TOP 携帯用 FAQ 質問箱
永久凍土の法という術式が、北の万年雪の大地には存在している その名の通り、大地が凍てつき緑が芽吹くことを忘れて人の存在を許さない大地を作り上げる禁断の術式である ある一族に密かに伝承されている術式を不完全ながらも習得している男がいた 男は酒場の冒険者名鑑に名を連ねるごろつきで、日々を細々と暮らすだけの人間だった 男は冒険者の多くがその運命を辿る通りに、依頼を受けそしてその先で命を落とした……かに思えた しかし男には、不完全ながらも永久凍土の法があった。いや、不完全だからこそというべきだろう 命を惜しがり式を組み立てた男の、全てのものを凍らせる禁術は周囲を凍らせる事はなく、その男だけを永久に解けないとされる氷の中に封印してしまったのだ どんな手段を持ってしても砕けず、そして溶けぬ氷がひっそりと洞窟の奥底に安置されて数十年 何の因果か男の身体が収まった巨大な氷の塊は発掘され、高名な術師により解術を施される事になる もっとも、男の存在は既に死亡しており、その永久凍土の法に人間の最終目標である不老不死を見出した愚かなる人間達の手により 実験材料としての役割と、囚人という身分を与えられる事になってしまったのだが……
最新の4件を表示しています。 コメントページを参照
最新の1件を表示しています。 コメントページを参照