名簿/469528
- 南に5日ほど行ったあたりの遺跡―
薄暗がりの中に、水の滴る音が響く。 いや、違う。水ではない。これは、獣が血を啜る音だ。獣の群れが、冒険者の骸に群がっている。--
- 恐らく、他の強力なモンスターによる骸だろう。こうして他のモンスターが食べ残した屍肉をむさぼることが、脆弱な獣が過酷な環境を生き抜くための唯一の手段なのだ。--
- しかし、そう何時も、都合が良く屍肉が落ちているわけではない。獣たちは、常に餓えと戦いながら獲物を探している。
そしてその飢えが、獣たちの一瞬の判断を遅らせた。 --
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- 痛いなあ、まったく…。 --
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- 獣たちが異変に気づいたときには、既に遅かった。
屍肉と思われていたそれが、ぴくりと動いたかと思うと―薄暗い小部屋は瞬く間に氷に覆われ、獣たちは、鋭く巨大な霜柱によって、その身体の自由を奪われていた。 --
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汚らしい手で、僕に触れないでくれるかな。 --
- わー…(飛び出すハトを見てるこども) -- 風斗
- おや、小さなお客さんだ。
なんだい、手品が珍しかったかな。 --
- うん!ねーもういっかいやってー(おねだりするこども) -- 風斗
- 残念だけど、それはできないね。
手品には賞味期限があるんだ。そしてそれは、一度見せるとすぐに訪れてしまう。 楽しいという気持ちは、水物なのさ。 --
- てじなってのみものなんだ…(モノのたとえが8歳児には高尚すぎたのか頭に疑問符を浮かべながら) -- 風斗
- 分からないならいいさ。だけど。いずれは気づかなければならなくなる。
そのときまで…今はつかの間の猶予の時を、楽しむといいさ。 --
- ???(きつねにつままれたような顔で首をひねって帰っていく、世の中には良く解らない人もいるんだなと子供ながらに理解したのかもしれない) -- 風斗
- 今月一緒に行くのはお前かぁ、なんかどうやって戦うのか分かり辛いけどよろしく!で、どうやって戦うの?魔法? -- トレスレチェ
- どうやって戦うのか、かい?ふふ、教えてあげようか。
(そう言うと、不敵に笑って握った拳を突き出す。) いくよ。準備はいいかい。3……2……ハイ! (コーダ手を開くと、なんとそこから無数の鳩が飛び出した。一斉に飛び上がったそれらは、白い羽を散らしながら空に消えてゆく…。) …どう、使えると思う?これ。 --
- ンー?(道端で見かけたいかにも理知的といった風貌の男、抱えていた書物が目に入る)
そこの優男よォ、アンタもしかして学者先生かなンか? 苦学生にゃ見えねェンだがどうよ? -- カテン?
- 目敏いねえ。いかにも、僕は学者だよ。しがない市井の学者だけどね。
ふむ。それで、君は誰だい? --
- おっと失礼、名乗らねェで聞くのは不躾だったな(降参のポーズめいて両手を晒し)
カテン・ナイトウェストってモンだ、これでも一応教師をやってる。職業柄、知識は多いに越したことがないモンだからな。知識人かと思って声かけたのさ。アンタの名前は? -- カテン?
- へえ、教師。見えないな。(くく、と可笑しそうに笑い)
知識欲があるのはいいことだ。知識は世界を育てる。子供には広い世界が必要だ。教師は君にとって天職なのかもしれないね。 では、僕も自己紹介をさせてもらおうか。僕は、コーダ…なんていったっけな。(顎に人差し指を添え、虚空に視線を彷徨わす) ………そうそう。リムルだ。コーダ・リムル。 --
- 初対面でそこまでほめられると嬉しいねェ。なに、実際知識は冒険でも役立つからな。そのナリだとアンタも冒険者だろ?
って、おいおい覚えてねェのかよ(ツッコミ)学者センセイって変人多いよなァ。 コーダ・リムルな。で、その学者さンはどうしてこの街に来たンだ? たんなる知的欲求のためか? あるいはアイテム探しとか? -- カテン?
- これまた目敏いねえ。そう、捜し物さ。
探しているのは、生き別れの兄弟。……いや、永遠の命の方がよりドラマチックかな? どうだい、何を探していると面白いと思う?(くく、と冗談めいて笑いながら) --
- この街で石を投げたら冒険者に当たる確率が七割ってとこだからな。ましてや学者ともなれば、な?
おやおや、謎かけ……いや、からかいかこりゃ(苦笑し)アンタがもう少し若けりゃ「自分」とかぴったりだったンだが。 ンー、いや、このあたりで最近トレジャーハントをしてる連中がいるって聞いたからよ。って、別にそれとは関係なく今の台詞だろうな、さっきの物言いからするに。 -- カテン?
- おお、自分探し。いいねえ、それも面白そうだ。
しかし参ったね、目だけでなく耳まで良いとは。いかにも、僕もその組合の一員さ。 まあ、確かに、僕の場合、事の序でに過ぎないのだけどね。……ふふ。内緒にしておくべきだったかな、これは。 それで。君も興味があるのかい?オタカラ。 --
- オレはパスだがな、探すも何も手前ェはここにある。……イカン、これも大概キザな台詞だな。
お、やっぱし? そこによ、カルナってアホがいると思うンだ。あいつ実は学園の同期でさ、顔合わせたらよろしくしてやってくれよな。 はン?(首をかしげつつ)いや、オレも……ま、ないわけじゃねェが今のところは、だな。アンタが面白いものを見つけたらぜひとも見せてもらいたいモンだね。 もしかしたら学園の授業だのでその知恵、借りるかもしれねェぜ。……おっと、仕事の時間だ(懐中時計を確かめ)ンじゃ失礼するわ、またなコーダセンセイ。 -- カテン?
- ふむ。カルナだね。覚えておこう。
…おっと。長話が過ぎたかな。すまないね。 それでは、またいつかお会いしましょう。カテンセンセイ。 --
- セックス!! --
- 性、か。そうだね。
君は、生きる、という意味を考えたことがあるかい? 性というものは、それを考えることから始まる。そう思うんだ。僕はね。 --
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