Codenumber:472965 “Rhodia Reed” Age:19 Sex:♀ Status/Record
語られることの無かった物語がある。
秘められたままの言葉がある。
だけど、この想いは。
Only 'my' witch!
Partner:アネス・P・アット
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■ふたりの居た場所■
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■日記の鍵は壊れている。■
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黄金暦209年 2月
◎お父様もお母様も煩い。男の人なんて嫌いなのに。
見たこともない人とお見合い、ましてや結婚だなんて考えられない。
大喧嘩の末、ありったけの貯金を持って家を飛び出してやった。
一人で生きていけるなら、冒険者だってなんだってするわ。
黄金暦209年 3月
◎街に出てみると、試験の為の受け入れ先を探しているという魔女の子たちの一団を見つけた。
皆明るく笑っていて凄く可愛らしい!
見ていると、早速契約を交わした人達もいるみたい。
私も少しは興味あるけど、知らない子と一緒に暮らすなんて、お人よしが意外と多いのかな。
◎依頼からの帰り、またあの一団を見かける。
その中に見つけた、心細そうに佇んで、だけど凛と背筋の伸びた真直ぐな眼の女の子。
グリーンのドレスに、一つに纏めた長い栗色の髪の毛が風に揺れて。
・・・あの時の光景は、一生忘れられないと思う。
気が付いたときにはもう私はその子に駆け寄っていた。
手続きは驚くほどに簡単だった・・・気がする。
覚えているのは驚いた表情の後、花のような笑顔で教えてくれた、あの子の名前だけ。
アネス・P・アット。 一目惚れって、こういうのを言うのかな。 なんてね。
黄金暦209年4月
◎あの子の淹れてくれるお茶は本当に美味しくてびっくりしている。
自分で用意するよりもずっといい香り。何が違うのかな。
◎二人で暮らすようになってから、少しだけ来客が増えた。
私は余り人と話すのは得意ではないけれど・・・。
玄関先からたまに聞こえてくるあの子の声を聞くと、これじゃだめだとも思う。
私ともっと気軽に話して、笑顔を見せて欲しいから。
◎あの子に(日記でも、名前を書くのは気恥ずかしいなんてバカみたい?)
お茶の淹れ方にコツはあるのか聞いてみた。
そしたら「特別なことはなにもしてないです、すみません」だって。
悪いことはしてないのにどうして謝るのよ、と返したらまたすみませんって。
私の言い方がきつい・・・のよね・・・あ〜もう〜〜
◎近くでお花見の宴会があったので少し顔を出した。
家と同じ、魔女の子達と暮らす人が沢山。性別も種族も色々。
話をしてみると皆、それぞれに自分のパートナーを大事にしてるのが分かった。
歴戦の冒険者、といった感じのする人達もちらほら。
だけど、パートナーを大事に思う気持ちなら私だって負けてない。
もっと強くなって、あの子にうんと頼らせてしまうんだから。
・・・あとやっぱり、話しやすい人もいたけど・・・男の人は苦手!!
黄金暦209年 5月
◎この間貸してくれたハンカチを目の前に、これを書いてる。
まだ返さずに、こっそり今度の依頼の荷物に紛れさせようと思う。
これがあれば、離れていても寂しくないって思えるような気がするから。
これって貴女のお気に入りなのかしら?汚さないようにするから許してね。
◎そろそろ出発の時間。戻ってきたら、一緒に買い物に行きたいな。
アクセサリーや小物入れ・・・なんでもいいから、お揃いのモノを二人で持って歩きたい。
こんな風に考えているのを知ったら、貴女は驚いてしまうかな。
でもいつかは伝えたい。
アネス、世界で一番あなたの事が好き。
黄金暦209年 6月
恵みの雨です。濡れて帰りたいのですが、貴女の家が濡れてしまうのでやめました。
それから、こんな雨の季節に雷の杖をいただきました。雨の恵みでしょうか?
早く使いこなして、電気代を安くしたいです。
黄金暦209年 7月
暑いです。先月の雨が恋しいです。一人で暑さの中にいるのはつらいです。
もっとつらくなるのは分かっていますが、外出をして、人とお話をしています。
でも水をたくさん飲んでも、人とたくさんお話をしても、すぐ乾いてしまいます。
黄金暦209年 8月
暑いです(滲んだ字で書いてあった)
黄金暦209年 9月
ようやく涼しくなってきました。風が吹くと気持ちがいいです。
今月の冒険で、冒険者ギルドから半人前の認定をいただきました。
半分でも、力になれるだけの力がついたんです。貴女にも見てほしかったな。
黄金暦209年 10月
実りの季節です。たくさん種のできた方も、できなかった方もいます。
私はあと半年で、たくさんの実りを結ぶことができるでしょうか。
私一人では、無理かもしれません。貴女がいてくれたら……
黄金暦209年 11月
紅葉の季節、冬支度が始まりました。眠りの準備に皆さん忙しそうです。
先日、貴女の夢を見ました。
内容は秘密です。いつか貴女に会った時に、直接お話ししましょう。
黄金暦209年 12月
12月は、静かなのか騒がしいのか、よく分からない季節です。
山の中はひっそりとしています。でも街中はいつも以上に活気があります。
私は貴女に、静かな子だと思われてはいなかったでしょうか?
本当は楽しくおしゃべりするのが好きなんですよ。
黄金暦209年 1月
暑いよりも寒いほうが好きなのですが、乾燥する時期ですね。
結局、夏と同じくらい水を飲んでいるかもしれません。
和装の方を見かけましたが、貴女にとても似合うだろうなと思いました。
黄金暦209年 2月
氷が張ってきました。雪も降ってきました。
土の中のほうが温かいくらいですが、貴女の家にいるともっと温かいです。
貴女に声をかけていただいて、本当に良かったです。
黄金暦209年 3月
一年間。長いようで、やっぱり長かったです。
本当はもっと待っていたいです。貴女に会いたいです。
貴女への感謝は、一生消えません。さようなら、ロディアさん。
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