サン=ローラン家出身 アキ・フォーセット・サン=ローラン 442545 †
ID: | 441529 |
名前: | アキ・フォーセット・サン=ローラン |
出身家: | サン=ローラン |
年齢: | 享年23歳 |
性別: | |
前職: | |
理由: | |
状態: | |
その他: | ステータス/戦歴/冒険中? |
いつかまた: | みちしるべ |
同行者によれば、即死だった、という事だ。
恐らく、苦しまなかったはずである、とも。
遺骸は町外れの墓地に埋葬された。
川端荘の部屋の卓上に、一筆の手紙が残されている。遺品整理の最中出てきたものであるらしい。
「ちゃんとした手紙というものを書くのは初めてです。なので色々おかしいところがあるかも知れません。
変だなぁと思うところがあったら笑ってやって下さい。恥ずかしいですけど。
お世話になった人皆へ何か言葉を残すのはあまりにも大変だし、語りつくせないので簡単にまとめようと思います。
まず、きちんと向い合って謝れなかった皆へ。ごめんなさい。
きっと皆なら受け入れてくれるって思っていても、踏み出すのとても怖かったのです。
そして何より、嘘で身を飾っている自分が嫌いでなりませんでした。
謝られても困るとは思いますが、ごめんなさい。
謝った上で、そんな俺を受け入れてくれた皆へ。ありがとう。
皆が受け入れてくれて、励ましてくれて、背中を押してくれて、時には無関心で居てくれて。
そのおかげで、今ようやくそうしてもらえる自分を少し誇らしく思うことが出来ます。
自分を好きになるのは大変だけど、それでも一歩を踏み出す事ができたのは皆のおかげです。
ありがとう。
戻って来てすぐの時は皆の目が怖くて、何度も自室で吐いたりしていました。
今から思い返すと杞憂にも程があるというか、なんでもっと皆を信用出来ないんだ俺、みたいに思います。
それでも、やっぱり皆とまた一緒に居られた時間は楽しかったです。
あまりまとまっていない気がしてきたので、この辺で結びにしておきます。
なんかとんでもなく恥ずかしいので、この手紙が皆に見られない事を祈ります。
皆ありがとう。大好きです。
俺が居なくても、笑っていて下さい。
追伸。
一番大好きな人へ。
困らせてしまってごめんなさい。あなたがちゃんと、誰かを愛する姿を見られないのが残念半分、安心半分といった心境です。
あの時言った言葉に嘘はないです。そして、あの時言ってもらった言葉は、死んでも忘れたくはないです。
偉そうな事を言うようですが、あんまり思い詰めないで下さい。自分を大事にして下さい。
俺があなたの事を好きなように、皆もあなたの事が大好きなんだと思うから。
ありがとう。すきです。
さようなら。 またな。」
共同墓地の片隅、ささやかな墓石 †
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記録01 記録02
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| | 理由
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女装の理由 †
始まりから言ってしまうと彼は子供の頃から、つまりこの街に居た頃から同性愛者であった。
思春期を迎える前からそういう嗜好を持っていた彼は、引っ越してからも「普通の男性」であるべきという思いと自身の性的嗜好との矛盾を抱えながら生きてきたのである。
そんな彼は女性に対していつしか嫉妬心を持つようになる。自身がいくら努力しようが男性から愛される事が望めないのに対し、女性は女性というだけでごく普通に、男性に愛される。
彼にとって女性とは、常に認める事の出来ない敗北感を与える存在であったのだ。
そんな歪みを抱えたまま思春期に差し掛かった彼は、幸か不幸か”不老の呪い”を得る事となる。
老いることが無く、肉体は常に14歳の身体を維持される。その代償として、一日三分間火を見ずには居られないという精神的制約を課せられるそんな呪い。
常に二次性徴を迎える直前の身体であるということ。それはつまり、ギリギリ男女の境が曖昧な状態が維持されるということ。
屈折を抱えたままの彼は、これを機に一つの試行を行う。
それは即ち、「外見を女に近付ければ、内面がどうあれ男性に好いてもらえるだろうか」という疑問の解答を求める事だった。
幸いにして、その理由付けをでっち上げる事は難しくはなかった。呪いには元々精神的制約という代償が存在する。それを理由にすればいい。
結果は成功とも失敗とも言えなかった。
しかし、少なくとも彼自身は満足していた。「男性の内面を維持したまま、可愛い女性の格好をする」という捻じ曲がった行為は、彼が常に女性に対して感じていた敗北感を慰める役目は果たしたからである。
彼は嘘でその身を固めた。
その嘘が大切な親友に看破されるまでは。
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| | 彼の真実
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- 彼の女装は呪いとは全く関係がない。
- 彼は同性愛者である。
- 彼はそんな自分が嫌いでたまらない。
- だが、少なくとも、彼がどれだけ彼自身を嫌おうと、彼を好いてくれる周囲の人間は存在するだろう。
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| | 誰にも言えないと思ってた
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- 彼がこの街に戻ってから二年。付き合いのある人間であればいい加減違和感を覚える部分が多いであろう。
- 彼は不老の呪いを身に受けているが、不老の呪いの代償は一つである。
- 彼は『一日三分間火を見る』という代償の為に煙草を吸っている。
- 彼は誰も見ていない所(鍵を掛けた自室とか)では普通にズボンも履くし男の格好をする。
- 彼は他人の女性らしい振る舞いや、女性らしい身体つきを見ると苛立つ。
- 彼は同性同士でも猥談をすることが殆ど無い。物心付いた頃からずっとそうである。
- 彼は心が強くない。偽る事に耐え切れずよく一人で嘔吐する。
- 彼は抱えている葛藤を吐き出してしまいたいと思っている。同時にそれが他者に理解してもらえないだろうとも思っている。
- 彼は女性になりたい訳ではない。
- 彼は性同一性が生物学的性別と一致している。
- 彼は愛して欲しい。
- 彼はうそつきである。
- せつないよ。
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| | 設定・性格・特記事項
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設定・性格・特記事項 †
- 幼少期、それなりの資産家の父の元でこの街で育った。
- だが6年前父親が株の取引で破産、母親は出て行き父と二人で別の街へ。
- 以降荒んだ少年時代を過ごしていたが、ある時呪いを受けて不老の身体を得る。
- なんだ畜生とひねくれながらも呪いと小柄で細身な身体つきを活かして美人局紛いの手段で無為に日銭を稼いでいた。
- が、父親が死んだのを機に故郷に戻って来て、何を思ったか冒険者に。
- スレた性格にぶっきらぼうな口調。艱難辛苦が普通の少年を変えてしまった。
- 幼少の頃は年上の兄貴分に憧れ、自分もそうなりたいと思う普通の少年だったのだ。
- だが幼馴染の面子に何か頼まれたりすれば文句を言いつつも聞いてくれるだろう。義理堅い性格ではある。
- 呪いの代償もあり、煙草を吸っている事が多い。銘柄はヴァージニア・S・ライト・メンソール。
- もう一つの代償である女装は嫌そうにしつつ、こんなんでも洒落っ気は出さねーと、と女物の服を買うのが常。
- 呪いの影響で身体年齢は14歳で止まっている。膂力が無いので戦闘は専ら手数とスピード勝負。
- Equipment
- 軍用ナイフ「枯蔦」…サラが仕入れてくれた物。「葛」と呼ばれる釘を鍔の魔石で制御、追尾させる事が出来る。
- タクティカルナイフ…メインアーム。片刃の大ぶりなもの。ポーチのベルトにナイフシースを通して、腰の後ろに差している。
- スロウイングダガー…両刃のもの。腿の内側にガーターで吊ってある。4*2本。
- プッシュダガー…両刃のもの。握りこんで使用。超近接時の非常用装備。
- ウェストポーチ…厚手のキャンバス地で丈夫な物。煙草やらライターやら灰皿やら色々入っている。
普段は冒険者用の安宿屋で生活している。
- 図星を突かれると微妙な表情を浮かべるか、キレる。
- この名簿には幾つかの嘘が含まれていた。
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ステ画
シルエット
こめあう †