倫理のお時間です
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- かつて人界と魔界の総力戦と言える戦争があった。黄金歴と呼ばれる時代より遥か昔のことだ。時は流れ、人間の街で冒険者として暮らす魔族や怪物が見かけられるようになった。前述の黄金歴の頃だそうだ。だが、まだまだ現在ほど打ち解けた関係は珍しく…折に触れ小規模な抗争のようなものもあったと記録されている。そして今、人魔の境はいっそう曖昧になった。…ように見える。だが果たして「これから」もそうなのか。「これまで」の解釈に疑義はないか。今とこれからを生きる者として考え、答えてほしい。 --
- フゥン。まどろっこしい文章だな。質問をを二つに分けてそれぞれ回答していくか。
Q1:「これから」も人魔の境は曖昧になっていくのか。 A:無理だ。同種族内ですら争いは絶えんのに異種族が仲良く手を取り合ってなんてものは夢物語で反吐が出る。 Q2:「これまで」の解釈に疑義はないか。 A:世の中には今でも魔族というだけで虐げられる者もいれば人間というだけで虐げられる者もいる。 ここでいう「これまで」とは恵まれた環境にいる者の言うことなのだろうな。 平和の裏には血を流している者らがいることを覚えておけ。現世は幸と不幸の天秤の上に成り立っているのだ。 というか先日黄金歴の記録を読み漁ったが冒険者は魔族っぽい奴いっぱいころころしてんぞ。 -- ヴェル
- 評価は分けんぞ?ややこしくなる(同性愛はいかんぞ、非生産的な。ってのと同じ表情で)。…先に「これから」だな。いま妥協を選んでいる者たちもいずれは各々が主張を始め個々に競り合う時がくる…と。そして「これまで」では妥協の元に苦汁を舐めさせられている者の存在という問題提起か。なかなかに読ませる(にっこり)。…黄金歴には冒険先だけでなく、街中でも吸血鬼とそのハンターの対立などがあったそうだ。彼らもまた妥協の陰に涙した者たちなのかもしれんな(提出YP50+担当の好みYP35) --
- 実の所… 「これまで」という過去にも 「これから」という未来にも 正直あまり興味がありませんね…
今が幸せなら… それでいいのではありませんか? もし今 幸せではないのなら…? 貴方の「これから」に救いが訪れますように… -- オリヴィア
- 私が不幸そうに見えるか?絶不調だ(ははは。と乾いた笑い)物心ついたときから幾星霜、破壊しかして来なかったからな。今の立場はまさに慣れない日々だ。まあでも、気に入ってはいるし…私は「私のこれから」のために努力をしているよ。皆が成長し巣立っていく、より破壊しがいのある世界のために。…しかしガヴー、これはレポートというより宗教の勧誘パンプレットだな(提出YP50+担当の好みYP25) --
- うーん・・・「ナショナリズムが一地域の一時代で流行ることはある」と思います
でも「長く広い目で見れば曖昧さは進んでいく」かと・・・ 理由は・・・そうですね・・「一度混ざるともう分けることができないから」そして「交流ができてしまうから」・・・血に限らず、建造物や文化に及ぶレベルにまで混ざると後からそれを完全に排除しようとしてもどうしても強い反発を生むのではないでしょうか? ただその代わり、なにかまったく新しい区別が生まれる可能性はあると思います -- ソティス
- ふむ。曖昧になっていくのは基本的に不可逆であると。エントロピーの法則だな。確かに、真理だ。覆水は盆に返らず、朱に交われば漂白しようとも真っ白に戻ることはない…三枝がこの摂理にワンパンくらわしたようだが、アレは代償も相当高くついたようだな(うんうん。と頷いて)そして内部対立の可能性か。ヴェルの回答との違いは、旧態の対立の蒸し返しだけに限らず混じり合ったが故の新しい対立構造が生まれる可能性もあるということ。外敵の存在なくば、いずれそうなる…か?(提出YP50+担当の好みYP35) --
- 1つ目、混ざり始めた地域、環境でならこれからもそうなると思うね、何故なら混ざったのには何らかの理由があるから、共通の外敵があった、必要に迫られた等だね
でも今も混ざってない所は変化が無い限り今までのように混ざらない、曖昧にもならない 2つ目、そもそも2つを区別してる時点で変なんだよねー、混血が可能かつ変異体じゃなく子孫が残せるって時点で大きい括りとしては同一種族みたいなもんじゃない?黒い狐と黄色い狐が互いに別の種族だって主張してるだけのようなものだし、善悪、聖か魔かなんてのも勝手に今の時代が勝手につけた基準 んで1に追記、多分今まで混ざってこなかった所と、これからも混ざり続けるところ、後の時代でこの2つをまた勝手に区別するんじゃないかな?当の私達がどう思ってたかは未来の人にはわからない、今の私達が過去の人の気持ちを汲めないように -- セシリア
- クロスオーバーは必要に応じてやむなく起き、必要のない場所では起こらない。そして妥協を選んだ処とそうでない処との対立がソティスの危ぶむ新たな区別のひとつとして浮かび上がってくるだろうと。…人間の好奇心は時に必要を超えてクロスオーバーを生むようだが、概ね「その通り」なんだろうな。理解できないのは仕方ないのかもしれない。深い理由のないケースも含めるのならば尚の事だ(提出YP50+担当の好みYP35) --
- 「これから」…曖昧から更に融和へと、境界変化に至る可能性を否定はできない…というよりは、混血である私自身がそれを肯定したいのだと思います。
森の妖精種族という種族単位で視ても、光と影の対立から…別種族として成立したのが「これまで」。 無論、種としての長命さが故に記録ではなく記憶として「これまで」の価値観が留まっているのも対立継続の一因ではあるのでしょうが… 両親は双方の種族から今では弾かれた存在となり、私自身いずれの里へ踏み入る事は出来ません…それでも 両親が結ばれた事実はあるのですから。局所的に終るのか…それはまた「これから」次第であると。 いずれ訪れるという可能性までは否定したくないですね。 -- セセリ
- 長耳妖精族といえば私が世話になっているギルドの長もそうだな。混沌としたギルドを切り盛りし私などを招き入れるあたり、ヤツも相当特殊な部類なんだろうが…里にはたまに帰っているようだ。可能性への期待は強く持ってもいいだろう。いずれ訪れるというあたりが長寿種ゆえか…時代は若人が作り上げるものだ。作ればいい(提出YP50+担当の好みYP35) --
- (つかつかと現れ、片手に持ったボロボロの何かの生き物の皮で出来た古文書を置く)
この古文書が「これまで」だ。内容はこの際なんでもいい。これはある国の古い古い歴史が書かれてるらしいけどな。 (続いて、とん、と学園周辺で流通している携帯魔導端末を置く) そしてこの魔導端末が「これから」だ。一応今売ってるやつの最新機種だぜ。 んで、俺からの回答は以上だ。 -- シャオロン
- (左右の手に取り軽く見比べ、今ひとつ晴れぬ表情。理解に自信がない様子)書は秘匿が容易く正確な内容は閲覧者にしか受け取れない。これが人魔の境が曖昧になる以前の「これまで」として、魔道端末に代表される今の世界同時的な情報ネットワークでは情報の秘匿が困難だ。玉石混交たる情報に誰でも触れることができる。…時に混乱も呼ぶ。それが「これから」か?…さしあたり採点を保留にするわけにはいかんな(提出YP50+担当の好みYP25:暫定) --
- (推敲したレポート用紙と共に)これからも、これまでも…多分そうとは言えないと思います
(レポート用紙の裏に丸を描き、見せつけてから用紙の側面…薄っぺらい紙であることを見せる) 同じ物を見たとしても、その方法で全く違うのです。……気付いたのはこれのおかげなんですけれども(ピクロスの問題集を2冊取り出しページを開く、中央を一箇所塗りつぶす問題であり回答はそれぞれ「無人島」と「一番星」) ……何が正しいかは分かりません。ただ、その意味を違えない様に色んな視点や発想を持つ事が「これまで」を見つめ直し「これから」を生きる事に必要なのではと思います。(ご清聴ありがとうございましたと、一礼) -- アンジェ
- 説明が入るのは有難いな…(しみじみと)いろんな視点や発想が必要なのはよく分かった。パフォーマンスも、それを伝えるのに簡潔で分かりやすいアプローチだと評価できる。その多様なスタンスやインスピレーションでもって設問に答えるところまでやり遂げて欲しい。…結果としてルースは人魔のこれまでをどう見て、これからをどう読むのかと(提出YP50+担当の好みYP25:暫定) --
- …………あ。(しまった、肝心なところを答えて無かった事に気づいて)
え、えっと……?色々あって、あったんだなーみたいな…。あとはこれからは…こ、これから考えます!……すみません、今の事にいっぱいいっぱいなのでそこまで考えてませんでした… (アドリブでどうにかしようとしたが、アドリブよわよわを露呈して肝心な所が抜けていた) -- アンジェ
- さーて、ちっとばかし別の世界の話を引用させていただきまーす。国境ってのは文化の境界線で、それに対し侵略・防衛する戦争ってのはテメェマジそれやめろやぼてくりこかすぞ的な部分を含む訳ですね
相容れない部分があるから人は争う こっちの人魔もそのようなものではなかったかなと解釈いたす。ま、生き物としての作りが違うんだからしょーがないネ! そして時代が下るとでっかい戦争なんてしんどいしやめよーやってなり、国同士の交流も盛んになる。とすると文化の境界線である国境は曖昧になるかと思いきやそうではない。 結局の所譲れないところは譲れない訳であって、貴様それを言ったら戦争だぞって部分は残るわけですねー。 そうする中である文化帯の中で他の文化に対する過激派が組織立ち、他の文化へ攻撃を掛けることもある。対テロ戦争と呼ばれるアレデスな 人魔の「これから」もそのような形で動くんではないかなーと。怖いのは特定種族の弾圧とそれに対する反発、そして組織化。種族としての魔王軍でなく反政府勢力としての魔王軍が、これからの人間界を襲う的なんじゃないですかネー -- ベレッタ
- 直接目にすることのできない遠国や異世界の話は往々にして誰かに都合よく捻じ曲げられて入ってくるので気を付けたいところだ。…相容れようと進む世界に、どうしても相容れないものたちが取り残されて孤立を深め、世界と対立し、相容れないものたちの扱いについて世界の中でも対立が起きる。ほかの生徒たちも、そうした懸念を抱いているようだ。…私は取り残される側なので、その際はよしなに頼む(評価:提出YP50+担当の好みYP35) --
- 私見として、人魔の融和は人の社会を基本に…それが可能な者の間でだけ起きている。かつて小国を支配し生贄を差し出させることで外敵から国民を守るという共生関係を築いた吸血鬼も居たが、その関係を人魔の融和という者は居ないだろう。プライドを捨て人工血液を啜ることを選んだ吸血鬼や人肉食を禁忌としたオーガなどが人の法に従って初めて、人魔の融和と認められるのが現状だ。だが、そうすることのできない者たちも居る。人間の命だけを糧とする魂食らいや生命そのものを憎悪の対象と見るアンデットたち、神が作ったこの世界の荒廃や滅亡を目標に生きるタイプの魔族に…この世界への侵攻を目論む異界の神々。どうしても人と相容れない者たちはいずれ手を組み、立ち上がるかもしれない。それはかつての人魔の大戦よりも苛烈なものになるかもしれない。…これらには、私の希望的観測が多分に入っている。自分で自分の解答を評するなら(評価:提出YP50+担当の好みYP30)といったところだな。 --
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Last-modified: 2019-04-13 Sat 15:52:27 JST (1833d)