名簿/515066
- ウッドストック、ウッドストック坊やー --
- はいはい、なんでしょうか先生様 -- ウッドストック?
- 名簿作っといて --
- 先生様、それはあまりにもあんまりでは?! -- ウッドストック?
- うるさいなぁ、私は頭が痛いんだ、横になってる間に適当に頼むよ。
あとコーヒーおねがい、チョコも、それと本二、三冊ひっぱってきてー あと郵便受けも覗いといて、晩御飯は柔らかいものがいいなぁー --
- はい、はい・・・はい・・・先生様、先生様 僕は別に先生様の召使い様ではございませんので、ので
ですので最小限にさせていただきます (そう言って名簿の準備を始める) -- ウッドストック?
- んぁー!もう!弟子が生意気言ったー!可愛い可愛い愛弟子が反抗期ー!魔法知ってちょっと天狗になって調子に乗り始めて痛い目見る前兆だー!
(ぎっしぎっしとハンモックを揺らし長い手足をばたつかせる) じゃあ最小限にしてコーヒーとチョコお願い・・・本当に頭が痛いんだよう (眉間にしわを寄せて名簿を作っている少年に手を振る) --
- 先生様、そう一丁前に可愛い可愛い愛弟子の増長に憂う魔導士ぶるなら僕に魔法の「ま」の字でも教えてくださいませ
魔法の杖の持ち方すら教えて下さっらないじゃないですか (ふんす、と鼻を鳴らし自分の項目をちゃちゃちゃーっと作っていく) ・・・・・・・・・・・・・・・・ (ちらりとだらしない師匠の方を見る) ・・・・・・・・・・・・・・・・・しかたないですねぇー (ハァーヤレヤレとわざとらしくため息をついてコーヒーととびっきり甘いチョコをふた欠片準備しハンモックから5歩ほど離れた場所に置く) お互い最大限の妥協ですね、先生様 -- ウッドストック?
- 遠い、遠すぎる・・・・・(手を伸ばしぶんぶん降る)
地獄と天国の距離って知ってるか?・・・・・・こんな感じだ (恨めしそうにハンモックから降りないといけない距離にあるコーヒーと過大評価気味な名簿を書いている弟子を見る) --
- おやおや、ようやく魔法使いの先生様らしいことをおっしゃりましたね(ひょこっととの奥から顔を出す)
なるほどなるほど、確かに先生様のおっしゃる通り・・・天国と・・・地獄にございます (コーヒーとハンモックで揺れる師匠をみてんふりと笑う) 天国へ向かうのは人の意志の力の強さと神父さまは申しました、試練に立ち向かうと 先生様のおっしゃる通りですね。近くて遠いその境目は曖昧でそこに至るのは距離ではなく意思、立ち向かう力 いやぁ学のあるお方の言葉はやはり金貨にも匹敵するものですねえ 先生様の方はどう書きましょうか -- ウッドストック?
- フン、「将来有望な少年」は滑るように小難しい言葉が出てくるんだな(あいたたた、と眉間を抑えて薄いローブに包まる)
(黒く丈の短いローブからむき出しの足を延ばしてハンモックから降りるべきか否か悩む) (天国に至は容易いが誰もがその一歩を踏み出す意思があるわけではない ―ドナルド・D・スミニコフ) 適当言ったわ、ごめん はぁー!降りる!私はー!ハンモックからー!降りるぞー!おー! 降りるぞー! --
- 降りてください -- ウッドストック?
- ・・・・・・・・・・・・・・・・ --
- 言葉遣い荒く言ってもいいんですよ? -- ウッドストック?
- いや、降りるんだよ? --
- では早くその偉大なる第一歩を踏み出してください -- ウッドストック?
- (手招き) --
- なんですかーーー、もうーーーー(はーやれやれどっこいせとハンモックの方まで歩いていく、呆れゲージMAXウルトラコンボだ) -- ウッドストック?
- (近くに来てくれた可愛い可愛い愛弟子の胸ぐらを引っ張り額にキスをする) --
- んが?!・・・・・・・・・・・・・・・な、なにするんですかぁ・・・(耳まで赤くなりたじたじと後ずさる) -- ウッドストック?
- 知っているか?天国に至る一番の近道
(んーっと背伸びをしてボキボキ骨を鳴らしながらコーヒーカップを手に取りチョコを食べる) --
- (火花が散った後を払うようにおでこを撫でる)なんですかぁ、またつまんないこというつもりでしょう -- ウッドストック?
- 「愛」だよ、「愛」
(コーヒーを口にしにやりと笑う)フフン、高い授業料だったなだが安いもんだろ死の後の安息の秘訣が知れたんだからなぁ --
- そんな安っぽいものに僕は騙されませんから(むぅ、とほほを膨らませる)
四の五の言ってないで早く名簿の項目どうするか言ってください!じゃないと日が暮れて月明かりを頼りにしないといけませんよ! --
- お前に任せる、それ位できてこその魔法使いの弟子だ、できなきゃ落第さなぁ
毎夜話してやってるだろう、私の長い長いお伽噺を --
- それじゃあ掻い摘んで書かせてもらいますから!後で文句を言っても知りませんよう
(ぷんぷん怒りながら名簿に筆を走らせる、が少したってからはふぅとため息をついておでこを撫でる) 天国です・・・・ --
- ウッドスットク坊や〜、それと忘れてると思うが・・・
(後ろから肩をつかんで揉み解す) 名前、忘れるなよ。可愛い可愛い愛弟子はカッカするとすぐ大切なことを忘れるからなぁ --
- は、はいぃ!(慌てて名前を付けなおす)
魔法使いの心得その1 名前は忘れるな! ですね、それ位なんともかんとも・・・気を付けます・・・(しょげっ) -- ウッドストック?
- ンハッハッハッハ!素直でよろしいっ!
久しぶりにハンモックから降りたんだ、コーヒー飲んで気分もいいし湯を浴びたら魔法を教えてやろうではないか --
- はい?!つ、つ、ついに教えていただけるのですね!魔法!
お風呂ですか!お風呂ですね!すぐ準備いたしますともそれはもう! (シュババッ ギューン) -- ウッドストック?
- あ、おーい・・・やれやれ、現金な子だねぇ・・・(目を細めてはしゃぐ様子を眺めて笑う)
さぁ、て・・・言ったからにはなんともかんともせんとねぇ(そう言って薄いローブを脱ぎながら授業の算段をし始めたのだった) --
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