残った）
    ……そか。俺もな、ゆりりりでなきゃ……こうはならなかったさ。良かったよ、ほんと……巡りっていうのは、不思議だな。
    （落ち着きを取り戻して暖かな笑顔を向ける。それは限り無い親愛を向けていた。誰よりもずっと大事な存在として。──しかし！！）
    （(ｺﾞｯ)新進気鋭でリリーフされた投手の硬球を胸に食らったような感じがする。言葉のデッドボールである）
    そういうこと、言うなよな……！（「はじめてを全部」なぞと、深く考えず言うに違い無い。真に受けた己が悪いのだがもう遅い） -- メイアーワイズ 2012-02-13 (月) 23:56:03

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スーダンコメント欄 †

　　　　　　格納　　　　　　

へんしう

お名前:

しめるぞ -- ゆりりり 2012-02-15 (水) 22:27:34
- Wish。 -- メイアーワイズ 2012-02-15 (水) 22:28:49
  - こちらはこんなかんじでやりたいこと、しゅうりょう。 -- ゆりりり 2012-02-16 (木) 01:38:00
  - （ここ周辺での立場が劇的に悪くなる家主）やだ……最低なのに綺麗にまとまっちゃった……！！ -- メイアーワイズ 2012-02-16 (木) 01:44:06
  - テーマは「そとからみてると苦笑するようなふたり」だな -- ゆりりり 2012-02-16 (木) 01:45:10
  - 外からみてニヨニヨしたよ -- 四ヶ森 2012-02-16 (木) 01:55:49
  - たのしかったぞ、鈴ちゃんもありがとなー。 -- ゆりりり 2012-02-16 (木) 02:01:54
  - よつがもりさんも、最後はなんか乙女しててよかったぜ！　よし……長かったようにみえて二週間。ありがとうございました。おつかれ。あとはあれだな、名簿弄ってエピローグだな…… -- メイアーワイズ 2012-02-16 (木) 02:09:13
  - リンちゃんは纏めるというかはなしをかたちにするのうまいよな。
    せいはいにきのときからおもってたけど。
    あたしもエピローグせねば。 -- ゆりりり 2012-02-16 (木) 02:12:03
  - ああ、やぬし、いろいろありがとな。じみにじゅうじつしたにしゅうかんでたのしかった。
    ぐうぜんでよかったわ…。 -- ゆりりり 2012-02-16 (木) 02:13:22
  - １レスごとにツリーがスクロールしていく長さもすごいよ！っていうと冗談みたいだけど
    やぬしと魔女っ子ふたりそろって設定以上にキャラ掘り下げふかくてまいどうらやましいよ！エピローグいってらっさい
    たぶん鈴ちゃんさんとゆりりちゃんが２人そろって戻るとき、充血目と蟹股のあやしいコンビにちがいない -- 四ヶ森 2012-02-16 (木) 02:19:58
  - 寝てた。よつがもりさんとのコンビは、ふたりとも合格してるんできっと魔女っ娘界は驚天動地でしょうね。
    久々に遊べて楽しかったですよ……いや正直打診来た時になんやねん思いましたけれども。でも、最終的にこうなるってわかってたし。
    まあこれからも適当にやりましょうやってことで一つ。さて、いろいろやるか‥…・。 -- メイアーワイズ 2012-02-16 (木) 05:14:13
  - なにかきしかんをおぼえるなこのせいかつしゅうき。
    いや、あたしだってみぬいてたらきーつかってたっちゅーねん。ちくそう……！ちくそう……！！べらぼうに楽しかったし……！！
    ぽのじにもかんしゃせねば。聖杯なみにこいいっしゅうかんはんだった。 -- ゆりりり 2012-02-16 (木) 05:51:22
  - ここ最近帰宅時間との関係で飯を23時ぐらいに食べる生活が続いております……。
    采配にしても何にしても絶妙な企画だったよな！　長すぎず短すぎずでノルマも丁度よろしい。両方純討伐だったうちらがギリ合格ってあたりがそれを証明してますね！ -- メイアーワイズ 2012-02-16 (木) 06:23:42
  - ちょうどごうかくは、なんだかできすぎだとおもえてしまう。そつぎょうしきにアヤ＝サクライの影がしんだときとおなじくらいこえでたよ。
    そりゃwikiちゅうどくにもなるぞこれは。しかたない……しかたないすぎる……。
    ああ、何となくがいかにすぐれたほうしんかどうか、せつめいせねばな。やぬしに。 -- ゆりりり 2012-02-16 (木) 06:33:01
  - たまに社長が空気読みすぎて、策略にはまっているのではないかと思う時がある。48匹討伐から2匹で丁度とかならわかるけどさ。
    6体というほぼ最高スコアを出さなきゃならない場面でちょうど合格よ……ありえへん……そう、あの時もタイミングが神がかっていたよね。ピンポイントだったよね。
    探検なんていらんかったんや……ああ！　最初の話をひきずっている！ -- メイアーワイズ 2012-02-16 (木) 07:25:06

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設定（※特に意味はありません） †

身長183cm　農家の息子なので骨格が強い　肉はあんまりなくて微妙
髪色はかなり黒くくすんだ金髪　ぶぉっさんぼぉっさん
瞳の色は青
- ちなみに目の下にある黒いのは入墨。若い頃に貫禄つけようと思って調子乗って彫ったら後で後悔したパターン。
肌はちょっと元気なさげな色
腕につけてるのは大会優勝時に授与された、勝者の証。なんとなく外せない。耳のもそう。
服装ヤバいぐらい無頓着というか気紛れ。適当に着る。
小金持ち。一生遊ばずに暮らしていける程度の金は持ってる。
官能小説コレクター。

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爆誕 †

黄金歴190年3月29日　広大で肥沃な農村地帯の豪商であるシャヴィアルチェリカ家（本家）に生を享ける。上に三人兄が居て二人姉が居る四男であった。
- 甘やかされ気味だった。
特に何もここに書くことがないような平凡で多感な少年時代を送る。

↑

撃震 †

黄金歴200年3月29日　とある親戚筋の男性に二年ほど師事を受ける。
- 結界魔術に異様な適性を見せる。その親戚筋の男性も結界魔術のスペシャリストだったので、持てる全てを叩きこまれた。
  - 最終的に『神童』と呼ばれることになる。かーちゃんの拳骨を結界で防ぐのでサブミッションをかけられて死にかけたのはあまりにも有名。
- 二年後。親戚筋の男性が国家指名手配を受ける。必然的に師事は終了し、重要参考人として調査員の質問漬けにあう。ちょっと性格が歪む。
その後また二年間独学で結界魔術の勉強に励む。本と魔術が友達の明るい子供だった。
- 200年代において最大級の大嵐が早くも地元に到来する。
  広大な農地全てを結界魔術で防ぎきることに成功し、逆に友達から距離を置かれるようになる。

↑

栄光 †

黄金歴202年2月29日　四年に一度開かれる魔術戦大会のシーズンが到来する。
地方予選で「クソゲー」と称される結界での持久戦を駆使し、難なく本戦の切符を獲得。
機動魔術戦無差別級大会、本戦においては躰に受動結界を発動させながら、半無意識に展開される能動結界を用いて、相手の懐に飛び込む戦術を披露する。
- クリスタルで出来た剣へ結界を纏わせて、刃こぼれしない超絶的な切れ味を誇らせる。
  さらに、相手が張る結界に位相を合せてそれを貫通し、相手がどんな手を使ってこようとどんな攻撃をしようと無意味になり、いくら防御しても貫通するので無意味という反則的な戦闘法を用いる。
  - ちなみに前述の師匠の教えである。
- 準々決勝「フィールドに魔術を展開した！　地の利を得たぞ！」
  - フィールドごと全部切り裂かれた。
- 準決勝「純粋な火力を極めし者と相対して、果たして貴様の結界は耐えられるかな？」
  - 密かに開発していた多重構造ハニカム結界を展開して耐え切る。結界を足場にして宙を闊歩する移動法をここで初めて使用する。反発する結界により超スピードで近づいてバッサリする。観客唖然。
- 決勝　壮年の魔術師である『神勢の十星』（リングネーム）との勝負においては、さすがに経験でメイアーワイズは圧倒されていた。
  しかし、さすがに結界魔術師だけあってか全力での持久戦に持込んで挽回する。観客から割れんばかりの「クソゲー」コール。
  - 最終的に双方共に魔力が殆ど尽きて満身創痍で客も見てられない状態になる。
    両者剣を抜いて雄叫びを上げながら突撃してぶつかり合う。
    当然のことながらクリスタルの剣は砕け散ったが、その破片に結界を纏わしていたため、破片をもろに浴びせかけられてズタボロになった『神勢の十星』が膝をつき、決着。
最終戦の後につけられた通称名は『水晶の夜(ブルートガング)』であった。
- 14歳の若さでこの大会を制したのは彼で5人目であり、ちょっと溌剌とした美少年だったメイアーワイズの名は売れに売れる。
  クリスタル製の『水晶の夜』という剣をとある武器工房が作ったら大ヒットして社会現象になるほどだった。
  ちなみに、社会現象とは、俄かがクリスタルでできた剣なんか使ってたので、刃毀れが続出したりだとか肝心の戦闘の時に役に立たなかったりだとか。『水晶の夜』本人の実力が知れ渡る事件でもあった。
- 大会優勝者の名誉として、ナイトの称号と国家魔術師の資格を授与される。将来は約束されたようなもんで、故郷に錦を飾った。

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それから今まで †

まあ神童でしたんですが、気がついたらただの人になってて
- 期待されるのが嫌になって旅人にクラスチェンジして
  - そこら十のらりくらりと放浪してたら29になって（他国にも名が知れ渡っていたので方々でリングネームを呼ばれるたびに嫌気が差した。酒場の街に来て変な奴らがごろごろしているのに気がついて居座る）
  - 魔女っ娘を居候させようと思ったらハズレを引きました

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名簿/473159

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