ヌケニン。
ツチニンがテッカニン進化した際に手持ちに空きがある場合、
いつのまにかモンスターボールに入っている。
……空きがなかった場合は?
気がついたら私は草むらにいた。
生まれたときの記憶はよく覚えていないけれど、
とても幸せだった記憶だけは持っていた。
同時に私は知ってしまう。
もうその幸せな居場所は、私のためには用意されていないことを。
孤独は私の弱点ではない。
不思議な守りは永い永い一人の時間からも守ってくれた。
誰とも触れ合わなければ、HP1でも生きていられた。
遠くから誰かの幸せを眺めているのも、
悪くはないと思えたのに。
なのに。
貴方たちは私の傍に寄ってくるから。
いつのまにか私は。
こうかは ばつぐんだ。
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