跳ねるは兎
- 黄金暦155年10月、冒険を終えた後、兎の騎士はふらりと姿を消した。
後日、ヴァレンシュタイン領に姿を現した彼は、己を偽っていた者の正体を暴き、その者と決着を付けた後、再び姿を消す。 去り際、兎は兎のあるべき所へ、と言い残し、嘗て兎の騎士が所持していた大剣を背に、何処かへと消えた。 その後の消息は以前、不明のままである。 --
- 今晩はニコラウスさん…お元気でしょうか?
(かつての友人と同じ名前の別人、大分薄れたとはいえ多少の違和感は未だ残っているようだ) 「今晩は。円卓以外で会うのは初めてになりますね」 -- ミネルヴァ&ミゲル
- おや…?(ドアを開ければ、珍しい顔に表情を綻ばせ)これは、ミネルヴァ殿、ミゲル殿。
ふふ、確かに。最近は余り円卓にも寄れずに申し訳ない限りだが…。 さて、立ち話も何ですし、どうぞ? 狭い所だが、御茶くらいならばお出ししましょう(二人を中へ入る様にと促し) -- ニコラウス
- それでは失礼して…(言われるままにニコラウスの家へと入る
「お邪魔します…」 冒険の方は、どうでしょうか…?(何か話そうとしても、咄嗟に出る話題がなくついいつものように冒険の結果を聞いてしまう -- ミネルヴァ&ミゲル
- どうぞ、お掛け下さい。少々狭いが(苦笑して席を勧めれば、一度炊事場へと赴き、人数分の紅茶を入れて戻る)
冒険ですか? 今の所は順当で…可も無く、不可も無く…と云った所で。 (良いながら茶を出し)そうそう、最近は探検依頼を回して頂いています。あれは討伐とは違って、中々面白い。見聞を広めるに良い機会だ。 ミゲル殿は如何です? やはり、私の様な駆け出しが受ける仕事とは、また違っているのでしょう? -- ニコラウス
- 「僕、ですか?僕は…今はどうしても情熱が危なっかしくて…護衛で耐久を、と思ったんですけど
なかなか上手くいかず…討伐で何とか安定させている所です」 探検、ですか…確かに、他の依頼と違って、依頼先を全て回る事で、完了とするのでしたね 確かに、それなら早い段階で鍛えられそうです… -- ミネルヴァ&ミゲル
- 成る程、護衛依頼ですか…如何にも騎士と云ったお仕事だが…やはり情熱には勝てませぬか
ええ。遺跡なり洞窟なり。全て見て回るまでは帰る事もできない。中々骨の折れる仕事です。 ですが…自然の造形や、古代の名残を巡る…まだヴァレンシュタインに居た頃では、考えられぬ仕事だ。こう言っては何だが、楽しいですよ。 (言い終えれば、茶を一口。持ち上げたカップのその奥、胸元には、鳳凰を象った古い勲章と、兎を象った手製と思われる勲章が揺れていた) -- ニコラウス
- 成程、そういう楽しみ方も、あるのですね…
「僕なんか戦って生き残るのに必死で、周りを楽しむ余裕なんて全然ですよ(苦笑して ニコラウスさんの様にもっと余裕のある立ち振る舞いができるようになりたい…あれ? (二つの勲章に気づき)その二つの紋章、兎の方はニコラウスさんが作られたとして…もう一つは、相当古い様ですが…衛兵時代の物ですか?」 (普段なら想像で済ますが、今回に限っては何となく気になったのか、ニコラウスに質問する -- ミネルヴァ&ミゲル
- ええ、普通に生活していたのでは、先ずお目にかかれませんから。(微笑し)
ふふ、合間の休憩の時などに、少し辺りを見てみるのも良いですよ、ミゲル殿。中々面白いものが見れるやも…。 ……? あぁ、これ、ですか?(胸元の二つの勲章を示し)いえいえ。衛兵隊では、叙勲を受ける程に功績を挙げてはおりませんから… (良いながら、徐に勲章を外し、差し出す)どうぞ。 …さて、これを手にしたのは何時だったか…物心ついた頃には、何時も身に付けていた。 捨てるにも捨てられず、未だにこうして持っている次第で。 しかしどういう訳か、それを持っていると、不思議に心が安らぐ。 (鳳凰の勲章は、よくよく見れば、経年によって掠れてはいるが、黄金騎士団の証が入っている。記された年代は黄金暦110年) (初めて団で叙勲式が行われた日…ニコラウス、ヘルミーナ両名が代表して叙勲を受けた日付だ) -- ニコラウス
- 成程…遺跡で拾われたというわけでもなさそうですが…うん?(勲章に微かに残った黄金騎士団の印章を見つけ)
これは、騎士団の…?いや、でも…(見間違えたかと疑うが、どう見てもそこにあるのは騎士団のもの) そういえば、昔ニコラウスさん…ああ、かつていた方の方ですが…あの人も、同じような物を…(部屋で見かけた勲章を、微かに覚えていたようだ 「110年?…黄金歴だとしたら、確かこの頃騎士団の勲章授与があった様な…」 (その頃の事を記録では知っているようだが、誰かまでは覚えていないようだ) -- ミネルヴァ&ミゲル
- ええ、領に居った頃からの物ゆえ… 何か、分かりますか?
嘗て、と言うと…あの、今の私と身形が全く同じだったというお方か。聞けば、出身すら同じの様で…何とも不可思議な…。 そういえば、そのお方は今はどちらに?(ふと気になり、尋ねてみる) -- ニコラウス
- (やや俯き)その、彼は…依頼先で、お亡くなりに…ですから、始めて貴方を見た時は
本当に驚きました…生まれ変わりかと思うぐらいに… 「領にいた頃から、となると…う~ん、どうしてニコラウスさんの所に勲章が… 気になりますね…」 -- ミネルヴァ&ミゲル
- なる…ほど…それで、円卓を尋ねた時の、あの驚き様だった訳ですか…
騎士団、兎の半獣……(一人呟きながら)何とも、奇縁という物ですね…。 そう、そういえば……私が領を出る時、団を尋ねる様進言したのも、兎の半獣でしたよ 同じ様に甲冑を付けた… 思えば、あの者も何者だったのか。それきり、一度も会っていないが -- ニコラウス
- ええ、ただ…彼の方は…兎から、故あって獣人となった身だと仰っていたので
ニコラウスさんとは、逆の立場になりますね…それ以外は、本当にそっくりですが… 「謎の兎の獣人ですか…騎士団の死霊を探せば、もしかしたらかつていた ニコラウスさんの資料もあるかも、一度探してみてはどうでしょう?」 -- ミネルヴァ&ミゲル
- 兎から半獣へ…人から半獣へ…か。境遇も似通っている様だが…
そうですね、もう少し調べて見ましょう。もしやすれば、今、私の領で起きている事にも関係があるやも知れぬ故。 それと、元に戻る方法もできれば…(ふぅ、と溜息を一つ付き) 重い物も持てない、背も低い、と何かと不便な物で… -- ニコラウス
- (困っている様子のニコラウスにくすりと笑い)あ、も、申し訳ありません…
かつて、彼も…自分のサイズに会った、食器や家具がないと、同じような悩みを、打ち明けてくれたものでしたから… この辺りには亜人向けの家具等を撃っている店もあると聞いています、そちらを当たってはどうでしょう?」 「人から獣人に、と聞くと…まず思い当たるのは獣人化の病か、呪いですね… どちらかで治療方法も変わりそうだし、じっくり調べるのがまずは得策かと思いますよ」 それでは、私達はこれで、またお会いしましょう… -- ミネルヴァ&ミゲル
- はは…やはり身の小さい者共通の悩みと云う訳で…
ええ、そちらも調べて見ましょう。家具の方も(くすりと微笑み) ええ、それでは…良い夜を。ミネルヴァ殿、ミゲル殿。 -- ニコラウス
- ラベルに美味しい水と書かれた瓶入りの液体薬が送り主不明で届いた
ただし中に入っているのは媚薬であるらしいが届いた時点のあなたには知る由も無い --
- ふぅ…(依頼を終えて帰宅すれば、届けられたる謎の水)
(今は兎の身とはいえ、元は貴族の出故に、侍女か誰かが用意した物だと思い込み、あっさりと口にする) ……! しまっt…!?(口にしてから、今は一人で暮らしている為、誰もこれを用意する事などできないと気付くが後の祭りであった) -- ニコラウス
- (自分含め半裸・全裸の者は見て来たが下半身が裸とは恐れ入った しかし相手がフカフカと毛の生え揃った獣人であるならば丸出し感は受けない) -- ウルエラ
- む…(何処からか視線を感じ、ぐるり、辺りを見回す。程無く、褐色肌の少年が目に入った)
…私何ぞ用事でも…?(一先ず、当たり障りの無い言葉をかけて様子を見る) -- ニコラウス
- (人種の坩堝とも云うべきこの街に戸惑いと驚きを感じている事を述べ伝えた後、ものめずらしげな目を向けてしまった非礼を詫びる)
(獣人の存在自体は聞き及んではいたが目の当たりにする機会には恵まれなかったと続けた) -- ウルエラ
- (相手の言葉を聞けば、ふ、と警戒を解きいて軽く笑い)成る程、そういう事情で…この街に来て間もないと見える。
(獣人と言われれば肩を竦め)そうであったなら、この姿を気に病む事も無いのだが… 生憎、私は純正の獣人ではありませんで。 少々訳があって、人ならざる半獣の姿となった次第。 -- ニコラウス
- (どのような訳かは知らないが魚人にならなかったのは良い結果だと笑い 会釈をすると立ち去る) -- ウルエラ
- はは、それは確かに…(笑みを返せば、ではまた、と見送った) -- ニコラウス
- 今月もお疲れさまでしたニコラウスさん。ゴブリンリーダーのトドメ、お手伝いできて良かったですよー -- フィルマ?
- やぁ、フィルマ殿。ゴブリンとはいえ、私一人では少々手強い相手だった。倒せたのは貴方の御蔭です(微笑し)
それに…貴方のその光。それの御蔭で、暗い洞窟内でも敵を見失わずに済んだ様なものですから -- ニコラウス
- ニコラウスさん、今月はお疲れさまでした。大活躍でしたねー(同行者の奮闘を称えるピカピカしてる子) -- フィルマ?
- (うぉっ まぶしっ とばかりに手で光を遮れば)や、やぁ、貴方は…同行者でも取り分け目立たれていた方か。
此方の街の者とは知らなんだ。 貴方も、お疲れ様でした。 ……一つ、質問しても構いませぬか? -- ニコラウス
- (相手の所作に気付いて一歩離れるピカピカしてる子。ちなみに手で防ごうと思っても効果は無い謎のピカピカ具合)
ええと、まぁ、その、そうなります。はい、ありがとうございました(礼と共にお辞儀を) ……はい? なんでしょうか -- フィルマ?
- (幾分眩しさが緩み、ようやく相手の顔を見ながら)
その…不躾にこの様な事、申し訳無いが… この光は、一体どういった…? -- ニコラウス
- あ、と。これは……その、分かりません。私自身生まれ付きなもので、親も色々手を尽くしたそうですが
……やっぱりその、原因は不明で -- フィルマ?
- …成る程…先天的な何か、という訳で。しかし病だとしても、これは不可思議な…
ふふ、少しばかり、私のこの姿に通ずる物があります。私は生れ付き…という訳では無いが、気付けばこの兎の姿になっていた… 原因はおろか、戻る方法も分からぬが… -- ニコラウス
- はい、そういうのです。……子供の頃会ってきたお医者様や学者さんも同じような事言ってましたし
……そうなんですか? ……あ、え? え、ニコラウスさんって生まれ付き、その、獣人さんでは無かったんですね 呪い……とかそういう感じの事で、獣人さんになるのはあり得るらしいですけど…… -- フィルマ?
- 確かに、輝きを放つ病気など、聞いた事もありませんからね…
ええ…今でこそこの様な姿だが、私は元は人。ある日不意に意識を失い…目を覚ませばこの姿に。 さて、呪いなのか魔術なのか…どちらにせよ、タチの悪い悪戯だ… 貴方のその光も、もしや、呪いや魔術の類やもしれませんね? -- ニコラウス
- 産まれた時は、両親も大喜びだったらしいけど……ただ眩しいだけですし
……わぁ。……その、どう言ったらいいか……大変、ですね、とても どうでしょう……。呪いや魔術なら、せめて、そういうものだと分かりもしたんじゃないかなって思うんです。……あ、うちは結構裕福な家庭なので、名のある先生に結構診てもらってるんですよ -- フィルマ?
- ふぅむ…確かにこれでは、寝るにも一苦労しそうだが…
いや、失礼。突然この様な話なぞされても、困るだけですね…申し訳ない。 成る程…それでも何であるか見当を付けられぬ、と…? 貴方も相当に苦労しておられる様だ… もしやしたら、この街ならば、何か分かるやもしれませんね。此処はありとあらゆる種、ありとあらゆる物がある。そうした奇妙な特性を知る者がいたとしても、不思議ではない -- ニコラウス
- 今はスリープの魔法を自分で自分にかけて寝てます。それでも、光のせいで眠りは浅いですけど
あ、いえそんな。……ニコラウスさんが悪いんじゃないですし、ニコラウスさんが謝る事じゃないですよ はい。……どの先生も首を傾げるばかりで。詳しく調べるから連れて帰りたいって言う方も居たそうです。両親が追い返しましたが それは……そうかも知れません。でも私は、この光が消せるならそうしたいですけど、これが普通でしたから、このままでもいいかな、と思ったりはするんですよ あ……と、こんな時間。それじゃあニコラウスさん、なんていうか……早く、糸口が見つかると良いですね(そう言うと、手を振り、帰って行った) -- フィルマ?
- ふむ、睡眠の魔術ですか…しかし満足に眠れないのでは、さぞお困りでしょうに
…本当にそうでしょうかね。何事か、恨みを買った上でのこの姿、という事もありうる訳で…トンと覚えは無いのですが 連れて帰るとは、どうにも妖しく感じますね。いかずにいたのは正解でしょう(苦笑し) 産まれ付いての物なれば、周りにとっては異常でも、貴方にとっては普通な訳ですからね… ありがとう。貴方の道行きにも、その光の如く、光明がある事を… -- ニコラウス
- えーっと…ここかね。(訪れるのは地図と細長い防水布の包みを手にした小柄な人影)
おーい、ニコラウス、剣が仕上がったんで持って来たよ!(戸を叩きながら呼びかけるドワーフ) -- スミセア
- その声は…暫しお待ちを(暫く後、戸が開けられ、先ずは兎の耳が覗く。続いて顔を出し)
やはりスミセア殿か。あの鎧と借りた剣、大層使い勝手が良い物でしたよ(微笑で出迎え) 私の剣が出来ましたか…ありがとう。我が領を出る時持ち出した物だが…身近に無ければどうにも不安でして(苦笑を浮かべ、借りた剣を差し出し) なれば此方はお返し致そう。 -- ニコラウス
- はは、そいつは良かった。やっぱり使い心地ってのは大事だからねぇ。(嬉しそうに声を立てて笑い、包みを差し出す)
剣のほうは感覚が変わると拙いと思って、刃を打ち直して整えた程度に留めてあるよ。(代用の剣と包みとを交換し)ああ、それと。 (ぽんと手を打つと肩からかけた鞄から一振りの小刀を取り出した)少々貰い過ぎな気がしたんでね。コイツはオマケ代わりさ。アンタの古い甲冑から鍛えたお守り刀だ。 アンタの身を守るように、ってね。(柄尻にオニキスをあしらったハンティングナイフ。抜いて見せれば刃には木目のような不思議な紋様が浮かぶ) -- スミセア
- 忝い。(己の剣の包みを受け取れば、僅かに開いて刀身を確認し)…確かに。
刃毀れもすっかり直っている様だ… …何か?(はて、と小刀を取り出す様を眺め) いえいえ、今後もお世話になるやも知れぬ故、その分も含めて…と、これは… (見事な刀身に見入り、感嘆の声を漏らす)…やはり流石ドワーフの一族…。見事な業物だ この紋様は…ダマスカス鋼の如きだが…(嘗て書物で知りえた知識と照らし合わせ、呟く) -- ニコラウス
- 冒険者ってのは先の分からないモンさ。その時々で必要な分だけもらえりゃァいい。(ひらひらと手を振りながらにっこりと笑って見せる)
…ああ、ここいらじゃそう呼ばれてるらしいね。ちょいと東の方で作られてる積層型の特殊鋼材さ。 硬度と強靱さを兼ね備えた、刃物にはもってこいの代物さね。(ナイフを鞘に収めると、ニコラウスに差し出した) ただインゴットにするのも勿体無くて、半分は趣味で作った様なモンだ、気にしないで受け取ってくれ。 -- スミセア
- ふふ、なれば次回からはその様に。しかし、貴方の腕であの金額は少々謙虚過ぎるのでは?
(言いつつ、仕上がった剣を鞘に仕舞う。かちり、と金属音が軽快に) 正確な製法が未だ伝わってはおらぬ故に、不可思議な…魔術の如き物で生成したと信ずる者もおる様で。この紋様を見れば、確かに、そうも思いたくなる 然らば、在り難く。守り刀として、肌身離さず帯びるとします。(微笑すれば受け取り、早速腰のベルトに差し入れた) と、そうそう。丁度私も貴方にお渡ししたい物が。大した物ではないのだが…暫しお待ちを(言うなり部屋へと引き戻り、暫く後に戻って来る) 次に行く時に差し入れようと仕入れておいたのですが…宜しければ? 冷やして置いた故、この猛暑には最適かと。 (差出たるは、ガラスのカップに入った、洋ナシのゼリー。スプーンとミントの葉等が添えてある) -- ニコラウス
- いや、鍛冶師ってのは頼られてこそ成り立つ仕事さ。毎度毎度吹っかけるような金を取ったんじゃ客足も遠のくからね。
(褒められれば、少し照れた様子で頬を掻きつつ)…とは言っても、アタシの技術じゃ本式のものにはまだ劣るけどね。近い品質のレプリカ…って感じさ。 ああ、アンタの身を守ってきた甲冑の鉄、これからもアンタを守ってくれるように願ってるよ。(自分の作がベルトに差し込まれる様子に満足気に頷くドワーフ) …ん?ああ。(奥へ引っ込み、戻って来るニコラウスに小首を傾げ、ゼリーを目にすると目を輝かせた)…おお……こいつはありがたい。 ありがと、それじゃ早速……んん…!(ゼリーを受け取ると、ひと匙掬って口に入れる。口に広がる冷涼な感触に思わず唸った) -- スミセア
- 確かに仰る通りか。なれば、私は存分に頼らせて頂くとします。この商売だ、装具の破損は付き物ゆえ…
贋作にしても見事な品だ。貴方の鎧が今月私を守った様に、この小剣もまた、私を守ってくれる事でしょう。 仕事柄、冷たい物には餓えておられるかと思いまして。(食する様を、微笑しつつ眺め)…しかし、女だてらに鍛冶師稼業は中々辛いでしょう? 冒険者も掛け持っているなれば尚の事… 貴方も、余りご無理は為されるな。 兎の身とはゆえ、これでも男児。何事か手伝える事なぞあったれば、何時でも御頼り下さい。 -- ニコラウス
- そうさ、いかな名工の作とはいえ、使われてこそ真価を発揮するもの…飾りじゃ無いんだ。それがアタシの信条さ。いつでも頼ってくれ。
勿論、そのナイフだって切れ味は一級品だ。ちょっとした作業や料理なんかにもガンガン使ってやってくれ。(ニヤリと笑って親指を立てるドワーフ) …ああ、こりゃいい…生き返るよ。(調子よく食べ進め、身体が内から冷やされてゆく様に息を吐く) ……確かに、少し辛いところもあったりはするね。それも鍛冶の楽しみの一つでもある……でも、そうさね…それじゃ、その時は頼らせてもらうとしようか。…ありがと。 それじゃ、アタシはこの辺で! また何かあったらいつでも来てくれな!(食べ終えた器とスプーンを返すと、手を振って帰っていった) -- スミセア
- ご尤も。倉庫の肥やしとするなら作らぬ方がマシと云うもの…。
有難う。確かに、ちょっとした調理に向くやも…とはいえ、私自身の調理の腕が…はは(苦笑いを浮かべ) これも剣と鎧の恩義。何時でもお力になりましょう。 何しろ、このナリとはいえ、私も騎士として円卓に席を預かる者ですから(少しばかり自慢げに、真新しい団章を示し) ええ、またご厄介になります。では、お元気で!(スミセアを見送れば、再び剣と小剣を抜き放ち、満足げに刀身を確かめた) -- ニコラウス
- …まさか仕事を始めて僅かでこの有様とは…(ベッドの上で包帯を巻きながら、溜息と共に一人ごち)
この体で戦い続けるにはコツがいるな…人と半獣とでは随分と違う… -- ニコラウス
- 私は確かに見たのだ。
先代(領主)の戦友として描かれていた肖像画そっくりの兎の騎士を。 遥か昔。既に亡くなったと聞いているが、一体これはどうしたことか。 かの黄金伝承の地に、いかなる因果があるのか。
──コーガ領・灰鷲騎士団使者は後に語る -- すれ違った後、はっとして振り返った者
- …さて…近々、黄金騎士団とやらも尋ねて見なければ。
あの半獣、肝心な事は何一つ伝えずに…(ぶつくさと苦言を漏らしながら、買い物袋を抱えて街を行く) (その折、すれ違った者に、何処か懐かしい残り香を感じた、様な気がした) -- ニコラウス
- ごめんくださーい、隣の・・・あー!ニコラウスさん! 僕、僕です!今月初めての冒険でご一緒したクラーニオンです!
あなたもこっちに来てたんですね!(嬉しそうに手をとろうとする) -- クラーニオン
- //私は寝オチしてましたのプラカードを提げる中の人
(名を呼ばれ、振り向かば、先程まで同道していた者の声)やぁ、君は確か…(顔を見て微笑するが、名前が出て来ずに) あぁ、そう、クラーニオン! 成る程、君もこの街に来たばかりだったので?(手を差し出せば、握手を交わし -- ニコラウス
- はい!先日からここに住まいを借りてます。(握った手を上下に振る)
いやでも安心しました、こちらにきてすぐ知ってる顔に会えて・・・君も、ということはあなたも? -- クラーニオン
- (再び、ふ、と微笑を漏らせば)これはまた偶然…ええ、私も丁度先月、此処に宿を取ったばかりで。
確かに、この広大な街で、知った顔が一つあるだけでも随分と心強い。願わくば、今後とも良き関係を…。 また、旅先で同道する事もあるでしょうしね? -- ニコラウス
- ええ、見たところニコラウスさんも僕と種族は似たような様子で・・・(揺れる耳とわずかになびく毛を見て)
僕の方は獣の血がだいぶ薄くなってしまってますが些細な事です。一度知り合ったなら仲間ですから! はい、その時があれば僕も精一杯!(力強く頷き)ではまた、着いたばかりでお忙しい所失礼しました。 -- クラーニオン
- …あぁ、いや、コレには少々事情が…(種を問われれば、苦笑いで言葉を濁し)
成る程、確かに…とは言え、種族の坩堝の如きこの街だ。それは本当に些細な事なのだろうね(種の違いを気にする事も無かろうと微笑み) ええ、また共にする事があらば、私も尽力しましょう。それから…私の事はニコ、で構わない。 親しき者は、皆そう呼ぶ。ニコラウス、では少々長かろうしね 何、時ばかり持て余している有様ゆえ、御気になさらずに。 -- ニコラウス
- (碌に無い荷物を宿の一室の隅に放れば、甲冑を外してベッドへと横たわり)
……さて。来る事は来たが、これからどうした物か……一先ず、今夜は眠ろう(ゆっくりと瞳を閉じれば、旅路の疲れからか直ぐに眠りへと落ちる) -- ニコラウス
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