来歴 †
酒場のある街より遥か西方にある山岳国家出身
国に居た頃は軍で働いており雑用から特殊な任務まで通常の兵士では手の回らない
様々な問題を解決する部署に所属していた
その部署において気楽に仕事をしていたそんなある日に事件は起こった
多くの仕事をこなす特殊な部署と言えば聞こえはいいが基本は雑用係であったサーフに対し
国のトップである皇帝自らがある任務を与えたのである
それは東にある冒険者の集うとある街の調査及びある人物の説得であった
こうしてサーフは国を離れこの土地へやって来たのである
人物 †
外見
外見2
外見2(ヒゲ無し)
外見3
外見3(身長)
外見4
外見5
外見6
外見7
非常に逞しい体と傍と見ると無愛想な表情をしており
更に皮製で頑丈なジャケットやズボン等に身を包んでいる
その三つが合わさり子供が怖がる威圧感を常に放っている
しかし実際は見た目とは裏腹に穏やかで誠実な性格
子供好きだが子供には怖がられる事と妙に老けた顔をしているのが目下の悩み
中学生の頃に高校生に間違われ高校生の頃に大学生に間違われ大学生の頃に30代と間違われていた
好きな物は世界各国のお茶、好きな事はお茶を飲みながら本を読む事
嫌いな物は積みあがった書類、嫌いな事は誰かが幸せに過ごせない事
向上心が非常に強く趣味の時間以外は常に鍛錬や知識の吸収に費やしている
能力 †
軍人として鍛え抜かれた技能と力を持っている
他には幾つか常人にはない特殊な力もあるがほぼ冒険先でのみ発揮される
能力には毒や魔を払う力、精神を落ち着かせる力などあり肉体の治癒力も人間としてはかなり高い
家事に関しては軍人式の為多少普通とは違うが文明の利器等も使い一通りこなせる
特にパインサラダとステーキを作る腕前はプロ並、ただし大抵食べさせる
所持得物 †
近接武器:軍用ナイフ、シャベル、拾った武器等
軍用火器:拳銃から手榴弾、アサルトライフルなど比較的持ち運びが便利な物
弾丸:通常の物とユニコーンの角を散弾として加工した物や聖銀ダムダム弾等特殊な物の双方を使っている
魔道具:そこらで売っている練炭的な使い道の火のルーン等基本キャンプ道具
聖具:聖なる火炎放射器(使い捨て)、聖なる手榴弾、聖なるショットガンを祖国の教会より賜った
拳:体重×スピード×握力=破壊力
衣服:防護性に優れた素材を編みこんだ衣服としては非常に頑丈な代物、本気を出すと脱ぐ
国家 †
かつて大規模な内乱があり皇帝が変わる程の事態はあったが治安は良好
軍拡を推し進めていた頃の名残か常備軍はかなり大きいが周辺諸国との関係も安定している
魔法、科学双方を取り入れているがどちらかと言えば科学寄りである
前皇帝時代に人道に反する体制と研究が行われた為皮肉にも技術力は高い
過去 †
サーフの国では時々特殊な力を持つ子供が生まれる事があった
空を自由に飛べる者、詠唱をせずとも魔法を行使出来る者、金属を操る者など…
理由としてはかつて人がまだ神に近かった時代の名残などと言われており
遺伝子や魂などの検査からも古い時代の名残だという事が証明されていた
国はそんな子供達を特別な力を持った強力な兵士とすべく集め養成していた
そしてサーフもまた国によって集められた一人であったのだ
サーフは生まれついて魔を祓い精神を落ち着かせる力を持っていた
それは戦場において常に冷静な判断を下せる兵士となれる事
死霊術などを使う魔法使いに対して非常に強力な存在である事を示していた
その長所を伸ばすべく養成機関はサーフに様々な訓練を施していった
そして年月が経ち兵士としての仕上がりを見せたサーフは
ある日卒業試験を兼ねた初任務を受ける事となる
それは反乱組織の支部を部隊を率い壊滅させるという任務であった
過酷な訓練により肉体は鋼となり、心もまた凍てついたサーフは
その任務を何の感情も動かさずに完璧な結果を出し達成したのだった
だが任務後の状況確認の際血溜まりの中でサーフはあるモノを見つけ取り乱した
反乱組織のメンバーの中に両親の姿を発見したのだ、物言わぬ姿となった…
特殊な力を持った子供達は強制的に国によって親元を離され養成機関で鍛えられる
子を奪われた両親はその体制に反発し反乱組織に参加していたのだ、子を何時か取り戻す為に
機関はサーフの両親が居る事を知りながらその任務を与え遂行させたのだ
最後の仕上げとする為に
見事任務を達成したサーフに機関は満足し尉官と正式に配属先をサーフに与えた
そしてその翌日にサーフの人生を大きく変える出来事が起きた
反乱組織の報復…
後に皇帝を倒し民に望まれ皇帝となった一人の英雄とその部下達による移送中の兵士の襲撃だ
支部を壊滅させられた事への報復で丁度サーフはその時移送用トラックの中に居り
その襲撃に巻き込まれる事となったのだった
反乱組織の手並みは見事であり鍛えられた兵士であるサーフ達といえど
無防備な状態で襲撃されほぼ無抵抗の状態で捕まる事となってしまった
だがサーフはその状況の中で安堵していた
何も思わなくなっていた筈の心に強い絶望を齎し心の氷を溶かした任務
両親を手にかけてしまった罪を彼らの手によって裁いて貰えると思ったからだ
英雄の部下達はサーフ達を処刑する内容を話し合っていたが英雄は違った
安堵していたサーフに手を差し伸べこう言ったのだ
「罪は自分の手で償え、子供が子供らしく暮らせる世界にお前がしろ」と
まるで心を見透かされたのかと思ったサーフは驚き、英雄の顔を見た
英雄はお前を許すと言わんばかりに微笑んでいた、そしてサーフはその手を取ったのだった
別のお話 †
冒険者として勇名を祖国に馳せた一人の軍人の過去をとある記者が追い続けた
その男は勇名でありながら何の勲章も持たず、従事した作戦も謎の男だったからだ
何故か?何故英雄と呼ばれ高い地位に居る軍人が勲章も与えられずに参加した任務もほぼ謎なのか?
軍人が居た国ではかつて大きな過ちが繰り返され続けていた
非道なる実験、隣国との戦争、続く内戦、治安を取り戻し数十年経った現在ですらその爪痕を見つけるのは容易い
過去を語る者は口を揃えて言う…あの時代は地獄でしかなかったと
そして軍人の過去を知る者は言う、彼はその地獄の残滓を消す事が任務だったと
軍人が別の国にて冒険者として働いていたのは月の半分
残りの半分の内更に半分は休日へと費やし、そして残りの半分はその任務に充てていたのだ
任務の内容はその殆どが旧皇族派の摘発、これだけならばかつての汚点の処理でしかない
しかし旧皇族派にはとある部隊…かつて国が極秘に育てた超人部隊が付いていたのだ
戦う事のみを教えられ戦場でその力を揮い続けた彼等は平和を目指す現国家には適応出来ず
かつての戦場を望み戦う為に旧皇族派に仕えていた
その軍人もまたその部隊に組み込まれるべく鍛え抜かれた兵士であり
幼少の頃より部隊に組み込まれるべく親元より連れ去られ共に育った彼等は仲間であり
死の危険性に満ちた過酷な訓練を乗り越えた彼等の関係は深く兄弟とすら言えた
そして…共に乗り越えたからこそその部隊と戦えるのもまた彼だったのだ
だが同胞と戦う事を命令したのは上官ではなかったという
ましてや軍人と共にこの国に平和を齎した前皇帝でもなく…
同胞を摘発、最悪戦闘によって処理する任務を始めたのは彼自身だったのだ
前皇帝に救われた自分と同じように救われた仲間達と共に旧皇族派と戦い続ける
その苦痛に満ちた任務を軍人は1年続け…5年続け…そして10年続いた頃には
彼が涙を流す事はもう無かったという、ただ悲しげに微笑むばかりだったとも
20年が過ぎると超人部隊の生き残りもほぼ居なくなるがその時には微笑みの張り付いた男になっていた
だが30年が過ぎた頃になると今度は時々悲しみ以外の微笑を見せ始めたのだという
軍人が微笑む時は決まって冒険業を行っていた街での出来事を話す時であり
まるで救われたかのように穏やかな笑みを見せながら語っていたのだ
そして…兄弟が全て居なくなり彼1人になった頃、彼は退役を申し出たのだという
理由を聞かれればただ微笑み次に繋がる事がしたくなった、とだけ呟いて…
彼のこの情報に開示許可が出される事は無いだろう、大衆が見るにはあまりに悲しすぎる半生だからだ
しかし多くの軍人に語り継がれる事だろう、最も過酷な任務を全うした男として
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