竜騎士について † 
区分竜騎士で連想されるものとは？ †
【講義１：竜騎士とは】
はい、オラ。候補生はまだ来てないわけだし、練習みたいなもんだし基礎知識を整理しとくぞ。
まずだが『竜騎士とは何か』だな。これはかなり難しい。そもそも竜の概念からして国、時代…所謂古今東西違う
そこで３つほど、『竜が関わっている騎士』を俺で分けてみた。
【竜騎士】【竜騎兵】【竜騎乗兵】だ。各々説明しておくぞ。
あぁちなみにな、これは竜の観念についても関わってくる。んだもんでこういう関わりがあるものに絞っているわけだ、補足だからな。
【竜騎士：ドラグーンorドラゴンナイトetc】
まずこれだ。俺が教えることになる竜騎士な。
こいつは竜がそもそも高度な知識を持っていたり、俺ら定命（モータル）とは違い不死者（イモータル）であったり1000年単位の歴史を持ってたりとか…
とにかく生物としての霊位とか霊格が違う連中のを相手にする。
そんなやつがなんで人間とだって？大昔の戦争や今の人間の勢力図もあるな。まぁ事情は変わってきてるってことだ。
特徴としては唯一無二の力を得るが、その代償に国に属することはできなくなる。ここらは歴史の授業でやるからな。覚えとけよ。
あとそうだな…厳しい規律ではなく絶対的な戒律がいくつかある。それに逆らってはいけないのが俺たちだ
また、資格を有するものであり力を持つものでないとなれない。そうそうポンポンなれたら世界の勢力図は変わっちまうからな
ここでは、その資格を有するものでありながら力を持たないものを鍛える。
資格というか、資質だな。どういったものかはそこらへんは色々あるが、大体他の資質を有するものが見ればわかる。
候補生も俺が見て目星つけてたしな、次移るぞ
【竜騎兵：キャバリエ】
あーこれは竜をモデルにした鎧やら、それに纏わるものを使う騎士とか軍人のことを言う。
白竜騎士団とか、聖竜騎士団とか神竜騎士団とかそういうのな。うちの故郷のは特にやばかったな…デーモンスレイヤーの集団でもあったわ
竜が邪悪を祓うもの、という信仰から基づいている場合もある。
竜は力の象徴であるわけだからな。当然こいつらはエリートだから厳しい訓練を受けてる。その国随一の兵隊つっても過言じゃねぇ
【竜騎乗兵：ドラゴンライダー】
最後はコレだ。まんま竜に乗るもの。ただしこれはすごい広い意味だ。
竜に乗るだけだったら、竜騎士にでもできる。ただ違うのは、こいつらは組織された兵科の一つでもある。
量産型とか雑種っつーのもだが、馬の代理だったりペガサスの上位互換だったりキメラやグリフォンの代理みたいな意味合いもある。
これは野良のを手懐けることも可能な区分なので、比較的よく見るんじゃないか？
人よりいくらか大きいサイズの竜に乗る人間な。竜騎士はまぁ…家屋以上はあるのが殆どだから、違う。
一番敷居は広いが、多くはどこぞの国の軍隊に組み込まれていたり、野性のを手懐けて活用する組織がある。
資質は必要ないかもしれないが、まったく別のものが必要になるかもな、金とかコネとか
竜もまた、竜騎士のよりもいくらか生物的格は下がる。生物界の一種みたいな区分になんのかな。その分人間には比較的親しみやすい連中だ。
ちなみにこいつもここでは教えていない。なぜか、は近い種でありながら、別枠のものと誓い合っている俺らはそいつらにとって威圧になりかねない。犬が狼に怯えるように、な。
また、うちじゃ教えてはいるがな。ならないという選択肢も与えている。不用意な資質の乱用を避ける意味もあるからな。
なったらなったで失うものも多すぎる。華やか、英雄的叙事詩な存在に見えるかもしれないが実際そんなもんだ。
戒律 †
戒律�� †
ある程度始めてきた教室
はい、ようやく本国からきたな。つーわけで、今日から本授業だ。生活環境に文句は厳禁だぞ。
環境に文句言うやつは一生晴れ舞台に上がれない…かはさておき、それにも関わることだからな、今日は。戒律の話から始めるぞ
今に不満を言うよりも、今の中で出来ることをやれ。これは生活だけじゃなくて多くのことに言えるからな。
んじゃまず戒律の�気澄�
【戒律�機�竜騎士はあらゆる集団の枠組みから外されねばならない】
文字通りだ。つーわけで、国家所属の竜騎士とかは禁止されている。宗教団体所属の…とかな。例外的に竜騎士だけで作るコミュニティは許しがでているな。
これはまぁ、わかってると思うが世俗の国家や集団の影響を受けやすい人間を戒めるためだ。
ハッキリいうが、戦争や政治に利用されてはならないし、竜の方もそのような些事や低次元のことに関わるようであれば誓いを破棄してくるケースが殆どだ。
それでも時折そのようなのが現れるが…これが大変だ。竜や竜騎士が戦争や政治に関わると碌なことにならない。
竜がひとたび出れば、いかに堅牢な要塞都市だろうが1日しないで沈む。これは例えじゃなくて実例がある。
今回は、そこらを含めて歴史の話もする。この戒律について、浅くも深く解説しようと思う。
セ・エズ期の竜戦争
これが最も古い原因であり、戒律が出来た原因となった事件である…と言われている。
今から何千年前かはわからないが、そこまでいくと英雄叙事詩レベルの古代だ。ここらじゃ黄金暦という独特の暦を使っているらしいが…まぁここにゃ誰もいなかったぐらいの時代だろうな。
ベセル帝国がパーラヴァシー朝に攻め入った時、パーラヴァシーの一人が竜の力を以って戦争に赴いた。
この時の竜が邪悪な竜ダルサーヴァ…ン・ダルシャヴァとも記述されてるが定かではないがそいつは力を特に好んだため、破壊の限りを尽くした。
いつしか大陸全土を巻き込んで砂漠になるまで破壊しつくし、山は全て輝く石となり…ガラスだな。やりつくした後、ある竜エ・ソクマトゥが一人の人間と力を交わし、仲間と共に打ち倒した…等々
んでまぁ当時生き残った皇帝の子息セ・エズは利用することよりも離すべきだと考えたんだな。
ソクマトゥらは賛同する竜を集めて、人らと距離を取るようになった。人もまた離れたというよりはあまりの惨状に忘れようとしたんだな。
セ・エズはこれにより竜と、竜に関わる人を離して�気竜�律を建てた。それが戒律の基になっていると言われている。
ちなみにここら辺にいた竜は始まりの時代の竜とも呼ばれ、神によって産み落とされた…とも言われてる。
つっても石碑からとかそんなんしかわからん情報だ。確かなことは何もないが、戒律は残っている。戒律なしに考えても、まぁ納得できる話だよな。
イシェダルの竜教団
次にまたやばいのが現れた。セ・エズから結構たった時代だ。イシェダルの世にはもう竜のことなんて、そんな規則おとぎ話だろうってだけで誰も信じちゃいなかった。
だがその昔の伝承を信じた連中が竜教団だ。初めはただの…まぁ頭のおかしい連中だったんだろうな。
だがその呼びかけに応じた竜が出た。ガー・ラバスキオ。ダルサーヴァの子とも呼ばれてるヤツだ。
こいつは邪悪で、卑劣で姑息なヤツだった。セ・エズ期の竜戦争でもソクマトゥの追撃からいち早く逃れて闇に潜んでいたらしい。
伝聞と伝承だけだが、これがまずやばかった。何がやばいって、ラバスキオは自分の分身というか、子供みたいなのをすごい量生み出してたらしい。
現在みる飛竜の祖とも言われてるが、そこらへんはよくわからん。地域によってなにが始まりかは知る由もないからな。
合間に挟まったな。えぇと…まぁそういうわけで、いわゆる配下の連中と分体の竜が組んで空を埋め尽くした。
セ・エズ期の竜戦争は、竜と人と…竜騎士との戦いだったがここにきて大規模な戦争に至った。人間も必至に抵抗した。だが相手が悪い。
分体の竜ならまだしもラバスキオ自身と、やつの竜騎士はとんでもなく強かった。
おまけにラバスケイはどうやったかしらんがこの世のものとは思えない怪物を引き連れていたらしい。
現世の動物が混ざったキメラではとかと言われてるが…なぜ作れたか、とかそんなんは出てないな。
ただ単純な滅びではなく人間世界の終りかという地獄だったらしい。ん？で、どうなったかって？
帰ってきたんだってよ、ソクマトゥと竜の騎士がさ。
その竜の騎士が前のと同じだったかわからないけどな。
とにかくソクマトゥと竜の騎士は妖精や精霊、別の存在を引き連れて戻ってきた。世界の終りを食い止めて邪悪な竜を滅ぼすためにな。
人間や他の種族も死ぬ気で頑張った。敗北は即ち終わりだからな。生存競争に近かったんじゃないかって言われてる。
戦いはそれでも拮抗する程度にまで押し返した。だが、その中でソクマトゥと竜の騎士と妖精の女王…？が協力してラバスキオを異次元に封じることで戦争を終わらせようとしたんだ。
この作戦は成功して、邪悪な竜は討伐には至らなかったが異次元に封じられた。
だがその代償も大きく、ソクマトゥは滅び、その体はこの世界に還った。妖精女王も妖精界への門を閉ざしたり…精霊もまた、干渉を弱めた。
しかしまだ残る軍勢に立ち向かう存在は残っていた。ソクマトゥの竜騎士だ。黄金に輝く鋭い剣を持ち、ラバスキオの分体竜を悉く切り払った。
ドラゴンスレイヤーがここに誕生したんだ。
んで、この戦いの後…世界は平和になった。だが以前ラバスキオは生きており、異次元から干渉してきたせいで
邪悪な竜のルーツを持つ存在や、竜が生まれた。またこの世界ではソクマトゥがこの大地に還って生まれた竜らが生まれ、新たな竜となった…とある。
そういうわけで、今いる連中はだいたいそういうの…らしいとは言われてる。
鋼竜戦争
昔話だけじゃ飽きる？んじゃ最近の話をしてやろうか。
現代の話だぞ？詳しくは知らんけど、山がそのまま竜の土地があって…それを利用して近隣の国をぶっ壊そうとした連中がいたらしい。
まぁ一部の物好きの連中によって阻止されたらしいけど。その竜も体の表面いじくられていい気分ではなかったみたいだな。つても封印されてたらしいが…
んで、ここまで長くなったが。何言いたいかわかったか？
人が道を踏み外すのではなく、竜もまた道を踏み外すし、そそのかす場合もあるってことだ。
自分の資質や力のタケに合わないヤツが寄ってきたらまず警戒しろってか逃げろ。
わかるな？俺らはそういうすごい存在じゃねぇんだからな。自分を過大評価するのは今のうちにやめとけ。
つーわけで、今日はここまで。あとはメシくって補修作業入るぞ、わかったな
あ？鋼竜戦争についてもっと教えろ？つっても俺も詳しくねぇんだよな…
飛空艇クラ…クラなんとかを拠点にしてる連中がなんかやったとかそんなのしか聞いてないぜ？
直接竜騎士が関わった事件じゃねぇしな。国際指名手配のホムンクルスが関わってたとか？アホなこと言ってないでメシの準備しろや！
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