第三空間
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- 総会決戦第三空間 -
事実を歪ませるある種の数式の下に、世界の隙間に形作れられた、歪みの地
空間ならざる空間にして世界ならざる世界。
お名前:
階段を降りたはずだった
--
2013-05-11 (土) 21:59:55
踏みしめる感覚すら奪われて。何処までも奈落へと堕ちていきそうな感覚に襲われて
--
2013-05-11 (土) 22:00:54
落ちて、堕ちて、降り立ってしまった。その空間ならざる空間、世界ならざる世界。
--
2013-05-11 (土) 22:02:24
────こんな嘘言を重ねて作ったような世界、僕達に相応しいとは思わないかい、エンフィールド君。
(塔の上、不安定なその場所にキセノを降ろし、地面へと降り立ったレパードへと声をかける 楽しそうな声を) --
ウソイ
2013-05-11 (土) 22:04:08
(逃げるウソイを追う。あのままでは超重力を操る総会長と二人の混戦にキセノが巻き込まれることも考えられただけにある種助けられとも言えるが)
俺まで嘘にすんじゃねーっつーの…(突然、異質な、違和感と呼ぶには圧倒的な感覚の狂いを覚え)キセノ…先輩…
(驚く前に逆に呆気に取られてしまった。一体、どのような異能を用いればこんなことができるのか…だが、逆に)
…なあ、おめーに一度、聞いてみたかったことがある(それが冷静さを取り戻させ)おめーはいつも楽しそうだがよ…何を目的にこんなことをしてんだ? --
レパード
2013-05-11 (土) 22:12:45
(眠っているキセノの前髪を撫でて。あやすように。もうしばらくお休み、と声を掛けて)
目的……?それを、僕に聞いてしまうの?君は……仕方ない奴だなぁ。
以前にも、誰だったかな、僕に同じ質問をした人が居た。いや、今も居るんだけどね────
簡潔に言うと ────目的とか、夢とか、主張とか。そういうのって面倒くさいよ。だから。────特になし、以上。かな。
楽しいことに、楽しいと思う気持ちには嘘偽りはないんだ。それでいいじゃないか。僕だって、総会には友達作りのために入ったくらいなんだぜ。
やっぱ学園生活を送る身としては健全な生徒としては、勉学だけでなく、部活動に勤しまなくっちゃさぁ。マネージャーとの甘酸っぱい恋もライバルとの泥臭くも輝かしい友情も得られないんだぜ?
それって、人生損してる気がしちゃうじゃん。うん、そんな感じかな。質問は以上かな?(塔から飛び降り、笑みを浮かべながら周囲に、中空に安全ピンを召喚していく) --
ウソイ
2013-05-11 (土) 22:25:18
特にない、だって…?(唖然とする)…ああ、楽しいことをする、楽しいことをしてぇ、大いに分かる、それでこそ学生って奴なんだろうよ。
実際、臨海学校のおめーは楽しそうだった、覗き?結構なこった、男子学生たるもの女の裸は見ずにゃいられねーわな。
コンテストの時も、よくぞ騙してくれた。お陰で会場は湧きに湧いたわ。俺もすっかり騙された。だけどよ…(ずらり、と並ぶ安全ピン。しかし短剣はだらりと垂らしたまま)
それで…いいじゃねぇか…!!なのになんで人が死ぬようなことに加担する…!?(思い出す、いつかの路地裏。壊れた人形の周り壊れた生徒たちの破片が、元は誰であったかも分からぬように)
あいつらが死ぬのも…お前は楽しかったっていうのか…!!(声に力が篭る、短剣を握る手にも、僅かずつ、力が) --
レパード
2013-05-11 (土) 22:38:05
あー。それは誤解だよ。僕は悪くない。悪いのは総会長だから。あれ、あの時も言わなかったかなぁ?今からでも遅くないよ、僕を信じてもさぁ。(とぼけたような声、真実なのか嘘なのか。)
それよりも。今は。コッチを優先すべきでしょ?折角こんな大舞台も用意してもらって。目の前に楽しいことが待っているんだから。
僕は、食事は美味しいものから食べる派だからね。メインディッシュを目の前にして反省会だの説教会だの後回しに決まってるじゃないか。
(指先をす、とレパードへ向ける。中空に固定され、ウソイと同時に落下していた安全ピンは飛び出すように、急激にスピードを上げて地面へと降り注いでいく)
あ。言ってなかったかな。僕は魔術師でも有るんだ。これ、全部召喚魔法。手品みたいでしょ。 --
ウソイ
2013-05-11 (土) 22:46:52
……くっ!この世界もお前も何もかも嘘塗れすぎて逆に信じちまいそうだぜ…!(おしゃべりの時間は終わり、奏でられるは鋭い針が空を切る音)
(指を向けられたのとほぼ同時にトリガー。ばしゅ、とガスを吹きあげてアンカーは不気味にこの世界に突き立つ柱へと食いこむ)
(針が落ち切る前に、鋼鉄の縄が滑らかに、高速に巻き取られレパードの体は柱を中心とするように虚空に円を描き、安全ピンから逃れようとする)
ったく随分物騒なモンしか召喚しねぇ魔法だな!(ど、ど、どと歪んだ地に突き立ついくつもの安全ピン、その内の一つを…)うらあっ!!(加速を利用し短剣でウソイの方へがん、と打ち返す) --
レパード
2013-05-11 (土) 22:59:46
物騒なんて失礼だな、安全ピンなんだぜこれは。安全以外の何物でもないに決まってるじゃないか。
あっは。そういえば、君って空中戦闘が得意だったよね、思い出した。二回戦ったんだから覚えてるわけだよ。
(跳ね返ってきたピンが自身に到達する前に。トン、と空中を蹴った。何もないはずの中空で。まるでジャンプでもするかのように、否。ジャンプして華麗に躱してみせた。)
あ、これは嘘じゃないよ。僕の力だ。魔法だからね。(トン、と何かに着地した。よくよく目を凝らせばそれは────中空に召喚途中で固定されている安全ピン)結構器用でしょ?
前の学校では結構褒められてたんだよね。召喚術専攻してたから、優等生だってさ。こう見えて僕は転校生なんだよね。
(ざ、ざ、ざ、と宙を蹴る。駆け抜ける。三角飛びの要領でレパードの上空を制し、ワイヤーとガスを用いた軌道を使う三次元戦闘を超えた動きで──)
そう、空中戦闘って僕も得意な方だったんだよね。嘘だと思うかい?(新たに召喚されたピンは、再度襲い掛かる。塔に刺さっているワイヤーごと貫き落とそうとレパードを狙う) --
ウソイ
2013-05-11 (土) 23:29:26
…跳んだ!?(これまでにも人を小馬鹿にしたような軽業めいた動きを見せたウソイだが、これには驚愕を禁じえなかった)
(だがそれも…自分の上を取られるというかつてない経験に押し込めざるを得ない)
くそっ…もってくれ…よっ!!(叫び、腰の後ろに手をやり、ボンベ付近を直接操作。直後、吹き出していたガスに赤が混じり)
(急激な加速、今までとは別物の速度を得て宙を走る。アルミナの改良によって得た新機構。装置に多大な負荷をかけ、尋常でない出力を)
(安全ピンを置いていくようにすっ飛び、更なるワイヤーを別の柱に発射し、中空でがくりと角度を変えて上昇、ウソイへと強襲をかける)
(そうして穏やかな顔のキセノの横顔を、楽しそうに笑うウソイの笑みを高速で過ぎ去る異常な世界の中、確かに見て)
……楽しむなら大いに楽しめ…!だがおめーはここで止める!(ウソイの姿を睨上げ、強く
見る
)
(そして、歪んたこの世界を、歪んでいるからこその方程式を読みとかんと意識を凝らし研ぎ澄ませ、異能を、トリガー)
(
<<ウソイが完全には避け得ないタイミングを図り>>
)
(独楽のように高速に回転し、速度を遠心力に、遠心力を鋭さに変えて、斬撃が彼の嘘言人へ襲いかかる) --
レパード
2013-05-11 (土) 23:49:45
止めてくれるなら。どうぞお願いします。止めてみてください。止められるのならね。
僕は急には止まれないよ。(再度見上げる形になりながらも笑顔を止めず、攻撃する姿勢も止めず)
君の力もなんとなくだけど分かった。僕は避けられないんだろう、これ。────だったら、避けなくていいや。面倒だし。
(召喚!避けを捨て、相手を迎撃するためにピンを多量に召喚する!それを一斉に回転斬りを放とうとするレパードへと飛ばし)
(───威力はいくらか削がれようとも、最大戦速の一撃は止められるはずはなかった。短刀はウソイの身体を切り裂き。戦う力を奪い、偽りの大地へとその身を叩き落とす筈だった)
────ライバルキャラにはさ。こういう台詞があるよね。 ────ピンを身につけてなければ死んでいた。ちょっと違うけどね。
(服の下、身体に沿わせるように直接。ピンを召喚していた。相手の軌道を読み、切られるであろう箇所を読み。そして、避けず、敢えて切らせた。身にまとった安全ピンを。) --
ウソイ
2013-05-12 (日) 00:11:29
(自分の中から何かが削れていく感覚がした。…これは、なんだっけ?)
(ああ、そうだ…支援部の皆で見た映画…楽しかったな。キセノ先輩がポップコーンを作ってくれったけ)
(また皆で…テレビを見よう。工学部から最新式のを仕入れて今度はコーラを用意しよう)
(だが、男ががそれを思い出すことは、もう、ない)
(完全に消え去った思い出の形を実感する間も無いまま、だん、と足を踏み鳴らし着地)
なっ…ピンが…!?絶対に入るはずだったのに…!!(それは間違っていない、が。手応えは…軽い。そしてがくり、と足を落とす)
(無我夢中で突撃をかけた体にいつの間にか生えていたのは、鉄の肌に赤い色を纏わせたピン)
(思い出したように熱く痛みを走らせる足。歯を食いしばり、引きぬく)
俺だっておめーを止めるまでは…センパイを助けるまでは…止まれねぇ!(痛みには…もう負けない)
(右目で、かつて嘘言に貫かれた目でウソイを、き、と睨みつけた。胸にまた一つ開いた孔は塞がらない)
(それでも、仲間を救い、目の前の学友を止めるために…止まる訳には、いかない) --
レパード
2013-05-12 (日) 00:58:12
そっか、それじゃあ今度は僕から質問。
君は、僕を、どうしたいのかな。
自分の能力を以って屈服させたい?
僕の嘘言を止めるために此の息の根ごと止めてやりたい?
それとも、仲よく友達として残りの学園生活を過ごしたい?
僕はどれでもいいんだけどね。(再度、武器を召喚し、笑みを持って返す)
そういえば、止めると言ったれどね。僕は此処に来てしまった以上もうやること特に無いんだよね。
エンフィールド君とこうしておしゃべりしながら遊ぶくらいかな。
少なくとも、総会長と一緒にいたら色々と巻き込まれて大変なことになってただろうしね。
別にオセロでも将棋でもなんでもいいんだ。時間が潰せれば。(喋りながら歩いてくる。) --
ウソイ
2013-05-12 (日) 22:30:57
(前へ、…そう前へ。凶器掲げ笑みを持って立つウソイへと)
そうだな…仲良くしてーな。おめーをそんなしみったれた戯言言えなくなるまでぐうの音もでねーくれーに叩き潰して…
もうこんなことしませんレパード様、そのお靴をべろんべろん舐めるからどうか見逃してくださいって言わせて…
知らねーよばーかつって留置場たたっ込んで臭い飯延々食わせて超反省させたあとで…
とびっきりのコーヒでも飲んで仲良くしてぇもんだなァ!!
(…ウソイは、強い。戦いさえも楽しみに楽しみ抜くその心根がそうさせるのか、全てを嘘で塗り固めたが故の頑強さなのか)
(なら、こちらは、ありのままの自分で、そのままの自分をぶつけるしかあるまい。前へと、真っ向に、弾丸のように跳飛ぶ) --
レパード
2013-05-12 (日) 22:59:43
意外と、変態趣味なんだねエンフィールド君。僕が女の子だったらドン引きだったんじゃないかな。
この間もねえ、喧嘩して完膚なきまでに負けちゃったからさ。卒業式前に負け越すのも総会長見送る側としては恥ずかしいかなって。
でも、僕も君とは仲良くしたいよ。他のメンバーともね。仲良くしようと思う。生きて此処を出られたら、だけどね。
(此処に来てからなのか、一度も異能は使っていない。使う必要がないからなのか、それとも別に理由があるのか、何も考えていないだけなのか)
真正面から、グッドだね。僕もそれに応えられるよう努力はしてきたつもりだ。(此方もまっすぐ、ピンを手に。相手の刃が閃けば其れを打ち払うようにピンを振るう、防戦の構えである) --
ウソイ
2013-05-12 (日) 23:17:16
ははっ!実はよぉ、羨ましかったんだぜおめーのこと!俺ぁああいうのは苦手だからよ!
俺だってガッコの女子の裸見たかったしコンテストにも出れりゃ出たかったしなぁ!くそっ!
(
<<両の短剣をウソイのピンを弾き、態勢を崩しえるだけの速度でぶん投げ>>
)
(グリゼアとした馬鹿話、ルアックコーヒーなんて一度飲んでみたいもんだと思う。但し落ち着いたとこで)
(歪な時計がちくたくと回る柱。異常で無情な時間を刻むそれが、万華鏡のように配置された柱へ、トリガー)
(ぱんっ、と乾いた音が二回鳴り響く。銃声のようなそれはブーストされた機構で最大出力で放たれたアンカー)
(『好奇心は猫を殺す』の連続使用。沸騰しそうな頭の中可笑しな可笑しな世界を必死になって読み取る)
(二本の柱を睨みつけ
<<このクソッタレな柱をブチ折れる破壊点を観測>>
し、激痛走る痛みを抱え読み解き、正確になぞる)
(誰かを助けたいと言っていた、優しげで、でもその奥に秘めた煌めきを感じさせるフォスの横顔)
(音速の壁を超え大口径の銃弾となんら変わりない威力を備えた銛は、柱に食い込…いや、撃ち抜いた)
(続けて最大出力、三次元起動装置が限界を超え、破裂する)
(数式領域の、もはや僅かな思考さえも難しい狂った世界の狂った数式に支配された頭で)
(
<<避け得ない、受けても人などそのまま押し潰される重量の>>
)
(圧倒的な、破壊的な柱の'重さ'がまるで十字架のように小さな少年の上へと倒れていき)
くら、えぇぇっっ!!(自身が砲弾となり、亜音速の速度に迫りながら)
(
<<柱の重なる交差点へと押し込む、ダメ押しの右拳がウソイへ吸い込まれる>>
) --
レパード
2013-05-12 (日) 23:38:52
誤解してるけど見てないよ、途中で落ちたから未遂だよ。コンテストは……女装はやめたほうがいいね、ミスターの方ならいい線いけたと思う
(冷静に、返す。こんな時だというのに普段と変わらない口調、変わらないノリ。彼にとってはどちらも日常で、どちらも同じようなものなのかもしれない。だから、いつでも笑っていられた)
(完全に計算され尽くした軌道で、動きを封じられ──)
(此方の一手先の動きまで計算されているかのような連続的な攻撃、成すすべ無く。)
(避けることなど出来なかった。ダメ押しの拳が一瞬の逃げ場さえも奪い、止めとばかりに塔へと身体を押し付ける)
(抵抗らしい、抵抗も出来ないまま、喀血し、更に重力に従い地面へと吸い込まれていく塔と共に歪んだ大地へとその身を沈めた)
(そして、残ったのは、倒壊による大量の土と砂埃。そして、破砕された塔の瓦礫のみであった) --
ウソイ
2013-05-13 (月) 00:12:25
(いくつもの孔が、開いた。ひゅうひゅうと風が吹き抜けそうな心を抱えて、見上げる)
(胸に燦然と輝いていた黄金と白銀の輝きを持つ'彼女'の右手と右足にも、大きな、大きな孔が開いていた)
(鳴り響く、鳴り響く、鐘の音のような音が頭の中で鳴り響く)
(鳴り響く、鳴り響く、しかしそれは偽物の鐘の音)
(鳴り響く、鳴り響く、いくつもいくつも重なり続ける歪な時計の音)
(ちくたく、ちくたく、ちくたくちくたく、ちくたくちくたくちくたくちくたく)
やった…か…?(ぐらぐらと揺れる視界、折れ、壊れた、それでも止まらない時計の音の中、自分のしたことの結果を見る) --
レパード
2013-05-13 (月) 00:23:39
────そのセリフ、失敗フラグだって習わなかったかい。いや。一応は成功してるけれどね。
僕はまた、死んだ。
……なんて、嘘だけどね。死んだ振りでも痛いものは痛いんだよ。いや、痛みなんか感じないんだったかな僕は。
でもほら、結果的にお互い満身創痍だし、もっと自信持っていいよ。(よ、っと瓦礫の上の方へ飛び乗り)
で、どうするんだっけ。続ける?終わる?お腹すいたらティータイムでもいいよ。その後続きをしようか。
(腰掛けると友だちと遊びの相談でもするかのように語りかける)
もうしばらくしたら向こうも決着付くだろうし。どっちが勝つと思う? --
ウソイ
2013-05-13 (月) 04:04:04
(死なば諸共。安全を度外視した突撃で自身も柱に巻き込まれ全身に大小様々な傷口が開いている。だってこいつは、ほら)
……死んでねぇじゃ、ねえ、か(思わず、笑みがこぼれた。殺しにいっても死なないような奴なんだ)
(ほんの少しだけ、頭蓋を支配する雑音が紛れた気がした。痛みを感じない、か、そういえばあの時もこいつは痛みなんて感じてなかったような…)
(
ちくたく
)(その時、びきり、と不気味に赤く染まる空にヒビが入ったのが分かった。そこから差し込む──)
決まってんだろ、…勝つのはいつだって(暖かな光…どこかで、自分のよく知る人たち、が、戦って、居るのだ)(
ちくたく
)
光り輝いて、前を見てる奴さ(目を閉じる。あの時見た、(
ちくたく
)白く優しい光が瞼の裏、記憶によぎる。一瞬の煌めき、暖かい包み込むような…)
(あの場所へ…帰れる…。皆の居る、騒々しくも誇らしい世界へ)
…本当にぃ?
(<<世界が、
繋がっ
)
(──壊れた)
…ほぉぉぉんとぉぉぉにぃぃぃぃいいい?????
(繋がったという錯覚。ただのノイズ。偽りの希望。狂る狂ると廻る歯車が見せた凶願望)
(ウソイと相見えた時、異能に目覚めた時、外なる物が介入し作った、僅かな亀裂から染み出すのは、黒)
(光もあれば…当たり前のように。大地が、海が、空が、この世界が生まれ得た時から有るもの)
(大小様々な孔の開いた男の魂に、これ以上無く速やかに、異常で異質な異界の論理にぐずぐずになった頭に)
(読み取り、過ぎた。心を使い、過ぎた。自意識が限りなくゼロに近づくのを感じる)
(雑音に塗れた無明の闇は…銀色に輝く光と同質で、しかし似て否なるそれは、とても良く、染み入った)
(崩壊する数式世界の破片から降りる白い光が辿り着くよりも、疾く、疾く、と)
それは世界の外のもの
それはゼロをマイナスへと変える力
(再び開いた男の右目は、黒。眼窩全てが何もかもを最果てに落とし込むような闇となり)
輝きは、ここにはない
(口元を吊り上げ楽しそうに笑う、今までの男とはまったく違う笑み)
(そこに居たのは、狂った数式と化し、迷える禍神の力を得た人ならぬ者)
(全身から真っ黒な瘴気を吹き出し、禍々しい気配を放ちながら笑うモノ)
……あ゛ーーーー。やぁっと頭がすっきりしたぜ…。
はー…ったくおめーもキセノ先輩も気楽そうだなぁ…先輩寝てりゃ可愛いもんなのに起きたらガミガミ言うんだろうなぁ…
(右手を、伸ばす。キセノの眠る塔の方へ、そして何かを握るように、虚空に手を広げ)
(あろうことかキセノの周りの空間が、歪み始める。常理を超越し得る力が、ぎり、ぎりと、拳の形に、キセノを押し潰すように)
…この際よぉ…、ずっと寝ててもらうことにすっかぁ???
(露悪的な笑みが更に、更に広がる。拳が、握り締められんとしていたその時)
(闇に抱かれる身体の中、一箇所だけ)
(一つだけそれを拒む場所があった。胸。泥に塗れそれでも黄金と白銀輝く想いの残る、心臓)
(拳は、閉じなかった。優しく、ふわりと包むように。不可視の腕で持ち上げて)
(光の方へ。友愛の光溢れる空へと運ぶ。狂った世界から逃れ、自分たちの世界へと)
…おめー…は、ひ、つようねぇかな?(にかり、と笑って'レパード'が言う。…キセノだけで、限界だったのだ)
(そうして、がくり、と全身を震わせると、そこに居たのはもうレパードであってレパードで無くなった何か)
('それ'は、光差す空を軽蔑の目で見つめると、嫌気の刺した顔をして───その瞬間、忽然と跡形も無く消えた) --
レパード
2013-05-13 (月) 22:42:00
うん、これは想定外だったよ。君の中にそんなものがね。
僕より悪役っぽいじゃないか、卑怯だなぁ。これじゃあ僕の立つ瀬がないね。
……とはいえ、不快だな。お前。
勝負を決するつもりだったのに
最期まで楽しむつもりだったのに
楽しい時間を過ごすつもりだったのに
水を差したな…?
(キセノが襲われ、死にかかっている状態でも。関心を向けず。それに注意を向ける、そしてそれに気がついた)
……どうやら、まだエンフィールド君の意思は少なからず残っているみたいだけれど。
まずはここからでないとね。こういうのは正義の味方の仕事なんだろうけど……仕方ない、せっかく出来た友達のために一肌脱ぎますか……。
(ふわり、と浮かび、亀裂へと向かい消えていった) --
ウソイ
2013-05-13 (月) 23:01:27
最新の2件を表示しています。
コメントページを参照
Last-modified: 2013-05-10 Fri 21:07:26 JST (4027d)