ZS/個人イベント/命の価値は

  • 上御霊神社
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  • 夜も更けてまいりました。ご近所の迷惑ぬならぬよう、音量は下げてお楽しみください。 -- 進行 2023-05-30 (火) 22:04:22
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  • 上御霊神社
    • 雪の境内
      • (2023年の年末、大晦日――)
        (雪がしんしんと降る夜、しかし京の都は賑わいを見せている)
        (何せ寺社には事欠かない街だ)
        (二年参りの客を確保しようと、二千を超える大小様々な神社や寺が鎬を削っており)
        (それらを巡る観光客や地元の人々が、雪も寒さもどこ吹く風と溢れ返っている)
        (そんな中、京都御所の北に位置する上御霊神社は緊張に包まれていた)
        (神社の境内は注連縄により外界と隔絶されており、参拝客などは勿論いない)
        (居るのは北守兵右衛門を含める十数名の退魔師と、巫女装束に身を包んだ菫)
        (そして君達だけだ)
        -- 2023-06-03 (土) 19:48:09
      • (境内には篝火が焚かれ、積もりつつある雪を赤く照らし出す)
        (篝火の間に設えられているのは簡易的な社。祭壇というべきか…)
        (祭壇の上には、碧い勾玉が置かれている)
        (恐らくは翡翠。透き通る様な碧は水を思わせる)
        (これは立浪神社から運ばれてきた、多津那美比売命の御神体)
        (神霊が降りる先の器。所謂、神籬だ)
        (今からその御神体に、多津那美比売を降神させる儀式が始まるのである)
        (神事を執り行うのは神主たる北神兵右衛門。菫はまだ出番ではない)
        (退魔師達はこの祭壇の両脇に控える様に整列しており)
        (瑞祥高校の皆もまた、その列の中、あるいは祭壇の後方に侍る菫の傍に居る事だろう)
        -- 2023-06-03 (土) 19:54:22
      • (簡素な巫女装束に千早を羽織った女。十日の菊は菫の傍に。)
        (仮にこの場にいる者たちに説明されていなかったとしても、その立ち位置と佇まい)
        (何よりもその千早、白い菫の紋様から…女は、菫と同じ“捧げる側”であるとわかるだろう。)
        ………(言葉は無い。その代わり…菫に向けて、穏やかに微笑んだ。) -- 十日菊 2023-06-03 (土) 21:02:40
      • (平安時代より伝わる雨月家の陰陽師の正装、当時の宮中衣装である束帯をもとにした白い衣装を身に纏っている)
        (禊、祓行をして極力心身の穢れを取り去った状態だが)
        (その姿は退魔師達の側にあった――死期見の左眼が菫にとっては穢れにあたる可能性を重く見たためでもあり)
        (浄の力を司ることの出来る雨月の術、その力を役立てよ、と。国家公認退魔師として命を受けたためでもある) -- 2023-06-03 (土) 21:08:34
      • (「神を降ろすならそれに相応しい服装というのがあるんや」と錦次郎から言われた通り、いわゆる巫女服に身を包み退魔師の列の端っこに)
        (本当ならスミレの近くにいたかったのだが、クロからここにせい、との言いつけがあったから、当のクロはマヒナの影を離れ気配を隠していた)
        (右側頭部にはキツネ面、呪詛から守るためのあらゆる術を込めたいわゆるお守り、戦う力はないが少しでもスミレの傍にいたいとの思いだけでここにいる)
        (互助部の一員である事もあるが、国家退魔師である錦次郎の口添えもあったのであろう、彼女はここにいたとして訝しむ者はいないはずだ) -- マヒナ 2023-06-03 (土) 21:11:44
      • (十日菊の世話になり、同じ巫女装束を纏って同席させてもらえる運びになった・・・それでも、菫からは少し距離を置かざるを得ない事だろう) -- かなえ 2023-06-03 (土) 21:14:03
      • (学生の正装は学ランに決まってんだろ!とばかりにいつもの姿で颯爽登場銀河いぎりすじん)
        (まわりがいかにも神職でございますといった装束の人ばかりの中……えっお前"捧げる側"なの!?) -- 8世 2023-06-03 (土) 21:14:05
      • (空に舞い、振り積もる雪よりもなお清冽な白い髪をした少女…菫を見る。その白は何処までも透き通るようで、自身の髪とは違うな、と思った)
        (その姿は鈴懸を主にしたくすんだ黄色と白を基調にした山伏の衣装。普段とは違い重々しさを感じさせるそれは、言わずもがなの修験者の正装だ)
        (神道の流れも汲む修験道のその姿は、少し離れた退魔師たちの列に。自身の鬼は怪異ではないが、何かしらの影響があっては事だと) -- キミ 2023-06-03 (土) 21:17:01
      • うええええ何でみんないるの!?
        (菫がそう驚いたのは1時間ほど前の事。大御霊討伐のお役目に友人達が参加すると聞かされたのがその時なのだ)
        (プロの退魔師が何人も命を落とすと予想される戦い。そこに友人らが来る…)
        (当然菫は反対したが、それはもう手遅れなのであった)
        (退魔師である樒やキミがいるのはまあわかる)
        (しかし、それ以外の女性陣などはどういうわけか巫女装束だ!)
        (巫女は神に仕える者。この場合はすなわち神のものとなる者…)
        なんで、なんで…?どうなってるの…?
        (狼狽してキョロキョロと周囲を見回す菫の顔は)
        (誰か説明してくれよ!と言っているかの様だ)
        -- 2023-06-03 (土) 21:19:43
      • (なぜと聞かれれば優し気に微笑む、本当は抱きしめて撫でてやりたかったが・・・それは許されないらしい)
        なんでって・・・お前を一人にさせたくないから・・・かなぁ(怒られた、黙る) -- かなえ 2023-06-03 (土) 21:27:54
      • (特に、退魔師達の列から言葉を発する事はない)
        (精神は落ち着き払って 戦いの前の、緩やかな緊張の裡にある)
        (しかしそれはそれとして。明らかに落ち着きを失っている菫の方を一度だけ振り向いて)
        (b と、微笑と共にサムズアップを送っておいた)
        (大丈夫、任せとけ、というような意味で) -- 2023-06-03 (土) 21:29:43
      • どうもこうもあるか、お前がなんか怪異に襲われたりとかしたら駆けつけるって約束しただろ(ぼそぼそ。儀式を邪魔しないように小声でね)
        あとはまぁ……たぶんみんなそんなもんだよ、友達が死のうとしてるの黙って見てるのはやだって集まりだ。たぶん(こいつの動機はそんなもんだ!) -- 8世 2023-06-03 (土) 21:30:11
      • 前に言ったでしょう? 菫ちゃんの代わり…全部できるかはわからないけど、「やってみる価値はありますぜ!」って。
        (簡潔に言って、くす、と再び笑って…儀式が始まるのを待つ) -- 十日菊 2023-06-03 (土) 21:31:42
      • (位置的にスミレとは離れているし大きな声を出すのはまずいであろうと考え、小さく手を振ってから親指を立ててみせる)
        (凄く危ないの分かってないのでは?と思われても仕方がない仕草ではあるが……)
        (巫女服である理由は色々ある、マヒナ自身は知らされていないので特に不思議には思っていないないようだが)
        (ただ、自分がそうしたかったからここに来た、そう言う気配は感じられるかもしれない) -- マヒナ 2023-06-03 (土) 21:34:09
      • (菫がきょろきょろとすれば、彼女をの方を見て苦笑して肩をすくめる。その視線には「やれることはやっておきたいし」という感じの表情が)
        (内心…彼女が左手を失ったのは、自身の未熟のせいでもある。そんな事を心のどこかで思いながらも、おくびにも出さず)
        (が・ん・ば、と彼女に分かり易いように、口を大きく動かして伝える。いつかかけてくれた術のように、落ち着いて。あなたが要なんだから、と) -- 2023-06-03 (土) 21:37:23
      • それって…。
        (1人にしないため。その言葉はまるで、一緒に死ぬとも聞こえる)
        だめだよ、かなえせんぱいには唯ちゃんがいるのに。
        (一方でサムズアップをしてくる樒には頼もしさを感じる)
        (退魔師だという事もあるが、樒は自分の本音を知っている)
        (その上でこの場に来たという事は、きっと何か考えているのだろうと、それだけは分かる)
        (マヒナも同様だ。直に言葉を交わさずとも)
        (蛇神を式と使うほどのすごくてすごい陰陽師、菫はそう認識している)
        むしろ、おそいに来てるんだけどねー。せんせー攻撃!
        あっ先生を攻撃するって意味じゃないよ?
        (8世の言葉にはくすりと笑みながら答えた)
        (十日菊の言葉にはうんと頷き)でも、せんせーは、みんなは無事じゃないとダメだよ。
        みんなにはまだ、いろいろあると思うから。
        (人生の意味。存在意義、したい事、なりたいもの…)
        (生まれながらにそれがあった菫は、関わってきた多くの者にそれを問うてきた)
        (多くの者の答えは曖昧だった。だからこそ、それを見付けてほしいと思う)
        (そのためには、ここで散る事があってはならない)
        (そして何よりも、友人達に死んでほしくない。自分の替わりであれば尚の事)
        (キミの口の動きにはうん?となる)…ぱんだ?あ、がんばか!
        (だが激励されているのが分かり、多く頷いた)
        (もちろんだと。一世一代の晴れ舞台の死に舞台。全力を尽くすつもりだ)
        (そんなやり取りをしているうちに――)
        -- 2023-06-03 (土) 21:44:32
      • (――21時になった)
        (兵右衛門による儀式が開始される)
        (まずは全員参加だ)
        (上御霊神社の手水舎で手を清め、一列に整列する様に言われる)
        (凍結する直前に水はとにかく冷たいがそこは我慢だ)
        (さて、並べば兵右衛門が1人ずつ、大幣を用いて修祓…穢れを祓い落とす儀式を施してまわる)
        (並ばない場合は、モブ退魔師に舌打ちをされるだろう)
        (全員の身の清めを終えれば、祭壇に神饌を供える)
        (この京都でこの年に摂れた新鮮な秋の幸や、酒、特産品がずらりと並べられる)
        (ゴクリ。誰かが喉を鳴らした。…菫だ)
        (続くは祝詞。まずは祓詞の奏上により場を清め、二拝)
        (そのまま降神詞、神に降臨を願う祝詞の奏上に移る)
        -- 2023-06-03 (土) 21:45:35
      • 掛けまくも畏き多津那美大神――
        この神籬に天降りませとぉぉぉ――
        恐みぃ――恐みも白す――…
        ひふみよいむなやことももちよろず――…
        (まるで呟く様なちいさな声で奏上する)
        (これも神対し怒鳴る様な真似はしない、というお約束だ)
        (そして二礼、二柏手、一礼)
        (周囲の退魔師らも倣って頭を下げる)
        (ここまで、おおよそ1時間。儀式はゆっくりと、厳かに進む)
        -- 兵右衛門 2023-06-03 (土) 21:47:26
      • (菫には「大丈夫」と安心させるように微笑むも、これは多分逆効果かなぁと悩まし気)
        (それ以降は場を乱す様な事はしない・・・清め、(落とせたかは兎も角)大人しく穢れを払う儀式を受ける・・・「菫、ちゃんと飯食ってたのかなぁ」とか思いつつ儀式の進行を見守って) -- かなえ 2023-06-03 (土) 21:58:35
      • (清めの手水や冬の大気の刺すような冷たさにも表情一つ変えず、粛々と、形式に沿って儀式に参加する十日菊。)
        (動じないのは肉体の強靭さももちろんあるだろうが…元々最低限の神事の知識はあった事と、文献が少ないなりに多津那美大神について調べた事で)
        (他の参加者に遅れることなく、輪を乱すことなく。さもこの場にいる事が最初から運命づけられていたかのように、自然に振る舞っている。) -- 十日菊 2023-06-03 (土) 21:58:42
      • (儀式に粛々と参加する。その作法は慣れたものだ。神道式の儀式も行う故にだが、この程度の水の冷たさなどもっと慣れている)
        (それでも…兵右衛門の奏上が見事なのは分かった。それに僅か感嘆する。彼も決してただ菫を犠牲にして事を納めたいだけの人間なのではない)
        (神に仕え奉仕する神職として、相当な修行を行った人間なのは分かった。…だからこそ、やるせなさも覚えた) -- キミ 2023-06-03 (土) 22:01:26
      • (静かに儀式の作法に従う。似たような儀式の経験はあった)
        (その時は父親に連れられて。水の冷たさに声を上げて怒られたものだ)
        (菫が喉を鳴らすのに気付いて余裕があるのは良いことだ、とか思いつつ 刻一刻と儀式は進む) -- 2023-06-03 (土) 22:04:16
      • (儀式の流れにきょどりながらも周りに倣い一通り済ますことが出来た、クロは自分の影の中から出ているため穢れを払われても問題なく)
        (逆に言えば、ある程度は自身で自分の身を守らないといけない、ゆえに儀式が進むにつれ緊張感が出てくるのは仕方がない事だろう)
        (小さく息を吐く、気持ちを落ち着かせるための自分のルーティーン、その時になって慌てない様に心の中でそれを行いながら) -- マヒナ 2023-06-03 (土) 22:04:20
      • (わからん……ひょーえもんが何語で喋ってるのか、おれがいま何すべきなのかもわからん……)
        (でもまぁみんなじっとしてるし、いらんことはしないほうがいいだろ……と思い、見様見真似でなんか畏まったふうを装っておこう。不信心!) -- 8世 2023-06-03 (土) 22:11:53
      • (かなえの心配をよそに…)
        (昨日、物忌みを終えた菫は、たらふく飯を食ってきている!)
        (それは最後の晩餐、ではなく飢餓という禍を齎す怪異と戦うにあたり必要な準備だからだ)
        (むしろ)みんなはちゃんとご飯食べてきたのかな…?(逆に心配になる)
        (そんな皆の粛々と儀式に臨む姿は立派だ)
        (この国の神事に疎いマヒナや、そもそもアレな8世には少々不安はあったが)
        (儀式を潰す様な真似はしなかった)
        (でも、そういう様子もちょっと見てみたかったかも)
        (そんな事を思って、くすりと笑む菫であった)
        -- 2023-06-03 (土) 22:13:07
    • 神社の外(雷電スペース)
      • (二年参りのシーズンにも関わらず、京都御所北側に位置する上御霊神社は、不自然に沈黙している)
        (参拝者のための灯りはなく、もちろん屋台なども出ておらず)
        (神社の入口たる鳥居の前には、黒いコートに身を包んだいかつい男が番犬の様に立ちはだかっている)
        -- 2023-06-03 (土) 19:56:57
      • (珍しく刀も携えていない片刃が 罰当たりにも鳥居の上にちょこんと座りながら)
        (今日ぐらいはちょっとだけ許しておいて欲しいなぁ と思う) -- 片刃(カタノハ) 2023-06-03 (土) 21:05:41
      • (鳥居の上から 境内の方に向けて ただ祈りを捧げる)
        (何に? 何を? 祈っているのかも わからないままに) -- 片刃(カタノハ) 2023-06-03 (土) 21:09:30
      • (鳥居の前で番をする男が、じろりと片刃を見上げ、睨む)
        (不敬にも程がある片刃の行動。しかし咎めはしない)
        (何せこれから始まるのは、この神社に祭神にケンカを売り、あまつさえ討伐する行為なのだから)
        -- 2023-06-03 (土) 21:09:52
      • (菫と共に と居並ぶメンバーを見て)
        (一つだけ祈りが決まった)
        (せめて 互助部のみんなごと全部持っていくのはやめて欲しいな と)
        (期せずして菫と似たような想いを) -- 片刃(カタノハ) 2023-06-03 (土) 21:51:51
  • 👻
  • 上御霊神社
    • はじまる異変
      • (時刻は22時を回る――)
        (雪の中、傘も差さずに儀式の進行を待つだけの身には、寒さが堪える事だろう)
        (あるいは若者達にとっては緊張の維持の方が大変か)
        (しかしその寒さは更に深刻さを増してくる)
        (静かに降っていた雪が次第に激しさを増し、風が強まってきたのだ)
        (しかもそれは上御霊神社の、注連縄の内側だけだ!)
        (空を見上げれば気付くだろう)
        (神事が執り行われているこの場所、その上空にだけ)
        (黒い雲が重く厚く集まりつつあり、天候が急激に悪化しているのだ)
        (これから起こる禍。それを予兆するかの様に)
        (異変に気付くと退魔師達はそれぞれの得物に手を掛け、緊張の色を強める
        -- 2023-06-03 (土) 22:15:01
      • そりゃあそうじゃろうな。
        なにせ自分の社、自分の本殿の真ん前で別の神を降ろす儀式をしておるのじゃ。
        大御霊も相当頭に来ておるじゃろうて。
        (少々可笑しそうに兵右衛門が言う)
        (そう。ここまでの儀式は多津那美比売の降臨を願うと同時に)
        (上御霊神社の祭神たる大御霊への挑発、宣戦布告を兼ねていたのである)
        皆、備えよ。そろそろ出てくるぞ。
        (兵右衛門が眼光鋭く、本殿を睨む)
        (同時にその本殿の前扉が、内側から弾け飛び)
        (中から黒い煙の様などんよりとした、負の気配――)
        ホロ…ベ…
        (――所謂瘴気が溢れ出してくる!)
        -- 兵右衛門 2023-06-03 (土) 22:16:31
      • (ううん、あからさまになんか出てきそうな気配……雪もすげえ吹雪いてきたしさむいし)
        \じゃきんじゃきん/(あっ退魔師の人らも武器構えてる……やっぱ来るんだなうわさの大御霊が)
        ってオイ!?さっきからなんの儀式してんだと思ったらケンカ売ってたのかよアンタ!?(そりゃ怒るわみたまさんも!)
        うわーなんかもうあからさまにヤバい空気が神社から漏れてきたし!
        なんだやんのか!?よその神社見習えよクリスマスでも参拝客受け入れてしめなわにクリスマスリース飾ったりすんだぞ!?(了見の狭い神に文句を言う!) -- 8世 2023-06-03 (土) 22:32:28
      • (【頑強】は温度の変化にも対応する、【再生】も、この低温で弱った細胞の一つ一つを修復してくれるし【学習】はその工程を最大効率で回してくれる)
        (だからこの寒さでじっとする事も、冷水を受ける事も、他の者よりずっと耐性がある・・・それが好まれるかどうかは別問題であるが)
        (大御霊の出現は予知能力によって判明したと言うが、卵が先か鶏が先か・・こんな事をするから大御霊が来たのではないか・・・そんな風に思ってしまう)
        (勝算がある以上彼らは実行しただろうし・・・何よりもう手遅れだが)
        ・・・(自分達に捧げものをする時間は与えられるのか?周囲の状況を見て) -- かなえ 2023-06-03 (土) 22:33:57
      • (来たか、と。背中に嫌な汗をひとつ流す。予兆のみで、大御霊とはこれほどのものか、と)
        (弾け飛んだ本陣の扉から溢れ出だす瘴気を後方で待機する巫女達の元へ通すまいと)
        臨兵闘者皆陣列在前――
        結界式・碧葉 襲(かさね) 浄寂式・茅花流
        (水気の持つ浄化の力に基づく結界が、幾重にも展開される――他の退魔師も結界を展開するならば それと協調するように)
        (左眼から溢れる霊力は、常にも増して滾々と吹き上がるようで)
        (多津那美比売の降臨が成るまでは、ここで止めると) -- 2023-06-03 (土) 22:35:21
      • …っ!(今まさに姿を現さんとしている大御霊に対して退魔師たちが、生徒たちが構えるのを見て、十日菊も一瞬その列に加わりたい衝動に駆られたが)
        (…自分は戦うために今ここにいるんじゃない。皆を護るためにいるんだ。そう思い直し、多津那美比売の降臨を願う儀式へと意識を集中する。)
        (もし万が一、菫をはじめとした祭壇側にいる生徒たちが浮足立ちそうになったなら)…大丈夫。先生がいるから。ね?(と宥めることだろう。) -- 十日菊 2023-06-03 (土) 22:39:25
      • そうよ。今宵、大御霊が顕現する事は予知されておった。
        しかし、予知というのも不思議な事に確実ではない…。
        なのでこうして確実なものとするのじゃよ。退治する用意を兼ねてのう。
        下手に日をずらして顕現されても迷惑じゃしな。
        (8世のツッコミに対し、兵右衛門ははっはっはと愉快そうに答える。同時にかなえが抱く疑念への答えともなる言葉か)
        (もっともこの言葉は少々強がりでもあるが…)
        (顕現しないのであれば、それに越した事はない。しかしそれも無理というものである)
        (1000年に渡る大御霊への信仰と畏れ、そして願い…)
        (こんな世界を、こんな国を滅ぼしてくれという人々の願いが抑えきれなくなっているのだから)
        -- 兵右衛門 2023-06-03 (土) 22:40:51
      • (「来るぞマヒナ、備えよ」耳の奥にそんな声が響いたと思えば、びょうとの風音が激しさを増す)
        (ただの風とは思えない冷気と寒気は、今顕現しようとしているモノへの恐怖から呼び覚まされたものか)
        わ、わかりました!(兵右衛門の声と周囲の退魔師の動きもあり、マヒナも錦次郎から預かった札を手に取り発動させる)
        (3重に張られる結界に込められた霊力は錦次郎のもの、大御霊の瘴気であっても多少は持ち堪えるとの計算だが…)
        (そしてクロはまだ時を待つ、我の出番は大御霊が現れてからである、と) -- マヒナ&クロ 2023-06-03 (土) 22:41:24
      • (来た。大きな存在、巨大なる存在がやってきた。見上げればコールタールのような黒い雲。そこから顕れる者を象徴するような)
        (慌てることなく、落ち着いて鹿などの皮で作られた山伏の雑嚢…引敷から百八つの茶色の玉持つ伊良太加数珠を取り出す)
        …やる気あるのはいいんだけどさ。必要以上に怒ってより強い力を発揮しちゃいました、じゃ洒落にならないよ?
        (ちょっと呆れ顔で可笑しそうな顔をしてる兵右衛門に釘を刺しておく。もっとも…伊達や酔狂でこんな大掛かりな事はすまい、とも思っているが)
        オン・マユラ・キランデイ・ソワカ…!(数珠に霊力を込めて、結界の意念を込める。そして真言により発気し、結界を開き、広める)
        (恐らくは、と物理的な強度よりも対魔や対邪に重きをおいた霊的な結界。浄化の力持つ樒の結果や他の退魔師の結界を補佐するように) -- キミ 2023-06-03 (土) 22:41:54
      • (瘴気は並大抵のものではない)
        (あまりに異常な量と密度をもっている)
        (普通は「濃ければ感じとれる」程度の嫌な気配が瘴気だ)
        (それが目に見えるほど、いや視界を遮るほどに色濃く、死臭すら漂わせており)
        (触れれば、粘つく様な圧力と身体を汚染されるかの様な嫌悪感を齎すだろう)
        (そんな特濃の瘴気が、またたく間に渦を巻いて拡がり)
        (上御霊神社の境内を埋め尽くし、この場の皆を取り囲み)
        (瘴気を閉じ込め押さえこもうと設置された多重の注連縄すらアッサリと引き千切って)
        (境内どことか上御霊神社を丸ごと覆い尽くしてゆく!)
        (人間達は瘴気の僅かな隙間から、互いの姿が見え隠れする、と言った有り様だ)
        (その瘴気のあちこちから)ホロベホロベホロベホロベホロベホロベ
        (この神社に祀られていた御霊の無念と)
        ミンナシネミンナシネミンナシネミンナオナジニナレ
        (同じ怨みを抱く、人々の怨嗟の声が溢れ、こだまする)
        (しかも、多津那美比売の神降ろしはまだ途中なのだ!)
        -- 2023-06-03 (土) 22:51:32
      • (退魔師達の仕事は、御役目様たる菫と、神事を進める兵右衛門)
        (そして本来は一般市民である十日菊やかなえ、8世らの護衛だ)
        (彼等は祝詞を、御経を唱え、あるいは魔術による障壁を張り、体を張ってその務めを果たす)
        (まだ瘴気からの直の攻撃はない。しかし時間の問題だろう)
        -- 2023-06-03 (土) 22:51:58
      • しかしまあ、随分の気の早い事じゃな…!
        (兵右衛門に焦りの色が見える)
        (瘴気の出現が早い。異能者による予知とは異なる展開。明らかに運命にズレが生じている)
        (当然だ。本来この場には居ない筈の人間が、何人も参戦しているのだから)
        (しかも異能者や、怪異に近しい者までもが)
        (怪異は怪異を呼ぶ。異能者は異能者を呼ぶ。そんなジンクスもあるが…)
        (それ以上に、このズレを招いたのは誰だ?何だ?と考える)
        (菫様が小学校ではなく、高校を選んだためか?)
        (瑞祥高校。菫様と学友達の縁がこの運命、世界線を引き寄せたのか?)
        (あるいは――)
        (兵右衛門は樒の方をちらりと見る)
        (雨月樒。彼が菫様の死を視た、知った。そこが分岐点か)
        (それとも八坂の神の導きか)
        (様々な推測が頭に浮かんでは消えていく。兵右衛門はかぶりを振る)
        (今は目の前の事に、神事に集中せねばならない)
        (兵右衛門は玉串を手にとる。これを奉納すれば降神の儀は終わる)
        それまでは、な…!
        -- 兵右衛門 2023-06-03 (土) 22:56:24
      • (しかし瘴気の主、大御霊の動きの方が、早い)
        ニクイニクイヌクイ…
        ヌクヌクヌクヌクトコエフトルトメルモノタチ!!
        (瘴気の一部が巨大な人の形を形成してゆく)
        (その途中で放たれるは呪いの言葉)
        ウエヨウエヨウエヨハラスカセウエクルシメ
        (呪いの言葉はその声が届く範囲の全ての生物に効果を及ぼさんとする)
        (しかもその呪いは強烈だ。防ぐ手段が無くば、呪いに晒された者は)
        (またたく間に急激な空腹、いや飢餓感に襲われる)
        (まるで3日も何も口にしていないかの様な、苦痛を伴う飢えに)
        -- 大御霊 2023-06-03 (土) 22:58:24
      • (死期見の魔眼は その裡に秘められるより明確に多くの霊力を 滾々と――何処からだろうか、汲み上げて供給しているようだ)
        (この正念場を持ち堪えさせようと、何らかの助力が働いているかのように)
        (兵右衛門がこちらに向けた視線の意味。俺が死期見をしたのが分岐点――きっと、それは間違い無いだろう)
        (それが無ければ、菫の運命が互助部と繋がることもなく。ここにこれだけの人間が集うことは無かった)
        (菫はひそやかに役目を終え 後で知った者たちが哀しみ、そして仕方なかったと 己を納得させるだけだったはず)
        (しかし、そうはならない。そうは、させない)
        (あの御籤が運命を分岐させたのであるならば。八坂の神の助力のひとつもあれかしと乞い願う)
        八雲立つ 出雲八重垣 妻籠に 八重垣作る その八重垣を
        (菫たちを飢餓の呪詛から守護する樒の結界に、その力が乗るかどうかは、果たして神のみぞ知るところだ)
        (かの神が妻のいます宮殿に八重垣を作って守ったように その背に友を守りたいという想いは同じであると 彼の神に知らしめんと強く、強く祈る) -- 2023-06-03 (土) 23:13:03
      • 〜〜っ!!(呪詛への一切の防御手段を持たず、さらに「多津那美比売の嫌う異なる物」に当たる恐れがある退魔用具を一切身に着けていない十日菊は)
        (大御霊の飢餓の呪いを余すところなくその身に受けてしまい…)………すぅーっ…はぁーっ…すぅーっ…はぁーっ………
        (…十日菊の呼吸がゆっくりと、穏やかなものへと変わる。どうやら…反射的に代謝速度を大きく落とし、エネルギーの消費を抑えている様子。)
        (これは彼女の健康診断をしたことのある医師、そしてその結果を聞いた本人と両親しか知らない事なのだが)
        (………十日菊舞華は、5年以上飲まず食わずでも、半冬眠状態で生きることができると推定される。…つまり、三日程度は絶食の内に入らないのだ…!) -- 十日菊 2023-06-03 (土) 23:14:14
      • 他人のせいにすんなよ(やるべき事があるんだろうがと割と棚上げ気味)
        ・・・あんまり強い言葉を使うなよ(大御霊を見上げ、呟く・・・目に見えるほどに濃厚な瘴気だが・・・むしろ何処か懐かしさを覚えてしまうのは己が魂のせいか)
        ただまぁ・・・こういうのはよくねぇな(耐性があっても多少は腹が減った、そんな気がする・・・「かなえ」の部分が強く反応しているのか) -- かなえ 2023-06-03 (土) 23:19:24
      • まじかよもー……目に見えるくらいの濃い魔力とかうまれてはじめてだぞちくしょう!これが神の力だーってか見せつけてんじゃねーぞ!(術理が違えば解釈も違う。エドワード的にはこの瘴気の渦が「魔力の塊」に見える)
        (これが「魔力の源」神がただそこにあるで溢れる力なら変換して無力化することは難しくない。しかし「瘴気」という形と指向性を持ってしまっている以上…)……どうしろっつーんだこんなもん!?(無力!絶対に無力!)
        あーもーちゃんと訓練しとくんだったなぁほんと!ごめんなー退魔担当の人ら!俺なんもできんから……え?むしろなんもすんな?
        だよな……おれ捧げ役だもんな……でもこうしてじっとしているだけというのは……!(ぐぬぬ。待つ立場はつらい) -- 8世 2023-06-03 (土) 23:21:19
      • (これほどまでか、と結界を維持する数珠へ思わず力が籠もる。呼応して大御霊だけではなく、土着の霊までもが怨霊化している)
        (大きく広げていた結界を、人間を、特に退魔師でない者たちを守るように狭める。その分だけ、結界は結界としての防御を高めるだろう)
        (しかしそれも付け焼き刃だ。人の形を持った大御霊は瘴気ではない、明確な呪いの呪詛を放ち始めた)
        (淡い光を放っていた数珠の輝きが増す。今の自身だけではない、十日菊へいつか託したような、数珠へ常日頃溜め込んでいた霊力を使い初めたのだ)
        …こな…くそぉ…!恨んでばっかじゃ、建設的じゃ、ないでしょぉ…!(結界の暖かく白い輝きが霊的強度を増していくが…これも、いつまで持つか) -- キミ 2023-06-03 (土) 23:22:46
      • (菫は、見たこともない様な瘴気の濃さと量。それに当てられて口元を抑える)
        き、きもちわるい…よ…。
        (恐怖はない。それを感じる事は出来ない様にされている)
        (驚きでもない。大量の瘴気が出る事は、教えられていた)
        (しかし、異常なまでに気分が悪い。吐き気を覚え、発熱も感じる)
        (瘴気が微かに触れた右手、その肌が真っ赤に腫れる)
        (まるで、急性のアレルギーの様に)
        なんかふらふらする…。みんな、は…大丈夫?
        ひょーえもん、早く…!
        -- 2023-06-03 (土) 23:26:12
      • uhhh...!気持ち悪いです、でもっ……触れたら死ぬ瘴気なら、以前も経験しています!(それは両面宿儺との戦いの場の事)
        (その力の差はともかく、経験しているとしないとでは天と地の差があるだろう、削り取られていく結界を都度新たに張り直し、余裕があれば近くの退魔師のフォローも行う)
        (預かった符の残りはまだまだあるものの、この調子で多津那美比売の権限まで間に合うかは分からない、そして飢餓の呪言、それに反応したかのように狐面が淡く光を放つ)
        (ミカゲから教えて貰った倉守神社の狐面、豊穣神宇迦之御魂の加護を得たそれであれば、わずかでも対抗する手段たりえるだろうか) -- マヒナ 2023-06-03 (土) 23:26:42
      • 粋がるでないぞ千年程度のクソ餓鬼が(吐き捨てるようにそんな声が聞こえれば、顕現した大御霊の正面から7つの影が正気を突き破り天へと伸びた)
        (怪異は怪異を呼ぶ、或いは兵右衛門の指摘は正しいのかもしれない、今のクロは式神の契約を破棄した7つの頭を持つ大蛇の大妖、黒蛇そのものなのだから)
        (かつて平安の都で人に対しそうしたように、大御霊の瘴気をそして大御霊そのものを大口を開けて噛みつく、飢餓の呪いですらそれで補填するかのように貪欲に)
        (これで倒せるとは思ってはいない、これも退魔師と互助部のメンバーの負担を減らし、そして多津那美比売を降ろす時間稼ぎにすぎない)
        急げよヒトの子よ!(だが、それにもリスクがある、いつまでクロがその意識を大御霊に飲まれずに耐えられるか、だ) -- クロ 2023-06-03 (土) 23:27:08
      • (菫の叫びにせかされる様に、周囲の退魔師の援護を受けながら)
        (兵右衛門は捧げ持った玉串をそっと祭壇に供え様とする)
        (しかしその時、上空の暗雲から一筋の雷光が降り注ぐ)
        ぐああああああーッ!!!
        (轟く轟音と悲鳴。吹雪と化しつつある雪を貫き、雷撃が兵右衛門を撃ち抜いたのだ)
        (それをしたのは、もちろん大御霊)
        (人の腕の形をとった瘴気が、兵右衛門を指さしていた)
        (肉が焦げる臭いと共に、その場に倒れる兵右衛門)
        (玉串もまた焼き焦げて四散した)
        (その様を見て、残り少ない退魔師らが動揺する)
        「こ、このままでは、玉串を捧げねば儀式は完了しない!」
        「何か、何か替わりになるものはないか!?」
        「神を、多津那美比売命を現世に降ろす、よび水となる何かは…!」
        -- 兵右衛門 2023-06-03 (土) 23:32:12
      • (一方、菫は懐から短刀を取り出すと、その鞘を捨てた)
        (それは最早、刃を鞘に納めないという不退転の意思の表れだ)
        だいじょうぶ、多津那美比売は見てるよ。菫にはわかる…。
        (そう告げて短刀を逆手に持ち帰る。片手しかないのでその動きは少々たどたどしいが…)
        儀式が終わってなくても、菫が身を捧げれば、清めの波は来る。
        そういうけーやくだから。
        (皆に向けそう言うと、菫は目を閉じ、片手で短剣を振り上げる)
        -- 2023-06-03 (土) 23:33:05
  • 👻
    • 迫り来る異変(雷電)
      • (終わる 終わる 儀式が 終わってしまう)
        (これを超えなければ明日は来ないのだ)
        (いっそ目を覆ってしまいたくなる でも 覆えなくて) -- 片刃(カタノハ) 2023-06-03 (土) 22:27:17
      • 注連縄を引き千切り、神社の内側から黒い煙の様な瘴気の渦が、渦を巻きながら神社の外周へと迫ってくる!)
        (瘴気はとりあえずは神社の敷地内にとどまりはするが、神社の外…人々が行き交う通りへと溢れ出しかねない程の量だ!)
        (そしていずれは、それらの人々も異変に気付く事だろう)
        -- 2023-06-03 (土) 22:55:23
      • (瘴気が漏れいでるかの境界の狭間で 瘴気の主を見上げ)
        (1000年も)
        (何故 そんなにヒトを恨めるのか)
        (何故 そんなにヒトを想えるのか)
        (わからなくて)
        (わからなくて)
        (その身を抱えるように縮めた) -- 片刃(カタノハ) 2023-06-03 (土) 23:14:48
  • 上御霊神社
    • 護るもの、捨てるもの
      • (突然の雷撃。怪異の姿を取りつつある大御霊により、兵右衛門は倒され)
        (最早、菫が自らの命をもって多津那美比売の権能自体を顕現させるほかない…)
        (そう思われる状況下で、瑞祥高校の若者達はいかなる判断をし、行動を起こすのか――)
        (瘴気と吹雪が渦巻く混乱の中、選択の時が訪れ様としている)
        -- 2023-06-03 (土) 23:38:32
      • (十日菊は、さもそれが当然であるというかのように、菫の手から短刀をスイと奪い………朗々と、多津那美比売への奉納の言葉を謳い始める。)
        多津那美比売命に、畏み畏み申し上げます。 私、十日菊舞華より、二つの捧げ物がございます。
        それはどちらも私の最も大切なもの………記憶、思い出にございます。

        ひとつは過去の思い出。最愛の人とともに過ごした思い出です。名を十六夜(いざよい)菖蒲(あやめ)と申します。
        彼は私とよく似て…馬鹿なくせに自信過剰で、それでいて私と違ってお人好しのお節介焼きで…優しい、男でした。
        学生の時分の3年に満たぬ間ではあったものの、ともに喜び楽しんだだけでなく、怒りや哀しみさえも分かち合い…
        最期の別れは一際悲しいものでしたが、それすらも今の私の大切な一部………
        菖蒲(あやめ)とともに過ごしたすべての時が、最高の思い出です。 先ずはこちらを奉ります。

        もうひとつは現在の思い出。この京の地に来てから今まで、教師として最愛の生徒や友たちとともに過ごした思い出です。
        真面目な子、不真面目な子、幸せな子に、不幸な子。様々な生徒がおります。ただ、皆同じなのは…
        各々何かしら足りないものがあり、それを補い合い…互いに助け合いながら、学び成長している、というところ。
        かくいう私も先生を名乗ってこそおりますが、実際は文字どおり先に生まれただけの、至らぬ所だらけの身。
        いえ…これまであらゆる事に失敗し、それから逃げ続けて転がり込んだのがこの京都となれば、私と彼ら彼女らを比べるのすら烏滸がましいかもしれません。
        ですが…皆はこんな私も受け容れてくれました。優しく、とまでは言えないかもしれませんけれど…ふふっ…
        …そんな瑞祥の生徒たちは、私に「ただ共にある事の喜び」を教えてくれました。…生きる意味を、思い出させてくれました。
        こちらもまた最高の思い出であることは………この場にいる当人たちをご覧になれば、おわかり頂けることと思いますよ?

        ………多津那美比売命へ私から奉りますは、以上の二つにございます。
        願わくば、貴女様がこの十日の菊の思い出をご覧じ少しでも笑ってくだされば、この上ない喜び。
        欲を申しますと、現世も存外に面白いとお思い頂き…この場にお越しくだされば、まことに嬉しく思います。
        (話し終えると、短刀に両手を重ね、神への礼法をもって深く、深く頭を下げた。) -- 十日菊 2023-06-03 (土) 23:39:22
      • おい兵右衛門!!(思わず叫ぶ)・・・くそっ(手の中のコーザリティカードを見る・・・ここで使えば全てはご破算・・・あるいはそうやって叩きのめす手もあるのかもしれない・・・二つに一つ)

        ・・・(首を振る、初志貫徹、この力はこの場において邪魔になる筈だ)
        菫!(叫び、呼び止める)・・・命を絶つのは少し待ってくれ・・・先にアタシにやらせて欲しい!・・・死ぬつもりはないけど、アタシも、多津那美比売さまに呼びかけたいんだ!
        だから・・・信じてくれ!
        (ユエヤンより借りた聖別された短剣を手にし・・・コーザリティカードを切り捨てる・・・これ自体は捧げものではない・・・このカードは『使用者がこの先獲得するかもしれない一番強い姿』を引き出す力を持つ・・・これを捨てる、つまり未来の可能性を自ら手放す意思を示す事に意味がある)

        アタシは、アタシの未来を捧げる・・・これからの人生で何をするのかについて、誓いを立てる

        (二礼二拍手から一礼して祈り、願う)
        まず一つ、私の中にある黄泉の穢れを、この先二度と解き放たない事を誓います。(それは今後多津那美比売に対し、決して不敬を働かぬ事への誓い)
        二つ、立浪神宮について、鳥居や社、石畳の一つ一つに至るまで、丹念に清掃し、美しく保つことを誓います。(それは清らかな物を好む多津那美比売を喜ばせ、また信仰を守る事の誓い)
        三つ、立浪神宮の分社を作るために努力し、これを守っていく事を誓います。(それは多津那美比売の信仰を広める事の誓い)
        これらが履行されぬと思われた時は、「その時私にとって最も大切な物」を持っていって下さい(それは自身へ課す制約、言ってみれば担保だ)
        この誓いを受け入れて下さるというのなら・・・(短剣を用い、ポニーテールをばさりと切り、掲げる)・・・その証としてこれを受け取り、どうかこの場へご降臨下さい!(穢れしかない我が身、我が魂ではあるが、その心は真摯であるつもりだ) -- かなえ 2023-06-03 (土) 23:44:02
      • やっべえ早まってんじゃねーぞ白依……!(あわくって菫から短刀をひったくろうとするも) おぉっとぉ!?(十日菊先生のほうが一手早かった!からぶり!)
        おぉ……いつもの先生じゃねー……(初対面でエタノール原液のままがぶ飲みしてたとは思えないほど立派な奉納ぶり……!)
        よっしゃ、そんじゃ俺もー(と、短刀をひょいと手に取り)

        あー……俺から捧げるのも、先生のそれと似てんだけど……いまの俺にとってまぁ、命と家族の次くらいに……ううん、同じって言ってもバチ当たんねーか?まぁバチ当てる側の人に言うことでもないか
        とにかく!おれのすげえ大事なもの!!私があなたにあげるものは!「あの日生まれた恋心」だ!!
        ほんとさ、神様に捧げられるような、白依が捧げようとしてるもんに比肩するものなんて俺の命くらいしかないんだけどさ
        まぁ……おれの命は俺だけのもんじゃないから、俺の一存で好きにすることもできんし。だから!(周りを見渡す。誰かを見る。誰のことだろうね?)
        だから!俺が出せるもので一番大事にしたい!俺が好きな子への想いを……くれてやる!!
        言っとくけど誰かなんて詮索すんなよ神!聞かせて知られたりしたらそいつに失礼だろうが!
        はい!とにかく……(短刀持ったまま顔をしかめる。だって告白もしてないのに。生まれて初めてこんな人のこと好きになったのにホイと失くすなんて本当はしたくないし)
        ……あー!!捧げる!捧げるったら捧げるからよ!いらなかったら返せよな!くそう!!(真っ赤な顔で鼻声で。勢いだけでまくしたてながら、掲げてた短刀を下ろした) -- 8世 2023-06-03 (土) 23:54:18
      • (さて、多津那美比売よ、ここには其方が嫌う黄泉の穢れを持つ者が二つあるぞ?大御霊、そしてそれを喰ろうた蛇、これを祓わずして多津那美比売命は名乗れぬであろう?)
        (そうじゃ、マヒナ捧げるものは我よ!さあ、降りて来い、我もろともに大御霊を撃ち滅ぼして見せよ!と、声にせず挑発するかのように) -- クロ 2023-06-03 (土) 23:57:32
      • (俺が今結界を緩めれば、仲間を守れない)
        (そのためには、死期見の眼が齎す莫大な霊力は必需であり、捧げることは不可能だった)
        (この場での樒の役目は 儀式を完遂させるべく、巫女達を護るべく 歯を食い縛って結界を維持する他に無い)
        (八坂の神の助力は、果たしてあるだろうか。否。頼みにせず、己の力でやるのだ)
        (水面に溶かす。心を、命を、魂を)
        (トランス状態に近い集中の裡、命を削り 膨大な霊力を浄化の力に換えて、結界の維持と強化に費やしてゆく)
        (護る。その一念を以て、神でなく仲間に、身命を捧げるかのようだ)
        (浄化の結界が、仲間を背にして青白く輝きじりじりと 御霊の呪いと瘴気と悪意の総体と拮抗する)
        (左眼からつう、と 血涙が滲んで滴った) -- 2023-06-03 (土) 23:58:18
      • (そうして魂を燃やすうち、はたと気付いた)
        (俺が今こうしている根拠 死期見の魔眼なんかよりもずっと いちばん大切なものに)
        俺の一番大事なもの 死んだ父さんと母さんとの思い出も 対価になるなら捧げよう
        (そう口にする。神は聞き届けるだろうか)
        (これを手放せば。樒は両親に守られたものではなくなる。呪わしき死期見の眼は 両親から受け継いだ絆では無くなる)
        (その上で果たす、死期見の眼に導かれる使命は、きっと遥かに、ずっと困難なものとなる)
        (誰かに命を賭して守られた。その原体験が、己の礎が失われるのだから)
        (さよなら。父さん、母さん。 血涙を、透明の涙が伝い流した) -- 2023-06-04 (日) 00:08:37
      • (目を閉じれば、これまでの思い出が心をよぎる)
        (何もかもが目新しく、心ときめいた高校生としての日々)
        (ルイと将来について語り合い)
        (マヒナといっしょに昼食を摂り)
        (十日菊の奇妙な補習を楽しみ)
        (かなえと買い物に出かけて服を選び)
        (片刃とお化けに扮して暴れ)
        (樒にパンツをねだり)
        (8世の異能に憧れ)
        (キミと共に怪異と戦った)
        (おみくじを売った祇園祭りや、ちょっとズルをした球技大会も楽しい思い出だ)
        (でももっともっと、いろんなものを見て、いろんなことを知って)
        (沢山の思い出を作りたかった)
        (――ああ、菫はまだ生きたいんだ)
        (あらためて実感する)
        (それでも捨てねばならない。自分の命、自分の欲、自分の先を)
        (この国を。大事な友達が住むこの国を守るために)
        (これが菫の選択――)
        (その筈だった)
        うわあ!?せ、せんせー何するの…!?え、え、思い出!?
        (短刀、馬酔木を奪われ戸惑う菫。そこに飛び掛かってきた8世に尋ねる)
        なにこれ!?なにがどうなってるのー!? (しかしその8世までもが、なにやら恋心を捧げるという)
        そ、そうなんだね。みんな、菫のかわりに…
        大事な、ものを…。
        (菫の目から、涙が溢れる)
        (生まれて初めての涙。ああ、こんなにも優しい人達を自分は悲しませる所だった)
        みんな、ごめんね。…ありがとう。
        (そう言うと菫はその場に跪き、多津那美比売の神籬に向け首を垂れる)
        神様、どうか。みんなの大事なものを持っていかないでください。
        菫の、命以外の全部を捧げますから――。
        -- 2023-06-04 (日) 00:13:14
      • (次々に、そして我先にと多津那美比売に慈悲と力を乞う学生達)
        (僅かに残る退魔師らは驚きながらも、若者たちが本気なのは察し、防衛に努める)
        (しかしここにそんな流れも空気も読まない。いや、読む事などするはずもない者がいた)
        (いよいよ瘴気は集まり、人の姿を取る)
        (烏帽子に束帯、白い顔。平安時代の貴族を思わせる姿)
        (しかしその衣は汚れ、破け、その髪は乱れ乱れて天を突き)
        (その顔は怨みに歪み、血走った目は血の様な赤黒い隈に囲まれている)
        (大御霊という怪異の大元たる大魔縁と化した貴人…。その人の末路、憤死した上皇の姿に!)
        (しかも、その体躯は人の10倍に達し、境内上空に浮かんでいるのだ)
        (大量の瘴気と雷霆を纏い、暗雲を背にして)
        (同時に瘴気に晒されたものに、異変が生じはじめる)
        (顕現した大御霊が吐き出す呪詛の言葉によって)
        おお、地に根付く者は呪われよ
        汝ら根を伸ばす事能わず!
        汝ら芽を出す事能わず!
        汝ら葉を増やす事能わず!
        汝ら実を付ける事能わず!
        (呪いの言葉は瘴気を通じて伝播し)
        (上御霊神社とその周辺に植えられている草木から、生気をこそぎ落していく)
        (周囲の植物が目に見えて、急速に枯れていくのだ)
        (もしこんな呪いが、国中に巻かれたら、届いたら、何が起きるかは…言うまでもないだろう)
        -- 大御霊 2023-06-04 (日) 00:21:06
    • それを見守るもの(雷電)
      • (いよいよもって瘴気は敷地外へ溢れだしてきた)
        (それに触れた通行人や野次馬たちが、突然の空腹、いや飢餓にバタバタと倒れていく)
        (そして雪の日だというのに突然の雷が、神社の中央へと落ち、轟音を鳴り響かせた)
        (これでますます、人々の注目を引いてしまう事だろう)
        -- 2023-06-03 (土) 23:40:42
      • (成す術なく鳥居の上でその身を横たえるも)
        (目線は境内の方に)
        (そしてせめてもと 最後まで意識の紐は手放さない)
        (願わくば明日もみんなみんなで笑えていますように) -- 片刃(カタノハ) 2023-06-03 (土) 23:47:05
  • 👻
  • 上御霊神社
    • 女神の選択
      • (再び、暗雲を貫いて光が境内へと降り注ぐ)
        (しかし今度は雷光ではない。雲よりも更に高みより差し込む清廉なる光の束だ)
        (それは黒い瘴気を掻き消しながら、地上、境内まで届く)
        (そこに置かれた、半ば荒れた祭壇。祭壇の上に置かれた碧い勾玉へと)
        (すると、勾玉の中から溢れるかの様に、清らかな水が溢れだし)
        (水は意志を持ったかの様にうねり、人の、いや神の姿をとる)
        (水面の様に揺れ動く羽衣を纏う、流れる様な長い髪の女神の姿に)
        ――まったく騒がしいことよの。
        我は多津那美。汝らの供儀に応じ、穢れ祓う力を授けん。
        ――まず、巫女よ。(女神は大御霊を無視するかの様に、十日菊へ語り掛ける)
        我が巫女の身命の替わりと差し出す心の一部。無碍にはせぬ。しかしふたつは要らぬ。
        (そう言うと女神は十日菊へと手を伸ばし、その頭から光の玉…恐らくは情報の集合を可視化したものだ…を抜き取る)
        -- 2023-06-04 (日) 00:52:11
      • そして巫女よ。
        (続いてはかなえへ。黄泉返りたるそちの穢れ、今直ぐに祓うべきところなれど
        我が巫女の懇願を聞き入れるものとする。
        しかし神への誓い、違えればたちまちのうちに罰が下ると心得よ。
        (果たしてかなえの願い方は、神への参拝としては正しいものであった)
        (願うのではなく、誓う。何をしてほしいのかではなく、何をするかを宣誓し)
        (その上で力添えを願う…。心意気を神が聞き入れた。そんな形だ)
        -- 2023-06-04 (日) 00:54:55
      • (一方、その逆を行くのが8世だ!)
        …巫女でないものよ。えーと、それはとっておくがよい。
        (いらねえ、とは言わない。言わないけど多分思ってる)
        替わりに誓うのだ。その思慕、想いを成就させると。
        (多津那美比売は恋愛にまつわる神ではない。ゆえに恋慕そのものは受け取らないが)
        (8世のその想いが本物かどうかが試される!)
        -- 2023-06-04 (日) 00:57:51
      • そして巫女よ(続くはマヒナ、そしてクロへと目線を向ける)
        蛇め。我に挑むとはなんたる不遜。
        罰を申し付ける。そなたは巫女が命果てるその時まで、巫女の使いとす。
        (すなわち、マヒナが死ぬまで人間に従属する霊でいる、そんな枷を運命付けられる)
        尤も、我が清めに耐えられればではあるが。
        -- 2023-06-04 (日) 01:01:02
      • 巫女でないものよ。(樒の方を向く。そろそろお分かりであろうが、あまり人の個体差は分かっていない様だ)
        我は縁を司るものではないというのに、何故次から次へその様なものを。
        (まったく呆れたものだとばかりに言い、肩を竦める)
        それを捧げてしまえば、そちは何故そちがこの場にいるのかすらわかるまいに。
        しかしよかろう。それがそちの選択ならば。
        (十日菊にしたのと同じ様に、樒から記憶、情報を抜き出した。父か母、そのどちらかの記憶のみを)
        -- 2023-06-04 (日) 01:07:21
      • そして我が巫女よ。
        (最後に菫へと向き直る)そちは元より我が巫女、我に全てを捧げる身。
        しかしそちは願いを変じた。清めではなく巫女らと、巫女ではないものらの供儀を赦せと願った。
        その願い、聞き届けた。(ゆえに、女神は捧げられた全てを受け取りはしなかった)
        (あるいは軽減し、あるいは受け取りもせず課題を貸した)
        (しかしそれは、大御霊に清めを行わない、清めの波を発動しないという事とイコールである)
        (一瞬、安堵した菫であったが、自分が最後の最後で情に絆され流され選択を違えた事に気付くと)
        (顔がみるみるうちに真っ青になっていく)
        (菫は選んだ。選び直してしまった。この国の明日よりも、友人達を)
        -- 2023-06-04 (日) 01:18:40
      • 女神のとの交信。その間にも大御霊は世を、人を、国を呪い続ける)
        空にあるもの口にすること能わず!
        海にあるもの口にすること能わず!
        地にあるもの口にすること能わず!
        (大御霊の呪詛は、この国の民に向けられたものだ。ありとあらゆる生き物を食べる事が出来なくなる様に)
        (人がわずかに食べられるものを求め、相争う世の中を作り出すために)
        (そしてその呪詛は、いよいよこの神社から溢れ出し、まずは京都中に広まっていこうとしている)
        (そしてそれを止めるための手段。清めの波は発現しない)
        (皆による、菫の命をとらないという願いは聞き届けられ)
        (菫による、皆の大事なものをとらないという願いもまた聞き届けられたのだから)
        -- 2023-06-04 (日) 01:26:17
      • ……なんか俺に対してだけ態度違うくねえ!?(俺の捧げ物への反応に神っぽい威厳があんまりなかったよ!?)
        まさかほんとに「いらねえから返すわ」されるとは思ってなかったけど……まぁ、なんだ。返してもらった以上は……へへ。(胸に両手を押し当てほくそ笑む。大事な想いだからね)
        改めて俺が大事に取っておく……んじゃなくて!そうそれ!ばしっと成就させてお礼参りに行くからよ!
        いい報告期待してろよたつなみ様!たぶん興味ないと思うけど!(と、ここまでは笑顔だったが)
        ……あー。まぁ……うん。理屈は通ってんな……ぎぶあんどていく。ダール・イ・レゼベールしてんな……(ぐうの音も出ない正論だ!)
        えー……?そんじゃあいつどうすんだよ……つーかあいつまだやってたのかよ一人で……そんなだから怨霊なんてやってんだよ……(うえーって顔で荒ぶる神に悪態をつく。不遜極まりない!) -- 8世 2023-06-04 (日) 01:39:32
      • ど、どうしよう…(菫は青い顔で皆の方を向く。これまでにない狼狽と迷いを見せる)
        (生まれてはじめて、衝動のままに動いてしまった)
        (しかも肝心要の選択を…)
        (間違ったとは思わないけれど、取返しが付かない事をしたのも確かだ)
        (菫はその場にがくりと膝を突いた)
        (そんな姿を見た、退魔師達もまた、全てが終わった、失敗したと悟り)
        (戦う気力を失くしていく…)
        -- 2023-06-04 (日) 01:44:11
      • …ありがとうございます!(自身に向けられた女神の言葉に、十日菊は再び深く、深く頭を垂れた。)
        (十日菊はそもそも、己が供物のみで清めの波の行使まで求める事ができるとは思っていなかった。)
        (自分には菫の霊力、千人分相当の霊力に当たる物が、丸ごと足りていないからだ。)
        (ゆえに、皆の協力もあって多津那美比売が顕現した時点で、願いは届いたと言えて――)
        ぁ………(十日菊舞華の最も大切な思い出。その片方。十六夜菖蒲との思い出が、その手を離れ、多津那美比売の下へ。)
        (役目を終えた菊花が解れ舞い落ちるように、十日菊は、はらり、と意識を失って…ゆっくりと地に倒れ伏す。)
        (…一部とはいえ記憶が失われたショックと、それを補うための記憶全体の再構築のため、意識が途切れたのだった。)
        (ゆえに、その後の菫への多津那美比売の言葉を聞くことも無く――) -- 十日菊 2023-06-04 (日) 01:48:38
      • まだだ菫っまだ諦めるな(菫に寄り添い、背を叩いて元気づける)
        (互いの願いが相殺されてしまう形にはなったが、神の降臨は為されたし、まだ消えてはいない)
        何か・・・何かまだ手がある筈だ(彼女は言った、「穢れ祓う力を授けん」と、クロに対し「我が清めに耐えられればではあるが」と) -- かなえ 2023-06-04 (日) 08:38:13
      • (頭痛がする。何かとても大切な、暖かいものが欠けた感覚がある。しかしそれは後だ。嘆くのも、屈するのも)
        (結界を維持しながら……非常に困難なことだが。神の前に出でて伏す)
        ……恐れながら申し上げます。
        我らの願いは、巫女の命を奪わぬこと。同じくして、巫女の祈りは、我らの供犠を無にすること。
        双方の願いが聞き届けられたのであれば、これで差し引きゼロとなり、何事も起こらぬはず(・・・・・・・・)
        であるにもかかわらず、貴方は我らの供犠を軽減するに留め、いくつかの供犠を御手に納められました。

        本来の契約は、『菫が身を捧げれば』『清めの波は来る』そういう契約であったはず。
        そうであるならば。我らが捧げ、貴方が得たところの、『我らが菫の身の代わりに捧げた、軽減された供犠』につき。徒に納められたということではありませんね。
        (天秤が釣り合わぬということ。理不尽に奪うということ。そのような不公正、それは――清めの女神が嫌うところの、穢れそのものではないか)
        (そのような考えに基づき、誤りを指摘するのではなく、神の御心を立てる形で奏上する)
        おそらくは、貴方が申された通り、『汝らの供儀に応じ、穢れ祓う力を授けん』と口にされた通りに。
        それに、何よりも。
        そこに顕現せし大御霊、これほどの罪穢れを前にして、清めの女神たる貴女が、何もせず帰られるということがありましょうか。
        この場は、全てが貴方の御手の上。
        であるならば。私が畏れ多くも申し上げた義、御神のお考えあってのこととご拝察いたします。我ら一同、貴女の御心を信じております――
        (言葉を尽くす。想いを尽くす。平伏して希う)
        (声音は高々と、朗々と、この場に居る全ての者に聞こえるように。膝を付いた彼らに敢えて説明することで、希望を与えようとでもするかの振舞い) -- 2023-06-04 (日) 12:19:32
      • What?何、何ですかこの声(一瞬混乱するも、それが降り立った多津那美比売のもの、と理解すれば大いに安堵する)
        (少なくともスミレを助け、そして女神を降ろすための捧げも成功した、という事なのだから)
        (だけどその次は、その次はいつ来るのか、ただひたすらに耐えている中、膝を折るスミレとそれを支えるカナエが目に入り)
        スミレーーーーッ!(思わず叫んでポーズを取る、一緒に視聴したぷいきゅあの決してくじけない主人公のそれ、諦めたらダメです!と) -- マヒナ 2023-06-04 (日) 13:17:00
      • まったく、とんだ寝坊助な神じゃな(憎まれ口を叩きつつも、呪い穢れ瘴気それらを喰らう手を止める事はなく、後はかの神が権能である清めを行使するのを待つのみ)
        (そのために敢えて不遜な行いを、挑発をしたのだ。あるいは不遜さは蛇の特性であるかもしれないが…いずれにせよ女神が黄泉の穢れを放っておくはずはないであろう)
        (清めがどのような方法なのか、それが分からない事だけは不安要素ではあるが)ふん……まさに神のみぞ知るといった状況じゃが……
        その罰、確かに拝領したぞ多津那美比売命よ、であれば、その清めとやらでこの誓約が言葉だけではない事を証明して見せようではないか
        (女神に向かい、課された試しである、と言った具合で言い放つ、そして)膝を折るな人間共!まだ人事は尽くされておらぬであろうが!(諦めつつある退魔師連中に活を入れた、かつて我を討った退魔師はもっと気骨があったぞ、そう暗に含んで) -- クロ 2023-06-04 (日) 13:17:37
      • ぬ…ぐぐぐ…!(皆がそれぞれの供物を捧げる中、確かにそれを聞き届けられたのを見、自身もそれを聞いた)
        (それらに思う所はあれど、その思案は後だ。今はただ目の前の危機に立ち向かうのみ)
        (とにかく結界に霊力を込め続ける。退魔師たちが膝を折らんとする中で懸命に結界を維持し続ける)
        (そんな中、菫もまた膝を折ったのを見た。そこに寄り添うかなえを見た)
        …菫!諦めないで…まだ、終わってはいない!(声をあげた。かと言って妙案がある訳では無い)
        (だがまだ自分たちは生きており神は世に降りまして罷り越した。ならば何もかもが終わったはずではないと) -- キミ 2023-06-04 (日) 14:20:14
      • (狼狽する菫と、それを目にし討伐の失敗を悟る退魔師達)
        (彼等の戦意の喪失は、そのまま瘴気を、呪詛を、この場に留め置くための霊的防壁)
        (すなわち結界の消失を意味する)
        (そんな様を見るや、大御霊は両腕を拡げ)
        (更なる瘴気を放出しながら、呪詛の言葉を吐き続ける)
        汝等、富めるに能わず! 汝等、肥えるに能わず!
        汝等、殖えるに能わず!
        嗚呼、飢えよ飢えよ飢えよ!
        争い合い、奪い合いて朽ち果てよ!
        (貧困と飢饉。そこからはじまる政情不審と内戦、他国からの干渉)
        (日本という国を再び戦乱の世と落とす、そのための呪いが、呪いを伴う瘴気が)
        (上御霊神社という、この怪異を祀り鎮めるための檻を破り) (いよいよ、京都の街中へ拡がっていく)
        (草木は枯れ、家畜は倒れ子を産まず、糧という糧が傷み、腐りはじめる)
        (そんな現象がじわりじわりと都を穢し蝕んでいく)
        -- 大御霊 2023-06-04 (日) 14:41:38
      • (瘴気と雪の渦、そして空腹に気力と体力を蝕まれ次々と倒れゆく退魔師達)
        (そんな中でも気丈に振る舞う者達もいる)
        (菫を励ますかなえ、激を飛ばすクロ…)
        (あるいは人に非ざる者である事が幸いしてか、随分と元気なものだ)
        (そんな様子を見ながら、多津那美比売は樒に向き直る)
        ほほほ、我を不公平と謗るか。
        (怒るわけではない。多津那美比売は自らの袖で口元を隠し、フッと笑む)
        (それから大御霊へと目を向け)
        これだけの穢れと呪い。捨ておくわけにはいかぬ。
        豊葦原の瑞穂の国、その瑞穂が実らぬとなれば我ら高天の神とて痛手を負う事になろうしの。
        (供物たる神饌すら望めなくなるのはもちろんの事)
        (信者自体が絶える事となれば、神もまたその存在が危うくなるのだ)
        しかし、我が波を以って清めるとなれば――…
        (女神はむむむ、と悩む)
        (己の権能「清めの波」は出力次第でどんな怪異や異能をも相殺し消し去る力ではあるが)
        (波、波動はただただ拡がるのみ)
        (それは即ち、この場にいる一部の者や、その大事なものを巻き込み奪う事ともなる)
        (そうなれば菫の願いを聞き届けたとは言えなくなってしまう)
        (ジレンマ。多津那美比売もまた、選択を迫られる事となったのだ)
        (守るべきものは、この国と約束)
        (捨てるべきものは。捨てる事ができるものは――)
        …やむを得んか。
        怨霊はお主らが討て。我はそのための力とならん。
        (決意を込めて告げれば、多津那美比売はその姿を変える)
        (女神の姿を形作っていた大量の真水に)
        -- 多津那美比売 2023-06-04 (日) 14:46:54
    • 祈りは届くのか(雷電)
      • 暗雲たちこめる空から、神社の中へと一筋の眩くも清らかな光が差し込んでいる) -- 2023-06-04 (日) 00:53:18
      • (失敗だ 失敗だ 失敗である)
        (みんなの願いと菫の願いが丁度つり合ってしまったのだ)
        (これでは何も起こらない)
        (大御霊が祓えない)
        あ あ ああ
        (微力なれど せめて 呼び寄せなければ 私の力を)
        (私の刀を)
        (倒れ伏し呻きながらも 空の手を 虚空へと伸ばして) -- 片刃(カタノハ) 2023-06-04 (日) 02:01:45 ZS/個人イベント/命の価値は
  • 👻
  • 上御霊神社
    • 天細々波剣
      • (多津那美比売は本来の姿たる清らかな水に姿を戻した)
        (そしてその水の中は意志を持ったかの様に、拡がるのではなく流れ集まり…)
        (水の塊の中から、一振りの「剣」が化生する)
        (形状は古代日本の剣そのもの、しかし緋色に煌くその刀身には一点の曇りもない)
        (これは多津那美比売の魂が変じた神剣であり)
        (権能に指向性を持たせんがための新たなる姿)
        (津波を細波に変じる天津神の剣。ゆえにその名は)
        ――天細々波剣である。一振りのみ赦す。
        (アメノサザナミノツルギ。剣と化した女神は己の名を告げた)
        (大怪異を討ち果たすための、浄化の剣)
        (手に取るのは、誰だ)
        -- 2023-06-04 (日) 14:55:09
      • 菫・・・(呼びかけ)これはお前のお役目だ・・・だからお前がケリをつけなきゃいけない(わかるな?と言い聞かせ、剣をその手に・・・握らせる)
        でも、大丈夫だ・・・言ったろ?一人にはさせないって(菫の横にしゃがみ、剣を握る手に手を添えて支える様に)アタシたちが付いてる・・思いっきり、力を籠めろ!
        (使い方?願えばビームが出てくれるだろう、神様の剣だし) -- かなえ 2023-06-04 (日) 17:30:36
      • (式神達を展開する。彼らは自律的に動き、機に応じて大御霊の足止めをするだろう……足に噛みつき、手を捕らえて)
        (それから癖で帽子を深く被り直…そうとしたが、束帯のそれは深く被るようなものではなかった)
        (行き先に迷ったその手は結局、左眼にかかった前髪をくしゃりと触って。それから剣を囲む和に混ざる)
        みんなで支えて、菫が決める。
        確かにそれがいいな。互助部一同、力を合わせた大仕事だ。
        やろう、最後の一働きを!!
        (剣に触れて、想いを込める)
        (願うのは、穢れを滅ぼす敵意では無い)
        (皆と明日を迎える決意である)
        (今を生きる者たちの希望を乗せて、細波は響くだろう) -- 2023-06-04 (日) 17:44:01
      • (「…バァーカ………お前のためじゃねぇよ。…俺がしたいから…こうするんだよ…。だから、俺はお人好しじゃないし………舞華、お前は気にすんな。」)
        (いつ、誰が言った言葉だったか。どんな顔をしていたか、どんな表情だったかすら、最早思い出せず)
        (最後に残ったその花びらも…ほのかに光り、舞って散った。)
        (…ただ、その刹那、「…俺のせいで…いつまで寝てんだよ。目ぇ覚ませ」と声が聞こえた気がして――)
        ……………そうですねー。(がばっ!と音がしそうなほどの勢いで顔を上げて)(メガネの位置を直しながら菫のほうを見ると)
        (剣を手に取り、菫に握らせるかなえが目に入り)…まさに「手が足りない」って状況っぽいし…
        (そして軽く周りを見渡せば、2人のもとへと集う皆の姿が。)…「猫の手も借りたい」ってところかにゃー。
        (呟き終わる前に、タンッ、と地を蹴って跳ねる。その衝撃が風となって、周囲の大気、それだけでなく霊気やエーテルといった超常的な物質も吹き飛ばし)
        (単純にして純粋な物理的力だけで、一時とはいえそこにあった瘴気や呪詛の類を散らし…皆を護る。)
        (舞華自身は、その名に違わずふわりと宙を舞って、剣を囲む皆の和の中へ。)
        大丈夫ですよー菫ちゃん! 太陽系最強の存在であるところの舞華先生が、あなたの隣にいますからぁ。
        (にひ、と笑って一緒に手を添えるその仕草は、なんだか…なんだかねちっこい!!…でもまあ、以前の「十日菊先生」と違い、その笑みは自信に溢れていた。) -- 舞華 2023-06-04 (日) 18:04:17
      • ほお……神剣とは、蛇の化身たる我にとってこれ以上似合いの物はあるまい(事は簡単だ、アレで大御霊と我を斬ればそれで仕舞)
        (それを誰が担うのか、そんな事は決まっておったな……と、導かれるように集う面々を見てマヒナに一つの蛇を遣わす)
        おっと、其方は離してやらんぞ?地獄の道連れにはなってやれぬがな(樒が放った式神と協力し、大御霊の動きを止めるための黒い影を幾重にも巻き付ける、その一端は地上にあり、黒い紐で繋がれたように見えるであろう)
        さあ最初の仕事にして失敗は出来ぬ大仕事じゃぞマヒナ、いや我が主、剣を取れ! -- クロ 2023-06-04 (日) 18:07:36
      • わ、分かりましたクロ!(影の蛇がマヒナを天細々波剣の元へと運ぶ、互助部の一同集まる和の中へと走り込む)
        (クロごと大御霊を斬る事になるのは十分に承知の上、最初からそのつもりで話し合いここに来たのだ)
        (仮にその事を心配する人がいたとしても、NoProblem!とマヒナは頷くであろう)
        (多津那美比売から課された枷を守ると言った、ならそれを信じるし、何よりみんなと一緒に来年を迎えたい、その一心で神剣に手を添える) -- マヒナ 2023-06-04 (日) 18:07:58
      • 後鬼…招来!(腕の紋様を撫ぜれば、青い光が生まれる。そこからは青い髪の額に角持つ痩身の鬼が顕れる)
        (樒の式神、クロとぶっつけながら適切な連携を組み、様々な術を駆使し、縦横無尽に神社を駆け巡り)
        (失われた結界の代わりに瘴気や呪詛への対処を行い、大御霊に対してもその動きを阻害をかける)
        (時間を、稼ぐ。皆が力を合わせる時を、仮に天細々波剣の力の余波が漏れたしても恐らく問題ない。鬼は鬼であり、怪異ではない)
        ……そうだね、皆で!(一同が集まるそこへ、たっ、と駆け寄って近寄る。浄化の剣の元へ)
        菫、大丈夫、みんなが居るから(そう彼女に笑いかけ、剣へとそっと手を添える。そして、回りにいる皆へ、順に視線を向ける)
        …ぶっ飛ばしちゃえ!(いい顔だ。そんな事を思いながら、最後に…呪いを振り撒くだけになった悲しい存在へきっ、と視線を向け、叫んだ) -- キミ 2023-06-04 (日) 18:10:51
      • なんだよ……話のわかる神様じゃねーかたつなみ様!そーだよな「かみさまありがとー!」で済ませちゃーだめだよな、こいつこんなにしたの俺たちだもん!
        いやアンタがどう考えてるかなんて知らねえよ俺はそう解釈してこう感謝した!「あなたのお力添えのおかげでウザ絡みぼっちを退治させてくれてありがとう!」ってな!
        ……はは、そんなわけだよぼっち。お前は俺達の友情とか絆とか……なんかそんなのに負ける!つか負けろ!常世に帰れねちねちとジャマくせえ!(皆に倣って剣に手を添えるよ) -- 8世 2023-06-04 (日) 18:40:02
      • う、うん…(かなえに促され、菫は力の入らない膝を、左の腕で叩いて立ち上がる)
        (呪詛による空腹の効果も受けており、身体に力が入らない)
        (自分の失態。自分の役目を見失ったショックで目が霞む、フラフラする)
        でも菫、剣使った事ないよ。それどころか包丁すら。
        (使い方も何も分からず、敵は刃など届かない処にいる)
        (それにも関わらず、皆が確信をもって集まってくる)
        (その姿に力を振り絞る。剣の柄に手を伸ばし)
        (天細々波剣の簡素な柄、鋳造の剣の様に刀身と一体の金属の柄を右手で握る)
        (すると、剣の、すなわち多津那美比売の声が刀身より響く)
        「我が巫女よ、約定通りすべてをいただく。無論、命以外を」
        (その言葉が終わるか否かと言う内に、天細々波剣は菫の霊力を吸い上げはじめる)
        (菫のちいさな身体に詰められるだけ詰め込まれた)
        (退魔師1000,目減りして900人程に匹敵する量の霊力を)
        (その霊力は多津那美比売の権能を経て)
        (緋色の刀身に宿り、白く白く、眩く、輝く!)
        (そしてそこに皆が集ってくる)
        みんな…。みんな、お願いがあるの。
        菫を助けて!
        (自分を捨てて皆を救う。そう覚悟を決めていた菫が初めて助けを乞う言葉を口にする)
        (そして神剣を握った手を皆の前に突き出せば、次々と手が重なってくる)
        (もう御役目様も、異能者も、怪異もない)
        (互いに思い合う者同士、共に明日を迎えるために)
        -- 2023-06-04 (日) 18:56:48
      • (片手は剣を握る手を、もう片方の腕でふらつく体をしっかり支える)大丈夫、怖いもんじゃないさ
        がんばれ・・お前ならいける!(助けてやるさと叫び、菫を後押しして) -- かなえ 2023-06-04 (日) 19:01:24
      • (――大御霊)
        (ただただただただ日本を呪い、日本の民を呪うもの)
        (そうあるべくして生じた怨嗟の化身は、眼下で起きている事が分からない)
        (分かるのは、一振りの剣を中心に集う人間達が呪われるべき者達であり)
        (剣に宿る輝きは、自らを滅ぼさんとする天敵だと言う事だ)
        嗚呼!嗚呼!忌まわしい忌まわしい!
        貴様達は苦しむべきだ!
        平和と繁栄の祈りを拒みし王の臣民たる貴様達は相争え!
        我が怨み、我と同じ怒りを抱く、すべての御霊の怨みが晴れるその日まで!
        (樒の放った式が大御霊の四肢に纏わりつき、動きを封じようと締め上げれば)
        (しかし大御霊の四肢は瘴気と霧散し、またすぐに人の形を取る)
        (人の姿をしていようと、怨霊の本質は怨み。思念であり、願いであり、感情だ)
        (だからこそ、祀り鎮めるか、浄化する以外の方法が無かった)
        (一方、大御霊の眼下に集うのは肉体を持った、脆弱な人間)
        (故に即排除するならば呪詛よりも効果的な方法がある)
        (大御霊は伸ばした指を暗雲たち込める天へと掲げ、そして振り下ろす)
        (放つは兵右衛門を打ち倒したのと同じ、雷撃だ)
        (しかも剣を囲む人間らおよびクロと後鬼、その数に合わせ)
        (八束!!)
        (一撃で人を死に至らしめるほどの雷を、間断なく8連続で落とす!)
        (皆が集合しているその位置へ!)
        荒れよ!廃れよ!飢えよ!病めよ!萎えよ!朽ちよ!腐れよ!呪われよ!!
        (空が八度閃き、一瞬遅れて耳をつんざく轟音が響く)
        (一度ならば感電。しかし八束の雷は人の身などバラバラにする衝撃を伴うものだ)
        (一方、天細々波剣への霊力のチャージはまだ終わっていない)
        (時間が掛かる。量の多さが徒となっているのだ)
        「乗り切るがよい」
        (剣は皆にそれだけを告げた)
        -- 大御霊 2023-06-04 (日) 19:03:46
      • すみれぇぇ!(八雷神を使えればどうという事のない攻撃だが、それ抜きで、しかも仲間を守れとなれば中々キツイ)
        (菫を庇う様にすすみ出て、二つ分をその身に受ける)じょぉ・・・とおぉおお!!
        (一撃で人を死に死に至らしめる程の雷、連続で受ければ人の身などバラバラにしてしまうほどの衝撃・・・されど【頑強】は感電にも衝撃にも対応する、通常全身の筋肉が勝手に動いて跳ね上がる様な物もしっかり不動で受け止めて・・・)
        っぬりぃんだよぉ・・・(皮膚が弾け血が噴き出すも構わず啖呵を切る)アタシを殺したきゃ、この10倍は持ってこいやぁ! -- かなえ 2023-06-04 (日) 19:16:33
      • ……雷か。己の怒りが天の怒りだとでも思っているのか(小太刀のような金棒へ鬼気を込める。さすれば金棒はその意に反応し)
        (すぅ、と二つの金棒へと。義覚の棍棒のように変形して分かれた訳でもなく、ただ二つの金棒に、増えた)
        <歪曲の理:形象の夢:裏返された狒狒の首>(片方の金棒を右へ、増設鬼言を唱えながら)
        <泥濘と惑乱:慟哭と錬鉄:滔々と降り落ちる蛆虫が踊る>(片方の金棒を左へ、その妖力を高めながら)
        <睥睨せよ万象の槌:帰路は断たれ糸車は回り続ける:砕け雷の台地>(そうして、両の手の金棒を、天へ)
        (拡張全節鬼言。合わせ、術の増幅装置でもある金棒を、二重存在として扱い更に術の威力を高める)
        蒼雷よ、地から昇れ(青鬼の周囲の地面から、幾本かの青く太い雷が生まれ空へと登っていく)
        (それは主を、自身を狙う雷へとぶち当たり、逸らし、曲げ、守るだろう。当りが良ければ二本だけではなく)
        (天へ舞う青い雷は、クロを狙う雷や他の人間を狙う雷撃をもいくつかは弾けるかもしれない) -- 義賢 2023-06-04 (日) 19:29:01
      • …くっ…!こうなったら…!(今自身が込められるありったけ、今までずっと溜め込んでいた愛用の数珠の中の霊力も剣を触れた手へ込める)
        (捧げる者として生まれた菫の霊力とは質が違うため神剣の力とはならないかもしれないが、一秒でも早く、そして彼女が失ってしまった左手の分の霊力の分の補填になればと) -- キミ 2023-06-04 (日) 19:29:52
      • うーん…ホントはもっと菫ちゃんの手をニギニギしてたいんですが〜(すりすりと、すべすべの菫の手を名残惜しげに撫で)
        幸か不幸か、先生は菫ちゃんに貸したげられる霊力がないので〜(他の皆の手も、なぞるように一撫でしてから)
        …得意なことを、するとしましょかー。  えいっ。(シュポーーン!とイイ音立てて、迫りくる雷に向かってジャンプ!!)
        (あまりにイイ勢いで飛び出したので、舞華先生のいた場所には千早と巫女装束が立体形状を保ったまま立っており…一呼吸おいてぱさりと落ちた。)
        (なにっ。つまり今、上空いにいる舞華先生は下着姿…?) カッ!! (と鋭い音を立てて、雷光が舞華先生の姿を映し出す!)

                            舞華さーん!!フラーーーシュ!!!

        (キューティーな人っぽいかけ声とともに露わになったのは…おおっ!臨海学校のときに見せた水着!?………否!より改良され洗練された…舞華・バトル・スーツだッッ!!)
        (まあ実際はただの水着とほとんど変わりないんですが、何があっても決してポロリが起こらず健全な謎素材でできており、色々と安心。)
        (とにかく、そんな安心な姿で自ら雷の中へと突っ込み…)

                            十日菊流退魔術奥義ッ!!『掴朧雲(おぼろづかみ)』ッッ!!!

        (――『空道』という格闘技の流派がある。それは指先と手のひらの動きで「空気」を操り、「真空」を作り出すことを最大の特徴としている。)
        (いかなる経緯かは不明だが、十日菊流退魔術も空道の技を取り入れていた。)
        (舞華先生はその技を使い…大気中のイオンごと雷を掴み、千切っては投げ捨て千切っては投げ捨てしているッ!!?)
        (強靭な肉体を用いれば、異能や霊力がなくともかような事が可能。可能なのだ。人間の可能性ってスゲー!!)
        (…まあ、そうは言っても雷すなわち放電の速度ってマジパネェので、全てをポイすることはできないだろうけれど…少なくとも、皆が致命傷を受けるのを防ぐ助けにはなるはずだ。) -- 舞華@バトル・フォーム 2023-06-04 (日) 19:41:11
      • 面倒な奴よのお……っ!主よ!(先ほどまで締め上げていたはずの影がその抵抗を失った、そして次に現れた手に宿るは金気)
        (その標的を察したクロは自分の防御よりもマヒナのそれを優先させようとし)うぐぁっ!(自らに降り注ぐ雷をまともに受けその身を黒い霧となって散らした)
        慢心よのう大御霊よ、我ももとより肉体を持っておらぬ故、そのようなものは大した打撃にならぬぞ(大御霊がそうしたように、クロの本質である影にその身を変え、またも目標にとりつく)
        (自らを霧散させたという事は、手足への束縛は多少なりとも阻害となりえる、その証左であろうから)義賢か、借りができたのう、十日菊は……敢えて突っ込むまい(マヒナへの八束の雷は青鬼の術と舞華の力技により弾かれていた) -- クロ 2023-06-04 (日) 19:46:58
      • トオカギクセンセー凄いです…(マヒナを狙う雷は、後鬼と舞華の活躍でいともあっさり消え去った)
        わ、私も!(キミがそうしたように、マヒナも自分の霊力を純粋な願いに乗せて放出する、秘められている陽の気がどのような効果を及ぼすか分からないが)
        スミレ、やっちゃいましょう!(助けてとの言葉に、もちろん!と答え、その小さな背中を押す言葉をかけた) -- マヒナ 2023-06-04 (日) 19:47:21
      • そーだな、包丁も持ったことないやつにこんな大剣は扱えんわな……明日から練習しようぜ!料理の!(包丁も使えねーようじゃ将来困るぞ!と笑いかけて)
        いまさら頼まれるまでもないわ俺はそのためにこんなトコまで来て慣れねー怪異相手のケンカなんかやってんだよォー!!(大御霊が指を掲げると同時に空を睨む。こいつがどういう攻撃してくるかはひょーえもんが教えてくれたからな!)
        俺は!(暗雲から光が迸り、地上の人間めがけ稲光らんと煌めき)\ぼわっ/(火の玉となって消えた。……消えた?)
        白依を死なせねーし!(二本目の稲妻もやはり地表に届く前に炎に遮られるようにして霧消する。ナンデ?)
        素晴らしい神様ことたつなみ様とも約束したからよォー!(三本目、四本目。どれも剣を携えた子供の集団を焼き焦がすには至らず、中空で行き場をなくしたかのように散らばり消えていった)
        おれたちが幸せになるジャマすんなクソぼっちがァァァァ!!!!(能力の使用過多による反動で血涙やら鼻血やら吹き出しながら吠える。そう、エドワードの異能は大気中の幻素を燃素に変換し「炎を起こす」能力!)
        (たとえ神の権能であろうと、落雷という現象が地球の法則に従い、地上と天空の間に生じる現象であれば…)
        (通常この世界にありえない『幻素』による「不自然な炎」は『元素』がもたらす「自然法則の雷」の在り方を捻じ曲げる!地表に落ちるはずだった雷は次々と炎に遮られ大気中に散らばってゆく!) -- 8世 2023-06-04 (日) 19:51:03
      • 俺が生きたいか、って聞いた時、お前はうんって即答したよな。
        そして今、助けてって言葉を聞いた。本音の言葉の二つ目だ。それを聞いたからには、俺は頑張らないといけない。
        ――任せろ。
        (死期見の眼で天を睨めば 滾々と。魔眼から霊力が吹き上がる)
        浄寂式・茅花流 襲(かさね) 障盾式・青葉――
        ここは通さない。絶対にだ
        (魔雷を阻む浄化された純然たる力の結界)
        (これは八束の魔雷に対する、いわば最終防衛線)
        (仲間たちの電撃防御も合わされば、抜けてくる雷は僅かで。菫の身には微風ひとつ感じさせないだろう) -- 2023-06-04 (日) 19:54:43
      • (大御霊が将来した八束の雷)
        (しかしそれは若者達により様々な方法で防がれる)
        (まず青鬼が二束を逸らし、8世が三束をも焼却せしめたのだ!)
        (いや、反らされるばかりか)
        (電圧にして1億ボルトに相当するそれを、あろうことか、身体で受け止めた者がいる)
        何者だ。骸…?しかし魂は感じるが…。
        そして人の陰に潜む式、異人も陰陽を操るというか。
        (オカルトに対する知識がない大御霊には、かなえやクロの存在は理解し難い)
        (しかしそれ以上におかしなやつがいた)
        (急に衣服を脱ぎ捨てたかと思えば、空中で雷を素手で千切り捨てる変態が出現したのだ!)
        何だコイツッ!?
        (オカルトとかそういう問題ではない)
        (あきらかに常軌を逸した女の常軌を逸した力に)
        (大御霊と周囲を渦巻く瘴気を構成する、数多の怨霊たちが動揺した)
        (身体で受け止められた雷などは辺りの空気をプラズマ化させ、膨大な熱を発生されるが)
        (それも樒が殿を務めるかの様に張り巡らせていた結界により、防ぎ切られた)
        今の世の術師もあなどれぬ。ああ忌まわしい。
        しかし、永くを耐え続ける事はできまい。
        (大御霊は再び、今度は十の指全てを伸ばし、両腕を暗雲へ掲げる)
        (かなえの挑発に乗る気か、本当に10倍の雷を落とす気なのだ)
        (それは電圧だけで、この神社と周囲一帯が吹き飛び壊滅する威力である事は想像に難くないだろう)
        (しかし、大御霊が両腕を振り下ろすより先に)
        (天細々波剣への霊力の献上が終わった!)
        -- 大音量 2023-06-04 (日) 20:28:21
      • みんな、本当にすごい…!せんせーまで!
        (皆に守られながら神剣に霊力を捧げる)
        (少々自分に無力感を覚えるが、今は羨む時でもない)
        (莫大な霊力を、その器ごとごっそりと吸われ)
        (菫は眩暈と、すさまじいまでの喪失感を覚える)
        (自分がこれまでとは違う、矮小な存在に変じたのが分かる)
        (きっと、これからの人生は――)
        (いや、もともと人生の先などなかったのだ)
        (それを皆がなんとかしてくれた)
        (だから、自分がするべきはただ感謝)
        みんな、ありがと。だいすきだよ(その想いを込めて)
        (剣を大上段に振り上げ、そして)
        アメノ――…サザナミィィィィィィィッ!!!!
        (神剣の名を絶叫にて唱えながら振り下ろす)
        (そうだ。直接斬る必要などはない)
        (以前に8世が教えてくれたあの技を思い出す)
        (勇者の必殺剣。あの技には二つのタイプがあった筈だ)
        (それが出来ると信じる。この神剣であれば出来ると)
        (そして信じる心は、人の創りし神を変容させるのだ)
        (穏やかな閃光。清き光のさざなみは上空に向け、扇状に放たれた)
        -- 2023-06-04 (日) 20:35:05
      • ヤクザの拷問の方がまだ気合入ってたぜ?道頓堀以下かテメェは(と、ここで再びの雷の気配)あぁ・・・マジでやる気か?上等じゃぁねぇか(流石にこれは耐えきれないかもしれない・・・だが心で負けたら【強靭】は機能しない、だから不敵に笑って見せて)
        ・・・!?来たか!!(轟き渡る天細々波剣の力、穢れたこの身を、その余波だけで洗い流してしまう様な、強力な浄化の気配・・・幸い、今はまっすぐに大御霊へと向けられていた)
        じゃぁなぁ!(ぴっと軽く指を振って大御霊を見送る)・・・いつか・・アンタの和魂も見つけたい・・見つけて、祀りたい・・・そう思ってるよ(大御霊もかつては本気で国を憂う魂だった筈だ・・・それが、報われて欲しいと願わずにはいられない) -- かなえ 2023-06-04 (日) 20:44:06
      • (大御霊が両手を掲げれば、さしもの青鬼も眉を上げた。一瞬だけ、希未を見る。主の魂への負荷を思い)
        (霊体が捩れるような痛みをかかえたまま、それでも霊力を込める手は休めなかった。数珠へ溜め込んでいた霊力も全て込めた)
        (そして…剣を振り上げ菫が、叫んだ。そして清らかでいて、どこか暖かさも感じさせる漣の如くの光が広がっていくのを見守る)
        ……なんて…綺麗な、波……(思わず、茫洋に呟いてしまった。今ここは戦場なのだということも一瞬忘れ) -- キミ 2023-06-04 (日) 20:53:35
      • おう、俺も大好きだぞマイフレンド!(鼻血とか耳血とか拭いながら。もう防御考える必要ないわコレ)
        あはは……アバンストラッシュってゆーか約束された勝利の剣だなこりゃ(気が抜けたようなふにゃふにゃした笑顔に。こりゃ勝ちましたわ) -- 8世 2023-06-04 (日) 20:55:52
      • させぬわ!(再びの雷、先ほどの比ではないそれを落とさせぬよう、その手を振り下ろさせぬよう気張る、それが効果を得たのかは分からなないが)
        (目に見える程の瘴気と呪い、そして大晦日の夜闇を切り裂きながら、天を衝く光の柱を見た、それはすなわち終わりへの道しるべ)
        さて、女神の浄化とはどのようなものかのお……(清らかな光はクロですら見ほれる程で、それがゆっくりとこちらに迫って来るのをただ待ち受ける)
        (大御霊と共にクロの影も光の中で解れるように消えていくに違いない、その前に一瞬だけマヒナの方へ視線をやる、心配するなとばかりに) -- クロ 2023-06-04 (日) 21:00:21
      • 綺麗です……(スミレの叫びと共に伸びる輝きを見て、思わず素直な感想が漏れる)
        (見てるだけで心が温かくなるような、全てが現れるような、清めの波との言葉に相応しいその光芒)
        クロ……(それを避けようともしないクロから目をそらさず、自分の中にある彼女とのつながりを確かめるようにぐっと胸元で手を握り締めた) -- マヒナ 2023-06-04 (日) 21:00:43
      • (天に昇る、清廉なる光の柱に 眩しげに目を細めた)
        (それは清冽で絶対的で、人の目にはあまりにも美しく、そして何処か儚かった)
        (儚い、と感じたのは 細波はやがて凪ぐからだろうか)
        (何にせよ、終わったのだ。肩の力が抜けた思いがした) -- 2023-06-04 (日) 21:02:33
      • (いまだ上空にいる舞華先生は、美しきさざ波が広がり行く様を特等席で見ている。)
        (自由落下に身を任せながらも、空中で器用に脚を組んで)…綺麗ですね〜。
        ………もう実感は無いけど、あの中に先生の大切なものも入ってるんだから…綺麗なのは当然、かな!!
        (呟くと、にへっ、と笑って………結末を見届けるために、生徒たちの傍へふわりと舞い降りた。) -- 舞華@バトル・フォーム 2023-06-04 (日) 21:02:43
    • 京都混乱中
      • 上御霊神社から溢れ、都中に拡がる瘴気と呪詛)
        (飢餓の呪いが草木を枯らし、家畜を殺し、食べ物を腐らせていく。じわり、じわりと)
        (その異変に気付いた市民たちが、騒ぎはじめている)
        (早急に手を打たねば、パニックは必至だ)
        -- 2023-06-04 (日) 14:49:41
      • (いつの間にかその手には いつもの刀がいつものように握られ いつもの調子の片刃がいつものように)
        ああ… ええなぁ ええなぁ これはええ
        思てた以上に優しい神さんで ほんま良かったわぁ
        (既に破れた結界の狭間で その刃が届く限りに 呪詛や瘴気をまとめて斬り祓い)
        ほんじゃあ クライマックスを始めよぉかぁ
        (顕現する神の剣に勝機を見る) -- 片刃(カタノハ) 2023-06-04 (日) 17:08:44
      • (SNSで 瘴気と飢餓の呪詛によってこの混沌が起こっていることと、元凶と詳細はボカしつつ、今まさに対処をしている。やがて収まるはず。どうか冷静に命を守護る行動を、と呼びかける) -- 近衛ルイ 2023-06-04 (日) 17:16:50
      • (少々つながりのある京都府警に協力してもらい、フェイクニュースの拡散を防ぎ、混乱に乗じて不穏なトラブルがおこらないよう陰から支援) -- 近衛ルイの友人 2023-06-04 (日) 17:19:16
      • (最期の悪あがきとも見える雷を遠くで眺めながら)
        あかんなぁ 最期くらい潔く散りぃやぁ
        1000年もの 長い間 お疲れぇさん それだけはうちも労ったろぉ
        (神域と現世を分ける入口であろう鳥居を ばっさりと斬り倒して)
        自分も向こうでゆっくりと休みぃや -- 片刃(カタノハ) 2023-06-04 (日) 19:53:46
      • どうやら何とかなりそうですね(溢れ出た不浄なるモノを知り合いの退魔師と協力し結界で押しとどめた後、ここまでやって来た男)
        (周囲に浮かぶ餓鬼魂を操りながら穢れをパクパクと食わせていく、もとより黄泉の住人である餓鬼の無限の食欲は瘴気を処理するのにとてもマッチしていた) -- 錦次郎 2023-06-04 (日) 20:02:17
      • (穏やかに流れて行く閃光を見上げ)
        これで… ほんまに終わったんかなぁ?
        次の菫は… (まだ産まれるのだろうか?)
        まぁ そん時はまたそん時やなぁ! (一人境内の中へ 互助部たちの元へ駆け寄ろうと) -- 片刃(カタノハ) 2023-06-04 (日) 21:00:50
      • (光が天を衝くのを見て「終わりやな」とつぶやき、錦次郎はその場から踵を返す、大人には大人のやることがある)
        (かつて学生であった自分がそうしてもらったように、京都の町を襲った異変に対する後始末を行わなければならないのだから) -- 錦次郎 2023-06-04 (日) 21:07:25
  • 👻
  • 上御霊神社
    • 行く年
      • (以前、キミやルイが目にした清めの波…荒々しい津波の如きそれとは異なる、穏やかな波)
        (しかし細波が白い浜辺をゆっくりと削る様に)
        (菫が降り下ろした天細々波剣から放たれた浄の力は)
        (瘴気と、怨霊と衝突する傍から確実に打ち消し合い、共に消え去っていく)
        怨怨怨怨怨ッッッッ消される。我が怨み、我が痛みまでも…!
        (これに対し、大御霊も必死で瘴気を放射し、対抗しようとするが)
        (僅かに、ほんの僅かに浄の力の方が強い。じわりじわりと圧してゆく)
        (暗雲と吹雪、瘴気の黒に覆われた空を、光の白が覆い、共に弾けて消え)
        (普通の空、冬の夜空が顔を覗かせてゆく)
        おのれおのれおのれ、悪しき王の臣民ども…!
        我は消える、だがこの国を、世を、人を憎む者がいる限り
        想いを蔑ろにされ、踏まれ、滲まれ、嗤われる者がいる限り
        幾星霜越えようと、必ず――…
        (最後まで、瘴気の最後の一片になるまで怨嗟の言葉を口にし続ける大御霊)
        (怪物を必殺技で浄化すればすべて解決、とならないのが)
        (現実の辛いところだ)
        -- 大御霊 2023-06-04 (日) 21:14:15
      • …さよなら、だね。
        (それは誰に向けての言葉か)
        (消えゆく大御霊か、それとも大御霊を討つ役目を終えた白依菫という存在にか)
        (菫の手から天細々波剣が滑り落ち)
        (菫もまたその場にどさりと倒れてしまう)
        (兵右衛門の死、霊力の大喪失、失態による事故嫌悪、存在意義の終焉)
        (少女の精神は流石に限界を迎え、更には空腹と疲労、寒さによる体力の限界も越え)
        (そのままぐったりと動かなくなる)
        (もちろん、生きてはいるが)
        -- 2023-06-04 (日) 21:14:47
      • ・・・人の口に戸は立てられぬ・・・か・・・こりゃ隠し切れなそうだぞ、大御霊の事・・・っと(倒れた菫を慌てて抱え上げて)・・・よかった・・生きてる・・・(ホッと息を吐くと摩って温めてあげる)
        (剣は、消えてないのなら今後ご神体とかになるのかななんて) -- かなえ 2023-06-04 (日) 21:17:51
      • (菫を抱えたかなえごと抱きしめに駆け付け飛び込んでくる)
        よかったなぁ! ほんまほんまよかったなぁぁぁ!
        (全部が全部喜べる状況でも無かろうがそれでも 残ったものを抱きしめて) -- 片刃(カタノハ) 2023-06-04 (日) 21:23:36
      • 大丈夫ですよカナエ、ガス爆発は全てをもみ消しますから!(にひっと笑い親指を立てて見せる、重圧から解放されようやく自分らしさを出せるようになった)
        スミレは……疲れたみたいですね(そっと持ってきたブランケットをかけてあげれば、良かった、と大きな大きな吐息を吐き出した)
        (よくよく自分の姿を見て見れば、巫女服は所々破れ、狐面も割れて落ちている、よくもみんなで無事だったものだ、袖で一度だけ顔をぬぐい)
        お腹空きましたね(と、へたり込んでしまった) -- マヒナ 2023-06-04 (日) 21:24:14
      • はー……(ぺたり。完全に気が抜けて腰抜けた)……冷静に考えればすげえことやっちまったなぁオイ(国が半ばサジ投げてた怨霊撃退しちまったよ学生の部活動が!)
        ……(ぐったりしている菫に駆け寄る部員たち。とてもとても美しい光景であり、命を張った甲斐があるなあとまんぞくげにうむうむしていたが)
        ……いや待て、そーいえばひょーえもんは…初手雷食らってぶっ倒れてたひょーえもんどうなった?あいついないと白依ひとりになっちまうじゃねーか!!(足に力入らないまま、よたよたと倒れ伏した黒コゲえもんに近寄り)
        おーい……ひょーえもんさーん……?(ぺちぺち。だめだ反応がない)
        ……起きねえと自慢のヒゲみつあみにすんぞじじい!?(目を覚ますんだよこの老いぼれ!) -- 8世 2023-06-04 (日) 21:31:58
      • その辺りは、俺たちが考えることじゃないかな。大人達が上手くやるか、上手くやれないかどちらかだ。(流石に無理を続けたのだろう、樒も青い顔をしている)
        とりあえず今出来ることをしよう……つまり、菫をなるはやで病院に運びたい。
        飢餓の呪いの空腹と、低体温症の合わせ技はいかにも不味い。
        まずは暖かいところに寝かせよう。(社務所は建物として生きているだろうか?)毛布があれば包んであげて……
        ……医療機関も混乱してるかもしれないが、優先的に診てくれそうなところを電話で洗って……(そこではたと気づいた)
        ……もしかしたら、用意があるかな。鳥居にいた黒コートの人が残っていれば、段取りを聞けるかもしれない。
        一緒に戦った退魔師の人たちと、兵右衛門さんも、生きているなら助けないと。……おっ、と(そうやって動こうとするが、がくんと膝をついてしまう) -- 2023-06-04 (日) 21:32:19
      • ……………お気持ちはよーーーっくわかりますよ。…でも…それに流されちゃ、もうヒトじゃいられないんですよ。
        それはもうバケモン…討たれるべき敵なんですよ。(どこかやり切れなさを感じさせる渋い顔で、大御霊の言葉を聞きながら呟く。)
        (十日菊舞華も、異能を持たないせいで軽んじられた事や、逆にそのバケモノじみた身体能力のせいで疎んじられた事は、一度や二度ではなかった。)
        (「ムカつくなあ…ブチ56してやりてえなあ」と思ったことも多々あった。でもそんな感情を嚙み砕いて消化し、昇華して、)
        (なんとか折り合いをつけて生きていくのが…私たちなのだ。舞華先生はそう思った。)(そして)
        …「さよなら」もあったけど…「ありがとう、これからもよろしく」だって、いっぱいあるんですよ…菫ちゃん。あなたのお陰でネ。
        (慰めの言葉をかけられるほど、白い菫を癒せるほど、自分は立派な人間じゃない。そう理解している舞華先生は、ただそれだけ言って…菫のひたいにキス。) -- 舞華@バトル・フォーム 2023-06-04 (日) 21:33:10
      • …ふーう……(大御霊が消えれば、長く大きい息を一つ。そうして倒れてしまった菫、それを抱きしめるかなえと片刃へと近寄り)
        (マヒナのかけたブランケットの上に更に引敷…修験者が腰に巻く獣の皮、一言で言えば座布団程の鹿なりの毛皮をかける)
        お疲れ様、菫……食べられそうだったら、これ食べてね(そうして、袖の中から呪いを免れていたパウンドケーキを差し出す。自身も腹は完全に空腹だが…修行で慣れたものだ) -- キミ 2023-06-04 (日) 21:33:10
      • (気を失った菫をブランケットで包むと抱え上げる・・・こっちも雷に打たれまくって酷い姿だが気にならない)
        ガス・・・ね・・・それで片付けちまっていい物なのかね?・・・天細々波剣・・・今後しっかり祀って、守っていかないとな
        (兵右衛門を見て)・・・(静かに黙とうする) -- かなえ 2023-06-04 (日) 21:34:28
      • (大怪異が消え去れば、それが招いていた暗雲もまた流れゆき、雪もまた降りやむ)
        (夜空には冬の星が静かに煌き、澄み渡った空気に除夜の鐘の音が重く、遠く響いてくる)
        (恐らくは御所南東に位置する知恩院の巨大な鐘の音だ)
        (時刻は23時をだいぶ回っている)
        (このまま何事も無ければ、皆、無事のまま年を越す事が出来るだろう)
        (尤も、無事なのは若者ばかりであり)
        (呪詛に倒れた退魔師達や、雷に打たれた兵右衛門は倒れたまま雪に埋もれているのだが)
        (しかし8世が兵右衛門の安否を確かめれば)
        (半身を焼かれてはいるが、どうにか生きている)
        (大火傷を負いながら、しかし雪に埋もれた事で奇跡的に命が繋がれていた様だ)
        (一方、退魔師達もだいたい死んではいない)
        (今回の大御霊の権能が飢餓であった事が不幸中の幸いだったのだろう)
        (極度の栄養失調状態にあるが、呪いの元が討たれた事により)
        (退魔師らの鍛えられた身体は、餓死にまでは至らなかった様だ)
        (とは言え、皆重篤な負傷者であり、早急に病院に運ぶ必要がある)
        (ずっと皆に守られていた菫の症状などは、全然マシな方だ。表面的には)
        (そしてそこに、1人の男性がやってくる)
        (スーツ姿の老齢の巨漢だ)
        -- 2023-06-04 (日) 21:45:40
      • (スーツの男は境内の惨状を見回し)……動けるのは君達だけか。
        (驚きは顔に出しはしないが意外そうに言う)
        (皆の顔を1人1人見回し)御役目様の護衛、並びに大御霊の討伐。御苦労だった。
        私は宮内庁の者だ。この場の始末はこちらに任せたまえ。
        (事務的にそう告げる。その上で)…自力で、帰れるかね?(流石に心配もする)
        -- 2023-06-04 (日) 21:46:55
      • ・・・行きてんのか!?(ごめんね、死んだと思ってた!)なんにせよ救急車だな(てかこれ普通に大惨事だ)
        アタシは帰れる、問題はない(出てきた男には頷いて返したうえで)・・・菫は、この後どうなるんだ?(出方を伺う様にまっすぐ見つめて) -- かなえ 2023-06-04 (日) 21:51:16
      • やっぱり段取りがあった。よかった(雪上に座り込んで白い息を吐いている)
        俺が『見』た限り、重篤の人が非常に多い。なるはやで病院に運んであげて下さい。
        俺たちがこうして動けるのも、彼らのおかげは大きいですから。
        ……それと。帰る前に、ひとつだけ確認したい。菫は、この先どうなりますか。 -- 2023-06-04 (日) 21:52:00
      • ひどいことする理由も もうないんやろうけど 大事にする理由も もう無いんやろうしなぁ 
        (返答次第では 菫をやすやすと引き渡せはしないだろう) -- 片刃(カタノハ) 2023-06-04 (日) 21:55:09
      • Oh...(座り込んで、やってきた大男から声を掛けられて初めて、周りの惨状が目に入る)
        (それでも死んでいる人がいないという事にほっとした、何より兵右衛門が生きていることが嬉しかった、スミレを一人にせずに済むから)
        (そしてスミレの今後についても他の人が気にかけてくれた、なのでその解答を待ちつつ)
        大丈夫ですね、一人で帰れます(と男に答えて、ふらつきながらも立ち上がって見せる) -- マヒナ 2023-06-04 (日) 21:55:29
      • …樒さん。あなたの言うとおり、あとは大人たちがやりますから…あなたも少し休みなさいな。(へたり込んだ樒の頭を撫でてから)
        (宮内庁の職員の前に立つ。…半裸の女とスーツの男が向き合う奇妙な光景。)
        当事者として大人として、なにより菫さんの先生として、私はできる限りを見届ける必要があると思うのでー…後始末、ご一緒させて頂きますね?
        (そう言って、にへぇ…と、有無を言わさぬ笑みを向ける…!) -- 舞華@バトル・フォーム 2023-06-04 (日) 21:58:15
      • こえーよ先生、先生こえーよ(菫に近づくなよ?と抱えたまま少し離れる様に) -- かなえ 2023-06-04 (日) 21:59:56
      • ……呼吸はしてるな!ギリギリ生きてるヨシ!!(起きなかったので約束通りもっさもさのヒゲはみつあみにする。ドワーフみてえ)
        あん、クナイ庁?なんだニンジャか。俺は平気だからひょーえもんとか俺らのために結界張ってくれた人たちなんとかしてやってくれよ、こちとら健康優良いぎりすじんだ(あみあみ) -- 8世 2023-06-04 (日) 22:01:29
      • (自身は義賢が守ってくれていたので呪詛の影響も少ない。男には要りません、と一つ伝え…少し気になり)
        …菫が左手を失ったときの職員さんは、どうなりましたか?あの人にも…今回の事は伝わりますか?
        (彼女を、きちんと人として気遣っていたように思えるスーツの彼の行方を聞きつつ)
        …先生!こわいこわいこいわい!(むしろそっちにびびってた) -- キミ 2023-06-04 (日) 22:03:02
      • 樒さん?(初めて呼ばれたような気がして首を傾げ あまり回っていない頭で、宮内庁の人を前にした余所行きの口調だと納得しつつ)
        こっわ(本音) -- 2023-06-04 (日) 22:04:25
      • なんと…生きて、らっしゃるのか。
        (今度ばかりは驚いた。そもそもの予定では菫は神に命を捧げ、散る筈なのだから)
        (大御霊を討ち、なおかつ生存しているというのは想定外だ)
        (スーツの音はむぅ、と唸るも今は処遇まで考えている場合ではない)
        (それに彼の一存で決められる事でもない。なので)
        まずは病院へ。病院と救急車は既に手配してある。医大付属だ。
        (どうなるにせよ、治療が最優先だと簡潔に告げる)
        …退魔師諸君は、報告書を頼む。正月明けで結構。
        (いずれにせよ判断を下すには情報が必要だ)
        (退魔師高校生に冬休みの宿題が増えた)
        (キミの質問には首を横に振る)香月君か。彼は今毎実家で家業を継ぐために頑張っている事だろう。
        (処分は下されていた。免職。重い処分だが、キツイ仕事から逃れる事が出来たとも言える)
        (スーツの男はそのまま救急隊を待ち、皆の搬送の後)
        (現場の隠蔽、その陣頭指揮を執る事になる)
        (…のだが)これは怨霊ではない、のか…(怪異と見間違えそうな十日菊に付き纏われ、大層困ったという)
        -- スーツの男 2023-06-04 (日) 22:08:47
      • ・・・そうだな、まずは治療だ(利害が一致したので菫を救急車に預けるまで)・・・(しっかりと抱きしめていた)
        あぁあと・・・(天細々波剣を見る)すんません、手が足りなくて・・・あの剣を回収して、ちゃんと祀って下さい・・・多津那美比売命の化身です・・今後も、大御霊対策の切り札になる筈です -- かなえ 2023-06-04 (日) 22:15:46
      • とりあえず治療は受けられる、か。
        ……何かよくない処遇になるようなら、そこの怪異めいた人がどうするか分からないので……本当にわからないので(真剣)
        とにかくお役目は果たしたのですから、何卒、それを労った処遇を与えられますように。
        本来宮内庁の方にお願いできるほどの者ではありませんが、彼女を死ぬ気で助けた、その一人として、彼女の友人として……お願いしておきます。
        報告書は、滞りなく。
        (冬休みの宿題。報告書の類など手慣れたものだ。無機質かつごく簡潔な文体で、過不足ない報告書が上がったことだろう) -- 2023-06-04 (日) 22:17:43
      • あっあの剣出しっぱなしなんだたつなみ様!?(どどんと鎮座ましますおおつるぎ。かっこよくも威厳を放つ……神が出しっぱなしにして帰った遺物(アーティファクト)!!) -- 8世 2023-06-04 (日) 22:20:00
      • 医大付属病院、ですね(スマホを弄って住所を確認しつつ、後でお見舞いに行こうと思うアメリカ人)
        じゃあスミレの事はよろしくお願いします、あと他のタイマシの皆さんと兵右衛門の事も(他の人も同じ事を言うであろうが重ね重ねお願いして)
        ですね、トオカギクセンセーは色々と吸われてしまって、その、が、頑張ってください!(宮内庁の人をとりあえず応援するしか出来なかったという) (えっ?私はタイマシじゃないでーす、とは言ったものの、錦次郎の手筈で西橋の退魔師と言うことになっていたため、ひーこら言いながら報告書を書いたようです) -- マヒナ 2023-06-04 (日) 22:22:20
      • (応答はそう悪いものでもないと判断し)
        ああこら残念
        自分ら 怨霊よりたち悪いもんに目ぇ付けられてもたなぁ
        (ご愁傷様やなぁ と言い残して神社を後にして行く) -- 片刃(カタノハ) 2023-06-04 (日) 22:24:36
      • そうですか…分かりました。でも…いつか、機密がゆるくなってもいい時が来たならその香月さんへ伝えてあげてください。
        菫は、生き残れました、って(それだけを伝え、ひとまず回りの退魔師へもめいっぱい残る手持ちの菓子を緊急避難として与え)
        …それじゃ、皆さんを…菫を、よろしくお願いします(ぺこり、と頭を下げて神社の外へと歩いていった) -- キミ 2023-06-04 (日) 22:26:29
    • 来る年
      • (慌ただしい年の瀬になった)
        (時刻は23時をすでに回っている)
        (除夜の鐘が鳴り響く中、警察が、民間の退魔師が総出で事態を納めるべく走りまわっている)
        (上御霊神社から京都中に撒かれた呪いは)
        (媒介となる瘴気が浄化されていく事による徐々に弱まっていく)
        (しかし既に被害を受けた、呪いの効果により失われた命…)
        (主に草木や家畜といったものの命、被害までが消えてなくなるわけではない)
        (そして事件をある程度)
        (上御霊神社の上空に集まる暗雲、吹き荒れる雪、溢れる黒い瘴気、不自然な落雷)
        (そしてそれらを祓う光の波を目撃した人々の記憶もまた、消える事はないだろう)
        (しばらくの間は…)
        -- 2023-06-04 (日) 21:13:36
      • (呪いの影響で枯死してしまっているであろう周囲の木々の影からのそりと這いでてくる)
        ふー、本気で死ぬかと思ったのじゃ、じゃがまあ1000年分くらいを浄化されたくらいで済んだのは僥倖じゃのう
        にしても……随分と見晴らしがよくなったものじゃ(と鳥居の外を眺めているロリ) -- 2023-06-04 (日) 21:36:46
      • さて、我も帰るとするかのう(めいめいが神社を後にするのを見届け、クロもまた影の中へと姿を消す)
        (マヒナに今の姿を見られた時、泣かれるのと一緒に、めっちゃ可愛がられたのはまた別のお話であった) -- 2023-06-04 (日) 22:32:29
  • 🎍
  • 顛末
    • 護られたもの、喪われたもの
      • (2024年、年明け――)
        (上御霊神社で目撃された大規模な怪奇現象はいまだ世間を) (特にオカルト界隈を賑わせているが)
        (実際に何が起きたのかは不明なまま、様々な噂だけが飛び交っている)
        (上御霊神社は落雷や吹雪、切り倒された鳥居など、様々なダメージを負ったものの)
        (それらは事故という形により隠蔽され、今は改装修理中である)
        (大御霊討伐に参加した退魔師達は、栄養失調や凍傷により)
        (しばらく入信生活を余儀なくされたが、ほどなくして皆、回復している)
        (兵右衛門も同様で、身体の半分に重度な火傷を負い、普通ならそのまま絶命するところだったが)
        (雪による冷却という奇跡に強い生命力、異能による集中治癒の甲斐あって一命は取り留めた)
        (しかし電撃による神経系へのダメージは抜けきらず、身体の一部に麻痺の後遺症を残す事となった)
        (これにより、兵右衛門は退魔師業を完全引退せざるを得なくなったが)
        (元々そのツモリだった事もあり、兵右衛門はさほど気にしていない様だ)
        (瑞祥高校互助部の皆には、宮内庁より感謝状が極秘裏に贈られ)
        (退魔師にも、それ以外の者にも、退魔仕事の相場の5倍に相当する報奨金が支払われる)
        (もちろん、受け取るか否かは自由だ)
        -- 2023-06-04 (日) 22:32:40
      • (菫こと白依菫2号については)
        (検査や情報の精査に時間が掛かった事もあり)
        (処遇の決定は遅れ、1月半ばに通達される事となった)
        (生命を失いはしなかったものの)
        (結局のところ、天細々波剣に霊力の大半を献上してしまった菫は)
        (常人の半分以下の霊力しかもたない、へっぽこ巫女と化しており)
        (御役目様の任を解かれる事となった)
        (大御霊戦における様々な事象で穢れが身に溜まりすぎた事と)
        (失態、すなわち国家より友人を選んだというメンタル面の変化も考慮され)
        (2号を再利用するよりは、既にある予備、3号以降を使う方が良いとの判断でもある)
        (同時に、特例的に認可されていた国家認定退魔師の免許も)
        (本年度をもって返上する事となった)
        (これらは、菫に重く圧し掛かっていた責務からの解放とも言えるが)
        (同時に、存在意義を失ったという事でもある)
        (更に言えば、瑞祥高校の生徒である事も特例であったため)
        (これも本年度をもって退学し)
        (来年度からは近隣…というほど近くはないが…小学校に通う事となる)
        (まあ、学力的にも無理があったため仕方ないところだ)
        (ともあれ菫は霊力と共にこれだけのものを失う事となった)
        (言葉通り、多津那美比売にこれまでの全てを捧げる結果となったのだ)
        (一方、菫に残されたものと言えば…)
        (名ばかりの巫女という立場)
        (兵右衛門との介護付き生活)
        (怪異、異能者アレルギー)
        (左手喪失の身体的障害)
        (それから)
        (大事な友人達と過ごす、明日である)
        -- 2023-06-04 (日) 22:55:36
      • (余談だが――)
        (天細々波剣と化した多津那美比売は、なんだかまだ現世にいる)
        (神自身なのに御神体として立浪神社に祀られているのだ)
        (それもこれも、兵右衛門が昇神の儀…)
        (神様に天にお帰りいただく儀式が出来ない体になってしまったためである)
        (まあ、そのうち新たな神職が何とかしてくれるだろう、と気楽に構えているようだ)
        (一方、白依菫3号は、2号の顛末を知り安堵しながらも)
        (自分はいつかくる次なる大怪異に備え、長い眠りにつく事となった)
        (白依システム、8世がそうよんだ人工の供儀も)
        (そしていまだ目覚めぬ大御霊の二体も)
        (しばらくは動きだす事はないと思われる)
        (少なくとも、日本はひとまず危機を脱したのだ)
        (もっとも――)
        (大御霊の呪詛は防ぎきれはしなかったため)
        (京都や近隣の農家や牧畜、漁業といった食料生産業は大打撃を受けており)
        (しばらくの間、地元産の食料品は高騰する事にはなるだろう)
        (結局のところ、この事件では)
        (誰もがある程度救われ)
        (同時に誰もがある程度、喪う事となったのだ)
        (大御霊はその存在そのものを)
        (多津那美比売に何かを捧げた者はそれらを)
        (多津那美比売は女神としての姿を)
        (日本国民も僅かながら食料品の値上がりという痛みを受ける事となる)
        (この結果を善しとするかどうかの判断は)
        (それぞれの選択が善いものであったか否かは)
        (それぞれの思うところに任せるものである)
        -- 2023-06-04 (日) 23:14:12
      • (以上が2023年年末に行われた大御霊討伐の顛末である)
        (力を尽くし、決断を行った勇気ある若者達の前途に幸あらんことを)
        -- 2023-06-04 (日) 23:17:32

Last-modified: 2023-06-04 Sun 23:20:52 JST (325d)