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十字騎士団【クロスナイツ】


ギルド内部 Edit

アベルティオ>組織/十字騎士団 シノ>組織/十字騎士団 ディナーシュ>組織/十字騎士団
チャセ>組織/十字騎士団 グラス>組織/十字騎士団 ヴァージニア>組織/十字騎士団
エアルドール>組織/十字騎士団 レィガー>組織/十字騎士団
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お名前:
  • 【壱の5】 -- 2014-09-22 (月) 01:39:33
    • (皆が帰った後の詰所)
      (一人、琥珀色の液体の入ったコップを片手に、ジェンガを組み立てている)
      (酒精の匂いこそ漂わせているが、その指先は緻密に動き、静かに木片を抜き、塔の上へと重ねた)
      (一つ、また一つと塔を高くしていきながら、時折思い出したように酒盃を傾ける)
      (すでに周囲は暗い。電灯を消した仄暗い月明かりの中、円卓を前に一人の男が無表情でジェンガを組み立てている)
      -- シノ 2014-09-22 (月) 01:41:42
      • (背後で、扉が――ゆっくりと開く)
        (だが、男は振り返らず、片目を瞑ってジェンガの一片を指先で抜く)
        (口元に微笑を讃えて酒盃を振ると、その無粋な来訪者に向けて言葉を投げる)
        当騎士団の営業は、終了しているんだけどなあ。
        それとも、そろそろ消灯だから早めに家に帰れというありがたいご助言かな。
        (肩を竦めて、ジェンガの木片を指で振る)
        -- シノ 2014-09-22 (月) 01:46:25
      • (暗がりの中、男は目を細めた)
        (シノが振る木片がジェンガのそれであることを暗闇でも察し、目の前の男が酒を片手に遊戯に興じていたことを知り、嘆息する)
        ……暗闇で何をしているかと思えば。
        耄碌するには早かろう。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 01:47:29
      • ハッハ、言うね。
        ……耄碌はしていないけど、少しばかり骨は休めさせて貰っているかな。
        良くできている遊戯物だったので、昔を思い出していたところだよ。耄碌も懐古も同じだというのなら、そうかもしれないがね。
        まぁ、それは、他人に言えたことじゃないだろう、レィガー。
        偶然、こんな夜更けに扉を開けた先にボクがいた、なんて言い訳をするつもりはないんだろう。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 01:52:22
      • 第二正規騎士団長、と。役職で呼ばれるか、或いは名前の後にその呼称があれば、そうして場を辞していたかもしれない。
        正直に言えば、情けない話だが、名で呼ばれて少しほっとしたよ。心遣いに感謝する。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 01:54:11
      • (緊張しているという演技で逆に緊張を解くつもりだろうなと、古い付き合いなので理解出来てしまう)
        (だが、そうして場の空気を緩めてくれようとしているのなら、悪い話を持ってきたわけではないだろうと力も抜けた)
        ……まさか、大本営直属の3人しかいない正規騎士団の団長の一人が、個人としてのシノ・ベックリンに会いに来たなんて幸運がさ。
        ボクの人生に残っているとは思えなくてね。
        もし、会いに来るとしたら、恐らくだがこちらは友人の一人だと思っているレィガー・シュルツマンで来るんじゃないかと、そう思ったのさ。
        (背中を向けたまま酒盃を振る。中で琥珀色の液体が踊る)やるかい。生憎と安酒だけどね。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 01:57:24
      • ありがとう、こちらも友人の一人だと思っているので、また少し気が楽になった。
        (白髪、白髭の筋骨隆々の壮年は椅子の一つを引き、そこに座る)
        ……あまりやりすぎるな。(小さく、苦笑を漏らす)
        それとも、まだ酒の力を借りねば、忘れられないか。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 02:02:42
      • (その言葉に、指先が初めて止まる)
        (表情にも、感情にも出さないようにして、ゆっくりとレィガーという男の顔を見る)
        (鼻先から頬に掛けて、一文字に斬られた傷が目を引く壮年男の顔が、月明かりに照らされている)
        (その表情には悲痛さも、無念さも、謝罪も後悔も懐古もなかった)
        (そこでようやく気づく。……恐らく、この男は『過去を過去として飲み込めている』のだ)
        (そうすることで、前へと進むことを、選んだのだろう。小さく笑いが漏れた)
        ……ボクはさ、君が思ってるよりずっと弱い人間なんだよ?
        -- シノ 2014-09-22 (月) 02:09:04
      • かもしれんな。少なくとも私は、シノのことをシノ以上に知っている訳ではない。
        その悲しみや無念の一端を理解することは出来るかもしれないが、それも私の視野の中での話だ。
        故に友人として、その身を慮ることしか出来ない。私も……私自身の無力さだけは、他人よりも良く分かるからな。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 02:10:34
      • ……おかしいかい、君から見れば。
        ボクがここで酒を飲んでいるのが。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 02:11:18
      • おかしいな。……君は、私と肩を並べていた頃は、酒精に触れすらしなかった。
        私は君が酔ったところを見たことがないし、暗闇に一人で居るところも見たことはない。
        だから……少し声を掛けるのが遅れた。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 02:13:30
      • 遅れた、かな。相変わらず間の測り方は適切だと思うよ。
        流石、軍団を一纏めにする騎士団長だと思うが、これは君にとっては賛辞にはならないだろうね。
        うちのアベル君にも少し見習ってもらえば、彼自身の成長につながるだろう、なんて感想が湧いてきてしまう。
        ……それをボク自身が促すには、少しばかり背負うものが重すぎるけどね。
        (静かに、酒盃を傾ける)
        -- シノ 2014-09-22 (月) 02:17:28
      • ……シノ。
        私は少なくとも、またもう一度君と肩を並べて軍団を指揮したいと思っている。
        これは、偽らざる私の本音だ。酒精も入っていない頭で呟けば君は笑うかもしれないがね。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 02:19:00
      • 笑う笑わない、で言えば笑ってしまうかもしれない。
        ……レィガー、ボクには無理だよ。それは、無理な話だ。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 02:19:40
      • 話は……私が付ける。文句を言う者は、恐らく居ないだろう。
        あの時、君の行動は正しくなかったかもしれないが、君の判断は正しかった。それは、あの場に居た誰もが知っている。
        君を必要としている場もあり、君が剣を取る理由もある。
        ――私は、宵闇で背中を向ける君の背に声を掛けるのは、これを最初で最後にしたい。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 02:21:53
      • 買いかぶりすぎさ。
        ボクの代わりはいくらでもいるし、恐らくそちらの代わりの方が使い勝手はいいと思うよ。
        ……レィガー、君は立場ある人間なんだから、妙な拘りは捨てるんだ。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 02:23:00
      • ――シノ。
        (顔を逸らす男に向けて、白髪の騎士は手を伸ばす)
        (肩を掴んだその腕の肘が木の塔に触れ、円卓に塔が倒れた)
        (少しの間、静謐が空間を包む) -- レィガー 2014-09-22 (月) 02:25:06
      • (これが男女なら、愁嘆場にも見えて笑えたかもしれない)
        (ただ、どうしても笑えなかった。目の前でこちらを見る男は、本気で自分を買い、案じてくれているのは理解できていたから)
        (その視線を正面から受けることこそ出来なかったので、小さく嘆息する)
        声が、するんだ。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 02:28:11
      • (シノの声に眉根を寄せ)
        ……声? -- レィガー 2014-09-22 (月) 02:28:44
      • ボクは……本来居るべき場所に居なかったから、そんな声が聞こえているはずはないんだけどね。
        ただ、声が聞こえるんだ。確かな声が。
        悲痛に、切迫した声で……ボクに助けを求める声が。
        もしこの場に、シノという男が居れば、もしかしたら何か変える事が出来たかもしれないという無念の声が。
        (一拍置く)
        (ため息は、酒精を混じらせて、少し湿っていた)
        ――聞いたはずのない声が、聞こえるのさ。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 02:30:48
      • シノ……。
        それは、お前の心が勝手に生み出している……お前の罪悪感が形を成したものだ。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 02:31:27
      • (口の端だけで笑う)だろうね。
        それは、ボクもわかっているし、聞いたことがない声が聞こえるはずがないのも分かる。
        でも、聞こえる物は仕方がないんだ。
        そして、それが聞こえる限り、ボクはきっといつか決定的なところで踏んではならない足踏みをするだろう。
        そうなったとき、足並みの揃わないボクは、恐らく君にも迷惑を掛ける。
        それは、あまり笑える話じゃないだろう。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 02:35:38
      • その時は……私や他の人間が支える。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 02:37:17
      • ――それだけは、ボク自身が、尚更許せないのさ。
        そうなれば、君の言う通り、騎士としては耄碌してると言っていい。
        この期に及んでそんな生き恥を晒すわけにはいかない、なんて小僧みたいな矜持は、まだいっちょ前に持ってるんだよ。
        ……だから、レィガー。それだけは、無理なのさ。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 02:39:50
      • (喉まで出かけた声を、何度か飲み込み)
        (その全てが何の意味も成さないことを知り、肩に置いた手を下ろす)
        ………。
        ……もしいつか、その声が聞こえなくなる時があったら。その時は声を掛けてくれ。
        (大きく息を吸い、吐く)……時間は、まだある。その時間も、私は用意出来る。だからこそ、この立場に収まったのだからな。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 02:43:14
      • (この時ばかりは、付き合いが古いことを恨めしくも思った)
        (飲み込んだ言葉の中に、おそらくは「自分が前に進まなければ、死んでいった者も浮かばれない」と、そういう直接的な叱咤もあったはずだ)
        (だが、それはその言葉を掛けられて前に進める人間には有用である打擲になるが、それでも前に進めない者に行えばただの暴力となる)
        (そしてこの察しのいい男は、自分がその言葉では前に進めないことを悟ったからこそ、その言葉を掛けなかったのだろう)
        (器と、そういう言い方はしたくないが、良き器に成長してくれたことを、友人として嬉しく、そして申し訳なく思った)
        ……悪いね。
        (そんな罪悪感があったからか、言葉は少しだけの偽りを込めてすんなりと出てきた)
        でもさ。……少しだけ前向きな話をするとさ。
        ……君が思うより、ここは悪い場所ではないよ。少なくとも、宵闇と呼ばれるほどの場所ではないと思っている。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 02:47:35
      • この場所……がか。そういう意図を持って宵闇とは言ったつもりはなかったんだがね。
        (少し力を抜いて笑い、肩を竦めた) -- レィガー 2014-09-22 (月) 02:51:24
      • おっと……藪蛇か。或いはそう思わせるくらいには、自分も気づいていないうちに愛着が湧いていたのかもしれない。
        ……そうだね、割りと、居心地はいいと思っているよ。
        団員一人一人のことも、団全体の空気が取り立てて良いわけでも、調和がとれているわけでもないけれど。
        ……ただ、少しだけこの空間のことを、ボク自身は気に入ってはいるんだ。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 02:53:10
      • それは多分……君の評価の中では一番の評価なんじゃないかな。
        ……私が入れた外来の茶にすら、そんな賛辞は貰えなかったはずだ。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 02:54:43
      • アレは単純に口に合わなかっただけさ。ボクの評価なんてそんなものだよ。
        ……ただ、ボクも今気づくところなのだけれど、もしかしたらすこしばかり幼稚な独占欲はあるのかもしれない。
        誰もが使える遊具や場を、自分の好きなようにしたいと思うような、そんな心がね。
        (倒れてしまったジェンガを、また一つずつ組み立てる)
        (一本ずつ、今度もまた倒れるかもしれないその塔を、一本ずつ)
        だから……少しばかり、見ていてくれないか、とも思う。
        君から見れば、きっとそれは耄碌しているような緩やかな歩みに見えるかもしれないけどね。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 02:57:28
      • (その僅かに韜晦の混じった言葉に、男は静かに笑った)
        或いは、その言葉が聞けただけでも、ここに寄った価値はあったのかもしれない。
        ……分かった。今は……君の言う通りにしよう。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 02:59:32
      • 苦労を、掛けるね。あと心配も、か。
        (酒盃を少しだけ傾けて呟く)……ああ、そうだ。
        迷惑ついでにさ、一つだけ教えて欲しいことがあるんだけど、いいかな。……まあ、この聞き方は少々卑怯だな。
        エアルドール・リトヴィヒという騎士、君は知っているかい。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 03:02:13
      • ああ、知っている。優秀な騎士だ。
        確か士官卒だったか……私の率いる第二正規騎士団の分団である下部騎士団の団長を務めているよ。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 03:03:47
      • (少しばかりきょとんとして相手の顔を見て)
        (少しだけ間を置いてから尋ねる)
        ……余り驚かせないで欲しいもんだ。君の下部部隊なのか。
        いやはや……世間は狭いというか、なんというか、だね……。
        (静かに目を細めて頬を掻いた)
        -- シノ 2014-09-22 (月) 03:05:16
      • ……彼について、何か気になることでもあるのか?
        面談を希望するのであれば、それも考慮に入れて話を進めるが。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 03:06:07
      • いや、それを聞いて、少しばかり気が変わったよ。
        (ぼそりと、口の中だけで呟く)……それは、あんまりにもフェアーではないからね。
        彼の働きを君が買っているのであれば、彼はその場所が適材適所なのだろうと思うからね。
        ……ありがとう、少しばかり気が晴れたよ。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 03:07:46
      • 私で良ければ、いつでも話に来てくれていい。無論、こちらも友人として度々邪魔はさせてもらうつもりだからな。
        もちろん、こうやって勤務外での話だが。 -- レィガー 2014-09-22 (月) 03:08:57
      • いい歳した大人の男二人が、間に酒も交えずに語るのは辛いだろうから、相伴に酒精を連れてきてくれるのであればいつでも歓迎するよ。
        ありがとう、古い友人。
        -- シノ 2014-09-22 (月) 03:10:02
      • こちらこそだ、古き友人よ。
        (大仰な会釈をして、男は詰所を出て行く) -- レィガー 2014-09-22 (月) 03:11:19

      • (詰所に一人残り、ジェンガを見つめながら目を細めた)
        ……レィガーは、知らない、と。
        じゃあ、それは、きっと誰かが『止めて』いるんだろうな。
        ……だとしたら。
        (小さく、嘆息する)
        少しばかり、面倒なものを相手にしなければならないかもしれないね……アベル君は。
        (一本だけジェンガを抜くと、それを塔の一番上に立てて、小さく肩を竦めた)
        -- シノ 2014-09-22 (月) 03:13:44
  • 【壱の4】 -- 2014-09-07 (日) 06:56:25
    • (苛立ち混じりに十字騎士団の詰所の扉を開ける)
      ……何やってんの? 三人揃って。
      -- グラス 2014-09-07 (日) 06:57:49
      • あ、グラスさん。ぐ、グラスさんもやりますか……?
        楽しいですよ、『ジェンガ』。
        -- チャセ 2014-09-07 (日) 06:59:03
      • ……このディナァシュ・ロックニィィィィィィィに、幽玄なる静寂をくれ。
        ――惜しみない愛はその後でもいい。
        (騎士団円卓の上のジェンガから一本木の棒を抜こうとしている)
        -- ディナーシュ 2014-09-07 (日) 07:01:29
      • 武器の補修に使った木の端切れでチャセさんが作られたとのことです。
        集中力の鍛錬になるかと思い、興じておりました、グラスさん♂。
        -- ヴァージニア 2014-09-07 (日) 07:02:33
      • 間違ってないけど、♀も居るような言い方するな。
        (暢気なその様子に嘆息する。本当に……誰も彼もが自分を苛つかせるために存在しているみたいだ)
        僕が見ても遊んでるようにしか見えないんだから、あんまりよろしくはないと思うよ、それ。
        -- グラス 2014-09-07 (日) 07:04:01
      • 有事に備えて、英気を養うのもまた一つの格好いい待機のあり方だと、オレはそう思っている。
        静かに、落ち着き、見定める。
        このディナ〜シュ・ロックニ〜。貴婦人に良く『息をしなければイケメン』と言われていた。
        -- ディナーシュ 2014-09-07 (日) 07:06:40
      • それ、喋らなければ、っていう仮定を通り越して『死ね』って言われてますよ。 -- グラス 2014-09-07 (日) 07:07:35
      • 呼吸をしなければ付き合ってもらえると思い、窒息して死にかけた男もまた、オレだ……。
        そして、その女性を選ぶ繊細な指先で、今一つの木片を選んだ。俺に選ばれたことを光栄に思うといい、ジェンガよ。
        ……ゆっくり、女性を扱うような繊細さで引き抜き……そして……置く。……完璧だ……。
        (手番を消化して満足気に格好いいポーズを取る)
        -- ディナーシュ 2014-09-07 (日) 07:10:04
      • あっ、じゃ、じゃあ次私、ですね……。
        (す、ぱた)ハイ、ディナーシュさん。
        -- チャセ 2014-09-07 (日) 07:10:59
      • えっ、速い。待って。(素) -- ディナーシュ 2014-09-07 (日) 07:11:26
      • (なんとなく円卓の横に座って、頬杖をついてその勝負の様子を眺める)
        ……ジニーは参加してないんだ。
        -- グラス 2014-09-07 (日) 07:12:25
      • ええ、特に集中力を高める必要も、内勤のジニーにはありませんので。
        ですが団員の精一杯のフォローをさせていただくことを生業としていますので、ジャッジとして公平にお二方の勝負の行く末を見守っております。
        -- ヴァージニア 2014-09-07 (日) 07:13:27
      • ジェンガにジャッジって必要ないよね。
        体よくサボりの口実としてただ眺めてるだけにしか見えないんだけど。
        ……チャセ、もしかしてこういうの得意なの?(長考するディナーシュに対してまるで疾風のようなチャセの手際に眉を上げる)
        -- グラス 2014-09-07 (日) 07:14:43
      • は、はい……得意、になるんでしょうか……。
        あ、でも、もともと、私が作ったものですし、得意だ何だと言う前に、私の方が有利であることは確かだと思います……。
        木の癖みたいなものも分かっていますので、そういう意味ではディナーシュさんの方が不利なのではないかなって……。
        -- チャセ 2014-09-07 (日) 07:16:44
      • その不利をひっくり返る男が――このオレだ。 -- ディナーシュ 2014-09-07 (日) 07:17:18
      • ひっくり返せし。降参してぶっ倒れてんじゃん。
        ……今のところ勝敗ってどんな感じなのジニー。
        -- グラス 2014-09-07 (日) 07:18:08
      • 現在26戦行っておりますが、チャセさんの26勝ですね。 -- ヴァージニア 2014-09-07 (日) 07:18:56
      • チャセの圧倒的勝利より何より、もう26戦もしているのに未だ生き生きゲームに臨めることに驚いたよ。
        そして得意通り越して完全に特技の領域じゃん、チャセ。
        -- グラス 2014-09-07 (日) 07:19:55
      • そう、なのかもしれない、です……。む、昔から手先の器用さと目の良さだけは、自慢で……。
        単純に棒を抜き差しするだけのゲーム、みたいな、こういうのは、得意、なのかも……って。
        え、えっと、違うんですよ? 棒を抜き差しって、そういうのじゃなくて、こう。
        私何言ってるんでしょう……!グラスさん、信じてください、これって別に変なことを言ってるわけじゃないんです!
        ただ、私、こういう棒を抜いたり挿したりするのが得意だっていうだけで、でもそれってジェンガだけの話で……!
        -- チャセ 2014-09-07 (日) 07:23:29
      • ごめん、チャセがなんで完全にテンパってるのか微塵もわかんない。 -- グラス 2014-09-07 (日) 07:23:56
      • ……この辺りが、オレに触れて欲しいと囁いている。
        (長い指先が繊細な動きでゆっくりと動き、静かに木の棒を一本抜く)
        (僅かに、木の棒で組まれた塔が揺れ、冷や汗が流れる)
        (不安定なバランスを保ちながら、ゆっくりと安定を保った塔の一番上に、抜いた木片を静かに……静かに置く)
        (呼吸音すらも耳に障るような静寂が訪れ、静かに塔は再び安定を取り戻す)
        …………。(大きく息を吸い、吐いた。そして輝く笑顔)
        -- ディナーシュ 2014-09-07 (日) 07:27:07
      • (す、パタ)はい、ディナーシュさん……。
        あ、あれ、でもグラスさん、自主練に行ってくるって言ってませんでした、っけ……。
        -- チャセ 2014-09-07 (日) 07:27:57
      • (苦虫を噛み潰したような顔) -- ディナーシュ 2014-09-07 (日) 07:28:21
      • ……色々あってさ。
        あのさ、チャセ……変なこと聞いていい?
        チャセは、なんでこの騎士団で騎士になろうと思ったの……?
        -- グラス 2014-09-07 (日) 07:30:50
      • ……えっ、えっ。その……他の人に説明出来るほど……大した理由じゃない、です……。
        私……昔から、鍛冶業が好きで……でも、今の御時世、鍛冶だけでやっていけるのって、一部の名匠だけ、なので……。
        手に職を、っていう理由で……ギルドに入って……なんとなく、ここに流れ着いた、っていう、感じ、です……。
        -- チャセ 2014-09-07 (日) 07:35:19
      • ……手に職を、か。
        じゃあ、チャセにとっては、騎士団で騎士をやっているっていうのは、手段であり、目的じゃないのか……。
        -- グラス 2014-09-07 (日) 07:38:03
      • い、いえ、もちろん……この騎士のお仕事を通じて学ぶものや成せることっていうのも大きいとは、思って、い、いますので……。
        も、もしかして……私、クビ、とかですか……。
        -- チャセ 2014-09-07 (日) 07:38:56
      • こんな腐れ騎士団やめて俺の(タレ)になれよってことではないかと。 -- ヴァージニア 2014-09-07 (日) 07:39:46
      • どっちも違うわ。なんか変なイメージ付けるのやめろし。
        ……ただ、単純に……自分の騎士団に居る理由が、標準的な物ではないかもしれないと、思い始めただけだよ。
        誰もがそうやって譲れない物を持ってやってるんだと、勝手に思い込んでたから……。
        -- グラス 2014-09-07 (日) 07:41:00
      • おや、チャセさんの理由も、ある意味では譲れない物ではないでしょうか。
        お金のため、やりたいことのためというのは仕事を選ぶ上での一般的な動機になるのではないかと、ジニーは進言申し上げますが。お金大好きなので。
        -- ヴァージニア 2014-09-07 (日) 07:41:59
      • そう、なんだろうな……これは、僕の勘違いというか、認識違いだったんだろう。
        実際、それはこの団に来るまででも痛いほど実感してたはずなんだけど。
        ……ディナーシュさん、どうしたんですか。
        -- グラス 2014-09-07 (日) 07:47:27
      • ジェンガの囁きが……聞こえない……!
        このディナーーー ┐
        -- ディナーシュ 2014-09-07 (日) 07:48:26
      •            └ーーー┐ -- チャセ 2014-09-07 (日) 07:48:52
      •                  └ーーーシュ・ロックニーに、声を届けてくれないというのか……!
        答えてくれジェンガ……オレが勝利をするためには、どれを動かせばいい……!
        -- ディナーシュ 2014-09-07 (日) 07:51:10
      • おい今他人を経由したぞ。 -- グラス 2014-09-07 (日) 07:51:52
      • ちなみに一回経由するごとに100G貰える割りのいいお仕事です。 -- ヴァージニア 2014-09-07 (日) 07:54:51
      • こ、これも騎士団の運営資金に計上しておきますので、ご、ご安心を、グラスさん。 -- チャセ 2014-09-07 (日) 07:55:27
      • 嫌な資金で運営成り立つことになりそうだなこの騎士団……。 -- グラス 2014-09-07 (日) 07:57:28
      • あ、あの……良かったら、ですけど……。
        グラス、さんも……やっていきませんか……?
        あ、いえ、別にいやらしい意味でのやっていきませんかじゃないですけど……。
        -- チャセ 2014-09-20 (土) 23:17:45
      • この話の流れでどう勘違いしたらいやらしい意味だと思うんだよ。
        ……悪いけど、僕今から少し訓練宿舎の方に行ってくるから。
        集中力の鍛錬なら、間に合ってる。
        -- グラス 2014-09-20 (土) 23:18:42
      • へえ。グラスさん、怖いんですね。
        チャセさんのそれに棒を抜いたり挿したりするの。
        グラスさんともあろうお方が、たったそれだけのことに怖気づかれますか。
        いえいえ、このヴァージニアはそんなグラスさんでも、変わりなくお仕えさせていただきますが。メイドですし。
        -- ヴァージニア 2014-09-20 (土) 23:20:01
      • (ビキィと青筋が立つ)
        ……一回だけ付き合ってやるよ、じゃあ。
        (上着を脱いで大きく息を吸う)
        -- グラス 2014-09-20 (土) 23:21:04
      • (覚悟したように騎士団の円卓に横になり目をつぶる) -- チャセ 2014-09-20 (土) 23:22:49
      • チャセ、悪いけど超邪魔。(チャセを腕でどける)
        (呼吸を整えて、ジェンガを前に目を細める。かなり勝負は拮抗していたのか、もはやどれを抜いても倒れそうなバランスを保っている)
        ……ジニー、言っとくけど後ろからわっ!とかやったら怒るからな。
        -- グラス 2014-09-20 (土) 23:24:06
      • ジジジニーがそんな幼稚なことするわけがないでしょう。それこそ失礼です。 -- ヴァージニア 2014-09-20 (土) 23:27:46
      • (イラッとした顔で)声が震えてるんだよ……。
        (ジェンガに指を近づけて、どうにかバランスを保てそうな棒を一本引き抜き――)
        (――僅かに、塔全体が揺らぐ)
        (その場にいる全員が息を呑み、なんとか持ちこたえた塔にほっと胸を撫で下ろした)
        -- グラス 2014-09-20 (土) 23:36:27
      • (瞬間、勢い良く詰所のドアが開く)

        グラス……! ちょっと話が……っ!
        -- アベルティオ 2014-09-20 (土) 23:37:47
      • きゅ!!(予想してなかった大きな音に、喉から変な声が出る)
        (棒を持っていた手がぶれてざらざらと円卓の上にジェンガが倒れる)
        -- グラス 2014-09-20 (土) 23:39:15
      • ………あー…。 -- チャセ 2014-09-20 (土) 23:40:11
      • 美しさとは、儚きものだな。このディナーシュ・ストゥペオ・ロックニーを除いては。 -- ディナーシュ 2014-09-20 (土) 23:42:07
      • ……童貞喪失失敗ですね。次頑張りましょう。 -- ヴァージニア 2014-09-20 (土) 23:42:36
      • ……え、何この空気。 -- アベルティオ 2014-09-20 (土) 23:43:15
      • (はぁ、と嘆息し、無言で上着をつかむと、そのままアベルティオとすれ違うように部屋から出て行く)
        (ドアがパタンと閉まった)
        -- グラス 2014-09-20 (土) 23:45:12
      • ………。
        お、俺が悪いんだろうか。
        (尋ねると、その場にいた団員の三人は、同時に首を縦に振った)
        -- アベルティオ 2014-09-20 (土) 23:45:59
  • 【壱の3】 -- 2014-09-06 (土) 23:53:59
    • (苦手としている物が、三つある)
      (一つ、生乳。どうも腹の中に分解する酵素がないらしく、牛であろうが山羊であろうが飲むと腹を下す)
      (二つ、遠方にいる相手の誰何。片目で焦点を合わせるのは難しく、夕暮れではさらに精度が落ちる)
      -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 00:18:14
      • やあ。アベル。久しぶり。
        (青い髪の青年は、片手を上げて爽やかに挨拶をしてきた) -- エアルドール 2014-09-07 (日) 00:19:41
      • (騎士団の廊下、思わず身を竦ませていた)
        (……しくじった。そう思った。正面から歩いてきていたのがエアルドールだとわかっていれば、事前に道を変えていたのに)
        (俺、アベルティオ・ゼクシーズが苦手としている物の三つ目が朗らかに話しかけてくるその言葉に、半眼で無言の返事をする)
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 00:23:35
      • 怖い顔をするなよ。この場合は怖い、目と言った方がいいかな。
        元気そうだな。本隊を放逐されてどこに行ったかと思っていたよ。心配はしてなかったがな。 -- エアルドール 2014-09-07 (日) 00:25:22
      • (乾いた笑いが出る。と同時に、悪態が喉から出そうになって、嘆息と共にそれを飲み込む)
        ……お陰様で。なんとか新設の騎士団に席を用意して貰って、生き延びましたよ。
        そちらこそ、健勝そうで何よりですよ、エアルドール小隊長殿。今は騎士団長と呼んだ方が宜しいですか?
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 00:27:51
      • (爽やかに笑い)んん。含みがあっていい言葉だなそれは。
        だが、もう少し敵意や悪意を隠す訓練をした方がいいな、アベル。諧謔に言葉を収めきれていない。
        ……それほどまでに私が憎いか? アベル。 -- エアルドール 2014-09-07 (日) 00:32:12
      • (拳を握る。憎いかと問われて、表情が変わっていないか、それだけが心配だった)
        いえ、憎むのはお門違い、でしょう。
        それは……あの時、査問に掛けられたときに言った言葉と相違ない、です。
        俺は、隊長の決断を納得していますし……従うべき立場にあった。
        だから……俺は隊長を憎んでなど、いません。
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 00:36:59
      • ……そうか。
        私としては、そうしてもらった方が幾分楽だったのだがな。
        かつての同僚として、そしてアカデミーの同期の者として。
        剣を交え、切磋してきた者として、今の君の状態はとても直視しがたい。
        アカデミーの頂きを眺めていた全ての者が夢想していたであろう、並び立ち、騎士団の行く末を担う未来には、違えた一歩だけ、及ばなかったようだな。
        いや、或いは……『十字騎士団』といったか……。そこで『団長』を務めているのであれば、この形は並び立つ状態なのかもしれないな。 -- エアルドール 2014-09-07 (日) 00:43:20
      • ……戯れを。規模が、そして目指す先が違います。
        それくらいは、視力を失ったこの左目ですら見極められますよ。
        余り言葉を重ねられますと、この身が惨めになりますので。
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 00:46:18
      • ……聞けば、同じような境遇の者同士、身を寄せ合っているらしいな。
        どうだ、かつて戦場で私が務めた指揮官という椅子は。中々に危うく、そして誇らしき物だろう。
        自らの指揮によって如何様にも運命が変わり得るその万能性に、溺れてはいないだろうな。 -- エアルドール 2014-09-07 (日) 00:50:28
      • ……真逆。そのように有用な物とは思っていません。
        ただ……かつて隊長がどのように我らを動かしていたのか、どのように動いて欲しかったかを学ぶには、良き機会と思っています。
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 00:51:39
      • だからこそ、先の言葉か。指揮官の苦悩を理解しているがゆえ、必要な犠牲を払うを是と返したか。
        なるほどアベル、アカデミーの頃のように気さくに話しかけてこず、重々しい言葉に本音を隠して来るはそのせいか。
        いいんだぞ……アカデミーに居た頃と同じように話しかけて来てくれても。 -- エアルドール 2014-09-07 (日) 00:54:22
      • (息を吸い、吐く)
        (針の筵に座らされている気分になる)
        (内心を丁寧にオブラートに包んで、無表情のまま告げる)
        いえ。あの頃とは……何もかもが変わってしまった。
        お互いの立場も、お互いの思いも、何もかもが。
        だったら、いつまでも学生気分でいるわけにもいかない。……俺は、少なくとも、そう思っています。
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 00:55:55
      • (小さく笑い)そうか……ある意味で、お前は変わらないな。
        ……アベル。私にも、お前に対して変わらない気持ちがある。
        それは、アカデミーに居た頃も、あの小隊に居た頃も、今でも変わらない、お前への気持ちだ。 -- エアルドール 2014-09-07 (日) 01:00:30
      • (アカデミー学年主席。在籍時から一番の有望株として賢将と呼ばれてきた、ある種の天才エアルドール・リトヴィヒ)
        (それが、たかだか次席の自分に、何の感情を抱いていたのかと皮肉に笑いながら顔を上げたところで)
        (――喉に大きな衝撃が走り、壁に叩きつけられた)
        (見れば、長身のエアルドールが腕の筋肉だけで俺の首根っこを掴み、壁に押さえつけていた)
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 01:03:04
      • (周囲を歩く者には互いのマントで身体が隠れ、密談をしているようにしか見えないだろう)
        (アベル以外の誰にも悟られないように薄く笑みながら、その喉を掴んでいる相手の顔を見る)
        ……酷く、目障りだ。
        それが、私がお前に抱く唯一の感情だよ。 -- エアルドール 2014-09-07 (日) 01:05:00
      • (押さえられた喉にも何の感慨も抱かず、ただ眉根だけを寄せて、尋ね返す)
        ……それは、すいませんでした。他人の顔色をうかがうのは得意ではなくて、ね。
        いいんですか。そんな形で悪意を発露して。……騎士団長様ともあろう者が。
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 01:06:30
      • ……誰も聞いてはいない。それに、アベル、君に聞かれたところで君の言葉は誰にも届かないんだよ。
        ……私は、それが楽しくて仕方がない。
        かつて次席と謳われた君が落ちていく様を見ているのは、実に気分がいいんだよ。なあ。 -- エアルドール 2014-09-07 (日) 01:13:46
      • ……悪趣味、ですね。
        別に気にしていただかなくても、落ちるときは勝手に落ちていくもんですから。
        (左目が痛む。この男の作戦で失った、左目の痛みが激しくなる)
        (赤く濁った左の眼で、エアルドールという男を睨みながら、言葉を返した)
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 01:16:36
      • 人為的なことではなく、超自然現象として、か。まるで水が高いところから低いところに流れるのと同じように、という話か。
        だったら、それは間違いだ、アベルティオ・ゼクシーズ……。
        世の中は、君が思っている以上に、最初から何もかも決められているものだからな。
        君があの日自分で選び、自分で成したと思っているあの『賢き選択』も、最初から全てが決まっていたとしたら、どう思う。 -- エアルドール 2014-09-07 (日) 01:20:33
      • ………。(言葉を探す)
        (偽りの言葉を告げることは簡単だったが、その問いに関して、少しだけ考えてしまう)
        (そして、すぐに結論は導き出された)……どうとも、思わないですね。
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 01:21:42
      • (その言葉に、興味をなくしたかのように首を掴んでいた手を離し、溜息を吐いた)
        ……興すらも誘えない、つまらない人間になったな、アベル。
        まあ、いい。腐りたければそうやって腐っていてくれ。私はそれを見るのも、ある意味では楽しくはある。
        傷つけた部分から膿んでいく果実が放つ芳醇な香りは、私を十分に楽しませるからな。
        目障りにならない程度に、必死に生きるといい。 -- エアルドール 2014-09-07 (日) 01:23:48
      • ……言われなくても、そうしますよ。
        でないと……(そこで、言葉を飲み込み)……けして、貴方を楽しませるためではないことは、容赦いただきたいですが。
        (騎士団の廊下に背中を預けたまま言葉を返す)
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 01:25:17
      • ……ハハ。じゃあ、楽しみにしているよ。
        君があの寄せ集めのゴミの山の中で、緩やかに腐っていくその様を。
        硝子一つ隔てたその向こう側から、ね。
        (言いながら踵を返して、廊下の先へと歩いて行く) -- エアルドール 2014-09-07 (日) 01:29:31
      • (――と)
        (俯いていた顔を上げた瞬間、交錯があった)
        (ふと顔を上げた瞬間飛び込んできたのは――)
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 01:30:31
      • (――何の迷いもなく、ただ怒りだけで拳を握りしめ)
        (目の前の男の後頭部を、全力で殴ってやるという明確な意思の下)
        (騎士団の廊下を踏みしめならが駆け出した一つの影と)
        -- グラス 2014-09-07 (日) 01:31:57
      • (――まるでそれを見越していたかのようにふらっと廊下の横合いから現れて)
        (グラスが駆け出すその出鼻を挫くようにグラスに轢き殺されたおっさんの姿だった)
        (勢いを殺しそこねたグラスの肘がおじさんの鳩尾を直撃して「ぐふぅ!」という苦悶の声が漏れる)
        -- シノ 2014-09-07 (日) 01:33:48
      • (ドタン!という音に何事かと振り返ったが、何やら理解し難い光景が広がっていたので、そのまま興味をなくしたように廊下の先へと歩き出す)
        (やがてその姿は廊下の角に消えて、見えなくなった) -- エアルドール 2014-09-07 (日) 01:35:17
      • (一部始終を側面から眺めていたが、何が起こったのかが分からず立ち尽くす)
        (正確に言えば何が起こったのかは分からなかったが、誰が怒ったのかは分かっていたので、言葉をかけられずにいた)
        (見ようによっては少年の上に覆いかぶさるおじさんの危ない光景が広がっていて、なんとも言及しがたいのも事実だった)
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 01:37:00
      • ………。
        (少し、シノの下で暴れていたが、やがておとなしくなり)
        シノ、さん。いいです。わかり、ました。
        ……もう、大丈夫ですから、腕、離してください。
        もう、大丈夫、です。
        (鼻孔から興奮を逃がすように息を吐きつつ、タップを主張する)
        -- グラス 2014-09-07 (日) 01:41:48
      • ああー……いや、ごめんごめん。
        昨日も飲んでてさ……なんかふらふらするなーって思ったら知り合いいて声かけようと思ったら、エルボー食らっちゃったよ。
        やあ、アベル君。奇遇だね。(グラスの上から退いて、無表情で手を挙げる)
        -- シノ 2014-09-07 (日) 01:43:07
      • ……偶然出会った相手の腕極めるとか、趣味なら辞めたほうがいいですよ。
        (言い訳も適当なシノを見て嘆息して立ち上がる)……まあ、少しだけ感謝してますけど。
        (結局のところ、あのエアルドールという男を怒りに任せて殴っていれば、自分の立場も危うかった)
        (そういう意味では、シノという男に助けて貰ったとも言える。少しだけ冷静になった頭で思い、目を伏せた)
        -- グラス 2014-09-07 (日) 01:59:19
      • んー、まあ。何のことかは正確には分からないけど、感謝されるのは気分いいねぇ。
        ……ああ、あとアベル君。(ちょいちょい、と注意を促すように声を掛ける)
        -- シノ 2014-09-07 (日) 02:14:25
      • ……え?
        (苦笑いをしながら顔を上げた瞬間……拳を振りかぶるグラスの姿が見えた)
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 02:27:16
      • (振りかぶった拳を叩きつけようとして)
        (その拳が、死角である相手の左側に向けて放たれていることに気づいて、腕を強引に止めた)
        (相手の死角からの攻撃であること以上に、その攻撃を避けようとも受けようともしていない相手に、更に腹が立ったというのもある)
        (一発殴って終わりにしようと思っていた自分の中で、灼熱の怒りが燃えるのを感じながら、胸ぐらを掴みあげて壁に押し付ける)
        -- グラス 2014-09-07 (日) 02:56:32
      • (今度こそ)
        (本当に、相手が何に激昂しているのか、理解出来なかった)
        (だが、そのグラスの表情は紛れも無く本気の怒りで歪んでおり)
        (だから、一切の抵抗もせずに壁に追い詰められていた)
        (先ほど、エアルドールの顔があった位置に、グラスの顔があった)
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 02:58:13
      • (自分の声が男にしては高すぎることも、自分の顔に歳相応の迫力がないことも知っていた)
        (だから、臓腑から絞り出すような声で、目の前の騎士団長に告げる)
        ……貴方が、どんな理由で騎士を目指して、この騎士団に入ったのかは、知らない。
        常翔騎士団でどういう扱いを受けて、なんで僕達の団長をやってるかとか、何も……僕は知ってない。
        でも。
        どんな理由があっても、あれだけ馬鹿にされて、ヘラヘラしてるのだけは、僕は許せない。
        -- グラス 2014-09-07 (日) 06:18:09
      • (その静かな恫喝には迫力があった。喉元まで出かけた反論が引っ込む程度には)
        (俺は確かな圧力に胸を押されながらまっすぐにグラスを見つめ返す)
        (グラスはその視線を真っ向から睨みつけていたが、やがて何かに気づいたように視線を逸らして、舌打ちをして俺の身体を離す)
        (面白くなさそうに聞こえよがしに溜息を吐いて、エアルドールとは逆の廊下に、早足で去っていった)
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 06:20:09
      • ……いやはや、若いっていうのは、いいもんだねって思うよ。今の君たちには足枷くらいにしか思えないだろうけど。
        ……怒らせちゃったね。グラス君。
        -- シノ 2014-09-07 (日) 06:21:30
      • そう、です、ね。
        ……返す言葉も、なかったです。
        本来は……やっぱりグラスが言う通り、俺が殴りかかるところでした……?
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 06:22:31
      • うーん。どうだろうね。
        (グラスの去っていった方向を横目で見ながら)……彼も途中から理解した通り、暴力じゃ何も進展しないからねぇ。
        一時はスッキリするかもしれないけど、それ止まりだ。そういう意味では、君のように鞘に刃を収めたままというのも賢い選択だと思う。
        それに、彼はあれだろう。例のエアルドール正規騎士団長さんでしょう?
        君が『分が悪い』と思うのも無理は無いと思う。おっさんから見てもね。
        -- シノ 2014-09-07 (日) 06:24:47
      • (騎士団の構造から言えば、エアルドールは自分の元上官となる。波風を起こさないのもまた正しい選択だとシノは告げていた)
        (だが、シノは薄く笑って問いを投げてくる)
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 06:26:28
      • おっさんは途中から立ち聞き立ち見してた趣味の悪いおっさんなんだけどさ。
        それと似たようなモノだったはずのグラス君が、なぜあんなにエアルドール君に激昂したと思う……?
        君は、それがちゃんと理解っているのかな。
        (顎鬚を撫でながら、団長に向けて尋ねる)
        -- シノ 2014-09-07 (日) 06:28:20
      • ……それは。
        同じ、騎士として……グラス本人が言われたら腹の立つ言葉を……。エアルドールが俺に向けて言ったからでは、ないんですか。
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 06:29:10
      • 回答としては、それでは50点だよ、アベル君。
        では何故、その言葉をあの正規騎士団長様が君に向けて投げたら、グラス君の腹が立つのか……そこまで考えないと。
        君と彼は、昔からの仲良しなのかい?
        愚弄され、嘲笑されたら腹が立つような深い間柄なのかい?
        ……違うよね。君達の間にそんなに個人として深い何かはまだないと思う。
        じゃあ……なんでだと思う?
        -- シノ 2014-09-07 (日) 06:32:12
      • (ふと、脳裏に閃くものがあった)
        ……俺が。
        俺が、騎士団長だから、ですか。
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 06:32:57
      • (口元だけ動かす笑顔を見せ)そうだね。
        そこまでしっかりと答えられて、ようやく100点だよ。
        ……君が彼の侮辱や愚弄をガマン出来るかどうかは問題じゃないんだ。
        グラス君やおっさん、他の団員にとっては、君はアベル君であるのと同時に、自分が仕えるべき団長なんだよ。
        だから、そんな相手が簡単に嘲弄されている様を見ていれば、腹が立つものだ。
        グラス君がエアルドール君に殴りかかった理由は、それだよ。彼自身、自覚はなかったみたいだけどね。あの様子だと。
        -- シノ 2014-09-07 (日) 06:38:53
      • ………。(少しだけ、目を伏せた)
        (そんなこと、考えもしなかった。自分がガマンをすれば丸く収まるのなら、そうしようと思っただけだった)
        (でも、結果的に、その臆病な賢さが、団員の暴走を招いた。アベル個人としては鞘に収めるべき刀は、騎士団の長としては鞘から抜く必要のある刀でもあったのだろう)
        (俺は、シノさんを見る)……すいません。
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 06:41:03
      • いやいや、おっさんはおっさんだから。
        分かったようなことを言って煙に巻いて、茶化すだけだからね。
        君たちが自主的に気づくことこそが大事なんだろうから、おっさんは所詮分かったような口を利くおっさんなんだよ。
        それにさ、謝るならもっと謝るべき相手はいるだろうし、君が謝るべきはこんな失態に対してじゃないだろう?
        -- シノ 2014-09-07 (日) 06:42:52
      • はい……。俺、ちょっとグラスを追いかけてきます。
        すいま、いや……ありがとうございました、シノさん。
        (頭を下げて、グラスの去っていった方向を見る)
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 06:45:03
      • いいよいいよ、同じ騎士団員だろう?
        ああ、そうだ……礼の代わりと言っちゃなんだけどさ、おっさんから一つだけ質問させてもらっても、いいかな。
        アベル君……さっきのエアルドール君からの恫喝さ。
        なんでガマン出来るんだい……?
        -- シノ 2014-09-07 (日) 06:46:17
      • (駆け出そうとしたところを呼び止められて、つんのめる。そして、質問の意味が分からずに眉根を寄せる)
        ……なんで、って。えっと。
        別に、ガマンできるから、としか……。
        えっと、それ、何かおかしい、ですか……?
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 06:47:31
      • いや、いやいや、ありがとう、参考になったよ。
        んじゃ、グラス君には宜しく、言わないでね。またおっさんが余計なこと言ったと思われちゃうからさ。
        じゃあ、頑張ってよ、団長さん。(手をひらひらと振る)
        -- シノ 2014-09-07 (日) 06:48:24
      • ……? あ、じゃあ、はい。
        (今度こそグラスが去っていった方向に走りだした)
        -- アベルティオ 2014-09-07 (日) 06:50:13

      • (その後姿を、口元だけの笑顔で見送りながら、思う)
        (アベルティオ・ゼクシーズにとって、左目の視力を失う間接的な原因となったのは、エアルドール・リトヴィヒであることは知っていた)
        (それは公然の秘密であり、暗黙の了解であり、言葉を向けてはならない暗部であった)
        (エアルドールがこの騎士団の内部権力をある程度着る事ができるということを知っていたので、然程そこを不自然には思わなかった)
        (だが、それにしてもエアルドールのアベルティオに対する態度は、過剰なものであり、それに対するアベルティオの反応も余りにも不自然だ)
        -- シノ 2014-09-07 (日) 06:53:25
      • ……普通ね。
        片目の視力を奪われて、その原因となった相手に敬語を使い、へりくだり……。
        あまつさえ嘲弄されて『ガマン』をするというのは、少しばかり人間離れをしているように見えるよ、ボクにはさ。
        そんなこと、普通の人には絶対出来ないし、出来たところで本人に何の得もないものだ。
        その割に、君はグラス君の情緒には興味も理解もあるような反応を示す。
        ……君は何なんだろうね。(分かったようなことを、分からないように言いながら、シノは一人、廊下で肩を竦めた)
        -- シノ 2014-09-07 (日) 06:55:58

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新設騎士団員名簿 Edit

155.jpg【設定】

愛国の盾と呼ばれた勇将を
祖先に持つ家柄の出身。
現在家は商人となっているが祖先に憧れ、
騎士としての門を叩いた。
騎士学校を次席で卒業した後
エリートコースに乗り
常翔騎士団本隊に所属していたが
とある任務の際仲間を庇って怪我を負い
また任務失敗の責任を負わされ
本隊を放逐された
その後新設となった
十字騎士団の団長を任される事になる

本来であれば正義感の強い生真面目な性格
しかし前述の事件で受けた屈辱と義憤
また十字騎士団の癖の強いメンバーに
振り回された事で若干やさぐれている

趣味はパズルと模型製作、乗馬
騎士団本隊へと戻るための
嘆願書を書く事を日課のようにしている。
現在は本隊の精鋭部隊長をしている
優秀な兄がいる。
225.jpg【設定】

元聖騎士団師団長。
粗暴なしゃべり方と無愛想な見た目から
問題は多いが年齢の割には
部下には好かれていた。
あるとき自分の目をかけていた後輩部隊が
無断で突撃部隊に使われ全滅した。
これに腹を立て軍団長に直訴、
そして暴行を加え除籍処分に…
普通ならば極刑であったが
これまでの功績を認められ
(部下たちの声も無視できなかったと思われる。)
僻地送りとなった。
現在は昔のような情熱はなく
ぼんやりとしてることも多い
322.jpg【設定】

とある地方の名門貴族の騎士。
この貴族の家計は女性は
勇猛果敢、容姿端麗、
知略、武功に優れているが
男性はバカボンクラポンコツの
BBPが多いと専らの噂であり
そしてこの男もうわさ通りのナンパ男であった。

戦場でも剣をとって戦うことは
馬鹿馬鹿しいとやる気を見せず
所属していた騎士団から放逐。

その実、銃の才能は目を見張るものがあり
彼自信もそれを気に入っており
密かに鍛錬を積んでいたようだ。
名:アベルティオ名:シノ名:ディナーシュ
家:ゼクシーズ家:ベックリン家:ロックニー
得意武器:斧槍得意武器:刃物得意武器:狙撃銃
役職:十字騎士団長役職:窓際騎士役職:狙撃騎士
41.jpg【設定】

騎士兼お抱え鍛冶師。
常翔騎士団お抱えブラックスミスギルド
「ブラウンシュガー」の秘蔵っ子。
ハーフブラウニーであり、
力・技量ともに騎士として
十分な実力はあるが持久力がなく、
1日3時間の昼寝が必要なほどの居眠り屋。
また、大人しい性格で極度の人見知りでもある。
ただ、鍛冶師としては優秀であり、
幼い頃から出入りしていた
常翔騎士団の騎士には
普通に接することができたため
入団試験では問題視されなかった。

なお彼女の武器・鎧は
自身の手による特注品であり、
8歳の時に作った自慢の処女作。
ただしその鎧がいまだに着用できることが
最大のコンプレックスでもある。
544.jpg【設定】

田舎出身のクロスナイツ新人。
かつて騎士に命を救われた事があり、
憧れから騎士を目指した。
家族の強い反対と妨害に遭っていたため
勉強が出来ず
武器の扱いのみ独学で訓練していた
戦闘力特化型である。
そんな微妙に高い実力へのやっかみや
本音と建前が使えない
世渡りの下手な性格のために
周囲の同世代と摩擦を引き起こしやすく
面倒になった上司がポイ捨て同然に
クロスナイツへ異動させた。
騎士団入りしてほんの数ヶ月でこれである。

半端に小柄な体格に合うものが無いからと
まだ鎧が支給されていない。
また憧れの騎士の影響で、
刃物を全身に隠す癖があり
殺し屋扱いされたりもする。
6..jpg【設定】

クロスナイツ付きメイド。
外部の従者派遣会社、
『サージェントクラン』から派遣されてきた。
略称は『サークラ』。

基本的に仕事は淡々とこなし、
必要以上に団員に肩入れしない。
お給金が貰えればそれでいいのです。

冒険には出ておらず、
団員の身の回りの世話や、
事務や雑事をこなす。
名:チャセ名:グラス名:ヴァージニア
家:アルテサオン家:アーベント家:クリス
得意武器:鎚得意武器:刃物得意武器:なし
役職:鍛冶騎士役職:新米騎士役職:補佐

騎士団共通設定 Edit

  • この度、大型騎士団『常翔騎士団』の分隊の一つとして結成された。
    • 登録団員は6名。
      うち一人内勤非戦闘員。
      また、その非戦闘員は外部からの派遣登録である。
  • 表向き、適正のある人間を集め、相互に影響を及ぼすために新しく作られた騎士団とされているが、
    厄介払いのために押しこめられたという風評が立っている。
    実際、十字騎士団員には癖が強い者も多い。
    • 名前の由来はクロスを意味する十字であったが、
      穿って斜めから見る者には×に見えるという皮肉が囁かれている。
  • 騎士団の端、物置を改装した(半分はまだ物置)な小部屋で、
    厄介事と判を押された依頼を待つ。
    • 多くの騎士団員がそうであったように、
      この騎士団に所属する者たちもまた、冒険者として登録をしている。

Last-modified: 2014-08-12 Tue 22:53:36 JST (3556d)