FA/0006

  • ■マースside 冒頭
    • (夕刻から降り始めた雨は、土砂降りのまま止む気配もない 仕事を完遂するにはうってつけの条件。だから実行に移した)
      (いつも通り、刃先についた鮮血を一振りで払うとコートの下に隠し 足早に現場を去る。足音も痕跡も、大半は雨が消し去ってくれる)
      ……しるか、ボクが路傍の石ッころを丁寧に数えるようなタイプに見えるんなら別だよ(歩きながら、ふと後ろに視線をやって口を開いた その場に自分以外の誰かが居るかのように)
      でも生憎とそうじゃない。だから少し、一人にしてくれよ……あぁ、くそっ(濡れ鼠と化した有様、前髪から垂れた雨粒が口に入って、それを不愉快そうに吐き出すと 路地裏に消えていく)
      -- マース
      • …なら、次からは傘も持ってったらどうだい? あぁ、名案があるよ エモノを傘にしちまうってのさ
        (夜も更けて来た頃、悪党どもが集まるバーにボクを呼び出した女は得意げに笑ってそう言った)
        なんだい、怖い顔しなさんなよ ちょいと冗談言っただけじゃあないか、えぇ? 実はさ、いい話持ってきてんのよー
        乗るかどうかはアンタ次第なんだけど 今回はクライアントがターゲットを呼び出して処刑場所まで連れてくし、終わったら即掃除屋が後始末する
        至れり尽くせりコースさ、小遣い稼ぎにゃちょうどいいだろ? …あら酒がもう無ぇわ(場所に不似合いな和服の女は、自前の瓢箪の栓を抜くと 中の酒を飲み始めた)
        --
      • こんな時間につまらない冗談聞かせるために呼び出したのかと思ったからね、そういう顔にもなる
        その手の依頼は本当に報酬が小遣い程度だからあんまり気乗りはしない… 楽な分、他の連中の経費で差し引かれてるし
        といっても…死体が残らないってのは多少安全かな。 どうにも最近妙な具合じゃないか…街で何が起きてるのか、全貌がまるで掴めない。
        (すっかり氷の解けきったグラスの中身を一口飲んで)うぇ、薄っ…… にしても、シガラキ経由で仕事の話ってのは久しぶりじゃないか
        -- マース
      • ちょいとあたしにも絡んでるトラブルでね、なに アンタにゃとばっちり行かないようにするさクリーバー
        (シガラキと呼ばれた女性は、マースと同じく丸い獣の耳を揺らす 彼女の申告を信じるのならば狸だ)
        あくまで噂だろう? 悪党どもに制裁加えるパニッシャー集団に、伝説の暗殺者の復活…この手の与太話、街に来て何度聞いたよ?
        大抵は、お薬の用量を守らなかったおバカさんか、重度のアル中が見た幻覚の類だろうに 小さな事件に尾鰭がついてんのさね
        -- シガラキ
      • できれば首を突っ込みたくない類のヤツだ… さっさと済ませてしまいたいな。
        噂といっても、現実に殺られた奴がいる それも遊び半分の模倣犯に始末できるような類じゃないのが…だぞ?
        その誰かの正体も目的も掴みかねているから、どうにも気持ちが悪いんだ 幽霊でも相手にしてるかのような感じでね(欠伸をかみ殺しながら)
        -- マース
      • おやおや、胃薬が必要なら格安で流すよぉ? はっはっは、じゃあまず足のない奴を捜さないとねぇ
        まぁ、あたしら悪党が安心して外を出歩ける日なんざ無いわけで それこそ平常運行なんじゃないかね?
        直接の利害に絡むまでは余計な干渉をしない 「興味本位で覗き込んだら首が落ちました」じゃアホすぎるさね
        そんじゃ、あたしはクライアントに話通してくるから…次の仕事までにコートを洗濯しとくこったね(席を立ち、会計を済ませて歓楽街の喧騒に混ざる)
        -- シガラキ
      • あいよ、詳しい話が決まったら教えてくれよな
        ……うまいこと保たれてた均衡が崩れた場合、嫌でもこっちにとばっちりが来る。
        その時に備えて、何か打てる手を 用意しときたいな…(まだ湿気の残るコートを引っ掛け、店を後にした)
        -- マース
  • 自分用メモ
    リボルバーの改造後イラストを描く 暇な時にソロールで戦闘RP練習する
    -- マース
  • ■マースside 仕事編
    • (自室にて、依頼開始前の準備にとりかかる 棚からレコードを出して、プレーヤーにセットし)
      (テーブルの上に肉切り包丁を2つ、それにリボルバーと.38スペシャルの入った箱を置き 鏡の前に立つ)
      いつも通りやればいい、楽な部類のやつだ。(パンパンと頬を両手で叩き、ネクタイを締め直す)
      「また幾らかの金の為に人を殺めるのかね そろそろ考え直してもいい頃合だ、そうは思わないか」
      (声が聞こえた 鏡越しに見える部屋のソファーに座る男の背中が見えた)
      -- マース
      • (後ろを振り返りソファーを見る 部屋には自分以外誰もいない)
        アンタが寂しがるだろうと思ってね、仲間を増やしてやってるんだ 感謝して欲しいぐらいだよ…
        (ため息をつきながら鏡を見れば、やはりその中には男がこちらを見ており)
        「考えてもみろ、今日君が始末する予定の男は…命を奪われねばならん程の、死刑に値するだけの悪事をしたか? 違っただろう…」
        (何度か瞬きをしても、招かれざる住人は消える気配がない)それでも、誰かから「金を払ってでも消えて欲しい」と願われた
        理由なんてそれだけで十分だ、そいつらの間にある事情に首を突っ込む気はないよ。
        -- マース
      • (手を洗おうと蛇口を捻ると、水の代わりに鮮血が流れ出てきたように見えて一瞬ぎょっとする だがやはりただの水だ)
        ああ、クソ…… オマエはもう居ない、ずっと前に死んでるんだ。 死人が話しかけてくるな
        (タオルで手を拭き、テーブルに戻ればその姿はもう見えず リボルバーのシリンダーをスイングアウトし、弾を込めていく)
        「確かにそうだ、私はもう居ない。 だが驚くべきことに我々の間に会話が成立している…何故だろうな? 答えは君自身がよく知っているはずだマース」
        (声だけはBGMに紛れてまだ聞こえる だがノイズ混じりのように最初ほどはっきりとは聞こえなくなってきた)
        -- マース
      • ハ、答えも知らないどころかオマエの名前すら知らないよ 気安くボクを名前で呼ぶな、お友達じゃないんだぞ
        (装填が終わると、コートハンガーから茶色のコートを着て その懐にリボルバーを突っ込む)
        コイツ用のホルスターってのもあった方がいいか…(ぼそぼそと呟くように聞こえなくなっていく男の声を無視しながら準備を進める)
        (コートの裏地には肉切り包丁を収納するための革製のホルダーがある そこへ得物をしまえば準備は万端 レコードを止めて部屋を出る)
        -- マース
      • (20分後、市街地某ホテルの1階カフェ フロントが見える席にて)
        んで、何を勘違いしたかそいつはダルトンのシマでまで商品を売り捌いてた ちょっとならバレないとでも思ったのかねぇ
        案の定そんな事はなく、ミスタ・ローガンの逆鱗に触れたってぇワケさね(ティーカップの緑茶を啜り、時計を見る)
        -- シガラキ
      • 直接手ぇ下したいのはやまやまだけど、ダルトン側からは証拠隠滅を図ったと思われる。
        だから外部の連中雇って、顧客がらみのトラブルを装って消そうって事か?
        にしちゃ大掛かりだな…そもそも初めっからそんなヘマした売人は居ませんでしたって事にしたいなんて
        -- マース
      • あぁ、ちょいと臭うねぇ あたしも少し探り入れちゃみるが…この件はこれっきりにしとくのが上策かね
        今なら例の暗殺集団に責任なすりつけたり、やりたい放題だろうにねぇ
        まぁ皆その関連でピリピリしてっから、ここで抗争なんて起こしても損にしかならないってな考えか…
        っと、クライアントがおいでのようだよ ほれ(階段を下りてくるスーツ姿の中年男性を一瞥し)
        -- シガラキ
      • (真っ直ぐ2人のいるテーブルへ向かってくると、煙草を咥えて)よう、調子はどうだクリーバー
        暫くは部屋にいるはずだ、方法は任せるがでかい音は控えろ…ありゃ、ライターは何処だ…?(ポケットを探って、代わりに出てきたこのホテルの名が入った紙マッチで煙草に火を点ける)
        隣室に「掃除屋」が待機してる 終わったら知らせればすぐ片付けさせる…以上だ、仕事にとりかかれ
        (紙マッチはテーブルに置いたまま、外へ出ていった)
        -- スーツ姿の男
      • 最近のごたごたのおかげで、あまり儲かってはいないね …あいよ、行って来る。
        (置き忘れの紙マッチを開いてみれば、「602」の字 それをコートのポケットにねじ込み 席を立つ)
        シガラキはどうする? 手伝いは要らないけど、どっかで時間でも潰すかい
        -- マース
      • んにゃ、あたしはあたしで野暮用さね…トラブルに足首辺りまでは浸かっちまってんのさ
        そっちこそ自分の心配しな いつもの不意打ちは使えない、こういう場面で踏んだ場数が試されるってぇワケさぁ
        …三下相手に返り討ちはあり得ないだろうがね、用心はしときなよ?(同じく席を立って、袖を揺らしながら正面玄関へと)
        -- シガラキ
  • ■マースside 仕事編 その2
    • (6階までの階段を上がる間にまず考えたことは 「隣室ってどっちだ、601と603両方ってことはないだろ…間違えたらコトだぞ、何故確認し忘れた…」という事)
      (だが6階まで到達してみれば説明を省いた理由もすぐ納得がいった 601は階段脇にあり602の向かいの部屋で、602は角部屋なのだ)
      (あとは予め聞いていた通り、廊下の植木鉢の下から合鍵を回収し 壁越しに聞き耳を立てる…人間よりも聴覚で勝るため、壁に耳を押し当てる必要はない)
      (状況を確認すると、片手をコートの中で肉切り包丁の柄に回し 逆の手は合鍵で部屋の扉を静かに開ける)
      -- マース
      • 「なんだガキ、部屋でも間違えて…いや、どうやって鍵を開けた?」
        (事前に聞いていたとおり 標的はクライアントに安全な隠れ家として部屋を提供されたのだろう そしてほとぼりがさめるまで身を隠すように、と)
        あー、ルームサービスだよお客さん。 依頼人はミスタ・ローガン(後ろ手に扉を閉め、ニタリと口元を歪める)品名は…「くたばれ」だ
        (予め手をかけていた肉切り包丁を抜きながら、カーペットの床を蹴って部屋の中央まで一気に間合いを詰める)
        -- マース
      • 「んだと、ふざけてんのか? ナメやがって…!」(懐から拳銃を抜き、構えるだけの時間はあった)
        でかい音はマナー違反だ…よッ!!(しかし引き金を引く時間は与えなかった 最初の一振りで銃を握った右手が宙を舞う)
        「う、おおおあぁぁぁ!! なんっ…で…」(次の言葉を紡ぐ前に、二振り目の刃が脳天に深く食い込んだ)
        ヘマした割には、「できるだけ苦しめてから」ってオプションが付かなくてよかったな えぇ?(足で後ろへ軽く蹴り倒し)
        (しっかり骨に食い込んだ肉切り包丁を、ぐりぐりと何度も傾けてようやく引き抜く ついでに刃に付着した血を哀れな標的の服で拭い)
        次は、掃除屋か…(洗面所で返り血がついた箇所を軽く洗い、隣室をノックする)
        -- マース
      • 「済んだか?ならチェックアウトの時間だぜ、クリーバー」(清掃員姿の2人が603号室から道具を手に出てくる)
        あぁ、それじゃ鍵を返さないとな…(合鍵を渡し)洗面所を使ったから、一応そっちも確認頼む。
        部屋の中にあるナマモノの「片付け」はどうするんだ?
        -- マース
      • 「あぁ、それはな 運び出した後に手ごろなサイズに刻んだあとに肉を酸に浸けて溶かして…骨は」
        あーあー、もういい 夕食を床にぶちまけてあんたらの掃除仕事を増やしそうだ…(胃のあたりを押さえてげっそりと)
        聞くんじゃなかった…(さんざん上げたテンションも、一気にガタ落ちるほどで それでも心臓の高鳴りと緊張感だけは収まりきらないまま ホテルを後にした)
        -- マース
  • ■シガラキside (BGM)
    • (同時刻 ホテルでマースがターゲットを始末している頃、着物姿の化け狸は廃虚の屋上にいた)
      空気が生暖かくってどうにも気持ちの悪い夜さね…こっちはこっちで仕事の時間、かぁ
      (数十メートル先に見える尖塔、元教会だった建造物が目的地だ 依頼内容は、今まさにマースが始末しようとしている男の所持品の回収)
      しっかし本当にこんな場所にあんのかねぇ 障害は全部排除してオッケーっつー話だけど…
      -- シガラキ
      • んなモンとっくにダルトンの手下どもが全部持ち帰ってんだろうに…証拠を消すにゃ遅すぎるんだよ
        (月が雲に隠れる 暗闇の中を音もなく、屋根伝いに跳ぶシルエット それは苦も無く教会の屋根に降り立って)
        …妙に静かだねぇ(この辺りのヤク中のたまり場だと聞いていた 事前情報と違う静けさに嫌な予感がしつつも 窓から屋根裏への侵入を試みる)
        -- シガラキ
      • (屋根裏には人影が見当たらず、下への階段からかすかに明かりが漏れている)
        ……。(慎重に足音を立てないように階段を下る 途中、古びた階段は何度か軋みヒヤリとしたが 踏み抜くような事もなく)
        こりゃ、何がどういう事態なのか…誰か説明して欲しいやね
        (礼拝堂の中は辺り一面血の海だ ここを根城にしていた連中と思しき死体がそこらじゅうに無残な姿を晒す)
        -- シガラキ
      • (右手は刀の柄にかけたまま、長椅子の間をそっと見て回る 殆どの死体はヤク中のものだ)
        集団で幻覚でも見た…?(死因は様々、ナイフや斧が突き刺さったままの死体から、銃弾で頭を撃ち抜かれたもの 酷いものは無数の噛み傷があるものまで)
        (推測はすぐに否定された、死体の中にダルトンの手下までもが含まれていたからだ)連中はクソッタレだが薬には手を出さない…
        いけね、鞄……鞄は…?(異様すぎる現場の惨状に、一刻も早く目的を達して去らねばならないと感じた)
        -- シガラキ
      • っと、コイツかね…? 一体全体どうすりゃこんな大虐殺になるのやら…(空の注射器とそのケースが散乱し、雑に捨てられた鞄が一つ 他に落ちているバッグ類と比べて小奇麗だ…血糊を除けば)
        ヘマやる奴ってのはどこまでも抜けてんのかねぇ、おかげであたしが貧乏クジだ…ビンゴは引き当てたけどさぁ(あった、と取り出したのは顧客ノート 「商品」を売り捌いた先が特定できる大事な証拠だ)
        (その他、売人に通じそうな個人的な物品をあらかた回収したところで気付く 椅子の向こうで何かが動いた音)
        ヘイ、隠れてないで出てきなよ 悪いようにはしないからさー(まだ刀は抜かずに)
        -- シガラキ
      • (声に応じてか、ぬっと椅子の裏から出てきたのは血だらけで爛れた肌に虚ろな目の男 どう見てもまともではない)
        うへぇ、医者は必要かい? なぁ、ここで何が起きたか教えておくれよ そしたらさぁ…
        (低い呻き声を上げながら、生き残りの男は血まみれの口をあんぐり開けて、飛び掛ってきた)
        っ、いい感じにキマりすぎてんじゃねーか! 上っ等だこの…!(鞘から抜き放ちながらの一閃が、男を容易く両断する)
        -- シガラキ
      • 何なのさこりゃぁ、まるで…(続けるよりも先、同じように立ち上がる影が幾つも やはり全員がゾンビの様な酷い有様で)
        冗談じゃないよ、特大級の貧乏クジだったわけかい…(正面出口は目の前だ しかし強行突破はあまりに危険、幸い後ろに気配はない…静かに後ずさる)
        大体あたしゃロメロ派を信仰してんだ、全力疾走するやつなんざ認められ…でぇっ!?(床に転がった薬莢を踏んづけ、盛大に転ぶ)
        -- シガラキ
      • (礼拝堂内に響き渡る大きな音と共に開け放たれる正面のドア)そのまま頭を低くしていて…!
        (彼女が状況を理解するよりも先、7.62mm弾のフルオート射撃が横薙ぎにゾンビ達を襲う ある者は頭を砕かれ、ある者は胴に無数の穴を空け、倒れた)
        あははははっ、あぁ…楽しい。(1マガジンを空にする頃、少女は射撃の動作をダンスか何かのように くるりと回って最後にポーズをとり)
        あらぁ、お姉さん生きてる…? ねぇねぇ齧られたりしてなーい?
        -- 少女
      • (オーケーあたし、落ち着いて状況を整理しろ! ホテルで茶を飲んでた時までは多分現実だ、少なくとも日常だ…)
        (この神様不在の教会に入ってから、20近い死体の山にイカレたゾンビもどき、軽機担いだゴスロリ少女 うん間違いない、夢だわこれ)
        …お、おぅ?(少女が肩をつんつんとつつき、頬を抓ろうとしてきたところで我に返る)あぁ、何とかね…助かった
        (転んだ時に打った腰がまだ痛い…恐らく現実なのだろう 立ち上がってみればゾンビは殲滅された後で)
        -- シガラキ
      • よかった、怪我もないみたいだし でもここはとっても危険…状況を説明してあげたいけど、後でいいかしら?
        (グレーと黒を基調としたフリルたっぷりのドレス、身の丈よりも長い軽機関銃、なによりこのおぞましい状況下で無邪気な笑顔のままの金髪の少女は異質だった)
        少し離れた、安全な場所で話しましょう?(手慣れた動作でマガジン交換を済ませ、コッキングをすると 先導するように出口へと向かう)
        (シガラキは気付いていないが、彼女が踏んづけて転んだ薬莢は7.62mm小銃弾のものだ しかし教会内に落ちていたのは拳銃のみ)
        -- 少女
  • ■シガラキside その2 (BGM)
    • ここなら大丈夫よ、お姉さんなんであんな危ないところに居たのかしら?
      わたしはね、ダルトンおじさまから頼まれたの。部下の帰りが遅いから、何が起きたのか調べてこいって
      教会の扉から覗いたら、お姉さんが襲われてたから つい助けちゃったけど…
      (この少女は嘘をついている シガラキが来るよりも先に教会内にいて、発砲もしている その後何事もなかったかのように戻ってきたはずだ)
      -- 少女
      • (教会から川を挟んだ対岸、何か追ってくるなら橋だけを見ていればほぼ事足りるロケーション)
        ちょいとあそこに忘れ物をねぇ、しっかしアンタみたいな子が…(マースよりも小さな子、とはいえ子供が裏社会に手を染めることはそう珍しくない)
        …あー、やっぱいいや。 一応言っとくけどな、あたしが来た時にゃ教会はブラッドバスになってた
        下手人として突き出したいってんならバカでかい勘違いさね…
        -- シガラキ
      • 警戒されちゃったかしら…でも、あそこにいた男の人たち、目がまともじゃなかったもの
        やったのはお姉さんじゃないってわかるわ? わたし、エリザベス!どうかリズって呼んでね?(不満そうだった顔が今度は笑顔に変わって)
        最近、誰がやったのか分からない殺しがとっても多いんだもの…あの場にいたってだけで犯人とは思わないわ?
        噂の暗殺者だったら、痕跡なんて何も残さないし…勝手に転んで大ピンチにnむぐぐ…(そこまで言いかけて口を塞がれた)
        -- リズ
      • 人の恥は掘りっ返さんでいいんだよっ!(どうにも調子が狂う、とぶつぶつ呟き)
        そんじゃあリズちゃんよ、あたしはそろそろお家に帰りてぇんだわ そこで一個お願いがあるのよ
        アンタが帰っておじさまに報告するって段になって、目撃者がいたなんて言い出された日にゃ…
        あたしはアンタを地獄の果てまで追い詰めなきゃならなくなる。 命の恩人にそんな真似、したくはないのさね…だからこう言って欲しい
        「現場には死体しかなかった」 オーケー?理解できたらいっぺん繰り返して(口を塞ぐ手を離し)
        -- シガラキ
      • 「わたしが現場についた時には、物言わぬ死体があっただけ」 これでいいかしら?
        わたしもお姉さんも、別々のお仕事で偶然巻き込まれたってだけ。 それに、似た事件が今月だけで3回目なの…
        そのいずれも誰がやったか、何が起きたのか見当もついてなくて だから今回もそれと同じって事で報告するつもり。
        -- リズ
      • 100点満点に花丸もつけてあげちゃうわ、アンタ長生きできるタイプだよ(わしわしと頭を撫でてから解放し)
        お互い、仕事はさっさと済ませて貰うもん貰ったらゆっくり休むのがいいさね
        (ようやく刀を鞘に納め、さっと走り出す 廃虚混じりの貧民街の暗いシルエットと一体化するのにそう時間はかからなかった)
        -- シガラキ
      • (尻尾を揺らす背が完全に見えなくなってから)…ふふ、嗅ぎまわってたのは犬じゃなくって、狸さんだったわ。
        でもお姉さんは赤点ギリギリ、お情けをかけてあげなきゃいけないの。 もうちょっと状況が動いてくれたら面白いものね
        (ポーチから取り出す幾つかの注射器、その中には毒々しい色の薬品が入っており)
        もっとなの。 もっともっと死ぬの…たくさん、たーっくさん! ふふふ……あはははっ(無邪気な笑みを浮かべ、愉快そうに立ち去っていく)
        -- リズ
    • 伏線張ったりあれこれ考えるうちにサブキャラの話のが長くなる不思議…
      これにてようやく先日買った地図を使うことができる
      -- マース
  • ■マースside 日常編
    • (あの仕事から2日後、自宅を訪ねてきたシガラキに事の顛末を聞かされた)
      …で、次は何が出てくるんだ? もう巨大ロボットやエイリアンが出てきても驚かないからボクに正直に話してごらん?
      (幼い子供に言い聞かせるような、優しい口調と柔らかな笑みを作って見せた)
      -- マース
      • だぁーっ!あたしまでラリって何かおかしなもん見ちゃったみたいな扱いじゃないのさー!?
        見たのがあたしだけならコレをどう説明する気か教えなよ、さもなきゃアンタの尻尾で上等な襟巻き作ってやるよ
        (鼻息を荒げて見せる朝刊の記事…「廃教会で原因不明の大量殺戮」の見出し 近所のならず者や中毒者総勢18名が遺体で発見された、と)
        -- シガラキ
      • ………。(記事を見る)……。(シガラキの顔を見る)
        あぁ……(「とうとうやっちゃったんだね…」という顔)
        -- マース
      • オーケー、尻尾落とすついでにそのケツも4つに割ってあげるわ、今日のシガラキ姐さんはサービス精神旺盛なのさね(刀に手をかけ) -- シガラキ
      • 待て待て、ボクの尻尾なんてどうせ血生臭いぞ! 話が全部事実だとして、だ…
        なんか繋がりがサッパリ見えない でも1つだけ興味深いところがあるな。
        ボクはここ数年街で活動している裏家業の銃使いを調べてるが、エリザベスなんて子供は初めて聞く ましてやダルトンが流れ者や新顔を雇うか?
        -- マース
      • そういや前にも「魔弾」や「早撃ちナヴァロ」だの「風読みのベルタ&ベニータ」の情報集めてくれって言ってたっけねぇ…
        今度はエリザベスの情報をさらってみようかい ったく、ローガンが小心者でなけりゃ…あの売人を拷問でもして吐かせたろうに
        アイツの売ってた商品の正体が掴めりゃ……製造元も割り出せるんじゃないかって思うわけさ!
        -- シガラキ
      • ついこの前まで「この仕事はどうにも臭ぇ、さっさと手を引こう」って言ってたのに、妙に執着するんだな…
        またどうせ悪い事考えてるだろ…そうやって欲かいて、最後えらい目にあってダルトンのシマから出禁食らったの…いつの話だっけ?
        身の程を知るってのは大事だ、自分のできる事、やっていい事を見誤れば…この世界じゃ命取りになるし。
        -- マース
      • ちぇ、手の届かんトコにあるもの欲しがってんのはお互い様だろー?
        しっかりした踏み台が手に入るまでは、棚の上のおやつに手を伸ばす時期じゃない…ってのは分かってるさね
        (新聞をテーブルの上に投げ出すと、険しい表情で天井を見上げた シーリングファンがゆっくりと回る)
        あたしの知らないとこで、例のゾンビ絡みの事件がまた起きたら教えてちょうだいよ またいい仕事持ってくっからさぁ
        (椅子を引いて立ち上がる頃には、いつものニヤけた顔に戻り 帰っていった)
        -- シガラキ
      • …だな、3年… 追い続けて3年、幻影でも追ってるかのような気分だ。
        諦めようと思った頃に、また目の前に現れては消え……ボクはこれからも振り回され続けるのか?
        (目を閉じると、忘れようもない3年前の光景…)…あぁ、ダメだダメだ。 気分転換が必要だね、これは…
        -- マース
  • ■マースside 日常編 その2
    • (夢を見るときは、決まって同じ内容だ その場に居るかのようにリアルに感じられる)
      (暗く湿っぽい地下室、血とカビの臭い ゆらゆら揺れる頼りない裸電球 出口のない行き止まりの壁…)
      (背後で響く、重い鉄の扉が閉まる音 下品な笑い声。 必死の命乞いも虚しく、振り上げられる刃)
      (恐怖を通り越した先の、諦めのような 他人事のように思える命の危機)
      -- マース
      • (赤く、暖かな飛沫が顔にかかる 残念ながらボクの人生はここまでらしい)
        (残念?それは多くのものを手に入れ、それを失うから残念なんじゃあないか? 今のボクに何がある、何もないし、何者にもなれなかったじゃないか)
        (欲しがったものは、そんなにも高値だったろうか。 街の人間なら誰しも生まれながらに得られる、ごく普通の「平凡な」幸せ)
        (手を伸ばしても届かなかった、欲しがってもいつだって売り切れだった)
        -- マース
      • (そう感じると、別に大して辛くもなく、痛くもない…そういうものなのだろう)
        (そんな思考を遮るように重く、腹の底にまで響くような銃声が1発。 今まさに自分を殺そうとしていたはずの男が、ぐらりと倒れた)
        (地下室の、明り取り用の小窓が割れている 痛くない。この血は、ボクのじゃない…?)
        っ……!?(いつもそこで目が覚める ソファーから飛び起きると、汗びっしょりだ)
        (シャツを脱ぎ捨て、シャワーを浴びる ボクにとってのきわめて「平凡な」一日の始まりだ)
        -- マース
      • (着替えを終えて、砂糖とミルクたっぷりのコーヒーを流し込むと 1階のカフェで朝食をとる為に部屋を出た)
        (3年前、あの日から…相変わらず、ボクは何者にもなれていないままだ。)
        (でも、なりたい何かは あの日からずっと、明確に存在し続けている)
        -- マース
  • ■マースside 仕事編 その3
    • (飛び込みで入った仕事の依頼。その準備を行いながら、時計の時刻を確認する)
      (普段ならこんな急ぎの仕事は請けない それでもやろうという気になったのは、依頼が減ったことと…なにより抹殺対象が薬物取引に関与していたからだ)
      (港湾地区のある倉庫、夜10時に売人とならず者が取引を行う それを潰して欲しいといった内容だった)
      -- マース
      • (単純な組織間のいざこざの末端だ、取引を潰して相手への嫌がらせ兼見せしめにしたいという)
        (報酬は前金でそう悪くない額を貰っている 予想される人数を考えれば、一人始末する場合よりもだいぶ割安になってしまうのは、この際仕方ない)
        レコードをプレーヤーにかけ、気持ちを仕事モードに切り替える いつもの「儀式」だ)
        -- マース
      • っと、そうだ…(先日買ったランプの皿にカミツレの精油を入れ、ロウソクに火をつける)
        (次いで、ハンカチに同じ精油を少し含ませ 瓶を引き出しに戻す)
        「今考えていることを当ててやろう、そうだな…今日殺すのは自分と同じクズだけで済む、そう安心してるんだ」
        (ブラインド越しに外の明かりが微かに差し込む窓辺に、男が立っていた)
        -- マース
      • そうだよ、なけなしの良心が傷まないで済む。ついでにアンタも消せれば嬉しいね。
        「随分嫌われたものだな。私はもう存在しない、それは私を殺した君自身が分かってる 消えないのは君がそう望んだからだ。」
        ………。 忘れられないって意味じゃ、その通りだけどな こうやって毎度毎度出てこられるのは本意じゃないよ
        人目につく所でまで出てこられて、その都度無視するのがどれだけ面倒か分かるか?
        -- マース
      • 「忘れられるはずもない、何せ私は…君が初めて殺した、仕事とは無関係の一般人だからね そう…あれは最初の依頼だったか」
        「あの時はまだ君はナイフを使っていた、隠し持つのにはそっちが便利だからな だが刺してみて初めて気がついた。思いのほか手ごたえがない」
        (男は大げさな身振り手振りで何度もナイフを振るう仕草をした)
        「そう、何度も何度も刺した 動かなくなるまでね…なに、別に責めてるんじゃあない」
        やめろ……分かってる、後悔…してる。 目撃されたのはボクの失敗だ…
        -- マース
      • 「私が死んだことで、悲しむ誰かが居たかもしれない そういった事も全て否定して、目を背けようとしているな。」
        「いい加減自覚しようじゃないか、君は殺人者で……しかも殺しを楽しんでいる。」
        (酷く愉快そうに、男の顔が笑みを作った 少しずつその輪郭はぼやけ始め…)違うっ、楽しい訳が無いだろう!? 他に選択肢なんて無かった…
        「そうやって都合の悪い部分を私に押し込めた 私は……いや、ボクは君自身だ。 面倒を押し付けられた方のな」
        (幻覚は、まるで鏡を覗くかのようにマース自身の姿に変わる 酷く愉快そうな表情だけが、本物と違っていた)
        っ………嘘だ、こんなの…。(嘲笑うような声が、ノイズのようになって 幻覚も霧散していく…)
        -- マース
  • ■マースside 仕事編 その4
    • (目的の倉庫の周りは、数人の見張りが居たものの 隣の倉庫の屋根伝いにスルーすることに成功)
      (明り取りの窓は開いたままだったので、そこから侵入する あとは時間との勝負だ)
      (どれだけ静かに行動しても、動く以上は音が立つ。どれだけ息を潜めても、生きている以上気配はなくならない。)
      (それらを極力抑えはするが、一番大事なのはスピードだ 波の音、話し声、船の汽笛 何でもいいが雑音にまぎれて1階まで荷を伝って下りる)
      -- マース
      • 「次が来る前に撤収しちまおう」 「おい、まだ数え終わらねぇのか!」 「待て、もう少しだ…」
        (ターゲットの連中も同じくスピードを重視しているらしい、何かを警戒するように注意は窓の外や搬入口に向けられている)
        (倉庫の外も心なしか物々しい 襲撃が知られたか、あるいは罠か?逃走経路を脳内に描きながら、木箱や樽の合間を縫い…)
        -- マース
      • (下りてくるまでに確認できたのは4人 窓辺と搬入口に見張り各1、金と薬物のケースの中身をそれぞれ確認する2名)
        (窓辺の見張りから片付けようと、柱の影まで移動したところで 外から乾いた銃声)
        「誰が撃った!?」 「まずいぞ…もうズラかろう、時間切れだ!」(数えるのをやめ、それぞれケースを閉じようと)
        っ…!!(予期せぬ妨害が入ったのは明らか、だがこちらにとっては好機。 窓際で外の様子を伺っていた一人の首筋を切り裂いた)
        「あ、がっ…!!」(多人数相手に頭は狙えない 下手に食い込みでもすれば余計な隙を晒すことになる)
        「な、なんだっ…!?」(最初の一人を蹴りながら、反動を利用して 今まさにこちらを振り返ろうとしているケースを持った一人に迫る)
        -- マース
      • …何でもないから(テーブル上を滑りながら、同じく首筋を切り もう一人、金のケースを持った男が背を向けて逃げようとする)
        大人しく寝ててくれよ(搬入口の男が異変を察知し銃を構えるのと、ケースを持った男を盾にするように、首元に肉切り包丁を突き付けるのはほぼ同時!)
        -- マース
      • 「ひっ、やめ……」 やーだよ、やめない。(そのまま刃を横に振り抜いて、首をかき斬る 吹き出す鮮血と男の体を盾に、一気に距離を詰め)
        「テメェ…!」(搬入口の男は気にせず発砲するも、殆どが肉の盾に命中し そのまま両者がぶつかり倒れこむ)
        (もがいて起きようとする男の、銃を手にした腕をブーツの靴底がしっかりと踏みつけ)悪いね、アンタで最後だ。(額に叩き付けるように刃を見舞う)
        -- マース
  • ■マースside 仕事編 その5 (BGM)前半/後半
    • (倉庫内での戦闘も片付き、男の頭に食い込んだ肉切り包丁を引き抜くと その刃についた血を振り払った)
      (そこでふと気付く。外の騒ぎはだいぶ静まり、はっきりと聞こえるようになった革靴の足音)
      チッ……(音は自分とは反対側、通用口のドアを目指して近づいてきている 今逃げても後姿を見られてしまうだろう)
      -- マース
      • まったくしてやられたよ、あっちは陽動か。 で、君が本命というわけだ…
        (通用口を開け入ってきたのは、長身の男 白で揃えた三つ揃いのスーツにフェドーラ帽、腰のガンベルトにはSAリボルバー)
        …やってくれたな、だが噂の暗殺集団ではなかったか また網を張る必要があるのは手間だな
        (後ろ手にドアを閉めると、まるでこちらの間合いを知っているかのように その直前で足を止めた)
        -- 早撃ちナヴァロ
      • さて、何の事やら…外でのアレは別口だよ。 ちょうどいいから利用させてもらった
        そしたらちょっとした有名人とご対面ってサプライズが待ってたわけさ…早撃ちナヴァロ。
        本名ジャレッド・ナヴァロ、元は二挺拳銃使いだったが右手を負傷してからはクイックドロウに転向…今やその早撃ちに追いつける殺し屋はそう居ない。
        (そう、これはハッタリだ 明らかに優位な相手に対し、知っている風を装うことで不利を悟られないように)
        ボクもちょっとしたファンでね、少し調べさせてもらった。
        -- マース
      • サインはしてやれんぞ少年、そして詳しいようだがその情報には誤りがあるな 訂正させて貰おう。
        私の早撃ちに追いつける殺し屋は「居ない」 どこの街へ行っても必ず「最速」の早撃ちがいるんだ
        それを私が始末する…すると次の街にも驚くことに「最速」がいる だからそれも始末する
        私に会って、生きている「最速」は居ないんだよ白イタチ君。 さて、ファンとなれば無碍にはできない…どう死にたいね?
        -- 早撃ちナヴァロ
      • (ハッタリはほぼ意味を成さなかったが、こちらが萎縮せずには済んだ そして相手は余裕をかましている…付け入る隙は、ある)
        アンタの流儀に合わせて、ひとつ早撃ち勝負を申し込みたい これでも少しは鍛えてるんだ
        (右手の肉切り包丁をホルダーにしまうと、左足を一歩引いて 半身を相手に向けるように、正面の投影面積を減らす)
        ボクにはどうしても超えたいヤツがいる。 だけどそいつはアンタよりずっと強い…だからさァ、ボクのために踏み台になってくれよ?
        (口元が狂気じみて歪む、半分は本音だ コイツに勝てないようではそれまでだろう そしてもう半分は、相手の頭に血を上らせることが目的だ)
        -- マース
      • やれやれだな…自分が強いと勘違いしてしまうことは実に愚かだ(呆れた様子だが僅かに苛立ちを感じさせる語気で)
        (先ほどの騒ぎでケースから散らばった金貨を拾い上げ、指で弄ぶ)この金貨が床に落ちたらスタートの合図だ
        (右手でコインを弾くと、ピィンと音を立てて 回転しながら宙を舞う 左手はガンベルトに添えられ、悪趣味な装飾が施された象牙のグリップをいつでも握れるように)
        -- 早撃ちナヴァロ
      • (左手でコートの前を捲り、いつでも右手で銃を抜けるように構える…もはや金貨は見ない 落ちる音だけを聞き取ればいい)
        (訓練を積めば、やはりどこかでその成果を確認したくなるのが人の性というもの 切り札ゆえに切らずに温存してばかりいたが、それも我慢の限界だ)
        (と同時に、ティレットに調整してもらったこの銃がどれほどのものか試してみたくもあった ここから先は仕事を逸脱したものだろう)
        (金貨がスローモーションで床に触れ、音を発する その瞬間にリボルバーを抜く両者、そして銃声。)
        -- マース
      • (銃声は一つだけだった 銃を抜き、狙うところまではほぼ一緒だ、だがトリガーを引くのは僅かに早い。異名は伊達ではないのだ)
        (マースの手から銃を弾き飛ばし、右手を滑らせてハンマーを起こすと、そのままファニングで次弾を容赦なく撃ち込んだ!)
        -- 早撃ちナヴァロ
      • (現実は想定していたビジョンとはまるで異なる結果だった、撃つことすらできなかった)
        ぐぅっ…あぁ!!(右肩に衝撃と焼けるような痛みを感じた 44口径弾がコートを破って穴を穿った)
        (倒れそうになる中、闇雲に床を蹴って木箱の裏に滑り込む これで3発目は相手も躊躇うだろう)
        -- マース
      • あと4発をどう無駄に撃たせるか、という算段をしているならやめた方がいい
        神にでも祈る方がずっと建設的だと私は思うがね 苦しいだろう?(ハンマーを親指でゆっくり焦らすように起こしながら)
        頭さえ出してくれるなら、すぐに終わらせてやる。 そうでなければ追い詰めて確実に始末する…分かるだろう?
        お互いこういう仕事だ、後々まで禍根を残すのは良くない。
        -- 早撃ちナヴァロ
      • (幸い、弾き飛ばされた銃は手を伸ばせば届く範囲 だが何の策もなしに使えば同じ結果だ)
        最後のとこだけは同感だね、どっちかが倒れるまでこれは終われない…!(足を伸ばしてつま先で銃を手繰り寄せながら、近くに倒れた男の死体を見る その脇には半開きのケース)
        もしボクに逃げられでもしたら、初弾で仕留め損ねたことを吹聴されて困るもんなぁ、えぇ?(先の挑発は確かに効果があった、更に揺さぶりをかけるように)
        -- マース
      • 神を信じない手合いか、ならせいぜい苦しむといい! 同情はしないぞ
        (不意に木箱の隙間から投げつけられる何か 反射的にそれを撃った)
        (苦し紛れに肉切り包丁を投げてきたか?だとすればこちらは撃ち落とすのに2発あれば足りる あとは自由に料理できる そう考えた)
        (しかし…)ッ……これは!?(着弾した「何か」はたっぷりと薬物の詰まった袋 爆ぜるように即席の煙幕が辺りに広がり)
        -- 早撃ちナヴァロ
      • (一面真っ白になる中を突き抜けてくる白いシルエット 左手に肉切り包丁を振りかぶり、一直線に)
        こいつはボクの終わりじゃあない…アンタのだっ!!(そのまま振り下ろした)
        -- マース
      • う、おおおっ…!!(シルエットが見えたと同時、即座にハンマーを起こす 長年の経験が彼に危険を告げた)
        (金属音。 反射的に銃で刃を受け止める。そう、渾身の一撃を止めたのだ)貰った…!!(躊躇なくトリガーを引く)
        (しかし弾丸は発射されない なぜなら、肉切り包丁の刃がハンマーと銃との間にしっかりと挟み込まれているのだから)
        -- 早撃ちナヴァロ
      • ははっ、悪いね…(ナヴァロの下顎に押し付けられるスナブノーズの銃口 そのまま立て続けに2発の銃声)
        …なかなかどうして、強いじゃあないか ボクの切り札は。(銃を懐に納めて、その場を後にしようとした)
        あ、れ……?(足がふらつく、平衡感覚がおかしい。 床は平らなはずだが、まるで坂道にでもいるかのように感じられ…そのまま脱力するように意識が暗転した)
        -- マース
  • ■マースside 日常編 その3
    • ……これ、は…?(再び目を開けた時には、薄暗い天井が見えた)
      ぐ、あっ……い、てぇ………(意識がはっきりするにつれて、右肩の傷の痛みも鋭敏に伝わり)
      -- マース
      • お、目ぇ覚めたかい。 かれこれ2日ぐらい寝てたよアンタ(白衣姿、普段と異なる印象で)
        ようこそシガラキ診療所へ まぁ、患者として来るたぁ思わなかったけどねぇ…(すとん、とベッド際の椅子に腰を下ろし)
        まーだ傷がしっかり塞がってないんだから、ちったぁ大人しくしてな
        -- シガラキ
      • 早速で悪いが退院したいな、まともな医者にかからないと… こんな女アミバのとこにいたら何の実験台にされるか分からん…
        (もぞもぞと上体を起こし、包帯の巻かれた右肩を見る)…生きては、いるのか。
        -- マース
      • だーれが女アミバか 鎮痛剤はケチったけどヘンな薬は使っちゃいないよ
        幸い、弾も抜けてる。とはいえ、当分は無茶しないこったね 休業して体を休めないとほんと死ぬよ?
        大体、エリザベスがアンタをここまで連れてこなけりゃ間違いなくあのまま死んでた …どういう状況だったのさ?
        -- シガラキ
      • なん、だって…? って事は…あの時外で横槍入れたのは…あいつだったのか…でも何故?
        港の倉庫で、ヤクの売人どもの取引を潰しに行ってた 途中まではうまく運んでたんだ
        で、どういう訳か連中の護衛に早撃ちナヴァロの奴がいて やりあった…そうだ、奴は死んだか!?(身を乗り出せば、また痛みに顔を顰め)
        -- マース
      • 大体、なんであの子があたしの診療所知ってたのかも知らんし…ちょいと気味が悪いね
        てーか、あれアンタの仕業だったのかい… あぁ、奴ならこれ以上ないぐらい死んでるよ、頭ブチ抜かれてね
        アンタが殺しに銃を使うたぁ知らなかったね…おかげで誰が殺ったのか謎のままだったのさ
        -- シガラキ
      • ここぞって時に出すから切り札なんだよ、普段から見せびらかすモンじゃない(真っ向勝負でボロ負けしたことは黙っておく)
        そっか……イタムの仕事を増やしそうだなこりゃ。(知人の顔を思い浮かべては、苦笑いして)
        あぁ、しまった…このままじゃ劇を見に行けないぞ 約束すっぽかしたみたいになっちまう…
        (予定していた劇は、当日中止になったと知るのはもう少しだけ後のことだった…)
        -- マース
  • ■マースside 日常編 その4
    • (シガラキ診療所の営業時間外 裏口から入っていつもの様に簡単な治療を受けた後)
      だいぶ痛みも引いてきたし、傷口から出血ってのも減ってきた もう少しの辛抱か…
      休業中に、他のとこへ客が流れてそのまま戻らないってのは嫌だな(何気なく置かれていた新聞を広げ、出されたコーヒーを啜る)
      -- マース
      • そう言うだろうと思ってね、リハビリも兼ねてできるような儲かる奴を仕入れといたぜクリーバー
        というか、クライアントが探してる人材でこの界隈に適当なのが居なかったっつーのが正しいんだけどさぁ
        ……?(新聞を読んだまま固まるマースに不審そうな顔だ)どしたいクリーバー、あたしの出したコーヒーが苦過ぎたかい?
        -- シガラキ
      • (新聞の記事は、「魔弾」の仕事と思しきとある殺人者の末路を報じたものだ)
        (だが彼にとってはそれだけではなかった 偶然かもしれないが、3年前とあまりに状況が似すぎている)
        っ……ぅ…(断片的にフラッシュバックする過去の映像、それを振り払うように新聞を閉じ)あぁ、苦いね…砂糖、ケチったろ?
        -- マース
      • へへ、糖分を控えめに 患者の健康を気遣った優しさ溢れるコーヒーにケチとは酷い言い方さね(本当にケチったのだが)
        仕事の話続けてもいいかい まず今回のメインは変装と潜入、殺しは指定の手段があるから 自前のを使う必要はないよ
        -- シガラキ
      • (理解できない、といった顔で対面のシガラキを見て)いや、それこそボクである必要がないだろ
        変装は素人同然だし、潜入ならともかく殺しの手段が限定されるとこっちもやりづらい。 右手がまだ万全じゃないんだぞ
        -- マース
      • そこらへんの理由も説明すりゃ、きっと納得できるもんだ(どん、とテーブルに置いたスーツケースを開く 中身はメイド服)
        ターゲットの貴族はたいそうなロリコンでねぇ あんたぐらいの歳のメイドを沢山雇ってんのさ
        警備体制が割と厳しいんで、そういった方面から潜入するのに…子供の殺し屋ってそうそう居ないワケよー
        だからさ、これ着てみてくんない?(とってもいい笑顔で)
        -- シガラキ
      • ……えーと、何の冗談だ? ハロウィンの仮装だってんならもっと先だぞ
        ついこないだ、メイドカフェでバイトしてると誤解されたばかりなのにこれかよ!?(ないわー、って顔)
        -- マース
      • ハロウィンねぇ…パーティーに乗じて、という点ではあながち的外れじゃないわ
        (ファイルから周辺の地図、ターゲットの顔写真を出し)ドメニコ・モンテサント、こいつの屋敷は川の中洲に建っててね
        進入経路は橋1本だけ ボートで川から行くのはちょいと厳しいんで、今回みたいな方法になったのさね
        -- シガラキ
      • あぁ、畜生……ボクはこいつを知ってるぞ。 そしてこの屋敷の中も知ってる…
        (この街に売られてきた時、彼を買った変態貴族の顔だ 飽きた後は肉屋に売られ、解体されそうになった恨み…忘れるはずもない)
        因縁ってな、どこまでいっても断ち切れないもんなのか…それとも断ち切るチャンスが巡ってきたのか この仕事、請けよう。
        -- マース
      • 悪い顔になってんぜ、クリーバー。 しかし、顔見知りとなると都合が悪いねぇ
        もし万が一気付かれたらコトだ、変装は入念にやるけどさぁ もういっこ保険をかけとこうじゃないか
        (壁の時計をちらっと見て)もうじき来る頃合だろうさ、もう一人の適任者が。
        -- シガラキ
      • こーんばんは、いい夜ね? 時間はピッタリだったかしら。
        あら、イタチのお兄さんも元気そうでよかった お話は聞いてるとおもうけど、わたしエリザベス。リズって呼んでね?
        (長い布包みを抱えたゴスロリ姿の少女が、裏口から入ってきた)
        -- リズ
      • ボクを助けてくれたそうだな…そこはまず感謝しておくよ。 マースだ、よろしくリズ。
        で、こっちの女アミバがシガラキ…もう知ってるとは思うが。
        (素性を探ろうにも、結局何の情報も出てこなかった相手だ 得体の知れなさと目的の不明さに、不信感は拭えず)
        -- マース
      • 気が立ってんねぇ…ま、当日うまくやってくれりゃ何も文句はないけど。
        (追加で写真を1枚出し)ドメニコの妻は去年死んでるからいいとして、息子のロマーノにも生きててもらっちゃ困るそうだ
        この一家、どんだけミスタ・ローガンの不興を買ったか知らんけど パーティーの出席者に巻き添えが出ても構わんとさ。
        作戦はこう、あんたら二人は新人メイドとして偽の身分証で正面から入る。 簡単なボディチェックがあるから丸腰で行ってもらうよ
        次にパーティーに必要な食材類を配送業者が届けにくるが…コイツは協力者で、武器の入った箱を搬入させる この業者へのチェックは甘いのさね
        で、武器を回収後に会場の広間に時限式の爆弾を仕掛ける こっちはリズにやってもらおうかね マースは周辺を警戒して察知されないよう気を配りな
        -- シガラキ
      • アイツのやってる事を知れば、誰だって消えて欲しいと願うようになるさ それが自分のシマでの出来事なら尚更なんだろうよ
        爆弾が炸裂する時間にターゲット2名がうまく現場にいればいいが、そうでなかった場合…個別に始末する必要が出てくるよな
        そのための武器ってのは何を用意するんだ?警備が厳重となれば、爆発があった後じゃドンパチやりあう事になるぞ…
        (直接手を下せないことは不満だが、仕事は仕事とばかりに 気持ちを切り替えるようにコーヒーを一口)…やっぱ苦いな。
        -- マース
      • 顔合わせもだけど、そのためにわたしは今日来たようなものよマースお兄さん。(布の包みを解けば、中身は分解された短機関銃)
        どこかの国の軍が、試作したやつらしいんだけど…色々あって不採用になってしまったの。
        それを出所わからなくして…(そうこう言う間にてきぱきと組み立てる)
        -- リズ
      • 火力はどうしても必要になるからねぇ、ただ問題は大量に薬莢をバラまいて証拠を残しやすいってーことかね
        てか、うへぇ……なにこの変態銃、よりにもよって保弾板で給弾するって何考えてるのさね一体…(組みあがった銃を見れば、首を捻り)
        -- シガラキ
      • …いや、分かったぞ。 きちんと作動してくれて、想像どおりの機構なら…コイツは今回の仕事に使える。 -- マース
      • 察しがよくて助かるわ。この銃ね、ちょっと変わってて…撃ったあとの空薬莢を、排出せずにもう一度保弾板に戻すのよ?
        つまり空薬莢は散らばらずに、撃ちつくした後の保弾板を捨てなければいいっていう事なの。
        隠密作戦用に考案されたというよりは、進化の袋小路にはまってしまった銃みたいだけど…役には立つはず。
        今から使い方を説明するから、お兄さんには暫くどこかで射撃練習をしてもらわなきゃね?(作戦を煮詰めていく そうして夜は更けて行った)
        -- リズ
  • ■リズside (BGM)
    • (時間を少しだけ遡る…それは教会跡での惨事が起こるよりも前のお話)
      (少女はマンホールを通り、今は使われなくなった下水道を懐中電灯1本で歩く)
      (規模の小さな迷宮といった入り組む地下を、目印もなしに似たような通路を的確に区別し進む)
      そうそう、この辺りよね(錆びの浮いた梯子を照らし出す、自分の声以外には滴り落ちる水音ぐらいしか響かない)
      -- リズ
      • (現状の心配といえば、自分の僅かな体重と十数キロの機関銃、それに予備弾の重量を朽ちかけの梯子が支えられるか、という事だけ)
        (軋んだ場合は自分だけ先に上がり、ロープで荷物を引き揚げようと考えたが…幸いそこまでの手間を要する事はなかった)
        (頭上を塞ぐ重たい鉄の蓋を、難なく片手で開けるとそこは地上…ではなくまだ地下だ。下水道と地上との間にできた不自然な空間)
        -- リズ
      • (だがその空間だけでも相当に天井は高く…広大な、古い石造りの構造)
        (下水道の時と同じように、慣れた足取りで進む…時々不自然に曲がったり、特定の石を飛び越えたり、遊びのように歩みを進め)
        (何でもない、ありふれた長い廊下に出る。柱には使われなくなって久しい松明が掛けられたままだ)
        1、2……3…ここね(1本だけ、小さな窪みのある柱を照らし出し…鍵の形をしたペンダントを胸元から取り出した)
        (鍵の中央に嵌った赤い石を窪みに合わせると、淡い光を放ち…音を立てて柱が動き出す。その先には、細い隠し通路)
        -- リズ
      • (通路を進むと、古びた外壁には不似合いな電灯が幾つも吊るされ…明るい広間に出る)
        (そこでは白衣姿の男が数名、実験器具やら書物やらと睨めっこしている)
        こーんばんはっ、おじさま方…頼んでおいたものはできたかしら?
        -- リズ
      • あ、あぁ……言われたとおり、再現可能な限りは再現した(革製のトランクに、これでもかと詰め込まれた薬品と注射器)
        だが、あの壁画と古文書から解析できたのは全部じゃなくて、不完全なんだ…
        君が望むような効果が出るのかは全くの未知数で、と、とにかく……私達は約束を守った!
        もう家に帰してくれ…頼むよ!(男たちはそれぞれ恐怖や不安にとらわれた表情でリズを見つめる)
        -- 研究員
      • そんなに怖がらないで?今日はわたし、皆の食料を持ってきてないでしょう?
        ちゃんと解放してあげるつもりだから、持ってこなかったの。(にこにこしながら薬瓶から注射器に薬品を吸い取って)
        レシピもわかりやすく纏めてくれたのね、丁寧な仕事ぶりで嬉しいわ…だからわたしね、約束を守るわ!
        -- リズ
      • (安堵した研究員の一人の首に、注射器を突き刺し…そのまま薬液を注入する)
        解放してあげるの、惨めな生から!(注射器を放り捨てると、残りの研究員に機関銃を向け)逃げたりなんてしないでちょうだいね?
        -- リズ
      • うっ、がぁぁぁっ…!!(突然苦しみだし、床を転げて苦痛にのたうち回る みるみる肌の色が青ざめ、土気色に変わり…)
        ひっ、やめ……やめてくれ!!(残りの研究員は狭い通路に殺到した)
        -- 研究員
      • だぁめ、約束は守らせて? あははっ、逃げ出す足なんてもう要らないでしょ(ほぼ縦一列と化した研究員の脚を次々に撃ち抜き、転倒させていく)
        (毎分600発のマズルフラッシュの閃光が、無残なシルエットを石壁に映し出していく)
        あは、あははははっ!!(ついでに研究用の機材も破壊し尽し、倒れた研究員に一人ずつ、丁寧に注射していく)
        やっぱり、人体実験してみるのが一番手っ取り早いって思うのよ。わたしの脳内会議で全会一致で可決したの
        -- リズ
      • みんなどうしたの?顔色が悪いわね、せっかくお薬を打ってあげたのに…ふふふ(くすくす笑ってトランクを引っ掴む)
        不良品だったみたいね、でも大丈夫よ。これにだって使い道はあるんだから
        (最後に、部屋の隅にあった発電機を切ると…室内は暗転した)
        (隠し通路を通り抜けると、また柱が閉じていき…)これももう、必要ないの(ペンダントを、その場に捨てると 来た道を引き返していった…)
        -- リズ
  • ■マースside 日常編 その5
    • ……は? …え、ちょっとすんげぇ聞き間違いしたみたいだわ。もっかい言ってよ、なんだって? -- シガラキ
      • ボクは近いうちに足を洗う、この業界から抜けるつもりだ(耳を疑うのも無理は無い、といった顔で)
        貯えならそれなりにあるし、多分これが最初で最後のチャンスなんだ まともな生き方をする…
        (視線は手元に落としたまま、保弾板に銃弾を嵌め込む作業を続けながら)
        -- マース
      • マジなわけ…あたしら悪党はどこまでいったって変わることなんざできないってのが持論だけどねぇ…
        (彼女も同じように、遺跡で回収された資料を読み解きながら、時折顔を上げるにとどめ)
        やってみたいってんなら、止めやしないさね…馴染めなくってうんざりしたら戻ってくりゃいい
        どうせここより下に落ちる場所なんざ無いのさ、這い上がってみようって足掻くのもあんたの勝手っつーことさね
        -- シガラキ
      • …悪いね。でも片付けるべきことは全部やる…一つ、ドメニコ・モンテサントのクソ野郎のケツを吹き飛ばすこと
        二つ、リズの奴が持ち出した薬を回収して処理する…必要とあればリズ自身も含めて
        三つ…魔弾との決着をつける。そのための準備をできる限りやる……こんなとこか。
        -- マース
      • 二つ目まではあたしの利害にも絡んでっからなー、解決しねぇと…あの子の動向にゃ常に目ぇ光らせときな?
        解毒薬は何とか間に合わせて見せるけどねぇ…コイツの完成版についちゃ、保証の限りじゃないね
        特殊な環境下でないと薬剤が安定しない。そいつをどうにかできりゃ…いいんだがねぇ(ペンを手に、トントンと机を叩き)
        にしてもあんた、ほんと変わったよねぇ……つか、いつの間に魔弾と因縁できてんのさ ちょっとお姉さん置いてけぼりすぎて分からんわ
        -- シガラキ
      • 正直、色々ありすぎた…ここ2ヶ月ぐらいでボクの周りは激変したといってもいい
        だからこそ……今なら手が届くんじゃないか、って思ってな。(天井の照明を見上げて、手を伸ばしながら)
        仕事にはいつでもとりかかれる あとはパーティーの当日を待つだけ…だ。
        順番に片付けていくし、足を洗う気だからって手は抜かない…必ず殺してやる(押し込められていた憎悪が、僅かにだが顔を覗かせた)
        -- マース
  • ■マースside 仕事編 その6 (BGM
    • (夕刻、モンテサント邸。夜に開かれるパーティーに向けて慌しく準備が行われる…昼には既にメイドとしての潜入を済ませた二人は…)
      • …中身に問題はない。タイマーをセットしたら目立たない場所…それでいて確実に威力を発揮する場所に設置する。
        さっきざっとみた限り、壁際の花瓶が載った小さなテーブルの裏に貼り付けるのがいいだろうと思う。(倉庫の奥、予め搬入されていた武器類の箱を確認しながら)
        打ち合わせどおり、設置は任せる。こっちは分からない事があるフリをして近くの奴の注意を引くから。
        -- マース
      • あら、大きなテーブルの中央ではダメなの?そっちのが大勢ドカンできっと楽しいわ。
        壁際だと爆風の大半が壁に阻まれて威力も半減してしまうように思えるのだけど。(二挺のSMGと予備の保弾板をチェックすると箱を隠し)
        -- リズ
      • 別にこの屋敷丸ごと消し飛ばせとは言われてないだろリズ…じゃなかった、リーセ。目的を忘れるな、楽しいかどうかは二の次だ。
        関係ない奴を幾ら始末してもボーナスは入らない、その分リスクが増すってことを理解してくれ。(タイマーの時刻をパーティー開始5分後に設定し…)
        汚れたテーブルクロスを交換するフリをして貼り付けて、あとは時間まで安全な場所で待機だ。(洗濯済みのテーブルクロスに、時限爆弾と粘着テープを包んで持たせ)
        本当は直前にやりたいが、開始間際じゃ人目が多過ぎてそんな事をしてられない。
        -- マース
      • しょうがないわね、分かったわマリーナちゃん。言われたとおりやるけど、失敗したら自分の手を汚すことになるの…忘れないで?
        (倉庫を出て、二人でパーティー会場となる大広間に向かう。既に大半の準備は前日から行われ、ほぼ完了しているように見える)
        (ドメニコとその親戚が座る席の近く、壁際の花瓶が載った小さなテーブルへ向かい…設置作業を始める)
        -- リズ
      • (同時に、広間でリズの近くに居た使用人に声をかけ)あのー、すみません…ご主人様から、手が空いたらこちらの手伝いをするよう言われたのですが…
        わたし、入ったばかりで何をすればいいか、よく分からなくって……教えていただけますか…?
        (使用人も「やれやれまたか」といった様子で対応する 日ごろから主人の趣味に付き合わされてうんざりしているのだろう)
        -- マース
      • (手早く設置を済ませると、古いテーブルクロスの中に粘着テープを隠して立ち上がる)
        マリーナちゃーん、こっちこっち!テーブルクロスを洗濯に出すから!もうー、他の人忙しいんだから迷惑かけないでね?(目配せしながら手招き)
        -- リズ
      • あっ、ごめんね…! すみません、すぐやってきます…あの、ありがとうございました…!(ぺこり、頭を下げて慌てた素振りでリズに続く)

        …済んだか?(小走りに廊下を抜けながら小声で訊ね)
        -- マース
      • 言われたとおりにね。あとは時間まで待って、効果を確認したら必要なものを回収して帰る…それで合ってるかしら。
        別々に時間をつぶすべきだと思うの、もし万が一感づかれた時、いっぺんに捕まったら拙いもの。(この少女にしては珍しくまともな提案をした)
        -- リズ
      • …そうだな、それまでは各自手伝ったり休憩したりで過ごすか。あんまり目立ちたくないしな…
        まかり間違って、知った顔にでも遭遇したら誤魔化しづらい。それじゃあまた後でな…?(リズと別れ、庭園へと出る いい思い出の無い屋敷内よりは幾らかマシな気分になれた)

        (冬の日没は早い。既に暗くなり、外灯の明かりに照らされた庭園のベンチに腰を下ろす)ふぅ……。
        …ん?(近くを通る足音を察知して、身構え…ようとして今の自分の立場を思い出す。戦うメイドさんである必要はないのだ)
        -- マース
      • あ……こんばんは、君…新しくはいったメイドの子…?(外灯に照らし出された10代前半の少年は、事前に打ち合わせの写真で見たターゲットの一人だった)
        大丈夫、父さんには言わないよ。隣…いい?(仕立てのいいコートを羽織り、いかにも育ちのよさそうな外見は、かつてのマースのように買われた身ではないのが一目で分かる)
        -- ロマーノ
      • えぇ、どうぞ…。わたし、マリーナと申します…あの、ロマーノ…様……ですよね…?
        ご主人様の…あ、いえ…お父様のお傍にいらっしゃらなくて…良いのですか…?(ターゲットと接触するのは拙い、というのは分かりきっている)
        (どうにか追い払うか、怪しまれずにこの場を立ち去る口実を探さなくてはと思案し…)
        -- マース
      • 様なんて付けないで、いいよマリーナ。パーティー、ほんとはあんまり好きじゃないんだ…普段ほとんど会わない親戚のおじさんおばさんに
        面白くない話を聞かされて、それでも笑ってなきゃいけないし…それよりね、外から来た人に話を聞かせてもらう方がずっと楽しくて…。
        (マースの隣に腰を下ろすと、白い息を吐き出し)マリーナはここに来る前、どんな暮らしをしていたの…?
        -- ロマーノ
      • (内心舌打ちしたい気分だった。よりにもよって話したくない相手に意図せず素性を探られているのだから。)
        わたしも、実のところ…大勢人がいる場所は苦手です。このお仕事が決まる前は…カフェでウェイトレスをしていたんです。
        よく失敗して、マスターから怒られてしまってたんですよ。ロマーノ君は…どうして、こんなにいい暮らしをなさってるのに、外の…生活が気になるのですか?
        (父親のことを考えれば、どうせこいつもクズなのだろう…という先入観が否定され始めた。顔を覚えられないよう空を見上げるしかなかった)
        -- マース
      • カフェって、お客さんいっぱい来たりしないのかな。静かな雰囲気の店だったら行ってみたいな…父さんはダメって言うんだろうけど。
        僕はこの屋敷からあんまり出して貰えないんだ、学校へは通うけど…必ず馬車で送迎だから、寄り道なんてどこにもできないし。
        ここから見える外の景色って限られてて、空でも飛んで…好きなようにどこかへ行けたらいいなって、いつも思う。
        だからこうやって、使用人のみんなに家の外の出来事を聞いて…いつかこっそり抜け出してみようかなんて考えてるんだ…父さんには内緒だよ?
        -- ロマーノ
      • (立場や境遇は違えど、この少年はかつての自分と同じだと感じた。狭い世界に閉じ込められ、そこから出る事が叶わない。)
        お昼以外は、割と閑散としています。庶民的な店での外食、というのはやはり…お父様も抵抗があるのでしょうね。
        (もうすぐ爆発で空の彼方に吹っ飛ばされるから安心しろ、とは言い難くなってきた。ターゲットへの同情はご法度中のご法度だ)
        そう、ですね……その時は、わたしもお供いたします。迷子になってしまっては困りますでしょうし…。
        (以前ならば「コイツには運がなかっただけだ」と思えば、なけなしの良心もさほど痛まずに済んだ。相手のことを分かろうとする気持ちが、仕事への最大の障害となり始めていた…)
        -- マース
      • ほんと?じゃあ約束だよ。道案内とか頼むね……あ、そろそろ行かないとパーティー始まっちゃう。(腕時計を見れば、屋敷の方に視線を移し)
        マリーナも働き過ぎないようにね、パーティーなんて早く終わっちゃえばいいのに…それじゃ。(ベンチを立って、小走りで去っていった)
        -- ロマーノ
      • えぇ、わたしもすぐ行きます…。
        ………クソ。(自分が変われば、今まで当たり前にできていた事ができなくなってくる。そんな変化を痛感させられ、弱くなってしまったかのような無力感をおぼえた)


        (パーティー会場の広間には既に早めに入場した来賓がちらほら、給仕が慌しく動き回る。リズの姿を見つけ)
        …今のところ2人とも揃ってるな。あとはこのまま時間が来ればいい。
        -- マース
      • そうね、そろそろ別の部屋で待っていいかも。マリーナちゃんは倉庫に行って、荷物を持ってきて?
        合流できたらあとは仕上げだけ。みんな忙しそうで、人手が足りないみたいだから…呼び止められないようにね?
        (言われてみれば、予定と違って妙に忙しそうだ 居るはずの人間が見当たらず、別の人間がやむを得ず対応しているようで)
        -- リズ
      • ん、分かった…。また交換用のテーブルクロス持ってくるから…(要はそれにSMGを包んで持って来る、と)
        (倉庫まではさほど遠くない。会場を抜けて倉庫の扉を開けたところで気がつく、嗅ぎなれた匂い)
        ……どういう事だよ、オイ…。(扉を後ろ手に閉め、足を踏み入れると 奥には幾つもの死体。厨房から持ち出した包丁などで刺されている)
        (こんな真似をする人間は一人しかいない、恐らく暇つぶしに過ぎないのだろう。シガラキに「目を離すな」と言われた事を今更思い出し、後悔した)
        畜生……あいつっ(木箱からSMGを出してテーブルクロスに包もうとしたところで、背後で扉が開いた音)
        -- マース
      • 退屈なんで抜け出して来ちゃった……ねぇ、マリーナ…?(声をかけようとした所で、凍りついたように固まる)
        え………それ…なに……皆、どうしちゃったの……(二人の間に転がる死体が目に入り、恐怖と混乱に足が竦んだ)
        -- ロマーノ
      • ロマーノ…君…。 ダメじゃないですか、会場にいなきゃ……(保弾板をSMGに取り付け、コッキングレバーを引く)
        (振り返りながら、銃口を向け…いまだ状況が理解できていない目の前の少年に、悲しそうな顔をした)
        (次の瞬間、轟音と共に会場で爆弾が炸裂し…その音に紛れるようにして)……ごめんな。(3点射が、胸と頭を撃ち抜いた)
        -- マース
      • (幸い、その後は混乱に乗じて脱出することができたものの、3年越しの復讐は心の平穏どころか、癒えない傷を心に刻みつけた)
        (憎きドメニコの死亡と、その後明るみになった彼の悪行を暴く記事と、依頼の成功報酬だけが僅かな慰めとなった)
        -- マース
  • ■マースside 日常編 その6 (BGM
    • (貧民街の端にある、悪党ばかりが集うバー。夜更け前に呼び出され、数ヶ月ぶりに足を運んだ)
      あっちじゃ話しづらい話題、って事で間違いないな?(2階のテーブル席につきながら)
      -- マース
      • 場所が知られてるんで、万が一の可能性を考えての保険っつーことさね…
        考えようによっちゃ悪くない、引退前に退職金代わりになりそうな儲け話を持ってきたワケよー。
        (既にボトルを半分ほど飲んでしまっているようだが、さほど酔った様子もなく。上機嫌でグラスを傾ける)
        -- シガラキ
      • …そいつがでかい恨みを買うようなモンじゃなければ、だな。今後の生活を考えたら…金は要るけど余計な恨みは買いたくない。
        それに、なんて言うか……今更ながら、この仕事はボクにゃ向いてないような気もしてきてる。
        (自身を取り巻く環境の変化が、心境自体にも大きく影響を及ぼしてきていた この不安を抱えたままでは長く続かないだろう…と)
        -- マース
      • その様子じゃ、ほんとに知らないようだねぇ…以前のアンタなら即座に察してくれたもんだが。
        勿体つけてもしゃーないんで話そう…昨日、ミスタ・ローガンのオフィスが襲撃されて、甚大な被害が出た。
        たまたま出払ってて難を逃れた彼は、カンカンに茹で上がりそうな勢いで犯人に莫大な懸賞金をかけた。
        わかるだろー?この界隈で天秤をひっくり返そうなんてバカな考え起こすやつはそう居ない。
        リズだよ、あいつがわざわざそれと分かる方法で喧嘩をふっかけたのさね。
        -- シガラキ
      • 「なんでまた?」なんて聞くのも無意味なんだろうな、その様子だと…クソ、本当にこうなる日が来るとはな。
        今、それと分かる方法って言ったな…また例の薬を使ったってことか。
        (夜食代わりに注文したサンドイッチに齧り付きながら)
        -- マース
      • あれの行動に論理的な理由を求めろって方が無理さね、衝動で動いてるようなモンさ…
        霧状にした薬剤を…まぁ毒ガスみたく散布してのテロだったって話さ、生き残りの証言を信じるのなら。
        もはや顔写真つきでバッチリ指名手配の真っ最中、同業の連中もみんな殺る気満々ってワケだ…
        まだ誰も潜伏場所を特定できちゃいないが、時間の問題だろうさ…ただ、あたしらには皆を出し抜けるだけの切り札がある。そうだろー?
        (袖の中から取り出す薬瓶。それをテーブルに置き)…ようやく完成さね、解毒薬というか予防薬というか。
        -- シガラキ
      • そいつがあればガスマスクなしでも動けるってわけだ…後で使い方とか教えろよな?
        この件だけはどうしても片付けないといけない運命らしいし、やるしかないだろうな。
        どうりで、店の連中も殺気立ってるわけだ…(周囲の客を見回せば、誰も彼もが武装しており)
        …少し平穏な日常に浸り過ぎて鈍ってるな、ボクは。気持ちを切り替えて、情報を集めてみる…そっちも何かあったらすぐ知らせてくれ。
        一人の時に万が一遭遇しても、先走らない事…これだけは守ってくれよ?
        -- マース
      • あいよ、アンタに気遣われるようじゃ、あたしも引退が近いかね?へへっ…
        こっちも色々手を尽くして探らせちゃいるんだけどねぇ なかなか網にかかっちゃくれない。
        今回ばかりは、どんだけイカレた奴が相手か分かってるからねぇ…欲をかいて痛い目見るのはこっちも願い下げさね、約束しましょ。
        んじゃ、また後でねぇ…?あたしはもう少し燃料補給が必要さ…(会計を済ませ、出て行く背をグラス越しに眺め…)
        -- シガラキ
  • ■マースside 仕事編 その7 (BGM
    • (リズの情報が全く集まらず、街にはもう居ないのではないか そんな噂が流れ出した頃、事態が大きく動き出した)
      (貧民街のはずれに大量のゾンビが押し寄せ、蹂躙したのだ。結果、周囲の数ブロックは完全にバリケードで封鎖され、追い出された住人たちは安全な区域で野宿同然の生活を強いられた)
      (賞金目当てで隔離地域に飛び込む命知らずも後を絶たず、バリケードを越えて戻ってきた者は今のところ皆無であった)
      • ……で、こっから入るのはほぼ無理ってことだよな。(廃材やゴミをかき集めて作ったような即製のバリケードが立った路地の前)
        屋上から見た限り、あいつら外の人の出す音につられて大体バリケード前に固まってたな…これじゃ入った途端に連中の餌だろ。
        -- マース
      • 何か別のルートで入るしかないだろねぇ、あるいはもっとでかい音で連中をどこかに集めて…その隙に手薄な箇所から侵入すっか…
        マジで頼むぜクリーバー、今日だけはしっかりしてくんないと賞金どころじゃなくなるんだぜ あたしゃあんたと心中するなんざ御免さね
        (今日ばかりは重装備で固め、手にはショットガンを持ち、腰にはソウドオフライフル以外に手榴弾まで括り付けている)
        -- シガラキ
      • いい抜け道があるにはあるが、そこを出た先に連中がいないかどうかは…まぁ博打になるな。それでもこのバリケード前の集団よりは少ない数を相手にするだけで済むと思う。
        銃声でこっちの居場所はすぐ筒抜けになる。先にこっちを捉えるのはリズの側になるって可能性が高い…初手をできるだけ凌ぎやすい立ち回りで行こう。
        ボクが奴なら、高所から掃射できるように陣取る。遮蔽物から遮蔽物へ、うまく隠れながら進もう(路地を後にし、向かう先はトンネル)
        …懐中電灯持ってきといてよかった。(トンネルの半ばまで進むと、脇の階段を下り始め 暗闇を照らしながら慎重に進んでいく)…この先、ワイヤートラップが残ってるから気をつけろ。
        -- マース
      • 何であんたこんな道知ってんのかと思ったら、あれかい…? こないだの地下遺跡がどうのって…とんでもないとこ経由して出るんだねぇ
        へいへい、まさか奴もあたしらが地下に潜って近づいてくるたぁ思わんだろねぇ…よ、っと…(ワイヤーを跨いで越え)
        もしもの時に退路としてココが大丈夫なのかは気になるね、トラップだらけの中を駆け抜けて逃げるのはきっついよ…?
        -- シガラキ
      • 反対側の出口はバリケードの内側に出れるってのは分かってる。それに、退路って意味じゃゾンビ相手なら強い。
        縦穴をハシゴで上がるとこがあるんでな、連中には格好の落とし穴にしかならない。…まさかこんな形で役に立つなんて、ボク自身思いもしなかったけど。
        (床に散らばった大量の槍の中から1本だけ状態のよさそうなのを拾い上げ、壁の穴の前に立つ)この先が縦穴だ。先に行く…
        -- マース
      • あぁ、上り終わって安全を確認したら合図してちょーだいな。ここで襲われて詰まったらシャレにならないし?(縦穴に続く狭い通路を照らしながら)
        装備類が引っかからないといいんだけどねぇ…(先行するマースを見ながら、自分でもくぐれるかを確認している)
        -- シガラキ
      • ……(ハシゴを上り終え、廃屋の地下倉庫に出ると周囲を確認して 一通り倉庫内を見回り)…いいぞ、上がってこい。
        やっぱり連中の大半はバリケード付近に固まってる。けど、どっかで引っかかってる奴がすこしは残ってるだろう…銃は極力控えて進もう(槍を手に、出入り口を警戒し)
        -- マース
      • うへぇ、息が詰まりそうだよこの空間は…なんだいここ?(ひょこっと顔を覗かせると、倉庫の中の様子に)
        んじゃあ、刀のがいいかねぇ…もっと派手な突入を想定してたから、期待はずれになった。って言っても、やり方としちゃスマートだねぇ。
        敵のド正面から突っ込むしかできなかったクリーバーが、随分戦い方を知ったもんだ、へっへっへ(からかう様に笑って刀を抜き、後に続く)
        -- シガラキ
      • 地下室の排水溝から出てきたんだ、この家の外はもう隔離地域ってワケ。静かに近寄って、獲物の寝首を掻くのも悪くないだろ?
        もっとも……(階段を上がって廃屋の外を覗き、ふらつくゾンビの頭を槍で一突きにして)正面からでも十分に勝ち目がある時は突っ込むけどな。
        最短で間合いを縮めるってのは大事だ、スピード重視は何も変わってないんだぞ?(以前来た時よりも荒廃した景色に、溜息をつき)
        -- マース
      • 近道するために回り道した、ってな感じだねぇ…あぁ、でもねぇ…詰めが甘いんだわ、まだ。(後方から迫ってきたもう1体の首を切り落としながら)
        この後はどっちへ行く?この地区の建物しらみつぶしって訳にもいかねぇし、見晴らしのいい場所幾つか絞るかい?
        -- シガラキ
      • 優秀な相棒に背中を任せてあるんでね、わざわざ全部を背負い込むような真似はしないんだ(槍を回収すると、角から奥の様子を確認し)
        この辺りは廃虚が多い、奴だってわざわざ拠点にしづらい場所を選びはしない。隔離されるまで人が住んでた辺り、それでいて周辺を見渡しやすい高い建物に絞れる。
        できるだけそういった建物から死角になるように、道路に出るのは最低限にして進む…行こう。(建物から建物へ、路地伝いの移動。たまに屋内を通って窓から抜け…)
        -- マース
      • へっ、そりゃどーも。ここいらをおん出された連中は災難だねぇ、リズを殺ってもゾンビ共の始末がある。
        それが済むのにはかなりの時間と人手が要るだろうさ…誰かがそこまで賞金出してくれなきゃ、このままだろねぇ
        ようやく…人が住んでそうな辺りにゃ出たねぇ、そんで…開けた場所があって、そこそこ射界のとれそうな建物…あれかい?(缶詰の描かれた大きな看板が屋上に掲げられたビルを示す)
        -- シガラキ
      • 正直、同情ぐらいはする。だから見かけたゾンビは始末してってもいい、あとは自力で何とかしてもらうけどな…ボクぁ正義の味方じゃないんだ。
        あぁ…正面に幅の広い道路と…フェンスのついた広い駐車場、両サイドは背の低い建物。好条件だろうな…
        裏手に回るか、隣の建物から侵入しよう。どう頑張ったって相手の目は2つなんだ、何方向も一度に監視はできない筈。(道中、路地のゾンビを掃除しながら回り込んでビルに接近していく)
        -- マース
      • さぁて、悪の根城にご到着かい…(裏口からビルを見上げ)ここまで見張りが誰もいないと、不気味ささえ感じるねぇ…
        元々ぼっち女なのは分かってんだけどさ、つい勘繰っちまうよ これが実はどでかい罠でしたー…なんて。まぁ、用心しながら進むかい
        -- シガラキ
      • 罠ってのはいい線いってるな、全部を見張らずに済むように 何か侵入者対策のトラップを用意してるかもだ。
        (裏口ドアの横に張り付くようにして、ドアノブを静かに回す 何も起きないのを確認してから静かにすこしだけ開け、中を確認した)
        …ワイヤーの類は無し。入れるけど、床に落ちてるゴミを蹴飛ばしたりは無しだ。(ドアが軋まないよう慎重に侵入し…)
        -- マース
      • わーってるよ、ピン外した手榴弾が挟んであったりすんだろう? なんならカーペットも全部ひっぺがして床を調べといた方がいいかもねぇ
        (静かに進むが2階までは何の気配もなし。3階への階段を上がる途中、異変に気付いた)…上でどたどた聞こえないかい?足音だ。
        -- シガラキ
      • 2〜3人分、ってことは…ゾンビか…? 屋内じゃ槍は使いにくいな…(肉切り包丁に持ち替えようとコートを捲り)もうここまでくりゃ、銃でも問題ないかもしれないが…(と言いかけたところで、銃声が立て続けに響く)…なんだ!?
        (上階から、外の何かを撃っている風に聞こえるそれに 標的はここにいると確信できたが)…他にも賞金稼ぎが入ってきてたのか…?
        -- マース
      • だとすりゃチャンスだぜクリーバー、この音に紛れて一気に上がっちまおう どうせ奴は最上階近くだよ、この辺りの階は調べる必要ないさね
        (言うが早いか階段を駆け上がる。賞金稼ぎ側も応戦しているようで、何方向かから銃声が轟く)
        (5階の階段を上がる途中、仕掛けられたワイヤーに足を引っ掛け)…やっべ、やっちまった!(しかしワイヤーは随分長く…爆発物が繋がっている気配がない)
        -- シガラキ
      • (ガシャン、という音の後 走る足音が複数。奥の檻に閉じ込められていたゾンビが解き放たれた音だった 急いで上階の廊下へ移動し)
        クソ、これで気付かれたかもしんないな…来るぞ!(最初の一人の足を切りつけ、転倒させる。続いて二人目の頭に肉切り包丁を叩き込み)
        -- マース
      • あぁ、すまんねほんと…もう撃っちまうかい!?(三人目を切り伏せ、返す刃で転倒した一人目にとどめを刺す 振り返りざまに4人目に蹴りを入れ)
        数が多い…! 大体、こんなモン自分の拠点にばら撒いたら自分だって危険になるってのに…イカレた発想だねぇオイ
        -- シガラキ
      • 撃ってもいい、というか…銃声が止んでる。こっちの騒ぎに気付かれたな、確実に…(よろけた4人目にトミーガンの掃射を食らわせ、そのまま銃口を滑らすように後続の2人に銃弾をばら撒く)
        あるいはこいつらを制御する何かがあるのか…いや、無いな。後先なんて考えちゃいないだろう、これ…片付いたか…?
        -- マース
      • あら、外のは陽動だったのね…暫くぶり、結局ここまで来たのはあなた達なのね。(最上階の階段を下りて、軽機関銃を構えながら角から半身だけ覗かせ)
        わざわざ遊びにきてくれるなんて、ふふ…でもここは、わたしの狩場。一緒に狩りたいっていうんじゃなければ、あなた達も獲物になっちゃうんだけど…いいのかしら?
        今まで来た人達も、どっちが狩られる側なのか気付いていなくって…殆どはさっきの檻に入ってるか、その辺で死んでしまっているわ?(にこにこ笑いながら、賞金稼ぎ達の末路を語る)
        -- リズ
      • へっ、冗談じゃねぇわ。追い詰めてんのはこっちさね、どうやったってあんたはもう上にしか進めないんだよ…このイカレた祭りもそろそろ終いにしようや。
        (刀を鞘に納めると、ショットガンの銃口を向け)なんなら屋上から空でも飛んでみるかい?
        -- シガラキ
      • そういう事だ、あくまで嗅ぎつけられ、追いたてられてるのはお前の方だよ。ついでに言っとくと、見逃すつもりもないし…生かしとく気もないんだ。
        (もはや気持ちの切り替えに、音楽を聞く必要もない 普段の自分から、ただ殺すためだけに動く自分へと…)だから、足掻け。もしかしたら奇跡が起きるかもしれないぞ?
        ボク達2人は何の慈悲も与えない、顔見知りだからって仲良しごっこに付き合う気もない…ボクが欲しいのはお前の首にかかった賞金と、お前のいない世界だ。
        -- マース
      • あはっ、はははは!!やっぱり!やっぱりあなた達はわたしと同類よ、欲しいもの、したい事のためなら人の命なんてゴミ程度にしか見えなくなるでしょう?
        だから躊躇無く暴力を振るうし、そうやって相手をねじ伏せて欲しい物を勝ち取るの。そうしなきゃ、生き残れないものね…そういう世界だもの!
        欲しいのならねじ伏せてごらんなさいよ、わたしもそうするから…!(角からの一連射、狙いはせず牽制するにとどめ 素早く階段を上がって屋上へ走る)
        -- リズ
      • っと…!(銃弾に削られた壁の破片が飛び散る中、後を追って飛び出し)やべぇ事に気付いたぞ、急げクリーバー!屋上の出入り口を固められたらこっちが詰む!
        (相手は遮蔽物越しに、ドアだけを狙っていればいい状態となり、こちらからは手出しが困難になる…それに気付いて慌てたのだ)
        -- シガラキ
      • くそっ、有利な場所がまだあったのかよ…!(先を越されたことに舌打ちしながら彼女に続き、階段を駆け上がる 屋上のドアは半開きのままだ)
        シガラキ、屋上に出たら二手に分かれるぞ まとめてやられたら笑い話にもならない…(マガジン交換の暇もない 二人続けてドアをくぐれば手近な遮蔽物に飛び込む!)
        -- マース
      • (こちらも奥の遮蔽物、給水タンクの影にようやく陣取ったところで やや遅れて二人の足元を這うように銃撃が浴びせられる)
        どのみちここで釘付けよ、弾切れまで根競べでもいいけど…残弾はわたしの方がきっと多いわ?(二人が隠れると、マガジン交換を行い どこから顔を出すかと狙い続ける)
        -- リズ
      • ちっくしょー、手榴弾投げ込めばこんなの一発なんだけどねぇ…木っ端微塵にしたら賞金もパーだろ?あいつの気ぃ引くから、側面から回り込んでくれよ…?
        3、2、1……行けっ!!(給水タンクを穴だらけにせんばかりに、手だけ出してショットガンを撃ちまくる 当然反撃も付近に着弾し)怯まねぇのかよっ!
        -- シガラキ
      • (遮蔽物から飛び出し、迂回するように看板の支柱の陰まで走る その間にも牽制で一連射)交代!今度はそっちだ、シガラキ!(彼女がリロードを済ませるのを待ち)
        何とか近づいて…こっちの間合いにしないとな…(数の有利で押して、挟み込む。一人でも被弾すれば崩れてしまう作戦だが、現状でこれより良い手は思い浮かばなかった)
        -- マース
      • あはっ、そんな適当な狙いじゃ弾を無駄に使うだけよ? それと…回り込んだつもりでしょうけど そこ、隠れるには細過ぎないかしら?
        (看板の支柱めがけて撃っていく。反動で跳ね上がる銃口を気にも留めず、湯水のように銃弾を消費しているように見えた…しかし明確な狙いは別にあった)
        (大きな看板を照らすための照明、その付け根を破壊し…真下のマースめがけて落下させたのだ)
        -- リズ
      • (支柱は狭く、僅かに身動きしようものならリズに姿を晒してしまう 頭上からの風を切る落下音に、反射的にかわそうとするが)あ、ぐっ……!!(左肩に照明が直撃し、膝をついた) -- マース
      • っ、おい…クリーバー! て、めぇっ…!!(リロードも途中のまま、仲間の危機に遮蔽物から飛び出して、一直線にリズの方へ駆ける)
        (しかしそれさえ見抜かれていたように、マースを狙っていた銃口が足元へ向けられ…3発の銃声。それだけで突進を阻止するには足りてしまった)
        う……あぁ、くっそ……(脛を撃ち抜かれ、足元からごっそり力が抜け落ちるような感覚と共にうつ伏せに倒れこむ)
        -- シガラキ
      • 足さえ止めてしまえば、もうただの的よね。(転倒した勢いで滑ってきたショットガンを蹴り、拾えないよう遠くへとやれば シガラキの頭に銃口を押し当て)
        このまま死んでいくところをじっくり眺めたかったのだけど、そんな事してる余裕もないのよね。それはマースお兄さんの方で楽しませてもらうから…じゃあね?
        (引き金に乗せた指に力をこめようとしたところで、自分めがけて飛来する何かを視界の端に捉えた 動物的勘ともいっていい反射速度で、それを銃で受け止める。ガキンという強い金属音)
        -- リズ
      • だよなぁ、そう受けるしかないよな…?(頭を狙って投げつけた肉切り包丁を受け止められながらも、もう一振りを右手に掴み)そんならコイツはどうだよ…!!
        (今度は投げつけず、うまく動かぬ左腕を盾にするようにして迫る しかしそれでは格好の標的でしかないはずだった)
        -- マース
      • 破れかぶれもいいところね、あなたも這い蹲るといいの…!(足元めがけた銃撃を再び繰り出す…が、薬室の中の1発が発射された後が続かない)…えっ…?
        (弾切れでも何でもない、今さっき肉切り包丁を受け止めた衝撃でマガジンが歪み、次弾が送り込まれなかったのだ)
        こんなのっ……ちょっと、離して!!(距離を取ろうとした途端、逃がすまいと足首をシガラキが掴み)
        -- リズ
      • へっ、最初っから頭を狙わねぇからだバカめ…(してやったりという顔だが、苦痛にも歪み)やっちまえ、クリーバー!! -- シガラキ
      • っ…!!(太股を7.7mmが貫いていくが、一度ついた勢いは殺せない 振りかぶった右腕をそのまま真っ直ぐ振り下ろし)おしまいだ…ッ!!
        (半ばリズに体当たりするような形で、その脳天に深々と肉切り包丁を食い込ませた 2人ともバランスを崩して倒れこみ)
        (驚愕と困惑の表情のまま微動だにしなくなったリズを見れば、その上からどいてよろけながら立ち上がる)…なぁ、シガラキ 改めて思うが、ボクにはこの仕事…向いてない。
        -- マース
      • 3年前からそれはずっと思ってたさね、こないだ聞いて…ようやく自覚したのかよ、って感じだったしなぁ。嗚呼、いってぇ…ちょっと肩貸してくんね?
        ともあれ、これで賞金は山分け お互い危ない仕事に手ぇ出さずに済むってー訳で…まずは止血してから、じっくりこれからの計画を練ろうじゃないのさ…
        -- シガラキ
      • 何で知ってたんなら言ってくれなかったんだ…いや、言われてもやめる気はなかっただろうけどな。あー、右肩にしてくれよ…左は痛くてダメだ。
        こっちも足をやられたし、止血を頼む。(武器を拾い上げると、ぱらぱらと降り始めた小雨から逃げるように ビルを後にした)
        -- マース
    • (窓辺から街の明かりが入らないよう、ブラインドを下ろし いつものようにソファーに凭れる)
      (もはや「彼」を呼び出すのにレコードは要らない。もとを糺せば自分が望んでそうしていただけで、儀式は形だけのもの)
      「ようやくツケを払う気になったか、本当は出来もしない癖にやせ我慢を続けるから…見ろ、ボクは…ボクらはこのザマだ。」
      (鏡に映る、窓辺に立つもう一人の自分。殺し屋クリーバーとして、不都合な面を押しつけ続けた方の自分)
      だな……ずっとボクはお前を、自分の中の嫌な部分を否定し続けてた。結局全部、目を逸らしてただけなんだな
      -- マース
      • 「それに目を向けるようになったからといって、ボクが消える訳じゃあない。不都合なボクは、お前にとって好都合な事なんて何一つないんだよ…分かるだろ?」
        ああ、「居ない方がいい」と思ってたから否定したんだしな…その癖、仕事だけはお前に押し付けた。
        嫌なものでも、続けなければ生きていけない。魔弾を追う目的も達せない、その為には続けられるようになる自分である必要があった…
        結果できたのが、殺しを楽しむ自分。他者を傷つけるのに躊躇がなくなった自分。
        殺しを重ねるたびに、お前の存在がはっきり感じられるようになった…
        -- マース
      • 「今更肯定されたとこで、どうする?多分一生付き合うことになるんだぞ」
        …それも当然だ、こんな有様でまともな…いわゆる普通の暮らしができるかは自信がない。
        どっかで破綻して、全部無くす事になるのかもしれない…でもな、始める前から諦めるのは…もうやめにしたいんだ。
        許してくれとも言わない、贖罪なんて高尚な事もできない。ただ、何か別の形で…お前の欲求も満たせる方法を探す。人は殺さない方向でな…?
        今度の…魔弾との決闘も、その一つだ。思う存分、暴れてくれ…ボクはボクの中のお前が「満たされる」事を願うよ
        -- マース
      • 「ははっ、自分勝手もそこまで来ると笑えるな。いいか、覚悟しろ…もしボクを満足させられなけりゃ、お前の何もかもを…ボクが貰う。代償は必ず、支払わせる。」
        (邪悪さと狂気に満ちた笑いを残して、その姿は薄れ消えていった)
        …せいぜい、飲み込まれないように自分を保つさ。ボクはもう、あの頃のボクじゃあない…。
        -- マース
  • そしてこっちもやるべきイベントは全て済んだので、純粋に相談用コメに使いつつ。
    そっと今回の自分用イメージBGMを置いておきましょう
    -- マース
  • 2022年3月 T県 病院
    • (病室の番号を確認し、静かにノックすると引き戸を開ける)…具合はどうだい? これ、入谷さんから(ベッドに横たわる相手を気遣うように、サイドテーブルに果物のお見舞いセットを置き)
      君が暫く作戦から外れるとなると、戦力的にちょっと心許ないから 早く元気になって欲しいや…
      (黒いスーツ姿の少年は、ベッド脇の椅子に腰を下ろし)今度の対ディザストロ作戦は間に合わなくても、その次あたりにはね… 七瀬。今日はちょっと確認したい事があって来たんだ
      これは公式な取り調べとかじゃなく、僕の個人的な質問だから 調書をとったりはしないし、気楽に構えてくれていいよ
      (リンゴを手に取ると、果物ナイフでしゃりしゃりとその皮を剥いていき 切り分けて皿に乗せる)
      …君が戦った、今回の事件の主犯。 確かに紫月と名乗ったんだね?
      -- キズキ
      • 先輩…わざわざありがとうございます。 後で入谷さんにもよろしくお伝えください…
        (ベッドから上体を起こし、包帯まみれの顔でキズキを出迎える 医師の診断では、火傷は酷く完治しても痕は残ってしまうだろうとの事だった)
        対ディザストロ……人工怪異計画の阻止に、目途が立ったって事ですか?(暫く前、水白市で行った作戦を思い出す)
        できれば僕も行きたかった…こうして安静にしてると、身体が鈍っていく気がして。(リンゴをフォークで口に運ぼうとして)えぇ、覚えてる限りなら何でも答えますけど…
        そうです、紫月って名乗る妖狐が主犯で…雪月って名乗る妖狐に化けて、罪をなすりつけようとした。
        結果は、もうご存知でしょうけど…どっちも死亡しました。 最初に地元警察に駆け込んだのも、その紫月が化けた姿だったと思います…
        -- 七瀬
      • 逮捕したギーゼン博士が、取引に応じてくれたからね 色々と情報を引き出せたのさ(それは恐らく、まっとうな手段以外も用いられた事だろう)
        君のお爺さんの事を考えれば、気持ちは分かるよ。 でも休養することが今の君の仕事だよ、七瀬。
        早く戻ってくれないと、リーセが「仕事が多すぎますわー!」ってうるさいんだ…(わざとらしく溜息をついて)
        そこは調書の通りだね、最後に一つだけ確認…その紫月の尾は、何本だった?
        -- キズキ
      • 1本でした。 雪月が3本で、紫月が1本…尻尾の本数が多ければ、その分力は強い…そういう仕組みでしたよね
        何らかの術で、尻尾を隠す何てことでもできない限りは…僕の見た通りだと思います(そこでようやくリンゴを齧り)
        -- 七瀬
      • そうか、ありがとう…その状況で隠す意味も無いだろうし、君の見た通りだろうね
        それじゃあ、僕はそろそろ行くとする 今度のお見舞いに何かリクエストがあったら、LINEしといてよ
        (そうして、病室を出て廊下を歩く。その表情は釈然としないものだった)
        ……こんなにあっさり片付くもの、なのか…? それ以前に…(自分の知る紫月は、四尾だった筈なのだ 増える事はあっても、減らす事は珍しい)
        (どうにも嫌な予感が拭えないまま、病院を後にし…次の仕事の為に拠点へと移動する そして…その予感は程なく、的中することとなる)
        -- キズキ

Last-modified: 2024-01-02 Tue 02:03:01 JST (116d)