THE GOLDEN DEAD 背景設定 †
エンディングのその先に、何があるとしても †
- それがどうした。
世界が混迷しようが、パンデミックが続こうが俺達は生きる。
大切な人と、仲間達と、頼り、頼られながら。
どんな場所だとしても、誰が何を企もうと
負けはしない。
エンディング:混迷する世界 †
- ゴールドホームの生存者達、伍応流伝家族の戦いは終わった。
一ヵ月間、まほろば市内を巡り物資を掻き集め、皆の家たるゴールドホームを守り抜くのみならず
希望と真実を追い求め、GNウイルスと保菌者の存在に辿り着き、脱出の糸口すら掴み取り
自分達の未来を、生命を、明日へと繋いだ。
それは常に綱渡りだった。危険のただ中に在り続け、今日の食事と引き換えに命と心を削る毎日だった。
それにも関わらず、真実に辿り着けたのは、生き残る事が出来たのは
生存者達の多くが互いに言葉を交わし、思い合い、手を取り合って事に臨んだからだ。
各々、己に見合った役割を見出し、協力し合ったからだ。
結果、誰1人ゾンビに転化する事なく、治療法と共にまほろば市を脱するに至ったのである。
尤も、重篤な生存者が多く、彼らはしばらくは閉ざされた場所での療養生活を余儀なくされる。
しかも、身体は開腹したとしても、何もかも元通りに戻りはしない。
精神に、脳に負った傷は残り続ける。療養のために、数年の日々を費やす事になる。
だというのに大事なものは失われたままだ。
平穏な日々、愛する家族、友人の笑顔、将来の夢…。
喪われたものは、もう戻っては来ないのだ。
それらと引き換えに生存者達が得たものは、どれほどの価値がある?
その答えは、各々の心に問うて貰うしかないだろう。
- 世界は混迷のただ中にある。
宇宙より発せられた電磁波による、電子機器の故障。
これはネクロウイルスパンデミックの原因とされるが、それ以上の大問題を引き起こした。
電磁波の影響を最も色濃く受けたのがユーラシア大陸だ。
このためほとんどの先進国は通信的・情報的に分断され、パニックに陥った民衆は暴動や略奪に走った。
民族、宗教、政治、貧困…。溜まりに溜まった鬱憤が、情報遮断という社会不安を引き金に暴発したのだ。
更にそこに、ネクロウイルスパンデミック、ゾンビ騒動が重なった。
ユーラシアは大混迷に陥った。元々、互いに銃を突き付け合う事により均衡を保っていた国々が
互いに互いの情報を奪われ、不安が、疑心暗鬼が限界に達したのだ。
結果、何が起きたのかは、語る必要すら無いだろう。
- ネクロウイルスパンデミック。
ダメージが最も酷かったのは日本だ。狭い国土、狭い可住地域に密集して人が住んでいるため ゾンビがゾンビを生む、その速度が凄まじい速さだった。
これはAMAHO研究所によるネクロウイルスの適応力の改良という暴挙のみならず
当時、9月末にも関わらず全国的に夏日だった事、すなわち高温湿潤というネクロウイルスの活発になる気候が決定打となった。
この爆発的な感染拡大に、更には大型台風による水害とウイルス運搬散布までもが重なったため
日本政府は雪だるま式に増えまくる災害に応じきれず、首都東京と周辺地域をゾンビの大群に開け渡す結果となった。
今、日本の首都機能は福岡に置かれ、編成風と海峡に守られながら、本州奪還と復興のための作業を進めている。
しかし、医学的にはゾンビは脳停止に過ぎず、心臓が動き、血液が循環している事から
ゾンビは生きた感染者として扱うべきだ、等と主張する政党・団体・宗教等が声を大にし
日本復興作戦のスムーズな遂行を妨げている。
ネクロウイルスの駆除が遅れれば遅れるほどに、ゾンビは増え続けると言うのに…。
日本に次いで被害が大きいのが西欧諸国。
こちらはドイツに端を発するパンデミックだ。
またドイツか!という西欧諸国の怒りと嘆きをよそに、パンデミックは拡大し続けている。
ほとんどの国が陸続きなのが問題なのだ。
通信手段の不調により、国家間の連携も取り難く、感染拡大は日本以上に長引くと予想される。
アメリカ西海岸。
カルフォルニア州を中心にパンデックが発生した。
国土が広い事と、周辺の地域が乾燥した気候な事が幸いし被害の拡大は弱め。
電磁波障害の影響も薄く、自国のみならず国連を通し、他国への支援を行う余裕すらある。
しかし日本以上にゾンビの人権擁護を叫ぶ風潮が強く、ネクロウイルスの根絶は困難を極めるだろう。
自分達が守ったウイルスが、何時の日か自分に牙を剥くとも知らずに。
ロシア、中国はその内情を公式には発表しない。
しかし軍事用生物兵器プラントと思しきものが大爆発を起こしたという噂が
まことしやかに囁かれている。
- 世界の混迷は続いてゆく。
まほろば市を脱出した生存者達が北海道で療養所で数年を費やす、その間にも
世界の何処で、ゾンビは生まれる。ウイルスは増え続ける。
全人類が言葉を交わし、手を取り合い、一丸となり根絶に乗り出すその時まで
ネクロウイルスは人類の歴史の中に潜み続ける。
しかも世界は知ったのだ。ネクロウイルスとGNウイルスの存在を。
これにより、世界は如何に変わるのか。
生後の容易な遺伝子操作を可能とするウイルスを巡り、各国が相争い、開発研究に勤しむのか。
それとも、パンデミックによりその脅威を知った人類は、ウイルスを廃滅するのか。
天穂真理は嗤う。何時の時代も人類の欲望は倫理と恐怖を打ち砕いてきた、と。
世界の混迷は、終わらない。
To Be Continued Season2...?
エンディング補足:こまかいあれこれ †
- 生存者たち
- ゴールドホームをヘリにより脱出した生存者達は
自衛隊基地を経由、北海道の医療センターに大至急運びこまれ
GNウイルスの常時極微量散布を受けたネクロウイルスの特異感染者という
世界的に貴重なサンプルとして、休養と検査の毎日を送る事になる。
ネクロウイルスの治療が出来る。その情報は、生存者のみならず
世界中の感染者と、その家族達の希望となった。
完全に転化した者は治らない、という情報を置き去りに…。
- ジェニーとバニー、2人の生存者はアメリカ本国より帰還命令を受ける事になる。
これはアメリカも特異感染者を確保・研究したい、そういう意図のもとの命令なのは言うまでもない。
- 一般的には生存者達の名前は伏せられ、特異感染者の存在だけが公表された状態にある。
そのため、医療センターの前は日々マスコミが集い、報道の自由を声高に叫んでいる。
そんな中、ある日1枚の写真が電波に乗る事になる。
「特異感染者の特異な車両」こう銘打たれた写真は、生存者達が改装したあのバスの写真だ!
- 療養生活
- 毎日の検査は長く面倒。10日に1度のGNウイルスとアドレナリンの投与は苦痛を伴う。
更に療養所の外に出る事は出来ず、保護の名目により、外部との直接接触も許されない。
しかし、そこにはゾンビは居らず、食糧の心配は無く、清潔なベッドとそれなりの娯楽がある。
不自由と引き換えに、安全の確保と、厚遇と言える待遇を受ける事が出来た。
保菌者とは引き離された。保菌者に関する質問は拒絶された。
10日に1度、投与されるGNウイルスだけが、保菌者の生存を証明していた。
- ネクロウイルスのGN治療には、それなりに長い時間が掛かる。
判定終了時の浸食値×10日。これが治療に掛かる最短の期間。
これには個人差もあり、精神状態にも左右されるが、短くなる事はまず無いだろう。
また、治療に集中しないとか身体を無闇に温める等の行為をする事により完治は遠のく事になる。
DVD、音楽の鑑賞、ゲーム、読書、室内スポーツ等の娯楽い
また現地ローカル限定の放送、新聞などの情報源はあるが
入院生活のため、生活サイクルはきっちり管理されており、退屈な毎日となる。
ネクロウイルス浸食率の確認のため、食欲・性欲の水準と推移が監視されているのも問題だ。
- 保菌者:天穂真秀
- その存在はいまだ伏せられたままだ。
判る事は国連の管理下に置かれ、生存者達の治療のため、GNウイルスを供給し続ける状態にある事。
それだけだ。
- 天穂真理
- 同じく、国連の管理下にあるのだろう。
GNウイルスの第一人者たる彼女は、単純に断罪される事はない。
価値がある間は保護される。そこも娘と同じだ。
一応、表向きは裁判に掛けられ、刑に処される事となる。
しかし名を替え、立場を変え、GNウイルスの研究に邁進し続けるのだ。
- 株式会社AMAHO製薬
- 本社と研究所のほとんどの人員がゾンビになるか、生死不明。
自滅とは言え、壊滅的な打撃を受けたAMAHOはこの世から消え去った。
しかし、その名は世界最大規模の薬害を引き起こした企業の名として、歴史に刻まれるだろう。
真実を暴く者の手で。
- まほろば市
- ほぼ完全に壊滅。しばらくは人の住めない土地とされ
ネクロウイルスパンデミックの全容調査が済むまでは隔離される事になる。
死の街まほろば。世間はそう揶揄する。実に皮肉な名である。
- A1K
- 予想通りと言うべきか、安住第一高等学校を拠点にした生存者グループにも
保菌者が居た様だ。
- しかし生存だけに力と時を費やした彼らは、その人物が保菌者だという結論に至っておらず
そのため、グループ内の生存率はほんの1%ほどだったという。
まあこれは元々の人数が非常に多く、それゆえに内部からゾンビが続出した事が原因でもあるようだ。
- その1%は、無事救助された。ゴールドホーム生存者の情報提供のお手柄である。
誰かを思い、気遣う。その行動だけが誰かを救う結果を生むのだ。
プレストーリー †
- 令和元年9月末日、夕刻。日本の地方都市、永野県まほろば市を未曽有の危機が襲った
電子機器の一斉不調。それにより相次ぐ交通事故。情報の遮断。突然の爆発…
突然の災害にまほろば市は騒然とし、市民は混乱に陥った
しかし、本当の災いはその後に顕れた
肉親が、友達が、隣人が、正気を失い唸り声を上げ人々を襲いはじめたのだ
怪物と変貌した人間、それを見たある青年は言った
「まるでゾンビじゃないか!」
屍体のごとく変色した肌、紅く染まった焦点の定まらない瞳、爛れた皮膚…
何よりも生者に群がり、噛み付き、肉を貪り喰らうその姿は
まさに映画やゲームに登場するゾンビを思わせるものだった
しかし何よりもこの街の人々の心を恐怖と恐慌に陥れたのは
ゾンビに襲われた者もまたゾンビに変貌してしまう、その現象であった
ゾンビは感染する。感染源は不明。自分が何時ゾンビになるか判らない…
そんな状況が市民をパニックに追い込んだ
我先に街を脱出しようとする者は、しかし徒歩以外の手段が無く、無数のゾンビに囲まれ逃げ場を失った
ここぞとばかりに街中で派手に略奪をはじめた暴徒は、同じくゾンビという数の暴力に飲み込まれた
市民を庇いゾンビの群れに立ち向かった勇敢な警官は、殉職後も街のパトロールを続けている
友達が怪物になった事を信じなかった心優しい少女は、友達のキスで怪物になった
そんな中――
偶々、郊外にあるホームセンターを訪れていた人々は
ゾンビになった店員や客に襲われながらもこれを撃退
店の中に立て籠もり、恐怖の夜を過ごし、そして翌朝を迎えたのだった
紅葉区編(1日〜10日) †
- 10月1日。生存者達はまず、情報を欲した。しかし、それは叶わなかった
電子機器の不調は収まらず、電話回線やネットは通じず、テレビも受信できなかった
宿直室にあった古びたラジオだけが辛うじて動作した
ノイズだらけのラジオからは、パニックが市から県レベルへ拡がりつつある事が聞き取れた
しかし、それでも国が無事なら、政府が無事なら、いずれ救助が来る…
そんな期待を胸に、生存者達はひとまずホームセンターでの共同避難生活をはじめる事にした
- ホームセンターの中は昨夜の襲撃により荒れてしまってはいたが
今のところ電気と水は使える。生鮮以外の食料や飲料もある。それ以外の物資も多い…
ここでなら、しばらく生きて行けそうだ、そう思えたからだ
- その判断が正しかったのかどうか。それはまだ、誰にも分らない…
安住区編(11日〜20日) †
- ゴールドホームでの避難生活は上手く行っていた
生存者達はおおよそ友好的で、物資集めと拠点の防衛を分担し
不自由ながらも生きる分には困らない、程度の生活の確保が出来ていた
しかし、それが長くは続かない事は誰の目にも明らかであった
- 紅葉区の人口密度の低さは、そのままゾンビの少なさとなり
それは安全という面では上々だったが、同時に物資の少なさも意味していた
このままでは、いずれ飢え死ぬしかなくなる。動ける力がある内に探索の範囲を拡げねば…
そう感じた生存者達は、ゴールドホームから最も近い、人口の多い街
すなわち安住区の探索を開始する事を決めたのだった
そして、その先にある妻本市。そこにあるラジオ局に辿り着き、情報を得る事を目指して
- しかし、生存者達は思い知る事になるだろう
これまでの生活がいかに安穏としたものであったのか
罹災時、山間の田舎に居た事が、どれだけ幸運だったのかを…
中央区編(21日〜30日) †
- 予想通り安住区は物資の宝庫だった。いや、物資だけではない
日々変動する状況の中、生存者達の多くは互いに歩み寄り、手を取り合い
大量の物資を集め、大量の猫を集め、大量の情報を手にいれた
氾濫する情報の中、生存者達の注目を集めたのがGNウイルスに関するものだ
それは増加し続けるゾンビと、ネクロウイルスの浸食に心身を脅かされ続ける生存者達には
希望の灯に思えるものだった
- 生存を望む者、真実を求める者、守りたいと願う者、不確かな希望に縋る者
彼らの想いを乗せ、バスは区を隔てる山を越え、走る
惨劇のはじまりの地、中央区へと
- ネクロウイルス、ゾンビ、GNウイルス、保菌者、AMAHO製薬、WHO、天文台――
全ての答えは、ここにある。災厄の渦の中央に
- 果たしてその希望は、残り僅かな命を賭すに足るものか。本当に希望と言えるものか
二十数名の生存者達の物語、その結末は神のみぞ知る
そんな者が居るならば、だが…
舞台設定 †
- 日時の設定
- 令和元年10月の日本が舞台になります
- リアル1日=劇中1日になりますが、日付以外はリアルに準拠しません
- 場所の設定
- 永野県まほろば市。それは田舎の市町村を合併する事により生まれた地方都市
このまほろば市の郊外、紅葉区にある中規模ホームセンター、ゴールドホームが主な舞台
生存者達はここを拠点とし、共同生活を送りながら、市内への探索を行う事となります
- キャラの設定
- プレイヤーキャラクター、および一部NPCを生存者と称します
- 日本在住の普通の人間キャラクターとしますが、別に一般人である必要はありません
- 状況の設定/序盤
- ホームセンターには一見、潤沢な物資がある様に思えますが
そこにいる生存者全員を養い続ける事は不可能です
しかし危険を冒し、人口密集地=ゾンビ密集地にまで赴く必要はないでしょう。今は…
- 電気、ガス、水道といったライフラインは「まだ」使えます
- (理由不明)電気、電波的な通信手段は途絶えています
- (理由不明)電子機器の多くは故障しています。車両の電装品も同様です
- (理由不明)近隣のゾンビは、夜になるとゴールドホームに向かい移動する気がします
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