IK/施設/斥候部隊屯所
- 受付
- 雑用でもなんでも!…って潜りこんだはいいけど、何すりゃいいんだこれ。掃除でもしとくか…? -- アクティ
- (辺境の調査から戻った小男は、調査資料の束を受付に押し付けると、そのまま休憩所の丸テーブルに座って、眼鏡を直しながら、大声で言った)
エールをくれ! ああ、そうだ、ぬるい奴でいい。冷えた奴は身体に悪い -- アジャンクール
- へ?俺?運ぶの?あ、いや、確かに雑用だとは言ったけど…えぇー…
(大声で注文した男を改めて見て)…あ、あのー。はい、ぬるめのエール。おまちどう…さま? (おそるおそる、男のテーブルにエールの入ったジョッキを置いて)あの、俺、新人のアクティっての。よ、よろしく…な? -- アクティ
- あ?
(小男はギロリと、アクティと名乗る新人を見て、ずり落ちた眼鏡を直す) なんだ? 新人? は、こんなところに新入りとは、物好きもいたものだな -- アジャンクール
- ―!(男の鋭い視線に思わず背筋が伸びる)
あ、いや、そのな?来たばっかでさ、仕事とか色々探しててよ。雑用でもなんでもーっつってさ、無理行って転がり込んだんだ (男の鋭い視線に委縮しているのか、強張った笑顔で答える) -- アクティ
- 益々持って物好きだな。だが、仕事を選ばない勤勉さは褒められる部分と言えるな
私には間違っても出来ない事だ (小男がエールを呷るが……体がそれほど大きくないせいもあり、ジョッキの中身はちびちびと減っていく) アクティ君といったか。私はリオネール・ヴィーヴス・ド・アジャンクール 魔石学をやってる地質学者だ 名乗られた手前、名乗り返すが……私はファーストネームで呼ばれる事は好まん。教授、もしくはアジャンクールとでも呼べ これでも博士号は持っている -- アジャンクール
- そ、そりゃどうも…へへ(褒められたのかどうなのか。とりあえず笑っておくのがこの青年の処世術である)
は、博士号!?いやそりゃ、驚いたな。そんなお偉い教授サマがなんでまたこんなとこで調査なんか…? あれか?フィールドワークとか…そういうヤツかい? -- アクティ
- 不本意ながら、概ね、そんなところだ
(ようやくエールを飲み終え、ジョッキをテーブルの隅に除ける) 学術的かつ財政的かつ名声的に有益な新発見を期待して此処にいる。ようするに博打をうちに来ているということだ 笑ってもいいぞ? 君も似た境遇であるなら、笑えんかもしれんがな -- アジャンクール
- い、いや笑えっつったってよ。教授サマなんてのの考えは俺にはわかんねーからなぁ…
それが笑えることなのかどうか、イマイチ判別つかねぇっつーか(困ったように苦笑いを浮かべながら空になったジョッキをトレイへと) ま、博打ってんなら俺も似たようなもんだけどね。特に目的や希望があるわけでもねーから此処に居る。要するに行き当たりばったりってわけよ。笑ってくれてもいいぜ? -- アクティ
- (アクティの自嘲気味な返答に、アジャンクールもまた苦笑を返す)
なるほど、確かに似た者同士のようだな。君のジョークセンスには教養を感じる (外套を羽織りなおして席を立ち、眼鏡をかけ直す) 私は文明人が好きだ。アクティ君、君の事は覚えておこう (そのまま、アジャンクールはアクティに背を向けて、受付と二言三言会話を交わしてから、また外に出て行った) -- アジャンクール
- はは、教授サマのお眼鏡に叶うたぁ光栄だね。雑用として所属はしてっからさ、また声かけてくれよな!
……教養、教養ねぇ。どっちかっつーと場当たり的なトークを繰り返してた結果って感じなんだがー…まぁいいか (苦笑しながらアジャンクールを見送り、テーブルを片付けて仕事に戻った) -- アクティ
- 受付 --
- (昼食を採っていたが、肘を当てたらしく、ガシャン!と皿が割れる音が響いた)
む……。 -- クギナ
- (舌打ちが響く)
自分の図体の程度すら把握できていないようだな、獣人 (小言を垂れるのは、眼鏡をかけた小男。自称教授……リオネール・ヴィーヴス・ド・アジャンクール) さっさと片付けたらどうだ? -- アジャンクール
- (顔を上げる、小男と目が合った。人相――犬相の悪さが引き立つ)
ああ、そうだな……考え事をしていた。 (カチリ、カチリ、と陶器製の器を太い指先が一つずつ拾い上げ) ……隊属の器物を損壊したときの罰則などあったろうか、部隊には。 (独り言と質問の中間のような声色で言った) -- クギナ
- 知らん。お前のように、私は食器を粗末に扱った事がないものでな
(立ったまま、そう嫌味を続ける) (こうしていなければ、長躯の獣人とは視線が合わない) (首を上げる羽目になる) しかし、考え事か。お前のような獣人でも御大層にモノは考えるのだな 隊がお前に期待しているのは、その頭よりも鼻と脚だと思うがね -- アジャンクール
- だろうな。故に鼻と脚が利く内は考え事も許されるわけだ。(カチリと破片を拾い上げる)
……。仮に、この食器が、お前の物だった場合。 ……お前は私にどのような罰を課すだろうか、鼻と脚のない君よ。 (皮肉を言って笑い、胡坐をかき改めて男に向き合う) -- クギナ
- ……野蛮な獣人風情がこの私に一丁前に皮肉とはな。全く不愉快な犬っころだ
(眉間に皺を寄せて、殊更強く舌打ちを響かせる) (だが、問われれば、ほぼ即答で) たかが獣人のする事だ。それこそ、小言の一つも言うだろうがそれで終いだ 人間相手なら、弁償を迫るだろうがな……ああ、しかし、そうだな、その程度の出来の食器なら、まぁ頭の一つも下がればそれで十分だろう 罰は、受けるモノが戒めとして受け止めれば、私からすればそれで十分だからな ……それがどうした? まさか、その考え事のために食器を壊したとでも? -- アジャンクール
- ああ。(素直に首肯する)訪れた国で「罪と罰」に触れたんでな。
(口調が目に見えて砕ける。何を原因としてか警戒も解かれている) 戒めか。……ここからは思考の遊戯だ、いつ去っても構わんが。 例えばこの皿が、二つとない、高価で、高級で、思い出の詰まった、お前の大切な皿だったら、与える罰はどうなる。 それに応じて比例して増えるわけか? -- クギナ
- ああ……だと!? この獣人何をふざけて……!!
(しかし、思考の遊戯、などと言われれば、一応は学者をやっているアジャンクールからすれば、決して退けない) (しかも、その言葉を発した相手は、獣人なのだ) (看過できようはずもない) その仮定に従うなら……感情で言えば。私はその相手を二度と許さないだろう 当然だ。覆水盆に返らず。割れた皿は割れた皿だ。修復できるだのなんだのと謳われたところで、私は絶対に許さないだろう 割ったというその行為が問題なのだ。私は決してその相手を許さない (断固とした口調でそう言い切り……一拍置いてから) だがな、獣人。それは感情の話だ 法に従うならば、私はその相手に皿一枚分の謝辞を求めて終わりだ せいぜい賠償請求を求めて終わりだろう 当然だ。いくら私にとって大切なものであろうと、その皿は所詮皿でしかないからだ それは私にとっては大事なものであろうが、他人からみればただの皿だ。それ以上でもそれ以下でもない 故に、与えるべき罰も、ただその皿一枚分であるべきだ それが、理性ある法というものだ ……例え、どんなに私の感情がそれを許さないと叫んだところでな 私個人は皿を割った者を憎むだろうし嫌うだろう だが、その憎悪がそのまま法に全て反映されては、法は成り立たん 罪も罰も同じことだ。それはただの事象として扱うべきだ。それが如何に難しい事であろうとな -- アジャンクール
- 成程。じゃあ、ヒトの中では罰は二段構造ということか。
(顎の下を撫ぜ、少し長めに考えてから、牙ある口を開く) 面倒じゃあないか……? その言に従うとするなら、理性ある法とやらは、本来皿を割られたはずのお前をこそ罰しているように思える。 事象として、感情を殺して受け入れることを、皿を割った俺を皿一枚分で許さざるを得ない。 法に従ったときに傷つくのはなぜか、皿を割られたお前というのは、なんとも不自由な物に思うが。 皿を割った俺を、感情で罰したいとは思わないのか? 事象と扱って納得できることばかりでもあるまい。 (小男の熱ある弁に対して、子供のような疑問を投げた) -- クギナ
- (問い返された言葉に、アジャンクールは額に青筋を浮かべ、いかにも不愉快といった様子でまた舌打ちをする)
全くその通りだ、面倒極まりないぞ獣人 だがな、その面倒を省いた場合、まず、私の感情から言えば、お前のような獣人が……それも私からすれば害獣そのものの狼男が一丁前にそうベラベラと弁舌を回す事自体が不愉快極まりない 感情に従って自由に生きて自由に法を解釈していいというのなら、私は「たかが獣人が、この私に対して知った口を利いた罪」を此処で罰してもいいということになる (そう、一気に捲くし立ててから……嘆息と共に肩を竦める) だが、それが理不尽なワガママでしかないことは、誰の眼にも明らかであり、仮に私がその罰を私なりに解釈した罪に応じて執行した場合……罰されるのはまぁ、順当に見て私だろう ……結局、それが答えといえるな いいか、獣人 不自由の中にいてなお、その不自由を理性的に受け止められる知性こそが……人の秩序の誉れだ 檻は何も内側を束縛するためだけにあるのではない。外側から内を守るためにも機能するからこそ、檻なのだ ……もっとも、根っから暴力で野に生きることも出来る獣人には、分からん感性かもしれんがな -- アジャンクール
- ああ。面倒極まりないな。理解も、出来ているようで出来ていないのだろう。
(口の端を爪ある指で探った。まだ、人声の発音は慣れない) (そういう風に出来ていないにも関わらず、そういう風に生きていることは、面倒で不自由である) (そう言いかえられれば、非常に飲み込みやすい。「たかが獣人が、人語を介して物を尋ねること」をこそ、法と同じ防衛機能を有する不自由が齎す防壁だ) (立場と置かれている状況を示唆して振るった弁は、思った以上に自分に浸透した) ……お前は、物を知っているな。 名は? お前という法廷では、誰何も罰されるか? (皮肉を交える) -- クギナ
- 理解出来ているようで出来ていないなど……知った口を!
(一瞬頭に血が上りそうになるが、そこで、大きく一度深呼吸をして、頭を振る) ……お前のような獣人にそう言われる事は全く業腹だが、それを認めない程愚かであるつもりもない まぁ、それが事実だろう 理解できないからこそ、無理矢理枠に放り込んで知った気になるのが、学問の本質だ (皮肉の回る獣人の舌に、思わずまた眉間に皺を寄せる) ……名を訪ねるなら自分からというのが人間の礼儀だが、獣人のお前にそれを求めるのは酷と言うものだな 故に名乗ろう。我が名はリオネール・ヴィーヴス・ド・アジャンクール 尋ねられた手前名乗りはするが、私はファーストネームを呼ばれるのは嫌いだ。獣人であるなら殊更だ 教授、もしくはアジャンクールと呼べ -- アジャンクール
- 分からないことだらけだよ。この国の法も、そうやって良くわからない頭のいい誰かが作るんだろうなということだけはわかる。
皿一つ割っただけで死罪になる国よりは、皿を割る俺は少しばかり住みやすいのかもしれん。 名乗らずとも、ここでは他と混ざるまいと思ったが、そんな礼儀もあるのか……。 キョウジュ、教授か。アジャンクール。……難しいな、呼び方としても長い名だ。努力はするが忘れるやもしれん。 クギナ=ガリューカ。まあ、イヌでも獣人でもなんとでも呼ぶといい。 (皮肉ではない様子で、呼称や蔑称をなんとも思っていないらしい) ……皿の報告をしてくる。括り首になったら笑ってくれ、人。 (膝を叩いて立ち上がると、皿の欠片を手に持ったままのそりと巨体が歩いて行った) -- クギナ
- 忘れても構わん。獣人にそこまでは期待していない
だが、私はお前の名は覚えているだろうが、それでも名は呼ばん (と、言い放ったところで、確かに名乗りを聞く必要もなかった事に気付き、思った以上に獣人の頭が回る事を認めざるを得なくなる) (それこそが、アジャンクールにとっては全く忌々しい話ではあったが) (苛立たし気に舌打ちをして、その背を見送ってから) ……ふん。皿一つで死罪に括り首だと? バカらしい。なら次は、皿に触れる事が罪になるにきまっている (そう、一人ごちた) -- アジャンクール
- 受付 --
- (軽食売り場の横で、乾燥肉を無言で齧っている)
(上手く手を使えないのか肉の破片が少しだけ零れている) -- クギナ
- 受付 --
- チッ……
(受付から戻り、椅子に座ったところで、丁度、靴紐が切れた) (忌々しげに、応急処置として、千切れた靴紐を結び直している) -- アジャンクール
- いつも思うんですが、どうして教授はそんなに世界全てに恨みを持ったような顔つきと舌打ちするんです?
(そう言いながら自分の席で書類をまとめている女。顔を見ればからかい半分と書いているのが見て取れる) それとも、この職場自体になにかご不満でも? -- アレックス
- あ?
(そういって、アジャンクールが顔を上げた先にいたのは、桃色の髪と、碧の大きな瞳が特徴的な同僚……アレクシア・メイフィールドであった) (顔に書かれたからかい半分という意図を見て取って、アジャンクールは更に顔を顰めながら、吐き捨てるように呟いた) そりゃ私がこの職場の低賃金どころか、この世界全てに不満を抱いているからだ。でなけりゃ、学者なんて世界の不満を暴こうなんて生業はやらない 気に入らないものを気に入る枠に納める事が私の仕事だ その上、この善良な私に対して、神が与える事といえばこの靴紐が千切れるハプニング程度のものだ エンターテイメントを提供してやったんだから、何かしら見返りを寄越せと、天にむかって嘯きたくもなるというものだ -- アジャンクール
- ははあ。でもそれなら良かったですよ。私の顔見て更にしかめっ面するから、お前と仕事すること自体をゴメンだ、とでも言い出すかと思いましたからね
(皮肉、というよりは冗談だと言いたげな声色だ) 確かに、分からないことをわかるように言語化し、分類し、理解し。それにより恐怖を取り除く。私は教授みたいに明晰ではないけれど、素晴らしい仕事だと思いますよ ただ、神様はそれらを自分で作ったのにお前らは今更何を? とでも思っているのでしょう。なので褒美もくれないんですよ。きっと、ね -- アレックス
- どこかの獣人と組むよりは幾分かマシとは思っている。私は文明人なんでな
(荒く鼻息を吐いて、眼鏡をなおす) (しかし、続けてアレックスの言った事に何か思う所があったのか、アジャンクールは更に眉間の皺を深くした) なぁ、アレックス君。君は、神が全ての尺度を……例えば、人間の幸・不幸を決めるような尺度などを、神が事前に作っていると思うかね? -- アジャンクール
- みなさんそんなに悪い方ではないんですよ? ただ文化的な違いとか……はい?
(そう問われると、顎に指を当てたまま一点を見つめ) …あまりこんなことは言いたくはないですが、私は不信神なほうですし…そうは思いませんね 少なくとも、この世界に誰か設計者がいたとしても、人、あるいは動物でもいいですが、幸福かどうかは自分が感じるかどうか、だと思います。 どうしたんです? 急に -- アレックス
- (アレックスの回答を静かに聞いて、一度唸ってから、アジャンクールは大儀そうに頷いた)
……まぁ、確かにそれが全てだな 私もそう思う。君の言う通り、所詮、個人の幸福度など、個人の感性に依るものだな では、こう聞こう、アレックス君 仮に、君がとても不幸な目に合っているとしよう 周囲の人間も……まぁ過半数以上くらいは、君の境遇が不幸であると認めたとする その場合、君は……君よりも幸福な人間達には、何を求めるかね? その幸福な人間たちが「自分も不幸だ」と嘆いたら、どう思うかね? -- アジャンクール
- それは、ノプリス・オブリージュ的な義務に対しての話ですか? だとすれば、私が求めずとも何かしらの援助が行われるのかも知れないです
そうではなく、私自身が能動的に何かを求める、のであれば……まず境遇を、その状態を、抜け出すためのきっかけになる仕事や、あるいは…そこから離れることもあるのかも知れません その人たちが自分も不幸だ、と嘆くのであれば…私には、話を聞くことくらいしか出来ませんね。人が求めるものは百人居れば百通りあるのでしょうし。私は商家に居ましたから、人の欲望は際限もないのかも知れません -- アレックス
- ノブレス・オブリージュ、か……
(高貴なるものの義務) (元が貴族であるアジャンクールにとっても、馴染の深い言葉だ。親族……特に父と兄が、何かにつけて語った言葉でもある) (富める者の義務を果たせ) (その富は無から湧いて出たものではない) (生きるに困らない以上の富を持つからこその義務。言い換えればそれは……幸福である事には責任が伴うと、言い換えることもできるのではなかろうか?) しかし、人の欲望には際限がない、か…ははは、全くそうだ。君の言う通りだなアレックス君 せいぜい、際限のない欲望に対してしてやれることなど、確かにそれを見聞きしてやることくらいなものだな (幸福を指数化したのなら、それは富を指数化した貨幣のようになるのだろうか) ありがとう、アレックス君。参考になる意見だった しかし、そういう事なら、神は存外にこの世界を愛しているのだろうな -- アジャンクール
- …しかし、不思議な質問をされますね。あまり考えたことは無かったですが…
(言われてみれば、自分もそうなのだろう。元いた場所は不自由はないかもしれない。けれど、それは幸福ではない、と、感じてしまった。だから、私はここに居るのだろう) いいえ、少しは役に立ったのなら幸いですが… どうしてです? さっきまでは神を呪い殺してもおかしくなさそうな顔付きでしたけど -- アレックス
- 何、少し思う所があってな
(そういって、立ち上がり、外套の裾を翻す) まぁ、これは私の見解でしかないんだがな (そう、一言添えてから、アジャンクールは眼鏡をかけ直し) もし、私が神であるなら……自分の尺度で作りだした不幸で勝手に絶望している人間とやらを眺めるのは、中々愛すべきエンターテイメントだと認識するであろうからな (それだけ言って、また、受付と二、三話をして、外に出て行った) -- アジャンクール
- (その後ろ姿を見送る、頬杖をつき)
…でも、その自由さにこそ、人間が人間である意味が埋もれてると思うんだけどなぁ…、というか (そこまで世界は穿った見方をせずとも、十分面白いと思う。それは、自分の見識の浅さからだろうか?) (あるいは、初対面で教授と呼べ!と嘯いた、アジャンクールというあの男がペシミストすぎるのか) 私も最終的にああなるってこと? 人生って大変なんだなぁ…… (不幸の国と書かれた書類をファイルし、日付順最後に並べると、彼女もその場を後にした) -- アレックス
- 受付 --
- あ、ここだここだ。(何かの紙きれをチラ見しつつ受付に近づく白衣姿のちいちゃいの)
こんにちはー? -- ノーザ
- あ? なんだ、このチビは?
(そう、声を掛けたのは、別段他人の事をチビなどと呼べない程度の小男) (成人男性としてみれば小さな背丈で、少女を見下ろす) -- アジャンクール
- チビではありません! ……や、身体がちいちゃいのは自覚あるけどね?
おつとめご苦労様です兵士さん! ……それか、従軍の学者さんかな?(少なくとも近接戦闘が得手には見えない相手を見上げて首を傾げ) あたしはノーザ・トーカー! 本職は薬魔術師でこの国ではお医者さん兼薬師として働いてるの!(ほら、と朱印入りの国王直筆免状を見せる。) -- ノーザ
- そんなところだ。私はリオネール・ヴィーヴス・ド・アジャンクール。魔石学をやってる地質学者だ
名乗られた手前名乗り返しはしたが……私はファーストネームで呼ばれるのは嫌いだ。アジャンクール、もしくは教授とでも呼びたまえ(片手で眼鏡を直しながら、免状を一瞥する) とりあえず、そちらの素性はわかった。用件はなんですかな? トーカー女史 -- アジャンクール
- 魔石学のアジャンクール教授だね、よろしくおねがいします。(背伸びして右手伸ばして握手を求める。ぷにぷにかつ体温が高い)
たんとーちょくにゅーに言うと、ごあいさつと営業です! あたしもつい先週赴任してきたばっかりでね。いろんなところにうかがってるの。 正式な部隊だから医務官さんとかいるだろーしその職分をおかすつもりはないけど……急病の時とか、ケガ人がたくさん出ちゃって手が回らない時とか、そんなときにあたしのことを思い出してくれたら嬉しいなって♪ -- ノーザ
- そうか、まぁ営業熱心なのは結構な事だな(そう言って、男にしてはいかにも頼りない手で握手を返す)
そういうことなら、うちは人手不足の上に編成が全体的にいい加減だ。君の仕事もまぁそれなりに転がっているだろう とはいえ、うちは仕事柄専ら戦うより逃げる事ばかりで、君の仕事を増やしてはやれんかもしれないが……まぁ、有事の際はよろしく頼むとしよう -- アジャンクール
- 増えないなら増えないでいーんだよ。元気で働けるならそれに越したことはないもんね。(医者と葬儀屋の仕事は少なければ少ないほどいい、ってね。とばかりに真顔でさらっと宣う)
それじゃあ教授、あたしはこれで失礼するね? あ、これお近づきの印、日持ちするから休憩のときとかに食べてね!(滋養強壮に聞くシロップ状の魔法薬を練り込んだスコーンを置いていった) -- ノーザ
- 御苦労。それでは、トーカー女史もお気をつけて
(と、見送ると、溜息を一つ) いくら、人手がないとはいえ……女子供が魔女の真似事とはな 嘆かわしい話だ こんな辺境では、子供に子供らしくともいってられんということか (スコーンを受付のテーブルにおしつけて、そのまま、どこへなりと出て行った) -- アジャンクール
- 受付 --
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