ルベウス リゼット

お名前:
  • (戦いが行われた日から数日後、二人の部屋に備え付けられた電話に一つの連絡が入る)
    (連絡主は戦いの後姿の見えなかったサフィールから、リゼットに院長室に来て欲しいとの事だ) -- 2013-12-08 (日) 18:52:15
    • (洗礼を受けてからの数日はひたすら目まぐるしく過ぎていった 束の間の日常の中、わかったことがいくつかあった)
      (そもそもからして、この家には大人が少ない 今のこの姿でさえ、年かさの年長者の一人に数えられる程なのだ)
      (そして二つ目は、ものすごい数の弟と妹ができたということだ 独り立ちした面々も含めれば見当もつかない数だそうな)
      (家族が増えることは喜ばしいことだ 新しい家族に受け入れられることも、また)お呼びがかかった様だよ 君はどうする?
      (質素なドレッサーを覗き、身支度を整え答えを待たずに部屋を出た そして今、問題の扉の前にいる)
      -- リゼット 2013-12-09 (月) 22:48:47
      • (リゼットの見てきた通りこの孤児院には業者や幾人かの運営に携わる者以外大人の姿は無い)
        (この孤児院は親の無い者に家族の愛を与え、かつ自立を促す場であり留まる場所ではないからだ)
        (それは自分の「弟妹」達も例外ではなくその特異な才能を活かせる平和な仕事に就いている)
        (その分院自体は若干人手不足気味で仕事を手伝える者が手伝う形だ、これもまた自立の為の一環でもある)
        (リゼットの背にその仕事を手伝う旨を掛けて、見えなくなればけらけらと笑い)それに姉貴はリゼットに伝えたいんだろうしね
        (リゼットが出て少し後まず草むしりを手伝う為にリゼットとは反対の方向へと去っていった) -- ルベウス 2013-12-09 (月) 23:29:47
      • (元々軍の基地だっただけあり廊下は硬質でリゼットの足音は良く響く)
        (扉の前で足音が止まれば「両手」で行っていたとある小物の組立作業を一旦止めて)どうぞ、お入り下さいリゼットさん
        (部屋に入れば僅かに整備用油の独特な香りが漂うだろう、組み立てられている物の整備に必要だからだ)
        (それはこの国で100年以上使われてきた自動拳銃、ある種この国のかつての姿を示す物だ)
        (その拳銃を極めて熟達した動きで組み立てていく)
        -- サフィール 2013-12-09 (月) 23:31:25
      • 失礼、します(理屈抜きに背筋が伸びてしまう 元より厳格な規律を好む性質ではないが、この雰囲気には心地よさすら感じている)
        (昔の仲間に見られたならば、放縦にして華美なる《 鉄血宰相 》ともあろう者が借りてきた猫のようだと笑われるかもしれない)
        (永い時を経て、建物に宿った記憶がそうさせるのだろう ここに暮らす人々は今この時も先人の息づかいとともにあるのだ)
        (扉の向こうには義姉がいる たとえ姿は見えずとも、この存在感は他の誰とも間違えようのないものだ 扉を、押し開けていく)
        鋼の、匂い…(この身体に血潮よりも濃く熱く流れゆくもの、人の手によく馴染んだ鉄の香りをたどって)
        -- リゼット 2013-12-09 (月) 23:51:09
      • (最後の組み立てを終える、その姿はこの施設と相まり馴染み過ぎる程に馴染んでいる…かつての誰かのように)
        (最後に動作を確認する為にスライドさせ、二人の意識を会話に向けるかのようにカシャンという音が響く)
        …便利な道具です、弾を込め狙いを定め引き金を引くだけで目標を破壊出来る
        今ではこの国の兵装の一つからは降りましたがその血脈は今の装備にも受け継がれています
        私は使う事はありませんでしたがとある用事を済ませなければならない時は常に携帯していました…お守りのようなものですね
        (手入れされ続けたそれは新品とは行かないが長年丁寧に磨き続けられた道具特有の鈍い光を放っている)
        -- サフィール 2013-12-10 (火) 00:19:13
      • (淀みない音を聞くにつれ、錯覚に囚われそうになってしまう 片腕を失くしてしまったことが嘘のようだと)
        その便利な道具が闘争から美と魔術的なきらめきを奪い去ってしまったんだ 英雄なき時代へようこそ
        それとも、誰もが英雄を気取れる時代というべきかな タリスマンの代わりにするには、あまり穏やかではない様だけれど
        見たところ、いつでも使える 弾丸さえ込めれば撃てるということだ 用事というのは?(黄金の瞳が興味深げにきらめいて)
        -- リゼット 2013-12-10 (火) 22:06:48
      • (事実失った筈の腕は何事も無かったかのようにそこに、出会った時とまるで変わらぬ姿を保つように)
        (だが纏っている気配は確かにあの時リゼットに見せた物よりもずっとやわらかなモノとなっていた)
        英雄を気取る時代ですか、確かにその通りですね…(苦笑する、それは否定する事はけして出来ないこの国の恥ずべき事実だ)
        (同時にその苦笑は自嘲でもあった)この銃を錆付き、稼働しなくなるその日まで持っていてはくれませんか?
        これは私にとっての戒めでした…私はコレと変わらぬモノなのだと、父と同じ身を持つ者なのだという
        (同胞と殺しあった父とは違う事は分かっている、しかしかつて父が手にした物と同型の銃を懐に入れ…)
        (未だこの国に眠り軍には処理しきれぬ自律兵器、生物兵器を破壊する事で同じ道を歩めている気がしていた事を吐露し)
        縋っていたのでしょうね…父の背に、ですが私も歩まなければならないと…そう思ったのです
        -- サフィール 2013-12-10 (火) 22:48:32
      • あれ…?(目をこすって二度見して、疲れているのかと自分の頬をつねって 挙句その腕をとって、遠慮がちにぺたぺたと触り)
        腕…義肢じゃなくて、生身…なのか? よかった、と言っていいのかな…これは…?(戸惑ったまま手を握ってみる)
        …雪に閉ざされた北国で、私も腕を失ってね 花を咲かせるために使ってしまったんだ けれど、この身体は替えがきく
        あり得ないことじゃないと知ってるつもりではいたのだけど そうか…いや、でも謝らないと すまない、ひどいことをしてしまった 本当に心配だったんだ
        英雄の末路は惨めなものさ 獲物を狩りつくした猟犬は狩られる側に回される 新しい盟いのために、祭壇の前で屠られるんだ
        …せっかくだけれど、私に銃は似合わないと思うよ 仕事柄、美と魔術的なきらめきを失うわけにはいかなくてね
        ずいぶん前のことになるけど、私も過去を捨てようとした 新しい自分になるために それとも、悲しみを終わらせる為だったかな
        理由はきっと人それぞれだ どうしても過去を捨てたいのなら、ルベウスの方が適任かもしれない 何も言わずに預かってくれると思う
        でもね、サフィール 過去は追いかけてくるんだ 愛おしいものも、忌まわしいものも 気付いたらもう追いつかれてる
        いつかもう一度向き合って、仲直りしてみる気になれたら取り戻しにくるといい それまで二人で預かってみよう
        -- リゼット 2013-12-10 (火) 23:38:01
      • …私はあの子の姉ですよリゼットさん(微笑んで、触れられれば擽ったそうに指がピクリと動く)
        それでも治す為に然るべき機関の力を借りる必要はありました、通常は放置すれば生えますが…それだけの一撃でした
        (謝らなければと言うリゼットにそれ程の力だったからこそ自分の目は覚めたと再生した手で肩を優しく叩く)
        そうですか…いえ、これはあの子には託せません。信頼出来ないという訳ではありませんが…
        昔父は自分の血塗られた技術の中血に塗れずに済む技だけを託した少女に分身とも言えるナイフを託しました、託すべき人物でもあり歩む為のけじめでもあったと
        私もそれに則ろうと思い…いけませんね(苦笑して)まだまだ父の真似ばかりをしてしまいます
        …ならば私はこれを抱え続けるべきなのかも知れませんね、本当の意味で向き合える過去を作る為に
        -- サフィール 2013-12-11 (水) 00:22:08
      • 気高いことだな 私もときどき考えてしまうんだ 受け継いだものを何倍にもして、人に伝えられたらいいのにってさ
        なかなか思うようにはいかないのだけど…(あと一歩の距離を近づき、ふわりと抱きしめて肩越しに話をつづける)
        私やルベウスには十分伝わってると思うよ それなら尚更のこと、私よりもっと相応しい子たちがいるじゃないか
        サフィールの薫陶を受けて大きくなった子たちがさ(そっと離れ、手をとって)…今すぐには難しいかもしれないけれど
        いつかは私も人を育てられる人になりたいな そんな日が来る予感もしてるんだ きっと、そう遠くない未来の話だ
        さて、そろそろ義姉さんと呼んでも構わないかな 彼の話じゃこの後、もっと恐ろしい義兄さんが控えてるみたいだけど…
        -- リゼット 2013-12-13 (金) 00:46:24
      • …ありがとう御座います(静かにそうお礼を告げリゼットが離れれば頷いて)
        多分その日は私がこの銃を手放せるようになるその日よりもずっと早い事でしょう
        何せ若い二人ですから(下ネタをクスクスと笑いながら言う)
        ええ勿論、しかし兄…ですか(義兄関してはピンと来ない表情で)アルマース兄さんの事でしたらこの件には恐らくもう関わりませんよ?
        兄さんはルベウスが養成校へ行くその日までカルブンクルスの邪魔をし続けていましたがその後はルベウス自身の選択だと言っていましたから
        …その「邪魔」に関しては散々な方法でしたので未だに立ち塞がるのではないかと思っても仕方ありませんが
        (必要不可欠ではあったもののあまり肯定の出来る内容ではなかったのかなんとも微妙そうな表情で)
        -- サフィール 2013-12-13 (金) 01:22:24
      • あは、あははは…お手柔らかに頼みたいな(まさかという顔で冗談を聞く 何かとんでもないことが起きる前触れではないかと嫌な汗が流れて)
        上を見始めたらきりがないな、まったく…そのまま気がわからないことを願うばかりだけど、また試されたならその時はその時さ
        今度のことでルベウスも一皮むけたわけだし、まるっきり手も足も出ないということはないはずだ
        私は鉄の女になりたかったし、彼は自由を手にしたかった 私たちなりに、強くなりたい…ならないといけない理由があったんだ
        その願いを叶えてしまったわけだけど、これからどうしようか? 次の願いを探さないとな 今度は二人で考えてみようか
        もちろん、さっきの願いも大事な目標の一つだ ルベウスも乗り気な様だし、きっといい父親になれると思う
        (ずいぶん苦労してきたみたいだしね、と笑って)サフィール…義姉さんはこれから何を?
        -- リゼット 2013-12-16 (月) 00:23:57
      • (焦るリゼットに対して何という事は無いと言う様に肩を竦めて、元々隣人としてはこういう人間なのだ)
        そうですね、貴方達ならば兄を打倒する事も可能でしょう…ですが兄は私以上に柔軟ですからきっと大丈夫ですよ
        何より貴女と私がこうして話している事があの人にとっての何よりの望みでしたから
        (一度たりとて会った事の無い筈の人間がリゼットが来る事をある程度予見していた、そんな口ぶりで)
        それがいいでしょう、病める時も健やかなる時も…と言いますしね?(微笑みながら少し羨ましそうな口調で)
        私はこれからも然程変わりません、この院の経営を行い軍部からの要請があれば未だ残る遺物の処理に当たります
        ただ…時々はそれを休んで旅に出たりもするかも知れません、貴方達のように強く育つ事が出来る外の世界を見に
        -- サフィール 2013-12-16 (月) 01:27:03
      • (いつか遠い未来で、今日という日を懐かしむ時が来るのかもしれない けれど今はまだその時ではないのだ)
        私たちがめでたしめでたしと言ってみても、物語の幕が引かれるわけじゃない 終わりのはじまりははじまりの終わりだ
        だから昔の人はこう言ったのさ お楽しみはこれからだ(You Ain't Heard Nothin' Yet)!ってね(そして今、巡礼の旅が終わったことを知る)
        本当は私にも向き合わないといけない過去があったんだ…彼が付き合ってくれるなら、顔出しに行ってみようかな
        心折れて逃げ出すしかなかったあの場所へ もうずっとずっと帰っていない、私の…(胸に手をあて、固く握りしめて)
        ありがとうサフィール、義姉さんはやっぱり素敵な人だ 私はもう大丈夫、ルベウスと一緒なら怖いものなしだ あなたがそう信じさせてくれたから…
        私は私に会いに行く あの日の私は…今もきっとあの家にいて、私を待ってるはずだから 行くね、サフィール あなたもいい旅を!
        (執務机に大輪の鉄薔薇を残して院長室を後にする 進む足どりは淀みなく、まだ見ぬ物語へとその手をのばして――)
        -- リゼット 2013-12-25 (水) 00:45:33

最新の1件を表示しています。 コメントページを参照

+  た〜べちゃうぞー

Last-modified: 2013-12-25 Wed 00:45:33 JST (3775d)