ZS/0999
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- 年明け 元日深夜 --
- お帰りなさいマヒナちゃん、そしてあけましておめでとう、お年玉は無いけど年越しそば用意してるんで、まず中で温まるといいと思います
(小雪が舞い散る中、西橋屋の前でずっと帰りを待っていたのだろう、肩はしっとりと塗れていた) -- 錦次郎
- キンジロー!はい!ただ今帰りました!(待っていた姿を見かければ、疲れているのを押して駆け寄っていく)
Wow!お腹ペコペコなのでトシコシソバは嬉しいです!あ、えっと……クロの事なんですけれど -- マヒナ
- はいはい、その事はまた後でな?今は温まってお腹を一杯にして、熱い風呂に入って、そして休む、これがマヒナちゃんに必要な事です
(マヒナの言いかけた事を遮って、無理矢理中に入らせる錦次郎)あと、俺は後始末でこのあと外に出ることになりますから、必要な事はギョクに頼んでおきました 多分やけど、明日……いやもう今日やな、一日は戻れんと思いますのでよろしくね? -- 錦次郎
- で、でも!ちょ、ちょっと待ってくださいキンジロー(そう抗議の声を上げるが、背中を押されて力で敵うべくもなく、何かを言う間もなく西橋屋を後のにする姿を見送るしかなかった)
Ah,ありがとうございますギョク(上がり框に腰かけ、体を柱に預ける、油断するとこのまま寝てしまいそうな疲労感の中、差し出された湯呑を手に取る) -- マヒナ
- まったく、ザコザコのくせに大怨霊?とやらに挑むからそうなるですよ、おかげでやらなくてもいい仕事が増えたです
(ふん、と鼻を鳴らし憎まれ口を叩くも、ちらちらとマヒナの様子をうかがっているウサギである) 飲んだらさっさと茶碗を寄越せです!めっちゃ熱々の風呂も沸かしてやったですから、さっさと汚れた体を綺麗にして来やがれです! (ぽいっとバスタオルと着替え一式を投げて渡す) -- 玉兎
- (熱いお茶が冷えた体を温めてくれる、でもまだそれだけでは十分ではない、だからこそ普段より熱めの風呂がとても気持ちよく)
寝るんじゃねーですよ?(危うくそのまま転寝してしまいそうな所を、何度もギョクに助けられなが体の凍えを流し去る) Phew....いいお湯でした、ん、いい匂いがしますねギョク、おそばの匂いです!(自然とよだれが湧いて出てしまうのを隠そうともせず、かき揚げがのったそれをキラキラ眼で見ているマヒナ) -- マヒナ
- ようやく元気が戻って来やがったですね!おら!揚げ玉もたっぷりかけてたったです!これ食ってさっさと寝やがれですよ!
ちなみちょっと作り過ぎたですから、余計に食って腹壊しやがれです!(どんどん、と2玉分を置いて) -- 玉兎
- (ドンブリ越しに感じる熱から熱々であろう汁に口をつければ、ぺこぺこの意の中へ沁み込むように流れていくのが知覚できるようだった)
(夢中でそばを啜り、気が付けば2杯とも空にして……胃が膨らめば自然と睡魔が訪れる) (食べてすぐだと言う事にも気が回らないままに、布団に潜り込めばすぐ深いまどろみの中へと誘われていくだろう) (マヒナが目覚めたのは翌日の昼近く、起きてすぐ時計を確認し、ハツヒノデー!?!?!と叫び、ある意味ギョクを安心させたとか) -- マヒナ
- 年の瀬 大晦日の朝 --
- それじゃあ行って来ますねキンジロー!(西橋屋の前、バッグを背負ったマヒナが普段通りの元気な声で挨拶をしている) -- マヒナ
- ああ、はよう帰ってくるんやで?(こちらも普段通り、といった感じではあるが、若干表情が硬いのは否めないであろう)
(それはそうである、これからマヒナが赴こうとしているのは日本を呪う大御霊を降ろす場なのだから) (危ないからと何度も説得したものの、結局は錦次郎が折れる形となった。であれば、考えうる限りの対策を練るのが当然であり、彼女の持ち物はその結果である) クロさん、あとは任せます。 (そして何より、クロが反対しなかったからこそ、錦次郎は折れざるを得なかった) -- 錦次郎
- うむ、マヒナの事は任せておくがよい、それと……ぼんには色々無理を言うたのお、感謝しておるぞ
(いつものように人型を取る事なく、影の蛇が頭をもたげてそう声を発する) では行くとするかのうマヒナよ -- クロ
- Yes!(豊穣神宇迦之御魂の加護を宿したキツネ面、横向きに被ったそれをなおし歩き出す、向かうのは上御霊神社、スミレがいる場所) -- マヒナ
- 何が正解かなんて関係ない、自分のやりたい事をする……か(マヒナの姿を見送り、改めて彼女が言った言葉を呟く錦次郎)
(友達だから困っていたら傍にいてあげる、綺麗事と切り捨てるのは簡単だ、けどそれを笑う事など誰が出来ようか) 俺も学生時代は散々無茶やらかしたもんやからなぁ……(「死ぬかもしれない」とかは二の次だったことを思い出して苦笑するしかないであろう) (そして、その無茶を裏で支えて貰ったのが親であり恩師であり年長者である、今になって自分が逆の立場になろうとは思いもしなかった) ……無事に戻って来るんやで。 (最後にそう呟いて家へと戻る、もう自分のから離れたクロの気配を寂しく感じながら) -- 錦次郎
- すみませーん(眼帯の女子高生がやってくると絹糸のコーナーにすーっと移動する。)
どうすっかなー色は前のと一緒でいいですかね?青黒のが良いような気もしますけど。 -- 御影
- はいはいいらっしゃい、これはこれはミカゲ=サン、この前の反物はお気に召したようでなによりですね(独特のイントネーションで現れる主人)
お勧めするなら赤、と言いたいんやけど、着物を作るのに使う訳ではなさそうですね、目立たない色と言う事でよろしいですか? (前と同じ紫、そして濃い藍、更に濃い灰色を用意する、それが正しいかは分からない!) -- 錦次郎
- (そのイントネーションに首がグリ!と高速回転!)その発音はニンジャですか?(彼女は狂っていた。)
(((いやごく普通の京都のイントネーションだと思うなぁ、思うなぁ。)))目立たない色というよりは(女が腕を前に伸ばせばすすすと体から湧いてきた青黒い何かがニンジャ装束として形成される。) (本来なら呪いと称しても良いようなそれを御影は平気で扱いこなしていた。)これに合う色が欲しいんですよね、前のは少し明るいかなーと。 移動に多用してたんですけど怪異との引っ張り合いとかで使ってたら思ったより使い減りしちゃってて。(絹糸で引っ張り合い、奇妙な事を女は言う。) -- 御影
- いやいやニンジャではないと思います、京訛りのニンジャがいれば別やけどね(久しぶりです織部司さんとこちらにも挨拶)
なるほどつまりニンジャ装束と言う訳ですか(特に嫌な顔もせずその装束をまじまじと見る、お客様として来ているからね嫌な顔は出来ないね) であればやはりこれですね(黒に近い藍色のを出してきて)釈迦に説法でしょうが、真っ黒は意外と目立つ色ですからねえ お買い上げいただいた物はお客様のものなんで、どのように使おうとも構いませんよ?とは言って、絹糸で引っ張り合いは気になりますね、何をされているんですか? -- 錦次郎
- (((ドーモ、西橋=サン。いやあ…元々はニンジャ装束じゃなかったんだけどね、御影君のアレンジがこう…凄くてね。)))
(何か日頃から御影のファンキーさに振り回されている気配をほんのりと香らせつつ御影の声を借りてアイサツを返す天狗。) そうデスネー、全身黒!全身黒にしよう!と最初は思っていたんですけどなんか人型のシルエットが浮いてて思ったより夜って黒じゃないなってなりました。 因みに絹糸はこうして使ってました(と鞄からボロっとした絹糸を取り出せば自動で手首に巻かれてシュッと先端が西橋に。) (避けなければそのまま西橋の手首に巻かれるだろう、一目で分かる程神通力が練り込まれており鋼をも超えるであろう強度が絹糸に持たされている。) -- 御影
- わかりますわかります、若い女子の行動力と言うのはホンマに侮れませんからね、織部司と言えどその暴力に抗えなくても恥やありません
(マヒナに振り回される自分を顧みての発言であろう、この瞬間何らかのシンパシーがあったとかなかったとか) せやせや、黒よりは藍色の方が闇には紛れやすいもんや、っと、おお……!(シュバババっと手首に巻かれて) これはどうして中々(絹糸を指で弾けばまるで弦のように響く)御影さんも大分鍛えられているようですね、ふむ、では(少しの逡巡の後、別の商品を出してくる) そのような使い方をされるのであれば、反物よりはこちらの方が便利やろうと思うてな(木製の棒に絹糸が綺麗に巻かれた、いわゆる糸巻棒だ、布地から取り出すよりは楽であろう) -- 錦次郎
- ネー、最初は格好いいぜ!って思ってたんですけど紛れられてないと実用面の格好良さがなーってなって今の色に落ち着きました。
(その弦の音に僅かに雑音が混ざる、使うに使い倒して最早強度が限界の証。クッと軽く引けば西橋の手首から外れてシュルルッと巻戻った。) (御影が出された商品を覗き込む。)(((おや、やはりどれもこれも良い品ばかりだね。懐かしいなぁ、こういう置かれ方すると私オカネモチって気分になるよ!ならない?))) (天狗のその言葉に女が若干微妙な表情をする、歴史に沿って生きてきた筈だが価値観が地味に1400年前の部分が多いのだ。) オーこれは楽そうですネー、反物から抜き出すのはこう…凄い装備を作ってる!感はあったんですけどこの方がずっと良さそうです。 おいくらぐらいです?(そう言いつつ財布を取り出す。) -- 御影
- ではミカゲ=サン、用途に応じて使い分けるっちゅうのはどうやろか?隠密重視の藍を基本として、相手に自分がここにいるぞ!と示すための目立つ赤系とか
或いは威圧感を与えるためのエキセントリックな色合いとか、その年やと装束一種類のみと言うのも寂しいやろ? (そんな商売っ気を出しつつも、おくらいまんえん?聞かれたら答える、反物よりはずっとお安い値段だ) こっから反物を織る人件費やらが差っ引かれますからね、お得と言えばお得やと思います 絹糸は昔は相当な貴重品と聞きますからね、せやから今の値段的には驚かれるかもしれませんが(司の内面の言葉を知ってか知らずかそう付けくわえた) -- マヒナ
- (((イイゾ!西橋=サン!そうやって御影君の物欲を刺激するんだ!普段スウェットで暮らす娘に彩りをー!)))黙れお爺ちゃん!
しかしその言葉には中々惹かれるものがあります…その時々に合った色んな色合いで使うかぁ、考えた事もありませんでした…。 (((へー安い!昔はこれだけ長い糸だとお米7kg分ぐらいにはなったのにね、お買い得だと思うよ。))) (西橋的には今一つピンと来ない量で語る、1400年前と現代では何から何まで物価が違うのだ。一方御影はムウウ〜と悩み。) まあ長く使う事になると思いますので今言ったの全部買いましょう!まだまだ懐は温かい!追加で怪異を殺せば善し! -- 御影
- コーディネイトはお出かけやお洒落だけやあらへんからなぁ、戦いの場においてもやはり大事なものやと思うんよね
相手に応じて装備を持ち替える、これは当たり前にやる事やろ?(錦次郎は知らないがムービーカードが当たらずとも遠からずであろうか) まあ急に言われても困るとは思いますし、最初は色合いだけで、それでも複数あると違った考え方が出来ると思いますね (全部買いと言われればうやうやしく頭を下げ)まいどあり!ああ、最近は怪異が多いですからねぇ、年末に向けてのかき入れ時yane -- 錦次郎
- うーん刀の鞘にキンキンキラキラ散りばめられてたり戦国武将の兜が一つ一つおしゃれなのと一緒ですかね?
神に祈ったり自分の意気込みを表現する事自体にも意味はありますし装備を持ち替えるという考えも理解出来ます。 (こういった商売人の話には案外弱いのかも知れない、納得の様子を頷いて見せれば特に迷う事無く支払った。) それにこう…複数の色を同時に使いこなせれば格好いい気もしますしネー!そのためにも鍛えねば…。余計に怪異を狩る必要が出てきました。 (そうして包まれた絹糸を持てばペコリと頭を下げて御影は帰っていった。) -- 御影
- ただ相手を巻き取るだけやない、赤い糸は触れた部分を焼き切り、青い糸は冷気、黄色い糸は雷とか色々想像の翼が広かりますやろ?
そして最終的には七色を揃えたスペシャルなニンジャアーツが炸裂する!なかなか夢がありますなあ せやろせやろ?見た目を変えるのも新たなモチベーションに繋がるもんやで(おおきに、と二度目のお礼を言って代金を受けとる主人である) しかし、ああして見るとほんま仲の良いお爺ちゃんと孫、みたいな感じやねえ……(微笑ましさと同時に、あの関係がいつまで続くやろうか、と一抹の不安も感じながら見送ったそうな) -- 錦次郎
- 失礼します。(西橋屋に入ってきて)こちらには退魔用品があるとのことですが。
魔術触媒なんかの取り扱いはありますでしょうか……?(厚手のコートのまま手を擦って)はは…外は冷えますね。 -- ブレイズ
- はいはいいらっしゃいませ(ブレイズを迎えるのは着流しの上に半纏を重ね着した店の主人である、来客を見て、お、と何か気が察しつつも)
魔術触媒ですね、一通り揃えておりますよ?ここに無いものであっても特注として注文も受けております(さあさあ、と石油スト―プの前に誘導しつつ商品を広げる) ええほんまに、今年は冬が速いのかもしれませんね……ブレイズさん、でよろしかったですか?(クロとマヒナから色々話は聞いているのであろう) -- 錦次郎
- それは助かります、比較的簡単なものがあれば見たいのですが。(ストーブの前で触媒を吟味して)
…あ、クロさんとマヒナさんから話を聞いている感じでしょうか。ええ、ブレイズ・パラドックスです。よろしくお願いします。 僕みたいな異邦人(異世界人の総称)にも住みやすい街というだけじゃなく、人にもお世話になってて… -- ブレイズ
- (こくりと頷き)マヒナちゃんは誰とでもすぐ仲良くなりますからね、昆布おにぎりの件は中々に微笑ましかったですよ?
正直少し危なっかしいな思うとったんですけど、クロさんの話も聞いてむしろ応援せなあかんな、思いまして(厭味も無く笑い)西橋錦次郎です、西橋屋を仕切らせてもらっています(手を差し出した) そう言う事は気にせんでええんですよ?情けは人の為ならず言いますし、ブレイズさんがそれに報いたいと少しでも思ってくれはるならそれで(簡単な触媒を厳選して見せるながら) -- 錦次郎
- それはー……その。(お恥ずかしいと頬を掻いて)
ああ、そこまで聞いているのでしたら。(手を握り返して)よろしくお願いします、西橋さん。 報えるのであれば、そうしたいのですが。(触媒を選んで財布を取り出し)人生、なかなか上手くはいかないものです。 -- ブレイズ
- ブレイズさんにとってと、俺らにとってとで、その言葉の重みは大分違う気もしますね
望む未来と目的のために、何度も繰り返しそれでも尚続けているともなれば……あ、これ食べますか?(会計を済ませたのち、ストーブの上のホイルで焼いた餅を皿に取り、砂糖醤油と海苔をつけ箸と一緒に差し出す) そんなお人が、触媒を買うだけに訪れる、と言うのも妙やと想うんです(美味しい物は心を落ち着かせ気持ちを楽にする、そう言う配慮なのかもしれない) (さて、クロさんの言では言えない事も多いらしいが、それならそれで態度には出るであろうと) -- 錦次郎
- ありがとうございます。(皿と箸を受け取って)
……クロさんとマヒナさんが生活している場所が見たくなった、という感じですね。 覗き趣味ではなく、守るべきもの……未来を繋げたいものを確認したくて。(餅を食べる) そうすると……形のない何か、顔の見えない誰かを守ろうとするよりも。ずっと力が出るって最近気づいたんです。 -- ブレイズ
- (うんうんと頷いてお餅を齧る)具体性っちゅうのは大事やからなあ、ブレイズさんの言う通り自分の力にもなる、なにより他人に共感して貰える
国のため世界のため言うてもほわっとしてては本気にはなかなか、子供のため恋人のため、或いは友人のため、自分の手に届く範囲を守れなくて世界や国を守るを納得させるは難しいやろうしね (お茶を一口飲んで)やから、マヒナちゃんを守るべきものに入れて貰って嬉しいですわ、ありがとうなブレイズさん、あクロはまあ守らんでもええんで(酷い言いぐさではあるが、それだけ強さにおいて信頼しているのだろう) 何かあったら京の街に住んでるものとして協力も惜しまへん、と思うとうたんやけど……どうやら取り越し苦労みたいやね(少しばかり力が入っていた肩を降ろしてそう言うのであった) -- 錦次郎
- Wow!ブレイズ!来てるなら一言声をかけてください!(なにやら気配を感じたのか、Hello!と二階から降りてきたアメリカ人)&br; それより聞いてくださいブレイズ!来月ローマに修学旅行なんです!とってもとっても楽しみです!折角なのでお土産買ってこようと思いますけど、何が良いですか?(など、いつも通りの圧で押しまくるのである) -- マヒナ
- 思えば……僕は形のないハッピーエンドを追いすぎていたんです。
誰にとっての幸せか、何が誰かの幸せかなんて考えないまま。がむしゃらに。 (餅を食べるとみょーんと伸びて)クロさんは……確かに強いですけど…(言い方が親しい人特有だなぁと苦笑い) 触媒があるのは助かるのは確かですよ。少量ですが、必要ですので。 ああ、どうもマヒナさん。(餅を食べ終えて)あわわわわ。(相変わらず言葉のマシンガン!) ええと……形に残るもの…キーホルダー的な…あんまり気を使わなくで大丈夫だからね…(あはは、と楽しそうに) (それから、三人であれこれと。楽しい時間を過ごした) -- ブレイズ
- (香ばしい匂いと、パリっと音を立てる海苔を餅に巻く)
がむしゃらも悪い事ではないと思いますよ?ただ、時には立ち止まってゆっくり考える事も必要や、一緒にそれを考えられる仲間が出来たのが何よりやろうなぁ (そう言って餅を口に運ぼとする錦次郎、その瞬間) -- 錦次郎
- Ahhhh!!キンジローずるいです!私もお餅食べたいです!もしかしてブレイズも食べたんですか!?(目ざとくブレイズの口元についた醤油の後を見つけて)
Oh!キーホルダーですね!分かりました!そうですよね、やっぱりお土産は形に残るモノはいいですよね!(手帳にメモる) 気を遣ってるわけでじゃないのでダイジョウブです!嬉しい事楽しい事は分かち合うのが大事、それだけですから! 勿論キンジローにも買ってきます!イタリアと言えばベネチアグラスが有名ですけれど、他に希望があれば! (そんないつも通りの勢いにもキンジローが慣れたもの、お餅で餌付けし少し落ち着かせたところで、改めてミニお餅パーティー楽しんだという) -- マヒナ
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- ははあここが西橋屋(スマホを片手にやってくる女学生、ジッサイこの時代に於いてスマホの地図は極めて有効だ!ゴウランガ!GPSの何たる優秀な事か!)
(と、脳内でそんな事をナレーションしつつ店の外をうろちょろした後店内へ)おられますかなー? -- 御影
- (ミカゲが店内に入れば敷設された術の気配を感じるだろう、簡単な怪異検知だが、ある程度気配を隠せるなら問題はなさそうな代物ではあるが)
はいはいおりますよ、いらっしゃい(独特のイントネーションでまだ20代と思しき男がミカゲを迎える) おや、その制服は瑞祥高校の生徒さん、何かご入用ですか?それともマヒナちゃんのお友達かな?(後半の質問に対しては少し穏やかな雰囲気になりつつ聞いて来る) -- 錦次郎
- (そうして来客への対応を穏やかで丁寧にした青年に対して御影は…なんと中に在る気配をダダ漏れさせたのだ。)
あ、ドーモ。織部御影です。マヒナ=サンの紹介で訪れたのもありますが…ええ、お爺ちゃんの興味の方が強いので足を運んだ次第です。 (丁寧に返しているが中から放たれている力は悪性の一言だ。しかし汚染をするつもりは無いようでただ放つだけに留めている。) お爺ちゃん元々布屋さんだそうで反物と聞いて少し話がしたいそうなんです。(話が地味に通じていない、いや通じているのだろう、この気配を放つ何かがそうだと言っているのだ。) -- 御影
- なるほどマヒナちゃんのお友達ですか、確かにミカゲと言う名前は何度も耳にしております
病気で入院していた所で親切な人に出会ったおかげで回復したとか……ミカゲさんの中にいるのがその親切なお人ちゅうわけですか (悪性の気配は凄まじいまでの大妖のそれだ、普段から同様の波動を近くに感じているからこそ判断できる、それ故かあるいは虚仮か、少なくとも表向きの動揺を見せずに語り掛けた) ふむ、反物について話を聞きたいと?であれば、わざわざ正面の敷居を跨いで入ってくれたことやし、お客様として接しましょうか(まず腰かけたら如何です?と手直な場所を勧めた) -- 錦次郎
- おやあ実に話が早い!流石は怪異狩りのキンジローさんや!この程度は軽々理解するっちゅうワケですな!ガハハッ!
(おどけた様子で語るが一歩歩めば体から青黒い何かが湧いてきて女の体を包んでいく、映画を良く見るのならまるでシンビオートだと思うかのような流動的な動き。) (だがそれらが全身を包み形を取ればまるで布のような質感となって大柄な男のニンジャを形成していた。) ドーモ、西橋錦次郎=サン。織部司です。(サラリマンめいて丁寧な角度のアイサツ、どうやら人に合わせた挨拶が出来るようだ。) (薦められるがままにニンジャは腰掛けて)ふむ…話だけでは平安から続く店かと思ったがもっと新しいね? -- 御影
- 色々としたくもない経験をしてきた結果ですよ、瑞祥高校に3年いればどんな術師でも一人前になれるっちゅうのは教え方が上手いんやない
アホ程苦労するからやし、実際私も色々とあって揉まれに揉まれましたからね……おや、姿を見せてくれるとは中々礼儀正しいですな (そう言うと袖の中の符を取り出す、だが敵意や害意はなく、そこから呼び出された式が店の入り口のカーテンを閉じ準備中の看板を出した) 余計な邪魔が入っても面倒やしな(そして向き直った)私は西橋錦次郎と申します(一礼)で、織部司ですか、かつて染め織物を扱ったお役所の名と同じですな&br; となると……何か欲しい物でもありますかね?(おずおずとそう聞いてみた)&br; ああ、この店は江戸時代に一度建て替えてると聞きましたし、平安から続いているのは西橋の名だけですわ -- 錦次郎
- はははっ。そう肩肘張らずに。(ニンジャの視線が一瞬袖の中へと向けられる、春風から腕を守るような動作で自然に符に触れた事を目敏く見ているのだ。)
私はそうだね、この世界では間違いなく怪異と呼ばれる部類だろう。それは否定しないが人であった頃の名残もやはり強い。 こうして反物の店を見ると覗きたくなるのだが…御影君はその辺りあまり興味が無いらしくてね(やれやれと言う様に頭を掻く、かゆみなど無かろうに。これも話術の一端なのだろう。) とはいえ反物を並べたい訳でもないんだ、私の時代だとそれは貨幣だったが今やそうではない。まあなのでそうだね…絹糸の5番を100m程貰えるかな? 少し用途があるんだ。しかしそうか、名が残り続けたのは陰陽師の方だけか…それは残念だ。とはいえ形が残っただけ良いんだろうね。 (案外、というか邪悪存在にしてはかなり話が分かると感じるかも知れない、そういった演技をしていたとしてもだ。少なくとも狂気の化身という類ではない。) -- 御影
- 女の子やのに布地に興味がないとは勿体ないなあ、生地の良し悪し、ひいては着物の良し悪しは女性の魅力を引き立てる大事な要素やのに
(そこばかりは織部司に強く同意する)これも時代、というものですわ、とはいえ西橋の名と同じく、いまだに生き残っていることを喜ぶべきかもしれませんね。 絹糸の5番ですね、では(立ち上がりそれぞれに染められた反物を手に戻って来る)今ご用意できる染め色はこれだけですわ、お気に召すものはありますか? (錦次郎とて黙って対応しているわけではない、情報を得る都度、相手の目的や正体等を推測しては、違うと判断できる結果を破棄する) (今の所思い当たるものは無いが、少なくとも無差別に人を襲うものではない、そう判断した、逆説的に目的があるとなるが……今はそこはいいだろう) ええ、形が残っただけでもええと思います、血は絶えようとも先人の残したものを入れる受け皿くらいにはなりますからね -- 錦次郎
- (自分の話題が出ればにゅっと御影の顔だけが胸から出てくる。)布とかファッションとか雑誌のコピペでいいじゃないですか、むしろ服を着ているだけ褒められるべきでは?
(指先で御影を胸の中へ戻しながら。)とまあこんな具合でね…中々苦労も多い、まあ楽しくはあるけれどね。 (己を量っている事を見て取っているのかふふふと僅かに笑いだし。)いや、失礼。その調子で倉守神社に評価を伝えておいて欲しいな。 御影君に入りたての頃に少々怪異を喰らいすぎて危険視されているんだ、短時間でやんちゃをしすぎたよ。 (そんな世間話とも言えないゾッとするような事を口にしながらも紫の絹を手に取ればうんうんと頷く。) いやあやはり染め物は時代が進む毎に進歩してくなぁ、私の時代はもっと少なかったが…あっこれで大丈夫。 (そう言うと青黒い体に手を差し込んで代金を取り出すと差し出し。)さて時間を取らせたね…今日の所はこれで。 学生生活に必要なモノを揃っているし君にとっても良いんじゃないかな?(そうニンジャが口にすれば青黒い何かは御影の体の中に収まっていく。) まあ…ですかね、あっではこれで…(一礼をして女は去っていった。) -- 御影
- 出て来れるんかい!?(にゅっと出て来たミカゲの顔に思わずツッコミを入れざるを得ない!)まったく、聞こえてるなら一言そう言って欲しいわ……
そう言う考え方も否定はしませんけどな、まあ生地へのこだわりならマヒナちゃんあたりが熱く語ってくれると思うんで、私からはノーコメントや ……(心が読めるんか、とさすがに緊張したが、それでも表面上の相好を崩すことなく)倉守神社ですか、怪異喰らいとはなかなか穏やかではありませんね まあ機会があれば吝かでもないんけど……期待はせえへんように願いたいなあ(そう確約はせずはぐらかせば、ミカゲと織部司は代金を置いて去っていく) まいど、どちらでもまた御越しやー……ふう、全くえらいもんが憑いてるものやな、まあワイもそう大差ないといえばそうか…… 倉守神社、正直に伝えるべきかどうかは迷うところやけど……(ぶつぶつ呟きながら考えを整理する、結局その日の西橋屋は一日休店と相成ったそうだ) -- 錦次郎
- 夕食の席2
- マヒナの学校での出来事報告を肴にご飯を食べる、それが通例となって早2カ月
錦次郎としても、彼女を預かる身として、「周囲で怪しげな事が起こっていないか」を知るに丁度良く、有意義な席となっている。 そんなある日、マヒナが互助部で会った話を切り出す。 --
- キンジロー、この前ギオンで起こった怪異事件、知っていますか?
部員の皆が言うには、ヌエ、みたいな怪異?が現れた、と言う事でしたけれど -- マヒナ
- (鵺、と聞き錦次郎が箸を止める。わずかな逡巡の後)
ええ、聞いとりますよ、京都の町の怪異事件と言うのは大抵の事は耳に入って来ますからね(と答えた、戦いがあったのであれば耳に張らない訳がない) ( (知らないと言っても良かったが、マヒナの質問の意図が読めたから。嘘をついたとしても、恐らくたどり着く先は同じ、それならばと) -- 錦次郎
- (そんな錦次郎の意図を知らず、マヒナの表情が明るくなる)
Wow!であれば、錦次郎も手伝ってもらえませんか?国家資格を持っているオンミョウジなのでしょう? -- マヒナ
- (マヒナの言葉を聞き、錦次郎は茶碗と箸を置く。やはりとの思いが頭に浮かび、用意していた答えを口にする)
マヒナちゃん、それはあかん、それはできまへん(と) 京都は古くからの家柄が多いやろ?そう言うところの大人の世界っちゅうのはしがらみやら暗黙のルールやら、色々と複雑や 怪異絡みとなると特に顕著で……基本的に「怪異を見つけたものがその先を取り仕切る」ことになっとる、それが退魔の家系の人間の場合その家が取り仕切る 他の退魔師はその家からの依頼なりがない限りは静観するのがルールや、で、今回は雨月んとこが最初やから雨月のもんが取り仕切ることになる、それ以外の家は基本的に手出しできん まあ、個人の退魔師が増えた今、当てはまらんことも多くなったものの、ルール自体は生きてるっちゅーわけや -- 錦次郎
- キンジローそれ変です、シキミンのお手伝いしていた部員も、他の生徒もたくさんいます。
それでキンジローがお手伝いできないのは納得できません。(身を乗り出して抗議するマヒナ、それをどうどうと抑え錦次郎が続ける) -- マヒナ
- マヒナちゃん落ち着いて、家って言ったやろ?西橋家を背負う以上、そいうルールでこっちから介入は出来んのや
西橋の家そのものが爪弾きってことになりかねん、勿論ヘルプがあれば全力で応えるんやけど あとな、マヒナちゃんが言ったように学生はまあ大目に見られる、大人や無いし、学生は横の繋がりを作るのも大事な事やからな、って マヒナちゃん、そんな顔せんといて、美人台無しや -- 錦次郎
- (ぷーっと頬を膨らませたままでいたが、やがて息を吐き出し)
ニホンゴのゴウニイリテハゴウニシタガエですね、分かりましたキンジロー (その言葉にほっと胸を撫で下ろす錦次郎、だが次にマヒナが口にした言葉) じゃあキンジロー……私にオンミョージュツを教えてください!キンジローがダメでも私なら良いですよね! (それに思わず、はぁ!?と口を開けずにはいられなかった) -- マヒナ
- 夕食の席
今日の夕食は、タケノコの炊き込みご飯、お味噌汁、お浸し、そして春の山菜コシアブラやタラノメの天ぷらである。 無論調理したのは錦次郎であり、マヒナはちょっとお手伝いした程度ではあるが。 --
- 「Wow!I love it!キンジロ―!これオイしいですね!ちょっとした苦みがtastyで……この塩ともよく合いますね!」
それでも予想以上に美味しいのであろう、使い慣れない箸ではあるがそれを止めようともせずyamyamしている。 「やっぱりキンジローは料理上手で羨ましいです、私もこんなふうに作れたらいいなって思います」 -- マヒナ
- 「いえいえマヒナさん、新鮮な山の幸だからこそですよ、私はただ少し味を調えるだけで料理と言う程では」
さくり、とカリカリに揚がった葉の部分が小気味よい音を立て、舌の上で独特の旨味を曝け出す。 うまい、自分ながらなかなか上手に出来た、少しの満足と共にお腹を満たしていく。 「ところでマヒナさん、学校が始まってもうすぐ一ヵ月、楽しくやれていますか?」 -- 錦次郎
- 「Yes!」
錦次郎の問いかけに、はっきりと力強く肯定の言葉を変えすマヒナ。晴れ晴れとした笑顔も相まって、充実した学生生活を送れているのがはっきりと分かる。 「うずは歓迎式の時にお話したカワイイ男の子で、SIKIGAMIのタヌキを従えていましたね!それ以後はあまりお話出来ていないので、そこがちょっと残念です!」 「ツバサはリズムセイバーと言うゲームの実演をしてた、ゲーム開発部の部長にしてとっても可愛い女の子ですね!ゲームがとっても上手で全然勝てないですけど、ツバサと遊ぶのは楽しいです!あと幼馴染の恋人がいるので、学校生活凄く充実してそうです!」 「トーカはツバサの恋人です!それでいて茶畑の庵が実家って言ってましたね、とっても美味しい和菓子を作れるみたいですけど、まだまだ認められてないって、私からすればとっても美味しいと思うんですけど……あとタイマシで兄がいるって言ってましたね」 「あとトオカギクセンセーはちょっと頼りない気もしますけど、武術のタツジンだったりしますね!」 「エドワードのramenとっても美味しかったです!ニホンに来てramenすっかり好きになりました、あとニホンゴとても流暢で、私もあれくらい喋れるようになりたいです!」 「Oh!ガイの事も言わないとですね!He problem is quite a difficult one.元々男の子だったのに女の子になっていろいろ苦労しているみたいですね、何か力になって上げられればいいんですけれども」 「あとブレイズともフレンドになりました!生徒じゃないんですけれど、昆布おにぎりの縁というものですね!hm?分からない?まあ、なんだか変な人です、あ悪い意味じゃないですね!」 「ルリコは同じクラスで、GWに舞鶴に行く事にしていまーす!Jet skiと赤レンガパークとても楽しみですね!」 「ムカカも同じクラスの男の子で、先祖の影響でとても小さい人でした!海に縁がないと言っていたので、夏には是非海を楽しんで欲しいと思ってます!あ、この前のイチジクはムカカから貰ったものですね!hm?前も言いましたっけ?」 「ユミオも同じクラスで、とってもGratebodyな女の子でした、ちょっと喋り方が乱暴ですけれど猫カフェが好きなカワイイ一面も持ってるんですよ?猫カフェには今度私もいってくるです!」 「キリヒトは独特の雰囲気ある男の子で、いろんなものを作り出すINOUを持ってる凄い人です!ニホンゴの漢字を教えて貰えるよう、ラインの交換もしました!あ、あとゴジョブにも入って人だすけしているみたいですね!凄いです!」 「ゴジョブと言えば部長のシキミンも忘れたらダメですね!髪の色とかピアスとか、他の生徒よりとてもオシャレだと思います!」 「ナノカはたまたま学食で相席になったですけど、不思議な雰囲気の子でしたね、大人しいとイイますか……上手に言葉に出来ないんですけれど、今度お土産買ってもっとなく良くなろうかと思ってます!」 「Ah...あと名前聞き忘れてました、新聞部の人と、リズムセイバーを一緒に遊んだ人もいましたね、今度話してみようと思います!」 「ミカゲも黒髪ストレートが綺麗な人でした!病気で今まで楽しい事できなかったみたいなので、快復した今ならいっぱい楽しんで欲しいですね!」 -- マヒナ
- 「これはこれは、想像以上に友達も出来て楽しめているようですね。学生時代は少々無茶をしても挑戦とその体験による経験を得られるまたとない時間、大事にしてください」
一気呵成に捲し立てるマヒナに圧されつつ、いくつかの名前が引っかかる。 樒といえば陰陽術の名門雨月家の嫡男であろう、彼の両親の死については京都の退魔師の間で広く知られた事、その理由までは耳にしていないが……彼はよく出来ていると聞いている、彼との交流は利にこそなれ不利益にはならないだろう。 うずとの名前に聞き覚えはない、が、水内家は退魔に長けた一族として知られている。その中で高校生になる子供はいなかったはずだが。 凱と言えば近年分類化された怪異パラドックスの第一人者として名前が知られているが……それが女になったとは、中々面白い状況になっているものだ そして灯華、和菓子屋「茶畑の庵」の西条灯華であろう、彼の兄には色々世話になった、とはいえ、敢えてマヒナに伝える事はしなくていいと思う 最後にナノカ、クロさんから聞いた怪異に憑かれている可能性のある女の子、か……これは一応注意喚起しておいた方がいいか、するとすれば話に出て来た十日菊との教諭がいいか、その名に覚えがないからきっと卒業後に着任した先生であろう、顔見知りだったら楽だったんだが……と内心で頭をかく いずれにしろ、マヒナの身に危険が迫ってるような感じはなさそうなので、ひとまずは安心する錦次郎であった。 -- 錦次郎
- MAHINA's room --
- 「Sorry……あまりにSHIKIGAMIさんが可愛くて……ごめんなさい、ね、ギョク」
しゅんと正座してしおらしく謝るマヒナ、あの後騒ぎを聞きつけた店の主が仲介に現れて双方を落ち着かせている。 ギョクの方はウサギの姿になって錦次郎の肩の上に避難しており、ぷいっと顔を背け「しらねーですよ」と言う仕草を取っては錦次郎に窘められていた。 「haha……キンジロー、こんな再会になってごめんなさい、ちょとうかれ過ぎました、ね」 10年ぶりの再会なのでやっぱり特別にしたい、と色々考えていた事が全て吹き飛んでしまった事もあって、珍しく落ち込んでいるようである。 -- マヒナ
- 「いえいえ、むしろ年頃の子はこれくらい元気な方がよかと思います、ただまあ……綺麗な薔薇には棘があるいいましてな
今回はたまたま無害なギョクだったからよかったものの、見た目で人をだます怪異は多いですからねえ」 無害じゃねーですぐえー!と茶々入れる式神を軽く締めつつ、軽く釘をさしておく金次郎、預かる手前怪我をさせるわけにも行かない とは言え、十分反省しているようやし……と 「それにしてもえろう見違えましたな、こないなべっぴんさんになって、日本語も上手やし正直驚きましたよマヒナさん」 話題を転換させる、社交辞令の常套句ではあるが本音9割お世辞1割と言ったところである。 -- 錦次郎
- 「Thenk you!Well……しゃこう、じれい?ですね?でも嬉しいですキンジロー、Ah、いまさら、ですけれどキンジロ―呼んでも?」
マヒナの言葉に異論があるろうはずもない、錦次郎がええですよ、と頷くのを見てまたお礼を口にする。 「では、改めて、My Name is MAHINA-PhilWide、Nice to meet you KINJIRO!ふぅ、ようやく言えました、ね、あこれはツマラナイものですが」 そしてやっとまともに自己紹介が出来たからか一気に砕けた雰囲気になり、どこで覚えたのかハワイのお菓子の包みを差し出すのであった。 -- マヒナ
- 「いえ、割と本気で言っとるんやで?これはこれはご丁寧に……って、こういう事も知っているんやからホンマに大したもんや」
これだけでホンマにええ子に育ったな、と言うのが分かり、気負ってた部分がだいぶ楽になった とは言えまだ準備を重ねて来た事に対しての答えは得ていない、だから 「それはそうと、ここで話すのも何やし、手荷物を置く意味でも用意したお部屋、見てみますか?家の中も案内せんとあかんし」 と、内心の不安を微塵も見せずに提案する錦次郎、無論マヒナにも異論があるわけもなくThat's Good!おねがしますね、と立ち上がるのでした。 -- 錦次郎
- それから数日後、京都駅近辺 --
- 春を感じさせる陽気の中、忙しく往来する人の波に飲み込まれそうになる少女が一人。
車輪付きの旅行カバンを手に、スマホの画面と周囲の景色に幾度となく視線を行き来させる。 どう見ても困っている風ではあるが声をかける人は現れない、少女が金髪と碧眼である事も一因であろうが、今日は平日である事がなによりの要因であろう。 仕事が優先なのだ、仕方が無いのだ…… 「Excuse me……Ah、すみま、せーん、ニシハシ?ってどこですか?I've heard there is around here…」 それを理解してかは分からないが、少女は近くの通行人に声をかけ口元に手を当てた。 思わず母国語で話しかけたからか、相手が戸惑っている様子が分かったから。 けれど、少したどたどしい日本語で改めて訪ね直せば、ニシハシさん?それなら……と少女が出したスマホの地図を見て、折角だから案内しましょうか?と持ち掛ける。 「Thank You!ありがとうございます!I knew it. Japanese is very kind!」 異国の少女はぺこりと頭を下げ、人の良さそうな通行人に付いて行く、時間にして5分ほどであろうか?何気ない会話を2、3交わせば目的の場所だった。 -- マヒナ
- 「Thank you. ありがとう!Have a good Ah……いい、一日を過ごしてください、ね?bye.」
ここだよ、と案内してくれた人に改めて頭を下げ見送って、これから生活する事になる建物を見上げる。 「NISHIHASHI……YA?hmm……Japanese KANJI is very difficult……」 看板に掲げられている「西橋屋」の文字、ここが目的の場所で間違いないはずなのだが、ぶっちゃけ少女には読めない。 話す事はそこそこ出来るものの、書き、特に漢字となるとまるで意味不明であり、それが悔しくもある。 けれどまあ、それは今後勉強するとして……と、気持ちを切り替えて 「Hello!is KINJIROU there?」 張りのある声と共に、ガラス張りの引き戸を開け、中へと入るのであった。 -- マヒナ
- 「んー?へろーほにゃほにゃとか意味不明な言葉を叫ぶのは誰ですか?冷やかしなら追い出してやるですよ……はいはい、いるですよー……」
来訪者の声を捉えぴくりと持ち上がる長い耳、全身から滲み出るめんどくせーってオーラを隠そうともしないのが、店番を任されていた式神ギョク のそのそと体を起こし、ひょっこりと顔を出して……マヒナ視線が絡み合うと、げっ、って顔をした。 「や、やべーですよ!外人ですよ外人!え、あ、あ!そうです!あれですあれ!あいきゃんのっとすぴーくいんぐりっしゅ!のーひゅーまん!あいむシキガミ!無関係ゾーンですよ!!」 人見知りに定評のある玉兎、いきなりの接近遭遇に完全に混乱しているようである。 -- 玉兎
- 「Oh…Sorry to surprise you.Um…?SHIKIGAMI?Japanese SHIKIGAMI!!That's so cute!!」
視線が絡み合ったもう片方、マヒナもそのあまりの可愛さに頭をがツーンと殴られたような衝撃を受けたようで…… 「Can I touch you?Can I pat?Can I hug??I can't take it anymore!!」 きらーんと怪しく目を輝かせ、触りたい撫でたい抱きたい、もう我慢できない!と獲物を狩るような動作でじりじり間合いを詰める -- マヒナ
- 「ちょ、やめ、やめるです!日本語しゃべりやがれです!ってか、わたしに何しようとしてやがるですか!!」
「目をシイタケにしてにじり寄って来るんじゃねーですニンゲン!その手やめろです!あ、あっ、やめ……ふんぎゃああああっ!撫でるなです!離しやがれですーっ!!」 もふ撫でハグと、ペットを愛でるそれのようにもふり回されるギョク、蛇に睨まれた蛙ではないか、これが完全に格付けされた瞬間であったという -- 玉兎
- 3月上旬早朝 --
- (まだ朝冷えが残る中、朝食の準備中であった錦次郎の耳に飾り気のない電話の着信音が届く)
おっと電話かいな?こないな朝早くから一体どこからやろうな……はいはいちょっと待っといてえな はい、まいど西橋屋でございます、って、なんやおとんかい、おはようさん、こんな朝はようからどないな要件や? ふんふん、ああ、ハワイの、こっちに来て一緒に仕事?そりゃあええ事やな、最後に会ったのは向こうの爺さんの葬式やったか この期に俺も挨拶しといた方が良かんかね?え?いらんて?まあ、おとんがそう言うなら、こっちも忙しいしな (大学卒業したら速攻で後継がせたせいやけど、とは声に出さず、他愛のない近況や世間話を交わすうちに、なんかおかしいな?と思う錦次郎) (基本的にちゃらんぽらんで腹の内が読めんお人やけど、こういう時は大抵なにか厄介なこと押し付けられるんよな……との思いがよぎり) ほな、こっちも忙しいし切るで(と耳から受話器を離そうとしたときに)は?(と思わず口にしてしまうような事を告げられる) -- 錦次郎
- ああそうそう、マヒナちゃんな?4月から瑞祥高校に通うついでにお前の所にステイさせる事にしたから、色々とよろしくたのむぞ錦次郎、と --
- は?ちょ、待ちぃやおとん!……て、切れてもうたわ……いや待てしかしホンマにか?4月て一月ないやん?
いや、いやいやいや(眉間を揉みつつ)あのおとんの事やからな、高校に編入の届けも出してないっつーことも十分あり得るわ じゃのうて!マヒナちゃんって言ったら……今15やったか16やったか、そんな思春期真っただ中の子をステイさせる?一人身男が住む家やぞ? おとんもおかしいが、フィルワイルドのおとんも大概おかしいわ……いやま、信頼されてる、って考えれば悪い事やないけどな (ふーっと深く深く息を吐く錦次郎、ぶっちゃけ無理や言えばいいのだが、生来の人の良さがそれを邪魔するわけで) ……しゃーないな、ひとまず用意する事、整理しておくか -- 錦次郎
- また厄介ごとを引いた、と言う顔じゃな、ぼん?
(耳元で囁かれる声に思わず背筋が伸びる、体を反転させつつその場から一歩引けば、着物を大胆に崩し着している女性の姿) ふふっ、相変わらず愛い反応をしてくれるのう、っと、そう呆れ顔をするでない、我が主へのちょっとした戯れじゃろう? (くっくっくっとおかしそうに笑う彼女は錦次郎の式神……ではあるのだが、なんぜ人に使役される立場に甘んじているのか 分からないと言うレベルの年経たあやかし、黒蛇である) -- クロ
- おはようクロさん、盗み聞きとか人が悪いですよ?ってもまあ、聞かれて困るような話でもないんですけどね
実は……かくかくしかじかという訳でして…… (そんな相手故、一応の敬意という訳でもないが、普段の似非関西弁ではなく改まった言葉遣いをしてしまうのも仕方が無いであろう) -- 錦次郎
- なんじゃ、そんな事で気を揉んでおったのか?使っていない部屋はたんとあるし、普通に使ってもらえばよいのではないかのう? -- クロ
- 今はプライバシーと言うのに五月蠅い時代なんです、しかも15、6の女の子となればあれですよ
洗濯物をパパのと一緒に洗うのはいや、とか、お風呂もパパの後はいや、とか?そう言うお年頃 さらに、日本の古民家っちゅーものは防音もセキュリティも問題だらけなわけで、はいこの部屋、という訳にはいかないんですよね -- 錦次郎
- それはぼんの考えすぎだと思うがのう、だから苦労人なんて言われておるのじゃろうがな、くっくっくっ……
まあ、そこはぼんの自由にするとええ……我とて、遠いとはいえ西橋の血に連なる娘であれば拒む理由もない 困った事があれば手伝うくらい吝かではないからの? -- クロ
- ……そうですねえ、とは言えこればっかりは性分なんで、ギョクの手も借りて準備するとしますかね……%br; あ、準備と言えば朝食まだでした、まずお腹を満たしてから考えましょか? -- 錦次郎
- うむそれがええ、我も久方ぶりにぼんの飯を食べたくなってきたところじゃ
ま、来る娘がどんな気難しくても料理を食べさせれば大人しくなろうて、なにせこの我の胃を虜にしておるのだからのう -- クロ
- こんな所でしょうか -- 錦次郎
- ぷ(笑)ちょっと薄かったからこっそり変えたのバレバレなのですよダサダサあるじ -- 玉兎
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- そんな使う事もないでしょうし、再利用しましょうか -- 錦次郎
- 編集は無いなら無いで面倒やな、付けときましょ -- 錦次郎
- 適当な理由をでっちあげて、かつマヒナちゃんに新しい目標を与える、一石二鳥やな -- 錦次郎
- 京都の退魔師のルール云々はここだけの話ですんで、よろしゅう -- 錦次郎
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