C&A・ペドラーズ Edit

C&A社とも、ペドラーズ社とも呼ばれる。
東ローディアを拠点とした、小規模な行商組織である。
首魁はブラウン・オースティン。
取り扱う商品は食物や織物などの生活必需品から、発掘された貴金属まで多岐に渡る。
主な輸送手段はラバによる荷車であり、馬の入れない荒廃した土地でも活動できることから
山岳部や辺境の地、更には前線の傭兵部隊の一部などが、彼らと定期的な契約を結んでいる。

メンバー Edit

ブラウン・オースティン Edit

7フィートに及ぶ程の巨躯を持つ大男。
あさ黒い肌にスキンヘッドと、一見して屈強な印象を与える。
商業を生業としており、C&A・ペドラーズの首魁を務める。
その外見と、商売仇に見せる苛烈さから、「ダーティ・ブラウン」の異名を持つ。

出生 Edit

東ローディア東南部の町、ヒルベリーに生を受ける。
ブラウンが物心付いた時には既に母がこの世を去っており、樵を営む父の元で育った。
しかしそれも長くは続かず、ブラウンが成人を迎える前に、流行病にて亡くなってしまう。
また、気候の変化から木材の質が悪化。生来恵まれた体躯をしていたブラウンは、傭兵として征伐に身を投じることになる。

傭兵時代 Edit

征伐において、元商人であるアルバート・カーターと出会う。
彼は小柄ではあったが眼が利き、弓が得意だった。また商才は並々ならぬものがあり、ブラウンは彼の元でイロハを学んだ。
二人は再起の資金を着実に増やしていったが、起業目前のある日、アルバートは伏兵の手に掛かり命を落としてしまう。
失意に苛まれるブラウンであったが、彼の手記を元に傭兵業から足を洗い、行商として各地を回り始めた。

成功から起業まで Edit

ブラウンはまず、食料品や嗜好品の買い付けを行った。
商売相手は多国の人間でも無く、市場の客でも無く、かつて所属していた傭兵部隊である。
正規軍と違い、傭兵には兵糧の配給が行われないため、各自で用意する必要があった。
当然僻地では略奪を行うが、食いはぐれる者も多くは無い。資金はあれども、食べ物が無ければ使い道が無い。
故に不毛な争いも度々起こり、ブラウンは当時から心苦しく思っていた。と同時に、良い商売になると思案していた。
この読みは当たり、相場よりも遥かに高い値で、保存食や酒が飛ぶように売れたのである。
これを足掛かりに、ブラウンは会社を立ち上げた。亡き友の名に肖って、社名をC&A・ペドラーズとした。

メタルベンディング Edit

C&A社は先の成功から資本を増やし、交易にも手を出すに至った。
発掘された貴金属を西の貴族へと流し、遺物や出土品などは、爛国へと売り捌いた。
しかし当然、このような新興企業に大きな顔をされては、古株としては心地良い思いはしない。
ハンス・ヨーマン率いる貿易会社、グランドスプーン社と幾度となく衝突を繰り広げる。

グランドスプーン社は元々、ハンスの会社ではなかった。
創立者はアルバート・カーター。ハンスは彼の片腕だった。
会社が軌道に乗り始めた頃、拡張路線を謳うハンスの意見にアルバートが異を唱えたことにより二人の関係は硬質化。
果てはアルバートにあらぬ罪を着せ、全ての資産と地位を剥奪し、後釜として居座ったのである。
ハンスは実力至上主義としても知られており、その対象は肉親にも及ぶ。
特に不出来であったとされる実子、ドルフに対しては冷遇し、辛く当たっていた。

C&A社とグランドスプーン社による、交易路の奪い合いは熾烈なものがあり
両社の間には表面上、目立った騒動は起きなかったものの、双方が雇った傭兵の抗争は、数多くの血が流れたとされる。
以後10年は続いたとされる抗争だが、幕切れは呆気無いものであった。
ハンスの息子、ドルフが積年の恨みを吐き出すように、ハンスを刺殺。
強大なトップを失ったことにより、グランドスプーン社は瓦解。その多くは散り散りとなり、C&A社に吸収された者も少なくない。

余談ではあるが東の代表的な大衆誌、パルプ・ノンフィクションは
有名な手品に準えて一連の騒動を「メタルベンディング」と呼称し、史書にもその呼名で記されることとなった。

以降未執筆 Edit


Last-modified: 2012-07-07 Sat 21:03:28 JST (4304d)