FA/0089


    • 10月……夏もとうに過ぎ、店先や一部の民家にカボチャが並び始める時期になると
      街を彩っていた木々の葉が一枚……また一枚と、茶色く萎びていき、枝から舞うように落ち始め。舗装された道を枯葉の茶色で染め上げていく
      その枯葉で埋められた道を歩いていく者達は、人間……非人間問わず、葉を舞い散らせる木々とは比例するようにして、その季節の移り変わりを知らせる寒さを拒むかのように、その身を衣類によって丸々と膨らませていた

      一日の中で時間が刻一刻と過ぎていき、やがて街にあるすべての時間を示すものが午前0時と少しを示す頃
      街の中は明確に「光の届く場所」と「光の届かない場所」の二つに分かれ始め、それが意味するところは単純に街灯や月明かりの光が届いているかどうかを示すだけではなかった
      午前0時……街中に並ぶ店の類もその日一日の役割をすっかり終え、道を歩く者達の影も次第に少なくなっていく
      夜になれば活発に動き始める者、夜遅くまで自身の背負った仕事に追われるものも少なくは無いが
      それでも夜になれば、街は静寂と少しの暗闇に包まれていた

      街の一角、建物に挟まれ細く長い石畳の道を一人の人間が靴音を鳴らしながら少し急ぐように歩いていた。まばらながらも設置された街灯はそんな道行く人物を照らし、その度に長い影が路上に映っては次第に薄くなり消えていく
      首に巻かれた茶色いマフラーに、マフのようなもこもことしたものがついたコートを羽織り、時折街灯に照らされて見える顔はその目鼻立ちから若い女性であることがうかがえた
      家路を急いでいるのだろうか、少し不安そうに周囲を見ながら早足で一歩足を踏み出すたびに、静まり返った道に靴音が反響するように響いていく
      自分以外誰も歩いていないその薄暗い道、間隔をあけて置かれた街灯の光は一時の安心をもたらすものではあったが
      不定期に与えられるその光は同時に、照らされ伸びていく影のように不安を煽るものでもあった

      しかし長く暗い道も、もう少し先を行けば街の動脈とも呼べるほど太く大きな道へと合流できる
      そこであればたとえ夜中でも人はいくらか歩いているだろう……女性は少し安堵の息を漏らしながらようやく、不安そうな目で周囲を見るのをやめまっすぐと道の先を見据える
      その時だった、自分の真後ろからかすかに小さな笑い声が聞こえたような気がする。女性は不意にその足を止めてしまい、無意識に反応するように体を捻り後ろを振り向いてしまう

      「え……ッ?」

      息を吐くように漏れる言葉、女性が見たのは街灯よりも強く光を放つなにか。その瞬間女性の上体が大きく反れると
      一瞬にして地面には赤い液体と、ほんの少しの肉と骨があたりへとばら撒かれる
      ゆっくりと、自身に何が起こったのかさえ分からなかった女性の体は、バランスを崩すかのように仰向けに倒れる頃には
      そこには頭を砕かれた死体がひとつ、欠けた月の浮かぶ夜空を頭のない目で見上げていた
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    • 一日目 某月某日・・・晴れ 気温18℃
      最初の色:茶 重さ:327g 臭い:無臭
      観察開始は依頼を受けた日の午前0時から開始


      0時時点から30分ごとの変化

      茶→赤→茶→緑→青→赤→茶→緑→黄→青↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      茶→赤→緑→青→青→緑→赤→茶→赤→茶↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      赤→緑→青→12:00 緑→青→緑→赤→青→緑→青↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      青→緑→青→緑→緑→緑→青→赤→緑→青↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      緑→青→青→青→青→青→赤→茶 0:00


      色の変化の法則性などはまだ分かりません(午後には青と緑ばかりで、日を跨ぐ時刻に近づくと赤系統の色が出てくる?)

      重さ
      0時時点から30分毎の変化
      重さはししょーさんから支給されたはかりで計ったものです

      0:00
      327g→324g→248g→244g→232g→231g→230g→228g→220g→198g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      188g→182g→172g→163g→154g→155g→156g→153g→132g→122g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      120g→113g→100g→12:00 120g→132g→284g→234g→235g→298g→321g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      322g→342g→392g→500g→512g→521g→542g→584g→621g→642g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      640g→723g→742g→788g→801g→892g→918g→327g 0:00

      最初12時を迎える前に消えてしまうのではないかというほどの軽くなりっぷりでしたが
      12時を超えると今度は不安になるほど重くなりました、23:30時点では逆に重すぎて不安を覚えますが
      0:00を迎えた途端観察開始時と同じ重さに戻ります(1日のうちにダイエットとリバウンドをしているような感覚?)

      臭いについて
      臭いに関しても変化があるということでしたが
      初日では臭いによる変化はありませんでした(気づかなかった?)
      気温による影響もあるのかもしれません、観察を続けます

    • ……ふがっ -- グリム

      • 太陽が昇り始める前、星が浮かぶ寒色の夜空は地平の彼方から徐々に上り始める太陽によって
        徐々にその色を薄く、明るく変化させていた。少女……グリムは巨木に寄生するようにして作られた家の中で
        テーブルにうつぶせになった状態から体をビクリと跳ねさせると、ジャーキングによってグリムの意識は半ば強制的に覚醒へと急速な移行がなされていた

      • んあ……ね、ねてた…時間は……あぁ -- グリム

      • 目をこすり、口の端から漏れ出ていた体液を袖でふき取りながら、現在時刻を示すものを
        かすんだ視界のピントを合わせるよう眉間に皺を寄せながら見れば。以前観察した時間より、あまり時間が進んでいないのがわかる

      • う゛ー…… -- グリム

      • それでも次の変化までは後10分ほどしかない。土の中から這い出したてのゾンビのような声を上げると
        グリムはとにかく今自分のまぶたにぶら下がる睡魔を打ち払おうと、ゆっくりと椅子から立ち上がり
        ベッドのそばにある巣箱を3回ほど、少々大雑把な勢いで叩くのだ

      • なに、交代? --

      • 巣箱を叩いてから数秒、中で藁が押しのけられるような乾いた音が響くと
        巣箱の穴からは真っ白な鳥が、いつもの感情の読み取れない目でグリムを見る
        季節的にその羽毛はすっかり冬に備え始めているのか、いつもよりももこもことした外見へと姿を変えているが
        いまいち動物的なものを感じさせないその鳥は、ふわふわの羽毛をもってしてもあまり可愛げを発揮する事は無かった

      • 顔、洗ってくるから……代わりに見てて
        あと、じゅっぷんだから……うぅ -- グリム

      • ……しょうがないな --
      •  

      • …… -- グリム

      • 鳥に仕事を交代してもらうと、少女は少しでも目を覚ます為に、巨木の裏側に広がる湖へと来ていた
        何度か湖の水で顔を洗った後、水面から見える悠々と泳ぐ魚を眺めていると
        次第に、体は自然と巨木にもたれかかるようにして座り込み、体の力は自然と抜けていく

      • …………ぐぅ -- グリム

      • 時刻は午前4時、丁度鳥が依頼された対象物の変化を確認した頃
        巨木にもたれかかっていたグリムは交代してもらった事も忘れてしまうと、そのまま無責任な2度寝を決め込むのだった

      • 同時刻、街中を悠々と伸びる大通りから派生するように分かれる
        川の支流のように細く延びる一本の道……そこの半ばにて

      • 今回も酷いもんだ、見事に脳が抜かれてしまっている -- クラウト

      • (午前4時……いまだ街そのものが眠りのまどろみから覚めきらない静寂の時、そんな時間とはとても不釣合いな複数の者達に囲まれながらそれを確認する)
        (いや、正確に言えば囲まれているのは私ではない。私が今こうして、かぶせられた布を持ち上げてまで見ているものだ)
        ふぅ……最初に発見された時間は?
        (私は丁重に布をかぶせなおし、朝から重くなった気分を引きずりつつ立ち上がると。近くに居た物々し表情の男に尋ねる) -- クラウト

      • 「最初に発見したのはこのあたりで働く一般人だ。午前2時に仕事が終わり、この道を使って帰宅する途中でこの死体を発見したと言っている」

      • 魔術が使われた形跡は? -- クラウト

      • 「それをこれから調べるんだ、また朝からあの不気味な女の顔を見ると思うと……うんざりするよ」

      • (目の前の男はそう言うと、周囲の目も気にせず深くため息を吐く)
        (無理もない、おそらくは周囲に立つ憲兵たちも同じ気持ちだろう……)
        (とはいえ私も例に漏れず同じ気持ちだ。どちらにしろここでこれ以上やれることは私には無い)
        この事件が終わらない限り頻繁に彼女の顔を見ることになる、お互い頑張ろうじゃないか
        (私は精一杯の励ましを男に送ると、彼女がここへ来ないうちに足早で出口を目指す) -- クラウト

      • 「女性の顔を堂々と、さも不気味と言ってしまうとは」
        「この街の男性は随分と男女平等主義のようだね」

      • ……ッ
        (遅かった、その冷たい絹のような声が道に響くと、私を含め周囲に居た者達の背筋が一斉に伸びるのが分かる)
        (先ほどまでようやく上りきった太陽によって温められていた空気は、再び真冬の夜の如き冷気に包まれてしまったかのようにすら感じる……)
        やぁ……お早いおつきだな、女性は出かける為に3時間は準備に使うと聞いたのだがね -- クラウト

      • ふふふ……私がこの街のために尽力する善良な市民であったことを喜ぶといいさ
        おかげで、君達に朝からその不気味な顔を見せることが出来たのだからね……早朝勤務で眠い目も覚めただろう? -- マガツ

      • (目の前で笑う女性がいやに不気味に見える)
        (刺青に囲まれ、ただれたような右目を隠す事もせずに笑うその女性が私達は苦手であった)
        そうだな、きっと皆感謝しているだろう。その調子で早急に魔術の痕跡を調べていただければ
        きっと皆あなたを好きになってしまうだろうな
        (とにかく会話を切り上げてしまおう……私はそう言い放つと細い道を再び歩き、細い道の中で内心恐る恐ると彼女とすれ違おうと身をよじる) -- クラウト

      • おや、どこへいくのかね?
        共に同じ犯人を追う身なんだ、少しは仲良くしようじゃないか -- マガツ

      • ……ご冗談を
        (狭い道のなかで、なんとか彼女の横を通り過ぎきったところで)
        (狙い済ましたかのように彼女が口を開く。このマガツと言う女はその身長もさることながら)
        (やはりその最も人を遠ざけている要因は右目にあると言っていいだろう。事実私もあの右目を見るとまるで生命そのものを食いちぎられるような)
        (気持ちの悪い感覚に襲われてしまうのだ) -- クラウト

      • 冗談ではないさ、死体が出るのももうこれで5件目
        そのたびに私達が呼ばれ痕跡を調べるが、そこからは何も出ない……そろそろ何か結果を出さなければ、所詮臨時の雇われである私たちはすぐに
        お上の偉い人から切り捨てられてしまうぞ? ……あぁ、ちょっといいかな、死体を見せてもらいたい -- マガツ

      • (彼女は私の否定を無視するかのようにゆっくりと歩き始める、その姿はまるで枯れ木が風に揺らされながらひとりでに歩いているようで)
        (憲兵達に近づくと、彼女が言葉をかける前から慌てるようにして道を明けていることがすぐにわかる) -- クラウト

      • あぁ……まったく
        かわいそうに、見事に頭が砕かれているじゃないか
        それどころか脳味噌まできれいにとられて、犯人は人をピーナッツの殻かなにかとしか思っていないようだ -- マガツ

      • 君はこんな哀れな被害者を見てなんとも思わないのかね、すぐに止めたいとも思わないのかい?
        被害者はすべて若い女性だ……未来ある者達がこんなところで頭を砕かれ、脳をぶんどられても
        まだ私が怖いから仲良くする気はないと、君はそう言いたいのだね -- マガツ

      • (この街ではこういった殺しは意外と珍しくは無い、しかし確かに彼女の言うとおり)
        (今月に入ってからこれで5件目だ、そのペースは少し尋常ではなかった。私はけして善意の元に動いているわけではないが)
        (やはり若者が次々と無残に殺されていくのは、あまり気持ちのいいものではない) -- クラウト

      • しかし、私とあなたが仲良くして……この事件を解決に導けると言うのかい
        ここへ呼ばれたのだって、私の能力的には君のおまけで呼ばれたようなものだ
        捜査の素人に、ここでできる事はないよ -- クラウト

      • 確かに君は犯人探しは得意ではない、しかしそんなただの素人がこうして憲兵の居る場で堂々と死体を見ることが許されるわけじゃないだろう?
        オンドリキャベツ君、君は犯人は見つけられないが……次に狙われるであろう人物に目星をつけるのは得意なんじゃないのかい
        その懐に抱えた鶏でね -- マガツ

      • (死体に布を戻した彼女は、そう言って立ち上がりながら私を見る)
        (かすかに開く右目は、まるで中に目ではなく何かの口に繋がっているように見えたが、私は急いでそこから視線をそらした)
        確かに、こんな短期間で5件目ともなればある程度狙われる人物の傾向は分かってくる
        だが次に狙われる人間が分かっているわけでは─── -- クラウト

      • 分かっているんだろう? -- マガツ

      • ……ッ
        (分かっているわけではない、自分の中にある嘘の言葉を出そうとした時)
        (彼女がこちらを見据え近寄りながら聞いてくる、いや聞いてくるなんでものでもない)
        (このマガツという女はすぐに誰かの嘘を見抜く、聞いてきているのではなく強引に引きずり出そうとしているのだ)
        ……分かっているわけではない……が、可能性がある人物の話を最近聞いた
        私の勘では次に狙われるのは彼女だろう -- クラウト

      • ほう、ではその子の事を教えてもらおうか
        オンドリの名を持つ君が目をつけたのだ、きっと犯人もそこへ行き着くだろう -- マガツ
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    • 二日目 某月某日・・・晴れのち雨 気温16℃
      最初の色:茶 重さ:327g 臭い:無臭
      観察開始は依頼を受けた日の午前0時から開始
      2ページ目は1日目の観察を行った日の0:00より開始しています


      0時時点から30分ごとの変化

      茶→赤→茶→青→緑→青→緑→水色→藍→(雨が降ってきました)青↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      青→青→青→青→青→青→青→青→青→青↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      青→青→青→12:00 青→青→青→青→青→青→青↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      青→青→青→青→青→青→青→青→青→勝色↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      勝色→勝色→勝色→勝色→勝色→勝色→赤→茶 24:00


      相変わらず色については分かりません、今日は雨が降り始めてからずっと青系統のままでした
      (ずっと青だったのは少し寒かったから? 雨が降ったから?)
      ただ茶色になるときは必ず赤を経由するようです、日を跨ぐころには色は一度赤になってから茶に戻っていました

      重さ
      0時時点から30分毎の変化
      重さはししょーさんから支給されたはかりで計ったものです

      0:00
      327g→324g→323g→322g→321g→320g→319g→318g→317g→316g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      315g→314g→313g→312g→312g→312g→311g→310g→309g→308g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      307g→306g→305g→12:00 304g→303g→302g→301g→300g→299g→299g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      298g→297g→296g→295g→294g→294g→293g→292g→291g→290g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      300g→301g→302g→303g→304g→305g→306g→462g 24:00

      二日目は極端に軽くなったり重くなったりする事はありませんでしたが&br 30分ごとに1グラムずつ減っていました
      ただ夜にかけて家の中が湿気てきていたせいか、徐々に重さが増していくと午前0時時点では1日目より重さが増しています
      (湿気をよく吸う? 湿気を吸う事と色の変化の関係がある?)

      臭いについて
      臭いについては重さや色ほど変化が激しくないのかもしれません
      0:00〜4:00:無臭
      5:00〜6:30:少しかび臭い
      6:30〜20:00:非常にかび臭い
      24:00:無臭
  • 1

    • むぁー……ん
      むぁーーー……ん -- グリム

      • 椅子に座り、素材をうつろな目で見つめながら
        グリムはテーブルに乗せた顎を開いては閉じ……開いては閉じ……を繰り返す

      • むあーーーー………むあっーむあー -- グリム

      • むーんむーむー、 -- グリム
      • ムーッムムムームームームー -- グリム

      • 暇なのである
        素材を30分ごとに観察するという事は一度観察した後自由な時間が30分しかないのである
        ましてや他の仕事とも折り合いをつけている現状、今の彼女は人間24時間営業状態なのだ

      • だらしなく椅子に座り、口を尖らせながらむうむうと鳴く事しかできない時間を
        素材を見つめるようにしてひたすらに、鳥との交代時間が訪れるのを待ち続ける

      • むーんむーむー、むむー……ほいっ! -- グリム

      • ムームーほいっ! むーむーホイッ!
        むーホイッ! ムーホイッ! ムーホイホイッ! -- グリム

      • むーほ───
  • 3ページ目

    • 三日目 某月某日・・・曇り 気温13℃
      最初の色:茶 重さ:462g 臭い:無臭
      観察開始は依頼を受けた日の午前0時から開始
      3ページ目は2日目の観察を行った日の0:00より開始しています


      0時時点から30分ごとの変化

      茶→緑→紫→灰→紺→黄→緑→青→青→緑↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      黒→紫→黒→灰→白→緑→黄→青→緑→黄↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      青→緑→黄→12:00 赤→茶→白→灰→黒→灰→白↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      白→黒→白→黒→灰→緑→黄→青→緑→黄↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      青→白→黒→白→黒→緑→黄→青 24:00


      唐突に新しい色への変化を行うようになってきました
      気候? 気温? まったく分かりません、もしかしたらこの家に慣れたから
      心を開いて違う面も見せてくれたとか? 可愛いやつです

      重さ
      0時時点から30分毎の変化
      重さはししょーさんから支給されたはかりで計ったものです

      変化なし
      本日重さに変化はありませんでした、何故かはわかりませんが
      もしかしたらそういう日もあるのかもしれません
      重さの変化にもエネルギーを使っている?(重くなる時は栄養素が豊富? 逆?)
      この素材は生きている!

      臭いについて
      三日目は主に乾いたような匂いが多く目立ちました
      正直保管状況が悪くてカビたのかと心配になりましたが、最終的には果物のような匂いがしたので
      腐ったりはしていないと思います……多分
      そもそもこの素材って乾物なんでしょうか……
      やはりこの素材は生きている!

      0:00〜5:00:少し乾いたような臭い(嗅いでいると喉が渇く感じ)
      5:30〜7:00:非常に乾いたような臭い(近くで嗅ぐと咳が出る感じ)
      7:30〜23:30:臭い(純粋にくさい)
      24:00:甘い香り(桃のような)
    • むー -- グリム
      • ……ぐぅ -- グリム

      • 続く素材の観察、交代制でやっているもののやはりこういうものは眠くなる
        普段は体を動かしている事が多いため、こうしたじっとしたものは次第に体がぬくくなってくるのだ
        机に突っ伏したまま、次第に重くなるまぶたは完全にその視界を暗幕で覆い、少女を眠りの中に落としていく

      • ギシ……
                                 ギシ……

      • そんなまどろみの中へと意識を落としているさなか
        地上と家を繋ぐはしごが軋みをあげながらかすかに揺れる。そこから少ししてひょっこりと、家を支える土台から覗くようにして
        紫色の髪を揺らす、エルフの顔がにょっきりと生えてくる

      • エルフはゆっくりと、物音を立てないように土台へと立つと
        家を見回すように歩けば、入り口と思わしきものの前に立つ

      • ……███ -- マガツ

      • 扉の前、鍵がしっかりとかかっているのを確認すると、マガツの口から聞きなれない言語が呟かれる
        鍵穴が一瞬光ったかと思えば、その直後カチャリと軽い音が鳴ると、その扉に備え付けられた鍵は本来の役割を失っていた

      • おじゃましまーす……? 寝ているのか
        こんな人気の無い場所であの程度の鍵なんて、無用心だね
        ……茶色いマフラーに、灰色の上着……確かに、キャベツくんの情報どおりの服装だ -- マガツ

      • マガツは容易に家の中へと侵入すると、少し自分には小さい戸をくぐり……中で無警戒に寝息を立てる少女を見つける
        起こさないよう、ゆっくりと服装を眺めると納得したようにうなずき
        そのまま対面する位置に空いた椅子を移動させ、ゆっくりと座ると……両手で頬杖を作りながら少女を眺めるのだ

      • しかし本当によく寝ているねぇ……ん、これは -- マガツ

      • マガツがテーブルの上に置かれたものに目を向けると、興味深そうにそれを拾い上げる
        依頼され、観察最中の薬の素材……それが入った正方形の入れ物を手の上で転がしながらじぃっと……眺めていく
      • ほう……これは、随分といいものを持っている
        とてもこの少女が価値を見出せそうなものではないが、これはメモだろうか
        ……なるほど、おおかた誰かに依頼されて変化をまとめていると言ったところか -- マガツ

      • それであれば、こんなものを持っている理由も分かる。マガツはゆっくりとそれをテーブルの上へ置きなおしたとき
        ふとマフラーから漂うそれを感知する。ごく微量の……本当に残りカスのようなそれだが
        マフラーに残った残滓は、彼女のよく知るもの……いや、忘れがたいものだった

      • ・・・・ -- マガツ

      • 右目がうずく……魔人の口と連動したそれが今にも開きそうになるのを抑えながら
        それでも我慢できずに、自然と手がそのマフラーへと伸びていく……
        その時だった

      • ふっ……ふぐぐっ!
        ふがっ!? -- グリム

      • ッ!? -- マガツ

      • 指先がマフラーに触れそうになったとき、目の前の少女が息が詰まるような声をあげたあと
        半目を開きながらビクリと飛び起きる。伸ばしていた手は即座に引っ込み
        驚きもすぐさま収束すると、マガツは小さく笑みを浮かべたまま座りなおす

      • ふがふ……あ、あれ…寝てた……うぇ?
        だ、だれ……? -- グリム

      • やぁ、おはよう -- マガツ

      • 目が覚めてすぐ、目の前に居る大きな相手に目をこすりながら尋ねる
        「あれ、鍵は」とグリムが言うと、マガツは即座に「開いていたよ」と無用心に言うのであった

      • 開いていた、そ、そうでございますか……眠くて忘れていたのでございますな
        えっと……お客様でございますか? -- グリム

      • んー、まぁそうだね
        お客様……だけどお仕事でのお客じゃないかな -- マガツ

      • それはつまり……? -- グリム

      • 眠気眼で首をかしげる少女を見て、マガツは笑みを崩さぬまま頬杖をつく
        長身の体は椅子に座り背を曲げても、それは自然と威圧的になってしまうが
        本人はそのような事を気にしない様子で目の前の相手をじっと見る

      • そう、君に会いに来たの
        ところでさ、そのマフラー……どこで手に入れたの? -- マガツ
  • 4ページ目

    • 四日目 某月某日・・・晴れ 気温16℃+α
      最初の色:青 重さ:462g 臭い:甘い香り
      観察開始は依頼を受けた日の午前0時から開始
      4ページ目は3日目の観察を行った日の0:00より開始しています


      0時時点から30分ごとの変化

      青→紫→紫→緑→赤→茶→緑→緑→紫→緑↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      青→赤→茶→紫→緑→緑→青→白→白→白↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      白→青→水色→12:00 赤→茶→茶→茶→赤錆→赤錆→赤錆↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      赤錆→真紅→紅赤→黒緋→深紅→赤→茶→灰→緑→黄↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      赤→茶→赤→茶→青→青→緑→黒 24:00

今日は1日目と変わらない気候だったので、昨日新しく出た色を織り交ぜながらも
安定した色の変化を行っていました
昼過ぎから日差しが強くなっていたので、日が当たってはいけないと
布をテントのようにして影を作ったところ、逆に温度が上がってしまったのか
赤系統の中で細かく色が変化していました(温度によるもの? もしくは影に置いたことも関係あり?)
夕方頃には布を取り払ったところ、余韻を残すかのように細かい色の変化をやめ
その後は安定した変化を続けました

重さ
0時時点から30分毎の変化
重さはししょーさんから支給されたはかりで計ったものです

0:00
462g→461g→432g→423g→455g→551g→421g→452g→531g→333g↓
↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
452g→492g→482g→412g→401g→411g→391g→316g→562g→511g↓
↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
512g→420g→594g→12:00 321g→364g→412g→463g→581g→200g→211g↓
↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
0g→0g→0g→0g→0g→12g→62g→36g→132g→291g↓
↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
300g→343g→368g→421g→461g→500g→569g→691g 24:00

テントで影を作っていた時間帯はいくら計っても0gを示し続けました
手で持っても重さを感じないという感覚は無く、容器ごと計ってもはかりは0gを示します
物理的な存在はちゃんとあるようで、容器を振ると中にある素材は揺れる事も、容器にあたり音が鳴る事も確認できています
あまり影の中におく事はしないほうがいい? 逆に強い光を当てると重くなるのでしょうか

臭いについて
四日目は影を当てた影響か、臭いというよりは素材周囲の空気が暖かくなっていました
自身を熱して寒さをしのいでいた? 影を寒いと感知するのかもしれませんが
そう考えるとこれはもう生きた素材になるのかもしれません、現実的ではないので考慮はしないでおきます
影を作っていた布を取ると香木のような香りがしました

0:00〜11:30:甘い香り(前日より継続)
12:00〜1:30:無臭
2:00〜18:30:熱気を帯びた空気(臭い自体は無臭? 熱の臭い)
19:00〜24:00:香木(昔嗅いだ事がある程度なので、具体的には説明できません)


    • M-4事件 -- マガツ

      • 君は聞いたことあるかい? キャベツ君 -- マガツ

      • 昼、街の広場にある茶店のテラスで
        相席する二人の不釣合いな人物が、運ばれてからまったく手を付けられていない二つのコーヒーを間に挟み
        無言の時が過ぎる中で、ふと……片方の背の高いエルフが口を開く

      • そのキャベツという呼び方はいい加減やめてほしいものだな
        M-4事件……確か昔の事件だったか、一度資料を読んでそれきりだが
        あれも確か、今回のように被害者一家の全員が脳を取られていたな -- クラウト

      • そう、MはMindのM……心、あるいは精神を盗まれた4人家族を示すM-4という名称で呼ばれたあの事件は
        街の外れにある屋敷に住む一家4人が、惨殺死体で発見された未解決事件
        家族構成は錬金協会で働いていた父親、その妻……そしてまだ8歳の少女とその弟 -- マガツ

      • 最初の犠牲者は父親だが、こちらは屋敷ではなく土地として持っていた湖の近くにある小屋で発見されている
        人柄は温厚、特に誰からも恨みを買うこともなく周囲の評判も良かった
        妻のほうも同じだな……いや、同じだった。その二人の間に生まれた娘も、もうすぐ教会学校に通うのだと楽しそうにしていた -- マガツ

      • ……随分と詳しいようだな -- クラウト

      • 娘の弟にあたる長男は、生まれたばかりでようやく二足歩行ができる程度の年頃だった
        4人の死体が発見されて少しした後、不思議なことにその弟の死体だけが忽然と姿を消した
        私はその死体を捜したが、もちろん見つかるわけが無かった -- マガツ

      • そこまで話すと、マガツは一度冷め切ったカップを持ち上げ
        一口コーヒーを飲むと、それでも口元の笑みを崩すことなく、思い出すように言葉を続ける

      • 100年前の事だ、この街に冒険者ブームが起こったことを覚えている
        冒険者だけではない、今まで活気の無かった店が再び息を吹き返したようにその存在感をあらわにし、よそから来た者達が新しく商売を始めたりもしたものだ
        とはいえそれ自体は珍しいことではない、種族の坩堝でありながらもほとんどの垣根を見せないこの街で
        よそ者や冒険者なんてものは珍しいものではない -- マガツ

      • だがその中に、奴はのうのうと潜り込んでこの街にやってきた -- マガツ

      • 事件が起こった当時、私もまた今のように依頼を受けて調査を行う仕事を続けていた。今と違って右目は周囲に嫌悪されるような見た目ではなかったが
        魔学班として現場に残された魔力の痕跡、魔力の資質を調べていたものだ。調査の結果現場からは攻撃性を含む魔力は出なかった
        黒魔術、白魔術、死霊術、あるいは同僚の逆恨みの面を見ての錬金術の可能性まで考えたが
        繰り返し行った結果その可能性はすべて否定されてしまった、犯人は物理の力だけで、被害者全員の頭を割り脳を綺麗に奪っていった事になる -- マガツ

      • しかしその場には攻撃性こそ感じられなかったものの、異質なものはたしかにあった
        それがなんなのかは分からないが、確かにそれはいびつなものとして、残り香のように現場に残っていたのだよ -- マガツ

      • それが、その潜り込んできた人物を示すものだと? -- クラウト

      • キャベツ君、君は釣堀というものを知っているかね -- マガツ

      • たしか、代金を払って放流された魚を釣る施設だったな
        最近じゃそれほど珍しくも無いが -- クラウト

      • 当時私達がその残滓を追ってたどり着いたのが、100年前忽然と現れた不法に設置された小屋と
        釣り堀を自称する店だった、私達は事件が起きる2年前からそこに住み着いていた男を犯人と考え乗り込んだ
        だが既に男の姿は無かったのさ、なんの前触れも無く街を去っていたらしい -- マガツ

      • まさか君は、手口が似ているからといって
        その男が再びこの街に現れ、若い女性から脳を奪っていると考えているのかい -- クラウト

      • まさか、もう98年も前だ……ただあの巨木
        私達が一家を弔う為に植えた苗が成長した巨木に住む彼女のマフラーから、当時のいびつな物の残り香を感じた
        少し話を聞いたよ、あれはその子の師匠から貰ったものらしい……3年前にね -- マガツ
  • 5ページ目

    • 五日目 某月某日・・・晴れ 気温10℃
      最初の色:青 重さ:692g 臭い:香木
      観察開始は依頼を受けた日の午前0時から開始
      5ページ目は4日目の観察を行った日の0:00より開始しています


      0時時点から30分ごとの変化

      0:00
      青→青→青→青→青→青→青→青→青→青↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      黒→黒→白→黒→白→黒→黒→白→黒→黒↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      黒→黒→白→12:00 黒→黒→白→黒→黒→白→黒↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      白→黒→黒→白→黒→白→黒→黒→白→黒↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      白→黒→白→黒→白→黒→黒→白 24:00

      ━ ・ ━
      ━ ━ ━
      ━ ・ ━ ・
      ━ ━ ・ ・ ━

      重さ
      0時時点から30分毎の変化
      重さはししょーさんから支給されたはかりで計ったものです

      0:00
      692g→541g→602g→642g→622g→581g→642g→581g→531g→501g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      692g→642g→602g→642g→521g→581g→541g→681g→632g→501g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      692g→541g→501g→12:00 541g→692g→672g→62g→541g→694g→611g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      666g→663g→665g→511g→529g→533g→501g→551g→588g→621g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      601g→543g→664g→522g→452g→619g→669g→327g 24:00

      基本的に重さが増した気がします
      と思ったら日を跨いだ瞬間300代に落ちました
      解釈は依頼者様にお任せします
      臭い
      最近はよくリラックスするような臭いを発します
      最近疲れた顔をしている事が多いので気を使ってくれてるのかな? と思いますが
      そんなわけありませんよね?

      0:00〜6:00:ハーブのようなリラックスする香り
      6:30〜10:00:硝煙の臭い
      10:30〜13:00:スープのような香り(お腹がすくような)
      13:30〜19:00:汗臭い臭い
      19:30〜20:00:泥臭い臭い
      20:30〜24:00:薬品のようなツンと来る臭い(嗅いだ瞬間少し眠くなる)
    • お仕事でございますか? -- グリム

      • 巨木の上、そこに建てられた屋内で
        椅子に座った少女がきょとんとした顔で声を出す

      • 聞いたところ君は観察屋だというじゃないか
        そんな君に仕事を頼みたいと思ってきてね、もしよければ快く受けてもらいたいのだが -- クラウト

      • そんな少女の前に座る男は、椅子にコートをかけながら出されたお茶の入ったカップを盗り
        一口の見ながら、自身がテーブルに置いたそれに視線を移す

      • 君に観察してほしいのはこの鶏の卵だ
        期限は卵が孵るまでなんだが…… -- クラウト

      • まぁ……うちは来た依頼は基本断らないのが方針でございますが
        ただ今は別件の都合で、あまり細かい観察はちょっと…… -- グリム

      • あぁ、それは大丈夫。とにかく置いといてくれさえいればいいんだ
        この卵は少し特殊でね、特に気を使わなくてもその時がくれば孵化するんだ
        記録もたいした内容はつけなくていい、それこそ「今日はなにもない、すばらしい一日だった」でもね -- クラウト

      • むう、まぁそれでいいのなら良いのでございますけど……
        分かったのでございます、それじゃあお名前と…後は料金を先払い…… -- グリム



      • ふう…… -- クラウト

      • やぁ、無事渡せたようだね -- マガツ

      • 数十分後、たどたどしく梯子を降りてくる男を横目に、巨木に寄りかかっていたエルフが声をかける
        ようやく梯子を折りきったところで、男はハンカチで汗をぬぐいながらようやく
        その声に出して恨めしそうに口を開く

      • まったく、こういうところにあるなら君が卵を持って行ってくれても良かったんだぞ
        あまり中年に無理をさせないでくれ -- クラウト

      • おや、私から見れば君なんてまだまだ子供さ
        もっと運動を心がけたまえよ -- マガツ

      • …………
        卵はちゃんと渡した、後は彼女に危険が及べばとびっきりの朝が来るだろう
        しかし意外だな、正直あのマフラーを大事そうに持つ相手を、君が守ろうとするとは思わなかったが -- クラウト

      • 守る? まさか、私はあの子を守ろうとはしてないよ
        私にとってあの子は餌だ、あの男に繋がる線を見つけるためのね -- マガツ
  • 6ページ目

    • 六日目 某月某日・・・雨 気温15℃
      最初の色:白 重さ:327g 臭い:薬品の臭い(ツンとする)
      観察開始は依頼を受けた日の午前0時から開始
      6ページ目は5日目の観察を行った日の0:00より開始しています


      0時時点から30分ごとの変化

      0:00
      赤→茶→緑→紫→緑→紫→赤→茶→緑→紫↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      赤→茶→桃→緑→白→黒→緑→紫→赤→赤紫↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      混色→緑→混色→12:00 緑→青→黄→白→灰→赤→茶↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      紫→紫→緑→赤→茶→茶→赤→白→黒→白↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      紫→緑→混色→薄緑→緑→白→灰→黒 24:00

      今日は訪問販売で健康ドリンクのお兄さんが来ました
      その影響かなぜか素材まで健康によさそうな色に多く変化していた気がします
      素材も健康志向を気にするのでしょうか?
      ジュースにすれば健康になれる?

      重さ
      0時時点から30分毎の変化
      重さはししょーさんから支給されたはかりで計ったものです

      0:00
      327g→321g→324g→325g→326g→321g→325g→329g→321g→328g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      320g→328g→327g→326g→321g→325g→328g→320g→325g→327g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      329g→325g→324g→12:00 327g→326→323g→322g→328g→321g→329g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      321g→321g→321g→324g→325g→327g→329g→327g→326g→321g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      321g→322g→328g→324g→329g→326g→321g→984g 24:00

      素材もやはり健康に目覚めたのか、体重が安定している気がします
      今まで増減が激しいので体を心配していましたが、ようやく安心して重さを計れます
      もうすぐお別れなので心配していたのですが
      安定してきたのなら良かった良かった(21:30時点)
      なんでや!(24:00時点)

      臭い
      今日のテーマはやはり健康らしく、野菜の臭いが頻繁にしました
      野菜と土、素材さんはオーガニック志向なんでしょうか?
      0:00〜12:00:土のにおい
      12:30〜24:00:野菜の臭い

    • えーっと……今日の素材さんはー、緑になって、赤になってから茶色になって
      重さは…… -- グリム

      • ロッジを支える土台の端で、足を投げ出すようにして座りながら
        隣の素材を見ながら記録を付けていく。時折つつきながら
        少女は楽しそうに素材に語りかけていく

      • いやぁ……最初は少し不気味とさえ思っていたけど、こうして一緒に居るとなんだか愛着がわくなぁ
        今日は雨だけど、寒くないかい? おーよしよし、素材さんは可愛いでございますねぇ…… -- グリム

      • 指で素材の入った容器を撫で、まるでペットにでも語り掛けるように話しかける
        雨粒が葉を打ちながら、一人と一個に雨が当たらないように、葉が雨粒を霧散させていく
        静かな時間、鳥が仕事に出ている中で一人と一個だけの時間はゆっくりと過ぎていく……

      • ……素材さん、私と素材さんはきっと同じなのでございますな
        今はこうして一緒にここに居ても、そのうちなにかの素材に使われてしまう
        自分より大きななにかを作るための一部にされてしまう……だから私は素材さんに愛着を持ってしまったのでございましょうか -- グリム

      • なんて、ほんとに素材に言っても意味が無いんだけど
        まぁいいか、人生何があるか分からないって言うのは今まででよく知ってるし。私あんまり重いのって好きじゃないし
        ……おっ、雨が強くなって来たのでございますね -- グリム

      • さあさあ、そろそろおうちに入るのでございましょう
        あっ! くっくさい! 素材さん土のにおいが臭い! -- グリム

      • 雨音が強くなるなか、少女は素材を両手に持ち
        屋内へと入っていく
  • 最終ページ

    • 七日目 某月某日・・・晴れ 気温13℃
      最初の色:白 重さ:984g 臭い:野菜の臭い
      観察開始は依頼を受けた日の午前0時から開始
      7ページ目は6日目の観察を行った日の0:00より開始しています


      0時時点から30分ごとの変化

      0:00
      黒→赤→茶→紫→緑→紫→緑→紫→緑→黄↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      青→黄→黄→黄→白→黄→黄→黄→赤→黄↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      混色→緑→黄→12:00 黄→青→黄→白→黄→赤→茶↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      黄→黄→緑→白→緑→青→緑→黄→黒→黒↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      紫→黄→混色→白→緑→黄→赤→茶 24:00

      今日は最終日、素材さんは大人しく色の変化を続けていました
      ここまで来ると私から見て特にデータの考察的なものはもちろん無理です
      これにて色の観察を終わります
      さようなら、またね

      重さ
      0時時点から30分毎の変化
      重さはししょーさんから支給されたはかりで計ったものです

      0:00
      984g→912g→910g→911g→912g→883g→825g→892g→748g→692g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      641g→632g→612g→611g→572g→531g→492g→999g→1002g→749g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      629g→532g→323g→12:00 321g→643→666g→194g→423g→431g→392g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      381g→421g→392g→324g→641g→493g→481g→462g→543g→551g↓
      ↓←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←←
      298g→880g→381g→321g→323g→456g→322g→327g 24:00

      ついに1キロの大台に乗った時は流石に焦りましたが
      最終的には1日目の最初の重さまで戻りました
      なんだか不思議な感じです、今までたくさんの変化を見てきたのに
      こうして最初の地点に戻るのは
      これで重さの観察を終わります
      臭い
      今回の臭いは色々と変化がありました
      臭かったり、いい香りだったり
      そもそもなんで臭いまで変わるのでしょう?
      これで臭いの観察を終わります 0:00〜3:00:朝焼けの臭い&br: 3:30〜8:00:焼きたてのパンのような臭い
      8:40〜13:00:臭い(工業用油のような?)
      13:30〜19:00:人通りの多い街の臭い(とにかくいろんな臭い)
      19:30〜20:00:スープの香り
      20:30〜23:00:お布団の匂い
      24:00:無臭
      ……素材の匂いは別世界の生活とつながってるんでしょうか
      これで今回の依頼は終了です、お疲れ様でした
    • 終わったー! --グリム

      • すべての記録を書き終えると、少女はどさりとベッドへ倒れこむ
        これが終わるまで禁止にしていたベッドの柔らかさは抗いたいものであり、まるで悪魔の抱擁のごときものであった

      • はぁー……あったかい、あったかいぃ〜…おふとん♥おふとん♥ -- グリム

      • 掛け布団に抱きつき、抱き枕のようにしながら身をよじらせる
        もはや少女が睡魔に抗う必要は無い、報告はおきてからにしよう……少女はそう思いながら、存分に惰眠をむさぼるのであった……
  • 素材観察依頼
      おわり
  • サフィリア・ダイモニオン観察依頼

    • 今回は人物の観察により、記録は間隔をあけ記録していきます
      • 記録帳

      • 対象、サフィリア・ダイモニオンさん
        依頼主……えーっと、おじいさん

      • 一ページ目、依頼主は魔王信仰の勧誘に熱心な対象の普段の姿
        つまりは勧誘時以外に見える、日常的なものの観察を依頼しました
        それを受け、まず私は対象に接触し、至近距離からの観察を行いました。事前の情報どおり、勧誘に繋がるような独り言を言った際
        対象はすぐさま網にかかる魚のように、私のところへやってきました
        気配が完全に読めなくて正直怖かったです、おそらく彼女は相当のてだれなのでしょう。これは普段の姿に繋がる要素かもしれません
        多分

      • さて、接触に成功した後。私は疑われないようにして、さも人生に辛さを感じている人を演じます
        見事対象の信用を勝ち取った私は、おそらくは対象の家らしき場所へと招待されます
        外装はピンクの煙が煙突から立ち上り、玄関には邪神像がまるでその扉を守るかのように、にこやかに立つ
        はっきり言って魔女の家、あるいは魔城とも取れるような雰囲気を出した建物へと招待されました

      • 第一印象について、私の彼女に対する印象は正直気さくでした
        事前情報のようなハイテンション、気配を感じさせない動き、しかしその中でも勧誘するのだから当然なのですが威圧感のようなものは感じません
        家? に正体されてから、出てきたのはお茶と……手作りのパイでした。パイです、手作りのパイ
        これはすごいことです、手作りのパイを出すという事はそれだけお菓子作りが上手だということです。つまり対象は勧誘するテンションぶっ壊れただけの人間ではなく
        お菓子を作れる乙女だということです

      • そこで私の対象に対する印象は、この人は優しい感じの乙女なんだとなりました
        話を聞いていくうちに、その言葉の端々から出てくる気遣い。なにより彼女は動物に対しても面子と言うものを立てる人物のようで
        普段の生活の中で、何気なく気配りの出来る人物像が観察によって見えてきます

      • しかしこれだけの情報では、普段の対象がどんな人物であるかを断定する事は難しいと思います
        観察を続けます
        あ、あとおっぱいは今後成長の見込みアリです

      • 対象が他者に物事を説明する時は、何かを例える場合が多いようです
        ヒリさんに対しても説明を熱心に行っている事から
        印象とは裏腹に、真面目……いや、真面目だからあんなテンションになっている? とにかく真面目ではあるようで
        こうして普段の姿を想像し、観察しようとしてくると
        あれ? 意外とこの人常識人なのでは? と言う錯覚にも似たものを感じてきます

      • ここいくらかの観察を経て、彼女に対する私の見方はある意味一貫しているとも言えます
        根本的に彼女は人に対してかなり友好的と言っていいでしょう。邪神や魔王信仰を勧めるのも
        多少打算的なものがあったとしても、彼女の中では多少ぐらいは誰かの助けになればといったものもあるのかもしれません
        というのも、観察を続けているとこのサフィリアという人物は、最初のインパクトこそ強烈なものの
        まるで善良な一般市民のように人をもてなし、困った者が居れば相談に乗り、時には彼女自身が解決へと行動する
        入会者に対するアフターケアもかかさない徹底っぷりを見せたかと思えば。魔界を思わせる生物が居れば、すぐに討伐などはせず話し合いや相互理解を通してじつに平和的な解決策を打ち出す面もあることから

      • 彼女の印象はその勧誘によって強く決められがちですが
        普段のサフィリア・ダイモニオンとなると。それは意外とごく普通のちょっと変わり者な優しいお姉さんといった程度のものなのかもしれません
        もっとも、邪神信仰の勧誘と言う道を選んだところを見れば。何か裏があると考えるのも普通な事です
        たとえば私は彼女を「人」としてみていましたが、もしかしたら彼女は種族としての人ではないからかも……? という疑問も持ちましたが
        むしろそれはそれで、種族が違えば信仰対象も人とは違うのは当然であると思ううえに。あまり憶測で行動するのもよくないと思い
        今回はあくまで「人」としての対象を観察しました

      • 交友関係に関しては、男女共に知り合いは多く居るようで
        特には頼りにされたり、相談を持ちかけられる場合もいくらかあるようです

      • これらの事をまとめると、私から観たこの対象の普段の姿は
        「豪気なところがある気の良いお姉さん」と判断しました、観察を終わります
        あとおっぱいは今後成長の見込みありです
    • チセチサ殿観察依頼

      • 平行して行えませんでした
        しにます
      • 記録帳

      • 対象、チサ殿
        依頼主、チサ殿

      • 自分自身を観察してほしいと言う依頼に、流れ的になったのでこうして観察記録を記します
        まず対象、チサ殿は遠い外国、自然信仰のような風習を持つ国から来た事がわかって居ますが
        この記録本人に見せるの? って感じになるので基本的なことは省きます

      • 魔術、チサ殿が操る水の塊を出す魔術のようなものを、現在上手く使えない事が
        ご本人の悩みのようです、それが日常生活の動作によって原因が分かるかどうかで言えば、私から言っといてなんですがそんなのが分かれば多分私は
        チセ殿が扱う魔術系統のグランドマスターにでもなれる才覚があると思います、と言うわけでじゃあこれチサ殿の何を見て
        なにを記録すればいいのかと言う事になりますが、これはもうあれですね -- グリム
  • さて
    • やるか・・・ --グリム
      • ……
        なんか聞きながらやろう(ラジオつける) -- グリム
      • (ペンを咥えながら真っ白な羊皮紙を眺め続ける) -- グリム
      • 1週間を見るとして、大体一人4ページまでにまとめたほうが……ブツブツ……見れる範囲にも限りがあるし…… -- グリム
      • 線引きが……うーん……あるていどは……うっうぅぐっ! -- グリム
      • ……チサ殿に関しては本人に直接あって観察していくか…… -- グリム
      • 依頼者がどういったものを求めているか……特にあのお爺さんに対しては
        真面目に考えなければなにか、本能的に恐怖するものがある……Zzz -- グリム
      • 思えばお爺さんのほうの依頼は生活ではなく普段の人柄を知りたいって話なんだから
        別にページごとにまとめる必要はないんだなー、こうまとめた感じでいこう -- グリム
      • ……しょうしょうザックリ感あふれるけどこれでいいか

Last-modified: 2017-11-04 Sat 11:23:21 JST (2377d)