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男は転生した。元人足としての人生は終焉を迎えた。だが、それで終わりではない。男の魂は次の人間として転生したのだ。結局、輪廻する者はこの人生において、輪廻を終結させることはできなかった。永劫とも思われる苦しみは、まだ続いている。次こそは、その輪廻を終わらせることができるのであろうか。遠い異国にて、シャッドはまた、産声を上げた――
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シャッド>名簿/431301
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死ぬ度にその魂が肉体から抜け落ち、別の人間へと転生する人間。 もう一度生まれ変わるというわけではなく、死んで目が覚めると、いつの間にか別の人間へと転生している。 元々存在していた人間に突然シャッドの霊魂が憑依したのか、 あるいは生まれたときに憑依していたそれが目覚めての転生となるのかは本人も知ってはいない。 今までに幾度と無く輪廻転生を繰り返し、様々な人間や亜人に生まれ変わった。 数世代過ぎてしまうとその人間としての記憶は欠落し、最初の自分については記憶がなく、 何故自身が輪廻転生するかという理由をその失われた最初の記憶に求めつつ、 現在は元人足の冒険者として旅をしている。 安価な木賃宿に長期滞在している。 悪魔の少年のことがよく記憶に残っているようだ。 時を操る、あるいは過去を見る魔法について調べている。
本来の自分がどういった性格・性別であったかは本人も覚えていない。 数多の輪廻により出会いや別れを繰り返し続け、それに疲れ果て、いつも悲しげな表情を浮かべている。 あまり感情に起伏が見られず、なるべく人との付き合いを避けて隠者のような生活を送ることを目標としている。 輪廻転生のことを臆面もなく他人に言うので、半ば狂人のように思われることがあるが、 本人はそれを逆に楽しんでいる節がある。 東洋の修行僧や西洋の騎士、大犯罪人、あるいは亜人や幼い少女にも転生したことがあると語り、 そのために様々な知識を身につけており、それを人に話すことも少ない楽しみの一つとしている。 最初の記憶を取り戻し、輪廻の原因を突き止めてそれから脱却することが人生の目的である。 以前は繰り返される輪廻による苦しみで精神に異常をきたしかけたが、現在では精神も安定している。 様々な時代を生きたために、倫理観は薄い。故に少々残忍で、冷徹なところもある。
現在は中肉中背の男で、元人足であり、古い二重マントやスーツなどを着用している。 髪は黒く、割合に長い。顔は東洋の色が濃く出ている。 しかし、これはあくまでこの生においての容姿であり、次の生ではどんなものになるかは~定かではない。 前世は少女であり、少女のままで死んだ。さらに前々世は東洋の僧であった。
輪廻の原因や理由は本人の記憶の中には無い。 しかし、最初の人生にそれがあるとシャッドは確信しており、最初の人生の記憶を取り戻そうとしている。 魔術関連の話や、不死の法、黒い男などの言葉を聞くと頭痛が起こり、それらが輪廻と関連しているようである。 基本的な性格などはシャッドの霊魂のものであるが、肉体の性別により、その性別らしい性格や思考になることも多い。 遂に自分と同じく輪廻転生する存在にこの町で出会うこととなった。 角を生やした少女である。彼女は2000年、生き死にを繰り返してきたという。 自分の苦しみを共有できる存在が現れたことは男にとって途方も無い救いと希望である。 時を操る魔法……それについての言及を受け、本格的に輪廻について探求するときがきたのであった。