なんだまたステルスか
フェニックス
- 煙草の匂い、安心する…… -- リリィ
- 突然何を。 -- 春真
- ん……(背を胸板に預け腕の中で少し身じろぎし、微笑んで)
あなたが居るって実感出来るんです…… (肩にかかった赤髪を一房取り、匂いを吸い込む) ……、(頬に涙が一滴) -- リリィ
- (照れくさ気に頭をがりがりと掻いて、前にもこういう事があったなぁと思い出し)
……所でリリィさんや -- 春真
- え?
(手の甲でぐしぐしと目許を拭い)なんですかっ? -- リリィ
- 今8月だけど。暑くねえ……? -- 春真
- ……あ、あぁー。
(確かに背中がじっとりしている)……あはは。 -- リリィ
- まぁいいけどなー。
どっか、涼みに行くか? エリタージュとか丁度良いだろ -- 春真
- そうですね……挨拶しに行ってから、行ってないから……
行きましょう? ……一緒に。一緒に、ですよね? -- リリィ
- んー。(頷いて、くしゃりと髪を撫で)
一人で行けるようにもなっていこうな? じゃ、行きますか -- 春真
- ……久しぶりだな、この部屋も。
大家さんにどう説明したもんやら。 -- 春真
- ……。
(不安そうに春真の袖を握って) -- リリィ
- 大丈夫だよ。……もう離れる事はねぇよ。 -- 春真
- −サヨナラ・ヘヴン−
- 一時間後
- (食事にはシラと名乗ったエルフの兵も立ち会った。戦争に絡むことは殆ど話題に出ず、自然共通の知人でもある春真のパーソナリティについてが話題に上る事が多く)
(時計を確認したシラが、前髪で隠れた視線で一同を見回し)
さてそろそろ一時間経ったみたいですけど。皆さんとしてはどういう方針なんですかぁ? アレでも一応准尉はうちの軍の戦術担当の一人だった訳で、居なくなられると私個人としてはぶっちゃけ結構困りますけどね? 部隊の再編成が行われるにしても、多分同じ隊に配属されるでしょーし
(微笑混じりに疑問を投げかける) --
- (食事は腹いっぱいになるほど取っていない、少ない方だ。遠慮したというよりはいつでも万全に動ける溜めに、という意味合いが強い)
1時間は回ったな。…准尉待遇とは、その方が驚きだが…ふむ(方針、と言われ) 春真次第だ、子供じゃないし自分で道は定められるだろう…さっきのように腑抜けていたら首に縄をつけて連れ帰るが (さて、ファビオラやせつなはどう言うのだろうと。自分の言葉は簡潔に終え二人に目を向ける) -- シュナー
- あたしは……戻ってきて欲しい、かな。リリィ姉のことも心配だし、そばに居て欲しいもん……
でも、シラさんも、困っちゃうんだ……男の人って困ってる人頬っておけないもんなぁ……(うちの兄貴を思い出して、そんな事をつぶやき)……むずかしーだろうねー…… -- せつな
- わらわはヤツの事なぞ知らん。好きに生きれば良いと思う。寧ろ男子であるなら闘争の中に生きるのが正しいとさえ思っているからな。
(シラに目線を向け、にやりと笑みを浮かべる) 主もあの赤毛に興味が有るのである口なのであろう?強い信念を持った男に惹かれるのは一つの道理であるからな。優秀な遺伝子を持っているのなら子は多く残したほうが良い。……と、この星では文化は多少違うのであったかな? -- プロミネンス
- ……私、は。戻って来て欲しいですよ。
元の日常が戻ってくれば、何も……(しかし、それが維持出来るのかどうか、という所に疑問の手を伸ばせば途端にその手応えは頼りなくなる) -- ファビオラ
- 帝国離反組の軍人の方なんかは肩書きも気にされますからねぇ。それなりの立場が必要だったって事じゃないんです? 肩書きに足る働きをしてたとは思いますけれどー
人手が足りないって話ですよ。お姫様は野性味溢れてますねー ま、誰が粉掛けても見向きもしない性欲枯れてるんじゃないか疑惑すら持たれてた人間を男として見るのはちょっと難しいですけどね(肩を竦めて前髪を掻き上げ、銀白色の瞳で一同を見回す。周りの精霊の感情の色を見つつ) ……。(薄く笑う。結論が出ている事に対する問いだったが、思いの外誰もが言葉通りの内心のようだ、と判断した) まぁー、来る者拒まず去る者追わずがうちの王様の方針なので。本人が納得すれば我々としては何も言いませんよー -- シラ
- 肩書きを気にする連中へのかね。それにしても春真の評価が高いな、意外な部分で(別に軽く見ていたつもりはない。だが戦場における才があるとは思わなかった…いや、測った事もなかったというべきか)
器の大きい王女様のようで何よりだ。さて……(耳を澄ます) -- シュナー
- ふぅん、そういう甲斐性なしではしゃーなしであるな。男子たるものもっと貪欲に強欲に生きるべし、お父様は常に言っていたぞ。
(せつなを見る、こういう話はニガテのようで赤くなって黙りこんでしまっていた。こちらも先が思いやられるな、と苦笑して) さて、時間であったな。どのような答えを出したか、聞かせてもらうとしようでは無いか。 -- プロミネンス
- (テントを開けて出て来て、シラに視線を送ると渋い顔をして)
(次いで、一同を見渡し)……決めたよ (言って、半身を出していたテントの中から全身を出す。奥から何かを引くような仕草をすると、其処には) -- 春真
- ……。
(男物のぶかぶかのコートを肩から掛け、俯いた長い黒髪の女性) -- リリィ
- (音で大分前から分かっていたが…ゆっくりと振り向き)
……(リリィリアらしき女性を見る。やはり、心身ともにダメージは深刻そうだ…すぐに、春真に視線を向け直した) 言ってみたまえ(軽く頷いて先を促した) -- シュナー
- (黙って、二人を見つめる。決めたのなら、何を言おうと従うだけだ。男の決意は絶対だと、兄貴が言ってた。) -- せつな
- (せつなの後ろに下がり、話を聞く姿勢で二人を眺める) -- プロミネンス
- (空いた手で頭を掻いて)
……何をどうするにしても、な。 先ずは戻ろうと思う。……二人で居る為に。 手を伸ばすのを止めちゃ、何も掴めねえもんな。
(照れくさそうにそう言った後、シラの方を向いて) そういう訳だ。俺は此処で降りる。 殿下…じゃねえな。今は陛下か。しっかりやれよ、って言っておいてくれや
(未だ俯いたままのリリィの手を引き、一行の前へ歩み出る) ありがとな、皆 -- 春真
- (最後まで、その言葉を聞いた。テントの中で発した様な自棄になっている所は無い。力は弱いが前向きな答えだ)
(ふっと笑って立ち上がった) 帰還を祝うのはまだ先だ、帰るまでが遠足といういい言葉があるからな…(まだおかえりとは言わない) 帰りの装甲車は少し狭いが、大丈夫かね?(リリィリアに目を向け) -- シュナー
- そか、帰るんだね……うん!じゃあ皆で一緒に戻ろう。
何かを始めるにしてもまずは土台から!この場合はえと……心から……かな? 春真兄もリリィ姉も疲れてるんだから、一回しっかり休もう。この後のことを考えるのはその先でいいんだ。(二人を笑顔で出迎えて) -- せつな
- そういう事らしいぞ、まぁ二人で選んだ道ならばわらわも何も言わぬ。
散々せつな達に心配かけさせたのだ、しっかりとその女の面倒みて安心させてやれ。 -- プロミネンス
- (先ほどから、気遣わしげな視線でリリィリアを見ていたが、春真の言葉に頬に涙を零しつつ笑顔を浮かべ)
……っう、本当に、帰って来るんですね……? 皆今まで通りで……良か、良かったです……っひ、うく……っ -- ファビオラ
- …………、ぁの。 ありがとう……ございます……
(ぎこちないながらも笑みを浮かべて、一行に一礼し) お世話に、なりました…… (弱々しくもシラや他の兵士にもお辞儀をして) -- リリィ
- ……ふむ。
(少々のため息をついて、笑みを見せ) ま、上には良きに報告しておきますねぇ。(どうせ陛下は分かってるんでしょうけど、胸中で密かに呟いた。と、ふと姿勢を正して) ……それと。 (一斉に、揃った足の踏み下ろしと敬礼の音が重なる。いつの間にか、周囲に居た兵が皆一同に向けて敬礼を向けていた) これまでのご尽力に感謝致します、ハルマ・モッキンバード准尉。御伴侶と健勝なる生活を送られる事をお祈りしています。 皆様も、どうかお元気で。
(真剣な口元を緩めて相好を崩し)ま、そんなトコです。餞別は特に無いんで、今度は陛下の活躍ぶりでも見に来てくださいよ -- シラ
- (リリィリアの手を握り、握り返される力に微笑を浮かべる)
ああ、世話かけた。……もう大丈夫、いや。
大丈夫にして行くさ。
(戦友達には敬礼のみで応え、その地を後にする) (どうしようも無く残酷で、奪う事しか無いような戦場を。しかしそれでも、自らを賭けて何がしかを成す為の舞台ともなった戦場を) (さよなら、と声をかけることはなく。心の中だけで呟いた)
(そうしてこの日、春真・モッキンバードの一つの戦いが終わった) -- 春真
- −Far east nightbird−
- 北方帝国の国境付近。否、正確には「だった」と言うべきだろう。この地は既に北方帝国から離脱した旧領邦がまとまり、現在ではほぼ連合国の体を成していると言っても良い。
契機となったのは、二ヶ月前の「要塞都市フョードグラード攻防戦」であり、その戦いの勝利を以って放逐された王女が領邦の連合体の結成を宣言。周辺の二大国同盟である神鉄同盟にその宣言は認められ、この地に吹き荒れていた「内乱」の嵐は終息しつつあった。
シュナー・せつな・プロミネンス・ファビオラの四人が向かった先は、連合側の後方キャンプであった。要塞都市攻防戦での負傷者の多くが送られたこの地に、彼らの求める人物が居る。 そんな情報を得た一行であったが…… --
- ……内乱が終わった、って言う割には……その、なんていうか……
(警戒態勢のまま小銃を持っている兵服の警護兵をキョロキョロと見渡して) ……どうやって入ったらいいんでしょうか……? -- ファビオラ
- この中の何処かに居るんだよね。遠かったけど……やっぱし、あたし達も警戒されてるのかな……
手始めに誰か話を聞いてくれそうな人を探すところから……かな……(うーん、と悩む) -- せつな
- (途中まで同行した部下を、通信役として装甲車に残し、三人を連れてここまで着た)
やはり、連合体が発足してもすぐに平和とはいかんものだな (身分を隠しているため、旅人に偽装した服である) 潜入するよりは、スマートに通っていきたいものだが(メンバー的にも) (負傷者に知り合いがいる、程度の言い訳で通れる状況か観察) -- シュナー
- なんか面倒であるな。突っかかってくるものは片っ端から燃やすか記憶操作してくれようか。(謎の機類を取り出しながら) -- プロミネンス
- (そんな一行に、ふとキャンプの内側から前髪で目線の隠れた兵服の女が顔を向ける。警備兵に近寄り、折目正しい敬礼を受けた所を見るとそこそこの立場の兵士らしいが)
はぁ、お客さんです? 外来の方はこっちのゲートで身元を保証出来るものと、身体検査を受けて下さいねぇ? (場違いに緊張感の無い声で呼びかけてきた) -- シラ
- えっ、身分証明……えーっと……学生証ならあるけど。(ポケットから取り出される学生証。可愛らしいデコシールで飾られている) -- せつな
- 見知らぬ人間はこういう場所では歓迎されんものだ
おや、これはご丁寧にどうも(身体検査はともかく、身分を明かすのは憚られる所だ) (士官だな、彼女から情報を引き出せるか…難しいかな。油断はできそうにない) -- シュナー
- わらわがわらわである証明などわらわがここに存在する以上の証明はないのであるが。(高貴オーラを振りまく) -- プロミネンス
- あ、はい……っと、(務めている屋敷の紋章入りの勤務カードを見せ) -- ファビオラ
- (せつなの学生証を見て)……学園…って、ああ、あの街の。
なんかやんごとない感じのお方も居らっしゃるみたいですしー。わざわざ遠い所からいらしたんですね……うん? あの街……? (はて、と考えこんで) ひょっとしてアレですか。モッキンバード戦術担当官のお知り合いです? -- シラ
- ……(その名前を聞いて肩がコケた。まさかこんなにとんとん拍子に行くとは思って無かった)
戦術担当官……ああ。その通りだ。私の身分は…察して頂けると助かる 我々は彼と、彼の連れを探しにきただけで他意はないのだがね -- シュナー
- はいっ!!はい、知り合いだよ!わ、早速手がかり発見だよ!やったねシュナー兄!
でも戦術担当かんってなんかスゴイ役職についちゃってるのかな春真兄……何処に居るの? -- せつな
- わらわはその木琴何とかとかは知らぬ。せつなに付いて来ただけである。しかしせつなが会いたがっているのだ、案内せい(超高圧的にふんぞり返るちっこいの) -- プロミネンス
- (コケたシュナーに苦笑して)正式名称聞きます? 長いですよー。第二遊撃特殊連隊所属エコー小隊付き戦術担当官ハルマ・モッキンバード准尉とかですから。小隊同じでしたし。
(四人を見回すように首を動かし、長耳をひこひこと動かす) あの赤毛ならフョードグラードで無茶やってそっちの医療キャンプで寝てますけど……(口を結び、難しい表情を作って) とりあえず皆さん、身体検査は受けてくださいね。規則ですからー(近くの兵に声をかけ、ゲートの向こう側で待つ軍服エルフ) -- シラ
- あ、あのっ!
(身体検査を受けながらゲートの向こうの長耳に声をかけて) ……リリィリア・サントーレと言う女性について、モッキンバードさんは……あの人は何か言っていませんでしたか……? -- ファビオラ
- 書類だけで十分だな、その手の長いのは…ほう、小隊員なのか
…生きてはいるんだな。ならばいい…身体検査も済ませよう (身体検査を受ける場所まで行くと服のに仕込んであった暗器をひょいひょい出して預けていく) -- シュナー
- 春真兄がいるなら一緒に居る筈だもんね、リリィ姉も!(魔導器を預けてから、身体検査を受け、特に異常なしと診断される。) -- せつな
- (後ろの方であやしい機材を幾つかこっそり異空間へ仕舞いドレス身一つで通る。) -- プロミネンス
- 私は狙撃兵、准尉は魔導二輪で前衛やってましたけどね。……っと
(ボディチェックが済んだ一行を案内しながら、質問に答えあぐねているかのような素振りを見せ) ……まぁ、見たら分かるとは思いますけど。同じ医療テントに居ますし、えっと……リリィリアさん。
(目的のテントは、キャンプの外れに遭った。入り口に詰めていた兵士に二三話しかけて) まぁ、連れ帰るならそちらで交渉してくださいねぇー -- シラ
- 恋人とはいえ同じテントにね(キャンプの外れまで案内され)
……交渉……(何か、嫌な感じがすると思いながら)……では、行くか(4人居るのを確認してから、テントへ) -- シュナー
- (エルフの狙撃兵の言葉に不穏な気配を感じ……)
……。 (それでもテントに足を踏み入れた) -- ファビオラ
- (ようやく見つけ会えるのだと、喜び、笑顔を浮かべテントへと向かう) -- せつな
- (せつなの後へ続く。彼女は彼女なりに周囲への警戒を怠らない。探しびとより、この友人を無事に連れ帰ること。) -- プロミネンス
- (テントの中は魔導ランプで照らされている。ベッドが二つだけなのは、恐らく准士官待遇故の特別措置なのであろうが)
(その内一方に、赤毛の青年は居た。血の滲むタオルで顔を抑えていた青年は、ふと入り口の人影に目を止め)
……ファビオラ、にセッちゃん!? それにシュナーまで……お前ら何でまたこんなトコに…… (驚いて、抑えていたタオルを取り落とす青年の顔には、右目の上から眉間と鼻筋を通って頬へと達する斜め傷が刻まれていた) っていうか何だその組み合わせ……いやそうじゃねえ、どうやって俺の居場所を…… -- 春真
- 久しぶりだな春真、行動力は認めるが、足跡を消す点は甘くて助かった…全く、無茶をしたな
…軍に参加してまで、本当に派手にやっていたようだが(顔の傷を見て顔を顰め) …本来の目的は遂げたのか(人伝でしかリリィリアという人物を知らないため、春真本人に問い掛ける) -- シュナー
- 心配、しましたよ……!!連絡位、してくれたって……!!
(堰を切ったように涙が溢れる。目許を拭い、鼻をすすりながら投げつけるように言葉を作り) そんな傷まで負って……リリィリアさん、は……? -- ファビオラ
- 春真兄!良かった無事……って怪我してる!?大丈夫なの!?(ぱたぱたと駆け込んで、心配そうに傷を見る)
急にだったから心配したんだよ……リリィ姉が居なくなって、春真兄も居なくなって…… シュナー兄に相談して、色々調べてもらってここまで来たんだ。あたしは……ほとんど何もしてないけど、ファビ姉もあたしもなにもしないのは嫌だったから。迎えに来たんだ。 -- せつな
- (完全に部外者であるな、と気を使い、彼女にしては珍しく。対面をする4人をテント入り口で大人しく眺めている) -- プロミネンス
- (足跡を、と言う言葉には苦い表情をし)……そりゃ、お前とアシェルなら分かるだろうけどな。
ん……すまねーな。心配かけたのは謝る。全治二ヶ月ってトコだし、全身打撲と左足の骨折はそろそろ良いんだけど……左鎖骨粉砕骨折してっから、まだ手が上手く使えなくてさ (リリィリアの名には、隣のベッドを顎で指し) ……今寝てんだよ。さっきやっと、寝てくれた。 その様子だとどういう事になってたかの説明は……必要か? (羽織っただけの兵服の胸元から煙草を取り出し、火を点ける。奇妙に抜け落ちた表情の中、斜め傷が異様な雰囲気を見せる) -- 春真
- アシェルも来ているぞ、「足」の方で待機組だが…(怪我の病状を聞いて眉を上げ)
長旅には少々きつそうな怪我だが…(それよりもはやり)…寝てくれた、か (顔を顰め、春真を間においてリリィリアから距離を取る形の位置に立ち直す) …似た言葉を返すが、俺達がここにきた理由を話す必要もないよな? …移動は厳しそうか(考えすぎでなければ、春真よりリリィリアの方が…精神的外傷が酷いのでは、という予測) -- シュナー
- 必要、ですよ…っ! いつもいつも、自己完結する癖、やめて下さい……
(シュナーの方を見て、頷きをひとつ)……二人が揃ってるって言うなら、首に縄つけてでも連れ戻しに来ましたから、私達。 -- ファビオラ
- わかんない事だらけだよ!分かんないけど嫌だから、誰かが何も言わずに、急に居なくなったりするの、嫌だから……
お話、してくれるなら……聞きたいよ……。リリィ姉にはお見舞いに来てくれたお礼だって言いたいんだ…… -- せつな
- 静かにしてくれ。頼むから(煙草の煙を吐く。声色は驚くほどに冷えたもので)
ちゃんと説明しなかったのは悪かった。だがな……経過の伝えようが無かった。何しろ下手に動けばそっちの街の悪党どもにも色々バレて、ファビオラや大家のミユキさんにまで類が及ぶ可能性だって有ったし、こっちは戦争中だった訳だしな
リリィリアが売られた先はこっちの方…北方帝国の辺りで軍付娼婦を斡旋してる犯罪結社だった。だから俺は、伝手を辿ってこっちに来た。エカテリーナっつー王女の反乱の手伝いをしながら、その情報網を利用してリリィを探した (顔を笑みの形に歪めて)最悪、死んでるんじゃねえか、とか思ってたけどな。生きててくれたさ
(煙の行き先に視線を向けて、告げる言葉は感情を殺したもの) ……移動は、問題ねえと思うがな。っつーか早いとこもうちょい良い医者の居る所に移したいとは思ってるし。 復数の薬物投与の後遺症と、複合的な心的外傷後ストレス障害が認められた、って医者は言ってた。 -- 春真
- (腕組したまま春真の話を黙って聞く。前半部分の話は、薄々は勘付いていた部分だ、驚いたのは…)
エカテリーナ王女とは大層な人物に拾われたものだな…不幸中の幸いというかなんというか(悪運とでも言えばいいのか、苦笑い) まあ、ここでは医者の数は足りているなんて事もないだろうしな。連れ帰る前に、本格的な治療が出来る場所に行きたいというなら送るさ 薬物だと………(どうにもネガティブな感想ばかり浮かびそうになったので、長く息を吐いて気分を改めた。とりあえずは、せつなやファビオラがどうしたがるかを見守る) -- シュナー
- あ……(口を噤むと、リリィリアの方を見て、それから春真に)ごめんなさい……。
(そして、話をひと通り聞いてから)……だったら、善は急げだよね!あたし達の街なら難しい病気だって治してくれるお医者様だっているし キフィ兄にも頼めばなんかいい香草きっと用意してくれるし、あたしだってお見舞いたくさん行くし……だから…… だから、早く帰ろう……もう、戦争も終わったんでしょ……?(春真に以前と違って怖い雰囲気を感じるのか、おずおずと告げて) -- せつな
- (俯き加減に押し黙っている。リリィリアに何があったのか。想像では補い切れないが、たとえ寝ていたとしても本人の前で問いただすのは憚られた)
……それで、これからどうするつもりなんですか……? -- ファビオラ
- (長く、深い溜息を吐く。天井に立ち上る煙を見上げつつ、言葉を探すように)
……リリィを平穏な場所に送り届けたら、彼女の前から離れるべきかなと思ってる。 戦争が終わった、っつってもやっと準備段階が終わったってだけだ。此処からが本番、如何に国内を安定させ、北方帝国に喧嘩を吹っ掛けて勝てるだけの国にするかって話でさ
(其処まで言って首を振り)いや、そうじゃねえ。此処に残るつもりも無ェのか俺は。
大事だったんだ。ずっと隣に居たかったんだ。でも俺はさ…… (右手で額を抑え、髪を掻き上げながら俯いて)……手を伸ばして、取り戻すことは出来たけどな……それでも、俺は何人も殺した。自分の意志でさ。
(シュナーも、せつなも。恐らく初めて目の当たりにするであろう、春真の嗚咽。震える声で言う)
大義名分も無ぇ。自分の為だけに他人を殺した人間が、リリィの隣に居て良い筈が無ぇんだよ…… -- 春真
- ……(春真の慟哭を目の当たりにして、殺人の覚悟を持っていかなかったのか…と。驚き、納得する。または、必死さから我に返ったのか)
(彼は、ただがむしゃらに愛する者を救おうとしただけで。冒険者で戦う技術を修めていたのだとしてもそれは、また別の話だったのだろう) (人と化け物。殺す事は同じでも持つ意味は違う。だが、大義名分があろうとかなかろうと変わらない事を認識してないのは…なんとも羨ましく思った。まだ、春真は洗い流せば清い手を持っているのかもしれない、だから) (俯く春真に近付いて、頭と髪を掴んで顔を上げさせた。ただ一つの目が春真と合う) それはお前の都合だろう (逃げる事は許さないとばかりにきつく睨んで。強い口調で) それはお前の都合だ。罪を犯した自分は彼女の傍には居られないというのはお前の勝手な判断だろう 我欲だろうが正義というお題目だろうが手が血に染まった人間が、誰のそばに居てもならないなら俺の周りには一人として集まりはしない(だが、そんな事もないのだ) リリィリアさんの隣にお前が居ていいか判断するのは、リリィリアさんだけに許された権利のはずだ。お前の都合で逃げるな (春真を対等とみているからこその。一切の容赦のない糾弾を浴びせる) -- シュナー
- (髪を掴んで逃げるなというシュナーの言葉を受けて尚呆けたような顔をしている赤毛の青年に腹が立った。そこまで言われて何も思わないのか、と)
……っ! (シュナーを押しのけるように間に入ると、頬に一発平手を叩きつけた。非力な女性の、しかし加減も何も無い打撃) 貴方は!いつになったら! (言葉を区切ると同時に平手を打つ。彼の顔の傷と、加減の無い平手で割れた爪からの血しぶきが涙の流れる頬に跳ねるのも気にならないのか)
いつもいつもそうやって自己完結して! 自分には無理だ、とかそんな役者じゃない、とか! ふざけるのもいい加減にして下さい……思い出せないんですか!! 何のためにこんな所まで来て、そんな大怪我までして…… (両手で襟首を掴み上げるようにし、半ば頭突きに近い形で額を合わせて) ずっとリリィリアさんと向き合えないなら、今この場で死んでください!出来ないって言うなら……!! (激情がトリガーとなったのか、襟首を掴んでいた両手を包帯の巻かれた喉へと力任せに押し当て、呼吸を圧迫し始める) -- ファビオラ
- ……駄目!駄目だよファビ姉!(シュナーとファビオラの応酬に黙りうつむいていた顔を上げて、その手を腕を止めるように掴む)
喧嘩は駄目、やめて!春真兄だって……わかってるんでしょ、ホントはどうしたいのか、どうしてあげるのがリリィ姉の為に一番いいのか。 ファビ姉も……落ち着いてよ、みんな落ち着いてよ……折角会えたんだから、春真兄とリリィ姉だって…… 二人と、あたしたちだって……やっと……時間はないけど、少しだけ、もう少しだけ考えさせてあげてよ…… -- せつな
- (戸口でやり取りを見て、にやりと笑みを浮かべる)部外者ながら、話は聞かせてもらった。赤毛のお主。お前がなにもかも投げ出すというのなら、わらわはそれを手伝ってあげてもいいのだぞ?
記憶操作の機材を使えばつらいことなどすべて忘れて平和な頃にも戻れるであろうなぁ。ただし、お前の記憶もろとも消すことになるが、何がトリガーで記憶が再編されるかわからないのでな。(春真を見てそう告げる) 忘れることは時として幸せなのかもしれぬがな?まぁお前の判断次第である。すべてを忘れ逃げても良いし、二人で苦しみを共有するのも良い。好きにするがいい。 -- プロミネンス
- ……!
(さすがに、ファビオラの剣幕に少々驚いていたが…せつながいいタイミングで止めてくれたのでファビオラの肩をそっと掴んで少し後ろに下がらせた) 言うべき事は言った。喧嘩はせんよ。ファビオラさんも落ち着いて下さい。死なせるために着たわけじゃない ……(プロミネンスの言葉を聞き、どうも高貴な立場である以上に只者ではないな…と直感する。しかし、この場ではそれを追求する気もなく) …なるほど(ただ、春真がそれにどう反応するのかが気になった) -- シュナー
- (折れた鎖骨を圧迫された上、短時間とは言え首を締められてげほげほと咳き込む)
(呼吸を落ち着けて、血まみれになった顔面をタオルで拭き)……。 (プロミネンスの言葉には、タオルで顔を隠したままで)……。手厳しいな、本当によ。 (そして、泣き笑いの表情で肩を揺らす。嗚咽と笑みがない混ぜになった声が喉を震わせ) 本当に……手厳しいっつーか。人生ハードモードっつーか。 ……、(力無く、それでもシーツを強く握りしめ俯いたファビオラの肩に手を載せて、せつなの方を向いて)あんがとな、セッちゃん。
一時間くれ。……頭冷やして、もっかい今の自分がどうすべきなのか、考えてみる (少し、険の抜けた声色でそう言った) -- 春真
- ……。(俯いたままでこくりと頷き、泣き腫らして真っ赤な目を周りの皆に向ける)
待たせて、もらいましょう…… (かすれ声でそう言って、テントから出ると外で待っていたエルフの狙撃兵が頷きかけてきた) -- ファビオラ
- ……一時間ですねぇ。それじゃ准尉が考えまとまるまで、軽くご飯でも如何ですか皆さん
このキャンプ、炊き出しもやってるんですよー (テントの中のやり取りを聞いていた割には、緊張感は毛程も感じられない口調であった) -- シラ
- (頷いてから、答える)……うん、大事な事だから……リリィ姉とも話し合って欲しいけど、今寝てるみたいだし……やっぱし自分の意志が大事だよ。
あたしだったら、好きな人に、悩んで悩んで、いっぱい悩んで決めてもらったなら、きっと……それで良い、って思うよ。参考なんかならないと思うけど…… じゃあ、あたし達も外で待ってるね。(そういって、外へ出る。プロミネンスも先ほどの発言から何も言わず、春真を一瞥してからせつなの後へ続く) -- せつな
- (そっとファビオラにハンカチを渡しつつ、皆で外に)
(監視にやはりついてるのが居たな、等と思いつつ、進められれば素直に頷いた) 丁度いいし、馳走になるとしようか。せつな達もいいかね? -- シュナー
- うん、そうだね……そういえば、ずっと何も食べてなかった、な……。(精一杯笑みを浮かべて、応えて)
じゃあ、ご馳走になります。えっと…(シラの顔を見て、名前を知らないことに気がついて)あ、えと……あたしは本城 せつなって言います。(と、歩きながら自己紹介した) -- せつな
- おっと、申し遅れてましたねぇ。シラ・ムーンストナと申しますー。
ささ、そうと決まれば善は急げですねー (人差し指を立てて振り振り、釜から湯気の上がるテントの方へ一行を案内する)
(そうして一時間。各人が最善を思う時間が過ぎたのであった……) -- シラ
- //ながびいて、ごめんなさい……(割腹土下座) --
|