名簿/485919

  • 黄金暦225年 1月 ゼナン近郊 帝国軍幕営地
    (ゼナン攻略戦に於いて獅子奮迅の働きをし、更には占領後の治安維持……とは名ばかりの略奪……においても高い実力を示している廣族一党に対して勲章が授与されることとなった)
    (授与式は簡易にして執り行われることとなり、その勲章を贈ることになった人物は……先日、師団として認められることになった六稜軍の長)
    (大爛帝国第72皇子 宗爛)
    王理旦。先の戦いに引き続き、ゼナンにおける現地での治安維持への尽力。大儀である
    貴殿の働きを認めたゾドの玄爛閣下から、玄武勲章が贈られた
    拝領せよ
    (六つ目の異形面をつけたまま、簡易の授与式を事務的に行う) -- 宗爛 2012-08-08 (水) 23:26:11
    • 真に光栄なる計らい、謹んで拝領いたします(その皇子の前にて、片膝を地に着け礼の形を執るのは、蜂を模した仮面の少女)
      我ら廣族一党、この誉れを新たな誇りとし、百毒となりて万敵を駆逐することを改めてお約束致しましょう(勲章を掌に受け、滑らかに謝辞を口にする。若き皇子と千の同胞を前に、長として不足の無い振る舞い)
      (歳の頃に見合わぬ両者のやりとりは、内に歪さを含みながらも、極めて整然としたものであった) -- 王理旦 2012-08-09 (木) 00:08:02
      • うむ。今後の働きにも期待する
        (若年といって差し支えない2人のやりとりは、周囲にいる壮年の部隊長たちなどには面白いものではなかった)
        (位の高い者達の中からは、かすかに陰口のような囁きも聞こえる)
        (しかし、2人ともそれに動じる事もなく簡易の授与式を恙無く、厳かに行う)
        (最後に勲章を理旦の首にかければ授与式は終わる。そして、首に勲章をかけるために顔をよせたところで、仮面越しに宗爛が囁く)
        ……近く、汝等の軍勢は北進か南進を選ぶこととなる
        利を欲するならば北進し……中央戦線の戦列に並べ。悪いようにはせぬ
        (そして、顔を離せば普段のように振る舞い、踵を返して去っていった) -- 宗爛 2012-08-09 (木) 00:20:51
      • (仮面の内で、ぱちりと小さく瞬いた。それでも周囲に悟らせることはなく、あくまで厳かに一連の儀礼を終えその場より下がる)
        (側近を傍らに天幕へ戻る途中、脳裏で再び皇子の告げた言葉を反芻した)
        (知る限り、第七十二皇子は決して暗愚な人物ではない、しかし同時に手段を選ばぬ者でもある)
        (あの皇子が廣を炊きつけるならば当然思惑があっての事だが、此方としては皇族の争いにも中央の謀略にも関心は無い)
        (ならば避けるか、否である。そこに敵がいるのならば打ち破るのが廣、芯まで蟲食み蹂躙するのが倣い。そうして威を増すことで、この一族は生き延びてきた、それこそが廣にとっての利である)
        ――言われるまでも無い(結論は単純。廣は廣の意志に基づき屍を築きあげる、ただそれだけの事だった) -- 王理旦 2012-08-09 (木) 00:59:01
  • 黄金暦224年 10月
    ゼナン近郊 帝国軍幕営地 -- 2012-08-06 (月) 01:35:59
    • この数カ月、廣族筆頭王理旦は多忙を極めていた
      あの恐るべき『柱の騎士』を力で抑えこみ得る戦力として赤蟻隊は絶えず前線を駆けまわり、漸く要塞を落とし疲弊したところへ新たな怪物、神国の神殿騎士達の登場である
      毒蜂も恐れず、鎚鉾の一振りで赤蟻の頭を粉々に吹き飛ばす人外相手では、さしもの廣族も無事では済まない
      幾人もの同胞が討たれ、また貴重な戦力である『蟲』達も、その数を日に日に減らしていった為、大隊は再編を余儀なくされていた -- 2012-08-06 (月) 01:47:37
      • 本国からの補充に加えて、他の部隊で操り手を亡くした蟲をかき集め、蟲を亡くした蟲使いに与えて、新たに戦列に並べる
        無論、蟲を慣らすのは口で言うほど簡単ではないが、そこは蟲使い廣族の腕にかけて何とかするべきところである
        同胞を信頼するが故に、そこに疑う余地は無い
        一連の仕事を終え、ようやく自由な時間ができた頃には、すっかり日も暮れて月の昇る夜となっていた -- 2012-08-06 (月) 01:56:53
      • 少し、散歩をしてきます
        (側近達に告げて、廣の首領は一人天幕を離れた) -- 王理旦 2012-08-06 (月) 02:00:20
      • (乾いた土を踏み、見晴らしの良い小高い丘に立つと、幕営地の様子がよく見える)
        (あちらこちらでちらちらと輝く火、人も蟲も今はその体を休め、腹を満たし眠りにつき始める頃合いだ)
        (やがて視界を地上から空へと移し、そこで彼女は仮面を外す) -- 王理旦 2012-08-06 (月) 02:17:15
      • (ひやりとした外気が肌に心地よい、ぎゅっと目を閉じてからゆっくりと開き、深く長く、溜息を吐き出して頭上の月を見上げる)
        (曽祖父の跡を継ぎ、一族を率いるようになって早一年と数ヶ月。曽祖父の代からの側近達が隙無く支えていたとはいえ、十七、八の小娘にとっては著しい重責であった)
        (だが、それも慣れてしまえば耐えられないものではない、心構えはとうの昔にできていた)
        (蜂や蟻の女王は決して君臨者ではない。彼女たちは群れという機構の一部に過ぎないのだ)
        (自分の役割もまた同じ、首領と言う名の群れの一部として同胞を取り纏め、導く、ただそれだけの存在だ)
        (だからと言って、不満も嘆きもありはしない、自分には“廣”としての誇りがある)
        (この仮面を付けている間は“廣”でいられるはずだ、少なくとも) -- 王理旦 2012-08-06 (月) 02:30:08
      • (指先に力を込め、強く握った仮面を懐に納めると、一陣の風が髪をかき上げる)
        (その冷気にふと気を緩めて、ゆったりと唇を弾ませた)
        (口遊むのは古い廣の歌、山深き魔境に生きた祖先の歌であり、幼い頃に聞いた子守唄)
        (紡がれる歌が夜風に乗り、同胞と蟲達の眠る幕営地を流れ、何処へともなく吹き抜ける)
        (戦に疲れた彼らの耳に届くそれは、或いは微かな癒しかもしれなかった) -- 王理旦 2012-08-06 (月) 02:51:50
      • (歌い終え、丘を離れる前に彼女は再び仮面を付けた)
        (そうして少女は“廣”へと戻り、また次の戦場へと向かう) -- 2012-08-06 (月) 02:55:55
  • 黄金暦 223年 5月 -- 2012-07-22 (日) 12:19:40
    • 帝国領土の西の果て、ガルガの門へと繋がる長大な街道
      青天の下を進むは異形の隊列 -- 2012-07-22 (日) 12:22:39
      • 遠目には蟻の行列にも見えるその一団、構成するのは正しく蟻、馬や駱駝よりも遥かに巨大な蟻が
        蠍や蜈蚣、種々様々な蟲を伴い群れを成す -- 2012-07-22 (日) 12:31:30
      • 旗を掲げ先頭を征くのは仮面の少女、彼女に導かれし妖蟲の群れが、遠き西の戦場へと下り行く -- 2012-07-22 (日) 12:33:31
  • アリだー!ックス -- 2012-07-22 (日) 09:30:24
    • アリさんとありさんがごっつんこーっくす -- 2012-07-22 (日) 09:42:50
      • (こやすをもっしゃもっしゃする蟻) -- 王理旦 2012-07-22 (日) 12:14:04

Last-modified: 2012-08-09 Thu 00:59:01 JST (4301d)