生まれも育ちもこの街
街から出たこともない普通の女の子であったが、一年程前親の仕事の都合で引っ越さなければならなくなりました
「いやよ! ここから離れたくないわ! 私、働く!」
半ば強引に両親の同意を得て、とある貴族の下働きとして1人この街に残ることになりました
しかし元来のおてんばな性格のおかげで主人や先輩方に迷惑ばかりをかけ続け、ついにクビになってしまいました
無理を押し切ってここに残った手前、両親に助けを求めることもできず困り果てていると、とある酒場の前を通り過ぎました
「そうだわ! 冒険者になればいいんだわ!」
少女はあまり深く考えずその場の勢いで酒場の扉を開きました
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