大切な人に唄いたい Edit


沢山の物を失って 奪われて 生まれ変わった

奪われた名前は、新たに与えられた
今はこの名を覚えてくれている人達が、呼んでくれる人達が沢山いる
ならばもう自分は、レディング・フリーマン以外の何者でもない
もう、誰も知る事の出来ない名前なんて、必要なかった

失った故郷は、冒険者の街をそうと定める事で手に入れた
四年間を過ごしたかの土地は、何時か自分が帰ろうと思える唯一の場所になった
沢山の友が今も暮らすあの街が、自分の故郷だ
なれば、一欠片の記憶も残らない本当の故郷には興味はなかった

持つことを許されなかった自由は、既に謳歌している
そもそも、与えられた名前に自由と冠付けられている
これからもその名に負けぬよう、自由に羽ばたき続けていく

無くしてしまった記憶は、過分と思える程の思い出で満たされた
もう、空っぽじゃない。何時までもここで過ごした記憶は自分の中に根付いていくだろう
そしてこれからも、沢山の事を経験して、無くしてしまった分の
それ以上の記憶を詰め込んでいくだろう。無くしたものを悔やむ事は無い

壊れてしまった感情は、戻らない。だけど、生み出す事が出来た
まだまだ心は欠けたまま、継ぎ接ぎだらけの歪な形
知らない事も沢山あるし、それを知りたいとも思っている
けれどここで培ったものは、創りだしてきたものは、それを補って余りある
壊れたものよりも、もっと良いものになるよう、これからも生きていこう


沢山の出会いがあった
沢山の友達が出来た
沢山の思いを重ねた
沢山の約束を交わした
生まれ変わったばかりの、赤ん坊のようだった彼は少し成長して
昨日を思い出に変えて
今日を必死に生きて
明日に向かって歩いて行く



♪  何処かの空の下、思いを込めた歌声は今も響いている
だって人生、楽しまな損やん?


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Last-modified: 2012-04-16 Mon 08:56:43 JST (4393d)