昨日より今日が好き
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編集:MenuBar
ルベウス
リゼット
お名前:
(戦いが行われた日から数日後、二人の部屋に備え付けられた電話に一つの連絡が入る)
(連絡主は戦いの後姿の見えなかったサフィールから、リゼットに院長室に来て欲しいとの事だ) --
2013-12-08 (日) 18:52:15
(洗礼を受けてからの数日はひたすら目まぐるしく過ぎていった 束の間の日常の中、わかったことがいくつかあった)
(そもそもからして、この家には大人が少ない 今のこの姿でさえ、年かさの年長者の一人に数えられる程なのだ)
(そして二つ目は、ものすごい数の弟と妹ができたということだ 独り立ちした面々も含めれば見当もつかない数だそうな)
(家族が増えることは喜ばしいことだ 新しい家族に受け入れられることも、また)お呼びがかかった様だよ 君はどうする?
(質素なドレッサーを覗き、身支度を整え答えを待たずに部屋を出た そして今、問題の扉の前にいる)
--
リゼット
2013-12-09 (月) 22:48:47
(リゼットの見てきた通りこの孤児院には業者や幾人かの運営に携わる者以外大人の姿は無い)
(この孤児院は親の無い者に家族の愛を与え、かつ自立を促す場であり留まる場所ではないからだ)
(それは自分の「弟妹」達も例外ではなくその特異な才能を活かせる平和な仕事に就いている)
(その分院自体は若干人手不足気味で仕事を手伝える者が手伝う形だ、これもまた自立の為の一環でもある)
(リゼットの背にその仕事を手伝う旨を掛けて、見えなくなればけらけらと笑い)それに姉貴はリゼットに伝えたいんだろうしね
(リゼットが出て少し後まず草むしりを手伝う為にリゼットとは反対の方向へと去っていった) --
ルベウス
2013-12-09 (月) 23:29:47
(元々軍の基地だっただけあり廊下は硬質でリゼットの足音は良く響く)
(扉の前で足音が止まれば「両手」で行っていたとある小物の組立作業を一旦止めて)どうぞ、お入り下さいリゼットさん
(部屋に入れば僅かに整備用油の独特な香りが漂うだろう、組み立てられている物の整備に必要だからだ)
(それはこの国で100年以上使われてきた自動拳銃、ある種この国のかつての姿を示す物だ)
(その拳銃を極めて熟達した動きで組み立てていく)
--
サフィール
2013-12-09 (月) 23:31:25
失礼、します(理屈抜きに背筋が伸びてしまう 元より厳格な規律を好む性質ではないが、この雰囲気には心地よさすら感じている)
(昔の仲間に見られたならば、放縦にして華美なる《 鉄血宰相 》ともあろう者が借りてきた猫のようだと笑われるかもしれない)
(永い時を経て、建物に宿った記憶がそうさせるのだろう ここに暮らす人々は今この時も先人の息づかいとともにあるのだ)
(扉の向こうには義姉がいる たとえ姿は見えずとも、この存在感は他の誰とも間違えようのないものだ 扉を、押し開けていく)
鋼の、匂い…(この身体に血潮よりも濃く熱く流れゆくもの、人の手によく馴染んだ鉄の香りをたどって)
--
リゼット
2013-12-09 (月) 23:51:09
(最後の組み立てを終える、その姿はこの施設と相まり馴染み過ぎる程に馴染んでいる…かつての誰かのように)
(最後に動作を確認する為にスライドさせ、二人の意識を会話に向けるかのようにカシャンという音が響く)
…便利な道具です、弾を込め狙いを定め引き金を引くだけで目標を破壊出来る
今ではこの国の兵装の一つからは降りましたがその血脈は今の装備にも受け継がれています
私は使う事はありませんでしたがとある用事を済ませなければならない時は常に携帯していました…お守りのようなものですね
(手入れされ続けたそれは新品とは行かないが長年丁寧に磨き続けられた道具特有の鈍い光を放っている)
--
サフィール
2013-12-10 (火) 00:19:13
(淀みない音を聞くにつれ、錯覚に囚われそうになってしまう 片腕を失くしてしまったことが嘘のようだと)
その便利な道具が闘争から美と魔術的なきらめきを奪い去ってしまったんだ 英雄なき時代へようこそ
それとも、誰もが英雄を気取れる時代というべきかな タリスマンの代わりにするには、あまり穏やかではない様だけれど
見たところ、いつでも使える 弾丸さえ込めれば撃てるということだ 用事というのは?(黄金の瞳が興味深げにきらめいて)
--
リゼット
2013-12-10 (火) 22:06:48
(事実失った筈の腕は何事も無かったかのようにそこに、出会った時とまるで変わらぬ姿を保つように)
(だが纏っている気配は確かにあの時リゼットに見せた物よりもずっとやわらかなモノとなっていた)
英雄を気取る時代ですか、確かにその通りですね…(苦笑する、それは否定する事はけして出来ないこの国の恥ずべき事実だ)
(同時にその苦笑は自嘲でもあった)この銃を錆付き、稼働しなくなるその日まで持っていてはくれませんか?
これは私にとっての戒めでした…私はコレと変わらぬモノなのだと、父と同じ身を持つ者なのだという
(同胞と殺しあった父とは違う事は分かっている、しかしかつて父が手にした物と同型の銃を懐に入れ…)
(未だこの国に眠り軍には処理しきれぬ自律兵器、生物兵器を破壊する事で同じ道を歩めている気がしていた事を吐露し)
縋っていたのでしょうね…父の背に、ですが私も歩まなければならないと…そう思ったのです
--
サフィール
2013-12-10 (火) 22:48:32
あれ…?(目をこすって二度見して、疲れているのかと自分の頬をつねって 挙句その腕をとって、遠慮がちにぺたぺたと触り)
腕…義肢じゃなくて、生身…なのか? よかった、と言っていいのかな…これは…?(戸惑ったまま手を握ってみる)
…雪に閉ざされた北国で、私も腕を失ってね 花を咲かせるために使ってしまったんだ けれど、この身体は替えがきく
あり得ないことじゃないと知ってるつもりではいたのだけど そうか…いや、でも謝らないと すまない、ひどいことをしてしまった 本当に心配だったんだ
英雄の末路は惨めなものさ 獲物を狩りつくした猟犬は狩られる側に回される 新しい盟いのために、祭壇の前で屠られるんだ
…せっかくだけれど、私に銃は似合わないと思うよ 仕事柄、美と魔術的なきらめきを失うわけにはいかなくてね
ずいぶん前のことになるけど、私も過去を捨てようとした 新しい自分になるために それとも、悲しみを終わらせる為だったかな
理由はきっと人それぞれだ どうしても過去を捨てたいのなら、ルベウスの方が適任かもしれない 何も言わずに預かってくれると思う
でもね、サフィール 過去は追いかけてくるんだ 愛おしいものも、忌まわしいものも 気付いたらもう追いつかれてる
いつかもう一度向き合って、仲直りしてみる気になれたら取り戻しにくるといい それまで二人で預かってみよう
--
リゼット
2013-12-10 (火) 23:38:01
…私はあの子の姉ですよリゼットさん(微笑んで、触れられれば擽ったそうに指がピクリと動く)
それでも治す為に然るべき機関の力を借りる必要はありました、通常は放置すれば生えますが…それだけの一撃でした
(謝らなければと言うリゼットにそれ程の力だったからこそ自分の目は覚めたと再生した手で肩を優しく叩く)
そうですか…いえ、これはあの子には託せません。信頼出来ないという訳ではありませんが…
昔父は自分の血塗られた技術の中血に塗れずに済む技だけを託した少女に分身とも言えるナイフを託しました、託すべき人物でもあり歩む為のけじめでもあったと
私もそれに則ろうと思い…いけませんね(苦笑して)まだまだ父の真似ばかりをしてしまいます
…ならば私はこれを抱え続けるべきなのかも知れませんね、本当の意味で向き合える過去を作る為に
--
サフィール
2013-12-11 (水) 00:22:08
気高いことだな 私もときどき考えてしまうんだ 受け継いだものを何倍にもして、人に伝えられたらいいのにってさ
なかなか思うようにはいかないのだけど…(あと一歩の距離を近づき、ふわりと抱きしめて肩越しに話をつづける)
私やルベウスには十分伝わってると思うよ それなら尚更のこと、私よりもっと相応しい子たちがいるじゃないか
サフィールの薫陶を受けて大きくなった子たちがさ(そっと離れ、手をとって)…今すぐには難しいかもしれないけれど
いつかは私も人を育てられる人になりたいな そんな日が来る予感もしてるんだ きっと、そう遠くない未来の話だ
さて、そろそろ義姉さんと呼んでも構わないかな 彼の話じゃこの後、もっと恐ろしい義兄さんが控えてるみたいだけど…
--
リゼット
2013-12-13 (金) 00:46:24
…ありがとう御座います(静かにそうお礼を告げリゼットが離れれば頷いて)
多分その日は私がこの銃を手放せるようになるその日よりもずっと早い事でしょう
何せ若い二人ですから(下ネタをクスクスと笑いながら言う)
ええ勿論、しかし兄…ですか(義兄関してはピンと来ない表情で)アルマース兄さんの事でしたらこの件には恐らくもう関わりませんよ?
兄さんはルベウスが養成校へ行くその日までカルブンクルスの邪魔をし続けていましたがその後はルベウス自身の選択だと言っていましたから
…その「邪魔」に関しては散々な方法でしたので未だに立ち塞がるのではないかと思っても仕方ありませんが
(必要不可欠ではあったもののあまり肯定の出来る内容ではなかったのかなんとも微妙そうな表情で)
--
サフィール
2013-12-13 (金) 01:22:24
あは、あははは…お手柔らかに頼みたいな(まさかという顔で冗談を聞く 何かとんでもないことが起きる前触れではないかと嫌な汗が流れて)
上を見始めたらきりがないな、まったく…そのまま気がわからないことを願うばかりだけど、また試されたならその時はその時さ
今度のことでルベウスも一皮むけたわけだし、まるっきり手も足も出ないということはないはずだ
私は鉄の女になりたかったし、彼は自由を手にしたかった 私たちなりに、強くなりたい…ならないといけない理由があったんだ
その願いを叶えてしまったわけだけど、これからどうしようか? 次の願いを探さないとな 今度は二人で考えてみようか
もちろん、さっきの願いも大事な目標の一つだ ルベウスも乗り気な様だし、きっといい父親になれると思う
(ずいぶん苦労してきたみたいだしね、と笑って)サフィール…義姉さんはこれから何を?
--
リゼット
2013-12-16 (月) 00:23:57
(焦るリゼットに対して何という事は無いと言う様に肩を竦めて、元々隣人としてはこういう人間なのだ)
そうですね、貴方達ならば兄を打倒する事も可能でしょう…ですが兄は私以上に柔軟ですからきっと大丈夫ですよ
何より貴女と私がこうして話している事があの人にとっての何よりの望みでしたから
(一度たりとて会った事の無い筈の人間がリゼットが来る事をある程度予見していた、そんな口ぶりで)
それがいいでしょう、病める時も健やかなる時も…と言いますしね?(微笑みながら少し羨ましそうな口調で)
私はこれからも然程変わりません、この院の経営を行い軍部からの要請があれば未だ残る遺物の処理に当たります
ただ…時々はそれを休んで旅に出たりもするかも知れません、貴方達のように強く育つ事が出来る外の世界を見に
--
サフィール
2013-12-16 (月) 01:27:03
(いつか遠い未来で、今日という日を懐かしむ時が来るのかもしれない けれど今はまだその時ではないのだ)
私たちがめでたしめでたしと言ってみても、物語の幕が引かれるわけじゃない 終わりのはじまりははじまりの終わりだ
だから昔の人はこう言ったのさ
お楽しみはこれからだ
(
You Ain't Heard Nothin' Yet
)
!ってね(そして今、巡礼の旅が終わったことを知る)
本当は私にも向き合わないといけない過去があったんだ…彼が付き合ってくれるなら、顔出しに行ってみようかな
心折れて逃げ出すしかなかったあの場所へ もうずっとずっと帰っていない、私の…(胸に手をあて、固く握りしめて)
ありがとうサフィール、義姉さんはやっぱり素敵な人だ 私はもう大丈夫、ルベウスと一緒なら怖いものなしだ あなたがそう信じさせてくれたから…
私は私に会いに行く あの日の私は…今もきっとあの家にいて、私を待ってるはずだから 行くね、サフィール あなたもいい旅を!
(執務机に大輪の鉄薔薇を残して院長室を後にする 進む足どりは淀みなく、まだ見ぬ物語へとその手をのばして――)
--
リゼット
2013-12-25 (水) 00:45:33
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コメントページを参照
+
た〜べちゃうぞー
(戦いが行われた日から数日後、二人の部屋に備え付けられた電話に一つの連絡が入る)
(連絡主は戦いの後姿の見えなかったサフィールから、リゼットに院長室に来て欲しいとの事だ) --
2013-12-08 (日) 18:52:15
(洗礼を受けてからの数日はひたすら目まぐるしく過ぎていった 束の間の日常の中、わかったことがいくつかあった)
(そもそもからして、この家には大人が少ない 今のこの姿でさえ、年かさの年長者の一人に数えられる程なのだ)
(そして二つ目は、ものすごい数の弟と妹ができたということだ 独り立ちした面々も含めれば見当もつかない数だそうな)
(家族が増えることは喜ばしいことだ 新しい家族に受け入れられることも、また)お呼びがかかった様だよ 君はどうする?
(質素なドレッサーを覗き、身支度を整え答えを待たずに部屋を出た そして今、問題の扉の前にいる)
--
リゼット
2013-12-09 (月) 22:48:47
(リゼットの見てきた通りこの孤児院には業者や幾人かの運営に携わる者以外大人の姿は無い)
(この孤児院は親の無い者に家族の愛を与え、かつ自立を促す場であり留まる場所ではないからだ)
(それは自分の「弟妹」達も例外ではなくその特異な才能を活かせる平和な仕事に就いている)
(その分院自体は若干人手不足気味で仕事を手伝える者が手伝う形だ、これもまた自立の為の一環でもある)
(リゼットの背にその仕事を手伝う旨を掛けて、見えなくなればけらけらと笑い)それに姉貴はリゼットに伝えたいんだろうしね
(リゼットが出て少し後まず草むしりを手伝う為にリゼットとは反対の方向へと去っていった) --
ルベウス
2013-12-09 (月) 23:29:47
(元々軍の基地だっただけあり廊下は硬質でリゼットの足音は良く響く)
(扉の前で足音が止まれば「両手」で行っていたとある小物の組立作業を一旦止めて)どうぞ、お入り下さいリゼットさん
(部屋に入れば僅かに整備用油の独特な香りが漂うだろう、組み立てられている物の整備に必要だからだ)
(それはこの国で100年以上使われてきた自動拳銃、ある種この国のかつての姿を示す物だ)
(その拳銃を極めて熟達した動きで組み立てていく)
--
サフィール
2013-12-09 (月) 23:31:25
失礼、します(理屈抜きに背筋が伸びてしまう 元より厳格な規律を好む性質ではないが、この雰囲気には心地よさすら感じている)
(昔の仲間に見られたならば、放縦にして華美なる《 鉄血宰相 》ともあろう者が借りてきた猫のようだと笑われるかもしれない)
(永い時を経て、建物に宿った記憶がそうさせるのだろう ここに暮らす人々は今この時も先人の息づかいとともにあるのだ)
(扉の向こうには義姉がいる たとえ姿は見えずとも、この存在感は他の誰とも間違えようのないものだ 扉を、押し開けていく)
鋼の、匂い…(この身体に血潮よりも濃く熱く流れゆくもの、人の手によく馴染んだ鉄の香りをたどって)
--
リゼット
2013-12-09 (月) 23:51:09
(最後の組み立てを終える、その姿はこの施設と相まり馴染み過ぎる程に馴染んでいる…かつての誰かのように)
(最後に動作を確認する為にスライドさせ、二人の意識を会話に向けるかのようにカシャンという音が響く)
…便利な道具です、弾を込め狙いを定め引き金を引くだけで目標を破壊出来る
今ではこの国の兵装の一つからは降りましたがその血脈は今の装備にも受け継がれています
私は使う事はありませんでしたがとある用事を済ませなければならない時は常に携帯していました…お守りのようなものですね
(手入れされ続けたそれは新品とは行かないが長年丁寧に磨き続けられた道具特有の鈍い光を放っている)
--
サフィール
2013-12-10 (火) 00:19:13
(淀みない音を聞くにつれ、錯覚に囚われそうになってしまう 片腕を失くしてしまったことが嘘のようだと)
その便利な道具が闘争から美と魔術的なきらめきを奪い去ってしまったんだ 英雄なき時代へようこそ
それとも、誰もが英雄を気取れる時代というべきかな タリスマンの代わりにするには、あまり穏やかではない様だけれど
見たところ、いつでも使える 弾丸さえ込めれば撃てるということだ 用事というのは?(黄金の瞳が興味深げにきらめいて)
--
リゼット
2013-12-10 (火) 22:06:48
(事実失った筈の腕は何事も無かったかのようにそこに、出会った時とまるで変わらぬ姿を保つように)
(だが纏っている気配は確かにあの時リゼットに見せた物よりもずっとやわらかなモノとなっていた)
英雄を気取る時代ですか、確かにその通りですね…(苦笑する、それは否定する事はけして出来ないこの国の恥ずべき事実だ)
(同時にその苦笑は自嘲でもあった)この銃を錆付き、稼働しなくなるその日まで持っていてはくれませんか?
これは私にとっての戒めでした…私はコレと変わらぬモノなのだと、父と同じ身を持つ者なのだという
(同胞と殺しあった父とは違う事は分かっている、しかしかつて父が手にした物と同型の銃を懐に入れ…)
(未だこの国に眠り軍には処理しきれぬ自律兵器、生物兵器を破壊する事で同じ道を歩めている気がしていた事を吐露し)
縋っていたのでしょうね…父の背に、ですが私も歩まなければならないと…そう思ったのです
--
サフィール
2013-12-10 (火) 22:48:32
あれ…?(目をこすって二度見して、疲れているのかと自分の頬をつねって 挙句その腕をとって、遠慮がちにぺたぺたと触り)
腕…義肢じゃなくて、生身…なのか? よかった、と言っていいのかな…これは…?(戸惑ったまま手を握ってみる)
…雪に閉ざされた北国で、私も腕を失ってね 花を咲かせるために使ってしまったんだ けれど、この身体は替えがきく
あり得ないことじゃないと知ってるつもりではいたのだけど そうか…いや、でも謝らないと すまない、ひどいことをしてしまった 本当に心配だったんだ
英雄の末路は惨めなものさ 獲物を狩りつくした猟犬は狩られる側に回される 新しい盟いのために、祭壇の前で屠られるんだ
…せっかくだけれど、私に銃は似合わないと思うよ 仕事柄、美と魔術的なきらめきを失うわけにはいかなくてね
ずいぶん前のことになるけど、私も過去を捨てようとした 新しい自分になるために それとも、悲しみを終わらせる為だったかな
理由はきっと人それぞれだ どうしても過去を捨てたいのなら、ルベウスの方が適任かもしれない 何も言わずに預かってくれると思う
でもね、サフィール 過去は追いかけてくるんだ 愛おしいものも、忌まわしいものも 気付いたらもう追いつかれてる
いつかもう一度向き合って、仲直りしてみる気になれたら取り戻しにくるといい それまで二人で預かってみよう
--
リゼット
2013-12-10 (火) 23:38:01
…私はあの子の姉ですよリゼットさん(微笑んで、触れられれば擽ったそうに指がピクリと動く)
それでも治す為に然るべき機関の力を借りる必要はありました、通常は放置すれば生えますが…それだけの一撃でした
(謝らなければと言うリゼットにそれ程の力だったからこそ自分の目は覚めたと再生した手で肩を優しく叩く)
そうですか…いえ、これはあの子には託せません。信頼出来ないという訳ではありませんが…
昔父は自分の血塗られた技術の中血に塗れずに済む技だけを託した少女に分身とも言えるナイフを託しました、託すべき人物でもあり歩む為のけじめでもあったと
私もそれに則ろうと思い…いけませんね(苦笑して)まだまだ父の真似ばかりをしてしまいます
…ならば私はこれを抱え続けるべきなのかも知れませんね、本当の意味で向き合える過去を作る為に
--
サフィール
2013-12-11 (水) 00:22:08
気高いことだな 私もときどき考えてしまうんだ 受け継いだものを何倍にもして、人に伝えられたらいいのにってさ
なかなか思うようにはいかないのだけど…(あと一歩の距離を近づき、ふわりと抱きしめて肩越しに話をつづける)
私やルベウスには十分伝わってると思うよ それなら尚更のこと、私よりもっと相応しい子たちがいるじゃないか
サフィールの薫陶を受けて大きくなった子たちがさ(そっと離れ、手をとって)…今すぐには難しいかもしれないけれど
いつかは私も人を育てられる人になりたいな そんな日が来る予感もしてるんだ きっと、そう遠くない未来の話だ
さて、そろそろ義姉さんと呼んでも構わないかな 彼の話じゃこの後、もっと恐ろしい義兄さんが控えてるみたいだけど…
--
リゼット
2013-12-13 (金) 00:46:24
…ありがとう御座います(静かにそうお礼を告げリゼットが離れれば頷いて)
多分その日は私がこの銃を手放せるようになるその日よりもずっと早い事でしょう
何せ若い二人ですから(下ネタをクスクスと笑いながら言う)
ええ勿論、しかし兄…ですか(義兄関してはピンと来ない表情で)アルマース兄さんの事でしたらこの件には恐らくもう関わりませんよ?
兄さんはルベウスが養成校へ行くその日までカルブンクルスの邪魔をし続けていましたがその後はルベウス自身の選択だと言っていましたから
…その「邪魔」に関しては散々な方法でしたので未だに立ち塞がるのではないかと思っても仕方ありませんが
(必要不可欠ではあったもののあまり肯定の出来る内容ではなかったのかなんとも微妙そうな表情で)
--
サフィール
2013-12-13 (金) 01:22:24
あは、あははは…お手柔らかに頼みたいな(まさかという顔で冗談を聞く 何かとんでもないことが起きる前触れではないかと嫌な汗が流れて)
上を見始めたらきりがないな、まったく…そのまま気がわからないことを願うばかりだけど、また試されたならその時はその時さ
今度のことでルベウスも一皮むけたわけだし、まるっきり手も足も出ないということはないはずだ
私は鉄の女になりたかったし、彼は自由を手にしたかった 私たちなりに、強くなりたい…ならないといけない理由があったんだ
その願いを叶えてしまったわけだけど、これからどうしようか? 次の願いを探さないとな 今度は二人で考えてみようか
もちろん、さっきの願いも大事な目標の一つだ ルベウスも乗り気な様だし、きっといい父親になれると思う
(ずいぶん苦労してきたみたいだしね、と笑って)サフィール…義姉さんはこれから何を?
--
リゼット
2013-12-16 (月) 00:23:57
(焦るリゼットに対して何という事は無いと言う様に肩を竦めて、元々隣人としてはこういう人間なのだ)
そうですね、貴方達ならば兄を打倒する事も可能でしょう…ですが兄は私以上に柔軟ですからきっと大丈夫ですよ
何より貴女と私がこうして話している事があの人にとっての何よりの望みでしたから
(一度たりとて会った事の無い筈の人間がリゼットが来る事をある程度予見していた、そんな口ぶりで)
それがいいでしょう、病める時も健やかなる時も…と言いますしね?(微笑みながら少し羨ましそうな口調で)
私はこれからも然程変わりません、この院の経営を行い軍部からの要請があれば未だ残る遺物の処理に当たります
ただ…時々はそれを休んで旅に出たりもするかも知れません、貴方達のように強く育つ事が出来る外の世界を見に
--
サフィール
2013-12-16 (月) 01:27:03
(いつか遠い未来で、今日という日を懐かしむ時が来るのかもしれない けれど今はまだその時ではないのだ)
私たちがめでたしめでたしと言ってみても、物語の幕が引かれるわけじゃない 終わりのはじまりははじまりの終わりだ
だから昔の人はこう言ったのさ
お楽しみはこれからだ
(
You Ain't Heard Nothin' Yet
)
!ってね(そして今、巡礼の旅が終わったことを知る)
本当は私にも向き合わないといけない過去があったんだ…彼が付き合ってくれるなら、顔出しに行ってみようかな
心折れて逃げ出すしかなかったあの場所へ もうずっとずっと帰っていない、私の…(胸に手をあて、固く握りしめて)
ありがとうサフィール、義姉さんはやっぱり素敵な人だ 私はもう大丈夫、ルベウスと一緒なら怖いものなしだ あなたがそう信じさせてくれたから…
私は私に会いに行く あの日の私は…今もきっとあの家にいて、私を待ってるはずだから 行くね、サフィール あなたもいい旅を!
(執務机に大輪の鉄薔薇を残して院長室を後にする 進む足どりは淀みなく、まだ見ぬ物語へとその手をのばして――)
--
リゼット
2013-12-25 (水) 00:45:33
園長室から出てくるボロボロの男と女二人に孤児院から驚きの声が響いたのは少し前のお話
昏倒しているリゼットに疲労回復や鉄分調整の為の点滴を医者によって投与されてから暫くして --
2013-11-26 (火) 23:02:02
(眠っているリゼットの傍らで椅子に座り足を組みながら林檎の皮をナイフで剥いている)
(巨躯の男が日常的な事をするという非日常的な光景、だがリゼットには見慣れた物だろう) --
ルベウス
2013-11-26 (火) 23:02:19
…夢を(清潔なシーツに横たえられ、白いタオルケットに包まって天井を見上げていた)見ていた様な気がするんだ
豪華絢爛な夢だった 私はぴかぴかにきらめく王子様の役で、君は囚われの姫君だった よく似合っていたと思うよ
でも、君だけじゃなかったんだ 私の前には、もう一人…(空の青さと夜明けの色をたたえた瞳が男を見上げる)
--
リゼット
2013-11-26 (火) 23:14:14
君に王子様は中々お似合いだと思うけど?俺がお姫様かぁ♪(自分の体躯を知るだけに想像して笑い出す)
(リゼットの手の届く位置に切り分けた林檎が乗った皿を置いて、一つ欠片を手に取りシャクリと小気味のいい音を響かせる)
へえ…それは誰なんだい?(夜明けよりももっと前、日の入りよりももっと後に一瞬だけ世界が見せる色がリゼットを見下ろす) --
ルベウス
2013-11-26 (火) 23:27:21
さあ? 私たちのよく知ってる人かもしれないし、全然知らない人だったかもしれない(手の甲を額に当て、泥のように重たい身体を持て余して)
夢は夢だ 得てして不条理なものだけど、でも救いがある夢は好きだ なかなか悪くない夢だったと思うよ
……いや、嘘だな 私の前には黄金の薔薇がいた こんな遠くに呼びつけられて、迷惑がってる様にも見えた
君は気付いていただろうけど、私のパトロンはよからぬモノだ 私たちはいつもいつも、彼のために大きな代償を払わされてきた
--
リゼット
2013-11-26 (火) 23:47:21
(一口食べた事でリゼットの一口大になった林檎の欠片をその唇に当てる、喉を潤すようにと)
RIN-GONRIN-GON…なんとなくはね、俺は兄貴や姉貴程見える眼じゃないけれど君の話、そしてこれまでの日々から感じてきた物はある
余程の高利貸だって事とかね♪そういう意味じゃ俺達の代償の方が随分と安い
…そもそもこっちは勝手に力を渡してどっかに行っちゃったんだけどサ♪ --
ルベウス
2013-11-27 (水) 00:20:27
(林檎の欠片を食み、離れようとする手首をつかまえて頬にあてがう 火傷しそうなほどの熱さに今は触れていたかった)
家族の歴史と、私自身の話も少しずつしてきたのはそのためだ 君には知っていてほしかったんだ 私の後ろ暗いところも全部、包み隠さずにさ
私たちの戦いは元より、戦いの態を成してすらいなかったんだよ 相手は時代によって変わったし、鐘はただそこに在り続けただけだ
彼が人格めいたモジュールを通じて顕現することは滅多にない そういう意味では道具にも似てる 人の願いを叶えると噂された万能の機械だ
…どうしてあんなものを喚び出せたのか、不思議に思っただろう? 兄さんの仕業だ いざという時の切り札を渡されてたんだ
あの島に都市らしきものが築かれて間もない頃、本土側の関係者に与えられたアクセス権を私は行使した 元々は祖父のものだ
父さんも兄さんたちも一度は触れたかもれない その代償がどれほど重いかは君もよく知っての通りだ
だとしても、私は躊躇せずに使うつもりでいたんだ 君のためなら邪悪の鐘だって鳴らしてみせる 心に決めてはいたのだけど…
--
リゼット
2013-11-27 (水) 23:02:24
(成る程、と納得のいった様子を見せる。何故彼女の家族が狂った歯車に巻き込まれたのかと疑問に思ったことはあった)
(時代の流れ…規範…そういった物の変化に巻き込まれる事は良くある、だがその流れがあまりに急すぎた)
過ぎたる物に手を伸ばせば代償を支払う事になる…か、何処もそのルールだけは変わらないんだよねー♪
(この国がかつて過ぎた力を手に入れようと数多くの過ちを犯し続けた事となんら変わらない、力は手に余れば大きな傷跡を残すだけだ)
…けど大丈夫さリゼット(椅子から身を乗り出しベッドへ腰掛ける、もう片方の手も頬に添えて両手でリゼットの頬を包んで)
何があっても俺が君を助けるから、うちが代々時代とかそういう七面倒臭い物に抗うの得意なのは知ってるだろう?
何より…今の御時世不当な請求は突っぱねられるのが普通さ♪(冗談めいた声で笑い) --
ルベウス
2013-11-27 (水) 23:46:05
それも覚悟の上だったさ でも、思っていたのとは違う結果になった あらゆる意味でだ 見えたんだよ、義姉さんの腕がなかった
私が奪ってしまったんだ…どんなに難しくても、誰も傷つかない結末を望んでいたのに それは思い上がりだと君は言うかな
今でも感触が残っているんだ、この手に…この手のひらに(声が沈み、ルベウスの手を握る力がすこし強まって)
思うに鐘は、人の身には過ぎたものだ もうこれっきりにしたいな…大丈夫、私は自分のしたことから逃げてしまうほど弱くはないつもりだから
向き合っていくことにする 義姉さんにはきちんと謝らないとな(だるさの残る身体をベッドに沈め、誘うような目をして)
--
リゼット
2013-11-28 (木) 00:22:23
いいや言わないさ♪だってその結末は皆が望み続けているものだからね♪
けれどソレは酷く難しい結末でもある…だから仕方ないだなんて言うつもりは更々無いけど
でもねそれを含めた上で「大丈夫」なんだリゼット(いつも通りの悪戯っぽい瞳を近づけて誘われるがままに唇を重ねた)
(休息を終えた後義姉に会えばきっと知るだろう、兵器として実によく出来たモノの悲しさを)
(そしてその兵器を超えたからこそ本当の意味で向き合える事を) --
ルベウス
2013-11-28 (木) 01:02:58
(ルベウスとリゼットの手が重なるのを目を細め、穏やかに見守れば満足そうで)
ええ…それでは始めましょう、最後の審判を
(黒い機械を掲げる、僅かに機械の外殻が開き光が漏れ出せば…)
(次の瞬間には部屋は消え失せ何処までも赤い荒野が広がる)
(実際に火星へと降りたらこのような光景が広がっているのだろうと思わせる程の赤)
(だがこの大地に満ちる酸化鉄は異星の物ではなくかつて何処かであった光景の複製品だ)
(それは大地から突き出す崩折れた戦車の砲塔や銃であったようなモノがそうである事を示している)
既に用意をしている以上出過ぎた真似と思うかも知れませんがご容赦を(そう言って謝れば背を正し)
しかし全力で無ければ私は納得が出来ません…何より此処はどれだけ壊しても外には響きませんから
(そう語る口調は先程よりもずっと静かで、ナイフが首を撫で擦る様な感覚を二人に与える事だろう)
--
サフィール
2013-10-06 (日) 22:26:39
(手を重ね、光の後に訪れた光景に僅かに表情を歪ませている…この地は記憶にあるのだ)
此処は…この国で一番酷い戦場になったとこじゃないか、…アイツの記憶に残ってる程の
(リゼットの手を握る手に力が籠もる、だが既にその手は光輝き用意は済ませている)
…おっといけないいけない♪しかめっ面じゃあ福はやって来ないか♪(そう笑ってリゼットへ語りかける)
(しかし僅かにだが笑い声が硬い、率先して飛び出さないのは畏怖が未だにあるのか) --
ルベウス
2013-10-06 (日) 22:28:08
できれば綺麗なものだけ見て生きていたいと思うのだけど、なかなかそうはいかない事だって知ってるつもりだよ
今ここで目を背けるわけにはいかない 私は、君と、自分の意志でここにいるんだ チャンスはたぶん一度きり、二度目はないと思っておいた方がいい
泣き言のひとつも言いたい気分かな だったらすまないけれど我慢してくれ 後でゆっくり聞いてやるからさ
決着をつけるぞ、ルベウス 大丈夫、君一人じゃ無理でも、君と私の二人なら――(夢か現か、赤茶けた大地に無尽蔵の鉄が眠る手応えを得て)
伝えておこう、サフィール! ルベウスは私のものだ 私が預かったから、安心して任せておくといい!
彼には今よりずっとずっと強くなってもらわないといけない 彼の道はこの先にも続いていくわけだし、まだまだこんなものじゃないはずだ
できるさ! そういう人を選んだつもりだからな 彼には可能性を示してもらう 何、これまでも何度かやってきたことだ
(君はただ、とルベウスの赤い瞳を一瞥して)あの学園都市で学んだ総てをぶつけてやれ できるさ、絶対に――
我が異能、我が力!(緋色の鎧装束をまとい、戯画的なサイズのハルバードを担ぎ)リゼット=ラシェル・アンスラックスは《革新》する!!
--
リゼット
2013-10-07 (月) 00:12:14
ならば見せて頂きましょう…道の先とやらを、手と手を取り合うからこそ見える未来というモノを
(リゼット達に返す視線は清流のように冷たく全てを押し流すようで、その表情からもまた熱は失われる)
(いつの間にか消えていた機械を持っていた手はルベウスと鏡写しの様に白く光り輝く)
では…私の血が齎す運命を乗り越えられますように
(そして鋭い殺気と共に光と化した右腕が右から左へと振るわれる)
(振るわれた腕は光の速度のままにデタラメな勢いで伸びながら圧倒的熱量を二人へと放つ)
(何処までも伸び当たれば原子さえスープにする程の純粋な熱による光線剣だ)
--
サフィール
2013-10-07 (月) 01:13:44
そりゃあ言いたくもなるよ♪なんたって昔っから頭が上がらない姉貴が膝折れるまで戦わなきゃいけない♪
でも…うん、姉貴を乗り越えなきゃ親父が救えなかった人間を救える訳が無い
何より…リゼットにタフな旦那だと思って欲しいモンネー♪
(一瞥に理解し合う者だからこそ送れる同意の意思を瞳に載せて)
(直後の首筋が凍りつくような危険の気配に対し常人ならば這う程の低い姿勢になり避けながら駆け出す)
リゼット!姉貴は親父の力も持ってる…けどあの光の力は別人のだ!だからあんまりアドバイス出来ない!
けど君の鉄なら防ぎようもあると思う!…ただそのまま受けちゃ駄目だよ!親父の力がヤバイ!
(かつて戦友が見せた重力を無視した超加速、それを己が異能で再現し足す事で威力を増した「確実に当てる」光の打撃を姉へと放つ) --
ルベウス
2013-10-07 (月) 01:13:58
血のさだめなんて幻想だ 幻想だったさ! 人の口から聞かされたってわからないだろうけど、果たしていかほどのものかな
(初手は無限遠をつらぬく光の剣、だった、と認識が追いつくまでどれだけの時間を要しただろう?)
(錯綜する熱量の檻は目くるめくように形を変える 人の身はあまりに鈍く、重く、遅きに失した)
(赤錆色の大地に並びたてた耐熱鋼のモノリスたちが白熱し、次々と「く」の字に折り曲がって崩れ)莫迦な…滅茶苦茶だっ!!
ルベウス、君の姉さんはとんでもない人だな…けどお生憎さま、こちらもやられっぱなしって訳にはいかないんだ
(回避行動の合間に補助腕を生やし、豪腕の一薙ぎにのせて105mm口径の砲弾を射出する)一手じゃ駄目だ、二手でも足りない
きっと、その輝きに阻まれてしまうだろうから…いっそこの手が届くまで、手数を増やしてみるのはどうかな?
(熱線にさらされた弾頭の一つが弾け、6,000発の
鋼の矢
(
フレシェット
)
が融解しながら雨霰と降り注ぐ!)
--
リゼット
2013-10-14 (月) 07:12:50
(距離も過程さえも無視した弟の拳を避けるどころか受け流す事すらせずにその身に受け切った)
(人を超えた強度と再生力に任せた圧倒的な耐久力はさも何も無かったと言うようにサフィールをその場に立たせている)
(続け様に訪れる砲弾を弾けば現れる白熱の鋼の雨に対し…僅かに体を傾けると上空へ向け生身での蹴りを放つ)
(放たれた足の周囲の空気を白ませながらまるで花火のような音を響かせるとその衝撃の進むままに鋼の雨が弾かれ行く)
これが異能、ですか…(弟の拳が当たった部位を埃を落とすように撫で、弾かれた後自由落下する金属の雨を眺める)
話に
(遠方から響いていたハズの声は至近に、その姿はルベウスの後ろ)
なりませんね
(ズン、という地響きと共に背面からの鉄山靠)
…私に届きたければもっと本気を出して下さい
戦争を望んだ鬼、全能なる力を望んだ鬼、そして『読め』てしまうが故に足掻いた鬼…
彼らを倒した時の貴方達はもっと呵責無く力を奮っていた筈です
(弾き飛ばされた弟へは目も呉れずリゼットへ足音の一切無い歩み)
そうでなければサーフ・ジュエルとウォテア・オパールという鬼には勝てませんよ
--
サフィール
2013-10-15 (火) 00:45:38
(姉へと意識を向けていた筈なのに気付けば背に立たれていた事に戦慄する、ただの超スピードか?)
(否、殺意すら無く意識の外から迫るこの技には見覚えが…いや身に覚えがある)
(カルブンクルス、そして父が得意としていた前時代の技だ…だが姉に父の記憶は無い筈)
(その一瞬の思考が致命的となった、鈍い衝撃と共に体がくの字に曲がり吹き飛ばされる)
ずっあっああああああ!!!!(即座に体を捻り腕を地面に突き立て強引にその飛距離を縮めれば姉を仰ぎ見て)
(その瞬間ドロリと口から血が漏れる、ダメージもさる事ながら痛みからして明らかに再生が遅い)
言ってくれるねー♪けどまだまだ…ね?リゼット♪
(そう軽口を叩いた瞬間立ち上がり赤く輝く脚で姉へ向けるように横薙ぎに蹴りを放つ)
(蹴りから放たれた光はそのまま輝く壁となり全てを溶け崩す圧倒的な生命熱量を以て背を向けた姉へ、そしてリゼットへと迫る)
(だがリゼットへと届く前に霧散する事だろう、リゼットの放った鋼や地中の鉄分により強靭で、更に自由に扱える力を与えながら) --
ルベウス
2013-10-15 (火) 00:46:54
ルベウス!?(強靭な体躯が朽木のごとく叩き折られ、吹き飛ぶ姿を目で追ってしまう 唖然として動けなかった)
(きっと高をくくっていたのだ この戦いには唯一絶対の不文律があるのだと よもや殺しはしまい、と)
これほどのものか! 君の言ってた意味がよくわかった 悔しいけれど認めるしかなさそうだ…!
けれどこちらも同じ悪意の土壌に蒔かれ、人の流す血を吸って芽吹いた花だ 何のこれしき、侮ってくれるなよ
(たしかに「この程度か」と言い切られてしまう理由もわかる 鉄の権能はあくまで物理的な手段を越えるものではないのだ)
(鋼の矢の運動エネルギーに怪光線の熱エネルギーを取り込む試みは通じなかった 一撃にのせるエネルギーの係数を無限大にすれば通用するという保証もない)
であれば、手を変え品を変え――(サフィールの足元から沸き上がったくろがねが足をとり、瞬時に純鉄の直方体を形成して)
(思いつく限りの特殊鋼で十重二十重の複合装甲を施し、石棺じみた鉄の牢獄を築き上げる 最後に薔薇の意匠を刻んだ)
君が気付くのを待つしかないわけだ? けどお生憎さま、その時間はなさそうだから…先に答えを言ってしまおうか
ルベウス、彼女は君の全存在を縛る頚木だ! 君を抑圧し、拘束し、いつ何時も君臨しつづけ真なる自由たらしめないものだ
だからこそ勝機がある であれば問おう、愛しの君、ルベウス・アンスラックス! そんな横暴を君は許せるのか?
君の自由はすぐ目の前に転がってる 抗うときだ ポンコツなりに一矢報いてやれるはずだよ できるさルベウス、今は自由主義の時代じゃないか!
--
リゼット
2013-10-27 (日) 22:16:54
(姉へと放った熱量はまるでそこだけ穴が穿たれたかのように晴れていく…それは姉の血に流れる「清浄なる空間を維持する青玉の力」だ)
(だがそれも目眩まし、何故なら自分よりも遥かにこういった事が得意な頼れる妻が居るのだから)
(直後のモノリスめいた封印、そこからミキッ、バキリという硬質な音が鋼鉄の柱より響く…姉が人外たらしめる膂力によって破壊を始めている証拠だ)
(完全に破壊しきり出てくるまでの僅かな間のリゼットの問い、それに対し一つ笑って)
いいや許せない♪空はこんなにも広くて!きっと前を向けば見た事も無い世界が待っている筈だ!
きっと「アイツ」が夢見た花に満ちた世界よりも綺麗で…きっと親父が歩き続けた道よりも険しい未来が待っている筈なんだ
(ベッと口内より血を吐き出す、その量は未だに多く怪物染みた再生を一切許さぬ姉の権能を示していた)
だから俺は…(特殊鋼の柱にヒビが入ると共にキュキュンッという異質な音と光が走りあっという間の柱の解体が行われていく)
君と共に歩くと決めた!(柱が崩れゆく中姉目掛け駆け出す、左手を頭に当て異能を以って自分の能力の枷を外す)
(煌々と赤く輝く右手は手刀の形に…かつて父が自分のオリジンを屠った時と全く同じ形だ、自然とそうなっていた)
(リゼットの方を向いていた筈の姉と視線が交差する…完全に読んでいたと言わんばかりに)
(正対しあう手刀と手刀…かつて誰かの記憶の内にあった光景がここに再現されていた) --
ルベウス
2013-10-29 (火) 00:24:42
(読んでいた、こうなる事は分かり切っていたのだ)
(リゼットが特殊鋼で自分を縛ろうとする事も…弟が背を押され自らの手で切り開こうとする事も)
横暴ではなくこれが真実です、絶対的な運命は存在し…覆せない
(繰り返される光景、ぶつかり合った圧倒的な生命力は鉄と赤の荒野一面を花畑へと変えていく)
(そして爆ぜるはルベウスの…そしてサフィールの腕)
(信じられないといった顔で血の滴る自分の腕を見る、直後に酷く寂しそうに目を細めて)
…一つ奇妙な事を問います(ルベウスとリゼットへと視線を向けて)
弟は…ルベウスは人間ですか?
--
サフィール
2013-10-29 (火) 00:25:04
理屈の上では、君を阻めるものなどどこにもいない 君にもたらされた《祝福》は行く手を遮るものすべてを打ち倒す力だ
ルベウス、君の手に握られているそれは王の笏杖だ! 見方を変えれば安全装置の働かない暴虐の力でもある
けれど君はそうは思わない そんな真似、できるはずがないんだから 単に心構えの問題さ 心の形がそういう風にできてるんだ
実に愛すべき男じゃないか! できるけれどしない そうだろう? 思うにそれは、ルベウスが血に餓えたけだものなんかじゃなく――
人間にほかならない、何よりの証拠だ 私の記憶が定かであれば、それ以外の呼び方をしたことは一度も無いはずだよ
(壮絶な打ち合いが痛み分けに終わる様を眺めていた それはたとえ一瞬でも凌ぐ可能性を示したということだ)
絶対的な運命とやらと絶対王権が競合してしまったなら、どんなことになるだろう? その問いの答えを私は持ってはいない
だから、こちらも念押しをさせてもらおうか せっかくの準備を無駄にしないためにもね
(かすかに遠く、鐘の音色が響きわたる 天上の遥かな高みから、
事象の地平線
(
イベント・ホライズン
)
の彼方から それはおぼろげに影を落として)
あれも現代に生きる巨大生物と言えるのかもしれないね 南洋に浮かぶ絶海の大陸、オセアニアの原産種だ
彼だか彼女だか知らないけれど、その演算能力は人智を遠く絶したものだ ひとつの都市の出来事すべてを算定しきれるほどにね
我が美わしき名の下にリゼット=ラシェル・ピュイフォルカは望む! 生ける鐘よ、我らが愛しの学び舎の鐘よ、高らかに鳴れ!
(教会堂のそれに似た荘厳なる音色が圧を増し、雷鳴のごとく轟きわたって)
希
(
ねが
)
わくばこの手に、
世界を革命する力を!!
(高らかにさし伸ばされたその手に生成される刺突直剣、持ち手を覆うように棘ある薔薇の金工が施された白刃が輝きを放って)
限定された状況下であれば尚のこと、”絶対”なんていくらでも成り立ってしまうのさ この場合もそうだ
(仮想の天地に絢爛豪華なる革新が訪れる 赤錆の浮いた鋼の世界に黄金の旋風が吹き抜け、左の鉄薔薇からまばゆい黄金のそれへと変わって)
私は折れないし砕けもしない 諦めるわけにはいかないんだよ、絶対にね 彼の目の前で無様は晒せないんだ 決着を付けよう、サフィール!
--
リゼット
2013-11-09 (土) 23:34:10
(鐘の音とは本来区切りの為に鳴る、人々に変化を伝える為に)
(弟は、そして彼女はこの鐘の音を幾度も聞いてきたのだろう…世界が塗り替えられていく中返されたその答えにそう思う)
(想えばその顔には穏やかな…本質を示す柔らかな笑みを浮かべて)
…いいお嫁さんを見つけましたねルベウス、実に芯が強く…美人です
けれどそれでも私は試さなければならない
かつて父はその手で自ら革命へと加担し、あってはならぬと断じた革命を滅ぼした
ならば私もまた断じましょう(一瞬世界が暗くなったかと思えば見る間に爆ぜた筈の腕が再生していく)
…姑として
(黄金の輝きが走る世界がまるで夜が訪れたかのように暗くなっていく)
(光の行き先はサフィールの腕、まるで新たな太陽の如く右手を神々しく輝かせている)
(直後のリゼットへの肉薄と共に放たれる右腕の光槍)
(光に質量を齎し放つそれは熱量による攻撃ではない)
(質量攻撃、その腕の届く限りの空間に無尽蔵の破壊を齎す兄弟殺しの光だ)
--
サフィール
2013-11-10 (日) 01:15:47
(王の錫杖…そう確かにかつて自分のオリジンはこの力を以って王となろうとした)
(それを忌々しいとも思った事もあるし魅力的と思った事もある…だが今では悲しいモノでしかない)
力で従えて…それでも屈しなければ心さえもこの力で支配して、そんな事したっていい事無いモノ♪
それにレジェム達にぶん殴られちゃうしねー?痛いんだよアレ
(場に似つかわしくない陽気な声でそう語りながらリゼットへと加勢しようとする)
(が…膝にまるで力が入らず膝をついてしまう)
(先程のたった一度の打ち合いで力を使い果たしてしまったからだが…同時にそれ以外の理由もあった)
(魂に刻まれたこの赤錆の世界への悲しみが世界が一瞬塗り替えられた事で消えてしまったから)
(だがそれでも顔を上げ)行けえええええええ!リゼット!
(
記憶
(
かこ
)
を超えて未来を夢見る男なりの加勢を最愛の者へと送った) --
ルベウス
2013-11-10 (日) 01:16:21
そこは小姑として、と言ってほしいな 私には兄さんと弟しかいなかったから…男兄弟ばかりの苦労、わかりあえる相手が欲しかったのだけれど
もしもお眼鏡に適わなかったら、君をさらって逃げてしまおうか 太陽の東、月の西側までさ(傷ついたルベウスに微笑みを向け)
まったく、世話の焼ける姉弟だ(大気そのものが帯電していくような感覚、第六感が大音量の赤信号を鳴り響かせる)
(左眼の薔薇がはずれ、無数の花弁が異界の風に舞い踊る 露わになった黄金瞳が目に映るもの全ての本質をささやきかけて)
言っただろう、この身と意志は砕けないと(空に祝福の鐘が鳴る 声を張り上げ歌う様な気分で豊穣なる大地を蹴った)
受難のときは去った 同胞の血と鋼鉄の色に染まった暗黒時代は終わりを告げた そろそろ次の生きかたを考えてみるときだ
提案しようサフィール、今日がはじまりの日だ! 私たちの手で始めようじゃないか 目も眩むような黄金時代を!!
そして見届けるがいい、四季を移ろう花のさだめを! 花の生命を!! 我が異能、我が力! リゼット=ラシェル・アンスラックスは《革新》する!
(原子の崩壊を誘い、動くもの全てを絶命せしめる光をまっすぐ斬り拓いて突き進む 衝突の刹那、刺突剣を肩口へと繰り出して)
--
リゼット
2013-11-10 (日) 02:18:59
(無限に膨らみ続ける質量を切り開き迫ってくるその力に対し驚きの表情は現れない)
(これもまた分かっていた事だ…頭ではなく心で)
(自分の力は
過去
(
不死者
)
を消し去る為の力、それでは未来へと向かう力を抑え込める筈も無い)
それでも…父の背を追い続けた者としては少し悔しいですね(リゼットの攻撃が当たる刹那少し悔しそうに呟く)
(刺突剣による一撃により腕が胴体から解き放たれると腕から光の奔流が放たれる)
(熱も破壊も無いそれは二人の門出を祝福するかのように世界を花で埋め尽くし…)
(一際光が満ち視界が埋め尽くされるとそこは元居た園長室へと戻っていた)
(激闘の跡は何も無い、片腕を喪失した義姉とボロボロのルベウスとリゼット、そして煙を放つ机の上の黒球を除けば)
…凄いものですね、まさかコレの許容量を超えるとは思ってもみませんでした(黒球を残った手で手に取り眺め)
認め…いいえ祝福しましょう、貴方達の門出を
きっと貴方達ならどんな困難でも乗り越えられますから(険の完全に取れた暖かなほほ笑みでそう告げた)
--
サフィール
2013-11-10 (日) 03:48:08
(何の心配も無かった、リゼットならば必ず勝つ…そう信じていたから)
(惜しむらくはここで加勢に行けるだけの体力が無かった事だななどと既に終わった気分ですら居た)
(何処までもポジティブに前を見ているのがこの男でもあるが同時にそれだけの信頼もあったからだ)
ああ…でも…おっかないなぁ俺の嫁と姉…
(二人の激突の瞬間何処か遠くを見て聞こえないようそう呟いた)
(戦いが終わり光が晴れた後元居た場所に戻ると深く息を吐く)
(正直自分達に五体が残った上で姉の五体が欠けるとは想像もしていなかったからだ)
(リゼットの手をそっと握ると姉に面と向かい)俺達はさ、こうして日々成長していってる…もうあの日の俺じゃないんだ
此処の弟妹達も皆そう、悩んでる姿だって見せるし時には躓いたりもするけど…
でも姉貴に手を引っ張られなくても立ち上がって歩いていけるからさ♪
だから姉貴も行こう?(戦ったばかりの疲労も見せず健やかに笑って) --
ルベウス
2013-11-10 (日) 03:48:28
(絶対の力同士がぶつかり、どちらか片方だけが残される そこには大いなる矛盾が横たわっている様にも見える)
(目くるめく勢いで世界を駆け抜けた弾丸旅行の終着点がここにある 帰ってきたのだと実感できず、まだ少し呆けてもいて)
(所在無げに揺れる手が、熱く大きな温もりに包まれて我に返った たった今目覚めたように瞬き、横顔を見上げてみる)
…たとえば…今にも倒れてしまいそうなほど疲れ果ててしまったとき、寄りかかれる相手がいるというのは…とてもいいものだと思うよ
(鉄分過剰か欠乏か、強い酩酊感に襲われて足元がおぼつかなくなっていく 膝が砕け、腕にすがりながら視界が狭まって)
私の兄さんもさ…そういう、相手を求めていたんだ 今なら…わかる気がする、きっと…ひとり、じゃ…さみしかった、から……
ルベウス、きみ…も……わたし、も…きっ……と…(ぐるぐると回る視界の極北に紅い瞳を捉え、言葉にならない言葉を紡ぐ ほっとした様な笑みがこぼれて、実に数年ぶりの昏倒を味わうのだった)
--
リゼット
2013-11-26 (火) 00:37:52
(二人は起きてから朝食を施設の食堂で済ませる、育ち盛りが多いからかバイキング形式で盛られた料理はどれも山脈と言える様な物ばかり)
(味付けに関してはこの国では普通の物だがリゼットにとっては幾つか珍しい味もあったかも知れない)
(そしてそんな食堂で来訪者がどういった人物かを事前に知らされていた者達からの盛大な賑やかしがあったのは言うまでもない)
(勿論その賑やかしを加速させた中心には夫が居りその夫を盛大に窘めて周囲に安心感を与える妻の姿もあったが…) --
2013-09-30 (月) 23:55:27
(食事の後施設の案内や弟妹達への妻の紹介を終えた頃になれば姉との約束の時間が迫る)
(常に笑みを浮かべているソレが僅かに硬くなりながらリゼットへ向いて)
んっそれじゃ…園長室に行こっか、…鉄の用意は?(コキコキと手首を鳴らして) --
ルベウス
2013-09-30 (月) 23:55:40
(紹介を受けるたび新しい家族の顔と名前が蒼の瞳に焼き付けられていく 映像記憶の力が輝くまたとない瞬間だった)
(目くるめくひととき、とはよく言ったもので、つかのまの団欒を味わう間もなく約束の刻限が迫っていて)
軍用車両、というのかな ごつごつした感じの廃車を1ダースくらいご馳走になったよ そんな風には見えないだろう?
この身体のどこにそんな質量が収まってるのか、時々自分でも不思議になるくらいだ(鉄の薔薇が怜悧に輝いて)
あれが国産車なら大したものだな いい鉄を使ってる ここはきっとそういう国なんだろう まさしく「鉄は国家なり」さ
--
リゼット
2013-10-01 (火) 00:41:09
1ダースって…あっい変わらずデタラメだねー君の異能は♪(その頼もしさに苦笑しながら)
けど君に使って貰えるなら冥利に尽きると思うよ、その大した理由の代償を今日清算出来るんだからね♪
(道を進む、時折すれ違う者達と挨拶を交わしながらその部屋の前に…)
(頷けばドアノブに力を込めて扉を開ける) --
ルベウス
2013-10-01 (火) 01:02:39
(扉の先の光景に一瞬リゼットは既視感を覚えるかも知れない)
(鍛えられてはいるが「彼」と比べて女性らしい細い肩、背中、髪も腰まで伸びていて随分と違う…)
(なのにその背が放つ気配は確かに)
…待っていましたよ、多分…私が心に思っているよりもずっとこの時を
(その手には黒く輝く球状の物質、機械だろうか?幾つか光点とスイッチの様な物がある)
--
サフィール
2013-10-01 (火) 01:02:50
そういう「計算」が働いているのさ 邪悪の鐘の加護だとしても、使い道がまっとうなら救いはあると言っていい
遠く隔たったこの地でさえ使えるなんて大したものじゃないか 学園から見ればほとんど世界の裏側だぞ、この国は
そうとも、私たちの仲間のいくらかはこんなデタラメな玩具を与えられて四年か五年を過ごしてきたわけだ? 危なっかしいったらないな
さて、ご対面…(浅き夢見しうたかたの記憶が頭のどこかで符合する 全てを包み込むようなまなざしが、とてもよく似ていた)
改めて、おはようサフィール ずいぶん待たせてしまったみたいだ それじゃ、早速行ってみようか(ルベウスに手を差しのべ、決戦の地へ)
--
リゼット
2013-10-06 (日) 21:21:08
来客用にピシリと用意されたベッドは今まで旅行で味わってきた物と同じく手が行き届いた滑らかな感触を与える事だろう
そんなベッドの上布団に包まれながら来るべき時を乗り越えるべく眠る少女は一つの夢を見るかも知れない --
2013-09-13 (金) 06:34:18
荒涼たる大地とその上に立つ屈強なる体躯の男
そしてその男を境目に色艶やかな花畑が地平線まで広がる不思議な光景の夢を
有り得ない光景でありながら…語りかければその男に言葉が届いてしまうのではないかと
風の中に芳しき花の香りと鉄錆の香り薫る不思議な現実感のある夢を --
2013-09-13 (金) 06:34:29
(いつからそうしていたのだろう? ある瞬間から果てなき地平のただ中に立ちつくしていた)
(その景色はシュールレアリズムの絵のように深遠なる寓意を秘めて、時間すらも不確かに流れ、漂っていってしまう世界だ)
(なぜ、どうして?という疑問は湧いてこない そこにはただ、理屈抜きに存在する者たちと、脈絡のない
役割
(
ロール
)
だけがあって)
(何かにそっと背中を押されて歩き出す、その歩幅は小さく狭く)散るには惜しい花だった けっこう気に入ってたんだよ
きれいなものには目がなくてさ(その姿は学園都市への招待状を受けた日のもの 大粒の空色を男に向けて)
--
リゼット
2013-09-14 (土) 03:17:39
(男は花畑へと向いておりリゼットへは背を向けている)
(僅かに振り向き見せたその横顔は…ルベウスの物ではない、彼と身を同じくしたもう一人の怪物でも)
…、ああそうか…君にはこちら側へのパスがあるのか、あの子の血を飲んだから
いやそれだけではない…ふむ、成る程彼の仕業か(一人何か納得した様子を見せれば振り返る)
(鍛えぬかれた身体と極めて厳しい顔とは裏腹に少女の瞳の様な青く清らかな気配を纏う男)
その散った花は満足そうだったかい? --
???
2013-09-14 (土) 04:27:09
どちらが光で、どちらが影かもわからなかった 私が愛した人はジキル博士でなく、ハイド氏だったのかもしれない
二人のうちの片方を選ぶしかなかったんだ ありのままに咲くことが許されない花だとしても、摘まずに済むならそうしていたさ
それが叶わぬ望みだと覚悟してからは…散ってゆくその時までせめて気高くあれと、ただそれだけを求めて挑んだ
彼の面影がこの胸の深いところに、熱く烈しく焼きついてくれる様にね(己の名すら忘れ、百年の知己に語るように言葉を継いで)
期待には十分応えてくれたよ 私の方こそ、相応しいほどの返礼ができたかどうか
--
リゼット
2013-09-15 (日) 02:25:36
…ありがとう、その想いと力は十分に彼に届いた筈だ(少し困った様に微笑んで)彼は言葉よりも戦いでこそ意思を通わせるからね。
それにそれこそが彼の望んだ事でもある…(再び振り返り花畑を眺める、横に手を差し出して眺めてみないか?と誘い)
私達は時代の徒花だ、それもままに在れば散る事も無く根を伸ばし続け他の花を散らし続ける悪しき花だ
故に何時か誰かに刈り取られる宿命を持つ、そして君達は彼にとって最も望む形での宿命を与えてくれた
(艶やかな花を眺めると悲しそうに目を細める、男の足元には一輪の花も無い…手の届く範囲に花はあれど)
けれど君の様に考える事が出来れば…私ももっと多くの花を残せたのかも知れない、私は自分に似た花を全て刈り取る事しか出来なかったからね…
そんな想いが子供達には自然と感じられたのか…負い目になってしまったようだ、君にはすまないと思っているよ… --
???
2013-09-15 (日) 03:33:53
花の命というやつは――美しく在れる時間はあまりに短い いつか萎れて枯れ果てる、花のさだめを憐れむ人もいるだろう
いっそのこと、枯れない花でも造ってやろうと心血注いだ人だっているかもしれない けれど、それは花によく似た別の何かだ
銀板写真
(
ダゲレオタイプ
)
に焼きついた影と同じさ 美しさに目を奪われて、でもその薄板からは生の匂いの一欠片も感じられない
影は悲しいほどに影であって、同じものではありえないんだ コピーキャットはオリジナルには敵わない 敵いっこないに決まってる
私もずいぶん苦労したんだよ いや、現在進行形かな 私がオリジナルだって開き直れるその日まで戦いは続いていくはずだ
モヤモヤとしてつかみどころのない、無力感との戦いがね(差し出された手を握り、その温かみに言い知れぬ懐かしさを覚えて)
何だか、あの世に来てしまったみたいだな 歩こう、少し歩いてみないか? 花を踏んでしまうかもしれないとしてもだよ
蝶のはばたきから生まれた風が世界の裏で嵐になって、億兆の命の灯を吹き消してしまうかもしれない だとしてもだ
途方に暮れていていい理由にはならないはずだ 美しいものをも蹴散らして、花の嵐を起こして進め(その手を強く引っぱって)
言うほど彼らは弱くはないよ 私たちだって、移ろいやすくて果敢ない身の上だ 大差はないと思うのだけどね
--
リゼット
2013-09-15 (日) 04:05:05
(懐かしみの他にも不思議な感覚を覚えるかも知れない、少女の伴侶の力に似た…それでいてより澄んだ心の活力を得られる感覚が)
フフッ存分に抗うといい、気付いた時にはきっと勝利しているだろうから(ニンマリと人懐っこい笑みを見せる、それでも尚強面だが)
いや残念ながら私は歩く事は出来ない、ああ途方に暮れているからだとか花を踏んでしまうからではないよ
勿論私にとってその花々は踏みたくない大切な物であるし後悔も悲しみもあるが…
(リゼットがその花園へと足を踏み入れても一切花は散らず、引く腕もまた一切動かない)
これこそがそれでも尚と信じ歩み続け辿り着いた私の道の果てだ、信念と言っていい
(その力の篭った表情に一切の濁りは無い、手や顔、首などから伺える数多の傷跡からその道がどれだけ困難であったか)
だが…(戦士たる顔から人の顔へ、憂いを込めて)この果てはあの子の果てではない、この果ての先にあるべきだ
(花園の果てから光が迫ってくる、リゼットへと向かうように)私もこの花達が強い事は重々承知しているよ
だから君に頼みたい…その中で生きられるよう娘の背を押して欲しい
しかし息子も随分な美人と結婚したものだね
(リゼットが光に包まれる直前にそんな事を笑って呟いた) --
???
2013-09-15 (日) 04:56:45
(リゼットが目覚めた直後その手に不思議な温もりと…頬に誰かに触れられた感覚が残っている事だろう)
(頬の物はより現実的でまるで少年か少女の細指に触れられていたかのようだ) --
2013-09-15 (日) 04:57:01
ここが道の果て…? 太陽の東、月の西側まで歩き尽くしてしまったというのか(不動の重みを感じ、目をみはって)
あなたによく似た人を知っているんだ 気苦労の耐えない人だ 他人の十字架まで進んで背負ってしまうような人だ
その道が間違っていたとは思わない その生きざまは尊いものだ…でも、きっとすごく無理をしているはずだから
…彼のことも、私のことも、他の誰かのことだって! 大丈夫なんだ、って安心して、信じてもらえる様になりたいから
その役目は二人で果たそう 絶対に果たしてみせると決めたんだ だから、あなたもどうか――!
………?(まばゆい輝きが去ってみれば、見慣れぬ天井を眺めていて 一瞬、自分がどこにいるのかわからない奇妙な感覚に陥ってしまう)
…夢……ゆめ、か…(ぼやけた頭で夢の内容をつなぎとめながら、重たい瞼をつむって頬に手のひらをあてがう)
(父も生きていればあれくらいの齢になっていただろうか そんな事を考えながら、隣で眠る人の方へと寝返りを打つのだった)
--
リゼット
2013-09-24 (火) 01:51:16
(そうしてリゼットが寝返りを打てば視線、眠たげな、それでいて何か訝しげな顔でリゼットを見ているのだ)
(リゼットの僅かな声とある要因によって起きたもののリゼットの声は寝言だろうと判断しつつ)
……………ん、違うかなー…や、でもこれは…この気配は…うーん…
(眠気のせいで考えが纏まらないのか難しそうな顔で眉間にシワを寄せている)
…兄貴…がいたような………(フー…と小さめにため息を吐いて) --
ルベウス
2013-09-24 (火) 02:46:36
(朝っぱらから一人、なにやら小難しい顔をしているのがおかしくてくすりと笑い)……なあ、ルベウス
おかしな夢を見たんだ 小さな男の子みたいにあどけなくて、キラキラ光る銀の目をした人に逢った
ああいうの、ロマンスグレーっていうのかな…会ったことのない人だ なかなか…うん、素敵なおじさまだったと思う
君によろしくと言っていたよ(夢の話だ、と付け加え、ルベウスの唇に人差し指を当てて)あの人のことも、一応ね
……ルベウス、私はたぶん、あの人みたいにはなれないだろうから(もうひとつの腕も伸ばし、頭ごと胸もとに抱き寄せて)
私なりに、この手の届く場所から始めてみようと思うんだ できる限りのことをさ それでいいだろ?(白銀の髪を撫でくり回しながら)
…ん、んん…まだ寝ぼけてると思ってるな? 起きてるぞ私は、ほら見ろ、いい朝じゃないか! おはようルベウス、おはよう?
--
リゼット
2013-09-30 (月) 02:42:18
(それは人々と世界に刻まれたある男の全盛期の姿、ヒトではなく英雄と呼ばれる存在の辿り着く世界)
(故にリゼットの語る姿はルベウスにとって幾つか違和感を感じる単語はあるが…)
銀の瞳…(それでも彼だと分かる、自分達にとっては英雄ではなく最愛の父であったその人であると)
(分かっていて尚気恥ずかしさから困ったような声を出しつつ寄せられれば顔を隠す様にリゼットの胸へ顔を埋めて)変な夢ダネー♪
勿論サ、君もよく俺に言っただろう?コピーキャットはオリジナルにはなれないってネ♪俺達は俺達の道を歩めばいい
(胸元で盛大に欠伸をして)いいやー…寝惚けてるのはむしろ俺かなー…?
なんかね大嫌いな兄貴がここにいたような気がして目が覚めたんだ…ので、あと5分…
(髪を撫でられれば心地よさそうにしつつ妻より遥かに大きな身体で子供の様に抱きついて眠そうに呟く) --
ルベウス
2013-09-30 (月) 21:09:31
君が誰かを嫌うなんて珍しい そっちの兄さんもこの館に? 伸び伸びになってたけれど探して挨拶しないとな…
心配になって見に来てくれたのかもしれないぞ 弟のことはいつまで経っても気になるものなのさ
理由もなく嫌うわけもないだろうし、どんないきさつがあったのか知らないけれど…仲立ちが必要なら私もいるから
…こ、こらこら(困り顔で撫で続けながら、毛むくじゃらの大型犬にのしかかられている様な変な安心感もあって)
まったく、困る、じゃないか だらしない嫁だと思われるぞ ここは百歩譲って私のことは構わないとしてもだよ
君を尻にしいてるとこ、少しくらい見せておかないとさ…ルベウス、けっこう本気で言ってるんだぞ 幸せそうな顔したって駄目だからな!
……五分だけだ、あと五分だけ枕がわりにしてもいい、けど(満更でもない呆れ顔でため息をひとつ あっさり折れるかわりに強く抱きしめて)
それ以上経ってみろ、そこの窓から放り出してやるからな! それとも、大声で義姉さんを呼ぶのが先だったかな
--
リゼット
2013-09-30 (月) 22:50:49
ま、話すと長くなるけど色々と虐められてたからさー?腕取られたり♪
それにとことん合わないってのもあるからサ(胸に顔を埋めたままフー…とため息を吐いて)
(愚痴を言うものの安心する人間に抱きしめられているからか、気分を特に悪化させる事は無く)
んんー?ラブラブなとこ知って貰うのもいいんじゃなーい?(そんな事を愉快げに言う)
(そして強く抱き締められれば安堵し身体の力を完全に弛緩させるが…放り出されると言われれば苦笑して顔を上げて)ぬわっそれは困る
これから一仕事あるんだから怪我の治療で余計な体力なんて使ってられない♪
(リゼットの腰に回していた手を外しリゼットが動けるようにする)んんっ…それじゃ顔洗って歯磨いて朝ごはん食べて…
一歩進めよっか?(今度は起きるための大きな欠伸を、雄々しい程に大きな伸びをして起きる)
(窓の外を見れば快晴、新たなる1日を始めるには絶好の日和だ…) --
ルベウス
2013-09-30 (月) 23:30:13
(アスファルトによって舗装された道路を車で進みながらリゼットの知るルベウスの話、知らない話を孤児院の事などを織り交ぜて語っていく)
(その多くは姉として親として見たやんちゃな子供の話だが時折戦鬼に纏わる事を語れば悲しそうにして)
(森の間の道路という変わらぬ景色の中で唯一眠気を覚ますそれを語る最中ミラーで後部座席で眠りこける弟をちらりと見て)
本当に落ち着きましたね…弟は(言葉少なにしみじみとそう語り)
(アスファルトの色が古びた色に変わればそろそろ目的地に着くことを知らせる標識が目に付く事だろう)
お疲れ様でした、そろそろ着きますので…貴方達の部屋は二階の客室になります、弟に言えば場所は分かるかと
…話は今日に?それとも明日の朝に?
--
サフィール
2013-08-12 (月) 02:23:23
(彼のことは何もかも知っている そんなつもりでいたのに、義姉の口から語られる風景には自分の知らない彼がいて)
(嬉しくて、少しだけ悔しくもあって、ついつい引き込まれるように話し込んでしまった)
(ふと言葉が途切れれば、余韻交じりの空白にいまだ埋まらぬ距離を感じてしまい)…変わったとは思うよ
私や、ほかの誰かの仕業もあったかもしれない でも、周りがどうあれ、変わってみようと決めたのは彼自身だ
出会ったばかりの頃には、野良猫みたいなところがあったと思う 楽しそうにしているのだけど、何を考えているのかよくわからない
道化師の曲芸でも眺めているような気分だった 本当のところは…何も考えてなかったのかも(ミラーを一瞥して)
ふとした時にさ、陰と呼ぶにはあまりにも得体の知れない何かがちらりと顔を覗かせるんだ
そういう謎めいたところに惹かれた…のもあるとは思うのだけど、実際はもっと複雑だ 自分自身でもわからなかったんだから
(膝の上で握っていた手をゆっくりと解いて)人に教えられて気がついた そういうことって、よくあるだろう?
…ああ、えっと、明日がいいな どうせなら万全のコンディションで臨みたいと思うし、今は急ぐ理由も無いから
ただ、今この場で伝えておかないといけないことがある この国まで旅した目的のことだ たぶん、いくつかある中の大切なひとつだ
(ありのままを記録する蒼の瞳を向け、横顔を見つめて)彼は――彼と私は、あなたを越えるために来た
あなたはルベウスの宿命そのもの、刈り取る者だ 決して越えられない壁だと聞かされてきた 彼がダメなら私もダメなんだろう
それなら、二人で越えるしかないじゃないか ひとりでは変えられない定めを、悲劇も、理不尽も、宿命すらも
諦めずに変えてみせるさ その証を立てに来たんだ もちろん、勝算があって来たんだよ 二人で挑めばきっと越えていける
だから、さっそく無理を言うようだけど…胸を貸すつもりで付きあってもらえないかな 私と、彼のわがままにさ
--
リゼット
2013-08-22 (木) 02:45:44
そうですね…確かにそういう事もあるのかも知れません、ああいえ…人に教えられて、という言葉には同意しますが
(僅かに苦笑いとそれを含んだ笑い声、親しみを込めた表情を見せつつ)生憎とこの歳まで色恋沙汰には縁が無く…よくあるのかな?と
ですがきっとそうなのでしょう、惹かれ合うというのは思っているよりもずっと複雑なものなのだと
(その決意の言葉を聞けば僅かに、しかし確かに頷く…その仕草にはどこか安心した様子も見えて)
…彼は、カルブンクルスは滅びる運命にありました
貴方達の手で倒され弟が救われた事は確かに私達の想像を超える結果ではありますが…
彼は繰り返そうとしていました、過ちを積み重ねいつか必ずや正される道を…
ならば今貴方達が歩んでいる道もまた過ちの上にあるのではないかとそう思ってしまうのです、彼の道はまだ続いているのではないかと
乗り越えて下さい私を、その道の果てにあるであろう…全ての「兄弟」をその手で降した父の映し身であるこのサファイアの名を持つ身を
(いよいよ目的地は目前となったのか夜の空と森の隙間を淡く照らす光が見えてきた、街の光だ)
そろそろ到着となります…弟を起こして貰えますか?
--
サフィール
2013-08-22 (木) 22:10:12
何なら兄さんを紹介しようか 前に会ったときニアミスしていただろう? 怖れを知らない不遜な人だ 殺しても死なない男だ
世界は自分を中心に回ってる!だとか、真顔で言い切ってしまうタイプさ 付きあってみれば、何か得るものがあるかもしれないよ
兄さんの愛は月の光や星の瞬きみたいなものでね 手を伸ばしても届かないけれど、全人類の半分をあまねく照らすくらいの優しさはある
”
恋とは何でしょう
(
What Is This Thing Called Love?
)
”なんて、問いかけてみるには悪くない相手かもしれない ああいうのを悪党というんだろうな
(兄のせいで不幸になったり、涙に暮れて過ごしたという人を見たことがない 数々の修羅場も最後は丸く収めたらしい)
(何かにつけて要領のいい兄のことだ この人とだってうまくやれるかもしれない…と思ってしまうのは身内の贔屓目だろうか?)
困ってしまうな あれで終わりじゃなかったのか たしかに、可能性はあるかもれない その反証は悪魔の証明だ
でも大丈夫…と言って、信じてもらうにはどのみち証を立てないといけない 結局、行き着くところは同じなわけだ
(背もたれに身を沈め、蒼の半眼にぼんやり輝く街の灯を映して)…ありのままの私は無力で、力不足かもしれないけれど
本当の家族みたいになれたらいいと思う わかりあうために必要なことなら何だってするさ
そして私は、失くしたものを取り戻す(握りこんだ手のひら、胸にあてて)ここまで来た以上、手ぶらじゃ帰れないんだ
そうだろ、ルベウス?(バックミラー越しに視線を交わして)さあ、なつかしの我が家だ! かれこれ何年ぶりになる?
--
リゼット
2013-08-23 (金) 01:22:06
ま、それは無いんじゃないカナー♪普通こういうのは絶対にそうだって言い切れないけどサ♪
(いつの間に起きていたのか首をゴキゴキと鳴らしつつ欠伸をし、リゼットとの視線を交わす)
少なくとも…アイツよりは先に進めてると思ってるよ
(仲間達に救われたあの戦いの最後、それが真実なのかも分からないが…掛けられた声を思い出す)
何よりこうして美人な奥さんがいるのはアイツとは決定的な違いだ♪(茶化すようにけらけらと笑う、しかしこの男にとってそれもまた真実だ)
それに…こうして帰ってきた事がアイツとは違う道を歩いてるんだって証明でもある気がするヨ
勿論リゼットと一緒に証明もするけどね?
(何年ぶりかなー卒業するまで丸々だよね?などと姉に語りかけ) --
ルベウス
2013-08-23 (金) 02:24:28
ふむ…経験が無い分そうした人と縁を結ぶのはつい腰が引けがちになりますが…
奇縁という物もありますからね、何時か語り合うのも良いかもしれませんね…まずは友人として
(単純に堅物なのかそれともそういった方面に関しては酷く奥手なのかそんな言葉で返す)
ただ恐らくですが…私は酷く嫉妬深いかと
(建築などに関して知識があれば街の作りに若干の違和感を覚えるだろう、外周含め酷く形が整っている)
(小さな集落から発展したと言うよりは元々出来上がっていた巨大な基盤の上に街を作ったかのようだ)
…本当は私が言葉だけで納得出来れば良いのですが、駄目ですね…人らしい強さで在れないのは
(先日の件も申し訳無く思っていたのかそんな事を呟きつつ)
(同時に二人の仲自体は祝福したいのだろう、弟の惚気を穏やかな笑みで聞いている)
4年以上ですよ、夏冬の長期休暇でも一切帰って来ませんでしたからね
(街中を通れば一際堅牢そうなモルタルの建物が見えてくる、外壁の色合いから築数十年は経っているだろうか…)
(しかしその頑強さには全く翳りを見せずそれが余計に一般的な周囲の建物と比べ異彩を放っている)
(周囲の地形とこの建物から元々軍の基地を改修した土地だと推測出来るだろう)
(駐車場へ入っていけば車を留めて)ルベウス?リゼットさんの案内を頼みますね
--
サフィール
2013-08-23 (金) 02:24:49
兄さんは風の運び手だ 澱んだ場所に新しい風を吹き込んで歩いているのさ 積もり積もったしがらみの掃除人でもある
風は一つのところに留まらないし、留まれないものだから…同じ時間を過ごしたければ、追いかけてみればいいじゃないか
うん、手紙の一つでも書いて寄越せと伝えておこう サフィールに会えなかったこと、すごく残念がっていたしね
(車窓の向こうを流れ行く景色は整然として、どこまでも伸びる直線の街路に生まれ育った街を、かの花の都を思った)
(色調がなべて控えめで、どこか峻厳で硬く感じてしまうのは土地柄ゆえのことだろうか 昼間に見ればまた印象も変わるのかもしれない)
孤児院だというから教会のような場所を想像していたのだけど…そうか、ここが君と君の家族が過ごした場所か
(ここには彼の過去がある 今も懐かしく振り返りたくなるような温かい一時があったのだ そう思えば、無骨な印象もいくらか和らいで)
ありがとう、サフィール これからしばらくお世話になるはずだ…これ、気に入ってもらえるかどうかわからないけれど
二人で味見して選んだんだよ(旅の途中で買い集めたワインを手渡して)さて、やっと落ち着けるな 今日はよく眠れそうだ
--
リゼット
2013-09-08 (日) 23:27:35
(かつてこの施設は優れた兵士を輩出する為に存在していた、蒼玉や紅玉の名を持つ者達もまたこの施設へと集められたのだ)
(その為闇夜の中で纏う気配は無骨なだけでなく物悲しい物もある…が、それはあくまで夜の内)
(リゼットの考えるように明るい内に見れば子供達が遊ぶ姿が暖かく色づけてくれる事だろう)
(着いて姉に言われれば自動歩行する大きな荷物などを先に下ろして)元々軍の基地らしいからネー、厳ついでしょ?
けどこれはこれで過ごしやすいんだ、特に夏は涼しくて…冬は寒い♪
質に関してはリゼット頼みだけどネー
だーって俺お酒の味とかよく分からないし♪
さて客室か…あれ俺の部屋もう片付けちゃったって事?(そんな事を呟きつつリゼットを案内するように孤児院へ) --
ルベウス
2013-09-09 (月) 00:22:20
同じ時間、ですか…(そう言われると思う所あるのか一旦口を噤み)
(一瞬寂しそうに微笑んだ後ワインを受取り、感謝を述べると二人とは別の方向へ踵を返す)
当然です、個室を欲しがる子は幾らでもいるんですから。何年も連絡しなければ片付けもしますよ
では私は幾つか作業がありますので…この時間だと大浴場の方は閉まっていますがシャワーなどは使えますので気兼ねなくお使い下さい
…それではまた明日(確認するように、どんな騒音の中であろうと遠くまで届くような…独特な声で告げれば去っていった)
--
サフィール
2013-09-09 (月) 00:22:51
(他の住人たちがいるのかいないのか、わからないなりに足音を殺して部屋までたどり着き、扉の閉まる音を聞いて)
前に会った時もあんな感じだったんだ 多少違っている部分もあるんだろう でも、今までもずっとああだったんだと思う
義姉さんはいつまで耐えられるだろう?
どんなに素晴らしい役目だって、その荷の重みが軽くなるわけじゃないのに
君が彼の生きざまをなぞりかけた様に、サフィールにももう一人の自分がいてさ 自分も彼のように、誰よりも強く生きて――
世の中の面倒ごとの何もかも、たった一人で背負わないといけないなんて思い込んでいるんだとしたら…?
(別れ際の憂いの笑みが脳裏をよぎり、やるせない気持ちを持てあましてルベウスの胸に飛び込み)そんなの、呪いと同じじゃないか!
困ったな、やるべきことが多すぎるぞルベウス すこし頭を整理しないと…どうしたらいい? 私はどうしたらいいんだ?
大事な大事な義姉さんの身の上にかかわることだ 私たちだけ幸せになって、それでめでたしめでたしって訳にはいかないじゃないか
(黄金の髪をかき、厚い胸板におでこをぐりぐりと押し当てて)…だめだ、今日はダメそうだ もしかしたら明日もだけれど
さっさと旅の埃を落として、それから…しっかり充電、しておかないと(目の前のボタンに指をかけ、溜息をついて)…頭、撫でてくれないか?
(ルベウスに出会う前の自分ならどうしていただろう? 誰にも頼らずに生きる術を、自分は失くしてしまったのかもしれない)
(弱くなった、といってしまえばそれまでなのだろうけれど、単にその必要がなくなっただけのことだ 今の自分には、頼っていい相手がいるのだから)
--
リゼット
2013-09-09 (月) 01:28:20
(自分のカバンをよく整えられたベッドへと放ればリゼットへと向き直り、少し困ったかのように微笑んで)
君は凄いねえリゼット、俺が落ち着けるようになってからやっと分かりかけてきた事をもう理解してる♪
(胸へと飛び込んできた最愛の妻の背を力強くも優しく抱いて)
俺は…姉貴に面倒を見て貰ってばかりだったから姉貴自身の境遇って奴は実際の所よく分からないんだけどさ
これは俺達全員が抱えている呪いなんだと思う、自分達はコピーなんだっていう負い目でもあり…
父親の背に憧れて追ってしまう子供でもありってね?(自分の中の考えを整理しながらゆっくりと語る)
先生…親父は俺達は違うって何度も言ってくれたけどさ、だから俺はここを飛び出て君に出会った♪
(だから、と続けながら求められればその頭を優しく、かつて自分がサーフにされたように暖かな心を込めた大きな手で撫でる)
俺達で証明する事が姉貴にとっての分岐点になるんだと思う、姉貴が俺達に力を示して欲しいのはきっと姉貴自身が納得したいんだ
(そっとリゼットの頬を撫でる、その手から生命力が伝わればぞくりと背筋にこそばゆさが流れるだろう)
…それに此処はね、カルブンクルスが死んだ土地でもあるんだ。
兵士とすべく集められて、兵器として巣立って、最後の悪鬼として親父と戦った場所…
俺達にとっての全てのマイナスが生まれた所なのさ、…ならプラスにするのにも丁度いい場所なんじゃないかい♪
(困れば頼り、頼られれば支える、種として強い自分達にとって希薄だった筈の感情を以ってそう告げる顔は自信に満ちている) --
ルベウス
2013-09-09 (月) 02:38:28
私は父さんとは違う 母さんとも違うわけだし、兄弟の誰とも違う生き方を選んできたつもりだ
でも、家族だったからわかるんだ どうして同じになれなかったのか、違う道を行くことになった理由とかがさ
時間が経ってみて気付いたこともあるんだよ 今でも納得はしていないから…まだ、「わかる」としか言えないんだろうけど
…いつか、わかってくれる時が来るって、きっと父さんも母さんも信じていたんだ だから、置いていかれたんだろうな
ここから先は何もかも自分で決めて、一人で進めってさ 何だかそっちと似たような話じゃないか
うん、もともと似ているのかもしれないな どこの家でもさ、人の親ってそういうものだろう?
(波打つようなくすぐったさにおかしな鼻声をもらしつつ、大きな手のひらにじゃれつく 空色の瞳いっぱいに男の父性を映して)
私には、もう一人の自分も、背中を追いかけるような相手もいなかったけれど…これだけは言わせてもらいたいな
義姉さんもそろそろ親離れしていい歳じゃないかってさ! もちろん、楽な仕事じゃないよ 死ぬ様な目にだって遭うだろうし…
でも、私たちにだって後に引けない理由があるはずだ 大丈夫、今度は私がついているからさ 負けるなよ、ルベウス!
(首筋に腕をまわし、爪先立ちで背伸びして ほんの少し体重をかけながら、最後の距離も埋めてしまって)……ん…
(つかのまの余韻も明るく笑い飛ばして、さっそく荷物を解きにかかるのだった)
--
リゼット
2013-09-13 (金) 01:58:40
(洋上都市を旅立ってから後、地続きの穏やかな旅は景色を緩やかに変えていき)
(幾つかの国を越えていく内に科学魔導問わず長距離を移動する為の旅客車両の振動が二人の身に馴染み始めた頃…)
(リゼットにとっては未知の、そしてルベウスにとっては既知の気候へと変わり始める)
(洋上都市よりも僅かに涼しく、湿度も低いこの国は夏は過ごしやすいが冬は随分と寒い)
(標高が原因と言うよりも遠目に見える高い山々が影響しているのだろう)
(窓から入るその風に懐かしみを覚えたのか僅かに愉しげに外を眺めて)
んんー…そろそろ国境かな?身分証明出来る物出さなきゃだねえ
(そんな事を呟きながら隣に座っているリゼットの様子を横目で見る) --
ルベウス
2013-07-14 (日) 23:34:28
(旅の道すがら見聞きしたもの触れたもの、そして味わったものたちは何から何まで清新な驚きに満ちていて)
(あえてひたすらに陸路をたどり、五つ目の国を後にする頃には世界一周の旅をしている様な気分になっていた)
(旅慣れしていけばいくほど、次の国で出会うであろう世界の不思議に想像の翼をはためかせ、心躍らずにはいられなくなるのだ)
(そんな旅も終わりが近づいてきた頃 リゼットはといえば特産の果実やらローカルな伝統料理、とりわけお菓子の実食に余念なく過ごして)
いよいよだな!(旅装のままでは肌寒さを感じる寒冷地の風景、三個目の桃饅頭をくわえながら車窓から視線を戻す)
(戻して、ふと気付く これは実に中途半端な状態ではなかろうか このまま喰らい尽くすべきか諦めるべきか、亭主の顔を眺めながら思案して)
今になって気付いたが最後の一個だった この手のものはどうしてこう一つだけ残ってしまうんだろうな…(食べかけではない側を半分ちぎり)
…ほら、あーん?(バカップルらしく差し出して決着とした)ところでその顔、ちょっとした有名人なんだろう?
いくら魂の形が違うといっても、君は君だと知る者は一握りのはずだ それこそ、直接の知り合いでもない限りはさ
歴史上の人物が歩いていて、何ごとも起こらないだろうか? もし対策が必要なら…遅すぎる気もするけれど、今からでも何か考えてみるぞ
--
リゼット
2013-07-15 (月) 01:22:38
あーん♪(故郷の風に様々な事を思い出しながらバカップルらしく桃饅頭にかぶりついて)
家族連れ前提なんだろうねーこういうのってさ、暫くしたら丁度良くなるよ♪(桃饅頭に舌鼓を打って満足気に笑った)
(顔の事を言われればふと考える様子を見せ)
国を出る時は俺もまだ子供だったし平気ではあったけど確かに今は随分似てるからなぁ
でもアイツ教科書だと髭面だったし何とかなりそうな気もするね?それに今から70年ぐらい前の人間だし…
あっけど国境警備は軍か、軍だと…平気だとは思うけど少し留まる事になるかも
より「事情」を知っている人はいるからねー…俺がどういう生まれかって事を知っている人間がさ
(自分が父に救い出された日、父を手助けしたのが軍である事を以前何気ない時に語った事を思い出す)
っと…見えてきたね、国境(その言葉の通りに地平線に横に長大に続く施設が見える)
(国境特有の物と言うべきか、モルタル製の建物と火器を携えた兵士達による警備は相応の威圧感を醸し出す)
(だが国家間の緊張はそう無いのか国境周辺に食事処やホテルなども多数あり車両もスムーズに行き来しているのが分かる)
(ただしそれらは荷物運搬や個人の物で旅行客の場合は車両から降りて徒歩で一旦越えなければならないようだ)
(車両が停留所へと止まれば降りて)さて…どうするーリゼット?そのまま行っちゃう?それともお土産買う? --
ルベウス
2013-07-15 (月) 18:31:47
付け髭は逆効果というわけか…話が通っているなら大助かりだ 当時の記憶をまだ生々しく持っている人間もいるかもしれないわけだし
我らが英雄に感謝しつつ、下手なことはせず自然体に構えてみよう ダメならダメで、時間はかかっても一応越えられるんだろう?
無理やり引き離されるのでもなければ、事を大きくする理由もないさ(旅行鞄からメカメカしい脚が生えて先に降り立ち)
判断を下そうにも、あいにく土地勘がないんだよ私は 君や私や、義姉上どのが喜びそうなものがあればよし、なければ特に…
というか、少し違うな さすがは国境の街 ここの景色もにぎやかだけど、この先にはもっといいものがあるんじゃないか?
南の島より摩天楼より、古の都や世に二つとなき洋上学園都市よりも驚くべき何かが待ち受けているのでは?と、そっちの方を考えてしまうわけだ
実際のところどうだろう? ほら、お国自慢のチャンスだぞルベウス 君の口から話を聞けばこの国がもっと好きになれるかもしれない
(白いシャプカを頭に戴き、入国審査の列に並ぶや腕を抱いて寄りそって)おっといけない そうだ、私の方も準備しないと
(人ごみの中、ルベウスの胸にもたれかかれば左眼からくろがねの花が咲いて 旅券の写真と寸分違わぬ姿を取り戻した)
--
リゼット
2013-07-29 (月) 01:19:29
(ルベウスの腕を抱いているとふと僅かに持ち上がる感覚があるだろう、顎に手を当てて考えているのだ)
うーん中々難しいねぇ、君を驚かせられるだけの物が俺の口から飛び出すかなってさ♪
(そう言いつつも農業に関してはじゃがいもなどが特産で鉱業や工業に力を入れている事)
(芸術面に関しては宝石細工やガラス細工に歴史がある事など幼い頃学んだ事を語り)
(文明としては科学と魔術と共にそれらが融合した魔導科学などが盛んである事を語れば門から見える国境先を指さす)
(こちら側の物と比べるとルベウスの故郷側の物は緑のガラス球の様な物が付いているなど似てはいるが多少の違いがある)
うーん後は後はー…ああパイ料理なんか美味しいよ♪揚げ物なんかも♪
(そうして故郷を語る事にノリ始めた頃入国審査入り口へと辿り着く、一旦言葉を切れば妻と共に身分証明の為のパスポートを受付の兵士に渡す)
(兵士はリゼットの物を事務的に手早く終えルベウスの物も自国のパスポート用の機械に通せばそのまま終わる…)
(かと思いきやピーという機械的な異音が鳴り事務的に仕事をしていた受付が少し驚きの表情を見せる)…あらら♪何だろうね? --
ルベウス
2013-07-29 (月) 03:11:48
(受付の兵士は機械に出た数字を確認すると耳に被せていた小型の通信機で何処かに連絡を始めている)
(珍しい事態に二人の周囲に居る者達から僅かに緊張感の様な物が走るが…)
「はい、ハイ…了解しました、ではその通りに」
(通信を終えた兵士はルベウスとリゼットを見れば特に緊張感も敵意も無い表情で頷いて)
「大変お待たせして申し訳ありませんでした」
「アンスラックスご夫妻は入国時の書類記入は免除となっておりますのでこのまま真っ直ぐお進み下さい」
(その言葉と共に門が開かれ国境から向こうへの道が開かれる、そのまま進んで問題無さそうだ) --
2013-07-29 (月) 03:12:11
(入国管理といえば物々しいけれど、普通に生きている限り、この手の場所でトラブルに出会うことは滅多にない)
(どうせ、おかしな事など何も起こりはしないのだ そんなごく当たり前の予定調和が、目の前で崩れたとしたらどうなるだろう?)
いい事を聞いた それなら仕事を探すのに苦労しないだろうし、土地の料理にも期待できそうだ…おや、何かあった様だよ
(遠巻きにひそひそと耳打ちしあう入国者たちの視線を感じつつ 絡めた腕にほんの少しの力がこもって)
そうだ、私の方が引っかかる可能性を見落としていたっけ 前は考えもしなかったけれど…これはもしかして、もしかするかも?
(変に浮ついたところを見せれば余計な面倒を招き、ルベウスにも恥をかかせてしまうに違いない ゆるりと構えて成行きを見守り)
と、言っている間に何事もなく…誰の恩恵か知らないけれど、すごいなルベウス 顔パスだなんて、まるで国賓待遇じゃないか
(何もかもが杞憂に終わってほっとしながら、開けてゆく展望に胸を高鳴らせずにはいられない この先には、一つの旅の終わりがあるのだ)
--
リゼット
2013-08-08 (木) 00:18:22
(この事態はルベウス自身にも完全に想定外の事のようだ、諸々の手順が飛ばされた事を不思議そうにしていて)
あれー?出る時は結構色々必要だったんだけどね?書類とかさ?
(確かにルベウスの持つパスポートはとある人物の恩恵を受けた特別なものではある、だがそれはまた別の話であり…)
(諸々の手続きの免除に関しては直ぐにその理由を知る事となる)
何はともあれ無事に通れるならね♪(そう言って進む事を腕を僅かに動かす事で伝えて共に道を進む)
(そこに広がるは現代的ながら冒険者の街を思わせるような雰囲気を持つ世界、科学と魔法が混ぜ込まれた技術に満ちた街が二人の目の前に広がる)
(モルタルとマナの満ちた光景に懐かしそうにしていると…)
(ルベウスにとっては数年ぶりの、リゼットにとってはそう遠くない以前に聞いた低めの女性の声が二人に響く) --
ルベウス
2013-08-08 (木) 01:54:48
(壮年の軍人と思しき人物を連れ立って歩み寄るは灰色の髪と瞳を持つ女)
無事に通過出来たようですね、まったく…帰ってくるのならば先に連絡の一つでも欲しいものです
幸い兄さんが日時を教えてくれたので事前に準備が出来ましたが…
(呆れた様な口調でルベウスへと語り掛けるとリゼットへと一瞬視線を動かす、僅かに問いを秘めたものを)
(そして軍人へと振り返れば感謝の言葉を伝えた)
(軍人がサフィールに何故か敬礼をした後去って行くと再び振り返る)
(先程の国境門での出来事とその後の通行許可には明らかにこの女が関わっている可能性が高い)
--
サフィール
2013-08-08 (木) 01:56:15
何も伝えていなかったのか?(問いかけながらふと思い当たること 彼はただの一度もタイムリミットを口にはしなかった)
(気を使っていてくれたのだろう 決して先を急がず、心ゆくまで楽しめるように)…ああ、そういうのも私の役目か
先に聞いておくんだったな(世界地図に装飾文字をつづって歩くような曲がりくねった旅路の果て、目当ての人物がそこにいた)
やあ、お久しぶり その後は変わりないかな、サフィール サフィール・ヒアキントゥス(蒼の右眼が柔らかな色を宿して)
前にさ、言い残したことがあって追いかけてきたんだ もちろん、別の用事もあるのだけど…やっとあなたに会えた 追いつけてよかった
(また会えた時に伝えよう そう思っていた言葉が次々とあふれ出してしまいそうになり、口を噤んで控えめにはにかむ)
(強くて弱いという不思議なひと 姉というよりおかーさんみたいな雰囲気の、どこか浮世離れした表情を見つめる)
ほら、ルベウス! わざわざ迎えに来てくれたんだ 何か言うことがあるんじゃないか?(広くて大きな背中を押して)
--
リゼット
2013-08-09 (金) 00:03:45
ま、そういうものじゃないと思ってさ♪(この旅は、とリゼットの思い当たった事を言葉交わさずとも理解し肯定する)
それに俺も気楽に旅したかったしねー♪(けらけらと笑う)
(そう笑った後姉と妻の二人を眺める、さて何か事が起こりそうならばどう妻と共に動くものかと)
(そんな事を考えていた結果まず何よりもすべき事を忘れていた事を妻に押される事で思い出す)
あっとそうだ…ええと(こうして面と向かって言うのは何故か気恥ずかしくなる言葉だが満面の笑みで姉に向かって)
ただいま♪(確かに故郷へ帰ってきた事を実感しながらその言葉を伝えた) --
ルベウス
2013-08-09 (金) 01:39:08
(ルベウスをじろりと見て)弟が幾つか数年に一度行わなければならない手続きを怠っていたお陰で少々彼等に迷惑を掛けましたが…
お陰さまで、この日を待ち遠しく思っていた事以外は特に何かある事も無く
勿論その言葉に関しては孤児院で聞かせて貰いますが…構いませんね?
(時間は十分にあった、ならばその言葉もまた想いと理性の上でよく編まれた物なのだろう…そう考えれば頷いて)
(そしてルベウスからの「ただいま」を聞けば穏やかな面持ちを見せる、こうして再び「ルベウス」が目の前にいる事を深く喜ぶように)
お帰りなさい…
さあ立ち話もなんです、車を用意しておきましたので向かいましょう
長旅で疲れた事でしょうし(活力に満ち満ちた二人を前に心にも無い事を言いながら小型のバスを指す)今から向かえば夜には着きます
--
サフィール
2013-08-09 (金) 01:39:26
それはそれ、これはこれ 身構えたってはじまらないだろう(背中から抱きつき、背伸びして耳打ちする)
義姉さんとは前に一度会って以来だ 君の方がずっとよく知ってる 親みたいな人で、姉弟なんだろ
今はゆずれないモノがあったとしてもさ(こしょこしょと内緒話する様な仕草をして)信じてみよう、ルベウス?
君には私以外にも「おかえり」って言ってくれる人がいるんだよ(姉第っていいものだな、と微笑み離れる)
さ、荷物を積んでしまおう!(車に近づく鞄を指して)あれはどこまでも一人で歩ていける その力はあるのだけど、荷台に乗るときだけは人の手を借りなきゃならない
どんなに気をつけて、手をかけたって機械仕掛けの神さまには程遠い代物だ 誰かに似ているとは思わないか?
神ならぬ身の悲しさだな(そのまま背中を押していく 後部座席に押し込むと助手席に乗り込み)サフィールの言うとおりだ
ルベウス、君は休め 寝ているといい 着いたら起こしてやるから…ああ、膝枕が必要だったかな 子守唄は? 大丈夫? それなら結構
私はさ、ほら、さっき十分休んだし…女には女の話があるんだよ(シャプカを膝に置き、シートの肩越しに自信家らしい顔を見せて)
(言っては見たものの、言葉に深い意味などなく ルベウスの近況報告とひきかえに昔話をねだって過ごす嫁だった)
--
リゼット
2013-08-11 (日) 23:54:31
--
2013-07-13 (土) 23:41:46
(卒業式を迎えてから暫くして)
(学園都市での諸々の手続きを終え後顧の憂い無く旅立てる準備は終えた、あと残る物は何時旅立つか程度の相談だ)
(ついでに帰った時どう姉と対話するか、なども…)
(約束通りと言うべきかそれだけ我慢してたと言うべきか、卒業後の頻繁な男女の営みによる結果などが無ければむしろ姉への対処を話す事が重点的になるだろう)
(持っていく予定の無い椅子に腰掛けて)で…どうしよっか、…何か思い残してる事はあるかい? --
ルベウス
2013-06-22 (土) 22:03:07
本当なら去年の今ごろとっくに旅立っていた身だ 私がすべきことは、もうだいだいやり終えたと思う 引継ぎもあれで十分だ
(一通りのことは済ませたと、今なら胸を張って言える気がする おへその下に手をあて、顔をうつむき加減に赤らめて)
そういえば、マリー=セレストが美術部に入りたがっていたから、紹介だけ済ませておいたよ 意外とうまくやっていくんじゃないかな、あれでなかなか
次はこれからの相談だけど…その前に一応聞いておこうか 君の方はどうだ、ルベウス?
--
リゼット
2013-06-24 (月) 00:46:47
(十分だと言われれば満足げに頷くが顔を赤らめて下腹部を擦っているリゼットに首を傾げ)…最近激しくしすぎたかい?
(そんな事を軽く言いつつも義妹の話が出れば何処か満足そうにしている)
これで君が灯した火は消えず受け継がれるって訳だね、さてさて何時か凄い芸術家になるかもね♪楽しみだ♪
あ、俺の方はー旅立ちの前に友達に挨拶するぐらいかな?特に残している事は無いと思う、多分♪(肩を竦めて) --
ルベウス
2013-06-24 (月) 00:59:54
な…!(たぶんそれは無意識の仕草だったのだろう 見られた、と気付いた瞬間、鉄拳を振りぬいていて)
ま、前から思っていたのだけど君の言葉は直接的に過ぎるぞルベウス! もっとっ、こう…つつしめっ!!(威嚇しながら)
向き不向きは見てないから何とも言えないな 本人の頑張り次第じゃないか? もっとも、そこも含めて期待はしているのだけどね
後になって忘れていたなんて言い出すなよ…ん、おや?(5年分の帳簿の間から何かみつけて)これは……君にあげてしまおうか
(
モッ
某カメラマンが命がけで撮ったミスコン水着写真集を投げて)それとも、これまで通り部の備品に? どちらでも構わないよ私は
--
リゼット
2013-06-24 (月) 01:36:03
えっ?(気を抜いていれば幾ら超人的力を持とうと只の人、振り抜かれた鉄拳は見事にクリーンヒットして)
き、君ももっとこう、対話の大切さとかを尊んでくれると嬉しいかなぁ!(目を回しながら、こんなスキンシップさえ楽しいのかけらけらと笑う)
なるほどネ、頑張りの末に彼女なりの芸術って奴が見つかると良いねえ…
(またもや大丈夫の後に多分と付けながら笑い、ミスコン写真集を受け取れば懐かしそうに眺める)臨海学校かぁ、懐かしいなぁ♪
んー…それじゃ(そう言うとあるページだけ綺麗に破り取り、指に挟んで見せる)君のページだけ貰うとしよう♪
結構嫉妬深いからさ俺(ひらひらと水着写真を振る)あ、ギー義兄さんの方とも話は済んでるかい? --
ルベウス
2013-06-24 (月) 01:51:18
初耳だな 自由主義の名が泣く…と言いたくもなるけど、君はいつでも一途だったな 他の誰も見えていなさそうなくらいに
そういうところは信頼しているつもりだよ(写真集を元に戻して)その写真を撮ってから、半年くらい後のことだったか
「懐かしいな」って笑える日が来てよかったと思う 何もかもが時の流れに洗われて、いつか今日を懐かしむことだってあるはずだ
兄さんならもういないぞ 卒業生の中に運命の相手がいたとか…ああっ、言わされる方の苦痛を察してくれ! 恥ずかしいじゃないか…!
できたばかりの養女ひとり置いて、ひどい親もあったものだなルベウス 悪い手本だ 私達はあんな風にならない様にしよう
--
リゼット
2013-06-30 (日) 00:56:01
望むがままに生きていけばどんな思い出もきっとそうなるさ、それはきっと間違いなく
…ん?んん!?(義兄が会いに来ない理由に目を剥いて、どうにも質問したくなるが何とか飲み込む)
いや本当に…自由主義の名前は義兄さんにあげたくなるネ(同情するように苦笑する)
了解、旅に出た後も時々は姪が寂しくならないよう帰らないとだねぇ
それじゃあ姉貴に関する事なんだけど…そっちの方の相談は義兄さんとは済んでるって事かな --
ルベウス
2013-06-30 (日) 01:05:57
在学中に何度も刺されて生き残った人だ(色恋沙汰でね、とげんなりした顔で付け加えて)実の妹でもなければ私の身も危ういところだ
義姉さんがもう一人増える方が早いか、どこかで念入りに殺される方が先か…マリー=セレストには手紙を書こう
学園のその後も気になってしまうだろうし…あの子はきっと一人でも大丈夫、たくましい子だから 部の仲間だってできるだろうしね
そっちの義姉さんのこと…前にも話したけれど、認められていないと思うなあれは ご実家に一歩足を踏み入れた瞬間光よりも早く追い出されるかも
--
リゼット
2013-06-30 (日) 01:24:06
(この男にしては珍しい困ったような笑いを作る、感性としては理解出来るがあまりに自由過ぎると)
出来れば生きて欲しいけれど♪そうだねえ…あんまり気に掛けるのもあの子の為にはならないか
(腕を組んで悩む、やはり家族に認められた上での夫婦関係こそが望ましい)けど姉貴も頑固だからなぁ…
君が話した通りならそれこそ力尽くで認めさせるのが手っ取り早いんだけど…あ、もう一つ手がある(ぽんと手を叩く)
君がどうあっても俺の妻であり家族であり姉貴の家族でもある、と示せば多分…つまりはさ(妊娠を示すように腹の前で半円を描く)
…兆候とかは?(若干期待を込めた瞳を向けつつ首を傾げる) --
ルベウス
2013-06-30 (日) 01:37:04
君が絶対に敵わない相手を力ずくでねじ伏せるのか? 私は鉄の女かもしれないけれど、間違っても
鋼鉄の男
(
スーパーマン
)
なんかじゃない
立ちはだかる壁が高いほど愛は燃え上がるものだそうだ だからといって、高すぎて越えられない様じゃ元も子もないぞルベウス
…あってもおかしくはないさ あれだけやっておいて、ない方がおかしいくらいだ でも、今はまだ何とも(申し訳なさそうに首を振って)
言い方がよくないとは思うけど…子供をたてにとって、仕方ないから渋々祝福されるのか? そんなの、私は嫌だな…
--
リゼット
2013-06-30 (日) 02:14:04
(だって
鉄の女
(
アイアンマン
)
だものね、などと冗談を言いながら)本気で喧嘩をした事ってのは実際には無いんだけどね♪
ただ姉貴は俺のストッパーだから前提として相性が凄く悪い…そういう点では君になら勝機はあると思う
(申し訳なさそうに首を振られれば笑って抱きしめて)つまりは俺達の子供もそれを望んでいるってコト、君の言う通りって事さ♪
認めて貰った上で子供を見せてこそ、うんその方がきっといいんだ
となると…子供を見せるのは除外するとして、力尽くも一旦外すと…言葉で説得かな?
一番厳しそうにも思えるけれど…君、自動学習でそういう外交関係学んだりは? --
ルベウス
2013-06-30 (日) 02:30:37
そんな君を、私がたぶらかしたりしたものだから哀れにも板ばさみになりつつあると そう悲観したものでもないさ
もしも札付きの性悪女につかまっていたなら、こんな風に迫られていただろうな お姉さんと私とどっちを取るの?…とか何とか
私は言わないよ なぜって、言うまでもないからさ 私はむしろ止める側の人間だ 強くて儚い君が、やりすぎてしまわない様にね
(抱きしめられたまま、胸に頭をあずけて鼓動に耳を澄ます)どうだったかな ハードな交渉ごとはそれなりにこなしてきたつもりだけれど
あの姉上を言い負かすより、君一人骨抜きにしてしまう方がずっと楽そうだ いっそこのまま逃げてしまおうか?
そりが合わない相手とは…すこし距離をとってみるのも手だと言うよ(心にもない選択肢を弄びつつ、男の巨躯にじゃれついて)
--
リゼット
2013-07-12 (金) 22:44:04
(リゼットの耳に強い鼓動を返す、生命を司るそこから生まれる音は不思議と人を落ち着かせる作用があって)
(しかし逃げる、という言葉が飛び出せば一瞬だけその鼓動がより強く跳ねる)
(僅かな沈黙の後首を横に振り)いや…ここで逃げたらそれこそいけない気がする
何だろう…上手く言えないけれど誰、ではなく俺自身がいけないような
(その手をリゼットの頬に添えると滑らかなそれを心地よさそうに一撫でして)だからリゼット…俺と一緒に姉貴を説得して欲しい
(再びのプロポーズと言えるのだろうか、まるで親に会って欲しいと…そんな雰囲気で) --
ルベウス
2013-07-12 (金) 23:24:06
言ってみただけだ ああ、二度目はないとも(わかりやすいやつめと左の胸に手をあて)
私はもう二度と過去を捨てない 失くしたくないんだ 君が教えてくれたことの全てを 一緒に過ごした時間もさ
お安い御用だ トロールの城に忍び込むわけでもなし、ちょっと挨拶に行くだけじゃないか(大げさだな、と笑ってみせ)
どんな形であれ、決着をつけないと前に進めないんだろう? 君の望みがその先にあるのなら、ただ信じてついていくだけさ
いや、少し言葉が足りなかったかな(めいっぱい背伸びし、重心をあずければ双つの頂きが窮屈そうに形を変えて)
ルベウス、君は私が守る 守ってやろうと言っているんだ 君を襲う理不尽も不幸も困難も、みな等しく私の敵だ
私のルベウスを困らせる輩がいたなら出て行ってやっつけてやるさ(黄金の瞳がきらめき、美貌の奥に隠された繊細な心を見つけて)
そばに置いておけば役に立つぞ私は 君のためならこの身ひとつ、世にも稀な利剣にだって変えてみせよう だから――
(もっともっと大事にするといい、と冗談めかした口ぶりで 背丈の足りない分を引きよせ、唇を重ねにいった)
--
リゼット
2013-07-13 (土) 00:58:04
やれやれなんだかなぁ♪これじゃあ男と女の役割がまるで逆と言うか(肩を竦めて)
フェミニスト…って訳じゃあ無いけれど出来れば君を守る機会が多い方が嬉しいね俺は
(そうは言いつつもその頼り甲斐のある言葉に嬉しそうにしながらキスを幾度も重ねていく)
(こちらの心を見透かす黄金の瞳を見ながらふと思う)
(もしも自分にとってのリゼットの様な人間が遠い昔、彼等に居たら…と)
(そこまで思い至った所で肩を竦めて)そしたら俺は今此処に居ないか♪
…大事にするよ、時が2人を分かつ時まで、ね♪(そう笑った所でキスから始まる熱に満ちた一時を過ごした)
// --
ルベウス
2013-07-13 (土) 01:30:57
(三月、卒業式を二日後に控えたある日のこと)
(学園都市の人口がもっとも下回るこの時期、なおも校内に留まっている人間といえば…卒業を控えた生徒たちくらいなものだろう)
(あれから一年が経とうとしている 親しい友人はもちろん、下級生たちも思い思いのレジャースポットへと旅立ってしまって)
(暇だった あまりにも暇だった 彼に構ってもらうしかない、と思い立ったのがつい先刻の話 今はといえば――)…ルベウス…ルベウスルベウスルベウス!
どーこーだー…まったく、この大事なときにどこへ行ってしまったんだ…?(物置、書庫にガラス工房、自室のクローゼットの中まで探して歩く)
--
リゼット
2013-06-18 (火) 22:49:27
……おや?(諦めかけたその時、ふと、ひとりでに足がとまった)
(ささやかな水音が漏れ聞こえてくるその場所 年季の入ったバスタブと最新鋭のシャワーが備え付けられた一室の、扉の前で)
(そーっとドアを押し開けて、覗き見る 息を殺して黄金の瞳を凝らせば、タイルに落ちた長い影が、一つだけ)
--
リゼット
2013-06-18 (火) 22:50:00
(浴室ならば当然の事、男は全裸でシャワーを浴びてその汚れを落としている)
(完全を示す白の髪と男にしては僅かに薄い肌色を持つ巨漢は満足気に湯を浴びて)
(筋肉の上を流れる湯は滑らかで数多の戦いの跡もこの男には残っていない事を示していた) --
ルベウス
2013-06-18 (火) 22:59:07
(目を開いたままでもありありと浮かぶその光景 こんなチャンスが他にあっただろうか)
(自分でも心配になるくらい早鐘を打つ胸に手をあてて自答する 答えはノンだ ノンに決まってる 一体何のご褒美だこれは)
…………。(行くなら、せめて、水音が途切れてしまう前に 広いアトリエにたった二人、偶然を装うには無理がありすぎるけれど)
(今まで何もなさすぎたのが異常だったのだ だって、こう、少しくらい何かあってもいいじゃないか そう思えばむかむかと腹立たしくなってきて)
(これでもだめなら「その筋の人」と結ばれてしまったのだと思うことにしよう そんな悲壮な覚悟を決めて制服をたたむ)
(おぼろに立ち込める湯気の中、足音もたてず白い背中に近づいていく 何も言わずに抱きつけば、やわらかなものがふたつ、押し潰されずに上へと逃れて)
--
リゼット
2013-06-18 (火) 23:55:42
(男ながらに案外丁寧に風呂に入る男は上から順番に洗っている、頭を終えれば顔にと)
(しっかり身体を洗う理由に特に何らかの理由は無い、強いて言えば湯が与えてくれる「温もり」が好きだから程度のものだ)
(そして…単に枷が外れた事で本能を律する事を平然と行える様になった事に腹を立てられている事に気付かず)
(さて身体に移ろうとした時にその感触に驚く、ある種禁欲的とも言える男には経験の薄い感触だ)
ぬわっ!?ななな、なんだい!?
(首を動かし何事かと見ればそこにはリゼット、安堵の溜息を吐くと共に微笑んで)
ああ君で良かった…いや良くないのかな?(首を傾げる)
(男の腰に腕を回していればリゼットと確認しその感触の意味に気付いた時から大きくリゼットの腕に主張しているモノがあるだろう、縦に) --
ルベウス
2013-06-19 (水) 00:11:52
隙だらけに見えて隙のない君だ いつも優しく笑いかけてくれるのに、そういう素振りの一つも見せてくれないなんて
鈍感なふりをしているわけでもなさそうだし(おへそ近くの腹筋をさわって)…もしかしたら私に魅力がなくて、興味ないのかもって悩んでみたりもしたんだよ
そんな君が無防備をさらすなんて、ただの油断なら願ってもない話だけれど(彫像に抱きつく人はいない たしかに、滅多にいないはずだ)
(けれど、そのカタチに触れてみたいと思ったり…本当に抱きついてしまいたいと願う人だって一定数いるには違いないのだ)
…何かの罠じゃないだろうな(そんな衝動にかられる人間がここにもまた一人、陶然と酔いしれながら偉丈夫のカタチを愛して)
…ん、ああ、まだだったのか(ボディタオルを奪い、ふわっふわに泡立てて)…そういえばルベウス、君って…くすぐったがりな方だったっけ?(答えを待たずに肌を磨きにかかる)
--
リゼット
2013-06-19 (水) 00:29:27
いや…だって、ねえ?(そう言われれば珍しく困ったような声を出す)
見ての通りの体な様に俺は男としての要素がとても強いからさ?望めるのなら幾らでも、だけど…
何せ子供を作れば君に負担が掛かる訳で安定するにはどれぐらい掛かるのかなとか
そう考えると中々エッチしようとか言えない訳で
(実際の所言葉の通り、色々調べてはみた上で生殖行為には個体差がある為我慢していたのだ)
(その為良い雰囲気になった時も度々リゼットの身を案じる素振りが多かった、それがリゼットの誤解の原因ともなっていた事を知らず)
罠って♪(笑いながら)ん?んー子供の頃はよく擽られてたし普通な方だと思うよ?
(肌を磨かれればやはり言葉の通り、脇や背中などを磨かれればこそばゆそうに笑う、しかし抵抗は無い)
この場合…終わったらお返しに洗うべきかな? --
ルベウス
2013-06-19 (水) 00:49:27
…うわ!?(前を洗っていた手が何かに当たって、何だろうと覗きこめば二度驚かされて ドン引き笑いしつつ)…わ、ぁ……
こ、こんなになるんだ? 普段ふつうに生活できてるのが不思議なレベルだな…(自分の腕の太さと見比べて)
前に見たときはもっと小さかったぞ ん、あ、いや、ほらっ絵描かせてもらってる時とかに!…こんな近くで見たことないけどさ
人のカラダって神秘に満ちてるんだな…(荒ぶるそれをタオル越しにつつき、猛獣をなだめる様にそっと泡立てて)
でもこれは朗報、というべきかな…喜べルベウス、君の嫌疑は晴れた(にこやかに告げてシャワー全開の熱い雨を浴びる)
私は今朝使ったばかりだし、そんなに汚れていないと思うけど…うん、せっかくだから(水を吸った前髪の下、色違いの瞳が細まって)お願いしても?
--
リゼット
2013-06-19 (水) 01:05:55
んー俺は人間としては大きい方ではあるかな?それなりにはね♪
(そうは言っているが成人男性としても極めて大きい、生命力を司る力を持つとは即ちそういう事でもあるからだ)
そりゃあ…モデルになった時は普通の状態だったしね?普段から大きくしてる人なんて余程変な人ぐらいだよ(けらけらと笑う)
でも水着を選ぶのは大変だったねー、目立っちゃうから
(そんな他愛無い事を言っていたが「そこ」を洗われればビクッと大きく震える、自分では何という事は無い行為ではあるが…)
(異性、それも愛する人に触れられれば猛獣を宥める行為というのはむしろ逆効果に等しいのだ)
…ってまだ疑ってたのかい!?(肩を落とす、母となるまでの負担を減らす為の気遣いが裏目に出れば苦笑いしか出ず)
(ボディタオルを受け取り一旦泡を洗い流すと再び石鹸で泡立てる)
いいかいリゼット、俺は…確かに物を伝えるのは下手だけどこれだけは分かっておくれ
俺は君とだけ愛し合いたいし子供を作りたい(振り向けば否が応にもリゼットの目に入るそれを成す男のモノ)
(リゼットの手を取り優しく洗い出せば一歩寄り)卒業も間近だ、もう枷が無いと言ってもいい…
分かるよね?(首を傾げてリゼットの瞳を覗きこむ) --
ルベウス
2013-06-19 (水) 01:25:27
分らないな 分っていたら気を揉まずに済んだはずだ 胸のうちを明かすのに、言葉はたしかに不自由な道具かもしれない
けれど、口に出さないと伝わらない想いもあるんだ 誤解の元だぞルベウス 人は見たいものだけ見るからな
(私だって例外じゃない、と自戒の言葉を吐いて)…それと、子供…ほしいさ、ほしいに決まってるけど、その前に何かないのか?
君は結果の話ばかりするけど、その過程はどうでもいいのか? 私は…だな、そういう言葉が聞きたいんじゃくて
このカラダの、どこでもいいから…触ってほしかったんだ(わからず屋め、といいたげにむくれて、唇をとがらせ)
どうして手を伸ばしてくれないんだろうって、不安だったんだぞ 今だってそうだ、口を開けば子供子供って、先の話ばっかり
君は、私を、どうしたいんだ? わからないままでいるのは嫌だ 怖いんだよ…(吐息すら感じるほどの距離、厚い胸板に手を置いて)
教えてくれ、ルベウス どんな答えでも構わないから…少しくらい乱暴にされても、私なら耐えられるから 君の望みを、私にも分けてくれないか
--
リゼット
2013-06-19 (水) 01:53:16
(リゼットの言葉を聞けばガクッと項垂れてその細い肩に額を乗せる)
なんて言うか…俺の悪い癖なのかも知れないね
『前』は出来るだけ理性がある内に考えるようにしてたから
その上で自分を抑えられなくなって暴れていたから…丁度良かったんだよねー
で、今現在は理性が有り余りすぎて考え過ぎちゃうと…
(リゼットの両肩に手を乗せれば再び視線を合わせて)今までごめんリゼット!
その…我慢し過ぎた、うん…理性ばかりじゃ駄目なんだね
(そう言うが早いか抱き寄せ、自分のモノが自分の身体とリゼットの身体に挟まれようと気にせずに唇を合わせる)
(どころか舌を差し込み更にリゼットを求める、人よりも熱のあるそれを絡めようと) --
ルベウス
2013-06-19 (水) 02:06:21
わかればよろしい(つんと澄ました顔をして、右目だけ開いて)と言いたいところだけど…今度ばかりは私も悪い
たぶん、半分は何も言い出さなかった私の責任だってことさ おあいこにしよう
私の悪い癖は…人に期待しすぎてしまうところかな このあいだ、義姉さんと話してみて気がついたんだ
相手が君ともなれば尚更のこと、私のハードルは天より高く跳ね上がる 理想の姿を思いえがいて、勝手にがっかりしてしまうんだよ
困ったものだな、まったく…(肌と肌で触れている場所が灼けつくほどに熱くて、意識してしまう そのカタチを)
ん…(落ち着きをなくして、むずむずするものを感じながら身体に塗りたくられた泡をすくい取って)
…てっきりこれも、君にとっては無用の長物なのかと(重力に逆らって主張するそれを自らの手でおもちゃみたいにこね回す)
ほら、安心させてくれないのか?(残った泡をルベウスの頬にべったりとなすりつけ、唇を割り開いてくる舌を迎え撃って)
--
リゼット
2013-06-19 (水) 22:16:55
(こね回されたそれは更に硬く怒張し輪郭を明確にさせる、その快感に背を強ばらせて)
(お返しに唾液と共にこの男特有の力、相手を高ぶらせる生命と感情の熱を注ぎ込めば口を離す)
俺達は良く出来ているように見えるけれどそれは生き物として行き詰まってるって事でも…あるらしいんだ
だから自然と増えようとしなくなる(強い生物程個体数を減らす、そういった作用が働く事を語り)
でもやっぱり人間だからさ?愛しちゃうとね♪(そっとその手をリゼットの胸とお尻へ、加減してはいるが男の大きい手はその柔らかな膨らみに沈み込む)
(技術は拙いが生命の根幹を操る男の手は触れるだけで強い快感を与える)
で、さ、その…寝室に行かないかい?(初めてが此処ではロマンが足りない、と苦笑して) --
ルベウス
2013-06-19 (水) 22:40:53
っは、ぁ…!(こくん、と流し込まれるまま飲み下せば、火の酒のように胃の腑が燃えて 締め付けられる様な苦悶を覚える)
…また変なモノを飲ませたな 私をモルモットか何かと勘違いしていないか?(くすぐったそうに身じろぎして)
進化の袋小路か そんなだから衰退するんだよ、君たちは…戦いは数だぞルベウス きらめきも魔術的な美も必要のない時代だ
何とも味気ないことじゃないか(ふたたびシャワーを全開に 男の胸に頭をあずけ、雨音のさなか力強い鼓動を聞いて)
…ああ、大切なことだなそれは その方が「ムードがある」んだろう?
経験豊富
な君が言うことだ、お任せしてみようか
(華麗なる女性遍歴があったことを信じて疑わない言葉 もう一度背伸びし、唇を押し当てて出て行く)
--
リゼット
2013-06-19 (水) 23:41:55
悲しいかな、古い時代の遺物なんだろうねぇ…俺達の中にある力は
(だからこそ余計に今の自分が誇らしくなる、この女性をこよなく愛し共に在りたいと思える事が、そんな女性と出会えた事が)
(泡を落とせばシャワーを止めてその背を見送る、頬を指で掻いて)
うーん…参ったね♪(実際の所経験の数はゼロ、正直な所男にとって未知しかない戦いがそこには在った)
けど…(こんな据え膳には及び腰にすらなれない、と笑えば自分の本能に従いその後を追った) --
ルベウス
2013-06-19 (水) 23:53:34
(酒を酌み交わす男たちをよそに、空気酔いしてぐったり気味のマリー=セレストを寝かしつけに行く)
(学園区を行き来する生徒たちの中でも最年少組、初等部の制服ですらぶかぶかの少女の身体はとても軽くて)…ふぅ
(本当は何歳なんだろう?などとぼんやり考えつつ、宴の席に戻らず、私室に帰ってベッドに身を投げ出す まだ頭が混乱していた)
--
リゼット
2013-06-16 (日) 22:12:36
(その時突如リゼットの部屋にチラチラと光が差し込む、夜の帳も深い頃合いに、だ)
(それに気付けばいつの間にやら一人の女がベッドに身を投げ出すリゼットを見下ろしている)
(背丈は180ほどだろうか、女性にしてはかなり高く…その灰色の髪と瞳は人以外の何かである気配を強く発している)
(敵意が無い事を示すように後手に組むその姿は凛としており軍人の様な雰囲気すらある) --
???
2013-06-16 (日) 22:50:00
(壁に影を落とす怪光、気配を感じて物憂げに身じろぎして 頭をめぐらせたその先に…というか、すぐ目の前に人がいた)
今度は何だ? またさらわれるのか、私は…(心地よい疲労感に覇気を鈍らせながら身を起こして 幻覚の類かと手を伸ばしてみる)
--
リゼット
2013-06-16 (日) 23:04:10
(手を伸ばせば届き、触れられるだろう)
(そこに在るのは確かに幻ではなく実在するモノ、
闇に目が慣れればその姿がはっきりと映る
)
ご安心を、さらったりなどしませんよ…敵でもない、と言っても初対面の身だ、そう思うのも難しいかな?
(眠気を妨げない様に静かに笑うその女からは独特な雰囲気がある、まるでこの空間の内と外に存在する害意全てを浄化するかの様な)
ただ貴女にどうしても聞きたい事がありまして、私の弟…ルベウス・アンスラックスに関わる事です
リゼット・ラシェル・ピュイフォルカさん? --
???
2013-06-16 (日) 23:19:36
…ああ(話に聞いていた人、彼が絶対に敵わないという相手 雰囲気がどこか似通っていて、すとんと腑に落ちてしまった)
彼を弟と呼ぶ君は、あなたは…サフィール、サフィール・アンスラックス? お話はかねがね(目をこすり、着衣の乱れを直して)
(だらしのないところを見られてしまったことはこの際置いておくとして ピュイフォルカと呼ばれたことに、何か理由があるのだとしたら)
(おそらく、認められていないのだ 間が悪いな、と内心溜息をついて)答えられることであれば、何か?
--
リゼット
2013-06-16 (日) 23:28:27
名は確かに、しかし苗字はヒアキントゥスと…サフィール・ヒアキントゥスと申します
(微笑みながらそう語る、ヒアキントゥス、サファイアの別名でありヒヤシンスとも名を同じくする)
(リゼットの装いを整える様を目を瞑り見なかった事にすると頷いて)貴女はこれまでに弟の多くを見てきましたね
そしてそれでも尚目を逸らさずにいてくれた、故に返ってくる答えは分かってはいる…それでも聞いておきたいのです
貴女は人ならざる身を持つ我等が弟をこれからも愛し、伴に在り続けてくれますか?
(静かにそう語る、目を細めリゼットを見る様はまるで母親がこの行く末を案じるかのようだ) --
サフィール
2013-06-16 (日) 23:39:58
知れたこと、答えのわかっている問いなど無意味だなどと 言いたい者には言わせておけばいい(鉄薔薇なき左眼、黄金の瞳を向けて)
口に出さなければ伝わらない言葉がある 時を得なければ意味を持たない答えがある ならば私は答えよう
私の望みは彼と共に在ること それが私の幸せだから、いつまでも大切に抱きしめていたいと思う
ああ、今はまだ考えづらいけれど…時には喧嘩することだってあるかもしれない それでも、時には最良の友として
彼の力になれると信じたいな 人ならざる身については心配ご無用、私もだいぶおかしなことになっているから…それと、それから
--
リゼット
2013-06-17 (月) 00:02:18
(僅かに視線を伏せてリゼットの言葉を噛み締める、それは…旧き血に連なる者の多くが望み続けた言葉)
(されど自らのような異形など、と諦め続けた言葉…静かに納得するように頷いて)…ありがとう
ならば何時か貴女を試しましょう、貴女の兄と同じように…それが年長者の仕事ですから
(ニコリと微笑む、そしてリゼットの紡ぐ言葉を待ち) --
サフィール
2013-06-17 (月) 00:14:07
そう、そこが気になってるんだ(ベッドを降り、頭一つ分見上げて)だいたい試すとか、試されるとか おかしな話じゃないか
人を好きになるのに資格はいらないはずだ 兄さんはルベウスを疑ったんだぞ 彼を知る時間は十分あったはずなのに
笑って済ませる方もどうかしてる どうしてもと言われたら受けて立つけれど、私は嫌だな 私の価値と、想いを試されるなんて
兄妹がいると知って、会えるのを楽しみにしていたのに…あなたがいいと言うまで、姉さんと呼ぶことも許されないのか?
そんなの、変だ…やっと会えたのに、家族が増えたのにっ 兄さんも兄さんだ ルベウスも、黙って聞いていればあなたまで!
年長者の仕事なんて知らない…おかしいのは私の方なのか…?(後先考えずに食ってかかってしまった 嫌われたかもしれない、と淡い落胆を味わって)
--
リゼット
2013-06-17 (月) 00:42:19
(リゼットのその言葉を穏やかな笑みで聞き、終えれば首をゆっくりと横に振る…それは肯定であり否定の意思表示)
いいや貴女が正しい、けれどそれは強い人の理屈であり…私達はそう思えない
私達弱き者達は世界の残酷さを何よりも恐れています、それはきっと貴女のお兄さんも
ルベウスが抗いようの無い理由で先に死に貴女だけが生き残った未来を想像した事は?
同時に…抗いようの無い理由で貴女だけが先に死にルベウスが取り残された未来を想像した事は?
かつての貴女のように運命が流転したその時を…
家族を失う事の痛みを私達は知っている…知っているからこそ運命として試さなければならない
家族が涙する未来など望んではいないのですから
(落胆など感じていない、むしろ喜んですらいる、家族の殆どを失おうともそう思える心の強さに)
特に私は…家族を殺す為に作られましたから、余計に幸せに生きられる未来を望みたい --
サフィール
2013-06-17 (月) 01:09:45
死を思えというのは…そういう意味じゃないだろう 昨日までの自分に後悔していても、今日からはせめて悔いなく過ごしていかれる様に
全知全能からは程遠く、限りある身であっても 運命の暗転すら覚悟して、それでも明日を望む生き方のはずだ
理不尽は…目を覆いたくなるほどの災難は、誰の身にも等しく降りかかってくるものだ 強いも弱いもあるものか
ああそうとも、「強い人」なんて嘘だ 言葉遊びにすぎないさ 誰もが皆、弱さを抱えて寄り集まって生きてるんじゃないか
…たとえ誰かが命尽きても、共に過ごした年月が遺された者を慰める 失われた未来を悼む気持ちが、遺された者を強くする
私にとっての家族とは…たぶん、そういうものだ 恐れていないわけじゃない けれど、恐れつづけるわけにもいかない
(手をとり、明るい笑顔に切りかえて)向こうにルベウスがいる ギー兄さんも来ているし、別の部屋には小さな姪もいる
あと、そうだ、美味しいものもすこし用意してあるんだ ほら、いこうサフィール! せっかく会えたのだし、私もあまり強くはないのだけど…今日は記憶をなくすまで付きあうからさ
--
リゼット
2013-06-17 (月) 01:57:33
いいえ…貴女は、貴方達はとても「強い」
私の父は『兄弟』達を手に掛けた事を生涯忘れず悲しみ続けました
そして私も父と同じ道を歩めばきっと、けれど貴方達はその未来を覆した
私の瞳に映る運命は…私が革命家をこの手に掛ける物だったのだから、兄は可能性はあると言っていましたが…
(リゼットが触れた手から温もりが伝わるが…女の手が白く輝く物へと変わればすり抜ける)
(その顔には僅かに悲しみを含めた微笑、家族を何よりも大切に思うが故に)
…だから貴女には理不尽な運命が訪れようと切り開くと、そう言って欲しかった
あの子は危ういから…貴女の様に受け入れるにはきっと時間が掛かってしまう
貴女には思い出に出来る事であろうとも
さようなら、リゼット・ラシェル・ピュイフォルカ…運命は思い出では変えられない
(厳しい母親の様な口調でそう告げる、事実孤児院でも年長であったこの女は母親の様に生きてきた)
(だからこそ向ける想いはただただより良い今日と明日を生きて欲しいというモノ)
(ギーさんに宜しく、とだけ最後に呟けば光の粒子となり窓を割る事無くすり抜け去っていった) --
サフィール
2013-06-17 (月) 02:50:52
やっと意見の一致を見たな 彼はとっても危なっかしくて、放っておけなくて つい手を出したくなってしまうんだ
でも、私は今を生きる人間の味方だよ 彼は立派にやってみせた 自分の知らない過去をも越えて、その先に進む意志と力を示した
だから信じているんだ、彼のことを 期待しすぎるなっていうのもよくわかるけれど、でも、彼ならきっと大丈夫
それに彼は――私が見込んだ男だ、私の宝物だ、自慢の亭主殿だ 頼まれたって譲ってやるものか そう簡単に手放すつもりもないさ
その点、少しは安心していてもらいたいのだけど…(まるで売り言葉に買い言葉だ わかりあえるまで、まだ時間がかかるのかもしれない)
もう行ってしまうのか 残念だな、挨拶くらいして行けばいいのに(その手がすり抜けてしまえば狐につままれた様な顔をして)
また近い内に、今度はこちらから訪ねていこう 他の兄弟によろしく…さようならじゃなくてさ、またね、サフィール
……さて、と…(気配が消えて元通りベッドに行き倒れる)…んーーーー……………んんんんんんんんんんn…
んんんんあああーーーーーーーーーっ!!! 失敗したぁー!!!(枕に頭をつっこみながら悶えに悶えに悶えに悶える)
何だこれは、嫁姑戦争勃発の合図なのか!? どうしようあれは絶対ムッときてる顔だったし! うううぅどうしよう…
あ、あぁ、そうだ、こんな時は兄さんに相談だ!
にーーーーーーーーさーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!
(こうしちゃいられねえとばかりに宴の席へと取って返す リゼットの戦いはまだはじまったばかりだ!)
--
リゼット
2013-06-17 (月) 23:39:25
(リゼット=ラシェル・アンスラックスが消息を絶った二日後のこと、紅の名を持つ男のもとに一通の書簡が届く)
(赤黒い封蝋を施されたそれ、上質の絹を思わせる乳白色に刻まれたわずか一行の言葉)
(署名もなく、宛名もなく 時候の挨拶も、ご機嫌伺いの言葉などあるはずもなく、書簡は告げる)
(「大鐘楼まで出頭されたし」と)
--
2013-06-15 (土) 22:08:05
(くしゃり、と紙を握り潰す)
(男は焦っていた、最愛の人が居なくなったその日から)
(男は探し続けた、最愛の人が必ず何処かに居る筈だと)
(男は考え続けた、最愛の人が居なくなった理由を)
(それらは僅か数日の事だ、しかし愛情を知ったばかりのこの男を追い込むには十二分)
(それらの焦燥はこの手紙によって怒りに、憎悪に)
(そしてその憎悪により引き出された力はかの怪物に近しい程に)
(力に満ち満ち、それを感情で制御しきった怪物は大鐘楼へと走り行く) --
ルベウス
2013-06-15 (土) 22:34:28
『 ルベウス・アンスラックス君はこちら
→ 』
(美術館の案内板のごとく、懇切丁寧にも50メートルおきに看板が立ち並ぶ)
(人っ子一人いない都市、ガランドウの箱庭に)
(10万学生のことごとくが消え去った街並みは異様そのもの 人工物たる作意を否応なく際立たせるだろう)
(そしてたどり着く、人工島最大の構造物のふもと 遥かなる天頂へとつづく、漆黒のきざはしの始まりの一段目へと)
--
2013-06-15 (土) 22:47:03
(その丁寧さに若干の腹立たしさを覚える、まるで子供をあやしているかのような意図を感じるからだ)
(異様の中の異様、ある種相応しい気配を放つ男は何の躊躇いもなく歩みを進める)
(不死不滅の肉体を持つが故の油断によるものではない)
(会わなければならない人が居るが故の焦燥)
待っていてくれリゼット…俺は…(拳をメキメキと鳴らして)
君を絶対に取り戻す!
(血を啜り続けた絶望の大鐘楼と知っていて尚歩みが遅くなる事は無い)
(むしろだからこそ、リゼットの過去を知るからこそ彼女を大鐘楼から少しでも離すべく歩みは早まり) --
ルベウス
2013-06-15 (土) 23:08:46
(そこには存在しないはずの扉があった 統治会の所領深くにあって制止する人影ひとつなく、男は侵入を果たす)
(運命に呪われし裏切りの城、汚辱の城砦の後裔 学園都市にたった一つそびえるオベリスク、倚天の楼閣の内部へと)
(永劫回帰の言説を語るが如く、往きて帰りし螺旋がつづく 見上げればきっと眩暈を覚えるだろう)
(その遥かな高みにアール・デコ調の金色の扉が一つ 招待を受けたものならば、難なく開くことができるはずだ)
(《高い城の男》の待つ、その向こう側へと)
--
2013-06-15 (土) 23:17:19
(螺旋階段を見上げれば何か記憶の底で蠢く、似ている、この螺旋階段はとても似ている)
(男の血に流れる旧き存在、神に等しき者が座る玉座へ至る道と)
(だが目指すは神でも玉座でもない…)
(その力強い二本の足が目指すのは大切な人とのあまりに何気ない日々)
(それを掴まんと金色の扉に手を当て開く)
(例え何が待ち受けようと二人で帰る為に) --
ルベウス
2013-06-15 (土) 23:34:43
(音もなく、扉が開いて 視界が広がる)
(赤紫の天空の下、黒い摩天楼の一群がそびえ、無数の歯車が横たわったその場所へと至る)
(未だかつて、誰が想像しえただろうか 針の如くそびえる尖塔の頂にかくも広漠なる空間の広がりがあったことを)
(血闘の間にたたずむ人影が二つ 軽薄な笑みをたたえて一礼する青年と、その従者たる制服姿の少女が一人)
(その傍らにあって、無造作に寝かされた白亜の女 元より血色の優れないその肌は、紙のように白く透きとおって)
--
2013-06-16 (日) 00:22:42
んあーきやがったなー おっっっっせーーーっつーの! どこでみちくさくってやがったんだーったくよーだりーだりー
(おろしたての制服はぶかぶかの袖あまりで明らかにサイズ違いだ 服に着られている、という言い回しがこれほどぴったりな例は他にない)
(その少女が、怒り心頭という様子で袖を振り回して憤る そうすることに正当な権利があるのだと言わんばかりに)
--
#4*8***
2013-06-16 (日) 00:22:56
んふふ、そう言うなよ、彼は大切な客人だ 失礼があってはいけない! 少々の遅参くらい、大目に見てやるべきじゃないか
さて、ようこそルベウス、ルベウス・アンスラックスくん 会いたかったよ 君に会えるこの日をどんなにか待ち望んだことか!
…待ちきれなくて呼びつけてしまったのだけどね それで、今日君を呼んだのは他でもない 彼女の身の上に関ることだ
彼女のナイトを気取る君だ きっと来てくれるだろうと信じていたさ 言ってみればただの撒き餌だな 君が持って帰ることに異存はないとも
けれど条件がひとつある このいけ好かない男をぶちのめせたなら、後は君の勝手だ 好きにすればいい 簡単だろう?
ただ一度だけ、私は全身全霊をかけて君の行く手を阻もう 話はシンプルな方がいい 彼女が欲しければ戦って奪い取りたまえ
(貴公子然とした風貌が歓喜に歪み、外套が翻ってはらりと落ちる 身に寸鉄も帯びず、その証をたてて拳闘士の構えをとり)
そして、名誉ある男同士が語らうには――(黄金の髪、黄金の双眸 軽妙にして精緻なる闘気を纏って)拳ひとつあれば十分だ!
我が魂の光輝にかけて クロイツ式《回路》の起動を宣言する! 現在時刻を記録せよ、大時計!!
ふふ、今となっては何もかもが懐かしい――我が異能、我が力! ジルベール・デュ・モティエは《予見》する!!
--
ジルベール
2013-06-16 (日) 00:23:17
(体から放たれる怒りはそのままに、しかしジルベールの言葉などまるで聞こえないかのようにリゼットを目指す)
(聞こえてはいる、この男が恐らくは人ならざるモノ、ともすれば神に近い何かですらあるとも分かってはいる)
(だがこの男にとってはそのような存在など瑣末なものなのだ)
(その胸の内にある怒りと比例して最愛の者への想いは強い)
(最悪の怪物にもなったであろうこの身が人であるのは友と、そしてリゼットが居てくれたからなのだから)
(そして人となったこの身に温もりを与え続けてくれたのは彼女なのだから)
(放つ気配とは対照的に言葉は優しく、愛情に満ちたモノで)
リゼット…すまないリゼット、待たせてしまったよ…
(ジルベールより僅かに角度を変えて歩み手を伸ばす、愛しき人へ辿り着こうと) --
ルベウス
2013-06-16 (日) 00:52:44
おいコラてめーそりゃじゅんばんがちげーよ さきにあっちいけっつってんじゃねーかー おとなのくせにズルすんなってのー
(白けた顔をしてぶんぶん袖を振れば少女を中心に半径10メートルほどの空間が消え失せる 歯車の足場ごと、ぽっかりと口を開けて)
(瞬く間に元通り埋め尽くされたその場所にはもはや何の気配もなく、消失してしまった この世界から、世界の理の外側へと)
--
#4*8***
2013-06-16 (日) 01:48:28
見込み通りの伊達男だな 私が君でもそうしただろうさ 君の意を汲めばたしかに、もっともな判断だとは思うのだけどね
それでも、君は誤りを犯してしまった なぜってそりゃ、わからないからさ 彼女が一度ああなってしまえば居場所を知る術がない!
巻き込んでしまっても気付けないんだよ こちらの感知を受け付けなくなるんだから おまけに今のリゼットは――鐘の祝福を封じられた身だ
その意味がわからない君じゃないだろう? ひとたび事故が起きれば最後、取り返しのつかないことになる
君のその手が、最愛のヒトを死に至らしめることだってあるかもしれない とんだ悲劇じゃないか もとい喜劇か
ルベウス、君が招いたことだ! 愛の言葉をささやく前に、もっと真摯に向き合わなきゃならないことがあったんじゃないか?
(呆れたやつだと言いたげに大げさに肩をすくめ、瞬時、その姿が掻き消える ルベウスの眼前、間合いの内側に現れて)
(徒手空拳の生身でありながら、その一撃は城塞をも灰燼に帰するほどの武力を秘めて 肩肘腹と無造作に撃ちこむ)
--
ジルベール
2013-06-16 (日) 01:51:48
(届かない、分かっていた、相手がこちらに用事がある以上届かせない事など分かっていた)
(それでも手に力が籠り、骨を折らんばかりの力で拳を作る)
黙れ
(眼前に現れた男の三打を受ける、地に立てた足により多くの歯車を撒き散らしながら後方へ飛ばされながらもその身は爆ぜる事は無く)
(怒りにより引き出された圧倒的な生命力はその身を人の域から軽々と逸脱させ人では到底滅ぼし得ない強度を与える)
(だがそれでもその打撃は男の骨を折り内臓を砕き血反吐を吐かせるには十二分、しかしけして膝は屈しない)
君が鐘の管理者か、鐘に気に入られただけの人間か、それとも鐘自身なのか
恐らくはいずれ戦わなければならなかったんだろうとは思う、リゼットの未来の為と、俺の夢の為に
けれど…お前達は自覚させた、けしてそうはさせないと誓ったその絶望を自覚させた
リゼット=ラシェル・アンスラックスが幸せに生きられない可能性を自覚させた!!!
(致命傷であった筈の内臓の損傷は即座に癒え、咆哮一つ音を遥かに超えた速度で飛び込めば手刀をジルベールの胸目掛け放つ) --
ルベウス
2013-06-16 (日) 02:16:11
ニブいな どうにもニブい それとも、そういうフリをしているだけだろうか? 頭のいい君だ、これでも高く買ってるつもりなんだが
残念ながら、どれも間違いだ 見当違いのことを喚いているさまほど滑稽なものはないな 冗談でも一緒にしないでくれ
(猛追する白髪鬼に冷笑を向け、紙一重の差でいなす 黒々とそびえる塔の一つの方向へと全運動エネルギーを収斂させて)
察しがついているならなぜ口にしない? 怖いのか? そうとも、君は気付いてしまって怖くなったのさ
なぜなら、それが真実だからだ
君が手にした幸せはあまりに脆い 悪意にさらされた途端、風雨にさらされた花のごとく吹き散ってしまうモノだ
腕っぷしの強さだけじゃどうにもならない限界がそこにある 君は彼女を守れない 取り返しのつかない失敗をする
そして己の無力を知るだろう 気まぐれな運命の変転の前に、抗う術すら持たなかった自分自身を呪うだろう
ならばいっそ、明日など来なければいいと願うだろうか? 今日が永遠に続けばいいと、《鐘》にでも願ってみるかい?
私の命と目玉ふたつで足りるかどうかわからないけど、聞いてもらえるかもしれないよ(肉薄する、臓腑を削ぎ取る貫手の一撃)
--
ジルベール
2013-06-16 (日) 02:38:01
(追撃に更に追撃、それでも当然の如く避けられる)
(自分はそんなに弱かったか?それとも相手が強すぎるのか?)
(眼前の男は予見と言った、ならばこれは自分の動きを先読みしている?)
(リゼットを救いたい気持ちと敵わぬ敵への焦りが積もり防御は疎かに、内臓をシェイクされ削がれる)
(再び吐き出される血、それでも屈さずに睨みつけ)
分かってるよ…分かってたさ…!それでも決めたんだ…!
どんなに脆くても、俺に味方する運命が捻くれていて、抗うには俺の力が足りなくてもそれでも…
より良い明日のある日々
(
幸せ
)
を彼らが教えてくれたあの日から俺は、俺は彼等の様に抗って…
大事な人の未来は守ると決めた!だから…
永遠なんて要らない!
この手で明日を掴む!
(その腕を抑えこまんと腹筋に力を込め、同時に腕に多くの力を込め…紅い閃光と共に解き放つ)
(避けるのならば相手の腕を締め付け行動を抑制し、更にかの革命家が得意とした必中の殺人技による二段重ねの策だ)
(世界すら騙し当てる人の業、運命すら味方に付ける神の業、それらが合わさった技ならばと) --
ルベウス
2013-06-16 (日) 03:09:14
たとえば君の前に、絶望の未来があったとしよう ほんの少し垣間見ただけで反吐が出るようなクソッタレな未来がだ
未来は変えられるんだろうか? その未来を変えるのに、どれだけ抗えばいいのかもわからない
あるいは、足掻いたことが最悪の結末を招き寄せたのかもしれない だとしても、君は抗うと言うんだな
(よろしい、と呟き腹筋に手をかけ、表情一つ変えずにメリメリと引き裂いて 赤黒くひしゃげた何かの肉を引きずり出す)
(けれど、そこまでしても紅蓮の鉄拳が避けがたいことを「知っている」 ゆえに従容と受け、異形の床面を点々と穿って尖塔の一つに突っ込む)
ふふ、ふふふふ!――なるほど、これが君のやり方か!(口元を拭い、目に見えて嬉しそうに赤黒いモノの混じった唾を吐いて)
「大事な人の未来を守る」か! 言うだけならたやすいことだ それでいて、挫折を味わう者の何と多いことだろう!
君にそれができるかな? 証を立ててみせろ、ルベウス・アンスラックス!!(内功を高め、闘気を新たにみなぎらせて)
軽く一当てしただけでいい気になってもらっては困るな なにしろ、それだけじゃ何の証明にもなりやしない
私は君が力及ばず、絶命する未来を見ている(対を成す黄金瞳を爛々と輝かせ、何の高揚もなく淡々と事実を口にして)
変えられるものならやってみせるがいい! できなければ、ここが君の死に場所だ 無力な君にお誂え向きの末路じゃないか
ここで死んだらどうなるかって? 知れたこと! かの傲岸にして不遜なる願望機の、ささやかなディナーになるまでさ!
(内息を巡らせれば瞬く間に傷が癒えて 功夫の真髄を体現する流水のごとき攻勢に移る 切れ目なく撃ちあいながら、薄皮を剥がすように点穴を一つずつ潰しにかかる)
--
ジルベール
2013-06-16 (日) 03:58:39
(そして、祝福の《鐘》が鳴る)
(決闘にささやかな興趣を添えるがごとく 高らかに、どこか嘲笑する声にも似て、最果ての空から音色が轟く)
--
2013-06-16 (日) 04:11:23
(肉を引きずり出されれば更に多量の血を吐く、当然再生を始めるが明らかに憔悴を見せ始めている)
(源泉は果てなく、しかしそこから生命を引きずり出すポンプは未だ発展途上だ)
(つまり…削られ続ければいずれポンプの破綻を迎え肉体は枯渇する、死という形で)
(だが抗わねばならない、話していく事でやっとジルベールがどういう人間か把握は出来た)
(この男は壁として自分の前に立ちはだかっている、真意はまだ分からない、しかし運命の代替として)
抗うさ…!俺はッ!俺はこの体があの日まで酷く恐ろしいモノにしか思えなかった!
ああそうさ今でも恐ろしいよ!普通の人間なら死んで当然なハズなのに俺は生きている!
(そう叫ぶと共にこちらも咆哮、例え時間を縮めようとも更に生命力を引き摺り出し)けれど今はそれだけじゃない!
当たり前の傷で当たり前に死んでしまう…そんな人を守る事だって出来るんだ!
青いと思うさ!馬鹿げてるとも思う!けれど…皆が示してくれたその生き方に俺は憧れた!
(両腕を紅蓮へと塗り替えれば左右からの打撃戦、必打を間隙無く打ち込むという今までの男の限界を超えた応酬だが…)
(ジルベールの再生の手段を止められず、更に点穴を突いての出力の低下は確実にルベウスを弱らせ打撃戦を不利に変えていく)
それでもっ…彼等の人間性に憧れた!リゼットが俺を俺を認めてくれた事が嬉しかった!
なら俺は俺を認めて歩くだけだ!(言葉とは裏腹に拳は弱く、確かにジルベールの見た未来は近づいている)
(鐘の音はまるで祖を違えども万能とする者の断片を取り込む事を祝福するかのように) --
ルベウス
2013-06-16 (日) 04:42:49
(紅蓮の腕を受けとめ、いなし、撃ちあわせて 時おり決定打を撃ちこむそぶりを見せつつ、無用の消耗を誘って)
ひどくちぐはぐだな、君は! 見かけばかりが育ってしまった赤ん坊の様だ どちらかといえばお人よしの部類か 悪い人間じゃあないんだろう
だが、ちょっとやそっと手加減してやったくらいじゃ君の未来は変わり得ないぞ どうする? ルベウス・アンスラックス
少なくとも、同じことだけしていてはダメだ 早晩いずれジリ貧になる だったら、前提を変えてみるほか無いんじゃないか?
限界を超えてみせろ、我が《予見》すら上回るほどに! 何、案ずるには及ばないさ 人の限界は超えていくたび広がるものだからな
いいかルベウス! この目に映る未来が全てじゃない 人は未来を変えられる どんなに最低最悪な未来でもだ!
諦めない限り、いい目を見られる可能性なんていくらでも転がってる! そいつに手を伸ばせるかどうかだろう?
(可能性を示せ、とばかりに先に仕掛けていく 予定調和の誘引から繰り出すしなやかなフリッカージャブ、続けざまにワンツーのコンビネーションを狙って)
--
ジルベール
2013-06-16 (日) 05:22:55
(既に再生も遅々としたモノとなり生命力をロクに引き出せていない事を示しながらも愉快げに笑う)
君も随分とお人好しと言うか何と言うか♪俺を殺すと言っておきながら助言ばかりだ
(生命力と精神力が抜けていくと共に極々自然な思考を取り戻し始める)
(戦いの中ではそれはあまりに致命的だ、致命的の筈だ、しかしその技は更に冴えていく)
けれどすまないね、俺は酷く不器用だし今は未来も見えちゃいないよ!より良い運命が見える時もあるけれど…
(古流武術に見られる三本貫手や二本貫手などが混じり打撃が多彩となるがそれでも押されている)
『不運を祓う力』が教えてくれる不運は君が見ているモノと恐らく同じモノみたいだ♪
だから…まずは(フリッカージャブからのコンビが完全に決まる)
(今の状態で食らえば致命傷の筈だ、しかしジルベールの手にはあまりに異様な感触が伝わるだろう…)
(顔や胸を打ったその手に伝わるのは極めて柔軟な何かを打ったかのような感触)
(直後に男の後方へ全ての衝撃が解き放たれ撒き散らされる)
(それはかの怪物が最も得意とした受け流し、自らをまるで大気に溶け込ませるかの如く柔軟とし『当たっている』のに『当たっていない』武の神業)
出来る事を兎に角試して…がむしゃらに歩んで…(至近距離からの衝撃波を纏った音をも超えた回し蹴り!)
その全てを越えさせて貰うよ!
(確かに威力は弱っている、だがそれでも尚怪物の用いた技を男は再現しているのだ) --
ルベウス
2013-06-16 (日) 05:53:39
ハッハー! よく言われる! だが君だけは特別でね こちらとしても、ただの気まぐれや悪戯心で招待してやった訳じゃないんだ
(全身全霊、と宣言したとおりの闘気を乗せた右ストレートが綺麗に決まった というのに表情は晴れず、不審の念は否応も無く)
(ふとした刹那、別の未来が混線する 数ある破局の一つ、先刻不慮の事故と危惧したそれが恐るべき早さで確度を増して)
――いけないな、そりゃ悪手だ(ぞっと総毛立つ感覚 それがかけがえの無いものを失いかねない恐怖であることを嫌というほど知っている)
(間に合うだろうか? 過たずに正しい選択を出来るだろうか? その答はYESである、とあえて断言してみせよう なぜなら――)
……マリー=セレスト! ご苦労、決着だ!(片膝をつき、ひどい頭痛に苛まれながら助手をつとめる少女に呼びかける)
(なぜなら、血の涙を流しながら見届けたその光景は…とても心安らぐもので)…ほら、行けよ、君の姫君がお待ちかねだ
--
ジルベール
2013-06-16 (日) 06:26:14
っぶねーー!!
ころすきか!(全身から冷や汗だらだら流してへたりこむ)しゃれになんねーよったくもーやってらんねーぜーダンナー
なくぞコラー(元の場所から少し離れた大きな歯車の上、愚痴りながらリゼットの首に付けられた拘束具を解きにかかる)
--
マリー=セレスト
2013-06-16 (日) 06:26:33
(最後に拳を解き手刀の形を取る、始まりの一撃の様に…しかしそこに込められた力はジルベールが最も望むモノ)
(だがそれが放たれる事は無く…不死に死を、運命に更なる先を確約する力が込められた手は弛緩する)
…惜しいね♪何か…あと少しで本当に大事な何かが掴めそうだったんだけど♪
(笑った後幾度か血と共に咳き込みながらもリゼットの元へ)
(誘拐などという真似をされた以上こちらとしては思う所以上の物はあるためマリーには一瞥せず)
(力が抜けたかのように両膝から屈すればリゼットの頬に手を伸ばす) --
ルベウス
2013-06-16 (日) 06:48:41
……ここは…(夢を見ていた、様な気がした ぼんやりと霞んだ視界、悪夢の続きを見ている様な空の色に怪訝な顔をして)
(彼の声、姿を捉えれば自然と笑みが浮かんでしまう)…ルベウス、来てくれたんだな 思っていたより早かったじゃないか
それから、君は…そっちの人は?(どうして顔を背けているのだろう、と靄がかかったままの頭で考える その後姿、どこか見覚えもあるのだけれど)
--
リゼット
2013-06-16 (日) 06:53:10
(無事な様子とその笑顔を見れば血に塗れていながらそれを洗い流すかのような笑みを返す)
2日間も君が居なくなって俺は気が気じゃなかったんだけどねー?(けらけらと笑う)
(ジョーク及び真実を言う為に戦いの昂ぶりを深呼吸で抑えて)
君を誘拐した人
と
その首謀者
って所かな?
ああ…彼等に何か酷い事をされたのならもう一度立ち上がってさっきの感覚を思い出すよ
されてなくても君が望むのなら思い出すけれど(冗談とも本気とも取れない笑みでそう言い) --
ルベウス
2013-06-16 (日) 07:00:22
君を闇討ちするために呼び出したわけでもないからねえ…こちらの望みが満たされた以上、続ける理由もないだろう?
身柄を預かっている間は紳士的にお世話する様にと言っておいたはずだ マリー=セレストが私の言いつけをよく守っていれば…守っていただろうね?(あらぬ方を向きながら)
--
ジルベール
2013-06-16 (日) 07:14:18
(少女が口を開く前に跳ね起きる)――あ、あぁ…その声っ! 他人の空似なんかじゃない…聞き間違えるはずもない…!
……ギー…兄さん? 嘘だ、死んだはずの兄さんがどうして! なんで、生きて…っ(表情が崩れ、今にも泣き出しそうな顔をして)
--
リゼット
2013-06-16 (日) 07:14:44
誰のことだ? あいにく、君とは初対面ではないかな 我が名はジルベール・デュ・モティエ――
ふごッ!?
--
ジルベール
2013-06-16 (日) 07:15:01
…ああ、そうか、それなら全部納得がいく! どれもこれもお前のしわざかー!!(マウントポジション取って殴打する)
--
リゼット
2013-06-16 (日) 07:15:14
こっちには鬱憤を晴らすっていう…(リゼットの様子がおかしい事に気付きそこで一旦口を噤む)
(リゼットの言葉に不思議そうにしている、兄?ギー?)えっどういう事だい?
(リゼットのマウントポジションによる乱打をオロオロしながら)えっとつまり?うん?
あっああ!そういう事かい!妹を守れる力があるのか確かめたかったんだね!?
(恐らくは事実であろう事を叫べばリゼットの凶行も止まるだろうかとわざと大声で) --
ルベウス
2013-06-16 (日) 07:22:42
あわっわわわわわねねねねーちゃんてめーなんてことしやがっ!? うっげ…えげつねーすっげーのなねーちゃん…
ってかんしんしてるばあいじゃねーんだった やめときなよーこ、こいつこんなんだけどわるいやつじゃねーんだって!!
--
マリー=セレスト
2013-06-16 (日) 07:22:45
止めてくれるな!
兄さんは! 父さんは!! 母さんはどうなった!!! ジャン=ジャックは…?
--
リゼット
2013-06-16 (日) 07:36:30
くっそ…やめろって!!(ガードしながら)リゼット! お前いつからこんなアグレッシブなじゃじゃ馬になったんだ!?
おかげでいい感じに煙に巻いてフェードアウトする計画が台無しじゃ
(ゴッ)
あっこらお前いい加減に…!
…俺以外全滅だったよ 間違いない、全部この目で見届けてきたんだ ぬか喜びさせるつもりは無いからな
ほら、わかったらどいてくれ お前今何歳になった? 聞き分けのない歳でもないだろう?(持ってってくれ、とルベウスにアイコンタクトして)
--
ギー
2013-06-16 (日) 07:36:51
そっ、か…そうだったな(悄然と肩を落とし、振り上げた拳を力なく兄の胸へと打ちつけて)兄さんの遺体だって確認されてたはずなのに
要領のいい兄さんのことだ、きっと何とかして切り抜けたんだろう 今年で19になったよ 7つ違いだったろう?
--
リゼット
2013-06-16 (日) 07:37:42
(話には聞いていたが家族が皆犠牲になっていると実際に聞けばこちらもやるせない気持ちになり)
それでも…血の繋がった家族が居る事は喜ぶべき事だよね
(アイコンタクトを受ければ何とか立ち上がるとリゼットの傍に赴き肩に手を添えて)
リゼット、まずは一旦…ね?(そう言って立つように促す)
積もる話もあるかも知れないけれど此処はあんまり向いた場所でも無いだろうからさ♪
あとは俺も少し…ゆっくりして力を取り戻さないと死にそう(血を吐く) --
ルベウス
2013-06-16 (日) 07:45:55
(塞ぎこんだ様子の妹に難しい顔をして、生傷を負ったまま身体を起こす)…やれやれだな、もう少しうまいやり方があっただろうに
そうだ、こいつ初対面だったよな マリー=セレスト・ピュイフォルカ、お前と君の姪だ 可愛がってやってくれ(頭に手を置いて)
それから、こっちがリゼット=ラシェル、お前のおばさんだ そっちはルベウス・アンスラックス……まあ、続きはまた後で、だな
見てのとおり、長居していい場所じゃない せっかく片がついたってのに、こんなところで野垂れてくれるなよ、ルベウス ほら、肩貸してやるから…
--
ギー
2013-06-16 (日) 08:01:30
んあーよろしくなー? おれさまはマリー=セレスト・ピュイフォルカ! ギーはほんとのとーさんじゃねーけどとーさんだ
で、ねーちゃんがおばさんでにーちゃんがおじさんだな わかったわかったよろしくしてやろーじゃねーかー
(ついてきなー、と袖をふりふり先導して血戦の間を後にする こうして、一つの戦いが終わりを告げたのだった)
--
マリー=セレスト
2013-06-16 (日) 08:01:52
.
..
――例題です。
例題です。
ここに、ひとりの少女がいました。
演じることを定められた少女でした。
大好きな父親のために。
大好きな母親のために。
大好きな弟のために。
少女は演じ続けました。
世界の終わりがおとずれるまで、演じ続けるはずでした。
けれど、少女は演じることをやめてしまいます。
台詞を忘れてしまったから?
出番が終わってしまったから?
それとも、幕が引けてしまったから?
少女には、わかりません。
灯りはみんな消えてしまって、舞台の上にひとりぼっち。
隣にいた誰かも、やさしく見守ってくれた人たちも、
ひとり残らず、いなくなってしまいました。
そしてほら、観客たちが騒ぎだします。
――どうするべきですか?
少女は、このまま演じ続けるべき?
少女は、耳をふさいで目をつむるべき?
少女は、舞台を降りてしまうべき?
――それで、どうなりましたか?
外の世界へ出られましたか?
それとも絨毯につまづいて、連れもどされてしまいましたか?
そうして、大人たちに笑われてしまいましたか?
それとも――
「ムリムリ! どーにもなんないにきまってんじゃん」
--
#4*8***
「けっきょくのところさ、あんたもこっちがわのにんげんだったんだ」
--
#4*8***
「にげきれるわけないじゃんさー?」
--
#4*8***
――回答です。
回答です。
少女が逃げ込んだ先はいばらの園。
薔薇の王が待ち構えています。そして少女は見初められました。
薔薇にとっては、花も少女も同じ生命。時の移ろいと、風の吹くままに散る定め。
気高く咲いて、美しく散れと囁きました。
少女はお決まりの台詞で答えます。
少女は、首を横に振ることを知りませんでした。
少女の命は散らされます。嘆くことすら知らないままに。
そういう風に、人は選んでいくのでしょう。
それが、世界というものです。
そうして、枯れてゆくのです。だから、これでおしまい。
何処かで誰かが嗤うのでしょう。薔薇の黄金が、黄金の薔薇が。
これで、おしまい。さようなら。
残 で た
念 。
し
(ずきり、と頭が痛んだ 鼻をつく黴の匂い 光のない闇の底でたった一人、むき出しの肩の擦り傷がひそかな痛みを訴える)
……ここは…?(身じろぎすれば鎖が鳴った その一端は壁に埋め込まれ、もう一方の端は首元まで繋がっていた)
(首輪のような何か じっとしていれば無音の世界に溶け込んでしまいそうで、暗闇の中でカタチを探れば、ジャラジャラと鎖が音を立てる)
(そうだ、そうとも、鉄さえあればどうにかなる 鍛冶神すらもうらやむ鋼の権能あればこそ、どんな状況も越えてゆけるのだ)
(そして、気付いた)――あれ……ん、何も…おかしいな…何だろう? もしかしてこれ、鉄…じゃない…いやまさか、そんなはず…
(私の手の中でバターの様に溶けるはずだったそれ 薄らと錆の浮かんだそれが急に恐ろしいモノに思えて放り出してしまう)
(おかしい)
(だって、おかしいじゃないか)
(彼と二人で海に来た くたくたになるまで遊んで、泳いで、探検して…いわくありげな巌窟をみつけて、それから…それから?)
思い、出せない…(真っ黒に、あるいは真っ白に塗りたくられて断絶した記憶 卒倒して目覚めた時の感覚とそっくりだった)
…ルベウス……ルベウス? どこだ! ルベウス!!(彼はどうしているだろう、とふと思い至って 朽ちかけた鉄扉に拳を打ちつける)
--
#498142
2013-06-13 (木) 01:58:37
あーあーあーあーうっさいなー!ったくもーーー!! なんだよぴーぴーぴーぴーわめきやがって
(扉の向こうから蹴りが入り、パラパラと土ぼこりが落ちて)いいとしこいてみっともねーまねすんなーってのー
はずかしくねーのかよーったくもー、いーーかげんにしときなよねーちゃん めしやんねーぞー? いーのかー?
--
#4*8***
2013-06-13 (木) 01:59:30
(緊張感の欠片もなく脱力しきった言葉遣い、少年とも少女ともつかぬ声音に気勢を削がれて)……はぁ?
ええと…何だ君は? ここはどこだ? この変な…首輪みたいなのは一体…? そもそもどうして私はここに?
--
#498142
2013-06-13 (木) 01:59:50
あーあーきこえないーうっさいうっさい!!(がしがし蹴りいれて)やだよおれさまこんなねーちゃんのおもりすんの
おぼえてらんねーからさいごのひとつだけな さらわれたんだよあんた わかんだろーふつーニブいなーねーちゃんはー
んでもってここはー…ちかろうだ! こえだしてもむだだぞ ちかだからな!(どやぁ)
おまけにおれさまのいのう、シエン・アニョス・デ・ソ
るら
ッ…うん、《ひゃくねんのこどく》のエリアないだ
おれさまもあんたも、いないのもおなじってわけさ だれもたすけにきやしねー! ちなみにそのどくぼーな、ベストきろくはちょーえき14ねんだ ひっでーはなしだよなー
まあ、ねーちゃんはすぐでられるだろーけどさー んあー? あんたうっぱらわれちまうんだよ どっかのかねもちのダンナになー
--
#4*8***
2013-06-13 (木) 02:00:13
君も人さらいの一味なのか(ふ、と笑ってみせる余裕が生まれて 人さらい、というフレーズを基点に想像の枝を伸ばしはじめる)
(はじめは誰もが驚くという かつて自分もその一人だった 落第街の悪所を見て回れば、値札のついた二級学生を数えきれないほど見かけるのだ)
(学園にして都市、都市にして学園たる人工島の暗部 その身分は、名も戸籍も持たない《落とし子》たちがしばしば行き着く末路の一つだ)
(善の終わりは悪で、悪の終わりは善であるという 悪の汚名の枷をはめられ、愛を知らずに生れ落ちた生命を誰が省みるだろう)
(可能性すら与えられぬ境遇、商品としての生 そんな彼らの内に、ごく稀に鐘の祝福を受けた者が現れたなら――)
……いや、いいさ お望みどおり大人しくしていよう 私はここで、彼が来てくれるのを待つだけだから(澱んだ空気は肺に堪える 少し眉を曇らせて)
ところでその、金持ちの客というのは…(姿なき看守の言葉を信じるならば、おそらくここはシャトー・ディフが監獄であった時代の名残)
(かの史劇にも名高い囚人、後の《巌窟王》が虜囚の日々を送ったその場所にして、人工島最古の階層――)
--
#498142
2013-06-13 (木) 02:11:21
--
2013-06-12 (水) 23:23:21
(基本的に原始的な欲求を基本としていた為芸術に対する感性がさほど強くは無い)
(その為リゼットの手伝いをする時はもっぱら顔料を溶いたり陶器用の土を捏ねたりと力仕事を基本としている)
(そんな最中ふと思い出したように)そう言えば…俺がどう生まれたかって軽くしか話して無かったっけ? --
ルベウス
2013-06-09 (日) 23:19:34
(汚れた手を念入りにすすぎ、厚手のエプロンを外して 休憩を入れよう、と一声かければ居合わせた全員思い思いの場所に散っていって)
そうだな、あまり詳しくは なにか知っておいた方がいいことでも?(話したくなければ話さなくてもいいと、暗にそう言って)
--
リゼット
2013-06-10 (月) 23:10:18
んー(実際の所話して楽しい類ではないのは確かだ、リゼットの言葉からも気遣いは察する、しかし)
知っておいた方が、って言うか知って欲しいって感じなんだよねー♪君に少しでも俺の事を♪
(土が乾かないよう濡れタオルを掛ければ向き直り)昔々の革命家とそれを何故復元しようとしたか、は話したよね?
じゃあ今度はどう復元したか、を話そうと思う…と言っても俺もそんなには詳しくないんだけど(苦笑して) --
ルベウス
2013-06-10 (月) 23:28:56
出生の謎か たしかに、君の話は謎だらけだった 遺伝学の単位をとっていない私にも、わかる様に話せるだろうか
(中庭に面したバルコニーのそば、春風吹きぬける場所まで手をひいていって飴色のアームチェアをすすめる やむにやまれぬ事情でキャンセルになった品だ)
--
リゼット
2013-06-10 (月) 23:39:36
了解♪と言っても俺も遺伝学は取って無かったよー?(けらけらと笑いながらアームチェアに座る)
(その座り心地から相変わらず良い仕事をしていると実感しながら風を頬に浴び)俺は人から生まれていない、そう言ったね
実際の所…先生やアイツは人から生まれた、人から生まれて親では目覚めなかった因子が目覚めてこの力を手に入れた
だから正確にはアイツは力を手に入れて歪んでしまった人間っていうのが正しいんだと思う、だから種族自体はそう違わないんだ、俺も君も(嬉しそうに笑い)
っとと、少し脱線しちゃった♪(そう言いつつガラスのコップを持ってきて再び座る、中身も入れず空のまま) --
ルベウス
2013-06-10 (月) 23:53:57
二つのアラベスクに刻まされた遺産…遺伝粒子の発現? 突然変異みたいなものか スケールこそ違うけれど、異能の目覚めのような
その姿は、先祖帰りによるものだったと?(膝の上にのぼれば二人いっしょに揺れて 背中を向け、すっぽりと腰かけて)
?(何の変哲もない、というにはどこか温もりのあるコップだ 誰かが作った習作なのだろう ガラスは有機的な丸みを帯びていた)
--
リゼット
2013-06-11 (火) 00:05:30
そういうコト♪説明が省けて楽だねー(楽しげに笑う)ん、この髪色はその証拠でもあるね
基本的に力が発現した人間は光の三原色に準ずる色が髪や眼に出始めるんだって、特に強ければ白く
(自分の髪色や瞳の色の理由について語るがふと気付き苦笑する)これもまた脱線だなぁ♪
で、話を戻すと…俺が育った母胎はこれさ(コップの縁を撫でる、温もりある見た目だ、しかし人が育つにはあまりにも)
当然人が収まるだけのサイズのモノだけどね…機械と繋がれたガラスのケース…
科学と、魔術と、錬金術と…幾つもの知識を使ってヒトという不確定要素を廃したヒトを作る器
それを知った時は何だかとても大事な何かを失った気がしたよ♪
(声は明るいが、しかしリゼットならばそこに孤独がにじみ出ているのが分かるだろう) --
ルベウス
2013-06-11 (火) 00:21:23
大切な何かって?(人間椅子の背もたれに頭をあずけて)たとえ君が、錬金術師のフラスコで生まれたホムンクルスだったとしても
それがどうしたっていうんだ? 言わないでおくつもりだったけど、もっとひどいのを想像してたんだぞ私は
ヴィクター・フランケンシュタインの《理想人》の話を聞いたことは? ハーバード・ウェストの《蘇生理論》の話は?
…君のその唇が、墓荒しどもに冒涜された腐肉の寄せ集めだったとしても(隠し様もなく陰のある声音 振り向き、見上げて)
私にはこれっぽっちも関係のないことだ(まなざしで、仕草で、唇をねだって)…けれど、君の創造主さまはそんな風に考えられなかったわけだ
--
リゼット
2013-06-11 (火) 00:48:25
(今までは上手く言えなかった為考えこむ)…生命から生まれるという事、人から生まれるという事
そういった自分は人だと定義する為の最初のスタート地点を失った、そんな気持ちだったよ
(男には珍しく落ち込む、が…リゼットのその言葉に面食らい)…フランケンシュタインの様に欠けたモノを寄せ集め
それでも死している細胞をウェストの薬品の様に薬で蘇らせ、ガラスの中で増やし続け…限りなく同じモノを作る
それでも?(その眼差しが来れば憂いと感動を秘めた瞳を返し、唇に限りなく近い頬にそっと血の通ったキスをする)
俺を作った人間達はどうだろうね…先生から聞いた話と、実際に頼んで見に行ったケースからしか推し量れないけど…
(その手をリゼットの腹に回し抱き寄せる)君が傍に居てくれるとそれも気にならなくなってくる♪ --
ルベウス
2013-06-11 (火) 01:09:24
君と私は別の生物かもしれない? …それって、今の私にも言えることだよ(軋みをあげる椅子、その身は鋼鉄へと変わって)
あんな強烈な再デビューかましてみせたのに、誰一人として見る目を変えなかったんだ それどころか、相変わらず隔離もされず野放しのままだ
何だか拍子抜けしてしまうな そんな中で私一人、気にしていたらどうなる? いかにも滑稽じゃないか からかわれるのが関の山だ
――たとえば私がこんな風に、冗談みたいに重たい鉄の塊になってしまっても ルベウス、君は全力で好いていてくれるだろう?
(なぜってそれは、と呟くなり生身に戻って)そんなこと、君には関係ないからさ! それが全てだ おかげで私も迷わずに済んだ
--
リゼット
2013-06-11 (火) 01:55:19
そりゃあ…(それが当然だと言うように温もりの残る鋼鉄の女を抱く腕は緩めず)
君はリゼットなんだから♪(そう呟いて気付く、ああそうかと)
(まるで重い物を下ろしたかのような、何かが溶け行き口から漏れだすような、そんなため息を吐いて)
…俺は俺、君は君だもんね?分かってたんだろうけど何だろうかなぁー(軽く笑って)
君に話してやっと正面からそれを認められた気がする、過去がどうあれルベウス・アンスラックスはルベウス・アンスラックスだ
それに(スッとリゼットの腹を優しく撫でて)何時か父親であるルベウスにもなるんだから♪
(人らしい命の始まりを生み出せる、その事を強く噛み締めれば頷いた)
さて休憩もそこそこに…戻るかい?(リゼットが動けるよう腹に当てていた手を外す) --
ルベウス
2013-06-11 (火) 02:09:29
んっ、く…くすぐったいな…(手を重ね、熱を感じて)時には昔の話を…大切なことだと思うよ 自分を見つめなおす時間を持つのは
次は私から、兄たちの話をしようか 上の兄二人、クロヴィスとギーがこの学園に来ていたんだ ほんの偶然知ったのだけどね…
ああ、でも「いつか」って言っている間はいつまでも来ないぞ? そういうものだと思っておいた方がいい(名残惜しそうに膝の上を降りて)
--
リゼット
2013-06-11 (火) 02:30:28
そうだねぇ、若い内からやるものではないんだろうけど♪俺達の場合は仕方ない♪(苦労が多いんだからと笑って)
そうだったのか…君の兄二人が何をしていたか知らなかったけれど、この学園に…ん、待っているよ
(そう言って自分も立ち上がればリゼットの肩を抱き寄せる)では言い換えよう、君の卒業に支障を来さなくなったその時に
(込める力は強すぎないがしかし『男』を感じさせるには十二分で、その言葉の力強さもまたその時を確約させるかのようだ)
さ、ガンバロー♪あと一年と聞いて焦って注文してきた顧客が随分多いんだから♪(笑ってリゼットの背を優しく押した) --
ルベウス
2013-06-11 (火) 02:41:37
その条件だと…そうとう幅が広い様だけど? 期待していいんだろうな…(そっぽを向き、甘い吐息が漏れてしまうのを誤魔化して)
っと、やれやれ、嬉しい悲鳴じゃないか(切り替えは早く、表情をひきしめて)愛の言葉のひとつやふたつ、ささやいている暇さえないなんて
四年前の春を思い出すな あの時もこんな風に、目が回りそうなくらい忙しくて…寝る間も惜しんで家具を作っていたものさ
(戻ってきた下級生たちを「おかえり」と迎えて)さあ仕事の時間だ! 頼むぞルベウス、紅の君(持ち場へと戻っていった)
--
リゼット
2013-06-12 (水) 01:31:31
(旅行も終わり、暫しの余韻を過ごした数日後…)
(料理の本の通りに、とは行かず非常にロールキャベツの多いスープを朝食として供しながらリゼットを呼ぶ) --
ルベウス
2013-06-06 (木) 23:23:27
いつもより早起きしてたら何かと思えば…朝からずいぶん豪勢じゃないか 今日のために前々から準備を?
(熱々の朝シャワーを満喫し、季節感に欠ける無防備な姿で髪を拭きながら顔を出す 鍋の中身をのぞきこんで)
--
リゼット
2013-06-06 (木) 23:31:13
うん?いや?(後は特に無いななどと呟いて料理の本を閉じて仕舞う)これから暮らす上で料理は必須だからねー♪
その為の練習♪(寒々しいその格好に苦笑して、しかし顕になった肌には嬉しそうにすると着替える事を勧める)
ああそうだ、食べ終わってからでもいいけど聞きたい事あったんだ♪ --
ルベウス
2013-06-06 (木) 23:51:03
(ん、ああ、と生返事して三分後――そこには制服姿のリゼットの姿が!)私よりずっと向いてるかもしれないよ 頼もしい限りだな
それで、聞きたいことって? 私もひとつふたつあるのだけど、まずは君のから聞いてみようか(コーヒーのマグを二つ置いて)
--
リゼット
2013-06-07 (金) 00:13:13
(着替えるの早いなーなどと思いつつ適当に買ってきたパンを並べリゼットが飲み物も用意すれば朝食の準備を終える)
あっはっは♪元々アイツも軍人やってたし結構かっちりした事得意なのかもねー俺♪
(スープの味を確認して問題無いと頷けば)ああ書類を出すって言っていただろう?俺のサインとか必要なのかなってね --
ルベウス
2013-06-07 (金) 00:24:13
(いただきます、と手を合わせてふんふん言いながら聞く パンを食んだところでぴたりと固まって)ん、ん……そうだ、その話!
二人の署名ももちろんだけど、本人確認も必要なんだってさ 二人で窓口に行って学生証を見せるんだとか…
(少し逡巡したあとスープを先に味わい、予想以上の出来に顔をほころばせ…た余韻も覚めやらぬまま、件の書類とペンを取りに行って)
名前のところだけ開けておいたのだけど(さらさらと筆を走らせて)埋められるところは全部埋めてみたから、残りはお願いできるかな
--
リゼット
2013-06-07 (金) 00:40:01
(煮物に向いたキャベツの条件を調べたのかロールキャベツの繊維は柔らかく良く噛みちぎれる、内部の挽肉も問題無い事を確認して)
へえ?学生証も?ああこの都市の人間だから身分証明だとそれが一番なのか…んっ分かった
(書類とペンを受け取ればスープで汚れないよう一旦少し遠くに置いて、スープを飲み干し具を残せば手元へと寄せる)
(パンをしっかり頬張った後ペンを持って書き始めながら何の書類なのかと確認する) --
ルベウス
2013-06-07 (金) 00:46:44
待て、待った、確認しないで書いてたのか? これが二級学生の所有契約書だったら愉快なことになっていたぞルベウス
つまり、早い話が…だな…(さらりと言ってのけるタイミングを逃してモニョモニョと口ごもり)ああもうっ! 上に書いてあるだろう?
吹けば飛ぶような紙切れ一枚だけど、その効力は見た目以上だ なんと言っても新しい家族ができてしまうんだから
どんな高名な魔術師が作った巻物よりも、ずっと大それたことをやってのける紙切れだ …そう、家族になるんだよ、君と私は
私にとっては――かれこれ6年くらい失くしたままになっていたものだな やっと取り戻せるんだ、家族のいる暮らしを
--
リゼット
2013-06-07 (金) 01:25:44
君が渡した書類なんだから気にする事も特に無いさ♪ああけれど悪戯もそれはそれで面白いけどね?(けらけらと笑う)
(確認をする、その文字を知ればそう驚く事も無く、しかし嬉しそうな顔をして…書き終えると書類をリゼットへと滑らせ)
何となく、というか殆ど確信してたけどそうじゃないかなーとは思ってた♪
これで俺は君の夫であり君は俺の妻、というワケだね(勿論提出した上で、と付け加える)
君にとってはそうか…6年なのか、俺にとっては…(少し考えこんで)
ある意味では生まれて初めて、なのかな?(そう言って残った具を食べ始める) --
ルベウス
2013-06-07 (金) 01:37:12
腹ごしらえできたら出しに行こう あっけないくらいすぐ済んでしまうそうだよ(パンの切れ端にスープの残りを吸わせて)
そうだ、その前に一つ確認しておきたいのだけど…君はこの四年間一度も休まず学び続けた たしか皆勤賞のはずだ
ご褒美をあげないといけないな…何がいいだろう? 学園から記念品でも渡されるんだっけ それ以外で何か、欲しいものはあるかな
--
リゼット
2013-06-07 (金) 02:08:54
おやおや、式に比べるとお役所仕事というのはムードが無いねぇ♪(笑いつつも最後に珈琲を飲み始める)
(皆勤賞かと問われれば確かにその筈だ、革命家が行動を起こしたのは嫌な話でありながらもありがたくも長期休暇中だったのだから)
そういえば学校側からもそんな事言われたよ、うーん欲しいモノかぁ(基本的にこの男は平時の物欲はさほど無い)
(リゼットを見て)一番傍にいて欲しい人はもういるし、キスの一つで十分じゃない?それ以上でもいいけど(笑って) --
ルベウス
2013-06-07 (金) 02:17:41
これといって特にないのか…困ったなそれは、君の三大欲求がやたらと淡白なのは知ってるつもりだったけど、まさかここまで無欲だなんて
(おそろいのマグに口をつけて黒い雫を飲み下す 一杯のコーヒーこそ、唯一美味しく作れると自負するモノだった)
うーん…世の中には靴下集めに命を賭ける紳士たちがいるそうだけど(君はまさか違うだろうし、と半分真顔で考え込んで)
他から買うくらいなら何か喜んでもらそうなモノを作った方が…? いっそ形のないなにか…
ああっ!!!
(窓の外を指さす)
--
リゼット
2013-06-07 (金) 03:45:00
そーでもないよー?少なくとも性欲に関しては君にだけはキチンとあるもの♪(笑って言う)
(実際無欲と言えば無欲なのだ、枷の無くなった今でも多幸感は未だに男を満たし多くの欲を祓っている)
(しかしそれでもこうした一時は男に幸せを与えてくれる、美味なコーヒーもまた)
靴下って、よくわからない趣味だね?(興味深そうに肩を竦める、そういった理解不能な人間の部分もやはり好みで)
だね、実際何が欲しいーってのは無いけどやっぱり貰えば嬉しいものだし…!?(窓の外を険しい顔で見る)敵かい!? --
ルベウス
2013-06-07 (金) 03:54:47
他には反応しないのか 素直に喜んでいいものか迷うなそれは…ん、ああ、ソックスハンターとかいうそうだ 下着泥棒とは別種の生物らしい
…ああいや、見間違えだったかな 何かスゴいモノが見えた気がしたのだけど(黄金と紺碧のオッドアイをそっと逸らす)
…せっかく贈り物をするのだから 君には本物だけを捧げたいし、できることならこの世にたった一つのものがいい
(後ろ手に隠しながらテーブルの周りを半周して、白く輝く鋼鉄の花を向ける)受け取れルベウス、君だけのために咲く花だ
君が望むかぎりいつまでも、枯れずに咲き続ける花だ …どうやら、あの日を境に成長が止まってしまったみたいでね
--
リゼット
2013-06-08 (土) 00:16:05
流石に食欲と睡眠欲はね?(けらけらと笑う)ふむふむ…やっぱり理解出来ないねえそういうのは♪
なんだ…(若干残念そうにしつつ振り向けば顔を逸らされ不思議に思う)
(まさか以前の旅行の様に自分の身体を使って?とも思ったがその様子も見えず…)
(そして花を向けられればああ、と納得の様子を見せる)君は…本当に真っ直ぐに言ってくれるね
少し難しい所もあるけど♪(そう言いつつ鋼鉄の花を受け取り)
なら俺はこの花を何時までも咲かせ続けるよ、君と共にね
(そう言ってリゼットの頬に手を添える)成長が止まったのは…君にとってはもうソレ以上力が必要無いからなのかもね --
ルベウス
2013-06-08 (土) 00:30:34
それは、君が守ってくれるから?(涼やかな目をして笑う 手のひらのあたっている場所が熱くて、甘えるように押し当てて)
それとも君を守れるだけの強さを手に入れられたから? どちらもそう大差ないか 今は君と二人、力を合わせていけるんだから
形状記憶合金という技術を聞いたことは? 折り曲げられても潰されても、一定の条件がそろえば設計どおりのカタチを取り戻す特殊合金のことだ
鉄の権能もそれ自体、似たような性質を持っていたのかもしれない さしずめ《鉄の女》とでも言ったところか
ああでも、体重はしっかり変わる様だから油断は禁物だよ 不摂生は見た目にも出てしまうものだし…うん? ああ、そうか、君ははじめてなんだっけ
いつも泥仕合続きで、まじまじと眺めている余裕もなかっただろう? ふだんの私とどちらが好みかな(見やすいようにと覗きこんで)
--
リゼット
2013-06-08 (土) 02:49:22
そのどれもさ、正直な所俺と君のコンビと挑む事になる奴が居たらご愁傷様としか言えないもの♪
(そう言って手に掛かる柔らかな負荷を心地よく思う、ただ触れているだけなのに不思議な事だ、と自分の心に笑って)
ああ…確か良く動くモノなんかに使われる金属だとか?以前本で読んだ事がある
それを異能は生命レベルで可能にするかぁ…増々鐘というのは面白いね、人を神の様な何かにしてしまうんだから♪
でもそうして不摂生を気にする限りきっと(奴らの様に間違えてしまう事は無い、と微笑む)
そうだなー、花は好きだけれど?これから一緒に世界を見ていくんだから両眼が揃っていた方が嬉しいかな
(見詰め合い、リゼットにだけ見せる柔らかな笑みを向け)それじゃ片付けたら提出しに行くかい?家族になる為に♪ --
ルベウス
2013-06-08 (土) 03:06:25
たとえそれが、邪悪の鐘であっても? 異能というのは…限りある人の身に、心にとって過ぎたものだと私は思う
自分の力だと見誤った瞬間から堕落が始まる その誘惑に抗えるほど人の心は強くないんだ 私自身大いに恐れていたことだ
けれど、私は受け入れた 死ぬよりましだと思ったんだよ 一体目も二体目も、あの獣たちが道を示した 生きるべきか死ぬべきか、二つに一つの道だ
その先に今があるんだ そう思えば…そこまで悪い取引ではなかったのかも 《薔薇の王》には礼を言っておかないとな
…であれば、お望みのままに(黄金瞳の奥底深く蠢動する何かを抑えこんで)これで映像記憶の力は薄れてしまうだろうけど…
甘くてきれいな過去よりも、私は今を見ていたいんだ 君の隣から、君が眺めているのと同じ景色をね
(手早く片付けを済ませ、白い薄手のケープをまとってアトリエの前で待つ 始まりの朝にふさわしい、春の日の出来事だった)
--
リゼット
2013-06-08 (土) 22:07:34
(鉄の四肢を生やし、Bigdogみたいな動きで客室の廊下を進むトランクケース 今にもはち切れそうなそのすぐ後を二人歩いて)
ふと思ったのだけど――これがはじめてだよ、今度の旅行が きっとそうに違いない ああ、私が言いたいのはつまりこういう話だ
…よくよく考えてみたらお互い、こんな関係になるまで…相手の部屋に入ったこともなかったんじゃないか?
--
リゼット
2013-06-04 (火) 00:58:14
(幼い頃に一度聞いたきりだがこんなトランクケースと共に強く生きた女性の話を思い出す)
(実際に眼前の女性も強かったな、と苦笑しながらも共に歩いて)
ああそう言えば…俺の部屋に来た事無かったね?俺もリゼットの工房に行った事はあっても…おかしなカップルだねぇ(けらけらと笑う)
何でか行かなかったんだ、俺は多分なんとなくだろうけど --
ルベウス
2013-06-04 (火) 01:07:25
私の部屋なんか見たって面白くも何ともないぞ 可愛らしい小物も家具もぜんぜん置いてないし、こう見えて結構…いや、結構どころの騒ぎじゃないな
いいかルベウス、幻滅される前にこちらから白状しておこう 私はずぼらだ 相当だらしない女だ、生活能力皆無だとか言われる類の
(ドアをあけてやってBigdogを先に送りこむ)君の方は…ほら、寮の中にいたから 訪ねていく特別な理由もなかった様な…
--
リゼット
2013-06-04 (火) 01:17:01
(その告白にクックと愉快そうに笑えば背中をポンと叩いて)知ってた♪あのクッキー食べた時にだろうなーってさ(けらけらと笑う)
それも込みで俺は君が好きなのさリゼット、ああ苦いお菓子が好きというワケではなくてね?君が俺を見てくれたあの時から引っ括めて好きなのさ♪
俺の方もそこらで拾ってきたモノばかりだから酷いものさ♪(今では無我夢中で何かを求めた日々の残滓ではあるが、未だ部屋には様々なガラクタが満ちている)
でもお互いこうして暮らしていけたワケだしダイジョーブ♪それに家事は俺も頑張るし --
ルベウス
2013-06-04 (火) 01:23:35
四年もかけて織り上げたパッチワークか 君だけのヴンダーカンマーというわけだ? 気持ちはわかるよ、私も昔は男の子をやっていたからさ
他の誰かにとっては下らないモノでも、ワクワクしたならきっと私にとっては本物だから 失くしなくないと思うな、そういう気持ちは
で、ついには君の身柄まで私の宝箱に放り込んでしまったわけだけど…暮らしぶりに不自由を感じていたりは?
期待してるとも お互い、足りないモノを補いあえば普通の女子一人分くらいにはなれるだろうし…(外套を掛け、純白のブレザーを脱ぎ捨ててベッドに突っ伏す それから、搾り出すような深い深い溜息を)
--
リゼット
2013-06-04 (火) 01:46:12
自分にとっての本物か…成る程そういう風にも見れるものなんだね、あれが俺の感性って訳か…
(しみじみと語りながらベッドへと腰掛ける、その金色の髪を緩やかに指で梳いて)
生憎と息苦しくは思っていないね?何せその宝箱からちょくちょく出歩いているんだから♪
それに何だか…枷とか檻とかじゃなくて…帰る所があるんだなって思えると随分違うんだなと感じるよ♪
むしろ君こそ大きな子供を傍に置いて大変じゃなーい?(笑いながら今後の家事について楽しげに考える) --
ルベウス
2013-06-04 (火) 01:58:38
だろうな 縛られるのを良しとしない君だ 自由を望み、謳歌する君だ だったら私も親を真似て、放任主義に走るまでだ
大変、っていうか…かわいいと思うことはあるかな、ここだけの話(顔だけ上げて)必ずしもマイナスではないんだよ、少なくとも私にとっては
それに、振り回されてみる楽しみもあるって教えてくれたのは君じゃないか おかげで何度ボロ雑巾みたいになったことか…
でも、今日はすこし堪えたかな…うん、我ながらがんばったと思う ほめてくれルベウス くたくたなんだ
旅行中だし、自由時間だし、遊ぶ気満々でいたのだけど…うっかり働いてしまったものだから(左腕はとっくに元通りになっている)
(けれど、良くも悪くも妥協を知らぬ性格であるがゆえに)背中が、上の方が…じわぁって、クる、くるような…感じが…
押してくれないか? 上にのってもいいから、結構強く押してくれると助かるのだけど(ふわふわの枕を引きよせて頭をもたれる)
--
リゼット
2013-06-04 (火) 02:11:21
可愛い?(首を傾げて、今までの自分の行動と、そしてこれから行うであろう行動を考えて笑う)母性が凄く強いのかな君は♪
まあ、けど…これからも色々迷惑は掛けるよ♪君と戦うのはとても楽しいし!
だからその分君も俺に沢山迷惑を掛けてくれると嬉しいな(そう言ってリゼットの背中へと跨って)
(巨躯なだけでなく鍛え抜かれてもいる男の身体は跨るだけでリゼットに強い熱を伝える)
君はあんまり身体が…強い…弱い…ううん、兎も角無理をするからねぇ
(そう言ってリゼットの背に手を乗せれば手の熱は更に強く、疲れを解すだけでなく癒し活力を与えていく)
(人より高い熱を持生命力を与えられるこの男は天性のマッサージ師なのだろう、力強さと共に首筋周りを解していく) --
ルベウス
2013-06-04 (火) 02:23:16
…ん(目を瞑っていてもわかる存在感、体重がかかって)まさか 誰もそういう目で見ようとしないだけさ
気付けるか気付かないかの違いだ 私の場合は…ふッ…ぅ、なんだ、かわいいとこもあるじゃないかって気付いてしまったわけで
君だって私のこと、ずっと今みたいな風に見ていたわけでもないんだろう? 知って、知りあって、もっと知りたくなって
…っふ…く、ぁ(背筋をめぐる愉悦に悩ましく悶えてしまい)…いくつもの君を、また新しい君を見つけてきたんだ
――あっ、…〜〜〜〜〜!(くすぐったい様な感触に脚をぱたぱたさせて枕に突っ伏す 赤面して息を荒げながら塞がれた方の眼を向けて)…ほめてくれないのか、ルベウス
--
リゼット
2013-06-04 (火) 21:34:05
なるほどネ?君が言うと余程…普通の人には無い部分に可愛い所があったのかなって気がするけど♪
(背筋に生まれた快感は撫でるような解し方によってそれぞれ上と下へ流され、背筋に釣られた周囲の疲れもまた溶けていく)
そうだねえ…美人で面白い子だなって所から始まって?変な子だなぁーって思ったり真摯な子だなとか思ったり…
(確かに色々と君を見つけてきた気がすると笑いながら伝えると脇から脇腹までの筋肉を手で包んで揉む、敏感な部位ではあるが疲れも溜まりやすかろうと)
うん?褒める?それは…旅行に来ても尚芸術肌を忘れずに芸術家の一人として頑張った事を?
それとも女の子の為に自分の身を削って贈り物をした優しさを?ああそうでもなくて…
何だか艶かしくて堪らなく綺麗な今の君の事?(リゼットの耳の傍に顔を寄せて)どれも素敵だよ♪
それともそれ以外の事だったりするのカナ♪ --
ルベウス
2013-06-04 (火) 21:55:06
(またまた枕に突っ伏して唸る)そのままの意っ、味だって…んぁ…かわいい、って理屈じゃないだろう?
いちいち小難しく考えてしまうのは悪い癖だ 真似しなくたっていいのに…しないでほしい、しないで、するなルベウス
そういう時は、ほら、がんばったなえらいぞって、それだけ言って頭を撫でるんだ(ほんの少し上ずった声、自然と背筋が反ってしまって)
私に口を開く隙すら与えなければ君の勝ちだ(風邪の症状にも似た発熱、血色のいいうなじを晒して)ムードがどうとか言ってたくせに、君もまだまだだな
--
リゼット
2013-06-04 (火) 22:18:10
アッハッハ♪一緒に居ると似てきちゃうのかなー♪(けらけらと嬉しそうに笑って)
(元より恋や愛という感情を知った事さえリゼットが初めてであった為何度か納得の様子を見せる)
では…(こほんと咳を一つ)頑張ったねリゼット♪えらいえらい♪(そう言ってマッサージの手を止めてリゼットの頭を優しく撫でる)
(そして膝を立てて腰を浮かしスペースを作ればリゼットの肩を掴んでぐるりと回転させこちらを向けさせて)
ただそんなに褒め続ける言葉が俺の頭の中に無いからね?代わりにこっちで♪(そう言って顔を近付ける、唇で塞いでしまえば隙どころではないだろうと) --
ルベウス
2013-06-04 (火) 22:37:45
第一、私の言葉はあれだ 響きばかり聞こえがよくて実がない 中身のないことを思いつくまま口走ってるだけだ
真似していると莫迦になるぞ 古人の糟粕に肩まで浸かった類の莫迦だ、大莫迦者だ 頭でっかちなばかりで愛嬌もかわいげもない…
(視界が半回転すれば身体の下で逃げ場をなくしていた胸が解放され、重力に逆らう様に主張して)ん、考えたな
でも気をつけるといい ほら、当たるぞ、いろいろと、邪魔なモノが(縫いとめられた蝶の様に身じろぎしながら、唇を受け入れる)
--
リゼット
2013-06-04 (火) 22:56:49
(けらけらと笑い出して)思った事をそのまま言うのは俺も同じじゃないか♪飾り立てる分しっかりしているさ
何より?中々顔には出さずに悩んだり焦ったり、そんな君が好きなんだから真似をするさ(穏やかな笑みで耳に染みませるかのように静かに語る)
ああけど、うん(男らしい情熱的な、しっかりとしたキスをした後リゼットの味を確かめる様に一旦舌で唇を拭い)
邪魔ではないけどー…あんまり当たると君が俺自身あんまり見た事の無い俺の一面を見る事になると言うか♪
結婚前に君のお腹を大きくしてしまい兼ねないから程々にしとくかい?(そう言って視線を合わせたまま首を傾げる) --
ルベウス
2013-06-04 (火) 23:09:52
だったら先に結ばれてしまおうか? 学生結婚なんて今日び珍しくもない(首筋に腕を回し、抱きよせて)
学生と教師しかいない島にウェディング用品店があるんだ しかもそれなりに盛況と来た お盛んなことじゃないか
君が名より実をとるタイプなら尚更のこと(端正な顔立ちに触れ、唇をなぞって)もちろん真剣だよ私は おふざけはなしだ
というか、その…怒らないで聞いてくれると嬉しいのだけど、興味がないんじゃないかって思ってたんだ 全然そんな素振りもなかったし…
君といえばタンクトップ、タンクトップといえば君だから…ここだけの話、そっち系に見えるってけっこう評判だったんだよ
--
リゼット
2013-06-05 (水) 00:13:49
ああそうか、そうだよね?(日々過ごしていた時は特に気にもしていなかった、しかしその言葉でウェディング用品店が盛況な理由に気付いて)
(眼前の艶やかな色気に箍が外れかけた瞬間…そっち系の言葉に笑いながらガクン、と力が抜けてリゼットに覆い被さる)え、ええー♪
いや…確かに君が男ならその可能性もゼロではなかったけどね?それにほら…アイツが居た頃はさ?
闘争にだけ目を向けさせられてたからそういう事も無かったけど…俺が司るのは生命力だから♪
(そう言ってリゼットの背に手を回しぐるりと周り位置を逆転させる)…確認してみれば♪(上に居る段階で既に太いすりこぎ棒の様な何かがズボンの下にあるのが分かるだろう) --
ルベウス
2013-06-05 (水) 00:30:49
君にとっては笑いごとかもしれないけど、これでも少しは悩んだんだよ 戦ってるときの君は本当に生き生きしていたものだから
素のままの私の声は、君に届かないんじゃないかってね だから、精一杯戦いながら話してみたんだ 結果的にはうまくいってたと思う
…別に頭から否定するつもりはないよ(冗談だと思ってない顔で)でも言っておかないといけない気がするから一応、「同性愛はいかんぞ非建設的な」
お生憎さま、お断りだ(男の胸に頭をあずけ、耳を当てて力強い鼓動を聞く フランスパンみたいにも思えるそれを意識から締め出して)
その代わり、学園に帰ったらついてきてもらいたい場所があるんだ 書類一通、出しに行くだけなのだけど…構わないかな?
--
リゼット
2013-06-05 (水) 01:15:37
(実際の所戦いはこの男を獣の世界ではあれど心を剥き出しにさせていた、故にリゼットの行動は正しい)
(だが同時に日々向けてきた言葉も…いやその行動全てが伝わっていたが気恥ずかしいのでただ笑いだけで誤魔化して)
そこは否定して欲しいなぁー♪(苦笑しながらもしっかりとリゼットを抱き締める)そしてこれはパンダ、ってね?父親になる気満々さ♪
けど今日の所はそうでないので一安心、かな?(オスとして興奮していた事をその心拍数や音からも伝える)
(愛しい人の髪を優しく指で梳いて)勿論♪何だか大事そうな書類みたいだしね?
(大凡の予想は出来ている、その為に穏やかな笑みで頷いて見せた) --
ルベウス
2013-06-05 (水) 01:36:03
--
2013-06-04 (火) 00:46:01
Last-modified: 2013-12-25 Wed 00:45:33 JST (3775d)