名簿/435655


【スタンク:ごろつき】 Edit

  •  【スタンク:ごろつき】

      襤褸布を被って路地に座り込む男が一人いる。彼の名はスタンク、ヤクザな組織に
    身を置くチンピラだ。
    「………」
      懐から取り出した手紙を見て白い息を吐いた、ボロボロになったその手紙には
    血の染みがついていた。
      彼の仕事は喰い詰めた浮浪者共に金をちらつかせ犯罪の下っ端仕事をやらせる事
    その仕事が最近とてもやり辛い、原因は街はずれに出来た神社の奴らが、カモになる
    浮浪者共を片っ端から救済と称して無駄飯を食わせて回るせいだ。
      スタンクはチンピラで学もないが冷静な男であった、他の仲間のように
    奴らは偽善者だ、この街の事を何もわかっちゃいない等と罵ることはしなかった
    しかし冷静である故に、仕事を邪魔されることは酷く頭に来ていた。
     「こんばんわ、ここはとても冷えますよ、よろしければ寝床の用意がありますので
    いらっしゃいませんか?」
      星灯りも狭くビルに切り取られた路地に提灯の明かりが広がる、
    黒髪を短く切りそろえた巫女服の少女が居た。
      スタンクは懐に手紙を仕舞い、黙って腰を上げた。
     「では、こちらへどうぞ」

    *
      少女の持つ提灯の明かりについて暗い路地を歩く。スタンクには相棒が居た
    彼と同じ組織の人間で、街外れの神社の事を調べる仕事をしていた。
      酒癖が悪くやかましい奴だったが、無口なスタンクとはなぜか馬があった。彼は
    忽然と消息を絶ってしまった、一通の手紙だけを残して。
     「………」
      二つの足音だけが路地に鳴く、スタンクはチンピラで学もないロクデナシだが
    ロクデナシなりに気概も情もある男であった、何故相棒が消えたのか、知らねば
    ならぬと固く思っていた。
     「ああ、寒いですねぇ今夜は…綿入れを持ってくるんでした」
      少女が肩を抱いて身を竦め足をとめた、スタンクは無言
     「はぁ…無口な人ですねぇ、こんなに可愛い子が寒がっているのに無視ですかぁ?
    お友達はもう少し愉快な方だったのに…下品な方でしたけど」
      ギリッとスタンクは襤褸の中に隠した短刀を握った。
     「すみません、寒いんで早く帰りたくなりました、悪いんですが…」
     少女が掌を差し出す、狙いはやはりこの手紙…
     「ッグ!…あ…?」
      それが彼の最後の言葉になる。少女の差し出した手に黒い剣が握られスタンクの胸を
    刺し貫いていた。剣が宙に踊る紐のように螺旋形になる、バタバタと肉塊が路地に落ちた。
      黒い剣がくるくるとゼンマイのごとく少女の元へ巻き戻る。少女はそれを懐に仕舞った。
      足音が一つ、提灯の明かりとともに路地の奥へ消えて行った。

【みう:魔法少女1】 Edit

  • 【みう:魔法少女】
    • 夕暮れ時より、澄みきった朝の方が好きなんですよ
      (前に伸びた長い影を踏みながら長身な男と小さな少女が歩く)
      暗がりの輪郭が一番鋭く暗いのはその時間ですから、私の黒髪も明るい方が綺麗でしょ
      (にこにことする少女の横で、襤褸布を頭から被り体に巻き付けた男は無言、襤褸から上半分だけ覗く顔はむっつりと固まっている。)
      やっぱりあなたは無口な人ですね・・・ああ、喋ろうにも無理でしたか
      (巫女服の少女が足をとめた、男は一人先へ歩いて行く。少女はにこにこしながら見送ると、長い影を引いて夕景に消えていく) -- あきら 2011-02-08 (火) 22:33:40
      • (一方で少女は冒険帰りに、貰ったお金を抱えて満面の笑み)
        今日も成功しちゃった… ちな、喜んでくれるかな ご飯は何かな〜〜♪
        (変身を解いているがスキップ。 いかにもご機嫌だ)
        (歩み出た男が目の端に映ってもスキップのまま軽やかに進む)
        -- 2011-02-08 (火) 22:42:16
      • ・・・・・・・・・
        (無言のまま男がみうの横を通り過ぎる、辺りが静かだ、街の音が聞こえない、すぐよこの建物からも音がしない)
        (襤褸布が翻る音がした、長身の男がみうへ向き直る、襤褸の奥で短刀が光る) -- 襤褸を纏った男 2011-02-08 (火) 22:48:41
      • (ふ、と疑問に思った 静か過ぎやしないだろうか)
        (今は夕暮れ時であって真夜中には程遠い 街の喧騒も 帰る人々のざわめきも 聞こえてこなければおかしい)
        おかしいなあ…(そんな中、布の音がやけに響いて振り向いた)
        何、誰なの………っ(キラリと光ったのは、まさか、刃物…? どきどき跳ねる心臓を押さえるように、胸元のペンダントを強く握り締めた)
        -- 2011-02-08 (火) 22:55:30
      • (長い襤褸布を引き摺る男の風貌は夕日を背にしているせいか暗くよく見えない)
        (男は何も喋らず手にした短刀をみうに向けて突き出した) -- 襤褸を纏った男 2011-02-08 (火) 23:00:06
      • (眩しさに目を細め、そして突き出される短剣が映り………)
        きゃあああああ!!!(叫びを上げ、金貨袋を投げ出した)
        (変身しなきゃ…強く願い、それは叶えられ…淡い光がみうのぺたーん体を包み変身が始まった)
        -- 2011-02-08 (火) 23:06:56
      • (切り裂かれた袋から金貨が散らばる、男がみうの身体を包む光にたじろいで足をとめた)
        (バタバタと襤褸布がはためき、その下を陽に晒す。男の足元が影から生えているように地面の影に溶け込んでいる、そして・・・男には体が無かった)
        (顔の半分から下が黒く塗りつぶされた人型の影しかない。男が口があったはずの部分に短刀を押しつけずるずると影の中に飲み込んで行く) -- 襤褸を纏った男 2011-02-08 (火) 23:18:34
      • (男が夕陽を遮ると益々少女が放つ光はまぶしさを増した シルエットもはっきりわかるほどだ)
        (やがて全ての装飾品が装着されると手にはリングに羽があしらわれた武器を持ったみうの姿があった)
        どこの誰かは知りませんが…… 中身が…ない……!? ひ、一体何をして……(少女には到底理解できない姿で理解できない行動を取る男にうろたえている)
        -- 2011-02-08 (火) 23:22:31
      • (男は何も喋らない、口が無いのだから。みうへ向かって両腕を大きく広げ振り下ろす)
        (その瞬間襤褸の下、影の中から無数の短刀が飛び出した。刃同士がガチガチとぶつかり合い)
        (ガシャガシャと喚き散らしながら、身をくねらせる蛇のようになってみうへ襲いかかる) -- 襤褸を纏った男 2011-02-08 (火) 23:31:57
      • い、いや……! こないで…っ!!!(リングの羽から燐光が零れ、お世辞にも燃え盛るとは言い難い弱弱しい炎が男の腕を遮ろうと走った)
        (その隙に刃物の蛇から逃げるように大きく後へ跳躍、宙を舞う)
        -- 2011-02-08 (火) 23:40:02
      • (男の両腕が炎上した、突進する無数の短刀が次々、炎に砕かれて煤のような塵となって霧散していく)
        (男は立ち止ったまま動かない、襤褸の両肩から嫌な匂いの煙を出す、その足元で焼けた両腕がタールのようになって広がった)
        (ガシャガシャ、とぐろを巻く無数の刃の蛇が再び狙いを定めて宙を舞うみうめがけて突進) -- 襤褸を纏った男 2011-02-08 (火) 23:52:10
      • やっ(たあ、と続くはずだった言葉は鼻をつまみたくなる匂いに抑えられた)
        何この匂い……それに、止まってない…!!!(空中ではろくに身動きもできないというのに蛇が再びこちらにきている)
        どうしよう………っ(腕を交差させることで羽を交差させ、とりあえずの心もとない障壁を張った)
        -- 2011-02-08 (火) 23:58:57
      • (鱗が剥がれるように障壁にぶちあたった部分からボロボロと短刀が砕けて落ちていく)
        (耳をつんざく強烈な金鳴りの音、短刀の蛇は障壁に身を擦りつけながら頭を大きく振ってみうから離れて行く)
        (しかし引く気など微塵もない事だけは明白なようで、大きく宙にとぐろを巻くと・・・)
        (がしゃりがしゃりがしゃりがしゃり、無数の短刀の群れは一層明白に生物的な動きで口を大きく広げた蛇の形を取る)
        (金属質ながらがら音を響かせながら今にも喰いつこうとする口の中は短刀が剣山のように無数に突き立っている) -- 襤褸を纏った男 2011-02-09 (水) 00:08:12
      • く……う……っ(何とか突進は防いだものの、その反動でさらに空高く昇ることになり)
        〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(金鳴りの音は耳を塞いでも流れ込んでくる)うる、うるさい………なんなのよぅ…
        (しかも蛇は大蛇になり大きく口を開けているではないか このまま落下しては、口の中に…刃に八つ裂きにされてしまう!)
        い、いやああああああ!!!!!(必死にもがくも足場はない、重力に引っ張られ大蛇の口の中へ…)

        (もう何も考えられなかった)
        (ただ真っ白になって………)

        パキン!!!!
        (みうの体が口に飲まれ、足が短刀に触れる…触れたその瞬間に金属とは違う、澄んだ硬質の音が響いた)
        (その音は短刀がひどく透き通った結晶…見た目は水晶に近いもの、に包まれた音)
        (結晶の侵食は激しく、あっという間に蛇全体に広がり包み込んだ)
        -- 2011-02-09 (水) 00:18:22
      • (真っ黒い空洞のような目がみうを睨む、獲物を丸のみにする蛇そのままに、短刀の群れがみうを飲み込んだ)
        (その口中で、上下に左右にあらゆる方向に隙間なく切っ先を真っ直ぐみうに向けた刃が殺到する!)
        (しかし、硬質な破裂音が響くと刃がすべてピタリと静止した。一息を呑む間の後、ドス赤い夕焼けにとぐろを巻く大蛇の腹を突き破って結晶が生えた。)
        (結晶は瞬く間に頭から尻尾まで短刀で出来た大蛇の身を内からハリネズミのようにし、なおとどまらず肥大化し完全に結晶の中に飲み込んだ) -- 襤褸を纏った男 2011-02-09 (水) 00:27:22
      • (痛くない)
        (もしかして痛みも感じる前に死んじゃったのかな…)
        (おそるおそる瞳を開く)あれ………なに、これ…………(自分は宙に浮いたまま、重力の呪縛から解き放たれている)
        (そして自分を飲み込もうとしていた大蛇は美しい結晶に包まれ、一つの芸術品のようにさえなっている)
        動かない…よね………(確かめるように一番身近に突き出していた結晶に手を触れ………)

        カシャン…ッッッッ

        (中に含まれた全ての刃物を巻き込み結晶は崩れ、粉々になり、風に舞った)
        (まるで光る粉のように儚く崩れていく)
        ………………っ どうなってるの……
        -- 2011-02-09 (水) 00:33:41
      • (結晶の崩壊とともに短刀で出来た大蛇も粉々に砕けていく、光る結晶の粒にまじって煤のような黒い粒が霧散していった)
        (大蛇が砕かれると同時に、パキンッと風景にヒビが入る、ガラスに書かれた書き割りが砕けるように辺りの風景が割れて行く)
        (みうから離れて地面にたったままだった襤褸を纏った男にもヒビ割れる背景と同じ亀裂が走り、ボロボロと崩れていく) -- 襤褸を纏った男 2011-02-09 (水) 00:38:37
      • えっ 景色までガラスみたいに………っ(何もかもが崩れ去っていく様子に目を丸くし、一先ず着地……するまえに浮遊魔法が切れたのかしりもちをついた)
        いたたた……… あ…!!(男までもが景色と一緒に崩れていく様子に言葉を飲む)
        -- 2011-02-09 (水) 00:44:47
      • (崩壊は止まらず、足元から地平線までの一切が粉々に砕かれ消えうせる)
        (そして、尻餅をついたみうの回りに残ったのは、茜刺す街の夕暮れ・・・近くの人家の中から夕餉の支度をする音が聞こえる) -- 襤褸を纏った男 2011-02-09 (水) 00:48:10
      • (尻餅をついたまま、元に戻った風景を見回す)戻った………?
        (分からないことばかりでそのままの状態でぽかーん)
        -- 2011-02-09 (水) 00:54:32
      • あの、大丈夫ですか?
        (ぽかーんとしてるみうに手を差し伸べる小柄な少女、巫女服の肩に夕日に照らされる黒髪がさらさらと揺れている) -- あきら 2011-02-09 (水) 00:57:07
      • ………ほえ…(ぼんやりと差し出された手を眺め)
        はっ はいいいっ 大丈夫です、ありがとうございますっっ(慌てて差し出された手をそっと握った)
        (見上げた女の子はとても可愛くて、漆黒の髪はサラサラで…さっきの続きなのかとさえ思ってしまった)
        -- 2011-02-09 (水) 01:00:43
      • そうですか、それなら安心です
        (少女はみうを立たせるように手を引く)
        せっかくのかわいいお召物が汚れてしまっては損ですよ・・・あの、私がどうかしましたか?ええ、なんだか不思議そうなお顔をしていらっしゃるので -- あきら 2011-02-09 (水) 01:06:26
      • すすすみません、態々ありがとうございます…っ(立ち上がると何度もお辞儀をした)
        あ、この服は、えっとその〜〜〜 ちちがうんです、かわいいなって思って、あっ(もう思い切り変なことを口走っているので赤くなって口を押さえた)
        -- 2011-02-09 (水) 01:12:22
      • ふふっ・・・では、お気をつけてお帰りください
        (あわてるみうに微笑みながら少女が言った。そして一拍間を置いて口を開き)
        もうすぐ陽が暮れてしまいますので
        (小さくおじぎしてサクサクと草履の足音を鳴らして少女は去って行った) -- あきら 2011-02-09 (水) 01:15:01
      • …………ありが、とう……
        (少女の草履の音を聞きながら見送り)
        和風の、可愛い子だったなぁ……私変な子に思われちゃったかな…(余りにもいいタイミングで声を賭けられたことを少し疑問に思い、そんな考えに首を振った)
        私が道端で尻餅なんてついてたから心配されちゃった、それだけ…それだけだよね………
        -- 2011-02-09 (水) 01:23:59

【フィル:貴族の召使】 Edit

  •  【フィル:貴族の召使】

      フィルは怖い痛い事が怖い、居場所の無い事が怖い、必要とされない事が怖い、死んでしまう事が怖い。

      とても臆病だ。

  ほんの1〜2時間の間に自分の身を取り巻く状況が目まぐるしく変化した事にフィルは少し戸惑っていた。
ランプに照らされる2.5m四方の板張りの小部屋はいわゆる脱衣所というもので、引き戸の向こうには暖かな
湯気が立っている。フィルのいままでの生涯で、これほど立派な入浴施設を使うようなことは無かった。
ガラリ、と戸を開けて黒髪を短く切りそろえた少女が脱衣所に入ってきた。
 「おや、まだ入っていませんでしたか、冷えてしまいますよ?」
 「あ、えと・・・」
脱いだ服を体の前にもじもじするフィルを尻目に、黒髪の少女は手慣れた様子で巫女服の帯を解き、脱衣籠に放り込んだ
 「さあさ、恥かしがらないで」
 「は、はい・・・」
  服を脱いだ少女に押し切られるようにフィルは湯殿に押し込められた。
  どうしてこうなったのだろう、事は少し前にさかのぼる。
*
  フィルは寒村の貧しい農家に3番目の娘として生まれた。それなりに器量がよかったためか
たまたま富裕な商人の目にとまり、下女として銀貨数枚で働きに出された。売られたのである。
  少女にとって砦のように広い他人の屋敷と、雑多な市場とその行き帰りの道だけが郷里を除け
ば知っている世界の全てであった。少女はそこを追いだされた。
  いきさつは不条理なものだ、彼女を雇った主人は好色な男で、下女として買った娘がほどよく
育ったころに主人の立場を利用して手篭めにした。屋敷以外に居場所を知らないフィルは心の底から
嫌悪を覚えながらも、太った汚い指が体の上を這いまわるのを為すがままにされるしか無かった。
あらがって居場所を失うことが怖かったから。
  密通の現場を主人の妻に見とがめられた時、罰せられたのはフィルだけだった。
鞭で打たれた末屋敷から追い出された。

*
  力もなく学もない小娘を雇ってくれる所は無かった。夜になった街の路地で、行くあてもなく
うずくまり、寒さに震える。通りに胸元を大きく明けた衣装の女が、男にその開いた胸に金を入れ
させるのが見えた。フィルは目をそむけて立ち上がる、嫌悪したというより。
なんとなく、自分もいずれ、ああするしかないのかと思うと、言い知れない不安に駆られたからだ。
  冬の路地は寒い、空腹となればなおのこと、ふらふらと寒さをしのげそうな場所を探すフィルの目の前に、
壁に向かってナイフを突きたて、何かを彫っている男が居た。青白い顔をして何かに取りつかれた
ようにガリガリ、ガリガリ、壁に何かを彫っている。男が手を止め首だけを回して青白いやつれた顔を
フィルに向けた。フィルは後ずさった、とんでもなくおぞましい何かを見てしまった気がして
その場からすぐに逃げ出した。

*
  陽が昇ってもフィルは相変わらず凍えて餓えに苦しんでいる、彷徨い出たのは通りに並ぶ市場。
  露店に並ぶ様々な食べ物の匂いがフィルを誘惑した。ぐるぐるとまだ育ち盛りのフィルの胃が鳴った。
今すぐにでも燻製の肉や香ばしい焼きたてのパンにかぶりつきたい、しかし怖い、盗みを
働いた後に捕まってどんな罰を受けるのが、恵んで欲しいと哀願して、他の乞食と同じように
蹴りとばされてしまうのが…しかし、空腹は限界だった。このまま何も食べられず餓えて死んでしまう
それが一番怖かった
  一番人の出入りが多く賑わっている店を選ぶと、店主が応対に目を離した隙を狙い、店の端っこに
並べられていたパンを盗った。足早にその場を立ち去ろうとする。
 「ちょっと待ちな!」
ひげ面で強面の店主が怒声を上げた。フィルの足が竦んだ。
 「見てねぇと思ったら大間違いだぞ、この乞食野郎!」
  ガクガクとフィルの足が震えた、逃げだすこともできない。フィルへ太い腕が伸びた時だ
 「ちょっと、待ってくださいませんか」
声がした、市場の雑踏の中にもよく通る、それでいて柔らかな少女の声が。

*
  震えるフィルの身体を細い腕が抱いた。甘い、香りがする、不思議とフィルの震えが止まった。
顔をあげると、怒りを露わにした店主の前に微笑む巫女服の少女が居る
 「お代は私が・・・それではいけませんか?」
フィルを抱きながら、黒髪の少女が言った。
 「・・・そういう問題じゃねぇんだよ、お嬢ちゃん、いいかそいつは今うちのモノを盗もうと・・・」
 「あなたが許してくだされば、彼女は罪を背負わずに済みます」
 「・・・」
店主が黙った。フィル達を取り巻いた野次馬達もなぜか沈黙した。
 「・・・しょうがねぇなぁ」
黒髪の少女の言う通りにしなければならない、誰もがそんな風に思う空気が流れた。

*
  堅いパンを咽ながら貪ったフィルが、行くあても仕事もないというと。黒髪の少女あきらが
 「では、うちで働きませんか?ちょうど人手不足だったので」
  そうして、連れられるまま街はずれの大きな神社の鳥居を潜り、言われるまま湯殿へと連れられてしまった。
 「上がる頃には食事の支度も出来ているでしょうから、先に綺麗にしてしまいましょうねー」
  縮こまるフィルの背に湯がかけられる、拾われた子猫みたいだ。
 「あ、あの・・・どうして・・・」
 「私にこんなに優しくしてくれるの?ですか」
  あきらの言葉にフィルは心を読まれたような気がした。なんだか恐ろしい魔法にかけられているのでは
ないのかという、不安が頭をよぎった。
 「悪い魔法で心を操られようとしているんじゃないか」
  あきらの言葉にぞくっとフィルは悪い予感がして振り返ろうとした。その体をあきらの濡れた細い腕が抱く
甘い香り・・・何故だかあらがう気持ちが薄れる
 「ふふっフィルみたいな辛い目に会った子がよく考えることですよね?でも、安心してください
私はただ、可哀想だからなんてつまらない理由であなたをつれてきたんじゃありません」
  何故だろう、立ちこめる湯気に混じって香る甘いあきらの匂いを嗅いでいると、フィルはあらがう気がしない
それが、何か魔性の業であったとして。フィルの胸の内にはあきらがそれ以上に自分にとって
一番欲しい言葉を、言ってくれるという希望が不安を恐怖を痺れさせていく。
  「フィルは私にとって必要だと、感じたんです」
  フィルが警戒をとくと、あきらの腕がフィルの乳房を強く抱きしめた。

【みう:魔法少女2】 Edit

  • 【みう:魔法少女2】
    • (野良犬が一匹みうの後をついてくる、やせた白い犬だ。きゅうきゅうと鼻を鳴らしながらつかず離れずついてくる) -- 2011-02-11 (金) 22:18:52
      • (冒険からの帰り道なので一人で、帰り道を歩いていた)
        (気のせいかな…とおもっていた犬も、ここまでついてくるならば気のせいではない)
        (くるりと犬に向き直り)……えっと……わんちゃん、私に何かようかな………?(普段猫に囲まれて暮らしているだけあって大きな犬はちょっと苦手だが、可愛らしい声と痩せている様子が警戒心を和らいだ)
        -- 2011-02-11 (金) 22:22:15
      • (立ち止まったみうに犬が近づいていく、そしてすぐ手が届く距離まで来た時に・・・) -- 2011-02-11 (金) 22:30:29
      • よしよし……(手を伸ばし顎の下を撫でようと)

        (なでようと……………?)

        ………………(声も出ない、目の前の異形に対してただただ恐怖がわいてくる)
        ……っ やだ、いや……………(尻餅をついたままの状態でみっともなく後退る)
        -- 2011-02-11 (金) 22:35:51
      • (歪な犬のような形をしたモノが、ぐぶぐぶと肉を混ぜるような音を立てながら、低く唸っている)
        (その唸り声に呼ばれるように、塀と塀の僅かな隙間、僅かな亀裂、あるいは最初の1匹が)
        (垂れ流すタールのような影の中から、次々にガリガリに痩せこけた、一切光を反射しない体の)
        (獣のような何かが、腹を空かせた犬の群れのようにみうを取り囲み集まりだした)
        (無数のおぞましい唸り声と爪音だけが寂滅とした世界に響く) -- 犬の群れ 2011-02-11 (金) 22:47:30
      • (もう犬には見えない、異形が集まり出して足も震えてしまう)
        (だがこのまま食べられるわけにも行かない)変身………変身しなきゃ…っ
        (静かな世界に、そこだけ色彩を持つかのように鮮やかな光が集まり変身 もしも第三者がこの様子を見ていたのならば酷く白々しく感じただろう)
        (光が止むといつものコスチュームにいつもの武器を携え、立ち上がる)
        (後ろに下がりたくともこれ以上はもう下がれない)
        う、後がだめなら……飛び越える!(垂直に近いような角度で地面をけり、高く飛び上がる 少なくともぐるりと囲まれるような事態だけは避けなければ)
        -- 2011-02-11 (金) 22:54:28
      • (黒い獣のの群れを飛び越えるみうの足のすぐ下で、鋼鉄製の罠が激しく閉じたような音がした)
        (吠えたて、あるいは唸り、群れがみうにくらいつこうと、足元で飛びはねながら牙をガチンガチンと鳴らす) -- 犬の群れ 2011-02-11 (金) 23:01:52
      • な、なに…… 何の音……?!(静かな世界だけあってやけに閉じた金属の音は響いた みうには木霊してさえ聞こえた)
        やだやだ、やだやだ……っ!!!! この間飛べたんだから…飛んで、飛んでよ…!!!(叫びながらも重力に従い体は落下、犬らしき異形の胴体辺りに落ちようと)
        -- 2011-02-11 (金) 23:06:46
      • (みうの叫び声がけたたましい餓えた無数の咆哮にかき消される、黒い不浄の群れは狂乱する群衆さながら、一片の感情も理性も入り込むすきは無い)
        (みうが獣の背を踏むと、悲鳴に似たような鳴き声があがりじわっと黒い煤のような煙が上がった。)
        (獣どもは同じ群れの中ですら噛みつき合い、踏みあいながら、みうへ殺到する。そのうち恰好の場所にいた一匹が)
        (身をよじりながら、みうの喉笛めがけて喰らいつこうと飛び出した) -- 犬の群れ 2011-02-11 (金) 23:17:53
      • (近付けば近付くほど、異形の者達が狂っていることがよく分かる)
        (落ちる頃には叫びは枯れていた)…っ
        (ぐにゃりとした感触に黒い煙… そのままよろけ、転びそうになる)
        (そんな矢先に一匹の犬が…否、数え切れない群れが噛み付こうとしているのを見てしまい、咄嗟に致命傷は避けるために身を捩る)
        -- 2011-02-11 (金) 23:22:39
      • (先頭を切った一匹の牙は狙いを外され、しかし躊躇することなくみうの腕へと喰らいつく)
        (一匹に続き落下したみうを取り囲んだ群れは一斉に視界を覆いつくさんばかりに我が我がと餓えた牙を、少女の軟い肌めがけて開き喰いつかんとする)
        (猟犬の群れに投げ込まれた憐れな獲物と同じ運命が待ちうけていることは明白であった) -- 犬の群れ 2011-02-11 (金) 23:33:36
      • あ…………う、うう………っ!!!!!!(喰らいつかれた腕が焼けるように痛い 止め処なく鮮血を溢れさせ、ぽたぽたと地面に滴った)
        (このままではまずい……それは本能的に分かっているのだが、こんなにも接近されてしまっては……)
        (せめてもの進行を遮るためにもリングをクロスさせ防御障壁を張る 障壁からはちりちりと炎が走る!)
        -- 2011-02-11 (金) 23:39:52
      • GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
        (凄まじい断末魔の叫び、まずみうに喰らいついていた一匹が炎に包まれ黒い煤となって霧散した。)
        (後に続いた黒犬達も次々に障壁に飛び込み炎に包まれ消滅していく、包囲の一端が崩れた。)
        (しかし残った無数の黒犬は何の恐れも躊躇も見せず、燃え崩れていく仲間を飛び越して次々と障壁に喰らいつき燃えあがり、その躯の上を後に続く者が駆けては牙をむく) -- 犬の群れ 2011-02-11 (金) 23:50:56
      • (煩さの余りに耳を塞ぎたくなるが、そんなことをしては障壁が消えてしまう)
        くう……うう………(炎は獣に有効のようだが数が多すぎてきりがない) どうしよう…このままじゃ………
        (血が滴る腕の感覚はそろそろなくなりそうだ 折角一端が崩れたのに次々と襲い掛かられては身動きも取れない)
        (現在の頼りない炎の魔法ではこの集団を一度に焼き尽すことなど不可能………となれば、期待できるのは前回の結晶化の能力のみ)
        ……できる、かな……私に……できるかな…………
        -- 2011-02-12 (土) 00:02:41
      • (1匹、また1匹と焼かれて消える、だが群れの数は減るどころかますます数を増し勢いを増し)
        ガ・・・Yアァ・・・・・・
        (炎に焼かれ、ずぶずぶと黒い染みになっていく、躯の一つがぐちゃぐちゃと音を立てながら、声のような音を立て始めた。)
        ゴ・・・ろs・・・コロす・・・す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!・・・ゴ・・・
        (真っ黒な唾液に濡れた長い舌を噛みちぎり、一匹の黒犬が焼かれながら喚いた。)
        (その声に呼応するように一切の統制もない群れはただ一つの目的のため、無数にして一つの意思となり猛り狂い、みうを襲う!)
        (圧倒的な数と悪意の暴力、一つが障壁に喰らいつくと二つ四つ八つ・・・あっと言う間に炎に焼かれる事無くみうを守る薄い障壁を食い破った) -- 犬の群れ 2011-02-12 (土) 00:18:06
      • やだ、やだ………やだ…………っっっ(焼かれてなおも叫びを上げる異形には嫌悪しか抱けない)
        なにこれ、どうなってるの…… ………あっ(障壁が破かれる… その少し前に予感がした)
        (明らかに過負荷だ)
        (異形の群れと自分を隔てていた立った一枚の薄い壁…それをいとも容易く破られ、遮るものなどどこにもなく……)
        ひっ、やだ、やだーーーー!!!!
        助けて、誰か……………!!!!!
        (誰もこの場に助けてくれる人なんて居ないのに、叫ばざるを得なかった)
        (そう、誰もこの場にはいない、はずなのだが…)

        (大きく口を開けて飛び掛る犬達の、口の中目掛けて血の色よりも赤い…真紅の結晶が伸び、貫かんとする!)
        (みうの胸元、服に隠れていて誰にも見えないが、ペンダントが紅い輝きを放っていた)
        -- 2011-02-12 (土) 00:33:21
      • (ガギッガチンッガギンッ、黒い唾液に濡れた牙が白い肌肉に食いつくより一瞬早く、水晶がその不浄な牙を止めた)
        (真っ赤な結晶が黒犬どもの頭を貫く、みうへ迫っていた一群が貫かれ頭から黒い煙を吐き出しながら一瞬動きを止めた) -- 犬の群れ 2011-02-12 (土) 00:43:41
      • …………(またも目を瞑っていた もうだめだと思ったから)
        (でも二度目もだめじゃかった)
        (今度は紅い紅い結晶が…………)
        なに、これ………また………
        (唖然としながら結晶に貫かれた一群を見遣る)
        『何をぼけっとしているの…みう。 逃げるなり、とどめを刺すなり…なんとかなさい………』
        (ここにはいないはずの声が頭の中で響いた気がした)…ちな………? そ、そうだった…っ!
        (メレンゲ曰く、この結界らしきものは使い魔を倒さなければ解けないのだ 逃げたくてもできない、ならば倒すしかない!)
        (頼りない自分の炎でも、口の中から焼いてしまえば致命的なダメージを当たられるはず…) いっけええええ!!!!
        (できうる限りの魔力を振り絞って大口開けたままの群れへ炎の矢を打ち込む!)
        (真紅の結晶は非常に燃えやすいようで、頼りなかった炎を燃え盛る大炎へと変え、瞬時に犬達を包み込もうとする勢いだ)
        -- 2011-02-12 (土) 00:55:43
      • VOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO
        (動きを止めた黒犬の群れ、しかしその後ろにはまだ、まだ群れを為して世界を埋め穢す不浄の獣が唸りを上げているのだ)
        (静寂の間隙を打ち破り、再び猛攻が開始される。それよりも速く真紅の輝きが不浄なる雄たけびを無数に貫き無数に穿った。)
        (今度こそ世界を埋め尽くす勢いだった群れの全てが停止し、黒犬共があげる煤煙を切り裂いて炎の矢が飛んだ)
        GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
        (群れを為す獣の全てが炎に包まれた、全ての黒を塗りつぶす赤がそのうちに一切の存在を許さず燃やしつくす。)
        (ガラスの割れる音がした、悲鳴を上げのたうちまわりながら溶けて行く獣の群れもろとも、背景が、世界がひび割れ砕けて行く)
        (崩壊は一瞬にして地平の果てまで広がり、みうを再び見知った景色の中へ放りだして、獣の群れも黒く塗りつぶされた空も悪夢のように消えた) -- 犬の群れ 2011-02-12 (土) 01:10:31
      • (モノが焦げる匂い………不浄を払う清めの炎…とまでは行かないが、確かに効いているようだ)
        (まさに断末魔の叫びが響き、耳を抑えようとしたところで片手が上手く動かない)
        (噛まれたせいで感覚が無かった)………っ
        (動揺している間にもみるみる世界がひび割れ…もとの世界へ)
        助かった……のかな………。(へたり、とその場に座り込み)
        -- 2011-02-12 (土) 01:17:38
      • (いままでの全てが嘘だったかのように、あたりは平穏に満ちていた、ただみうの腕を抉った深い傷の痛みだけを別に) -- 2011-02-12 (土) 01:27:16
      • ……あはは、ははは……………………(腕を押さえたまま乾いた笑いが零れた)
        (こんなにも世界は明るくて、何も変わっていなくて)
        (やがて戻ってきた腕の感覚と、痛みだけが先ほどの戦闘が夢じゃないと言う事を物語った)
        かえ………らなきゃ………… ちな、怒るかな…………
        (とぼとぼと帰り道を歩いて帰った)
        -- 2011-02-12 (土) 01:32:17
    • (景色に決して紛れ込まない異質な存在が少女へと異形の群れが群がる様を冷静に観ている)
      何時もとは違う趣向…しかもこの感じ、この前の蛇と同類かな?(以前駆け付け損なったはずの現場をまるで直に観ていたかのようにそれは呟いた) -- メレンゲ? 2011-02-11 (金) 23:55:24
      • んー。思いの外、圧されてるね……資質からすれば十分対抗できるかと思ったけれど
        経験不足か…或いは性格面かな?両方かもだけれど。まあ、でも…
        こうした試練を乗り越えなければ彼女も深化はないし、まさか此処で敗れるようなら……どの道淘汰される運命だったって事だよね? -- メレンゲ? 2011-02-12 (土) 00:20:00
      • これでまた一歩前に進めたね……考え方次第ではこれは渡りに舟、かな?
        みうという原石を美しく磨き上げ、更なる魂の精錬を進めていくには。
        想いの純度を高めなくちゃ、もっともっともっともっと…… -- メレンゲ? 2011-02-12 (土) 23:44:21

【みう:魔法少女3】 Edit

  • 【みう:魔法少女3】
    • (黄昏時、少女が一人山道を急ぐ、陽が傾くと木々の間はすでに夜の闇のようで不気味なので少女の足は自然と速くなった)
      (目指すのはその先にある古びた屋敷・・・。藪で物音がする度にびくっと驚いて足を止めるあたり、気楽なお使いではないようだ。)
      (あるいは彼女は真性のビビリなのかもしれない。手の中のお守りのようなものを握りしめると、屋敷へと急いだのだった。) -- 2011-02-14 (月) 22:22:47
      • (屋敷の敷地に誰かが入った……… 感知するとすぐに屋敷を出てその姿を木陰からうかがった)
        (見たところ知り合いではない……だが、不審者にも見えない 道にでも迷ったのだろうか)
        ………あなた。 この先は私有地よ…… 何か用かしら…?(数匹の猫を従えて木陰から姿を見せた 元々愛想が良いタイプではないので平坦な言葉を掛ける)
        もしも迷子なら……今と真逆に進みなさい…そうすれば街に出るわ…
        -- 2011-02-14 (月) 22:27:14
      • (立ち止まった、というより、足を竦ませて少女が止まった、不安げに短い金髪のツインテールが揺れた)
        あ、あの、ま、迷子ではないです・・・フィル、と申します・・・あの、ある人の言いつけで、その、お屋敷の方を訪ねて・・・その・・・
        (冗談のようなあわてぶりだ、握った手を胸元に当てておどおどしている)
        あの、私有地って事は、その、お屋敷の方・・・ですよね?
        (胸元から手を下ろした、意を決したように息を吸い込むと)
        では・・・申し訳ないですが、死んでください、あの人のいいつけですので
        (年の頃はちなより下だろう、どう見てもごく普通の人間の少女だった。フィルの回りの影が湧き立ち確かな意思をもって歪に形を変え始めた)
        (膨大というのもアホらしくなるほどの魔力が魔と定義することすらできない得体のしれない力が突如顕現した) -- フィル 2011-02-14 (月) 22:43:48
      • (あまりにもおどおどしている様子に、小さく溜息をつき)
        誰に頼まれたのか知らないけれど…… 何の用かしら…… ええ、私はちな。 この屋敷に住む………(最後まで言わなかった もう必要ないと思ったから)
        ……………何事……!?(どうみてもただの、弱気で内気な少女にしか見えなかったというのに 瞬時に魔力が爆発と言っていいほど増大した)
        …ちぃっ(このまま進ませては不味い… 絶対にみうのもとまで行かせるわけにはいかない 例え、自分単体が相手に敵うことはないと分かっていても止められなかった)
        (先手必勝といわんばかりに小さな、無数の白銀の結晶を生成すると少女目掛けて放った!)
        …小さい………(思わず口に出してしまうほど、情けない刃……一人だとこんなにも力が出せないのか。 冒険に失敗した時に次ぐ、二度目の痛感………)
        -- 2011-02-14 (月) 22:50:55
      • GAAAAAAAAAAAAAAAAAHHHHHHHH
        (蠢き湧きながら歪む影から、不浄な咆哮をあげて黒犬が数匹飛び出す)
        (結晶の刃が噛み砕かれる、黒く滴る唾液をまき散らして黒犬どもはちなに牙を剥いた) -- フィル 2011-02-14 (月) 22:59:04
      • 犬。 黒く不浄な犬。
        (それだけで身が竦む 犬は嫌い、嫌い、大嫌い……………………………………………!!!!!!!!!!!!!)
        (恐らく狙ってやったのではないだろうが、ちなには効果が大きすぎた)
        (立ちすくんだまま、大きく目を見開き…声も出すことも出来ず、ただひたすらに犬から目が離せない)
        (逃げないと、いけないのに。)
        -- 2011-02-14 (月) 23:05:18
      • ふぅ・・・思い切ってやってみると、案外簡単ですね
        (フィルが握った両手の拳を胸の前で合わせて大きく腕を開く、真っ黒で細い鞭がその手に出現した。)
        怖がりな魔女さんです、臆病ものにいいことなんて、ないですよ!
        (手にした鞭が唸りを上げてちなへ殺到する、それを合図に黒犬共も黒い唾液をまき散らして真っ赤な口を開けて襲いかかった) -- フィル 2011-02-14 (月) 23:13:19
      • (魔女……? 何を言っているの、この子は)
        私は………魔女じゃ、ないわ………(震える声でそれだけ吐き出した)
        (その言葉尻と同時に腕を足を強かに鞭で打たれ、世界で一番嫌いでそして不浄な犬の牙に貫かれることとなる)
        (うめき声一つあげず限界まで立っていたがすぐに見るも無残な有様になり、地に伏す 腕が先に地に落ち、崩れるように膝をつき)
        (不思議と血の一滴も流れない 噛まれた所はそこがなくなってしまったかのようにぽっかりと空虚な穴が空いている)
        (その代わりとでも言うよう倒れた体は徐々に空に溶け消えつつある)
        -- 2011-02-14 (月) 23:20:34
      • え、そうな・・・ああ、イケナイ、あやうく騙されるところでした!話しに耳を貸さないこと・・・これもいいつけです!
        (黒い鞭がしなり、風を切る音が幾重にも重なった。周囲の木々が切断される、巻き込まれて黒犬も何匹か消しとんだ)
        おっとと・・・それ!
        (鞭が消えかけるちなを捕縛した、打ちすえる・・・よりもさらに酷い、縛りあげ地面を轢きまわして、ゴミのように放り投げる) -- フィル 2011-02-14 (月) 23:31:49
      • (もうちなには少女の声は届いていなかった)
        (意識も絶え絶えで、自分が何されているのかもよく分からない……… ぽつぽつと泡のように光が溢れ、消えつつある体は容易に屋敷の方へと投げ捨てられた)
        -- 2011-02-14 (月) 23:37:51
      • ・・・・・・・・・
        (フィルは無言で鞭を手元に戻した、今更自分のやってることに怖気を感じたわけではなく、ただ、しまった、投げすぎた、と思った。)
        (目的は弄ることではない、殺しに来たのだ、だがどうにも勝手に手の方が動いてしまう、そしてそれがなんとも言えず、おもしろい)
        (ぐふぐふ、と息を荒げる黒犬を従えて、フィルは屋敷の方へと踏み込む)
        さあ、次こそは止めにしてあげます・・・ -- フィル 2011-02-14 (月) 23:44:32
      • (屋敷の正面に打ち付けられた際に、薄らいだ体は大きな物音を立てることはなかったが、微かな空気の揺らぎを作った)
        ……?(一方でいつもと違った気配に首をかしげるみう)
        (自室を出て、階段を降り、屋敷の入口まで出てきて)ちな? どうかしたの…………?(さあ扉を開けて絶句)
        ……え、ちな、ちな!!!!!!(フィルの姿に気付いたもののまずは目の前に倒れる…というよりもほぼ消えかけている妖精に駆け寄った)
        どうして…………どうしてこんな……… あなたが、やったの…っ!?(ちなを抱きしめ、フィルを睨む 少女の瞳は珍しく…完全に怒りに染まっていた)
        -- 2011-02-14 (月) 23:50:26
      • はい、そうです、どうしてと言われても魔女狩りに来たので・・・としか
        バシンッ鞭が地面を抉り裂いた、先日みうを襲ったのとまったく同じ黒犬の群れがフィルの左右に控えて、唸りをあげている)
        大丈夫です、もうコツは掴みましたので・・・二匹まとめて、今度は一撃です!
        (鞭がしなり、ちなとみうめがけて唸りをあげる) -- フィル 2011-02-14 (月) 23:57:17
      • 魔女狩り……? 私達は魔女じゃないし…あなたが魔女なんでしょう!?(怒りに任せて言い捨てる)
        (鞭の撓る音に一瞬震えたが、もうとても軽くなってしまったちなの体を抱えて立ち上がる)好きになんてさせない……させるもんか…っ!!!(みうの体から立ち上る真珠色の光 鞭の軌道さえ、今なら見える…そんな気がした)
        (空を蹴り、通常では有り得ないほどの俊敏さで鞭先を避け…階段の踊り場にそっとちなの体を横たえる)待ってて……すぐに、けりをつけて…お医者様のところに連れて行くから…(誰にでもなく自分に強く言い聞かせ、踊り場から一気にフィルの元へと跳躍 落下の間にペンダントを握り締め、変身した)
        -- 2011-02-15 (火) 00:11:59
      • (鞭の一撃を容易くかわされてもフィルは驚かず、鞭を両手にもって構えなおした)
        悪いけど、狡猾な魔女に騙されてしまうといけないので・・・聞く耳もちません、それに、行くのは病院じゃなく墓場です!
        (みうが変身したすぐ後だ、黒い鞭がフィルの回りをぐるぐると取り囲み・・・)
        (フィルの黒いメイド服が解けるように消える、漆黒の中で淡い光を浴びるその肢体に黒い帯が絡みつき、結びつき・・・新たな衣装となって形を為した)
        さあ!どこからでもかかって来なさい!
        (みうの目の前に変身した少女の姿があった) -- フィル 2011-02-15 (火) 00:22:04
      • (何を言っても聞く様子のないフィルにもどかしそうに唇を噛んだ)
        ……っ!? 変身………どういうこと…… あなた、も、魔法少女なの…………?(目の前の敵を焼くために構えた武器を傾け、尋ねる)
        魔法少女なら、私たちが争う必要なんてどこにもないんだよ…ねえ、私の話をきいて……!
        -- 2011-02-15 (火) 00:27:33
      • なんだか知りませんけど、一緒にしないでくださいますか?それに最初に言いましたよね・・・聞く耳持ちません!
        (その場でダンスようにターンをするフィルの回りで鞭がロープリボンのように舞う、次の瞬間)
        やっ!!
        (鞭が伸びる、伸びる、大地を抉りながらのたうつ大蛇さながら、当たるものを尽く打ち砕いてみうへと殺到する)
        (無数の方向から同時に襲いかかってくるかのような、その動きはもはや鞭の動きの範疇ではない) -- フィル 2011-02-15 (火) 00:38:17
      • どうして…………(ただ倒すべき相手だと思っていたのに、同じ魔法少女…… この迷いは決して小さなものではない)
        (みうを覆うように輝いていた真珠色の煌きも消えてしまった)
        …!(さっきは手に取るように見えた鞭の動きは一切読めず…読めたとしてもこれでは避けようもない どこに逃げたら良いというのだろうか)
        (そのまま当たるよりは…と、リングをクロスさせて障壁を張るも容易く割られ、鞭に打たれてしまう)あう……っ
        (電撃が走ったと思ってしまうほどの衝撃に腕が悲鳴をあげ、破れた衣装から腫れ上がった皮膚が見えた)
        -- 2011-02-15 (火) 00:47:01
      • 鞭で打たれるの・・・怖いですよね、痛いですよね?私はこれが大嫌いです、でも・・・
        (鞭が手元へ収まるサイズへ戻る、ゆっくりとフィルがみうに近づいて行く)
        やる方なら全然おっけー!
        (再び鞭が風を切った、重たい鞭の連打がみうを襲う。)
        (黒犬が二人を囲むようにぐるぐると取り巻いて唸っている、鞭が空を切り打ちつけられる乾いた音・・・それ以外の音がしない、世界の気配が絶えている・・・そう、またあの世界だ) -- フィル 2011-02-15 (火) 01:01:56
      • あああっ!!!(二度、三度と打たれる衝撃でついに武器から手を離し、カランと寒々しい音がした)
        (頼みの綱である結晶化のチカラ…今では全然発動する気配がない)
        (胸元のペンダントも冷え切っている)
        (痛い……痛い……… 次第に顔が絶望に染まり)
        (鞭の撓る音と、犬のうめき声と……そして悲鳴だけが聞こえる)
        (最後のは自分が発しているのだが、どこか他人事のように…ああ、またあの世界に引き込まれてしまったのか)
        きゃああぁぁぁあああああああああ!!!!(鞭で打たれる瞬間の痛み。 そして尾を引くような腫れる痛み)
        (二つが重なって何処が痛いのか、何処が痛くないのか分からない とにかく全身が痛い…………)
        (そろそろ衣装の持つ防御も限界なのか、生々しい鮮血が鞭を染めた)
        -- 2011-02-15 (火) 01:14:54
      • あはは!一方的ですねー、変身された時はどうしようとか思いましたけど・・・
        やっぱり言われた通り、私には簡単なお使いだったようです
        (例え大金を積まれても、悲鳴をあげる少女を手加減なく打ち据えるなど、普通は誰でも躊躇するだろう。)
        (しかし、フィルの放つ鞭に手加減などは一切ない、邪魔な虫を叩き潰すかのような、ごく自然な動作で鞭はみうを打ち据え、弾けた肌から鮮血をとばした)
        ちょろいもんです、鞭で脅してやるだけで、すっかりおとなしくなっちまいました、とんだ臆病者ですよ
        臆病ものに・・・いいことはありません、よ!
        (鞭が動きを変える、打ち据えるのではなく、その先端が針のように鋭く、みうの顔面めがけて突進した!)
        ガッ 刺突がみうの顔をかすめて後ろの壁に突き立つ、にやにやとフィルが笑っている) -- フィル 2011-02-15 (火) 01:28:35
      • (どうみても自分と同じような少女なのに…同じ魔法少女なのに…どうしてこんな仕打ちをされるのか全く分からない)
        (それ故に受ける衝撃も大きかった)
        (そこに付け入られては反撃の余地はなく……… 楽しむようないたぶるような…仕打ちにただ悲鳴をあげるだけ)
        ………ぅ…あ…………(それでも何度か、結晶化を試みようとはした どれも効果は成さなかっただけだ)
        (もう、だめ………まだ……………続くの………?)

        (永劫にさえ続くように鞭のリズムが続いていたが急変する……)
        ひ………っ(鋭い鞭先が髪を頬を皮一枚のところを掠り大きく目を見開いた)
        (数本の髪の毛がはらりと舞い落ちると同時に衣装が解け、元の姿に戻ってしまった)やだ………(もう、護ってくれるものは何もないのだと本能的に理解する)
        (みっともなくざりざりと音をたて、少しでもフィルから離れようともがく)
        -- 2011-02-15 (火) 01:37:40
      • ありゃ、しっぱいです、まだ少し、練習が必要ですね
        (明らかにわざとだ、槍と化した鞭がフィルの元へと跳ねもどっていく)
        変身、溶けちゃいましたね?じゃあ・・・安心して練習台になってもらいます
        (再び鞭の先端が鋭く伸びて突進してきた、みうのわき腹をかすめて地面に突き刺さる)
        (フィルが鞭を手繰ると今度は肩をのすぐ横を通り過ぎて、三度鞭が槍とかし、右足のふとももを掠める)
        さあさあ・・・さあ!下手に動いたら手元狂って変なとこ刺さりますよ、痛いですよー?100回成功したら、串刺しにしてあげます!
        (鞭の動きが高速化した、高速で動くミシン針のように刺突が、みうの身体ぎりぎりを掠めて何度も突き戻り、抉り、戻ってさらに再び突く!)
        (ナイフを指の間に突きたてる、あの遊びだ、服を斬り裂き肌を浅く切りつけながら、黒い鎌鼬となって鞭がみうの回りを串刺しにしていく) -- フィル 2011-02-15 (火) 01:51:59
      • (槍のような鞭が掠めていくたびに小さく口元が歪む)
        (声を出すことすら怖くて、目を開けているのも怖くて 諦めるように目を閉じて………)
        (この悪夢が終わりますようにと願う以外にできることなどなにもない)
        (しかし無慈悲なカウントは数えられ、とうとう100まであと3回)

        ……(2 最後に目を開いてみたけれど、そこにはとても楽しそうに笑っているフィルの姿があるだけだった)

        ……(1 どうしてこんなに楽しそうに笑えるのだろう………)


        ……(0 ああ、でももうこれで終わり…かな……………… 全てを諦め、瞳を閉じた)
        -- 2011-02-15 (火) 02:02:05
      • ―――――やれやれ。なんとか間に合ったみたいだね
        (唐突に響く、その場にいる誰の者でもない声)
        (一つの命が今にも奪われようとしている状況にはそぐわない、どこか安心したような声がみうとフィルの耳に届いた次の瞬間)

        ズドッ とみうの目の前に十字架が突き立ち、光を放つ。同時に生じた力場が少女の命を刈ろうとする鎌を弾き飛ばした)
        -- 2011-02-15 (火) 02:18:30
      • 97・98・99・・・ひゃぁーっくぅ!
        (今度こそ、切っ先となった鞭の先端がみうの頭めがけ奔った!)
        おっと?
        (十字架に跳ね飛ばされた鞭が大きく弧を描いて地面に落ちた)
        ああ、二人居たんだから三人目が居てもおかしくなかったですね・・・失敗でした
        (フィルが腕をふるうと、鞭が再び力を取り戻し、あたりの地面を抉り裂きながらのたうち始めた。)
        GAAAAAAAAAAAAAAAHHHHHHHHHHH!!
        (結界を破った乱入者に、周囲を取り巻いていた黒犬達が一斉に雄たけびを上げた) -- フィル 2011-02-15 (火) 02:25:15
      • ……(誰かの声がするけれど、期待して目を開けるのも…怖い。 期待が裏切られるのが怖い………)
        (そんなことを考えているうちに鈍い音がした)
        (それでも、まだ自分には意識があって)
        (来るべき鞭が襲ってこない)
        (逸る心を抑えながらも、薄らと目を開けた)
        みゆ……………き………?(そこには見知ったはずの幼馴染の…見たことのない姿)
        あ、危ないよ……逃げて!!!!
        -- 2011-02-15 (火) 02:28:40
      • ……なんだ、もっと驚くと思ってたのに。決まらないなぁ
        (すとんと十字架の後ろに降り立つ、どこか重厚さと堅牢さを感じさせる衣装を纏った三人目?の魔法少女。そして傍らに浮かぶ一冊の魔本)
        …大丈夫。ここは私に任せて?(そんな姿になりながらも自分の心配をしてくれる幼馴染に微笑み手を振ると、みうを囲うように四つの十字架が突き立つ。簡易な結界だ)
        (自分は最初の十字架を引き抜くと頭上でくるりと回転させて持ち直し、前方に構えて再度の攻撃に備える)
        -- ミユキ 2011-02-15 (火) 02:38:04
      • 怖いのは始めるまでです、一度初めてしまえば、後は何も怖くありませんから
        (鞭が唸る、黒犬の群れが一斉にミユキめがけて襲いかかった。1匹が結界にぶち当たり霧散するだが、構わず黒い不浄の獣の群れは次々に結界に飛び込み牙を突きたて消滅していく)
        ずいぶん、頑丈ですね、ではこれで・・・どうですか!
        (黒犬が全て真っ黒な煙となって消滅し、その黒煙が晴れたとき、パンッとフィルの鞭が地面を打つ音がした。)
        (周囲のモノの影がフィルの背後に粘つきながら集まった、泥沼のように円を描く黒い穴から、巨大な・・・銀色の筒に漆黒の穴を覗かせる・・・)
        (大砲サイズの巨大すぎる拳銃が、どろどろと滴る泥を落としながら銃口をミユキとみうに向けた)
        ロシアンルーレット、しましょうか逃げる臆病ものは死刑、最後まで銃口の前に立っていられたら・・・
        (カラカラカラと軽い音を立て拳銃のシリンダーが回転し、撃鉄が起こされた)
        やっぱり死刑♪
        (ガギンッ!最初の一発が空ぶる、待つ間もなく二発目がガギンッ!そして三発目の撃鉄がゆっくりとあがっていく・・・) -- フィル 2011-02-15 (火) 02:54:08
      • ……お、驚きすぎて言葉が出ないんだよ…………っ!?(あと体力を消耗しすぎたのもある)
        任せてっていっても、その子は私……私たちと同じ、魔法少女で…… 強くて………っっっ 危ないの、ねえ……(続きを言う前に結界に覆われ、やっと自分の手先の感覚を取り戻し…そして震えていたと言う事に気付いた)
        (暫し手先を眺めていたが、鞭打つ音に顔をあげ恐怖に顔が青に染まる)…………何あれ…大砲………?(一発、二発と空砲が撃たれるたびに耳を押さえ、目をきつく閉じる)
        -- 2011-02-15 (火) 02:59:11
      • えへへ、頑丈さだけが取り柄でして。……といっても、さすがに、そんなでかいのは……無理そうかな…!?
        (偉そうに登場したはいいが、実際のところはこれまでちょっとした使い魔との交戦経験しかないひよっこである。いかにも威力の高そうな大口径の前にさすがに不安を覚え身を竦めるが)

        問題ないわ。相手はペース配分を考えていない……普段どおりにやればこちらが勝つ(傍らの魔本が凛とした涼しげな声で言い放つ。なんだか本当に大丈夫な気がしてきた)
        ほ、ほんとかなぁ…(それでもやっぱり不安だったが、後ろで怯えている弱弱しい気配を感じて)…わかった!
        (十字架を掲げ、先端部分に数mもの長大な魔力の刃を形成。長身部を柄にして後ろに引いて構え)……来い!
        -- ミユキ 2011-02-15 (火) 03:18:02
      • ふぅーん・・・逃げないんですか?ああ、やだやだ・・・本当は怖いくせに強がっちゃって・・・
        (刃を構えるミユキにフィルが落胆した顔を見せて背をそむけた、巨大な銃は三発目の撃鉄をあげたまま動かない・・・)
        でも、さすがにこうなっちゃったら・・・
        (鞭が地面を打った、フィルの背後にあった影の沼が大きく広がり、銀色の銃口がせりあがり、その横から巨大なシリンダーが浮かびあがり・・・)
        どうしようもない、ですよね?
        (振り返った、フィルが笑顔を浮かべると、大砲サイズの拳銃が、一つ、二つ、無数に銃口を連ねて狙いを定め、キリキリ・・・ガヂンッ!一つが動き始めると一斉に)
        (キリキリ、キリキリ、ガヂン、ガヂン!弾槽を回転させ撃鉄を打ち鳴らしそして・・・一斉に火を吹いた) -- フィル 2011-02-15 (火) 03:28:08
      • やだ、危ない………逃げて、逃げてミユキ…………!!!!!(変身も解けてしまった身では十字の結界から出ることも適わず、内側から両手で結界を叩いた) -- 2011-02-15 (火) 03:32:55
      • お気遣いなく。そんな貧相なマグナムをいくら並べたところで怖くなんてありません!
        (確かにどうしようもない。後ろに動けない友人がいる以上、迎え撃ち、すべて防ぎきるという選択肢しかない)
        (冷静に、冷静に。空撃つ撃鉄に惑わされてはいけない。集中しろ。魔法であれば、発射の瞬間は肌でわかるはず……)
        (ひときわ高い魔力の胎動を感じた次の瞬間。全力で)やぁあああああああああっ!!(全ての弾道が重なる一線へ大剣を振り抜いた!)
        -- ミユキ 2011-02-15 (火) 03:45:26
      • そういう強がりが・・・一番嫌いです!
        (炸裂する砲口、硝煙が霧とたちこめ、衝撃に晒された大地が抉れ、結界に閉ざされた静謐な世界が揺れてひび割れた)
        ふぅ・・・これで木端微塵・・・ッな!?
        (硝煙が薄らぐ、穿たれ、焼け焦げた大地の中にミユキとみうの姿がある)
        (ミユキの狙いはたがわず、凶弾の威力からみうとその身を護りぬいていた) -- フィル 2011-02-15 (火) 03:55:15
      • (向けられた銃口と、轟音………)
        (それだけで目を閉じてしまいたいがそうもいかない)
        ミユキ、ミユキーーーー!!!!
        (大剣の動きを目で追えなくて、煙の中ただ悲鳴をあげて心配そうにしていた)
        あ…………(いざ煙が晴れると健在な姿の幼馴染に安堵の息が漏れる)
        -- 2011-02-15 (火) 03:59:23
      • (一閃。全ての凶弾は二人に届くことはなく、虚空で爆発した。爆風で大きく髪がたなびく)
        …はーっ……、はーっ……(…死ぬかと思った。衝撃で痺れる腕と押し寄せる安堵感に力が抜けそうになるが、ここで休んではいけない)
        く…っとぉ!(気合を入れ直すと、大剣をぶぉん!と威嚇するように大きく振り上げ、フィルに突きつける。可能な限り調子よく、余裕があるように聞こえるように)…まだ続ける?
        だったら、次はこっちの番だね? 散々友人を痛めつけてくれたんだから、容赦はしないよ?(じり、と一歩距離を詰める。正直攻めるのは苦手なんだけど…これで相手が怯んでくれればなあ。とかそんなことを考えながら)
        -- ミユキ 2011-02-15 (火) 04:03:59
      • (フィルがあとずさる、一方的に弄るだけだった状態からの一転、胸中にざわりと騒ぐものがある)
        そんなこと・・・言われたって、怖くなんか・・・ない!!
        (鞭を握る手を振り上げる、だが、フィルの手からダラリと垂れたまま)
        うそ・・・なんで?
        (理由は単純だ、フィルに力を与えたものが無限の力を持っていようと、その源泉から力を汲みだすフィルの身体は、ただの脆弱な人間にすぎない) -- フィル 2011-02-15 (火) 04:17:39
      • ……?
        (相手の様子がおかしい。今まではただの”悪いやつ”としか見ていなかったが)
        (相手の持つ特殊な力が薄れた今、剣を突きつけているのは自分と同じ年頃の、何もできない少女だということが強く感じられた。敵意は急速に萎んでいく)
        …(大きく息をつくと、道の向こう、街の方向へ切っ先をずらし) ……行って。
        あなたが何者で、どういう目的があるのかは知らないけど……同じ魔法少女…同じ人間同士で、殺し合いなんてしたくない。…名前くらいは置いていって
        -- ミユキ 2011-02-15 (火) 04:28:13
      • (もしフィルに本当に戦うための覚悟があったなら、ミユキの言葉で冷静さをとりもどしただろう。)
        いや・・・嫌・・・こんな、うそでしょ・・・だって簡単なことだって・・・いやぁっ・・・!
        (ガタガタと体を震わせながら、力を失った武器をただ、強く握りしめる、フィルは明らかに怯えていた。)
        いや、違う!違う・・・っ!怖くなんか・・・怖くなんか・・・!!
        (冷静さを欠いた愚かしい行為、パンッと風を切る炸裂音がした。残りかすの力を集めて、鞭が再び力を取り戻した。)
        うわぁあああああああああああああ!!
        (強烈無比だった打撃が、取るに足らない無駄な抵抗となって再びミユキを狙った) -- フィル 2011-02-15 (火) 04:37:35
      • …お、おちついて。人生長いんだし、時にはうまくいかないことだって…
        (戦う覚悟ができていないのは新米のこちらも同じ。場を穏便に済ませるためになだめようと近づき)
        ……っ!?(大丈夫。このくらいでは死なない。咄嗟に判断し、あえて受ける。もしかしたら心の中に、自分が無傷でいることに負い目があったのかもしれない)
        ぱぁん!と大きな音を立てて鞭は顔に直撃し)…〜〜〜〜ったぁ……うぅ…(涙目。頬が真っ赤に腫れ、口の中も切れた。血の味がする。だがそれだけだった)
        …これで、わかったでしょ? もう無理なんだ。あなたには。戦おうとするのはやめて
        -- ミユキ 2011-02-15 (火) 04:54:57
      • ひっ・・・!
        (体を張ったミユキの説得も、恐怖に駆られたフィルにはもはや威嚇としか見えなかった。)
        (再び鞭を振りあげようとしたその時・・・シンッ何かが大気を斬り裂く鋭い音がした。一拍遅れて屋敷を囲む森の木々が一斉にめきめきと音を立てて真ん中から両断されて倒れた。)
        キンッ!再び硬質な切断音が響く、ミユキの前髪を数本散らし、地面から幾本もの黒い帯が突如生える。)
        (無数の帯が壁となってミユキ達とフィルの間に無数に走り、走る度にあらゆるものが鋭く斬り裂かれていく、地面が木々が、岩が、空が、そして・・・)
        (ガラスに描かれた書き割りの風景が切り裂かれて、砕け散るように辺りの風景が崩れて消えた、残ったのは、倒れたみうとミユキと・・・空々しい程に当たり前すぎる夕焼けだけだった) -- フィル 2011-02-15 (火) 05:07:12
      • な、何……わ!?(不穏な空気に周囲を窺っていたが、急に目の前すれすれに現れた帯にびくりと体をのけぞらせ、慌てて中心から離れる)
        これは……あの子じゃない。もっと何か別の……(事の背後に潜むもっと大きく、恐ろしい存在。その片鱗を目の当たりにして息を呑む。ただ巻き込まれないよう祈りながらじっとしていることしかできない)

        (気がつけば、見慣れた景色。鮮やかな夕暮れが異世界に慣れた目に眩しい) ……え、えーと。どうしよう。

        とりあえず……医者?
        だ、だよね……とりあえず…(変身を解くと、走って医者を呼びにいった。とりあえず間に合ったらしい) -- ミユキ 2011-02-15 (火) 05:18:16

【ヒメカ:魔法少女1】 Edit

  • 【ヒメカ:魔法少女】
    • (その日に限って、それは行く先々に有った。建物の窓や壁、あるいは視線を落した道の端、張り紙にも描かれていたし、打ち捨てられたゴミにもあった。街中至るところに、さりげなく・・・)
      (奇妙な模様とも文字とも、あるいは魔法陣ともつかない、奇妙な印があった。夕暮れ時である、路地の塀に向かって青白い顔をした男がナイフで何か掘っている。)
      (生気の無い顔で手元だけが何かに取りつかれたように忙しなく、ガリガリ、奇妙な印を彫っていた。) -- 青白い顔をした男 2011-02-17 (木) 21:56:21
      • おっかしいなぁ…(何の変哲も無い一日、いつもと変わらないはずの風景、それなのに今日に限っては何故か辺りのモノが気にかかる)
        あ、あそこにもある、変なのー…うーん、なんか、落ち着かない…なんだろ(それは所々に刻まれた模様、まるでそれら全てが自分を見ているような悪寒に捕らわれる)
        きっと疲れてるのかな…っ!(そう結論付け家路に急ぐ足を速めようとした時、その男が目に入った。そして巫女としての経験が囁く、マトモじゃないと)
        (こう言う場合の鉄則、気づいたことを気づかれてはならない、自然な動作でその場を離れようと踵を返し…)
        -- ヒメカ 2011-02-17 (木) 22:09:35
      • (ガリガリと耳触りな音が不意に止まった。青白い顔の男は心配するまでもなく、ヒメカの方へは一瞥もくれず、印を彫り終えると、幽鬼のような背を見せて路地の奥へ消えていく・・・)
        (・・・奇妙な事に男に背を向けた筈なのに、なぜか遠ざかる男の姿が目に入る。後ろを向いた筈なのに)
        (街の雑音が遥か遠くに聞こえる、ぼこぼこと泡立つ下水の音に混じって。辺りが不自然に暗い、深い路地の隙間に潜り込んでしまったかのように) -- 2011-02-17 (木) 22:18:14
      • (音が止みその男が路地へと消えていく、その姿それを確認するとほっと胸を撫で下ろし)なんだろう、幽霊でも勿怪でもなさそうだけど…
        …え!?(視覚の異常さを理解した瞬間、世界が歪んだ)なに、これ?(どこを向いても景色が変わらない、歩いても走っても、まるで絵画の中に迷い込んだような)
        これって、まさか…だよね(咄嗟に思い浮かぶみうの話、相手が有利とする世界を作り上げそこに獲物を引き込み、そして喰らう)
        ……誰かいるの?(慎重に辺りの気配をうかがうも命ある者の気配は無く、鉄扇を手に握ったままで歩みを進める)
        -- ヒメカ 2011-02-17 (木) 22:35:10
      • (狭い路地はしめやかに音が溢れている、煙突から煙が出る音、歯車のきしむ音、下水の音、途切れた管から水の滴る音・・・だが人が立てる音が一つも無い)
        (何かがヒメカの足元を通り抜ける、キチキチと音を立てながら首を上下に振るねずみのおもちゃが腹の下の車輪で走る) -- 胡同 2011-02-17 (木) 22:43:28
      • わわっ!…なぁんだ、おもちゃかぁ…もう、びっくりさせないで欲しいよ(おもちゃが独りで走る訳無いよね、と辺りを見回すがやはり人の気配は無く)
        ちょっと困ったかな…ねえここから出る方法、知ってる分けないよね(と、足元を走るネズミのおもちゃを拾い上げようと手を伸ばす)
        -- ヒメカ 2011-02-17 (木) 22:51:04
      • (ところどころ錆びている以外なんの変哲もない鼠のおもちゃは、答えようはずがなく、ただ腹の車輪をカラカラと回すだけ。)
        (ヒメカの周囲が突然暗くなった。バギンッゴギ、ガリガリガリガリガリガリ!斜めに伸びた煙突が壁からへし折られ、錆びた鉄格子がたたき落とされる。ヒメカの頭上に巨大な何かが降ってくる) -- 胡同 2011-02-17 (木) 23:01:18
      • そりゃそうだよねー、あはは…(車輪を回し続けるおもちゃ片手に変なのと自嘲気味に笑う、その笑いはすぐに引きつった笑みへと姿を変え)
        う、うそぉーーっ!?(驚愕の声に取って代わられた)うわ、わわっ(おぼつかない足取りで鉄格子を避け、一歩二歩と後ずさりそして駆け出す、だが到底間に合うはずも無い)
        (闇、その中に浮かぶ青い燐光、そして轟音、路地は完全に押し潰され埋め尽くされた)危なかったぁ…悪戯にしては度が過ぎるよこれ(魔法少女の衣装で身を包んだヒメカがいる場所を除いては)
        出てくる気がないなら、こっちからやっちゃうよ?(と瓦礫を吹き飛ばした鉄扇を構え誰とでもなくそう挑発する)
        -- ヒメカ 2011-02-17 (木) 23:28:17
      • (辺りに相変わらず人の気配はないが、今度はヒメカに応えるものがある)
        (瓦礫が動いた、動かされたのではなく、動いた。ヒメカの目の前にあったアンティークなクローゼットが口を開く、牙があって歯茎があって舌がある、)
        (扉を開けはなったクローゼットが伸びあがって丸のみにしようと牙を剥く)
        (さらにガサガサ、ガサガサと落下してきた瓦礫達が蠢いた、割れた電球がコンパスを履いてカチカチと歩く横で、メトロノームを頭にコート掛けが立ち上がった。)
        (ヒメカの回りを物ならぬモノが狭い路地の前後、取り囲んでいた) -- 胡同 2011-02-17 (木) 23:40:02
      • うっわぁ、こう言うことー!?(驚くことは驚いたらしく目を見開いて悪態をつきつつも、身体は軽やかに反応する)
        (トンと地面を蹴りクローゼットの噛み付きを避け、背後から襲いかかろうとする九十九達を魔力を込めた鉄扇で薙ぎ払い)
        でも器物なら思い切って相手できるだけマシかな(などと口にしながら九十九達の中で舞う、優雅でそれでいて暴力的な演舞はモノを壊す演奏と共に)
        -- ヒメカ 2011-02-17 (木) 23:57:29
      • (一薙ぎで木片鉄片がばらと砕ける。元が所詮はガラクタである、目標を失ったクローゼットは壁に突っ込んでウゴウゴしていた。)
        (狭い路地に砕かれた残骸が舞い散った。路地を埋めるモノ共は数は居ても手応えは大した事無い)
        (さしあたって、脅威となりうるのは、有象無象のモノノ怪よりも、さっきまでは無かったはずの足元の細い急階段だろうか) -- 胡同 2011-02-18 (金) 00:08:43
      • ああ、でもこれきりがないかも…っ!(レーゾーコとレンジが合体したようなモノを掌打で浮かせ綺麗な弧を描く回し蹴りで吹き飛ばす)
        (ただ闇雲に襲い掛かってくるだけでさほど脅威ではないがいかんせん数が多い、モノと違いこちらには疲労もあれば限界もある、そんな時に姿を見せた細い階段)
        …行くしかないよね、虎穴に入らずんばっと!(戸惑うことも無くそこに小さな身体を滑り込ませた)
        -- ヒメカ 2011-02-18 (金) 00:20:05
      • (階段に飛びこむ、ずるりと景色が掛けられた布を剥がされるように一変した。狭い路地から突然、ビルに囲まれた大きな空き地へ、夕映えが眩しい。)
        (空き地に黒い尖った山が幾つも聳えている、連峰のミニチュア、あるいは連なる大ピラミッドのオブジェ。)
        (手前の黒山がブルブルと震えだすと、釣られて他の山も震えだした。それらは、全て歪なガラクタの集合体だった。)
        (さっき比じゃない量のガラクタ達が跳ね踊り飛び回り、無数の口型腕型足型の木製鉄製真鍮蝋、割れた、崩れた黴た人形が手に手にフォーク、ナイフ、包丁、剥き身のミキサー)
        (雑貨文具の蟲が群れ集り雪崩を起こせば大海嘯、唸りを上げて九十九気筒のムカデ廃車が勇猛果敢な騎馬となりマネキンが錆びた剣を振り上げる)
        (大狂乱、大混乱、狂乱狂気のバーゲンセールであった、手応えは大したことないが・・・奴らは無数に大数に地平を埋め尽くし殺到してきた!) -- 胡同 2011-02-18 (金) 00:39:14
      • う、そ…(それを例えるなら地獄、煮えたぎる釜の蓋が開いて億万の亡者が溢れ出てきたような有様)
        (声を出すのもままならない、階段にへたり込まないよう足を支えるのがこれほど難しいとは思わなかった)
        (そして九十九の亡者共は考える時間など与えない、階段の上から下から雪崩を打って飛び襲いかかってくる)
        やるしか、やるしかないよ…!(土塊や瓦礫と化した九十九がまるで噴火のように弾け飛び、しかしそれに倍する数で一人の少女に殺到する九十九)
        (多勢に無勢、やがてその抵抗も弱弱しいものとなりその場に手を付くヒメカ、弱音を吐かないまでもその顔には焦燥と諦めの色がこびりついている)
        -- ヒメカ 2011-02-18 (金) 01:23:55
      • (鉄扇であるいは刃で獰猛な車体が砕かれると、わらわらと部品の蟲がヒメカの腕を刺した。振りほどかれて、一振り二振り三振り)
        (容易く砕かれる、粉砕される、破壊されるモノでないモノ、モノデナシ。砕かれる倍に粉砕される2乗倍、新たな殺到に踏み砕かれるモノの3乗倍に増していく、威力、威圧、狂気、絶望)
        ドォォン・・・
        (ますます数を威力を増していく圧倒を前に、ヒメカの胸によぎった不安が呼び水となってモノ共の軍勢が最頂点に達した)
        (狂乱のガラクタ雲霞の背後に立ち上がる巨大な煙突、猛々と煙を吐き出し鉄骨、配管コンクリ土台が立ち上がり、炉心をたぎらせトタンを鎧う)
        ドォォォ・・・・ンッッッ!!
        (巨大な工場が歪な鉄骨フレームの巨人と化して夕焼け空に聳え立った。煙を吐き有象無象を口へ放り、腹から新たなモノを生みだしながら。)
        (切断・プレス・圧延・穿孔・溶接、あらゆる工業的脅威を秘めた巨大な手がヒメカを握り潰し・・・否、加工しようと押し迫る!) -- 胡同 2011-02-18 (金) 01:43:02
      • (これは夢だろうか夢であって欲しい…命を握り潰そうと迫ってくる手も、その様子を踊り笑いながら見ている九十九達も)
        み…てら…れない……(その時不意にどこからかそんな声が聞こえた、どこかで聞いたことがあるような)
        魔力の使い方まるでなってないね、まぁ教えなかったボクも悪いんだけど…だから少しだけ教えてあげる…!
        バチィ!(突如ヒメカの身体を覆うように雷光が閃く、それはまるで生き物のように巨人の腕にまとわりつくと、ボロリまるで今まであった支えを失うように崩れ落ちた)
        雷の…龍…?そう、キミの力の本質だ(鉄扇の上で跳ねる雷、古来より龍に見立てられるそれ、扱い方は…分かる、ただ放てばいい)
        いっ……っっけぇぇぇえー!(雷光一閃、雲霞の如き数が逆に仇となる、この状態で避ける術などあるはずも無い)
        -- ヒメカ 2011-02-18 (金) 02:28:20
      • (分厚い鉄板を折り曲げ切り抜き加工するための巨大設備が、けたたましい騒音をまき散らしヒメカを握りつぶそうとした、その時)
        (バラバラと足早に落ちて行くクズ鉄の滝の中、鉄骨がスローモーションに落下していく)
        ズゥゥゥゥウウウン・・・
        (地響き、瓦解音、落下した工業的巨人の腕が黒いモノ共の津波を起こした。津波の中でガラクタの化け物どもが粉々に砕けて行く。)
        (野太い汽笛が大気を震わせた、煙突頭の巨人が煙突から煙を猛々と吐きながら再び立ち上がり足を振り上げた。巨大な挙動に巻き込まれ、バラバラとガラクタの化け物が埃のように砕けながら地面に振る。)
        (雲が地面に降りて来るかのように、辺りを足の影に包みながら巨人が足を踏み下ろす!)
        (巨大な雷光がその足元で閃いた、世界が白と黒で塗りつぶされる一瞬、雲霞のごとく群れていたモノ共が雷神に絡め捕られる。放電する白い筋が数億分の1秒、全ての有象無象の区別なく一切合財を等しく串刺しにし、)
        (鉄骨の巨人の足から頭を抜け、空まで一本の巨大な閃光が貫いた。あたりに夕日の色が戻った瞬間・・・)
        (崩壊が始まった、足を振り上げた恰好のまま、巨人はその身からボルト、釘、トタン、鉄骨、コンクリ、梁、を零しながらゆっくり仰向けにくず折れて行く。その中から真っ赤に燃える金属を零しながら炉心が地面に落ちて爆ぜた。)
        (巨大工場巨人の崩壊、同時に有象無象一切合財、焼け焦げて朽ちて行く。朽ちて行く、崩壊していく、世界をも巻き込んで。)
        (風景にヒビが入り大鳴動の末に崩れて消えた。ヒメカを見知らぬゴミ捨て場のゴミ山の上に残して) -- 胡同 2011-02-18 (金) 02:54:09
      • (あれだけの軍勢があれだけの悪意があっという間に崩れ消え失せていく、捕らえた世界ごと何もかも幻のように)
        ……いつっ!(白昼夢?そう思わせるほどにあの世界のことは曖昧で、ただ腕につけられた傷だけが現実の痛みとして残され)
        (傷は塞がり血も出ていない、それを確認するとあの声に思いを馳せる)誰だったんだろ…聞いたことあったような……
        (赤く大きな夕日を背に服が汚れることも厭わずゴミ山の上にへたり込む、助かったと言う実感、それは大きな吐息として外に出た)
        -- ヒメカ 2011-02-18 (金) 03:11:46
      • (ゴミ捨て場は広い人工窪地の中に有った。ヘタり込んだヒメカを少し離れた窪地の土手の上から、青白い顔の男が見つめていた。)
        (男は生気も意思も感じられない目でじっと、ヒメカを見るとふらり背を向けた。)
        ヒメカさーん
        (男が居る方とは反対側から、少女の声、あきらだ。ゴミ捨て場を囲う土手の上から手を振っている) -- あきら 2011-02-18 (金) 03:20:08
      • あ、あきらちゃん!(男には気づかない、あきらの声に戻って来れたという実感が湧いていたのかいつも通りの笑顔が戻る)
        はぁはぁ…こんばんは(ごみ山を駆け下るとその勢いのまま土手の上へ)にへへ、変なところ見られちゃったね
        -- ヒメカ 2011-02-18 (金) 03:24:45
      • ふふっ・・・こんばんは、変わった所で会いましたね・・・?
        (微笑みながら軽く首をかしげる)
        遠めのお散歩ですか? -- あきら 2011-02-18 (金) 03:28:38
      • うん、まぁそんなところかな…?夕日が綺麗だったからふらふらっと歩いてたらいつの間にか、ね?
        そういうあきらちゃんもどうしてこんなところに?ここゴミ捨て場だよね?
        -- ヒメカ 2011-02-18 (金) 03:34:28
      • そういう事も、ありますよね・・・ヒメカさんは行動力が強そうですし
        (街からは大分離れている、それがおかしかったのか、くすくすとあきらが笑った。)
        私はー・・・おつかいの帰りです、少し遠めのお使い、それでは、お気をつけてお帰りくださいね?もうすぐ陽が暮れてしまいますので
        (ぺこりとおじぎしてあきらが去って行った) -- あきら 2011-02-18 (金) 03:43:00
      • おつかい、かぁ…あきらちゃんも大変そうだよね、うん、それじゃまた!(あわせてお辞儀をするとその後姿を見送って)
        …帰ろう、あ、そう言えばまだ変身解いてなかったっけ…(一人になり急に寂しさを感じそそくさとその場を後にする巫女でした)
        -- ヒメカ 2011-02-18 (金) 03:46:40

【プファイル:無職】 Edit

  • 【プファイル:無職】
      私の名前はプファイル・ライターズ、ハワード橋の袂にある
    アパートの506号室に住んでいた。ゴールデンロア学園に続く大通りの
    3ブロック目の曲がり角を左へ入った所と言った方が分かり良いだろうか。
    遠縁の親類を除けば兄妹もなく両親も早くに他界したので。家屋敷を売り
    払ってからは一人、古物の収集あるいは思索に耽る日々を送っていた。
      なぜ私が自身の身の上を日記に書きしるしているのか、理由は最後まで
    読んでいただければ分かるだろう。私に起きたここ数週間の出来事はあまりに
    常軌を逸しており、正直、私自身信じ難い。だから、狂人の戯言と思われないよう。
    私自身が真っ当な理性と常識を持ち合わせた人間であったことの証としたい。

    *
      始まりは47日前のことだ、不思議な夢を見た。とても甘い香りに誘われて
    古びた石段を上った。その先にあるのは暗い森だ。暗いはずなのに私の目が夜目の
    効く獣になったように、はっきりと全てが鮮明に見えた。
      奇妙にねじくれた古木ばかりが立ち並び、見たこともない草花が生い茂っていた
    あるものは鉱物の結晶のような花をつけ、葉は淡く虹色に輝いていた。
    蛾とも蝶ともつかない極彩色の虫がゆらゆらと飛び、森の奥、木々の間を7本足の
    巨大なシルエットがゆったりと歩いて行く…
      私は夢遊病にかかったのではないかと思った。だがしかし、私が足を踏み出す度に
    体が宙を飛ぶ夢特有の浮遊感を味わう。夢にしては妙に頭の冴えた、しかし現実
    とも思い難い、この不思議な森の中を探索する事を私はいつしか楽しみ始めていた。

    *
      毎夜ごとに同じ森を夢に見た。甘い芳醇な香りを嗅ぎながら木々の間を漂い。
    様々な不思議で心地良いもの達を観察した。草の先端に止まって彫刻のように
    動かない小動物が輝く糸を吐いて極彩色の羽虫を捕えるのを見たり。頭のない輝く毛色の
    兎が群れて跳ね飛ぶのを追った。そして、銀河の渦巻く真昼のように明るい夜空の下で
    渦巻きで覆われた7つ足の巨大な生き物が今まで聞いたどんな極上の音楽にも勝る
    すばらしい鳴き声を滔々と上げるのにいつまでも聞き惚れていたりした。
      そこはとても素晴らしい楽園のように思われた。魔術や神秘へ傾倒することの
    多かった私がたどり着いた一つの到達点なのではないかと。毎夜ごとの眠りがとても
    待ち遠しいものになった。

    *
      毎夜くりかえされる暗い森の散策がある日少し変わった。日記によればそれは17日目のことだ。
    私は夢の中で奇妙な印をつけねばならないという衝動にかられるようになった。木々に
    岩にあるいは地面に。
      それがどんな意味を持つのかまったくわからなかったが、印をつけることでとても
    安らいだ気持ちになった。印をつけるために私は森の中を彷徨う、まったく疲れる事も知らず
    眠りから醒めるまで、ずっと。
      そしてそれがいつからか定かではないが、おそらく23日目より少し前だったと思う。
    私は森の中では無く、よく見知った。街の中を彷徨い歩いては印をつけてあるいていた。
      その頃から私の眠りの時間は長くなっていく。
    *
      夢の舞台が森から、街中へと変わった辺りで私は不安に襲われるようになった。
    その不安は夢の記憶を頼りに、今まで足を踏み入れたことも無い場所に行き。そこで
    夢で自分が彫ったのとまったく同じ印を見つけたことで一気に膨れ上がった。
      印は一つや二つではなかった。私が夢の中で見た、記憶にある全ての場所で見つけ
    られた。同じころから、夢でいつも嗅いでいた、甘い香りが起きていてもするようになった。
    その香りを嗅ぐと、とてつもなく眠くなり、私は意識を失い、気づけばまったく知らない場所で
    目覚めるようになった。

    *
      医者に相談した、しかし精神疾患と診断され、薬を渡されただけで、なにも
    変わらなかった。
      甘い香りは頻繁に、そして雑踏の中でも私を襲うようになった。私は
    興奮剤を有りたっけ買い込み、それを濃いコーヒーで飲み込むようにした。そして日記を
    持ち歩き、眠りに落ちる直前どこに居たのか、起きた時、すぐに夢でどこを歩いたのか記した。
      ある日目覚めた場所から日記に記された地点までを夢の記憶を頼りに歩くと、その
    道筋の全てに私が夢で刻んだのと同じ印があった。夢の中で印を刻む私を見て悲鳴を上げた
    少女に出会った路地も確かに夢の中のまま存在していた。夢を見始めてから27日目の
    ことだ、私は恐怖した。

    *
      家に戻ると、収集した古物を全て破棄した。それらの中になんらかの呪がかかった
    物があるのかもしれないと思ったからだ。すがりつく気持ちで呪術師や霊媒師にも頼った。
    しかし、結果は何も変わらなかった。甘い香りがすると私は眠りへ落される。
      机と椅子以外の全ての家具を捨てた。数日の間に私の顔は見るも無残にやつれ
    青白く生気を失い、死人のようになった。私は鏡を叩き割った。

    *
      もはや日記をつけるまでもなく、私は覚醒してはっきりと自身の自我を保っている
    時間と夢の中で取りつかれたように印を彫る自分の記憶の区別が無くなっている。
      覚醒している時間がどんどん短くなっている。もはや起きている私があの夢の
    私の夢なのではないだろうか?甘い香りは常に私につきまとうようになっている。
    その主を突きとめ対決するために購入したピストルは何の役にも立たなかった。
      こうして私が日記を記すのもこれが最後だと思う。
    今度眠ってしまえばきっと私は・・・・・・・・・

    *
      倒れた薬瓶が零した錠剤と倒れたインク壺が零した墨が散らばる机に突っ伏した
    男がむくりと顔をあげた。口の端から噛み砕かれた錠剤のカスが落ちる。
      男はふらりふらりと生気の無い足取りで、机と椅子以外何もないからっぽの
    安アパートの戸を開けた。
      男は死者のような青白い顔でふらふらと戸口から薄暗い廊下へ出て行った。戸が
    ゆっくりとしまる。
      しまった扉の向こう側で、男を見送るように、微笑みながら立っているあきらの姿があった。

【ヒメカ:魔法少女2】 Edit

  • (日が傾き始めるより少し前の午後、社殿脇の縁の下を覗きこんでる少女がいる。学校のかばんを脇に放ってかなり熱心そうだ。) -- 少女 2011-03-03 (木) 22:06:01
    • (時は4月、満開の桜の下でいつものように境内の掃除をしている巫女が一人、その手が不意に止まる)…あれ?
      (素っ頓狂な声を上げて視線を向ける先に一人の少女、なにやらご執心の様子に思わず興味が湧く、何気なくその少女の隣にしゃがみ込んで)ね、何か面白いもの見える?
      -- ヒメカ 2011-03-03 (木) 22:12:21
      • んーとね、あだっ!?(頭を上げようとした少女と軒下がゴスッと鈍い音を立てた) -- 少女 2011-03-03 (木) 22:17:49
      • っひぃ!いったぁ…(思わず自分のことの様に肩をすくめる巫女)じゃなくて、痛かったでしょ?大丈夫、かな?(ぶつけた所を後ろからまじまじ覗き込み) -- ヒメカ 2011-03-03 (木) 22:25:12
      • ぬー・・・(大きめの服がぶかぶかだ。小学生の低学年くらいだろうか、線の細い女の子だ。後頭部をわしゃわしゃさすって、またすぐに軒下に上半身を潜り込ませた。意外とタフだ)
        でっかいかまどうま(そして、今度は頭をぶつけずに出てきた。その手にペットボトルサイズのでっかいカマドウマがワキワキしてる。かなりタフだ) -- 少女 2011-03-03 (木) 22:36:05
      • はぁ…(その様子を見てほーっと胸を撫で下ろす)とりあえず怪我がなくてよかった、何かあったら私が大目玉だもん…
        へぇーそっか、でっかいかまど、う…ま…かまどうまーっ!!?/ガツン!\ぎゃひぃ!(少女の何倍も大きな音を後頭部からさせてその場に蹲る、ぶつけた場所に両手、かなり痛そう)
        と、とにかくそれ近づけちゃダメぇぇ、ぽい、ぽいしないと!ね、お願いだから、それ苦手なんだってばーっ
        -- ヒメカ 2011-03-03 (木) 22:43:47
      • えー?(なんで?かわいいのにと言わんばかりに、巨大カマドウマを手にのっけて首をかしげる少女。虫系耐性の高さはさすが子供)
        ばいばい(幸いビビるヒメカに追い打ちを掛ける悪ガキではなかったようだ。少女の手を離れたカマドウマは触手を揺らしながら軒下の闇へとのそのそ帰っていく)
        おねーちゃん大丈夫? -- 少女 2011-03-03 (木) 22:51:23
      • あ、あはは(カマドウマとばいばいする女の子を見てようやく緊張を解くと)あいたっ!(忘れてた頭の痛みがまたぶり返す)
        ちょっと、大丈夫じゃないかも…(さすりさすり)私より小さいくてぶつけても平気な顔してた子が目の前にいるのに、情けないよねえへへ(ぱむぱむと袴の土を払って立ち上がり)
        とりあえず復活!心配かけちゃってごめんね?…っと、お名前はなんていうのかな?私はここの神社の巫女でヒメカって言うんだよ!
        -- ヒメカ 2011-03-03 (木) 23:04:46
      • さな(つられて立ち上がった少女がヒメカを好奇心の強そうな目で見上げながら名乗った。)
        怖がりなおねーちゃん巫女さんなの?まじで!すごい!えらいの?(巫女=偉いがなぜ結びついているのか、答えは少女の頭の中にしかない。大人しそうな雰囲気の子だが、笑うとはしゃぐ仔犬のようだ) -- さな 2011-03-03 (木) 23:17:02
      • さなちゃんかぁ、ここに来たのって初めてだよね?それとも私が見てないだけなのかな(いいなぁ可愛いなぁそんな顔でさなを見つめながら)
        にへへ、えらくてすごい巫女さんでも怖い物の一つくらいあるんだよー?さなちゃんだってお化けとか妖怪とか怖いと思うでしょ、思わない?
        (一番下であるが故の憧れ、小さい子に対して妹としてのイメージが重なり仕草一つ一つがとても愛おしく、表情が緩むのを抑えられない巫女だ)
        -- ヒメカ 2011-03-03 (木) 23:26:43
      • おおー(本物だーという驚きの顔である)
        おばけとか怖くないよ、虫みたいでおもしろいもん、おねーちゃんおっきいのにやっぱ怖がりなんだね!あはっ(無邪気に笑顔である、悪気はまったくないのがありありと分かるのが逆に酷い)
        友達が今日は居なかったから、遠くまで探索しにきたのです、さっきねさっきね面白いのみっけたよ
        (ぐいぐいヒメカの袖を引っ張る) -- さな 2011-03-03 (木) 23:38:59
      • むむ、最近の小さい子は強いんだ…というよりさなちゃんおばけ見たことあるの?私はおばけ恐くてダメなんだよね(大げさに震えてみせる巫女だ)
        うわアグレッシブだねさなちゃんは、って、面白いもの?恐いのはダメだよ、お姉ちゃん恐がりだからねー(あははと苦笑いしつつも引っ張られるままにてとてとと付いて行く)
        それで面白いのってなーに?
        -- ヒメカ 2011-03-03 (木) 23:46:20
      • あははは!大丈夫かわいいよ!もこもこなの(怖がるヒメカをぐいぐい引っ張るさな)
        (この後、もこもこうごく毛虫の行列を始め、神社内に隠れた虫々Qのオンパーレドを見せられることに、ヒメカはまだ気づいていないだろう・・・) -- さな 2011-03-03 (木) 23:56:26
      • (最初の毛虫はまだマシだった、茶色から極彩色に移るころにちょっと後悔し始め、最後の蜘蛛パレードを見せられたとき多分意識が飛んでたに違いない)
        (気がつくとさなと二人社の正面に出ていた、空はすでに朱に染まり夕暮れの風が冷や汗でびっしょりな肌をくすぐる)
        …はぁ、はぁ、私もうだめ…一生分以上の虫を見た気がする…(年上の矜持はどこへやら、手を惹かれる格好でぐったり)
        -- ヒメカ 2011-03-04 (金) 00:05:48
      • おもしろかったー!神社は虫さんいっぱい(虫オンパレード+子供テンションに付き合わされてぐったりなヒメカの横で、さなは実に楽しげだ。)
        そろそろ日が暮れちゃうから、帰るね、ばいばいお姉ちゃん!また遊んでねー!(さなはまだまだ元気有り余ってるようだ。カバンを背負い、長く伸びた影を踏みながら大きく手を振った。) -- さな 2011-03-04 (金) 00:11:37
      • 虫がいるのは知ってても、あんな間近で見たり触ったりなんて知りたくなかった世界だよぅ(さめざめ)
        ま、また!?あ、あははは、今度は虫以外でお願いねさなちゃん…!もうすぐ暗くなるから足元に気をつけて帰ってね!
        (ぐっと背筋を伸ばし手を振り返す、少女の姿が視界から消えようやく大きく息を吐いて)妹がいたらあんな感じなのかな、虫好きだけは勘弁してもらいケド、さーてお掃除お掃除っと
        -- ヒメカ 2011-03-04 (金) 00:18:01
      • (その日は街全体が紅茶の中に漬かったような見事な夕焼けだった。軽い足取りで家路を急ぐさなの髪も夕日を受けて赤い光の糸をなびかせていた。)
        (不意にさなが足を止めた。前から巫女服を着た少女が歩いてくる、さっきまで遊んでいたヒメカと同じ恰好の少女。)
        (理由はまったく分からなかったが、さなはなんとなく、その夕日を背にした小柄な少女が気になって仕方なかった。じっと、見つめる。)
        (さくさくと草履の音を鳴らし短く切りそろえたおかっぱの髪を揺らながら少女がさなの横を通り過ぎた。逆行で良く分からなかった少女の顔が一瞬よく見える、微笑んでいた。)
        (「どうして、ずっと笑ってるんだろう・・・」さなは不思議そうに少女の後ろ姿を見送った。ふ、と甘い香りがした。)
        (少女が通り過ぎた後の僅かな風にのってとても甘い香り。何の匂い?と辺りを見回した。さながもう一度後ろを振り向いた時)
        (少女の姿はもうすでにどこにもなく、そして・・・世界から音と気配が消え去っていた。沈みゆく夕日が凍りついたまま赤く燃えている。) -- 2011-03-04 (金) 00:37:53
      • あれ?(石灯籠に立てかけておいた箒に手を伸ばすと、夕暮れの色に染まった社の軒下に見慣れないものが見えた)ノート?
        (歩み寄って手に取ればその表紙に大きく「さな」の文字)あの時落として気がつかなかったんだ、えーっと…今なら走れば間に合いそうだね
        (そうと決めれば行動は早い、ノートを脇に抱え夕暮れの石段を駆け下りる、しかし…街へと続く見晴らしのいい街道にさなの姿はない)
        (嫌な予感がする、そしてその予感は現実のものとなった)さなちゃん!(ヒメカの目には結界に取り込まれたさなの姿がはっきりと見える、使い魔の結界に身を投じる理由はそれだけで十分だった)
        稲光を纏う鉄扇が唸りを上げる
        -- ヒメカ 2011-03-04 (金) 00:55:34
      • (夕焼けをバックに良く見知った町並みが切り絵のシルエットになって、文字通り貼りついている奇妙な風景、以前にヒメカを襲ったあの世界とまったく同じ空気が淀み沈んでいる)
        (その世界の中で呆然と立ちつくす、さなが居た。) -- さな 2011-03-04 (金) 01:08:11
      • さなちゃん!(呆然と立ち尽くす少女に今一度声をかける、それに気づいたさながこちらを振り向くと、その後ろにナニカがいた)
        (一閃、途方もない踏み込みの一撃がそれを打ち払い)よかった…大丈夫?怪我はない?(答えを聞くまでもなく手を引き結界の外へ出ようと歩を進めるが…)
        -- ヒメカ 2011-03-04 (金) 01:20:46
      • (さなを連れ去ろうと真っ黒な指を伸ばしたそれは切り絵の怪物だった。一撃で叩き伏せられ、バラバラと黒い紙フブキになって散っていく)
        あ・・・おねえ・・・ちゃん?・・・え・・・?え??
        (焦点のあわない瞳で呆然としていた、さなが目を覚ました。異様な切り絵に囲まれたオレンジと黒の世界に、完全に困惑している)
        -- さな 2011-03-04 (金) 01:28:19
      • (結界はまだ解かれてない、シャキンッと巨大な挟みの音が響いた。それはハサミ・ナイフ・カッター・ドス・錐、大小様々に巨大な工具が組み合わさったナニカが居る)
        (極彩色に輝く巨大なハサミ頭を鳴らして、まっくろな人型の切り絵が量産される) -- 2011-03-04 (金) 01:31:46
      • (結界が解けない、つまりまだ使い魔が生きているという事、そして存在を誇示する耳障りな音でそれが確信に変わる)
        (増え続ける切り絵の影法師を前にさなの頭をくしゃりと撫で)さなちゃん、絶対に私の側から離れちゃダメ(安心させるように微笑むヒメカ)
        (鉄扇を掲げると光に纏われし少女の影はやがて魔法少女の物へと)えへへ、説明は後でちゃんとしてあげるから、私を含めてね?
        とりあえず、この使い魔を片付けてからだけど…てぇい!(襲い掛かってくる一体を両断、それが合図、だが多数の戦いに慣れたヒメカは影法師を圧倒する)
        -- ヒメカ 2011-03-04 (金) 01:51:06
      • (ヒメカの言葉にさなは不安げにヒメカに捕まったまま頷いた。)
        わっおねえちゃんまたくろいの来たぁ!・・・あ!
        (切り絵の怪物が殺到、さすがに堪え切れず悲鳴をあげたさなが息を呑んだ。)
        (目の前で変身して恐ろしげな化け物を蹴散らすヒメカの姿に、恐怖を忘れて驚いた。) -- えな 2011-03-04 (金) 02:15:22
      • (切り絵の影法師が一斉に蹴散らされて、黒い紙吹雪と散っていく。)
        (シャキッシャキッシャキッ忙しない音を立てて刃物の怪物が腕を振り回す、左右の手にそれぞれ5本、おどろおどろしい虹色ハサミの指が忙しなく動いた。)
        (シャキン!切りだされたのは、鞭を持った少女のシルエットだ。切り絵の少女が手にした鞭を振るう、さっきまでの人影よりも遥かに俊敏で力強い動き)
        (黒い鞭がヒメカとさなの二人めがけて横薙ぎに迫った。) -- 2011-03-04 (金) 02:15:27
      • 大丈夫大丈夫、さなちゃんさっきおばけ恐くないって言ったよね?やっぱり恐くなった?
        (悪意のない笑顔でにっこりと笑う、その隙に飛び掛る影法師を斬り倒すは二条の光、ヒメカの意志で黒い紙吹雪の中を舞う剣刃)
        と言っても元を叩かないと、あれは…っ!さなちゃん掴まって!(言うが早いかさなを抱え大きく跳躍、鞭が元いた場所の大気を切り裂いたのはその一瞬の後)
        (あの影法師は違う、一体だけであればさなを守りつつ戦えるかもしれない、でも二体三体と出されたら…そんな思いがヒメカに次の行動を取らせる)
        これで、どぉだーっ!(さなを抱えたまま空中を駆け、鞭使いの影めがけ真上から稲妻を叩きつける)
        -- ヒメカ 2011-03-04 (金) 02:36:31
      • だ、だって、あれおばけじゃ・・・ひゃぁあ!?わっわ・・・!飛んでるぅ!?(ヒメカの腕に抱えられたさなが振り落とされまいと必死にヒメカにしがみつく) -- さな 2011-03-04 (金) 03:05:35
      • ッッゴォォォオッッッン!!(高速で走る稲妻が光った瞬間、鳴り響いた轟音。切り絵の街並が稲妻の落ちた場所から)
        (クレーター状にひしゃげてくしゃくしゃになった、まるで廃墟だ。その中心に真っ黒な少女のシルエットが立っている。)
        (崩壊をもたらしたものは、ヒメカの稲妻ではなく・・・黒い少女の後ろにせりあがり、白紙でできた硝煙を銃口からあげる、巨大な大砲サイズの拳銃が)
        (稲妻を打ち砕いた射撃によるものだった。ドォォォォンッ!!威嚇するように立体か平面か判別の付かない切り絵の拳銃が再び上に向かって火を吹いた。) -- 2011-03-04 (金) 03:06:08
      • きゃぁ!!(鳴り響いた轟音にさなが思わず悲鳴を上げて目をつぶる。) -- さな 2011-03-04 (金) 03:06:19
      • (さなの悲鳴に切り絵の少女の顔に三日月型の切り目が開いた。ニタリと笑っているようだ。開いた口の向こうにハサミ頭の化け物がいるのが見えた。切り絵少女の鞭が再び唸りをあげる!)
        (長く伸びてのたうちまわる鞭、あたるもの全てを砕き、二重三重四重…無数の連撃がミキサーのごとく宙を駆けるヒメカめがけ殺到する。) -- 2011-03-04 (金) 03:06:27
      • (やったと思った、しかし落雷地点の中央に黒い少女の影法師の姿を確認し反射的に身を翻す)
        (轟音、そして目の前を過ぎ去る砲弾の影、それが二発三発、狙いはさほど正確ではないが弾が何より大きく無視できるものではない)
        う、そ!?(そして結界内を埋め尽くすが如き鞭の螺旋模様、第一波第二波と打ち払うも右足がその毒牙に噛み付かれた)
        まず、きゃああっ!(少女の影法師が笑い腕を翻し捕らえた獲物を廃墟に叩きつける、最初の一撃でさなが離れた、怪我がないところを見るに身を挺して守ったのだろう)
        (壊れやすい玩具が離れたのを良いことに残った玩具の具合を確かめるごとく何度も何度も)っく、あ…う(漏れる苦痛の呻き、それに飽いた頃巨大な銃口がヒメカを向く)
        ドォォォンッ(轟音、だがあの銃が放った音ではない、物質化するまで練り上げられた稲妻の槍、それが影法師と大砲を貫く)
        -- ヒメカ 2011-03-04 (金) 03:49:38
      • おねえちゃん!!(切り絵の廃墟の上を転がったさなが起き上がり叫んだ、殺到する鞭からヒメカが自分を守って、攻撃を受けたことはさなにも見えていた。) -- さな 2011-03-04 (金) 04:02:49
      • (容赦なく、執拗な攻撃を繰り返す切り絵の少女、止めに、巨大な銃口の前で鞭が大きく振りあげられ・・・)
        (その瞬間、稲妻のように走った槍が一直線、切り絵少女とハサミの怪物の胸を貫いた!衝撃で串刺しにされた二つのシルエットが宙に浮き、バッと弾けて消えた。)
        (怪物と少女が消えると、ぐにゃぐにゃと歪む景色の中で切り絵の街並が粉々に千切れ消えていく。ガラスの砕ける音とともに世界が崩壊した。)
        (オレンジと黒の切り絵の世界は消滅し、藍色に染まり始めた空の下にヒメカとさなは取り残された。) -- 2011-03-04 (金) 04:02:55
      • …大丈夫?(結界に取り込まれた時のようにぽけーっと座り込んでいるさな、その目の前に手を出すと立ち上がらせる)
        まったく参るよね、さなちゃんは関係ないって言うのにさ、うん、えーと…その、ごめんね危ない目に巻き込んじゃって
        でもほら二人とも無事で何よりって言うのか、その、あの…聞いてる?(収支黙ったままのさなに対して首をかしげる魔法少女)
        -- ヒメカ 2011-03-04 (金) 04:18:43
      • (あまりの衝撃に呆けているのか、ヒメカに手を取られて立ち上がったあとも。さなはぼーっと放心した様子だった。)
        (が、はっと開けっぱなしだった口を閉じて、魔法少女姿のヒメカを見ると、おもいっきり地面を蹴って体当たり気味に抱きつく)
        すっごい!!!おねーちゃんすごいいい!!!
        (か弱い子供など死んでいても当たり前な死地よりの生還にもかかわらず、この娘、かなりタフである)
        めっちゃかっこいい!!変身して悪い人倒しちゃった!ありがとうヒメカおねえちゃん!!巫女さんってすごいんだね!!ぷりきゅあなの!? -- さな 2011-03-04 (金) 04:24:22
      • さなちゃーん!?あ、あぶなー…(倒れるギリギリまで仰け反り、何とか足を地面につけて)
        それだけ元気ならまったく問題なさそうだね、にへへありがとう!でも違うよプリキュア違うよ?
        変身できるだけで本業は巫女さんだもん、でもとりあえず(頭撫で撫で)さなちゃんを守れてよかったぁ、多分もう安全だから暗くなる前にお家に帰ったほうがいいよ?
        お話したかったらまた遊びに来ればいいもんね?
        -- ヒメカ 2011-03-04 (金) 04:37:22
      • 違うの?えへへへへへ違っててもすごいのです(ナデナデされてすごくうれしそうだ)
        うん!おうち帰るね、また・・・(言いかけてさなが止まる、また・・・なんだろう?怖い場所においてきぼりにされる前に見た人影にモザイクがかかったように思い出せない、)
        (そもそも、何を見たんだっけ・・・本当に何かみたの?思い出せずに、首をかしげてから。まぁいっかと笑顔に戻った。)
        ありがとう!お姉ちゃん!また絶対くるね!(元気よく手を振って、残照の僅かに残る道を駆けていった) -- さな 2011-03-04 (金) 04:46:45
      • にへへ、凄いって言われるとなんだか照れちゃうね(誰かを守って使い魔と戦ったのは初めてだけに達成感と感謝の気持ちが凄く心地よい)
        うん、さなちゃんどうかした?あ、うん!今度は何か美味しい物用意して待ってるね!今度こそ気を付けて帰るんだよー(暗がりに消えるさなを見送り)
        …一緒について言った方が良かったかな…ううん、考え過ぎだよねきっと(その後姿に漠然とした不安を感じながらも社への道を戻る巫女だった)
        -- ヒメカ 2011-03-04 (金) 08:23:32

【ヒメカ:魔法少女3】 Edit

  • 【ヒメカ:魔法少女3】
    • (ヒメカが使い魔からさなを助けた一件のすぐ翌日。「おねーちゃん!おねーちゃん!うちきて!パパもねお礼がしたいって!」)
      (要約すればその一言をテンションがあがりまくったさなが伝えるのは手間取り。たまたま居合わせたみうがヒメカの友達で)
      (同じ魔法少女だと知られてさなの体当たりな愛情表現を受けるのまでは一瞬だった。)
      (かくして二人は、お友達もがんがん連れて是非きてください!とのお誘いを受けることとなったわけである。)
      • そんなわけで…この子、さなちゃんがこの前お話した私が助けた女の子
        まさか昨日の今日でお誘いを受けるとは思わなかったけどね(さなを先頭に家に向かう道中、みうに話しかける巫女
        )-- ヒメカ
      • わあ、この子が…(ヒメカにひっついている女の子を撫でる) 私はみうっていうの よろしくね
        (そしてさなとヒメカに連れられて少し萎縮しつつも御呼ばれすることに)私まで呼ばれて良かったのかな…… ちょっと緊張してきちゃった…えへへ…(と言いながらも嬉しそうに着いてきている)-- みう
      • えへへ、おねーちゃんもヒメカおねーちゃんのお友達で、魔法少女さんだからおっけーなのです!
        (みうと比べても背が低いさなは、撫でる手に笑顔で応える。彼女からみればみうもお姉さんというわけだ。)
        パパが楽しいことは沢山人がいた方がいいって言ってたし!-- さな
      • みうちゃんも一緒に行って大丈夫だよ、ね、ほらさなちゃんもそう言ってるし
        そっかさなちゃんのパパさんかぁ、さなちゃんのパパはどんな人なのかな?パパの事好き?
        (のんびり歩きながら興味を引いた点を聞いてみる)
        -- ヒメカ
      • ありがとう!(普段お姉ちゃんなんて呼ばれることもないので満面の笑顔でさなを撫でる 撫でる)
        きっと素敵なお父さんなんだよね 私もどんな人なのか聞きたいな(スキップしそうなほど軽い足取りで尋ねる)-- みう
      • 南のジャングルで最強を賭けてジャガーと死闘を繰り広げてたらママと出会って本当に大切な物を知って、最強の座
        よりも大切な人の側で生きることを選んだダンディガイ!…って教えるようにって言われてるの!
        (満面の笑顔である、悪い人ではないらしいことは分かる)-- さな
      • え、えーっと、と、とにあえず!すごく冗談が好きな人、というのは分かったかも…冗談、だよねきっと(みうにぽそぽそ)
        じゃあそんなパパとママどっちが好きなのかな?私とみうちゃんどっちが好きーでもいいケド(にひひ)
        -- ヒメカ
      • (言われたとおりに想像する ジャングル…ジャガー…どんどんワイルドダンディを想像)って、そう言われてるだけ…なのかな… おちゃめなお父さんだね(くすくす笑いながらヒメカに)えっ冗談なの…そ、そうだよねー(半分くらい信じかけてた)
        ヒメカー…そんな難しい質問したら、さなちゃんだって困っちゃうよ ねー?(さなかに首をかしげて同意を求める)-- みう
  • パパもママも大好きだよ、今はヒメカおねーちゃんが一番好きー!
    (ヒメカに抱きつくさな、パパが居たら号泣ものであったろう。そうこうしてるうちに目的のさなの家に着いた。)
    (白い柵に囲まれた平屋建ての一軒家、まわりの家と同じような作りの家だが、庭はシダにソテツ、弦の大量に垂れさがった庭樹に)
    (南洋のジャングルの中に生えてそうな色彩鮮やかな草花が大量に、あちらこちらと生えている、ガーデニングというより、試験農場か何かだ。)
    (規格外にでかい柴犬が柵を飛び越えてさなに飛び付いた。自分の身の丈と同じくらいの犬の突進を受け止めるさな、タフである) -- さな
  • うわっ…とと、もーさなちゃんってば危ない危ない、でも一番は嬉しいかなぁ(てへへーと笑ってゆっくりさなを下ろす巫女)
    あれ?ここ?(指を刺して確認しつつ)む、むむ…!なんだろう、見たことがない植物が一杯…!みうちゃんこれとか、知ってる?
    って!でっかい犬ー!?(その突進に負けない小さな幼女を見て)…意外と強いかも、ね、ねえ、さなちゃんの家の犬?
    -- ヒメカ
  • ああっ ヒメカが一番の座を取っちゃったー…!? 憎いね、憎いね〜(くすくす笑いながら微笑ましい様子を見守る)
    ここが…さなちゃんのお家……? 確かにジャングルだ……(若干ぽかん) ううん、私も見たことないのばっかりだよー… ただなんとなく南国っぽいって思うくらい…(ヒメカに首を振って)
    大きいわんこ…!?(一瞬身構えてしまうが二人はとっても仲良しだった)び、びっくりした…
    さなちゃん、このこの名前はなんていうの? -- みう
  • 黒豆っていうの
    (黒くもなければ豆でもない巨大柴犬をおんぶするさな。さなの頭の上に柴犬があごを乗っけて二人をみる)
    (扇風機のごとく回転するしっぽは大歓迎の証だ。おんぶされてるせいで、まるで、さながしっぽを振っているようにも見えた。) -- さな
  • やあいらっしゃい!娘が大変お世話になったようでありがとう!
    (やや背の高い男が両手を広げて玄関から飛び出した。パパー!と叫ぶさなが犬を放りあげた。犬はバク転して着地した。)
    (今度はさながパパに抱きついておんぶされる。短い黒髪に眼鏡、いい体格だが、ジャガーと死闘を演じるようには見えない)
    (どちらかと言うと肉体派な研究者といった風貌だろうか) -- さな父
  • 黒豆ちゃんかぁ、そのネーミングセンスはきっとパパさんのだね、というか…重くないそれ…(たははと笑ってさなを見る巫女)
    でも犬が出て来たということは…うわぁ!あ、あはは、さなちゃんからお招き預かってました、こんにちは!
    な、なんていうのか、その、さなちゃんはパワフルですねー…(あの大きい犬放り投げてるよ…)というより、日常茶飯事みたい…?
    (ありとあらゆることに圧倒されてる巫女だ)
    -- ヒメカ
  • …大きいのにくろまめなんだ…………ふふっかわいいね!(さなの頭に顎を乗せている様子は二人の仲良し具合を示していて、見ているだけでえがおになってしまう)
    撫でても大丈夫かな…(巨体に恐る恐る手を伸ばしてみたところでさな父登場、思わずビックリして姿勢を正した)はいい!! お招きいただき有難うございま………あれ、ワイル…(ドダンディじゃないと声に出すのは堪えた) -- みう
  • すごいなーさな!とってもかわいいお姉さん達とお友達になれてよかったじゃないかハッハッハ!どうも、さなの父です、気軽におじさまとか呼んでくれてかまわないよ
    (アロハシャツに白衣のお父さんがさなを肩車しながら、二人に笑いかける) -- さな父
  • しかもおねーちゃん達魔法少女なんだよ!すごいんだよ!
    (さなの父に続いて玄関から女性が顔をだす。ヒメカとみうにやさしく笑いかけると。はしゃぎまくる父娘に早く中に入ってもらってと促した。) -- さな
  • お、おじさま…!?(とても呼びなれない言葉を何度か反芻して)…は、はい!ヒメカと言います!始めましてさなちゃんのパパさん!(諦めた巫女)
    それにしても、凄いラフな格好だよね…(みうにぽそぽそ)あ、あはは、魔法少女って言われると、ちょっと照れちゃいますねー
    …わ、凄い綺麗な人…あれはさなちゃんのお母さんかな?(促される父娘に続いててくてくと中に通される)
    -- ヒメカ
  • はいっ えっと、みうです よろしくお願いします、おじさま(ぺこり 素直に飲み込む)
    (面白いお父さんに、優しそうなお母さん(に思えた) 少しだけ羨ましそうにさなを見た)
    ねえヒメカ、とっても素敵な家族だね ……ちょっと格好は変わってるけど(ぽそぽそヒメカに返しながらも案内に従いついていく) -- みう
  • (ふたりに続いて黒豆も家の中にはいっていく)
    (家の中は入ってすぐ居間兼ダイニングキッチン、テーブルの上にはお寿司とターキーとなんか赤い鍋とパスタその他諸々がででーんと、和洋南折衷の卓上多国籍状態だ)
    なにが好みか分からなかったから、とりあえず色々作ってみたわ
    (キッチンからミトンをした手でさなの母とおぼしき女性がナンをお盆にのせてもってでてきた。)-- おばちゃん
  • ヒメカちゃんにみうちゃんだね、よろしくね!
    (ひょいっとかがんで、さなを肩車したまま、さなの父も戸を潜った。) -- さな父
  • んーん、おばちゃんはママじゃないよー(肩車から降りたさなが、ヒメカをこっちこっちと席に引っ張りながら言った。) -- さな
  • うわぁ…やっぱり私の家とは全然違うや(後ろをついてくる黒豆をみながら)お、おお!凄いなにこれ!お寿司まであるっ!
    こ、これお一人で作ったんですか!?わぁ…って、さなちゃんのお母さんじゃないんだ(ひっぱっれながら席に着く巫女)
    あはは、よろしくお願いします、ちょっとお友達になっただけなのに、こんなにもてなして貰って良いのかな…?(瞳きらきら目移り)
    -- ヒメカ
  • すごおい………ターキーに、お鍋にパスタに……?(寿司のことは知らないらしい)こんなに沢山、ありがとうございます
    (いそいそとさなとは反対側のヒメカの隣に座り)
    あれ、お母さんじゃなかったんだ… お料理上手ですね…!(ヒメカと一緒にきらきらと目を輝かせ) -- みう
  • 娘の恩人には当然のおもてなしさ!ああ・・・さなの母は、さなが小さいころにフィールドワークに出ていた南方でね・・・
    (サイドテーブルの写真の上に赤ん坊を抱いたさなの父とさなによく似た女性が写っている)
    でも大丈夫!彼女は私の胸に!この背中に! -- さな父
  • 「「ひとつになって生き続ける!」」(さなとパパの声がハモった。両こぶしを突き上げるさなの後ろに腕組みして立つ父が居る、キメポーズである)
  • ごめんねー変な兄貴と姪っ子で、私はこいつの妹なの、あとさなちゃん、お姉さんって呼んでよね!
    (苦笑いするさなのおばさ・・・お姉さんだ) -- おばちゃん
  • 恩人だなんて、そんな大層なことしてないですってば!さなちゃんがどう言ったのかは分かりませんケド…(たはは)
    い、いけない、思わずギガドリルしてしまうところだった…っ!い、いえいえ、仲のいい親子で凄くいいと思いますっ!
    奥さんも綺麗な人だったんですね、ご飯ありがとうございますおb(瞬間目を逸らす)おねえさん!(早速いただきますする巫女)
    -- ヒメカ
  • 息ぴったり………(普通なら聞いちゃいけないことを聞いちゃったかな、と反省する所だが決めポーズを見せられたらそんな気分も吹き飛んでしまった)
    (代わりに盛大な拍手を二人に贈る ぱちぱち)
    なるほど…おじさまの妹さんだったんですね
    じゃあ私もいただきます!(そして小声でヒメカに聞く 寿司をこっそり指差して「あれなあに?」) -- みう
  • わたしも食べるー!(ヒメカの横の席に座るさな、すこしテーブルが高いため、椅子にクッションを敷いている、「父謹製」とじつにわかりやすい愛情表現がなされていた。)
    (そして好きなものあったら追加するからどんどん食べてねーという、さなのおばさんのいい笑顔である) -- さな
  • そりゃそうだ、さなの母親だからね!あ、みうちゃんお寿司がいいかい?
    (お寿司を皿にとって渡す父)
    それにしても、さなが悪い人に襲われたって聞いたときも驚いたけど、助けてくれたのがこんなにかわいいお嬢さん方だったなんて -- さな父
  • これはお寿司って言って私の故郷の食べ物だよ、ずーっと東の、お魚とかをご飯の上に乗せて…食べてみれば分かるよ!(からしの事はおしえない悪い笑顔)
    はーい、ありがとうございますお姉さん!さなちゃんは何が好きなのかな、パスタとか、あるいはパンとか?(チーズをつけて)
    やだなぁカワイイは余計ですよ、でも最近はちょっと物騒ですからねって、それ私も食べるの!そんなに取ったらあぁぁ!(仁義無き争奪戦を繰り広げる巫女だ)
    -- ヒメカ
  • !(聞くつもりで指差したのをほしがっていると勘違いされてしまったのだろうか とにかく笑顔で受け取る)ありがとうございます
    (ヒメカの説明を聞いて 意を決して食べてみる)
    (もぐもぐ) あれ、なんか、ぴりぴりするものが中に〜〜…!?(ヒメカに訴える)
    わ、私は何もしてなくて…えらいのは、ヒメカですよ(友達のことを誇らしげに)今はちょっと…ご飯に夢中になっちゃってるみたいですけど…(修羅と化したヒメカをみて笑う) -- みう
  • あはは!早い者勝ちー(ヒメカと争奪戦繰り広げる食欲にこの上なく忠実なさな。盛り上がるテンションに乗じて黒豆まで参戦してる)
    にぎやかすぎる宴会に、やれやれと、苦笑いするさなのおばさんが、みうにジュースを差し出した。) -- さな
  • ヒメカちゃんはさなととっても気が合いそうな人でお父さんうれしいよあはは!
    いやいや謙遜することないよーさなの友達になってくれるってことがとっても嬉しいんだ
    よき出会いは何にも勝る宝物さ、そうして強く成長してくれるんだ --- さな父
  • うんー!私おっきくなったらヒメカおねーちゃんみたいな魔法少女になる!
    (まるでやんちゃな坊主みたいに口の横にソースつけながらさなが言う) -- さな
  • え、お父さんのお嫁さんになる件はどうなるの? -- さな父
  • うーん・・・? -- さな
  • さなぁー!?(首をひねるさなにマジ泣きしそうな父。スルーしていいから、とおばさんがヒメカとみうににこやかに笑いながら言った。) -- さな父
  • かかった!それはカラシって言うからーい調味料、でもその辛味が美味しいんだよね(ぴりぴりしてるみうを横目にお寿司もぐもぐ)
    く、黒豆ぇ−!?ちょっとさなちゃん、ちゃんと躾しないとダメでしょ!え、えへへ、私なんかが友達になって良いのかなーって今でも思うんですけど(その隙に取られて絶望しながら)
    だといいんですケド、なんだか余計なことを目指させちゃったようなー…(魔法少女とお嫁さんは両立できるよ!と囁く悪い巫女、そんなこんなでご飯は続くのであった)
    -- ヒメカ
  • (食事というかともかくハチャメチャな宴会が終わったころには陽も傾いていた。テーブルの上には暖かな湯気の立つお茶がある。)
    (はしゃぎ疲れたさなはソファーの上で父に膝枕されて寝ている。その足元で黒豆も大きな体を伏せて、時折耳をピクピクとうごかす。)
    今日は本当にありがとう、普段は二人と一匹だけだからね、さなも大喜びだったよ(大きな手がさなの細い髪をやさしく撫でる、キッチンの方からは後片付けをする音が聞こえる。)
    それで、聞きたいことがあるんだけど、いいかな? -- さな父
  • (すっかり満足した、と顔に書いて温かい湯のみを両手で転がすように)はふー、美味しかったぁ…(何度目かわからない感想を口に漏らす)
    いえいえ、私こそこんなにたくさん美味しいもの食べされてもらって…お礼を言うのはこっちだよねみうちゃん(と同意を求める巫女)
    はい、もちろん!正直には答えますけど、信じてもらえるかどうかは(お任せするしか、そんな表情だ)
    -- ヒメカ
  • うーん…いっぱい頂いちゃった……ごちそうさまです
    うんうん、美味しかったよね
    (何を聞かれるんだろうと若干ハラハラ)知っている限りはちゃんと応えます…! -- みう
  • あ、ごめんごめん、そんなに緊張しないで貰えると助かるなー、さなは悪い嘘をつくような子じゃないからね
    最初に話しを聞いた時は驚いたけど、何か大変なことがあったって事は分かる、だから本ッッッ当にありがとう!(力を込めたお礼の言葉とともに頭をふかぶかと下げるお父さん)
    ただ、どうしても心配なんだ、さなに何があったのか・・・私はどうしてもこの娘を守らなくちゃいけないからね
    たった一人の娘だし、本当なら生まれてくるはずだったさなの弟妹を守ってやれなかったって、苦い経験があるからさ、だから私にできる精一杯の事を知りたいんだ
    (辛い過去を語るにしては決して重い口調ではない、受け入れがたい事を受け入れ、残された大切な物を全力で守ろうと、彼なりに苦悩した結果の穏やかさであろう) -- さな父
  • あ、頭を上げてくださいってば!結果的にはさなちゃんを助けられましたけど、万が一なんていうことも有り得たかもしれないですから…
    (みうと顔を見合わせて)簡単に言うと、魔女という悪い存在の使い魔に魂を狙われた…と言うことになります
    私とみうちゃんはその魔女と戦う魔法少女、らしいんですけど…まだいま一つピンと来なくて、ただ逆にさなちゃんを巻き込んでしまった、とも言えなくも無くて
    なので本当はこうしてご馳走してもらう事なんてしてないのかな、とも思ったり…あー、うん、上手く纏められないんですけど、そんな感じで(てへへと笑い、強いんですね…そう呟く)
    -- ヒメカ
  • そうです、頭をあげてください…!!(わたわた)
    ヒメカの言うと通りで…私達は魔女と戦っていますが……私たち自身にも分からないことが多かったりもします
    (ただ、さなはとても大事にされていて……守らなきゃ、と強く思った)
    (実際にその場にいたわけでもないので多くはヒメカに任せ、簡単にフォローを入れる程度にしている) -- みう
  • さなの話しだと、ヒメカちゃんの所に行った帰りに、気が付いたら絵本の中みたいな怖い所に居て
    襲ってきた黒くてこわいおばけと悪い人をヒメカちゃんがやっつけてくれたという話しだったんだが・・・ふむ、魔女のしわざで、分からないことが多い、か・・・ということは・・・
    (難しそうな顔をして考え込む)
    君達自身もとても危険な思いをしてるってことなんだね?
    (ヒメカのせいでさなが巻き込まれたんじゃないか、と普通の親なら思うところかもしれない。だがさなの父はそうしない)
    (娘の信頼した相手を、父もまた信頼に足るべき相手として見ているのだ) -- さな父
  • そう、なります…魔女の使い魔は本気で襲い掛かって来て、事実危ない目には何度か(所在なさげに湯のみを弄び)
    冒険者もやってる以上危なくないということは無いんですけどね、能動的に襲ってくるのが違うと言えばいいのかな…
    なので正直さなちゃんの反応はびっくりしました、あの年の子供なら普通は恐がって近づいてこないと思うので(寝てるさなを見守る巫女だ)
    -- ヒメカ
  • (あまり使い魔について話しても不安を与えてしまうだけなのでこちらも所在なさそうに髪の毛を弄ったり)
    危ないこともあるけれど……魔法少女が切欠で新しいことを知ったりも、できたので…えっと、悪いことばっかりではない…と思っています -- みう
  • (どことなく所在なさげな二人、微妙に空気が重い、やおらさなの父が立ちあがった。)
    ようしわかった!娘の命の恩人のために何もしないのはダメだな!男として!父として!私も君達に協力しよう!
    (にゃーと寝ぼけておきあがるさな、と黒豆)
    娘を怖がらせる奴は許せんし、娘の友達も家族のようなものだしな!(寝ぼけるさなを抱きあげてガッツポーズ)
    困ったことがあれば、私がなんでも力を貸そう!それに・・・かわいいさなが側にいると思うと、やりがいも湧くだろう?
    (親ばかである) -- さな父
  • やれやれ、親バカ炸裂だわ・・・この子らの都合も考えなさいって、でも私も協力するわ、かわいい姪っ子の恩人だしね -- おばちゃん
  • (急に立ち上がったのを見てびくっとなる巫女、そしてその後の言葉を聞いてさらに困惑する)
    え、えっ、えー!?きょ、協力って危ないってさっき言ったばかりなのに…っ!
    い、いえその気持ちはすっごく嬉しいんですけど、そ、そりゃあさなちゃんが応援してくれればやる気倍増…じゃなくて!
    あの、いいんですか?本当に?(さなパパとおbお姉さんの顔を交互に見て)ありがとうございます!(ぺこりと頭を下げる巫女)
    -- ヒメカ
  • え………?(まさかこうくるとは。 意外も意外だった)
    (ヒメカにぽそぽそ)なんだか不思議な方向に…………って、いいの、協力してもらっちゃっていいの……!?
    (慌てふためくもう一方の魔法少女) -- みう
  • 心配ではあるさ、私には特別な力も戦う力もない・・・それでも大人で、父親なんだ・・・それによくわからないけど、危ないから近づかないでくれなんて言ったら、きっとさなに怒られてしまう
    だからお父さんにどーんとまかせなさーい!!(拳を突き上げるさなパパと、おーっと寝ぼけながらそれに合わせるさなとあくびする黒豆)
    それじゃあ、とりあえず今日は遅いし泊って行きなさいな、大丈夫、おうちにはちゃんと連絡しといてあげるから!女の子同士で親睦を深めるといいさ!(やれやれ、とまた苦笑いするおばちゃん) -- さな父
  • おぉ…これが大人なんだね(何故かジーンと感動)って、え、え?お泊りって私何も用意してないし!
    流石にそこまでご迷惑を駆けるわけには!さ、さなちゃんもなんとか言っ(キラキラしてるさな)えー…!(手を取られて諦めた)
    じゃあご好意に甘えさせてもらいます…ああ、今日はぐっすり眠れるかな…(質問攻めにされそう、と言う顔でみうを見て手を引かれていく巫女だ)
    -- ヒメカ
  • ……おとうさん、って、こんな感じなのかなぁ…(ぽつり)
    お泊りまで、本当にいいんですか……!?(とかなんとかいいつつちなに連絡を入れてお泊りしていった)
    (ヒメカの予想通り、夜通しで会話に花を咲かせるのでした) -- みう

【フィル:貴族の召使2】 Edit

  • 【フィル:貴族の召使2】

    •   両側の雑木林がトンネルのようになって折り重なって、星灯り
      を遮る真っ暗な参道の石段を夜闇にすら紛れぬ黒い塊が疾風となって走った。
      木々を大きくさざめかせ巨大な塊はそのまま蔵瀬神社の本殿へと突っ込んで行く
        スラリと障子が開いて、ランタンの明かりが大きく揺らめいた。
      戸口の梁につっかえながら窮屈そうに、背が天井を突きあげんばかりの巨大な黒犬が
      座敷の中に頭を突っ込んだ。
       「ありがとう、えな、さあ・・・もう大丈夫ですよ」
        えなと呼ばれた長い黒髪の少女は、燃えるようにゆらめく、ふさふさの
      毛並みの大犬の頭に座って、にこにこと笑っている。
        そうして犬の毛の中に埋もれもがいていた金髪の少女・・・フィルが一足先に畳み
      の上に降りたあきらに引っ張り出されて、尻餅をついた。
        えなが声を立てて笑い、黒い大犬は窮屈そうに伏せをしたまま鼻を鳴らした。

      *
        猫が掻いたような三日月が冴える夜だ。あきらに頼まれるまま、みう達を
      襲ったフィルが、逆に返り撃ちにされ、あわやフルボッコの寸前で助け出された
      ところである。あの猫屋敷に居た頃は夕暮れだったのをフィルは今になって思い出す
      すると、ズキリと腕が痛んだ。メイド服の袖の下から血が滲み出す。
        フィルの腕の傷は鋭い刃物で裂かれたものだった、深くはないのが幸いだろうか
        あきらは怪我の手当てだけを黙ってしている。あきらはあいかわらず、微笑み
      を絶やさないが、それが逆にフィルには怖かった。
        考えてみれば怖い事だらけだ、魔法少女と言った彼女達の力も常識の範囲外だし
      自分に与えられた力もおとぎ話しみたいなんて生易しいものじゃなかった。あんなに大きな
      犬だって、モンスターだとしても見た事も聞いたことも無い、なにより
      平然と、『人を殺してきてください』だなんて言える、あきらもまともじゃない。
        一体私はどうされてしまうのだろう・・・。不安が深くなると縁側でぶらぶら足を
      揺らしているえなも、表で座っている自分を助けてくれた大きな黒犬も、今は
      逆に逃げ出せないように見張っているような気がして急に怖くなった。
        この異常さに今まで気付けなかった自分も含めて何もかもが恐ろしい・・・
      けれども、それとは別の不安がもう一つあった。
        彼らのほんとうの所が何であれ、ゴミ見たいな自分にとって今は唯一よりどころで・・・
       「よくがんばったね、フィル」
        包帯を巻いた腕をとって優しく撫でながらあきらがにっこりと笑った。
        はっとフィルが顔をあげる。

      *
       「で、でも・・・私失敗しちゃって・・・その」
        なんだか心を見透かされたような気がして、あわてた、前にもこんな事が
      あったような・・・
      そう思いながら、同時に失敗しなければよかったとでも言うのかと自分で自分に
      つっこみを入れた、もし成功していたら人殺しになっていたかもしれないのに。
       「いいんですよ、フィルは私のためにがんばってくれたんだから」
      あきらが立ち上がって、座り込むフィルの頭を抱く
       「あ・・・」
        背丈はフィルの方が高いのに、どうしてか、この腕の中に居るととても力強くて安ら
      いでしまう。甘くて柔らかな暖かな場所・・・
       「フィルなら次はきっと、私のお願い・・・叶えてくれるよね?」
       「で、でも・・・」
        でも、なんだろう・・・?とフィルは思った。断る理由なんて無いはずなのに
      なんだか不安で頭がもやもやとする、人殺しは嫌だから?そうかもしれない一度失敗
      してしまったから?そうかな・・・失敗しても、あきらはこんなに優しい
      痛めつけたり、怒鳴りつけたりしない。この人のお願いなら何でも聞かなきゃいけない
      気がする・・・あきらの言葉が鼓膜を撫でる度にフィルは考えるのが面倒になった。
        だから、なんとなく踏ん切りがつかないのは、自分はやっぱり臆病だから。
      あきらに背を押してほしい、元気づけて欲しいんだと、気弱でしおらしい事を考えて
      腕の中から仔犬のようにあきらを見上げた。
        そんなフィルの頭をあきらの手が撫で、甘い言葉をささやいた。
      それは魔法、あるいは呪い、欲望を仕舞った引き戸の取っ手にやさしく指をかける行為
      あきらの最も得意とする愛撫であり、凌辱だ。
       「フィルだけが私の特別だから・・・私を信じて、怖い思いはもうさせないか
      ら・・・愛してるよ、フィル・・・」
        上気した顔で、腕の痛みも忘れあきらにしがみつくフィル。その体の上をあきらの
      小さな手が滑り、唇を吸った。

【ミユキ:魔法少女】 Edit

  • 【ミユキ:魔法少女】
    • (ミユキのすぐ横を影が笑いながら駆け抜けた。オレンジの夕日に照らされるビルの壁を誰のものでもない、何かの影だけが跳ね踊りながら) -- 2011-03-23 (水) 21:57:35
      • ……!?(のほほんと歩いていたところに不意を突くような、猛烈な違和感にとっさに振り返る。見間違いではなかった)
        (まさかこんな時間からラバー星人が徘徊……? と不穏な考えがよぎるものの、紛れもない怪異であることにすぐ気付き警戒を強める)
        -- ミユキ 2011-03-23 (水) 22:19:20
      • (地面と3階の窓の間を影がばね仕掛けの人形みたいに跳ね飛ぶ、その異様な影に気付いているのはミユキだけのようだ、道行く人は誰もソレを見ようともしない)
        (影が突然膨れ上がる、破裂寸前の風船みたいなまんまるになり、一部が裂けてとうとう亀裂が走ったように見えた瞬間。それは亀裂ではなくて開いた口で、斜陽に照らされて長く伸びた少女の影にくらいつこうとしている) -- 2011-03-23 (水) 22:27:28
      • んー…?(…何をしているんだろう。飛び跳ねる姿は楽しそうであり、無邪気にすら見える)
        (無害な妖怪な何かかな…?と思いかけた瞬間の変貌に背筋に悪寒が走り)
        …ってうわあちょっと!?(何かまずい、と本能的な危険を感じ、咄嗟に自身の影を逃がすように身をかわした)
        -- ミユキ 2011-03-23 (水) 22:35:23
      • (バチンッ 空ぶった影の牙が閉じた瞬間、鳴り響く破裂音。それを合図に景色が一辺した、夕景は消え去り、水槽に沈殿した藻の色で足元から頭上まで)
        (そして遥かに広がる地平の先まで全部塗られた場所にミユキを一人立たせる。そこには鳥かごが浮かんでいた、大量に真鍮・鉄・金・銀・あるいは木製の形も大きさも様々な、丸い・四角い・筒・円盤・まっすぐな・あるいはひしゃげて)
        (広大な空間の中を泳ぐようにゆったりと浮かんでいる)
        お久しぶりです、といっておきましょうか -- 2011-03-23 (水) 22:50:16
      • ……これは(暗い色の世界。景色は違うが、覚えのある空気……そして覚えのある声。間違いない)
        そうだね。久しぶりだ…(魔本を翳す。光とともに無数のページが飛び出し、周囲を回ったかと思うと体の各部に張り付き衣装のパーツを形成)
        (仕上げに首の後ろに手をやって伸びた髪をばさりと流し)……あれから見かけないから、心配したよ?
        (もはや変身にも慣れたもので、流れるような動きには無駄がない。そもそもポーズ自体無駄だとは言ってはいけない)
        -- ミユキ 2011-03-23 (水) 23:10:09
      • (メイド服を着た金髪の少女がいた、背丈はミユキよりすこし高いがツインテールにした髪が幼さを感じさせる・・・しかし胸は特盛りだ)
        顔・・・傷が残らなくてよかったですね?
        (少女の手にした鞭が地面を打った。無数に伸びる黒い帯に少女の体は包まれ、メイド服がほどけて、手に脚に腹に胸に、黒い帯が絡まり巻きつき、あらたな衣装となって編み出された。)
        今度は消えないようにしっかり刻んであげますよ
        (白いチャイナドレスのような衣装、あの時、みう達を襲ったのと同じ、少女の変身した姿だ) -- フィル 2011-03-23 (水) 23:26:04
      • 頑丈なのが取り得ですから。(手の中に十字架を形成し、中心部を握ると前に構え)
        何度やっても同じことだと思うけど……やれるものならどうぞ!(やはり人間相手では躊躇いがあるらしい。こちらから先に攻撃する気はないようだ)

        ミユキ。わざわざ来たということは策があるということ……前と同じと思って油断しないように
        だいじょーぶ、わかってますって!(本当にわかっているかは怪しい) -- ミユキ 2011-03-23 (水) 23:38:42
      • ふふっ・・・相変わらず、あなたの強がりはムカつきますね♥ 
        (フィルの腕が振り下ろされる、その手にした鞭がのたうちながら地面を抉り裂き、荒れ狂う大蛇のようになってミユキめがけて殺到する)
        (どこまでも長く長く伸び黒い鞭が、ただの一振りで全方位な乱打となって打ちつけられた) -- フィル 2011-03-23 (水) 23:45:52
      • そういう君は…相変わらず余裕がないねっ(後ろへ跳ぶ。一撃目こそ元いた地面を抉ったものの、続く無数の追撃はさほど身軽でない身にはとても避けられるものではない)
        (避けられないなら受けるのみ。とばかりに空中でそのまま十字架の盾をかざす。同時に服に入った十字のパーツが光を放ち、全身を守る力場を形成)
        (その防壁はまるで要塞さながら、すべての乱打を弾き返しその身に傷ひとつ許すことはない……ように見えた)
        -- ミユキ 2011-03-24 (木) 00:03:41
      • (例えヤマタノオロチのように見えようと、やはり鞭は鞭で、打ちつける空いてが打撃の通じぬ程に固ければ、その意味をなさない。)
        (早々に攻撃の手は止み、鞭がフィルの手元に戻る。)
        余裕がない?あははっ!違うよ・・・それはあなたの方・・・
        (鞭を持ったまま、フィルがターンをする、軽やかに舞う衣装の裾、黒い鞭の環が彼女を取り囲み、黒い炎となって炎上した。)
        (その炎に包まれ、フィルがさらに変身した。現れたのは長い帯のような裾を引いた鋭利な装飾が施された黒いドレスを着たフィル)
        こないだと同じようには、行きませんよ? -- フィル 2011-03-24 (木) 00:26:13
      • (攻撃の手がやんだことで防御を解きストンと着地。なぜか若干よろける)…とと。むう、かっこいいじゃないかっ……私にもああいうのないの?
        ない
        ですよねっ。…ふーむ、色が白から黒に変わるのがまたこー、確かに一味違うって感じというか(興味深げに姿を眺めつつ十字架をくるっと回し、先端をフィルに向け)
        MODE:CATAPULT
        今度はこっちが行くよ!(魔力の爆発を利用し、フィルめがけて高速で十字架を撃ち出す。その勢いは反動で足元の地面が凹むほどだ)
        (その後を追うように、同様の手段で自らも加速。二度の衝撃で完全に地面を砕きつつ、先を行く十字架をつかんでフィルに突き立てようと迫る)
        -- ミユキ 2011-03-24 (木) 00:41:10
      • ええ、どうぞ?
        (突進するミユキの目の前に突然地面から無数の針が付いた壁がせりあがる)
        (壁にしては凹んでいて、その窪みの中はびっしりと血で錆びた針・・・むしろそれは棺だった。)
        (定番中の定番な拷問具『アイアンメイデン』が凶悪な抱擁をせんと押し迫る) -- フィル 2011-03-24 (木) 00:45:59
      • え(まったく予想していなかった。当然制動など間に合うはずもなく、そのまま壁へとぶち当たる)
        (力場の守りにより棘が刺さることは免れたものの、自らぶつかりに行った衝撃は殺せるものではなく。ほんの僅かの間だが思考が止まり)

        …あらあら
        あらあら…じゃねぇー! やばいってこれー!?(気がつけばがっちりと挟まれていた。抜け出すこともできず、みしみしと防壁がきしむ) -- ミユキ 2011-03-24 (木) 01:00:15
      • わー本当に頑丈、そんなに頑張らなくても別に大丈夫、それで死にはしませんよ、あはっ、死んだ方がましなくらい痛いだけですから♪
        (ミユキを守る防壁に無数の針がギリギリと嫌な音で突き立ち、棺の蓋が無理やり閉じようと軋みをあげる) -- フィル 2011-03-24 (木) 01:08:29
      • く、ぅ…このぉ……(いくら防壁のおかげで傷付かないといっても、その分魔力は消耗する。こうして抵抗していてもそのうち力尽きて潰されるだけだ)
        りょ、りょうさん……! どうしようこれ……!?(自分では何も思いつかない。唯一頼れるパートナーの答えは)

        気合で
        気合い!? わ、わかった……はいそうですかと諦めてたまるもんかっ……!(自身を包む力場を拡張し、壁を無理やり押し広げるように範囲を大きくしていく。軋む力場と壁、どちらが耐え切るかの勝負だ) -- ミユキ 2011-03-24 (木) 01:22:13
      • 必死に抑えてるその恰好、結構笑えますよ?せーの・・・それ!
        (フィルの手にした鞭が地面を打つ、今度は巨大な石の板がミユキを飲み込もうとするアイアンメイデンを左右から挟んだ!)
        本当は上に乗せるんだけど、使い方は間違ってないですよね
        (左右から挟みこむ石の枚数が1枚2枚3枚・・・どんどん加算されていく。コミカルな光景だが、やられる方はたまったものじゃないだろう)
        (事実、ミユキを閉じ込めようとする棺までもが圧力に屈してびきびきとひび割れ始めている) -- フィル 2011-03-24 (木) 01:37:06
      • へへぇ、石抱きとはまたセンスの古風な……がぅっ!(ずん、と衝撃を伴って増える圧力にたまらず苦悶の声を漏らす)
        (ここは相手の領域。たとえ頑張ってひとつ破ったところで、次から次へと生み出され襲い掛かってくる。以前は相手の魔力切れで勝てたが、こうもじわじわと責められては)
        (…どうしようもないじゃないか。徐々に心が諦めに支配され、体力が限界に近いこともあり抵抗が少しずつ弱まっていく)
        -- ミユキ 2011-03-24 (木) 01:47:18
      • シンプルな方が効果的なんですよ、自分の骨が砕ける音、ゆっくり聞いてくださいね?
        (連なる石版が柱のように長く伸びて左右からの圧力が限界を超えた。石版同士がぶつかり合って砕け散る)
        (しかしもともと円柱状な棺を支店に挟んでいたせいで、綺麗にぺちゃんことはいかず、挟まっていた棺がミユキより先に限界を迎えて)
        (こなごなになると左右の力のバランスが崩れてミユキを放りだした。) -- フィル 2011-03-24 (木) 01:57:32
      • (放り出され、どさりと倒れる。ぺしゃんこになるのは免れたとはいえかなりのダメージだったらしく、石壁に頭を打ち付けたのか髪に血も滲んでいる)
        っ、く……はぁー…はぁー……(十字剣を支えに、ふらつきながら立ち上がり。唐突に大きく背伸び) …んんーっ…  …ふぅ。
        それで。次は何を出してくれるのかな?(垂れてきた血を拭い、最初と同じ軽い調子で訊ねる。諦めかけたことなど億尾にも出さない。きっとそういうところがフィルには嫌われているのだろう)
        -- ミユキ 2011-03-24 (木) 02:14:13
      • あら、失敗しちゃいました?くふふっ・・・絞め木に血抜きナイフ、歯抜きペンチ、焼き鏝・・・うーん
        (手品みたいに様々な拷問道具が宙に出現してはぐるぐる回ってがちゃがちゃと喚き散らす)
        どれもパッとしませんねぇ
        (大量の拷問具達が黒い消し済みとなって消えた、魔法の無駄遣い、だが今のフィルは魔力の残量を気にする必要はない、好きなように遊んでいいのだ。)
        ええ、やっぱりシンプルに行きましょう♥ 
        (パンッと鞭が地面を叩くと、呼び起されるように、フィルのスカートの大量の沢山の帯が蛇のように鎌首をもたげて・・・)
        私にはこれが一番似合います
        (一斉に鞭となってミユキを鞭打の嵐が襲う) -- フィル 2011-03-24 (木) 02:30:34
      • (本などで見たことがある形のもの、知らないけど形から容易に用途が想像できるもの、何に使うのかさっぱりわからないもの、などを漫然と眺めつつ、打開策がないか考えを巡らせる。いちいちビビってるような余裕はない)
        ……ふー…結局そうなるんだね。もう私打たれ慣れてきたよ……(こんなことなら必殺技のひとつも編み出しておくんだったな。と後悔しつつ再び防御の構え。鞭打を迎え撃つ)
        (やはり力場が鞭を阻むが……最初とは比べ物にならないほど数が多い。終わる気配も見えない鞭の嵐を前についに)
        ピキッ …とやけに響く音がしたかと思うと、右肩部分の十字パーツ中心の宝石が砕け。力場に穴が開く)
        …えっ……あぐぅっ!(強かに肩を打ち据えられ。慌てて十字盾を翳して穴をかばうも、他の宝石にも次々とヒビが入り始めた)
        -- ミユキ 2011-03-24 (木) 02:50:30
      • あははは!・・・こないだのお返しですよ!怖がっていいですよ?悲鳴上げて震えてもいいですよ、臆病者にロクは事はないですけどね!
        (一つだけでも打ち据える度に大地を抉る威力だった、フィルの黒い鞭が、今はさらに触手のように無数にある)
        (広大な世界の中を鞭が縦横に走り地面を鳥かごを粉砕した。荒れ狂う鞭の檻があたりを覆い尽くし)
        (じわじわとダメージが蓄積されていくミユキに、息を付く間も与えない程連打が炸裂する) -- フィル 2011-03-24 (木) 03:05:12
      • お返しって、私何もした覚えないんだけどなあ……あはは(現実逃避に近い苦笑を浮かべつつ、各機能をカットして防壁の維持に魔力を回していく)
        (しかし攻撃の激しさは供給を上回り、ひとつふたつと残りの宝石も砕けていき)
        くっ……、……ゃっ、……ああああああっ!!(ついにすべての防壁が砕け、なすすべもなく吹き飛ばされる。魔法少女として強化された体は原型こそ失うことはないが)
        …ぁ……く…もう……  ……っ(いつ終わるとも知れぬ苦痛に、ついに心は意識を手放した)
        -- ミユキ 2011-03-24 (木) 03:27:38
      • (防壁を失ったミユキの体に鞭の群れが束になって叩きつけられた。ドレスから伸びた大量の鞭の帯がうごきをとめて再び鎌首をもたげ、フィルに従う)
        ふふ・・・っく・・・あははははははッ!手も足も出ませんでしたね?
        (しゅるしゅると鞭がドレスの帯に戻っていく、かわりに手にした細い鞭を構え・・・)
        殺しはしませんよ、でも死んだ方がましな位痛い怪我してもらいます、次に会う時に私をみるだけで怯え出すくらいね!
        (抵抗力を削いだミユキへ容赦なく、ただ弄るためだけに鞭が振り下ろされる) -- フィル 2011-03-24 (木) 03:43:59
      •               (痛めつける宣言にも何の反応も返さない。気絶しているのだから当然だ)
        (すでにボロ雑巾のようになっている体に鞭が振り下ろされ、そのたびに血が飛び、手足が曲がっていく。反応といえば空気がもれるようなかすかなうめき声だけだ)
        -- ミユキ 2011-03-24 (木) 03:52:04
      • あははっ!黙ってればけっこう可愛いじゃないですか!
        (全身、至るところに容赦なく鞭が打ちつけられ、宙を跳ねる鞭から血が飛んだ。フィルは嬉々として鞭を振るい続ける、嗜虐嗜好なんて言葉では片がつかない、もはや狂気の域だ。)
        ふぅ・・・なんか、飽きちゃったな・・・あー裂傷だけじゃ詰まんないですよね・・・目は潰しちゃうと私が見れないし、ふふっ・・・この鼻と口と耳をそいじゃおう、ついでに手足の指も!
        みじめに怯えもがいて生きてくのに、必要ないですよね♥ 
        (フィルの鞭再び大きく振りあげられた) -- フィル 2011-03-24 (木) 04:04:17
      • ……         ────さすがにそれは勘弁してほしいわね(唐突に。むくりと起き上がる)
        (骨は折れ、神経と筋肉は断裂し、起き上がれるような状態ではないのだが。なんてこともないとばかりに平然と立ち)
        貴女もそうなったら困るでしょう。ねぇ?(空ろな瞳がじろりとフィルに向けられた)
        -- ミユキ? 2011-03-24 (木) 04:14:49
      • なぁんだ・・・起きてたんですか?
        (ドレスの帯が地面につきささり起きあがったミユキから距離を取る。いや起きているはずは無い、そう直感して再びフィルのドレスの帯がざわざわと長く伸び始めた) -- フィル 2011-03-24 (木) 04:20:17
      • ”私”はずっと起きていたわよ? 貴女が”この子”を痛めつけていた間もずっと、ね。…ちょっと失礼(口の中に血が溜まって喋り辛いらしい。ぺっと吐き捨てると、折れたままの腕で口を拭う)
        貴女がこの子を打った回数も、その強さも、すべて見ていたわ。まったく好き放題してくれて…それをそのまま返してあげようかしら?
        悪い魔法少女なら、火炙り、水責め、尋問椅子ってところかしら…貴女は何が好き?(意趣返しをするつもりなのか、先ほどフィルがやっていた仕草を真似て考え込む素振り)
        …ああ、そうだったわ。(ぽんと曲がった手を打ち)鞭が好きなのよね?(突如フィルの周りにいくつも本が浮かんだかと思うと、次の瞬間一斉に開き中から飛び出した鎖がフィルを拘束せんと殺到する!)
        -- ミユキ? 2011-03-24 (木) 04:45:31
      • (ミユキの体を使って話す誰かをじっと睨んで、苛立たしげにギリッと手の鞭を引っ張った。)
        (豹変したミユキの様子に僅かでも、恐れを感じた事に激しい怒りが湧きだしてくる、恐れ怯えるか弱いゴミみたいな自分はすでに捨てたはずなのに、と)
        (一度苛立ちに火がつくと何もかも腹立たしい、真似されるのも、さんざん痛めつけてやったのに平然としているところも・・・)
        (殺してしまおう、あきらには絶対に殺してはいけないとは命じられてないのだ。鎌首をもたげる鞭の群れが再び動き出そうとしたところで・・・)
        ・・・っち!
        (ジャラジャラと鎖がフィルの体を縛り付ける!だが、すでに放たれた鞭達はフィルが動けなくとも、再び暴威を纏って攻撃を再開する) -- フィル 2011-03-24 (木) 05:02:04
      • その短気な性格は直した方がいいわよ(す──と腕をあげると、周囲を守るように無数の本が現れ、ページを開いて鞭を受け止める。いや、受け止めているのではない)
        (どうやら本の中は別の空間に繋がっているらしく、鞭の先端は勢いを殺されることのないまま中に飲み込まれてゆき。そして空間の繋がる先は)
        ……これもお返しするわね?(フィルの背後。いつの間にやらそこにも浮かんでいた本がゆっくりと開かれる)
        -- ミユキ? 2011-03-24 (木) 05:16:57
      • うっさい、ボロクズみたいな恰好でべらべらしゃべんな気持ち悪い!・・・ッがはぅ!!
        (ドレスの帯から伸びた鞭が軌道を変えよう大きくうねりをつけた所で バチンッ! 響く渇いた破裂音、背に鞭を受けてフィルは思わずのけぞった)
        -- フィル 2011-03-24 (木) 05:22:43
      • 気が強いわねー。そういう子は嫌いじゃないわ。どこまで威勢が持つのか楽しみだもの
        でも、抵抗されるのは面倒だし、こっちもあまり持ちそうにないから…残念だけどゆっくり楽しむ時間はないのよね(四肢を拘束している鎖が締め付けを強め、千切れるかと思うほどの強さで巻き上げられる)
        とりあえず、折られた手足の分かしら。殺しはしないから安心しなさいね?
        -- ミユキ? 2011-03-24 (木) 05:31:06
      • あぎぃッ・・・!!
        (軋みを上げる鎖に手足の付け根がぎしぎしと鳴った。硬質化した触手のような鞭が鎖を打つ、だが切れ無い。)
        (拘束されて手も足も出ない・・・こうなってしまうと、感じずにはいられない、フィルは元々とても臆病だ、だから必死になってそれを否定しようとするが)
        (どうしても・・・恐怖がじわりとその胸のうちに広がり、震えが走った) -- フィル 2011-03-24 (木) 05:39:33
      • ふふっ、いい顔ね…さて。貴女……人にこれだけのことをしたってことは、自分がされる覚悟も当然あるのよね?
        ないなら今決めなさい。痛いって泣くくらいじゃ済まないわよ?(胸のクリスタルから鎖を発生させて引き出し、鞭の代わりに振るう。一発二発とフィルの体を打ち据え)
        えー……っと。何発返すんだったかしら、もう忘れちゃったわ。ま、とりあえず二度と襲ってくる気が起きない程度には痛い思いしてもらうからねー
        (言葉は軽いが、振るわれる鎖は重くまったく容赦がない。もちろんフィルの振るう鞭とは比べ物にはならないが、痛みを与えるのには十分だ)
        -- ミユキ? 2011-03-24 (木) 05:54:13
      • あぐっ!・・・痛ッ・・・ぎっ!!・・・はぁっ・・・がはぁっ・・・!
        (触手のように動く鞭の間隙をついて迫る鎖がフィルの体を一発また一発と打つ、腹を深く打たれたとき、思わずえづいて胃液を吐いた。)
        (力は十分に残っていた、だのになぜか手も足もだせない・・・それが恐怖のせいだと分かると、暴力におびえて縮こまるしかできなかった弱い自分と今が重なって見えて・・・)
        ぐっあぅ・・・!
        (一発が顔面を抉りぼたりと血が首筋に流れ出る。ぎりっと歯を食いしばった。また一瞬の間を開けて迫る苦痛に耐えるためではなく)
        怖くなんかない・・・私はおまえなんか・・・怖く・・・無いっ!!
        (鞭の群れが一斉に上へ伸びる、伸びてぶつかり合い、真っ黒な塊となって全く別の形を取る。)
        おぁあああありゃぁあああああああああああああ!
        (拘束する鎖めがけて打ちおろされたのは巨大なギロチンの刃!凄まじい重量と速度で一直線に振り落とされる) -- フィル 2011-03-24 (木) 06:15:46
      • …あらあら。弱いもの苛めしか能がないと思っていたけど…意外と根性があったのね。見直したわ(ほおーっと感心したような声をあげてギロチンを見上げ)
        ガキッと耳障りな音とともに鎖が断ち切られ、四肢に絡み付いていた物も蒸発するように粒子となって消滅する。フィルの拘束は完全に解かれた)
        でも……だったらそれを私に落とせば良かったんじゃないかしら? せっかくのチャンスだったのに。結局貴女は逃げることしか考えられないのよね(おそらくは距離の問題だったのだろうが、それを承知で意地悪く挑発。強気から出た行動を弱気に摩り替えようとする)
        -- ミユキ? 2011-03-24 (木) 06:40:09
      • (フィルが、ぎりっと睨みつける、だが言い返す言葉は無い)
        鞭で打たれるのは大嫌い、あなたの事なんかどうでもよくなるくらい大嫌いなの
        (ガシャガシャと耳触りな音を響かせて巨大なギロチンが解けて、黒い帯にもどっていく。フィルが後ろへ下がるとその姿が無数の黒い帯に包まれて消えた。)
        (ガラスの砕ける音がする、一瞬にして異様な暗い世界は砕け散り、夕日の通りにミユキだけを残して何もかも消えうせた。) -- フィル 2011-03-24 (木) 06:50:11
      • ……逃がしてしまったわね。ま、続きはまた会った時にとっておきましょうか
        ……
        …………はっ、名乗り忘れた! 私も一度やってみたかったのに…!
        …はぁ。器はここまで壊されるし散々だわ…ていうかこれもう死んでないかしら…?(とりあえず治療のためにもとぼとぼと帰路に着く魔女であった)
        -- ミユキ? 2011-03-24 (木) 07:10:11

【キャロット:魔法少女】 Edit

  • 【キャロット:魔法少女】
    • (失敗続きでしょんぼりなメイドさんが前をみずに歩いてる) -- フィル 2011-03-26 (土) 02:04:45
      • あのこどうしたんだろう?(気になる様子
        そこのあなた!!!!元気がなさそうですけど何かあったんですか!!!!!??!?!? -- キャロット 2011-03-26 (土) 02:12:33
      • うへぁああ!?ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!(びっくりして電柱の陰に隠れて謝る金髪ツインテメイド) -- フィル 2011-03-26 (土) 02:16:24
      • 怖がらなくても大丈夫!!!!!なんか元気なさそうな人はほっとけません!!!!
        というわけでお友達になりましょう!!!!!!とりあえず私のうちへいきましょう!!!!!(強引に手を引っ張る) -- キャロット 2011-03-26 (土) 02:18:08
      • ぇぇええ!?ちょっちょっとまってください!知らない人のおうちに行ったら怒れちゃいます!っていうかあなた誰ですか!?
        (泣きそうな顔で抗議するけど、手を振りほどく度胸もないヘタレ巨乳娘がずりずり引っ張られる) -- フィル 2011-03-26 (土) 02:22:27
      • (森の近くの一軒家。それなりに悪くない住まい)
        とりあえずこれでも飲んでください!!!!はちみつレモンティですよ!!!(カップを置く)
        自己紹介が遅れました!私はスーパー美少女魔法少女キャロット☆メディルです!!!!!
        貴方のお名前はなんて言うんですか!!!!!?!?!?! -- キャロット 2011-03-26 (土) 02:28:12
      • あ、あれ!?あれれぇぇ!?(あれよ、あれよとギャグ漫画のテンポで家に連れ込まれて、びっくり)
        ど、どうも・・・私はフィル・ドギーテイルと言いま・・・ッ!?(魔法少女と聞かされて2度びっくり)
        (瞬間、フィルに電流走る。罠!?すでに敵の術中!・・・じゃあ、これ飲んだら死ぬ系の毒!?でも飲まなくても死ぬ展開!?)
        (カップ両手で持ったまま固まった) -- フィル 2011-03-26 (土) 02:35:13
      • フィルちゃんですか!!!!かわいい名前ですね!!!!(すごいニコニコしている)
        はちみつとレモンティとちょっぴりのお砂糖。これが生み出すハーモニーがステキですね!!!!!(自分にもカップに注いで飲み始める)
        あれ?フィルちゃんはレモンティ嫌いだった・・・? -- キャロット 2011-03-26 (土) 02:40:40
      • (飲んだーーーー!?ど、毒じゃないのかな・・・)
        い、いえ!そんなことないです!ちょっとびっくりしてただけですよ!
        (ビビリながら意を決して飲んだ、人の言う事に逆らうのが怖いのもあるが、それ以上に食べ物への執着が強いのだ、食いしん坊なのである)
        んっ・・・あ、おいしい・・・ -- フィル 2011-03-26 (土) 02:45:30
      • 美味しい?よかった!!!(にぱーっとわらう)
        あ、ごめんね・・・私声が大きいから・・・びっくりするよねてへぺろ☆(・ω<)
        フィルちゃんすごい寂しそうだから私とお友達になりましょう!!!友達といれば幸せだよ!!!!!!(ガッツポーズで力説) -- キャロット 2011-03-26 (土) 02:50:37
      • う、うん・・・(釣られ笑い)
        え、あ・・・さ、さびしかったわけじゃなくって、そのあの、最近なんだか失敗ばっかで落ち込んでただけというか・・・あ、あってすぐお友達って言われてもぉ・・・そ、それにあの・・・キャロット・・・さん、ま、魔法少女・・・って?
        (キャロットの事は何も聞かされていないが、もし彼女が本当に魔法少女なら・・・フィルにはやらねばならないことがある、それは何よりも大事な命令) -- フィル 2011-03-26 (土) 02:59:46
      • 失敗するのはつらいよね・・・でも大丈夫!!!!乗り越えていけばいいんだよ!!!!!
        魔法少女は魔法少女だよ?いつからかわからないけど、私は魔法が使えるようになりました!!!!すごい!!!?!?!!?
        これでみんなを幸せにするんだよ!!!!だって魔法少女はみんなのために戦うんだ!!!!!(疑いもせず宣言)
        あ、でも私よく変って言われるし・・・いやなのかな・・・?ちしょっと心配そうに見つめている) -- キャロット 2011-03-26 (土) 03:03:25
      • (元より、冒険者でもなんでもないフィルは魔法が使えるとなれば、やはりそういう事か・・・と耳の黒いピアスを握ろうと・・・)
        (むにゅりと耳たぶを握る、確認ためもっかいむにむにする・・・無いッ!変身するための鍵が!フィルは3度びっくり)
        す、すごいと思いますよ!?だってほら、変身とかできるじゃないですか!私とかほんッと、とりえとか全然だから、マジ尊敬します!
        (やっべー!絶体絶命だー!っていうかどこで落したの私ー!?と心汗を心ダムが決壊せんばかりに流しながら取り繕う) -- フィル 2011-03-26 (土) 03:10:45
      • え、でもフィルちゃんすごくかわいいよ?髪の毛も綺麗だし・・・うらやましいなぁ!!!!
        うん、変身も出来るんだけどいつでも誰かを助けられるように変身しっぱなしなんだ!!!!臨機応変!!!!!
        あれ?フィルちゃんすっごいあせかいてるよ?
        !!たいへん!お風呂入らなきゃ!!!!!汗流さなきゃ!!!!(お風呂に引っ張っていく) -- キャロット 2011-03-26 (土) 03:14:51
      • え?あ・・・か、髪ですか?(罵声を浴びせられることはあっても褒められる事は最近までほとんどなくて、すごい照れる)
        (どうしよう・・・すごくいい人なのかなぁ・・・と思ってしまった。フィルの心根はとても幼い。)
        ・・・変身しっぱなしって常時臨戦態勢ですかー!?って、ひゃぁああまたぁあ!?(言い切る前にハイテンションに引っ張られる) -- フィル 2011-03-26 (土) 03:24:58
      • (場面変わってバスルーム。すでに二人はすっぽんぽんである)
        えへへー洗ってあげるねー(シャンプーを少量つけて)
        わーさらさらだー!いいなぁ、私くせっ毛だからウェーブしちゃうんだよねー(ごしごし) -- キャロット 2011-03-26 (土) 03:28:43
      • うう・・・もう展開が早過ぎてわけがわかりませぇ〜ん・・・(いろいろ諦めて拾われた仔犬みたいにごしごしされる、金髪巨乳メイド)
        私は少しウェーブしてた方が可愛いとおもいます・・・けど・・・あ、あの、勝手にお風呂使ったりしておうちの人に怒られたりしませんか・・・?
        (遠慮した、というより、この街に来るまで入浴等は贅沢なことだと思って育ったような娘なのである) -- フィル 2011-03-26 (土) 03:37:49
      • この激動の時代展開が早くても気にしちゃだめだよ!(お湯でざばーのあとリンスも+)
        大丈夫、ここは私のおうちだから怒ったりする人いないよ?だって私がいいって言ってるから!(へちまスポンジに石鹸ぬりぬり)
        でもねー、お手入れ大変なんだよね、くせっ毛だと。髪型もあんまり変えられないしねー(背中ごしごし) -- キャロット 2011-03-26 (土) 03:41:20
      • んんっ!(頭からお湯だばーされて、ちょっと縮こまり)
        そ、そうなのですか、じぶんのおうちかぁー・・・ちょっとうらやま・・・ひゃんっ!?いや、体は大丈夫です!自分でやれますよ!? -- フィル 2011-03-26 (土) 03:45:11
      • 遠慮しちゃダメー!大丈夫!しっかり洗うから!!!!(正面へ回り込む)
        それにお風呂入ってるときは動くと転んじゃうよ?(首、腕、と洗って胸を見る)
        フィルちゃんおっぱいおっきいなぁ・・・うらやましい!私まったいら・・・(しょぼーんとしてる)
        わーすごいぽよんぽよん!いいないいなー!(もう好き勝手しだした緑髪) -- キャロット 2011-03-26 (土) 03:49:33
      • こ、転ぶのは困ります・・・痛いし・・・もう、女の子同士とはいえいきなりお風呂とか(縮こまりながら顔真っ赤だ)
        お、おっきくても胸ばっか目当てにされますよ・・・悪い人ばっか寄ってきますよ・・・あんま良い事・・・ひゃぁっ!(ぽよんぽよんされてビクッとなる)
        いじっちゃだめですってば!分かりました、じゃあ今度私が洗いますから!ね!?(もう半分ヤケだ) -- フィル 2011-03-26 (土) 03:59:17
      • 大丈夫、私は平気だよ?スキンシップって大事だよ!(すごく楽しそう)
        でも胸散っちゃいと子供っぽいとか言われるし・・・フィルちゃんちょっと分けてよー!
        あ、洗ってくれるの?じゃあおねがーい!(ちょこんといすに座る) -- キャロット 2011-03-26 (土) 04:04:12
      • あんまり早く大人扱いされても辛いだけですよぅ・・・分けられるようなものなんですか!?
        (どうしてこうなった!と思いながらへちまスポンジでおそるおそるごしごし)
        うーん・・・でも、妹とかこんくらい・・・だったかも(自分よりちっちゃいキャロットの背を見ながらぽつりと) -- フィル 2011-03-26 (土) 04:12:46
      • むー、そのうち大きくなるかなぁ・・・このままじゃちょっと悲しいよー!!
        あれ、フィルちゃん妹いるんだ、じゃあ私のお姉さんかな!?
        私ずっと一人だし、フィルちゃんみたいなおねえちゃん欲しいなー!(すっかり泡だらけ) -- キャロット 2011-03-26 (土) 04:19:03
      • えへへ・・・家族多かったから・・・(その中でフィルの味方だったのは、小さな末の妹だけだ。そんなせいもあって、キャロットに急に親近感を覚える)
        でも私どんくさいし、なんのとりえもないし、お姉ちゃんって柄じゃないですよ・・・流しますよ、泡だらけです(ざぶーっと流しながら) -- フィル 2011-03-26 (土) 04:49:32
      • わぷー!でもこうやって人と一緒にいるのって、いいよね・・・フィルちゃんはすごく優しいよ?うん、いい人!!(泡を流して湯船につかり)
        もう大分遅いし、今夜は泊まっていって!もっといろんなお話聞きたいな!(寂しかったらしく、誰かとしゃべっているだけでも楽しいようだ) -- キャロット 2011-03-26 (土) 04:54:33
    • 私もこうやって普通にお話するの久しぶりかも(フィルも湯船でぬくぬくして、伸び)
      え、と、泊まっていくって、そんないきなり悪いですよ・・・それにその、私は帰らないt・・・(言いかけて、なんだかすごく楽しそうなキャロットを見て、ものすごく、断りづらくなり思わず)
      は、はい・・・ -- フィル 2011-03-26 (土) 04:59:30
      • 大丈夫!遠慮しないで!・・・パジャマは私のだからちょっとちっちゃいかも?
        え、本当!?やったーーーーーー!うれしい!あ、じゃあ準備してくるね!ゆっくりあったまってて!!!(ざばーっと上がって風呂から出て行く) -- キャロット 2011-03-26 (土) 05:07:12
      • あ、・・・はい・・・って速っ!?(ほんとによかったのだろうかと、悩む間も無くキャロットの動きは迅速であった。)
        私は深みにはまりやすい性格だったのかなぁ・・・(取り残されてぽかーん) -- フィル 2011-03-26 (土) 05:10:34
      • パジャマこれでいいかなぁ?(とてもかわいらしいピンクのパジャマ)
        えへへ、おんなじベッドだよー!!ぼいんぼいん!(ベッドで跳ねてるちびっ子。着ているパジャマは薄いブルーのパジャマ)
        じゃ、寝ましょうか!!!!(ごろん、と寝そべり自分の横をポンポン、と叩いてる) -- キャロット 2011-03-26 (土) 05:18:29
      • はふぃぃぃ・・・(色々が早回しなハイスピード展開にもそろそろ慣れてきたけど、さすがに疲れたフィルだ。)
        もうここまできちゃったら引き返せません・・・(借りたパジャマは案の定背丈・・・胸元が特にきつくてボタンは2番目位まであいてる、3番目のボタンは乳房による左右への張力といういじめに健気に耐えていた。)
        えーと、私入って大丈夫ですか?狭くないですか?(下ろすとそれなりに長い髪を揺らしながら、ベッドに膝を乗せる) -- フィル 2011-03-26 (土) 05:25:09
      • うわーすごい!ボタンはじけそう!!!!・・・今度はおっきいの用意用意しておこうかな!
        ベッド一つしかないし、今は寒いから二人でくっついてればあったかいよ!!(ダブルのベッドなのでそれなりに広い)
        じゃ、お休みなさーい!(布団を被り、ぴったりとフィルに寄り添う) -- キャロット 2011-03-26 (土) 05:29:59
      • あ、はい・・・それなら・・・(・・・ってなんで、ベッド広いのにひっついてくるんだろう!?と戸惑う)
        (はぁぁ・・・帰ったら、あきらさんになんて言い訳しよう・・・ううん、どうして私ってこう意思が弱いんだろう・・・などと思い悩んでいたが)
        ・・・(あきらに抱かれるのとは違う、ほっとするような温もりが心地よくて、今更ここから出る気になんてなれずに、寄りそうキャロットの頭をそっと撫でてみたりした。) -- フィル 2011-03-26 (土) 05:37:58
      • えへへ、フィルちゃんは本当に優しいね・・・ごめんねわがままばっかり。でもありがとう
        今日は楽しかった・・・・むにゃ・・・(すうすうと寝息を立て始める)
        (そして、きゅっとフィルに抱きついてくる) -- キャロット 2011-03-26 (土) 05:41:40
      • ・・・ぷっ・・・あははっ!わがままいってるって自覚はあったんだ?
        (フィルはハイテンションなキャロットのしおらしいセリフに思わず笑ってしまった。振り回されっぱなしの苦笑いじゃなくてほんとに)
        まぁ・・・私も嫌じゃなかったですから・・・いいです(キャロットを両腕で胸に抱いてフィルも瞳を閉じた) -- フィル 2011-03-26 (土) 05:54:42
      • (その日のキャロットは温かいけどちょっと寝苦しい夜をすごしたとか) -- 2011-03-26 (土) 06:04:37

【フィル:貴族の召使3】 Edit

  •   フィルがキャロットの家に無断外泊してしまった翌日である
    いったいどうやってあきらの元に戻ろうか蔵瀬神社の鳥居の所で
    フィルは中を覗き込んだり頭をひっこめたりまごまごとしていた。
      フィルをここに雇い入れたあきらには
     「頼みたい事があったら、呼びますので、あなたは好きにしていてください」
    としか言われていないし、実際することは殆ど無かった。
      自主的に神社の仕事やあきらの身の回りの世話をしようと思っても、社務の尽く
    は月に数度来る、蛇日村の人々が済ませてしまい。あきらはと言えば
    いつでも神社に居るには居るが、何時どこで寝起きしているのか、生活感という
    ものがまったく皆無で世話のしようも無い。
      一度その事について思い切って訪ねてみた事もあったが。
     「一緒に寝たいのかな?ふふっ甘えん坊だなぁ、いいよ」
      と、何やら勘違いされて、性的な意味で一緒に寝るハメになったりした。
    あきらに可愛がられるのは満更でもなかったが、ああ、お世話って・・・そういう
    等という事では無い。
      結局フィルの仕事というのはあって無いようなもので、職務怠慢で咎められる事は
    無いのだが。無断外泊以上にあきらから預かった大切なピアスを無くしてしまった事を
    どう言い訳しようかフィルは思い悩み、朱色の鳥居から頭を出したりひっこめたりしていた。

    *
     「どうしたんですか?フィル」
    挙動不審なフィルにあきらの声がする。
     「うひゃぁああ!?」
    びっくりしてフィルが悲鳴を上げた。一呼吸つけて、おそるおそるフィルは声のした
    あきらの方を振り返り、切り出し辛い話しを胸に下げて心苦しい表情をあきらに向ける。
    どうしても言いづらい、無断で外泊してしまった事、その相手が魔法少女と名乗った事
    あまつさえ大切なピアスを無くしてしまった事・・・言い出せない諸々を胃の腑に
    落ちてなお苦味を発する劇薬を飲んでしまったような顔でフィルがあきらを見ていると
     「昨日は、何かいい事が有りましたか?」
    あきらが目を閉じて、微笑みながらフィルに声を掛ける、そうして懐に手を入れ・・・
     「あ!」
    思わず声をあげたフィルの目の前、あきらの掌の中にあったのは、フィルが無くしたと
    思っていた黒いピアス
     「これが無い方が何か良い事があると勘働きがしましたので・・・黙って取らせて
    もらいました」
      あっけにとられるフィルにあきらが微笑みながら言う。
     「良い事、有りましたか?」
     「あ、えと・・・お友達が出来て・・・でも、その子は・・・」
      言いかけたフィルの言葉を遮るようにあきらが言った。フィルの耳に黒いピアスを
    背伸びしてつけてやりながら
     「やっぱり良い事あった、私は勘が良いんです・・・その子と、仲良くして
    あげてくださいね?」
      フィルは少々あっけにとられた表情をした。でもあきらがそれでいいと言うなら
    それで良いんだと思いなおすと、右耳の黒い小さなピアスの環を揺らして頷いた。

【ヒメカ・キャロット:魔法少女1】 Edit

  • これがうわさの「神社」ですね!!!なにこれ!!!!!(おみくじボックスをがっしゃんがっしゃんしてる。引いてるつもりらしい) -- キャロット 2011-03-24 (木) 09:56:12
    • (ぎょっとする巫女)ま、待って!そんなにがっしゃんがっしゃんしなくてもおみくじは引けるから!(シュポーン)…き、吉引いてる…!
      おみくじには以外と力技も有効なのかもしれない…って、明けましておめでとうございます!何が噂かちょっと良く分からないケド、ここは普通の神社だよ?
      -- ヒメカ 2011-03-24 (木) 10:01:53
      • 吉!!!!吉ってなんですかね!!!!!面白いですよここ!!!! -- キャロット 2011-03-24 (木) 10:02:08
      • ひぃ!ロッテちゃん並みに元気で五月蠅い人だった!吉はえーっと、運勢占いで言えば良い方って覚えれば間違って無いよ!
        面白いなんて感想は初めてかも…でもこれは私が神社の参拝の仕方を教えてあげつつリピータゲットのチャンス!まずはそこの手水舎で手を洗って…(事細かにお賽銭入れまで誘導する巫女だ)
        -- ヒメカ 2011-03-24 (木) 10:20:17
      • ロッテちゃんのお友達ですか!!!私はロッテちゃんのお友達のスーパー美少女魔法少女キャロット☆メディルです!!!!!!
        神社って神様がいるんですよね!!!!神様にお願いごとしに来ました!!!
        えーっと、こうかな・・・(手袋をとって手を洗い、そのまま賽銭箱の前まで立ち) -- キャロット 2011-03-24 (木) 10:23:47
      • お友達も何もロッテちゃんは幼馴染だもん、それにしてもロッテちゃんが3人寄ったらかしまし過ぎるってついこの間話してたのに…
        魔法、少女って、服装からすでにそんな感じだとは思ったけど…そんな開けっ広げで良いのかなー?ふふふ、何を隠そう私も魔法少女なのだ!
        そうそう、あとはお賽銭…お金を気持ちだけ入れて神様にお祈りをする、もし御祈りが通じたらお礼としてまた来るそんな感じかな?
        -- ヒメカ 2011-03-24 (木) 10:33:56
      • 本当!!!!!??!?!?じゃあ私ともお友達だ!!!!!よろしく!!!!!!
        え?隠さなきゃいけないの!!!?!?!?!でも貴方も魔法少女なの!!!!!初めて同じ人に会った!!!!!!!!
        お金を入れるんですね!!!!!!(金貨を1枚投げて入れる)
        世界のみんなが幸せになりますように!!!!!!!!!!!あとお友達がたくさんできますように!!!!!!!(一生懸命大声でお祈りしている) -- キャロット 2011-03-24 (木) 10:37:54
      • 友達の友達はみんな友達って考え方、嫌いじゃないよキャロットちゃん!私はヒメカ、この神社の巫女さんです、よろしくね?(手を取る)
        隠さなきゃダメって訳じゃないと思うけど、こう、注目を集め易くて恥ずかしくない…?私以外にもまだ二、三人いるからあとで紹介してあげよっか
        あ、あと、お祈りは心の中で…ううん、良いよね悪い御祈りじゃないし…(ロッテちゃんで免疫が出来てて良かった、と心底思う巫女)
        ところで…(ひそひそ)やっぱりメレンゲと契約した…メレンゲっていうのはこうこうこう言うモザイクなんだけど…
        -- ヒメカ 2011-03-24 (木) 10:53:39
      • ヒメカちゃんですね!かわいい名前です!!!!
        他にもいるんですか!!!!魔法少女で戦隊が組めそうですね!!!!!!
        ?めれんげ・・・?なんですか、それ・・・?私はずっと魔法少女・・・だった・・・はず・・・(急にトーンが落ちる)
        ウウッ・・・頭が痛いよゴリさん・・・(その場にうずくまってしまう) -- キャロット 2011-03-24 (木) 10:59:04
      • ウホっ(心配そうに佇むゴリラ) -- 2011-03-24 (木) 11:02:41
      • やだなぁ可愛い名前なんて言われたら照れちゃうよ(テレテレ)戦隊だとしても一番の問題は衣装の統一性がない事だよね…!
        って、あ、あれ?キャロットちゃん?ねえ、ちょっと…大丈夫?(心配そうに顔を覗き込む)ゴリさんって、お友達?
        その人呼んだ方が良いかな…(あたりをきょろきょろ)
        -- ヒメカ 2011-03-24 (木) 11:08:05
      • ウホっ(キャロットのそばに寄ってくるゴリラ) -- 2011-03-24 (木) 11:13:58
      • そのまんまゴリラだこれー!?あ、危なくないの?キャロットちゃん頼める?(恐る恐る) -- ヒメカ 2011-03-24 (木) 11:27:05
      • ウホっ(うなずくゴリラ。背中にキャロットを乗せて歩き出す) -- 2011-03-24 (木) 11:28:45
      • ごめんねヒメカちゃん・・・急に頭が痛くなって・・・でも、大丈夫だから・・・
        また今度、遊びに来るね・・・(ゴリラの背中から名残惜しそうにつぶやき、帰っていった) -- キャロット 2011-03-24 (木) 11:30:07
      • ううん平気だから、キャロットちゃんこそゆっくり休んでね?うん、待ってるよー(と見送りながら)
        まさに…(美少女と野獣の組み合わせだね、どことなく遠い目でそんな事を思う巫女でした)
        -- ヒメカ 2011-03-24 (木) 11:43:28

【ヒメカ・キャロット:魔法少女2】 Edit

  • ヒメちゃーーーーーーーーーーーーーん!遊びに来たよーーーーーーーー!!!!!(石段をだーっと駆け上がる元気魔法少女) -- キャロット 2011-03-27 (日) 19:19:29
    • こっ、この声と地鳴りは…!(恐る恐る振り返ると土煙を上げて突進してくる魔法少女の姿が!)
      うっわぁ!そんな急いで走り上がると転んだとき酷いよ!?というか危ない、危ないってばー!
      -- ヒメカ 2011-03-27 (日) 19:23:47
      • (ずざざざざーーーーーーー!とブレーキしつつ・・・勢いあまってこける)
        あいてててて・・・・またやっちゃった!てへぺろ☆(・ω<)
        ヒメちゃん!聞いて聞いて!今日すごいことがあったよ!!!!!本当にすごい!!!!(ちょっとヒザをすりむいてる -- キャロット 2011-03-27 (日) 19:26:29
      • (支えようとするが、失敗)あっちゃぁ…だから言ったのに、大丈夫?怪我は無かった?あはは、てへぺろ出来るくらいなら重症はなさそうだね
        (手を引いて立ち上げると社の縁側に座らせる巫女)へぇ、それを教えてくれるためにわざわざ来てくれたんだ、それで本当に凄い!!!お話ってどんなの?(救急箱ごそごそ)
        -- ヒメカ 2011-03-27 (日) 19:29:50
      • ちょっとヒザすりむいちゃった・・・えへへ・・・(恥ずかしそうに笑っている)
        あのね、今日は悪の組織の野望を打ち砕いたんだよ!!!!なんかきんもー☆だんとかいうの!!!(境内に腰掛け手当てを受けている)
        ゴブリンにちょうちょの羽を生やした怪人をやっつけてきました!!!!!これで悪の野望は滅び去りましたよ!!!!!(大振りな身動きで説明している。魔法少女っぽく活躍したのがうれしかったらしい) -- キャロット 2011-03-27 (日) 19:33:38
      • これくらいなら自然に治る!ってよく言われるけど、一応ちゃんと消毒してっと…(赤チンぺしぺしガーゼと当て布をテープで止め)
        悪の組織?そんな組織この街にあったんだ…へ?きんもー☆…?(ちょっと思い出して)それって正確には、きんもーぅ☆とかじゃ…!?
        それこの前ここに初詣に来てた人の組織だー!?そ、そっか悪の組織だったんだ…それで怪人退治、うん!キャロちゃん凄い!経過はどうあれ、悪い人をやっつけやのは凄い!(ぱちぱち褒める、それと同時にちょっとお見舞いに行って見ようと思う巫女だ)
        -- ヒメカ 2011-03-27 (日) 19:43:35
      • 詳しく言うとね、遊びにいってみたら蝶の羽をつけたゴブリンを元に戻すって事だったんだけど・・・
        うっかり本気でやったら死んじゃった!!!!!てへぺろ☆(・ω<)
        でもおぞましい声で'ころしてーころしてー''っていってたから問題ないよね!!!!苦しませずにいけたと思うから!!!!(バンザーイ!している) -- キャロット 2011-03-27 (日) 19:47:59
      • 蝶の羽、ごぶりん…?(想像して顔が曇る)うっわぁ…なにそれ、そんなクリーチャーを生んじゃうよな組織が善なはずないよね!
        キャロちゃん結構ドライだ!?ま、まぁ私も冒険先とか使い魔とか倒しまくってるけど、流石にてへぺろは出来ないぃ!
        ゴブリンの意志を踏みにじり怪人にする組織許すまじ!問題ないよ多分!ところでキャロちゃんの魔法ってどんなの?どうやって倒したの?
        -- ヒメカ 2011-03-27 (日) 20:01:30
      • 機械に蝶とゴブリン入れたらボタン一つで出来たんだって!オール電化って恐ろしいよね!!!!
        悪者には天罰!!!それが魔法少女の使命だし!!!!(冗談ではなく、本気でそう信じているらしい)
        うん?魔法?あー、説明するより見せたほうが早いかな!!!どこか広場とかあるかな?あと壊しても大丈夫そうなもの! -- キャロット 2011-03-27 (日) 20:08:13
      • 材料を入れてボタン一つ?…ひぃぃ!な、なんだかこう、ミックスジュースを作る的な台所の機械を思い出しちゃったよー!
        オール電化以外に恐ろしいところあるでしょー!?(あ、この子ちょっと危ないと思い始めた瞬間である)あ、あは、あははは…
        私はとりあえず襲ってくるのを撃退してみんなを守れればそれで満足かなぁ?えーっと(しばし考え)じゃあ私ってのはどう?変身すれば受け切れないなんて事は無いと思うし、周辺に被害出さずに済みそうだもん
        -- ヒメカ 2011-03-27 (日) 20:13:12
      • え、ヒメちゃんがうけるの・・・?ダメだよ・・・何かあったら・・・うん・・・
        友達に万が一のことがあったら・・・・できないよ・・・。(急にしおらしくなる -- キャロット 2011-03-27 (日) 20:15:35
      • ど、どれだけ強力なのキャロちゃんの一撃…でもみうちゃんとかとは練習と称して戦い方を考えたりしてるし
        でも…本当に何かあったら不味いもんね、まずは見てから判断すればいっかぁ(頭ぽりぽり、そして連れ出したのは薪割り場である)
        ここの切り株の上に丸太を立てて…よし、これなら気にせずに壊しておっけーだよ!
        -- ヒメカ 2011-03-27 (日) 20:20:02
      • これならおっけー!!んじゃいくよーーーー!(むー・・・っと意識を杖に集中して)
        脳漿・・・ぶちまけろぃ!(ものすごい形相とともに杖を振る!唸りを上げて飛んでいく暗黒の魔力の塊)
        ちゅどーーーーーーん!(切り株とともに爆発して吹っ飛ぶ丸太。跡形もない。と同時にヒメカの袴の紐が切れた!) -- キャロット 2011-03-27 (日) 20:23:45
      • なにその掛け声ー!?ぶ、物騒すぎる…しかも属性が闇なのキャロちゃん!?(さらに跡形も無く吹き飛ぶ丸太を見て呆然)
        あは、あはは…威力は、凄いねこれ(するる)へ?え、なっ!なんでー!?(慌ててたくし上げるも可愛い下着が丸見えになった巫女だ)
        まさか、まさかだよ…?キャロちゃんが技を使うたびにこれ…(切れた帯を指差して)とかじゃないよね?
        -- ヒメカ 2011-03-27 (日) 20:30:11
      • えへへーばっちし!(キメポーズにキラッ☆
        えっとね、あれが私の呪文なんだ!!!・・・ちょっと物騒だけどああしないと魔法撃てないんだよね!!!(えへへーと苦笑い)
        あーっ、またやっちゃった!てへぺろ☆(・ω<)
        ・・・ヒメちゃん鋭いね、そのとおりだよ!どうも副作用があるらしくて、主に知らないおじさんのヅラが飛んだり、服がはじけ飛んだりするの・・・私以外の!!
        今魔術協会ってところに通ってて、副作用を抑える練習してるんだけど・・・なかなかうまくいかなくて・・・ごめんねー!!! -- キャロット 2011-03-27 (日) 20:36:59
      • (キラッの真似をする巫女、落ちそうになる袴を慌てて押さえ)
        そこは「てあー!」とか「やーっ!」とか掛け声で代用しようよ、ぶちまけろも格好良いといえばそうなんだケド
        ふと思った、結界に取り込まれて使い魔と一対一のときは…やっぱり使い魔のヅラが飛んだりするのかなって
        い、いいのいいの気にしないで!と言っても流石にこれはー(ぽん)あ、そうだ変身しちゃえばいいんだ(バンクシーン)これで良し!
        とりあえずキャロちゃんは小細工なしのパワー型だね、あの破壊力を見ればすっごく頼りになりそうだよ
        -- ヒメカ 2011-03-27 (日) 20:43:29
      • 先生のアーシュラさんいわく、「負の感情をそのまま物理破壊力に変換してる」っていってたー!!!!でもよくわかんなかった!!!!(キャロットは自身の魔法について正確に認識できない)
        あ、ヒメちゃんも変身した!!!すごい!!私面倒だから変身しっぱなしだよ!!!!!
        うん、魔法自体は使えるんだけど細かい調整とか出来なくて・・・もっといろいろできるように勉強してるんだ!!!! -- キャロット 2011-03-27 (日) 20:47:35
      • 負の感情とか穏やかじゃない気がする…!でもまぁ使えて制御出来て相手を倒せるのならそれで良いよね
        にへへ、ほら私って変身すると髪の色まで変わっちゃうから、しっぱなしは色々と問題があるんだよー
        頑張れ頑張れ、あの魔法を自動誘導とかに出来たら強そうだよね、どこでぶっ放してもいいという感じで!
        -- ヒメカ 2011-03-27 (日) 20:59:43
      • 今までも冒険でモンスターをちぎっては投げちぎっては投げしたよ!!!!(ゴリさんが)
        私は変身しても髪の色変わらないなー、でもこの服かわいいでしょ?だからいつも着てるんだ!(オレンジ色のいかにも魔法少女な服装、しかしなぜかガーターは黒)
        うん、この力をもっとうまく使えるようになれば、悪い奴を一杯やっつけられるね!!!!
        あー・・・ちょっとつかれたかも。ヒメちゃん何か飲み物ちょうだい!!!! -- キャロット 2011-03-27 (日) 21:04:35
      • うんうん、可愛い可愛い!いかにも魔法少女って感じ、その大きなリボンもいいなぁ
        私はどうも頭の部分が寂しいような気がして、えへへ…キャロちゃんにがゴりさんもいるし
        力のゴリさん、魔力のキャロちゃんって感じだよね!はいはい、オレンジジュースでも大丈夫?(部屋に招き入れて飲み物を用意する巫女)
        -- ヒメカ 2011-03-28 (月) 07:02:38

【キャロット:魔法少女2】 Edit

  • 【キャロット:魔法少女2】
    • 眠るアナタはユメをみる……
      今でも此処でもない其処ではミエナイようなモノもシラナイ事も全てが存在を許される…
      だってコレはユメなのだから……
      -- 2011-04-01 (金) 21:28:45
      • アナタが認識してイルのは水辺だろうか?
        ソコがアナタの境界線、分水嶺……チーズの気泡のような、黒い穴だらけの空の下
        その一つ、虫食いのような空間の陰からアナタを覗き込むモノが在る
        -- 2011-04-01 (金) 21:45:00
      • (深夜キャロットは家で眠りについていた。深く深く、夢へと堕ちていく―――)
        うっ・・・ぐすっ・・・(あれ・・・?アレは誰だろう?)ううっ・・・・えぐっ(ああ・・・アレは私だ・・・)
        もう・・・いやだよこんなの・・・なんで私ばかり・・・(なぜ、泣いてるの・・・?)こんなに辛いなら・・・・もう・・・(どこへいくの・・・!?)
        (夢の中のキャロットは、おぼつかない足取りで、水辺から川へと、ゆっくり歩いていく) -- キャロット 2011-04-01 (金) 21:53:50
      • 失意の底、澱みに引き寄せられたココロ……泣きじゃくるのは無力なキミだ
        現実感のない川の水は底冷えするように触れた側から…ココロから少しづつ熱を奪っていく
        自然と深みへとゆっくり歩みを進めるキミへと不意にダレカが声を掛けた
        -- 2011-04-01 (金) 22:13:06
      • (一歩、川に入っていく。水は冷たい。しかし、これは異常だ。何かが、違う)
        もう、これで・・・終わる。(こんなの、覚えていない・・・)お父さん、お母さん・・・もうすぐ側へ・・・(いや、やめて・・・)
        (膝が川に浸ったころ、2つの意識は一つに。そして、沈む。深く深く)
        (誰かが呼んでいる。そう気づいたのは下半身を水に浸したころ。)
        ・・・だれ?私を呼ぶのは誰? -- キャロット 2011-04-01 (金) 22:18:51
      • アナタが振り向いた視線の先、岩の上には何も無かった
        ただ、風景写真をマジックで一部塗り潰したような…不自然な黒、切り抜かれたような虚無があるだけだ

        けれど水底へと誘われつつあったアナタは、イナイはずのソレが話し掛けてくるのを確かに見ていた
        そしてアナタの口は言葉を紡ぎ、ソレにコタエを返す
        -- 2011-04-01 (金) 22:34:48
      • (何かがおかしい、夢なのに、この景色を知っている。キャロットの中のもう一人のキャロットが強く感じていた)
        「戦う?私には何もない、何も出来ない」(水辺に立つキャロットが「何か」に答えを返す)
        (誰と話をしてるの?私は?この風景は一体?)
        (困惑、まるで白黒のような映画。傍観者でしかないキャロットは、見てるだけしか出来ない)
        (「何か」がキャロットにもう一度尋ねる。そして、川辺に立つキャロットは、はっきりと、こう答える)
        「・・・私は、今の自分を変えたい・・・こんな惨めで、暗くて、卑しくて、不幸な私はいや!もっと明るくて、友達も一杯いて、幸せな私になりたい!!!!!そのためならなんでもする!!!」 -- キャロット 2011-04-01 (金) 22:48:56
      • 自分の筈なのに自分ではないような歯痒いような違和感、まるで幽霊のように君はキミを観ていた…何時か何処か出会ったような、何かの一場面を
        ソレへと伝えた意思、無力に押し潰される自分を変えたいという想い…それは乖離していたキミへと繋がる、君の原点だった
        不意に、キミ以外は無音だった周囲に変化が起こる
        -- 2011-04-01 (金) 23:15:26
      • (場面が変わる。陰鬱な景色は消え去り、音がよみがえる)
        ・・・ここは・・・?(穏やかな、春の草原のような景色。鳥が歌い、草が風に靡き音を立てる)
        さっきのは・・・?私は一体?(いつもの服装。魔法少女の証でもある、オレンジのかわいらしい衣装。その姿で、呆然と立ち尽くしていた) -- キャロット 2011-04-01 (金) 23:22:25
      • 視界に映るのは牧歌的な閑かな風景、爽やかな風が鼻腔を擽り…先程までがうそのように清々しさをもたらしてくれる
        しかし、その中にやはり不自然なモノが入り交じっていた…唯一点だが
        「やあ、ようやく気が付いたかい?そろそろ夜が明けてしまうよー?」
        軽い調子で君に声を掛けてきたのは、モザイクの掛かった…そうとしか形容のしようがない…存在だった
        -- 2011-04-01 (金) 23:45:51
      • わー!?なんかモザイクがかかったうにょうにょしてるのがー!?!?!?!(びっくりしてあとずさる)
        しかもなんかしゃべってる!キモイ!!!!(狼狽してる様子) -- キャロット 2011-04-01 (金) 23:48:43
      • 「ちくせふ…環境が変われば認識も変化するかと淡い期待を抱いたボクが馬鹿だったよ!?」
        引き気味な君の反応にナニやら無念そうにモザイクの物体は勝手に嘆いていた
        「それはさておき…君にはボクの姿がまともに見えていないだろうけれどグロかったり卑猥な姿じゃないから安心して欲しい」
        慣れた調子で弁解を始めるモザイク
        -- 2011-04-02 (土) 00:00:41
      • ・・・よくわからないですけどまず質問です!あなたは誰でしょうか!?
        全面モザイクで見えづらいけど白っぽいのが想像できますけど・・・悪い生き物じゃなさそうですね? -- キャロット 2011-04-02 (土) 00:03:47
      • 「誰、って…ああ、そうか。なるほど、ロストピースか。引き金になりかねないから…」
        モザイクの何かは一人勝手に納得した様子で
        「ボクは聖獣ルーと言って、魔女に立ち向かう魔法少女を補佐する…俗に言うマスコットだね。とりあえずメレンゲと呼んでくれればいいよ?」
        よろしく!と、モザイクが挨拶してきた
        -- 2011-04-02 (土) 00:28:16
      • めれんげ?聖獣?全くよくわかりませんね!・・・マスコット?(そこだけには反応する)
        マスコットはゴリさんですよ?私の大事な友達!ね、ゴリさ・・・(そこで気づく。いつも傍らにいるはずのゴリラがいないことに)
        あれ・・・?どういうことなの・・・・? -- キャロット 2011-04-02 (土) 00:30:47
      • 「ボクとしては事実を伝えてるだけだしなー…って、マスコットのゴリさん?」
        奇怪な言葉を聞いたような反応を返して
        「……ああ、なるほど。補完する為にアレなのか。それなら…いないとも言えるし、今もいるとも言えるよ。本質的にはキミと共に在るモノだしねー…」
        なるほど、トモダチね…と、やはり一人納得した様子で
        -- 2011-04-02 (土) 00:51:50
      • いわんとしてることがよくわからないのでわかりやすく用件をずばっといってください!(気丈に振舞ってるようだが、得体の知れない出来事が続いて怖いようだ)
        この変な世界はあなたの仕業でしょう!!!?!?!だから早く私を元に戻して! -- キャロット 2011-04-02 (土) 20:12:55
      • 「キミがなぜそんなに怯えているのか、ボクにはまるで理解できないよ…」
        急かす様子にやれやれとばかりの反応
        「人聞きの悪い、あの後のアフターケアでキミの様子を見にきたんだよ?外からの接触は無理だったからボクだって色々手間を掛けたのに…」
        心外とばかりにぶーたれるモザイク
        「それに変な世界だなんて言っちゃいけないよー。気付いてないのかい?だって此処は…」

        「キミのユメの中じゃないか」
        -- 2011-04-02 (土) 21:02:43
      • お、おびえてなんか!いないです!アフターケア・・・?一体なんなの・・・!?(顔が恐怖に歪む。知らない、でも知っている。メレンゲのことも。あの出来事のことも)
        絵・・・ここは私の・・・夢・・・・?(夢と、認識した瞬間、急激に目が覚める。すべては忘却のかなた。影絵の世界も、得体の知れない生き物も) -- キャロット 2011-04-02 (土) 21:23:55

【????】 Edit

  • 深夜、誰もが寝静まる頃合いに部屋で眠る少女の許へ現れたのは知覚も出来ぬ名状しがたき存在…彼女にも馴染みのあるメレンゲだ
    曖昧な姿をした獣から発せられた声なき声…思念が投げ掛けられる対象は少女の内にある存在……
    《そろそろ起きたらどうだい?…いや、キミは端から起きてるんだったかな?》
    -- メレンゲ? 2011-04-10 (日) 23:25:11
    • (その呼びかけに答えるように、もぞり、と蠢き起き上がる気配…だが少女の身体は寝息を立てたまま動かない)
      (その内なる何かが動いたのだ、姿は見えずとも鎌首をもたげるかのように思念が絡み合い始める)
      やあご同輩、と言ってもボクはキミに何の用も無いんだけどね……どうしたのこんな夜更けにさ(くあ、とあくびをする仕草が思い起こされ) -- ??? 2011-04-10 (日) 23:36:38
      • 《…やあ、おやすみのとこすまないね。しかし、キミときたら全く愛想無しで付き合いが悪いなー!?》
        社交性が足りないよ!とぶーたれながら余計な雑念混じりの思念が飛び交い
        《まあ、いいや……キミ達だって現状が利用できると考えて其処で静観しているんだろ?》
        もう何時だって姿を現せれるのにさ…と、同類へと確認の問い掛け
        -- メレンゲ? 2011-04-10 (日) 23:50:57
      • (しばらくこういった会話はしてなかったのだろう、波長を合わせるかのように思念がゆがむ)
        《よっと、こんな所かな?愛想なんかじゃお腹は膨れないし魔女だって倒せない、極力無駄を省いてるだけだよ?》
        《どうかな?相手はスパルタだからボクも気を使うし精神的に壊れられたら意味が無い、でも……それは否定しない、彼女には強くあってもらわないと困るから》
        《そう言うキミはよくそんなモザイク姿で人前に出られるよね、ボクだったら恥ずかしくてとても無理だよ》(ヒメカが見たものはそのまま伝わってくるのだろう、とは言え悪気のかけらも感じられない思念が送られてくる)
        -- ??? 2011-04-11 (月) 00:00:18
      • 《いやはや、ビジネスライクだねー…当然といえば当然だし、分からないでもないけど》
        《指針を示す筈のキミが不在だから、お陰で彼女はボクを訝しみはしても…不審にまでは至らないらしい》
        《此方としては有り難くはあるけれど…あまり機械的だとボクとは別の意味で疑われるよ?》

        《あれ、キミからもそういう知覚認識なのか…!?むぐぐ、念を入れすぎだ…!》
        あの娘の反応的にそうかとは思ったけど…と、何やら動揺からかなりダメージを受けた様子で
        -- メレンゲ? 2011-04-11 (月) 00:20:05
      • 《それがボクに与えられた存在意義だからね、同じ魔女を狩る魔法少女を作る存在だけどキミとボクはちょっと在り方が違うのだから》
        《ある意味こっちも感謝してる、彼女に大体の指針を与えて貰っているわけだからね……もっとも……》(肝心な事は何も話してないみたいだけど、思念には乗らなかったがそんな雰囲気が伝わってくる)
        《疑われても結構さ、どの道彼女には何も出来やしない……でもご忠告は受け取っておくよ、ありがとう》
        《うん?ああ違う違う、それはあくまでボクの考えさ、彼女のキミに対する警戒心は大分薄れてけど……それだけショックを受けるところを見るとキミも結構気にしているんだね》
        -- ??? 2011-04-11 (月) 00:38:37
      • 《…割り切ってる心算さ、ボクの務めだもの。それでも…元々の姿形に美意識があるだけに今の有様は不本意なんだよ》
        憂欝そうに波長が揺らぐ思念
        《芽吹く確率を増やす為に播いている此方と違って、キミ達は一つを丹念に…だものねー。》
        現状への共通認識は活用、そして…
        《伝える必要はない、とキミだって黙認しているんだろ?選別と深化へのいい刺激ではあるから…彼等が存在する限りは協調が最もリスクが低い…》
        しかし、それだとボクだけ悪者じゃないか…と文句が飛ぶ
        -- メレンゲ? 2011-04-11 (月) 11:31:34
      • 《それでも契約が取れているのを考えると、今の姿の方が話に真実味が出るのかもしれないね?魔女を倒す確率が増える事は本意なんだろうし》
        《やり方と管理の方法はそれぞれ、ここで効率云々言っても始まらないさ、ただ……壊れたら代えを用意すれば事足りるキミが正直羨ましいよ》
        (やれやれと肩をすくめるイメージが思念に乗って流れてくる)
        《それだけにキミの存在、ひいては他の魔法少女との共闘は嬉しい誤算だったね、悪者役を演じてくれるのもその一つ……》
        《まぁ、ともかくだ、お互いに思う所はあれど魔女を倒すという共通の目的は変わらない、それだけは誓って言える……とこんな所でどうだい?御同輩》
        -- ??? 2011-04-11 (月) 12:36:16
      • 《その当人としては複雑極まりないんだけど…まあ、いいや。》
        肩を竦めるような気配にやれやれだよと返して
        《こうしてキミ達の意思を一応は確認できた。キミが表に顔を出し始めてもその心算でいるよ?》
        信頼しているからね、と…嘘臭い笑い
        《唐突な上に夜分に長居してすまなかったね。それじゃあ、よい夢を…》
        胡散臭い連中の会合が終わり、一方は何事もなかったように部屋から姿を消して
        -- メレンゲ? 2011-04-11 (月) 15:34:29
      • 《それはありがたいね、もっともこうして思念波で会話出来るのだからその都度でも構わないんじゃないのかな?》
        (信頼と言う言葉を聞くと苦笑いを浮かべたように感じ)
        《キミは人間臭い事を言うね、信頼の全てを否定するわけじゃないけれど言葉だけのそれは不確かで曖昧だ》
        《まぁいいさ、それじゃあそっちも上手くやれる事を祈ってるよ、おやすみ…》
        (そして気配が消えたことを確認し思うのだ、キミの選んだ少女が魔女にならないようにとも祈ってるよ…と)
        -- ??? 2011-04-11 (月) 16:07:01

【キャロット:魔法少女3】 Edit

  • 【キャロット:魔法少女3】
    • (メイドが居た、まっ昼間の公園のベンチにである。ファンタジーな世界なのでメイドくらい当たり前に居るものだが、時と場所を間違えると。)
      (昼間から公園で鳩に餌をやる中年男と同じくらいの違和感を醸してしまうものらしい。見た目はグラドルか何かと言っても差し支えなさそうな美少女メイドなのにである。)
      (加えて彼女の場合、通り過ぎる人をちらちら伺ったり、遊んでる子供が接近しただけで、ビクッとしたり。まったくもって落ち着きの無い様が、余計になんだか可哀想な雰囲気を加速させていた。) -- フィル 2011-04-25 (月) 22:51:42
      • (買い物がてら寄った公園、買って来たおやつのおせんべをかじりながら通りかかる)
        あれ・・・?確か・・・。(ベンチに座るメイドに目を向ける。知ってる顔だ。)
        あー!やっぱり!フィルちゃんだ!!!!どうしたの?こんなところで?(やや小走りに駆け寄り、声をかける。驚かさないつもりではあったが、持ち前の声はやはりでかかった) -- キャロット 2011-04-25 (月) 22:58:11
      • (突然名前を呼ばれ、ビクッとして振り返る、隠れていたわけでもなかろうに、なんともまあ肝の小さいことである。)
        あ、キャロット・・・ちゃん・・・え、えーと・・・お、お仕事・・・多分 -- フィル 2011-04-25 (月) 23:02:03
      • うん、こんにちは!お仕事?してるの?でもメイドさんっておうちでお仕事するんじゃないの?(素朴な疑問をぶつける。でかい声で)
        私はお買い物してたんだー!あ、おせんべたべる?おいしいよ?(ずいと、一枚のりせんべいを手渡す) -- キャロット 2011-04-25 (月) 23:05:04
      • お、おつかい!かな・・・私も、あはは・・・夕暮れまでここに居るようにって言われたんだけど
        (ちなみに今は昼さがりである)
        もしかしたら罰ゲームかもしれない、ううん・・・あ、ありがとう!貰っちゃっていいのかな
        (といいつつ、すでにがっちりおせんべいを手元に引き寄せている。遠慮する気はさらさらないようだ) -- フィル 2011-04-25 (月) 23:09:23
      • へー、かわったご主人様だねー?でも夕暮れまでとかまだけっこう時間があるんじゃ?
        バツゲーム・・・いじわるだねーそれだと!でもここにいろっていわれてるなら、私も一緒にいてあげる!
        久しぶりに会ったし、一杯お話しよ?ね!けってーい!(やや強引ではあるがその場に一緒にいることに決定。せんべいを追加してフィルを黙らせる) -- キャロット 2011-04-25 (月) 23:12:46
      • いじわるな人じゃないよー!?あ、でもここに居てって言われただけで、ほんとにする事ないから退屈だと思うんだけど・・・キャロットちゃんがいいなら・・・うん・・・
        (最後の方で言葉を濁したのは、完璧におせんべい効果である。せんべいを咥えながら追加分もしっかり受け取っていた。)
        うん、私は冒険者とかじゃないから・・・あんまり外であう事ってないよね -- フィル 2011-04-25 (月) 23:19:29
      • ここにいると何かあるのかな?もしかしたらあれかもね、びっくりさせるためのサプライズとか -- キャロット 2011-04-25 (月) 23:22:46
      • そうだねー、私はけっこう冒険してたりで忙しかったし、フィルちゃんのおうちとか利かなかったもんねこの前。(ぼりぼりとおせんべい食べながら)
        冒険はたのしいよー!いろんな洞窟とか森の中で悪い奴をやっつけるの!でっかいムカデとかとかげとか!(大振りな身振りで様子を伝える -- キャロット 2011-04-25 (月) 23:25:02
      • うーん、それならいいんだけど・・・私ってトロいし容量悪いし失敗ばっかだし・・・嫌がらせされてもしょうがない感じだし・・・
        (しょんぼりしながらも、おせんべいはしっかり食べてるので、深刻さは皆無だ。)
        あ、私の話ししても、あんまり面白くないよね、 -- フィル 2011-04-25 (月) 23:28:07
      • 失敗したら、次成功するようにすればいいんだよ!私もね、今魔術教会に通ってお勉強してるんだけど・・・なかなかうまくいかなくて・・・(えへへー、と苦笑い)
        でもね、先生がこう言うの。「失敗を嘆いてばかりじゃなくて、次は成功するように、って頑張ると、魔法はもっと楽しくなるのよ」って!だからフィルちゃんもさ、失敗してもくよくよしないで頑張ろう!ね?(満面の笑みで、フィルに語りかける)
        ううん、フィルちゃんはメイドさんでしょ?私の知らないことを知ってるってすごいことだと思うよ?だから聞いてて面白いし!あ、おせんべ全部食べちゃった・・・まぁいいかな!フィルちゃんとお話できるし! -- キャロット 2011-04-25 (月) 23:32:38
      • (フィルもすでに貰った分全部食べ切っていた、どんくさい雰囲気なくせに食うのは早いのである。)
        メイドっていっても、正確には元メイドって感じなんだけど・・・んーキャロットちゃんは前向きでいいなぁ!
        (なんとなく、落ち着いたのか、フィルの声も幾分和らいだ感じなる。)
        それに魔法の勉強もしてるんだ、やっぱり魔法少女だから? -- フィル 2011-04-25 (月) 23:41:57
      • うん、魔法のお勉強!結界っていうのを作る魔法なんだ!まだあんまりうまくいかないんだけどねー・・・(そこでまた苦笑い)
        前向きかなー?でもつらいって考えるより、楽しい、って考えたほうが楽しいじゃん!(シンプルな思考である。が、裏を返せば世間を知らないともいうことでもある)
        私の魔法ってちょっと変だから、それを抑える練習も兼ねてるんだけどねー。でも難しいー(へにゃーんと崩れる) -- キャロット 2011-04-25 (月) 23:45:31
      • 楽しいって思ったほうが、かぁ・・・
        (どことなく沈んだ表情をすることの多いフィルが笑った。能天気さにあてられたのかもしれない。)
        あはは、大丈夫だよキャロットちゃんなら、なんとかできそうな感じするよ?ね、それよりちょっと変って、どんな・・・
        -- フィル 2011-04-26 (火) 00:02:25
      • (フィルが背中を冷たい手で撫でられるような、嫌なざわめきを覚えて辺りを見回した。)
        (昼下がりの公園だというのに、嫌に静かだ。通行人の姿が見えない、遊んでた子供達も居ない。)
        (二人だけを残して街中の総てが一時停止されたように沈黙していた。) -- 2011-04-26 (火) 00:02:29
      • あ、フィルちゃん笑った!うん、やっぱフィルちゃんは笑ったほうがかわいいよ!
        魔法はねうーん、説明しづらいなー・・・・!!(空気が変わったことを察知し、立ち上がり、警戒をする)
        (何かが起こってるのかはわからない・・・が、彼女の本能は告げている。危機が迫ってると。)
        (ぽん!というコミカルな音とともに、虚空から杖が現れ、それを握リしめる)
        フィルちゃん・・・危ないから、伏せてたほうがいいかも・・・!(辺りを見回すが、今のところ敵らしきものは・・・見えない) -- キャロット 2011-04-26 (火) 00:07:37
      • おわっ・・・う、うん!
        (突然現れた杖に驚きながらも、フィルはベンチの裏に身を伏せた。基本がビビリなので困ったことがあったら誰かになんとかしてもらいたい奴なのだ。)
        き、気をつけてね?
        -- フィル 2011-04-26 (火) 00:29:35
      • (くすくす、と子供の笑い声が辺りに木霊した。人影が消えうせたはずの公園に一つ二つと子供の影が生えはじめ・・・子供の影だけが二人を取り囲むように公園中を走りまわり出した。)
        (地面を壁を遊具を木々を、あちこちを笑い声とともに、小さな影だけが、かけ回る。やがてそれがすべて一ヶ所に吸いこまれるように消えると。)
        (猛烈な風が吹き抜けるとともに、周囲の景色が一変した。二人の居たベンチとその周囲だけがスポットライトで切り取られたように残り、どこまでも続く)
        (赤さびたグラウンドに壊れた遊具の残骸があちら、こちら、天まで伸びる尖塔のごとく林立していた。)
        アヒィァッサァァァイッウェエエッッヘヒヘヒヒアァッァツ!!!!
        (けたたましい哄笑と共に大量の子供が、いや子供くらいの大きさで、薄気味悪いノイズのかかった影法師が真っ赤な口を吊りあげながら、二人めがけて襲いかかってくる。) -- 2011-04-26 (火) 00:29:39
      • ぬあー!?なにこれー!?(薄気味悪い光景を見つめてたが、一変した状況に思わず声も上げつつも)
        なんだかよくわかりませんが!こんなの私が!ぶっ潰す!(鬼の形相とともに打ち出される魔力弾)
        (ちょっとした岩くらいのサイズの魔力の塊は、影法師に着弾すると同時に爆発!幾多の影を巻き添えにして消滅させる!)
        と、同時にフィルのスカートがなぜかストンと落ちる。下半身があらわになった!)
        あ、いけないまたやっちゃった!!てへぺろ☆(・ω<)
        とりあえずこれで・・・!(念じてフィルを囲むように結界を生成する。これで少なくとも魔法の影響は避けられる。そしてキャロットは魔力を振り絞り、影に応戦していく) -- キャロット 2011-04-26 (火) 00:39:30
      • (叫び声とも笑い声ともつかない、絶叫をあげて子供の影が魔力弾に潰され、爆風で消し飛んだ。) -- 2011-04-26 (火) 00:48:12
      • ど、どうして私がいるのに・・・!ひゃっ!?わ・・・キャロットちゃんすごい
        (頭を抑えてしゃがみこんだフィルが、おそるおそる顔をあげた。)
        も、もう全部やっつけたかな・・・って!?なんでー!?
        (立ち上がったフィルの腰からストーンと落ちる黒いメイド服のスカート。白ニーソを吊るガーターの下は黒の縞パンでした。) -- フィル 2011-04-26 (火) 00:48:21
      • ごめんね、それが私の魔法の副作用!魔法を使うと、服がはじけ飛んだりしちゃうんだ!(影に応戦しつつ、そう応える)
        とりあえず結界張ったから、多分平気・・・長くは持たないかもだけど!(言っている傍から弱々しくなる結界)
        大丈夫、すぐに終わらせるから!!もういっぺん死んで来い!(目の前の影に魔力弾を打ち込み爆散させる!) -- キャロット 2011-04-26 (火) 00:52:34
      • そ、そうなんだ・・・!?・・・ひゃ!?(とりあえずスカート拾って穿き直すフィル。今度は胸元のボタンが弾けた。胸元を抑えたりスカートを抑えたり、大忙しだ。)
        あ、キャロットちゃん、あぶな・・・っ! -- フィル 2011-04-26 (火) 01:05:31
      • (しかし、気味の悪い子供の影らは、そんなご褒美ショットへは目もくれず。キャロットへ殺到した。そして弾け飛んだ、次から次へと撃たれ潰され、けたたましい叫びと共に霧散していく。)
        (この調子ならいくら居たとしても、大丈夫だろうと思われた矢先、爆発した影の残骸を突き破って、左右からブランコに乗った子供の影が不意を突いて突進してきた。)
        (冗談みたいに長い空中ブランコが交差するその中心にキャロットを捉えて、灰色の空から振り子軌道で落ちてくる) -- 2011-04-26 (火) 01:05:35
      • ・・・やったか!?(爆炎の中、かなりの魔力を使ったのか、少しよろめきながら立っている)
        え・・・?(そこに聞こえるフィルの叫び、一瞬注意がそれる)
        ・・・!!!(気づいたときには、ブランコに乗った影たちはキャロットの眼前。)
        ドガッ!ズザザザザザァー!(その激突はかろうじてガードしたものの、キャロットはフィルから大きく跳ね飛ばされ、倒れこんでいる)
        ・・・フィルちゃん・・・!あぶない!逃げて!(倒れこんだときに集中が切れたのか、結界は音もなく消え、役割を終えた・・・。叫ぶと同時に立ち上がろうとするが、ダメージは大きく、ままならない様子) -- キャロット 2011-04-26 (火) 01:11:45
      • (吹き飛んだキャロットの回りにじわじわと、再び影の群れが集まり始めた。気味の悪い声を立てる、真っ黒な顔の真ん中に開いた口を大きく開きながら。) -- 2011-04-26 (火) 01:26:58
      • んっくぅ・・・!キャロットちゃん・・・あ・・・ッ(思わず目をつぶったフィルが、尻餅をつきながら目を開く。キャロットは無事なようだが、辺りにはぐつぐつぐるぐると、気味悪い声を立てながら、小さな影が自分を取り巻いていた。まるで得体の知れない両生類の群れが餌の回りに群がるように・・・。)
        どうして、こんな・・・嫌・・・やぁぁ・・・!
        (恐怖に身を竦ませて縮こまろうとした、フィルの耳元で、キンッ・・・とピアスが小さな音を立てて鳴った。『使いなさい』と促すように。)
        ・・・!そうだ、違う、怖くなんかない、私は怖がらない・・・こんな奴ら、怖くない!キャロットちゃん、今度は私が・・・助ける!
        (ギュッとピアスを握りしめた瞬間、フィルの回りを黒い閃光と共に幾重にも、何重にも黒い帯が巡って囲んだ。)
        (一瞬の後、そこには幅広の帯を何本も束ねたような、真っ黒なドレスに身を包んだフィルの姿があった。) -- フィル 2011-04-26 (火) 01:27:05
      • くっ・・・こんなに・・・私が・・・負けるわけには・・・!(ようやく立ち上がったが、満身創痍の様子)
        フィルちゃん!!!あぶな・・・!(そこでフィルの変身を目の当たりにし、ぽかーんと口をあけてる) -- キャロット 2011-04-26 (火) 01:33:15
      • ごめんね、これ実は大事な秘密なの、皆には内緒だよ(真似して、てへぺろ☆(・ω<))
        それから、そこ動いちゃだめだよ・・・私の攻撃って、結構・・・見境無いから!(かわいい、テヘペロからの凶悪なS笑顔、普段のフィルと真逆の自信と嗜虐に満ちた顔であり、いわゆる女王様フェイス的なあれ)
        さぁて・・・お前らなんか、遊んでもやらないわ、吹っ飛べ!
        (フィルがその場で両手を広げてターンをした、ドレスの帯が四方八方・縦横無尽・合わせて十方!巨大な鞭となってそこら中、影と言わず、ガラクタ遊具の尖塔といわず、天地の見境もなく、打付け、のたうち、なぎ払い噛み砕く。)
        キャロットちゃん、大丈夫!?
        (そしてわらわらと押し寄せる、影供の波を払ってキャロットの元へ降り立った。) -- フィル 2011-04-26 (火) 01:52:01
      • えっ、えっ、、えぇーーーー!?(あまりの出来事に思わず指差してびっくり)
        う、うんわかった!・・・フィルちゃんも魔法少女だったんだ!すごい!(驚きと喜び。ピンチには変わらない筈なのに、力が湧いてきたような気がした)
        変身したあとのフィルちゃん、なんだかノリノリ!いいなー格好いいー!!!(自分も杖を構え、やる気アップ!)
        知らなかったー、フィルちゃんも魔法少女なんだ!これってもしかして運命!?(傍に降り立ったフィルを満面の笑顔で抱きしめ)
        じゃ、そろそろ・・・終わりにしましょーか!!!(杖を構え、大地を踏みしめる。いわゆるサンライズ立ち) -- キャロット 2011-04-26 (火) 02:00:23
      • キャロットちゃんが頑張ってるのみたら、私もやらきゃね!(フィルもうれしそうに抱き返す、以前周囲には気味悪い子供の影らが群れているが、今はまったく怖く無い)
        おっと、そうだね、こんな気持ち悪いの、さっさと片付けちゃいましょう!(武器を持って無いフィルは、手を腰にあてて、辺りを睥睨するように立った。どっちかっていうと悪役なノリである) -- フィル 2011-04-26 (火) 02:15:26
      • (一瞬で瓦礫の平野へと姿を変えた世界の中で、むくりむくりと、子供の影が湧きあがった。)
        (周囲の見通しが良くなった分、さらに数を増して、ゲタゲタと音を鳴らしながら、二人の周囲を幾重にもどこまでも、地平の果てまで取り囲むんだ。)
        (その無数の影が、地鳴りのような波音を響かせて二人の目の前に吸い寄せられ・・・)
        オゴォォオオオオオッフゥハェッハッハッハッハハハハハハハ!!
        (見上げる二人に影を落とす入道雲のごとく、巨大な一塊の巨人となって立ちはだかった。) -- 2011-04-26 (火) 02:15:34
      • そっか!じゃあ二人で決めちゃおう!まずは・・・私から!!!(フィルにウィンク一つ残し、巨人と化した影に向かい走り出す!)はぁぁぁぁぁぁ!(助走をつけ、巨人へ向かい、大地を蹴って跳躍する!)
        くらえぇぇぇぇぇええ!必殺!暗黒真空飛び膝蹴り!(跳躍したキャロットが空中で一瞬ポーズをキメたあと、虚空を蹴り、怪物へ向かって飛び膝蹴りを繰り出す!)
        ドガァ!ドッゴォォォンン!!!!(膝先に集中した魔力の飛び膝蹴りが、巨人の顔面を打ち据えてた!そしてキャロットが着地とともに、大爆発する!)
        いまだよ!フィルちゃん!!!(キャロットが振り向き、フィルに叫ぶ! -- キャロット 2011-04-26 (火) 02:23:20
      • うん・・・!って、え!?飛び蹴り!?(思わず突っ込んでしまった。しかし効果は抜群らしい!)
        これは、インパクト勝負かな!(違います)
        じゃあ、私は痺れるようなトドメにしてあげる・・・罪人はとっとと座りなさい
        (フィルが腕を振りあげる、キャロットの超必殺暗黒飛び膝蹴りでバランスを崩した巨体の後ろの地面が割れた。)
        (巨大な影のサイズに負けないくらい巨大な電気椅子がせりあがり、噛みつくように無理やり座席に押し込めた。)
        お祈りは不要・・・即刻・執行!
        (フィルが振りあげた腕をさっと下ろす、巨大な人影の手足、胴、胸、頭を鋼鉄の帯がガチリっと掴み。落雷のような大轟音、電気椅子のスイッチが入り、辺りを青白い放電の光が包んだ!) -- フィル 2011-04-26 (火) 02:42:50
      • (轟音の中で巨大な影の人型が上げる笑い声が断末魔の叫びへと代わり、黒い影の身体がさらに黒く焦げてボロボロと崩れていく。)
        (同時に周囲を覆っていた異常な空間も泡のように消えて失せ始た。) -- 2011-04-26 (火) 02:42:56
      • 今とっさに思いついたのがあれしかなくて・・・(着地し、フィルの傍まで戻る。そして苦笑い)
        フィルちゃんの技は・・・おおっ!なんかすごいでっかい椅子が!(巨人を拘束していく椅子を目を丸くしながら見ている)
        うっひゃあ!!!(電光をかばうようにt両腕を顔の前へ、閃光に包まれた巨人、そして、静かになる)
        ・・・フィルちゃんすごい!あんな魔法始めてみたよ!かっこいい!!!!(崩れ去っていく巨人へ目もくれず、フィルに満面の笑みで抱きつく) -- キャロット 2011-04-26 (火) 02:48:44
      • 今考えたの!?あはは、なんかそっちのが方がスゴイ気がするよ・・・(しかし、フィルも嬉しそうだ。抱きついたキャロットを抱き返してぐるぐる回したり。二人はいつの間にか元居た公園へと戻っていた。空の色は夕焼けの色になっていた。)
        あははっ!うれしいなーこの力使って褒めてもらったのって初めてだよ!キャロットちゃんもカッコよかったよー!へへっちょっと魔法少女っていうより、格闘家みたいだっけど・・・(そう言いながら、キャロットを地面に下ろした瞬間、ストーン、とワンピース状のフィルのドレスが地面に落ちた。わかりやすく言うと、脱げた。)
        ・・・あ、あはは・・・やっぱほんとに魔法だったんだね -- フィル 2011-04-26 (火) 03:00:14
      • うん、でもちょっと気に入っちゃったかな!あれ!・・・もう夕暮れだ。けっこう時間たっちゃったね!(ふぅ、と一息ついて)
        うーん、もっとちゃんとした必殺技考えないとダメかなー!フィルちゃんみたいなのがいいよやっぱり・・・ってあーっ!(服が脱げたフィルをみてびっくり)
        ・・・またやっちゃった!てへぺろ☆(・ω<)
        (その後は服を買いに走ったりしてそのあと別れたとか。ちゃんちゃん) -- キャロット 2011-04-26 (火) 03:04:53

【ヒメカ:魔法少女4】 Edit

  • 【ヒメカ:魔法少女4】
    • あきらさんの神社は…確かこの辺りに…(きょろきょろ)あ、あったあった
      ………うーん…神社にそんなに詳しいわけじゃないんだけど、なんとなくヒメカのところとは違う感じ………?(鳥居を見上げて首をかしげた) -- みう 2011-03-30 (水) 22:39:40
      • (小さな山の麓に大鳥居がある、雑木林を掻き分けるように延びる細い参道の石段が西洋風なのはここが元は洋館だった名残だ)
        (鳥居は周囲の木々よりも背が高く、まさに聳え立つといった風情でそこにあった。)
        (規模や立地が違うのは当たり前だが、それ以上にヒメカの燕舞天神社とは明らかに雰囲気が違う。)
        (寂滅として木々のざわめきですら息を潜めているような、そのたたずまいは、一言で言うなら来る者も出る者も拒む、牢獄染みた物々しさがある・・・) -- 2011-03-30 (水) 23:07:21
      • はぁっ…はぁっ…(みうが辺りを見回すその石段の下から息を切らせ駆け上がって来る人影)
        あ、みうちゃん…だ…!は、はぁ…あ、あのね?(息を整える暇もあれば)さな、ちゃん、見なかった?朝、外に出てどこ行ったのかわからない、って、さなちゃんのお父さんが…
        私のところには、来て無いし…みうちゃんのところかな?と思ったんだけど、留守で…(深呼吸)あきらちゃんの神社に向かったって聞いたから… -- ヒメカ 2011-03-30 (水) 23:23:13
      • (寒気がして両手で自分を抱きしめる………)なんだろう。
        こんなことを言ったらいけないんだろうけど……なんだか、怖い…
        …え、ヒメカ? ヒメカもお参り…じゃなさそうだね さなちゃんが、いない…??
        私のところには今日は来てないよ? どこにいっちゃったんだろう………
        そういえばあきらさんがこの間さなちゃんと一緒にいたから……ここにいるのかも! -- みう 2011-03-30 (水) 23:36:22
      • う、うん!それで、みうちゃんに心当たり無いかなって…あ、そうなんだ、さなちゃん神社が好きみたいだから…
        あきらちゃんと知り合いでもおかしくないかも、じゃあさなちゃん見てないか聞いてみよ?…?みうちゃんどうかした?(何かに怯えているような様子を心配そうに)
        なんだかちょっと恐い感じだけど、多分天気が悪いから、じゃないかな?(社殿のほうへを足を進めつつ) -- ヒメカ 2011-03-30 (水) 23:48:10
      • そうだったんだ さなちゃんが神社好き…なかなか、風流のある趣味だね
        ……………この神社…、歓迎されてないというか…………上手くいえないけど…………。(足を進めるヒメカの背中にぽつりと投げかけ) ……そう、だよね。 きっと夕暮れで、曇ってるから………だよね。
        いこっ!!(恐怖を振り切るように、遅れを取り戻すようにヒメカの後を追った) -- みう 2011-03-30 (水) 23:54:41
      • …うん、私も巫女だから分かるけど…今日の蔵瀬神社は何か変、でも、悪い気配を感じるわけじゃないから…(みうの手をきゅっと握って)
        とりあえずあきらちゃん、居ればいいけど…(社殿の前、おもむろにあきらの事を呼ぶ)…いるかな、聞こえてないかな…? -- ヒメカ 2011-03-31 (木) 00:02:50
      • (石段を登りきった先に参道と社殿の敷地を隔てる堀があった。朱色の橋がその上に弧を描いて拝殿へと続く石畳がその先にある。)
        (二人が境内に入ったとき、少しばかり離れた石灯篭が暗がりから浮かび上がるようにぼぅっと灯った。)
        あら、ヒメカさんにみうさんだ、こんばんは
        (一足先に夜が来たように暗い社殿の影に居たからだろうか、二人に気付かれなかったあきらの姿が火の入った灯篭の灯りに照らされて浮かび上がっていた。) -- あきら 2011-03-31 (木) 00:11:33
      • ん……(ヒメカが悪い気配はしないというと、安心できる 少し強めに手を握り返してあきらを待っていたが………)
        ひ、光った…!?(次いで声を掛けられて心底驚いたが、走って逃げ出さずにすんだのは紛れもなく隣にいる少女のおかげ)
        びっくりした………あきらさん、こんばんは(ぺこり) 今日は神社を見学させてもらいに来た…つもりだったんだけど、さなちゃんが見つからないみたいなの
        もしかしたらこの神社に来てないかなって思ったんだけど、見てないかな……? -- みう 2011-03-31 (木) 00:18:23
      • (驚いたのはこちらも同じ、緊張を走らせるが見慣れた姿を見てそれを解く)こんばんはあきらちゃん、突然お邪魔してごめんなさい(ぺこり)
        えっとね、みうちゃんが言った通り、さなちゃんの姿が朝から見えないんだ、それであきらちゃんとも仲がよかったって聞いたから見て無いかなって
        -- ヒメカ 2011-03-31 (木) 00:24:15
      • いえ、いついらして頂いてもいいのですよ、今日あたり会う事になりそうな勘働きも有りましたし・・・
        (暗闇から抜け出るように、ちいさな足音を鳴らしてあきらが二人に近づく)
        さなちゃんが・・・ですか、さすがに、そんな大変な事までは勘付けませんでしたが・・・
        (心配するような口ぶりだが、あきらは相変わらずいつもの微笑んだ表情のままだ。)
        お昼頃、見かけましたよ、街近くの森の方へ行くようでしたけど(すっと指で方角を指し示す)
        森の中は夏でも暗くなるのが早いですから・・・迷子になっているのかもしれません -- あきら 2011-03-31 (木) 00:36:04
      • そういうの分かるのかな… 巫女さんって、すごい……
        (あきらの表情に違和感を感じながらも)やっぱりここに来てたんだね 良かった…良くはない…かな……、でも手がかりにはなるね
        暗い森…(想像しただけでも怖い) 早く、見つけてあげなきゃ…! -- みう 2011-03-31 (木) 00:41:00
      • あきらちゃんだけじゃないかな、私はそんなに勘がよく無いもん(たはは)って、やっぱりここに来てたんだ!
        うんうん、少なくともどこに行ったのかだけは分かったもんね、後は早く探してあげないと…!(ほぼ同時にみうと意見が一致する巫女だ)
        夜の森は危ないし恐いけど、ここで黙ってたらどんどん夜が更けるだけだもんね…行こうみうちゃん!
        あ、あとね、あつかましいけど明かり貸してもらえると嬉しいかな?(あきらに向かってお願いをし、受け取ったら即出発する体制) -- ヒメカ 2011-03-31 (木) 00:51:25
      • ええ、これでよろしければどうぞ
        (といって差し出したのは提灯・・・ではなく普通のランタンだ。見れば神社の回廊に灯っている灯りも蝋燭ではなく石油ランプが下がっていた。)
        私は街の集会場によってから合流しますね、今日は奉仕活動の日なので人手を頼めると思いますので。
        気をつけてくださいね?・・・もう、陽が暮れてしまいましたから・・・
        (厚い雲に遮られ夕暮れは早々に夜闇へと変じようとしていた。色彩を失っていく暗い森に囲まれた境内の中で)
        (赤く灯るランプの灯りを受けて、なぜか、あきらのどこまでも黒い瞳に僅かだけ藍に光る色が見えた。) -- あきら 2011-03-31 (木) 01:00:02
      • (意外にも普通のランタンだったので首を傾げてしまった 受け取るのはヒメカに任せ)ありがとうあきらさん!
        それに手伝ってくれて……… ………ありがとう………(吸い込まれてしまいそうなあきらの瞳だけが僅かに色彩を持っている…ような、不思議な錯角に小さく首を振った)
        こんなに暗くなったらさなちゃん心細いよね…… -- みう 2011-03-31 (木) 01:08:54
      • うん!お願いねあきらちゃん、森も広いから私達だけじゃ見落とす可能性もあるし(ランタンを受け取って笑顔で)
        話してる間にもうすっかり日が落ちちゃった、さなちゃんきっと寂しがってるだろうね…早く見つけてあげいと
        それじゃ私たちは先に森に入ってるから、後から来る人はよろしくね!(あきらの瞳、平衡感覚を失いそうな錯覚に軽く頭を振る)
        よし、それじゃあみうちゃん行こう!くれぐれも手を離さないでね?(たたっと駆け出していった) -- ヒメカ? 2011-03-31 (木) 01:15:31
      • ええ、急いであげてくださいね・・・ -- あきら 2011-03-31 (木) 01:23:15

      • (さなが居るかもしれないと言われた森は街からそう離れていない場所にあった。冒険者には他愛も無い森だ。)
        (けれども陽が落ちて真っ暗なそこは、見落とすと危険な崖や深い藪が点在し、子供が一人迷っているとすれば、それはとても危険に違い無い。)
        (ランタンの灯り一つだけでは木々の間に貼りついた闇を照らすのに不十分だが、時折、思い出したように顔を覗かせる月明かりはあまり頼りになりそうも無かった。) -- 2011-03-31 (木) 01:38:33
      • 近いところでよかったね… さなちゃん、聞こえるー!? 居たら返事をしてー!(精一杯大声で呼んでみる)
        (大声を出したのは怖さを振り切るためでもある)
        (決してヒメカの手を離さないように…強く握り締めて周囲を見回し、返事がないかどうか耳を澄ます…) -- みう 2011-03-31 (木) 01:42:49
      • そうだねみうちゃん、お昼なら本当になんでもないところなんだろうけど…さなちゃーん!おーい!(反対側に声をかけながら奥へと進む)
        …聞こえない、かな…もっと奥なのかも?茂みの中を歩くと私たちも危ないから、出来るだけ歩きやすい場所をっと(ランタンの明かりが足元を照らし出す、暗い森の中それはまさに光明と言っていい)
        さなちゃーん!聞こえたら返事してー!(叫んでは耳を澄ます、その行為を何度繰り返したか)…魔法でぱぱっと見つけられたら…(思わずそんな弱音も出てしまう) -- ヒメカ 2011-03-31 (木) 01:48:47
      • (呼ぶ声に応えるものはない、暗い、どこまでも暗い・・・ヒメカとみうの回りを照らすので精いっぱいなランプの灯りを圧倒する闇と静寂だけが全てを支配していた。)
        (街の灯りは近くにあるはずなのに、そう大きな森ではないはずなのに・・・光と闇が世界の2極などではなく、茫漠たる闇の中で吹けば消えてしまいそうな位、弱々しく漂う残滓が)
        (光というものの本質なのだとせせら笑っているかのように、森の中はどこまでも暗い。)
        (さらに二人の焦燥を煽るように、ざわつき、粘つく気配が闇の温床となった森の中から湧きあがってくる。)
        (暗くて見えないという漠然とした恐怖や不安とは一線を画する、確かに能動的な悪意、一刻も早くさなを助け出さなければいけない二人にとって)
        (今一番出逢いたくないモノの気配が急激にその密度を増していく) -- 2011-03-31 (木) 22:03:55
      • 便利な魔法が使えたらよかったのにね……(ただの薄暗い森であるはずなのに、どうしてこんなに不安を煽るのか)
        (そう思っても口に出してはいけないと思う きっと口に出したらもう恐怖を抑えきれない)
        (数え切れないほど叫び、声がかれてきた頃に)…………もう、帰っちゃったのかな…。(心にもないことを、ただそうであって欲しいという願いだけを込めて呟く)
        ……っ!?(確かな、悪意を、向けられて。 息を飲む 声も出ない ただヒメカの存在を頼りに強く手を握る) -- みう 2011-04-11 (月) 21:33:18
      • (けほっと軽く咽る、みうと同じく声を出すのも辛い)それならいいよね、私たちが声を枯らすくらいなんてこと無いもん
        (そう明るく振舞うも足はなおも森の奥を向く、気休めであるのは痛いくらい分かっているのだから)
        もうちょっと奥のほうに言ってみよっか?(そう話しかけて引いた手が震えた、刹那に濃くなる魔の気配に)
        こんな時に…!みうちゃん、逃げるよ?(返事を聞く間もなく咄嗟に手を引いて逆方向に駆け出した) -- ヒメカ 2011-04-11 (月) 21:50:58
      • (ヒメカがみうの手を掴んで、湧きあがったドス黒い気配に背を向けた。背を向けたはずだった。最初に悪意が、そして今度は違和感が二人の前に立ちはだかる。)
        (二人が振り返ったその先、今来たはずの道が無かった。今まで二人の目の前にあったのとまったく同じ形の木の陰、枝の影、雲の切れ間に目隠しされた月の位置・・・。)
        (二人の目の前に、深い深い・・・闇の中から染みだすように血肉を得て臓腑を編みながら、存在を鎧う何かが形を為してゆく。) -- 2011-04-11 (月) 22:05:49
      • (恐怖で足が縺れそうになりながらも、足手まといにならないように必死に足を動かす)
        (逃げなきゃ、逃げなきゃ………) ………え、どう、なってるの……?(前に湧き出る悪意に足を止め、後を振り返れば道がない)
        (再び前を向けば異形。)やだ………やだ………まさか………(使い魔の結界? 最後まで言葉を紡げずに立ちすくむ) -- みう 2011-04-11 (月) 22:09:36
      • (方向感覚の喪失、そして何処を見ても同じ風景)…逃がさないって訳だね、なんでこうも間が悪いんだろう…
        (みうの手を握る指に力を込め)うん、そのまさかだと思う、でも…二人なら何とかなるよねきっと(異形から目を離さないように、そして出来るだけ平素の口調で)
        (見れば雷光を纏いその姿を変え、月と暗闇の森の結界で対峙する) -- ヒメカ 2011-04-11 (月) 22:27:59
      • (森の木々が二人の周囲から歪みざらつきながら遠いた。遠近感に乏しい書き割りの暗い森が、遠巻きに二人をざわつきながら取り囲む。)
        (動きを止めた黒い雲が魚眼レンズから覗くような歪んだ夜空に貼りつき、のしかかる目玉の満月が轟々と地を照らす。それは異界、常軌を逸して正気を失した世界。)
        二人の目の前で蟠る闇の繭を割いて、異界の主が姿を現した。まだら模様の緑の上をドス黒い血だまりが這いずり蠢く、歪な骨片を組んだ鎧のような禍々しい人型のバケモノが・・・。)
        (真っ暗な足元に、怪物を中心に花が咲いた。蔦を伸ばし、背の高いあるいは低い、南洋のジャングルを彩るような奇抜な造形の花が辺り中に咲き乱れた。)
        (その花々はみな一様に黒く濁った極彩色の虹色をしている。) -- 2011-04-11 (月) 22:44:06
      • そ、そうだ……変身しなきゃ…………っ(ヒメカが放つ雷光の光で少し冷静さを取り戻し、変身する)
        (空を見上げ、目があった気がしてすぐに目を逸らす しかし目の前には異形で…これもまた目を逸らしたくなる)
        こんなの…見たことない……………(どうしてヒメカはこんなにも強気でいられるのか)
        る(禍々しく咲き乱れる花から逃れるようにたじろぐ 目の前のバケモノも、空の目玉も、生い茂る花も、嫌悪感を引き出すには十分すぎた) 気持ち悪い…………… -- みう 2011-04-11 (月) 22:51:19
      • (その光景に思わず顔をしかめ袖で口と鼻を覆う、まだ何も匂わないに関わらず)相変わらず…趣味が悪すぎるよ
        どうしてこうも不快にさせるんだろうね、本当に…!(手を通してみうの怯えと戸惑いが伝わってくる、それだけに弱気になっているところを見せる訳には)
        今私達急いでるの、だから使い魔に関わってる暇なんて無いんだから!(吐き捨てるような言葉とともに右手の鉄扇がひるがえる)
        (放たれるは稲妻の奔流、奇怪な植物を焼き焦がしそれは異形へと殺到する) -- ヒメカ 2011-04-11 (月) 23:02:48
      • (稲妻の奔流が地を舐めて、暗い歪な花畑に閃光が走ったのと同時に。)
        (二人の目の前で極彩色な花弁が弾け飛んだ。身体が状況に反射した瞬間、目の前に迫った危機を認識がスローで見せてくれるだろう。)
        ( 眼前に怪物がすでに居た。巨大な身体を曲げて少女達を上から覗きこんでいた。その動きは昆虫か何かのように・・・。)
        (怪物の腕が左右別々に動き出し、二人の認識速度の域を脱する。本能的な嫌悪を起こさせる理解不可能な動きで、しかしその目的だけはシンプル)
        (二つの拳がバラバラと同時に少女達の身体に叩きこまれる。) -- 怪物 2011-04-11 (月) 23:10:32
      • (森を引き裂く雷撃に期待していなかったはずはない 先手必勝と言わんばかりの攻撃に、少しでも怯んでくれたら追撃を…)
        (しかしその光を見届ける前に別の危機が訪れ、反射的に頭を庇うように腕を翳す)
        (腕の僅かな隙間から、迫り来る巨体が一瞬だけ見えた)
        ヒメ……っ(言葉は途中で途切れ、圧倒的な質量に押し飛ばされる)
        (生い茂る花々をその身でかき分けながら小さな身体は後方へと) -- みう 2011-04-11 (月) 23:23:21
      • …え?(それだけしか言葉が出ない、効かないかも知れないとの予測はあった、だがこれは余りに超える…悪い方へ)
        (咄嗟に腕で身体を庇う、結果としてそれがみうの手を放し分断される事になってしまう)みう…っあぁ!
        (ガードしたはずの腕が軋む、圧倒的な膂力は小さな身体を文字通り弾き飛ばし影の木へと打ち付ける)
        っうぅ…(その顔に浮かぶは痛みと焦燥、それでもふらつく足を叱咤し、みうが飛ばされた方向へと駆ける) -- ヒメカ 2011-04-11 (月) 23:37:58
      • (殴り飛ばされたみうを地面からまっすぐ生えた蔦が取り囲んだ。中心にみうを閉じ込めたまま、蔦がめきめきとこよりのように寄り集まる。)
        (こよりが解かれると、それはみうを取り囲む網目状の籠となっていた。ポコンッポコンッと音を立てて網目の格子に気味の悪い花が咲く。)
        ( ギチギチギチ・・・巨大な節足動物の発する音をさせながら、怪物が首を斜めにした。背中から突き出した長い角がわらわらと蠢いた。)
        (走りだしたヒメカが1歩2歩・・・3歩目を踏む前に、緑色の壁が行く手を遮った。) -- 怪物 2011-04-11 (月) 23:44:18
      • (木にぶつかったわけでもない、ただ殴られた衝撃だけで意識を失ってしまった)
        (自分がどんな状況にあるのかも知らないまま、目を閉じている) -- みう 2011-04-11 (月) 23:48:20
      • …っ!!(さっきと同じ、ほんの一瞬で間合いを詰められた記憶が体を竦ませる、だがその先は違う)
        てえぇぇぇい!(手にした鉄扇にありったけの魔力を込め鎧の怪物を殴りつけた、硬質的な音と手の痺れなどお構い無しに何度も何度も)
        (何なのこれ、全然効いて…ない…?体格差を生かし執拗にまとわり付く、だがそれも相手が人間ならの話だ) -- ヒメカ 2011-04-12 (火) 00:11:12
      • (並の鎧なら容易くたたき壊せそうな鉄扇が、怪物の身体に叩きつけられる度火花が散った。)
        (だが、一向に効いている気配がない、幾度叩きつけられようと、ヒメカがどれほど力を込めようと。)
        (怪物は突っ立っているだけで身じろぎ一つしない。)
        ( 突然、甲殻骨片鎧の怪物が動いた。ヒメカの鉄扇を掌で受け止め、鋭い切片のに覆われた鎧の膝蹴りを繰り出す)
        (凄まじく速い、その上堅い、今までに遭遇したどんな怪異達よりもこの怪物は単純でそして・・・強い。) -- 2011-04-12 (火) 00:32:44
      • うそ…(効かないならまだしもこうも容易く受け止められるという事実、それが反応を鈍らせる)(浮いているという感覚、肺の空気が残らず搾り出されるような衝撃、そして鋭い痛みと腹部から滲む赤)
        こふっ…(口から呻きが零れる、無造作に放たれたその一撃で5mは飛ばされただろうか、手を膝を突いた極彩色の花園はそれ以外の赤で染まる)
        (傷は魔力で瞬時に癒されるも心はそうは行かない、でも…諦めたらここで死ぬだけ、私は…絶対に!)
        (大地を蹴り空中を蹴り怪物の真上へ、横の動きは早くとも空は飛べないはず天から下る龍のごとく鋭い稲光が頭上に落ちる) -- ヒメカ 2011-04-12 (火) 01:05:41
      • (至近距離の落雷は、はげしい衝突音と衝撃を感じるらしい。上空のヒメカにもその爆音が届く。落雷に打たれて、極彩色の花弁が宙にまいながら燃える。)
        (怪物を撃った落雷の黒い煙の中から、何かが飛びだした。それは3本の細い線、怪物の背から、反し爪のついた矢じりをつけたワイヤーがまっすぐ上空のヒメカめがけて撃ちこまれる。) -- 怪物 2011-04-12 (火) 01:18:59
      • (そのまま身を翻し怪物の背後へと、黒い煙の中に感じる圧倒的な存在感)やっぱり、効かないん…ってぇ!?(ぽそりと呟き、咄嗟に空中を蹴る)
        く、この…!(最初の三本を避け更なる追撃を、とその瞬間を見計らったように更なるワイヤー)させない!ギンギィン(それを不可視の盾で弾き返す)
        ドッ(と、背中と腕を引っかかれるような痛み、最初のワイヤーが弧を描き背後からその牙を向いた) -- ヒメカ 2011-04-12 (火) 01:50:02
      • (鉤爪のついたワイヤーはヒメカの服と肉に食い込み、その身をぶっ裂き千切った。切り傷よりもさらに無残な裂傷を深々と刻む。)
        (血の雫をまいて、ワイヤーの鉤爪矢尻がヒメカから離れて行く。それはヒメカを捕え、拘束するために放たれたのではないのだろうか?だとすれば怪物のもくろみは外れたのか。)
        (残念ながら・・・それは違った。宙を蹴り、駆けることのできるヒメカが、一瞬でもその動きが止まればよかったのだ。その無慈悲なまでに合理的な理由だけが真実。)
        ( ヒメカが苦痛を感じた瞬間には、もうすでに目の前、地を蹴って、飛び上がった怪物が開いた拳をヒメカの喉へ狙い定めて・・・。)
        ゴッッバァッッ  認識速度を遥かに超える打撃、爪、殺意、狙い定められる、表皮・気道・動脈・首・首・頸椎、ヒメカの頭部ごと首をもぎ取らんと、怪物のうでは雷撃で焼け焦げた表皮をスローモーションに振るい落しながら迫る。) -- 怪物 2011-04-12 (火) 04:17:01
      • …!(その痛みにほんの一瞬気が逸れたとして誰が責められようか、だが鎧の怪物はそれこそが狙い)
        (絶望的なまでの死の予感を纏い突き出された手、一度掴まれれば細い首など容易くへし折ってしまうだけのパワー、見えざる気配に圧倒され動けぬままにそれ受け入…)
        (みうちゃん?)っく、う!う…あ、ああっ…(その叫びに呼応し怪物の手を防ぐ高密な魔力の障壁、しかしその盾ごと頚骨を粉砕せんと込められる力)
        (触れて無いはずの指が食い込むかのように首筋が凹み障壁が悲鳴を上げる)くうっ!(外そうともがいていた両手を振り、放つは2対4本の刃)
        (鎧を通らないのは承知の上、四方八方からぶつけ一瞬でも怪物の気を逸らせれば…) -- ヒメカ 2011-04-16 (土) 21:03:34
      • (すっかりと蔦に囲われてしまっても目覚めを知らず昏々と…)

        (飛んでいた意識が戻る引き金を引いたのは、ヒメカに振るわれた爪が空を揺らしたてた轟音)
        ヒメカぁ!!!!!!(不気味な花の上から檻に手をかける)
        出して、ここから出して!!!!!!!!!!(精一杯蔦を引き、此処から出ようともがく) -- みう 2011-04-16 (土) 20:36:34

      • (みうの手が必死に鳥かごみたいな、蔦の牢獄を揺らした。ガチンッ、突然石を打ち鳴らしたような音がみうの耳元で響く。)
        (蔦の牢獄に咲いた薄気味悪い花の群れ、花弁の中央に人間の口が開く。ガチガチガチガチガチガチ人面、もとい人口の花が一斉に歯を打ち鳴らす音が響く)
        -- 2011-04-16 (土) 20:48:08

      • (ヒメカの細い首を怪物の巨大な手が容赦なく締め上げる。首だけといわず頭もろとも砕き殺す、飾り気の無い粗暴な機能を宿した指がメキメキッと障壁に食い込んで行き・・・。)
        (ヒメカの投げた刃が怪物に向かって飛んだ。1本目が腕に弾かれる。2本目は再び怪物の背から飛び出したワイヤーに叩き落とされる。3本目、怪物の強固な外装に突き立つことはかなわず・・・。)
        (そして、4本目が鎧の隙間を縫うように、して怪物の首に突き立った!一瞬、ヒメカをつかむ腕の力が緩む。) -- 怪物 2011-04-16 (土) 21:40:50
      • ヒメカぁぁぁぁ!!!!!!!!!(今にも捻り潰されそうなヒメカにまた悲鳴をあげる)
        (始めはガチガチという音も気にならなかったが、数が多すぎて嫌でも目に入る)
        何……っ? ひっ!!!(手を檻から放す 足が勝手に後に下がる……しかしすぐに反対側の檻に背が触れ、花が触れ身を引く)
        こ、こんなくらいで……!!!(燃やすのは自分にも危険が及ぶかもしれないが、そんなこと思いもしないで炎を放ち不気味な花も蔦も燃やそうとする) -- みう 2011-04-16 (土) 21:16:24

      • アゲッゲゲッゲッゲッゲ
        (愉快とは言い難い笑い声を立てて格子に咲いた花が燃えあがる。その瞬間、堰を切ったようにみうめがけて、人口花が一斉に歯を並べて殺到した。) -- 2011-04-16 (土) 21:41:08
      • う、あ…!っ…(締め上げられる動脈に気道、視界が霞み呻き声すらも出す事がままならない)
        (このままじゃ地面に叩きつけられてそのまま…!背筋が寒くなる予想と同時に得られた一つの勝機、これを広げる事が出来れば)
        (隙間に入り込んだ刃をさらに押し込むように他の三本が正確に同じ場所へと殺到する、まるで楔を撃ち込む槌のように)
        (そして天から振り下ろされる雷神の槌、僅か一条の稲光は楔に叩きつけられ大地に深々とした穴を穿つ) -- ヒメカ 2011-04-16 (土) 22:06:45

      • (巨大な目玉が睨みつける極彩色の花畑に真っ白な閃光と、落雷の轟音が響く。)
        ( 焼け焦げたクレーターにドサリ、怪物の右腕が落ちた。怪物は・・・まだ生きていた。)
        (右の肩を腕ごとごっそり抉られながら、平然と立っていた。鎧のような外骨格の下から肉が盛り上がり傷口を覆っていく。)
        キンッ 硬質な音が立ち上る焦煙の中に響く。怪物の左腕から、巨大な昆虫の爪のような刃が生えた。) -- 怪物 2011-04-16 (土) 22:18:57
      • (それを追うごとく極彩色の野に降りる二つの影、首筋を押さえながらもう一つの影こと鎧の怪物と向き合う)
        今度は剣、というわけ…!(そしてそう呟くが早いか地を蹴り猛然と距離を詰める、相手に先手を取らせるよりは…!)
        (小賢しくも刃を纏わり付かせその懐へと、距離を離しての戦いでは勝機を見出せないとの英断だろう、まず狙うは動きを止めるすなわち足) -- ヒメカ 2011-04-16 (土) 22:32:39

      • (猛然と飛び出したヒメカに対して、怪物も抉られたクレーターをさらに踏み抜いてヒメカめがけて突進した。)
        ( 片腕を失ってなお速い!怪物の疾走が巻きあげた岩の破片がまだ宙に踊っている。怪物はすでにヒメカの目の前。)
        (左腕の刃を真っ直ぐヒメカに向かって突き出す。) -- 怪物 2011-04-16 (土) 22:49:13
      • (目の前の惨劇がなければきっとこの花々に怯んだのだろう)
        (でも今は)
        邪魔を、しないで……っ(真紅の結晶を発生させて花に向けて散らす 炎は結晶を巻き込んで益々勢いを増し、周囲を焼き尽さんばかりに広まった) -- みう 2011-04-16 (土) 21:55:17
      • (気味の悪い口を大きく開いて、けたたましい笑い声を立てながら花が燃やされていく。)
        (突然みうを閉じ込めた檻の上部が解けて開く。茸の形に展開した蔦が間髪いれずに鉤の形に丸くなる。そのまま中に居るみうめがけて、大量の蔦が槍のように突き刺さってきた。) -- 2011-04-16 (土) 22:06:18
      • (耳障りな音は兎も角、花を駆除することはできたようだ)
        (しかし安心する間もなく頭上から降り注ぐ槍に目を丸くする)
        ………くぅっ(幸いにも自分を目掛けてきているおかげでまとまっている……薄青色の結晶が瞬く間に広がり槍を纏めて包み込みそのまま結晶化、目と鼻の先で押さえ込む)
        ヒメカ…っ(視線を戻し、様子を探る) -- みう 2011-04-16 (土) 22:19:18

      • (束になったまま結晶に固められた蔦の群れが、頭を振る様にもがいた。結晶はがっちり固まって当然のように抜け出せない。)
        (みうを取り囲む蔦の檻が今度は風船のように膨れ上がった。抜けない割れない、ならばと考えたのか、考える頭があったのか、口はあったけど。)
        (蔦の檻が結晶で固められたままの先端を激しく打ち付け始める。その様はまるで削岩機) -- 2011-04-16 (土) 22:39:16
      • (向けた視線の先には勇ましく立ち向かうヒメカの姿がちらりと見えた)
        (まだ、大丈夫……ヒメカなら……っ)
        (ほんの少し安心したのも束の間、頭上から響く音に再び頭を上げた)
        まだ動いてる…(もう結晶化したはずなのにまだ動くとは どうする、どうしよう)
        (悩みが不安を生み、見上げたまま立ち竦んでしまう) -- みう 2011-04-16 (土) 22:53:04
      • 速い…けどっ!(軽く体を傾け突き出される刃を紙一重で避ける、速さと力にばかり気を取られていたが相手の狙いは極めて合理的)
        (そう、いかに最短で相手を殺せるかそれに尽きる、狙い所が読めればいくら速くてもそう当たるものじゃない)
        はあっ!(剣を掻い潜ればそこはもう懐、大地を踏み鳴らし相手の腹めがけ渾身の双掌打、ダメージを狙うものではなく相手の足を伸びきらせ、あわよくば浮かせるための布石の一撃)
        (いくら強力な力であっても不自由な体制で浮いてしまっては、二度、三度と突き上げる) -- ヒメカ 2011-04-16 (土) 23:04:25

      • (空ぶった甲殻の刃がすぐさま切り返そうと動き出した。同時にヒメカの打撃が二発、三発、怪物の身体を揺さぶり突きあげる!)
         (怪物の身体が宙に浮く。ひび割れた腹の外骨格から欠片が散った。蹴る足場を無くした怪物が宙に投げだされたまま、背中から、大量の鉤爪ワイヤーを射出した。)
        (ひとつはヒメカへの牽制、もうひとつは地面を掴むために) -- 怪物 2011-04-16 (土) 23:21:05
      • (三発目、突き上げると同時に聞こえる射出音、そのうちの何本かが体に突き刺さり残り数発が肌をかすめ筋を残す)
        (懐で死角だった事もあるが何より、勝機を逃すわけにはいかない、この覚悟が痛みをも遮断する)
        てえぇぇぇい!(綺麗な弧を描き怪物の肩口めがけ上段からの蹴り一撃、ガードされようが構わない、衝撃を逃せない間に多くの打撃を与えるただそれだけ)
        (身体に刺さったワイヤーがその体裁きを彩るように踊り、赤い裂傷を刻み込むもお構い無しに) -- ヒメカ 2011-04-16 (土) 23:50:14

      • (怪物の刃がヒメカの身体を掠めていく。それが肉を先臓腑に達するよりも僅かに速く、ヒメカの蹴りが叩きつけられた。)
        (地面に突き刺さっていたワイヤーが千切れて宙でのたうった。赤黒い体液をまき散らしながら極彩色の花畑の上、無防備に宙を舞う。) -- 怪物 2011-04-17 (日) 00:05:41
      • (狙いは寸分たがわず、先ほど楔を打ち込まれた外骨格がはじけ中の組織が晒される)
        これで…(そこめがけ空中を蹴り)終わりだよ!(手に握られるのは銀光を放つ剣、錬雷によて作り出されたそれを突き立てようと両手を振り下ろす!)
        (物質化するまで練り上げられた剣は、抵抗らしい抵抗も無く怪物の体へ飲み込まれ)ドゥン!!(轟音を立てて爆ぜた) -- ヒメカ 2011-04-17 (日) 00:20:01

      • (結晶をつけた状態のまま安定してしまうと、もともとそういう生き物だったような気がしないでもない、蔦の塊。ぴたりっとその動きを止めた。)
        (まだみうの周囲を取り囲んでいる蔦の格子が、きゅぅっとすぼまった、膨らんだり、すぼまったり忙しい奴である。おまけに檻の形を変えて、笑顔マークまで作ってみせる芸達者ぶりだ。)
        ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲ
        (凶悪な形に歪む笑顔マーク、振り回していた結晶をハンマーのようにして、今度こそまっすぐみうめがけて振り下ろしてきた!) -- 2011-04-16 (土) 23:26:06
      • (表情まであるのか)
        (いくら笑うように口が曲がっても、不気味さが増すだけだ)
        あ…っ (結晶を錘にして勢いよく迫る塊をなんとかやり過ごそうと檻の中で逃げ惑う)
        (ただ逃げ惑うだけではなく、結晶の塊の内部まで結晶化を進めている 痛覚があるのならば相当の痛みが走るはずだ 痛覚があれば、の話だが) -- みう 2011-04-16 (土) 23:39:29
      • (結晶にされた蔦が振り回される。狭い檻の中で逃げまどう、みうを叩き潰そうと襲う様はまるでモグラ叩きだ。)
        ( ビキッビキッと音を立ててさらに結晶が蔦に食い込んで行く。だが、その動きは鈍ることを知らず、びったんばったんと忙しなくみうを追いまわす。) -- 2011-04-16 (土) 23:47:48
      • ひゃあっ(完璧に避けきることは出来ず、ハンマーが身を掠めていく)
        (その度に小さな傷が増えていくが今はかまっていられない)
        (やがて蔦の奥深く…芯まで結晶が侵食し固められた手ごたえを得てやっと向きあう)
        …(言葉は何も発さず。 ただ鋭く尖った深い青の結晶を、自分を追い回す塊に向けて放った)
        (内部まで完全に薄青色の結晶に侵食された蔦は容易に崩れてしまうだろう 薄青色の結晶の特徴は、一点を突かれると非常に脆いことだ) -- みう 2011-04-17 (日) 00:04:50

      • (足を止めたみうに、まってましたとばかりに蔦が唸りをあげて、結晶の塊を叩きつける!と、同時にタメも何もなく、ガラスを石に叩きつけたごとくコナゴナになった。)
        (みうの魔法に浸食されきった蔦はあっさりと粉微塵になり、みうを囲っていた蔦もぼふぅっと黒い霧になって消えた。) -- 2011-04-17 (日) 00:15:01
      • はっ はぁっ うま、く、できた…………(塊が、檻が崩れて声を漏らす)
        (立ち込めた霧でヒメカのほうがよく見えない…… すごい音がしたが、無事だろうか) -- みう 2011-04-17 (日) 00:27:27

      • (怪物の身体が鈍い水音を立てて倍近くまで膨れ上がった。弾ける、赤黒い血しぶきが、砕けた外骨格が。)
        (怪物の身体が砕けていく・・・。その中に、睨みつける目玉のような満月に照らされながら崩れる怪物の身体の中に。)
        (さなが居た。膝を抱いて、怪物の腹の中に押し込められるように縮こまっていたさなが居た。)
        ( 怪物の身体がいよいよその形を無くし、赤黒いザラメ砂糖のようになって飛散した。ジリジリと輝く欠片と一緒に、長い髪をなびかせながら、さなの身体もゆっくりと)
        (極彩色の花畑の端、切り立った深い谷へと落ちて行く) -- 怪物 2011-04-17 (日) 00:37:14
      • (倒した、あとは使い魔の体が崩れ去りそれと同時にこの歪んだ仮初の世界も崩れるはず、それを待てばいい)
        …え…?(これでようやくさなちゃんを探しに行ける、そんなほっとした表情、それが凍りついた)
        (探しに来たその女の子が、倒した使い魔の中から…その驚きは怪物に翻弄されるより遥かに深く、それでも反射的に差し伸べた手)
        さなちゃああぁぁぁぁぁあん!!(空しく空を切ったのと絶叫がほぼ同時だった、奈落へ吸い込まれる彼女を追おうとしたとき、結界が砕ける) -- ヒメカ 2011-04-17 (日) 00:48:04
      • (伸ばしたヒメカの手は届かない。辺りにガラスの砕け散る音が連鎖する。極彩色の花畑が、巨大すぎる満月が、切り絵のようになった黒い森が・・・一切合財何もかも砕けて消えてく。)
        (異界が砕けて消えると、そこは元の森。小さな崖の際。黒い雲が切れて青白い月明かりが差す。)
        (崖の下で、力無く手足を投げだしたまま動かない、さなが居た。月明かりの下でなお、はっきりと分かるくらい青ざめた顔と、対称に、胸に赤い大きな染みを広げて) -- 2011-04-17 (日) 00:57:48
      • (ヒメカの絶叫)
        (結界の崩壊)
        (思いのほかヒメカの傍に居たので痛々しい悲鳴が良く聞こえた)
        (差し込む青白い月明かり)
        (………血の匂い)
        (見たくない、でも、見なければ…足元のがけ下を覗き込む)
        ………ひっ いやあぁぁぁぁぁぁ!?(悪い予感は確かに裏付けられ、嫌でも現実を認めるしかない)
        さなちゃん!! さなちゃん!!!!!!!!!! -- みう 2011-04-17 (日) 01:05:20
      • (足元がふらふらしておぼつかない、目に映った現実を認めたくないのかまるで夢を見ているかのように)
        (みうの絶叫もどこか遠い場所のように聞こえる、それでも消える事の無い目の前の情景…不意に崖に向け足を踏み出し)
        確かめる…(数回の空中跳躍、崩れ落ちるようにさなが居るその場所へ…血の匂い、それ以外の生臭さ、匂い立つ死)
        あ…(ぬるりとした感触、見れば指先にべったりとつく血)う!っぐ…!げほ、げほっ!うぇ…(押さえられない生理的嫌悪感にまずは体が、そして心が涙という形であふれ出る) -- ヒメカ 2011-04-17 (日) 01:19:46

      • (眠るように閉じた瞳は開かない、青ざめた唇は僅かに開いたまま固まっている。)
        (暗い森に一つ二つと灯りが揺れた。さなを探していた他の人達が藪をかき分けながら、駆けつけた。)
        (その中に居た、さなの父が叫びも涙も見せなかったのは、先にヒメカが泣いていたからだろうか。)
        (誰もが言葉を失い息をひそめた。今、雲は月明かりを隠してくれない、無残な事実を青白く照らし出していた。) -- 2011-04-17 (日) 01:54:06

      • (ヒメカの手についた血は、すでに熱を失って冷たくなっていた。誰かが近づけたランタンの明かりが地に倒れ伏したままのさなを照らした。)
        (左の胸が抉られたように砕かれてできた窪みに血が溜まっていた。一目で、もうその身体が機能出来ないまでに壊れていると分かるほどに。小さな胸はずたずたに砕かれたただの空洞となっていた。) -- 2011-04-24 (日) 21:09:13
      • さなちゃん、さなちゃん……っうして……!!!(さなの探索で既に声は枯れていたが、掠れた声で尚叫ぶ)
        (頭のどこかであの怪我ではもう無理じゃないかと諦めを感じながらも、希望は捨てられず崖から飛び降りて空中で浮遊 衝撃を殺してさなの傍に降りた)
        しっかり、し………て……! いま、ぐ、たすけっ さなちゃ……しなな、いで…っ(空虚な胸を、小さなさなを包むように結晶が生成されていく)
        (さなの身体についていた小さな傷は治り始め、綺麗になっていく)
        (それでも流れ出た血を戻すことは出来ないし…消えてしまった灯火を再び灯すことは出来ない)
        どぅし…て……こんな、こと、に……ねえ…なんで………っ!!!!!!!! -- みう 2011-04-24 (日) 21:16:24
      • (口元を押さえてもこみ上げる悪寒は止むことが無くぱたぱたっと指の間から毀れる胃液が地面を叩く)
        (みうの声はただ現状を再確認したに過ぎなず)ごほっ、は…ぅ(もう何も出ないはずなのに嗚咽が止まらない)
        (やがて聞こえる人の声といくつもの明かり、それがさなの周りと遠巻きに取り囲んでもなお)
        私が…もう少し、もう、すこし…!ごめん、ごめんね…(何も言うことなくただその場に蹲り、自分のした事そして助けられなかった事を悔やむ涙を流すばかり) -- ヒメカ 2011-04-24 (日) 21:31:34

      • (誰もが無言のうちに気づいてしまった。もうどうすることもできない、と。さなの父が泣きじゃくる二人に近づくと、そっと肩を叩いた。)
        (小さく頭を横に振って、それが限界だったのだろう。冷たくなった手を取ってみたり、青ざめた顔を撫でてみたりしたが。最後は震える手でさなの身体を抱きあげた。)
        (叫びは無かった、無言のまま死体を抱きあげて立ち上がった。胸の穴に溜まっていた血が零れて返り血が彼を濡らした。それでも、ただ歯を噛みしめてじっと堪えていた。) -- 2011-04-24 (日) 22:25:31
      • (肩に触れる温かみにびくりと震え、大粒の涙がぱたぱたと落ちた)
        さなちゃ………(すっかり冷たくなって、父親に抱き上げられたさなの身体は一層小さく見えた) さな…ちゃ……… ああああああああああ!!!!!
        (一際大きく叫ぶと立ち上がり、ヒメカの傍に歩み寄る)……っ ひっく……(嗚咽で声を掛けられなかったが、手だけ差し出して) -- みう 2011-04-24 (日) 22:38:18
      • …!(大きく暖かい手が肩に触れても顔を上げられない、その微かに震える手が誰のものか分かってしまったから)
        うっ…は、ぁ…(みうの叫び声と探しに来た人たちのざわめき、抱き抱えられるさなの体、まるで夢を見ているかのように全てがぼやける)
        (どのくらい時間が経ったのか、汚れた顔を拭うこともせず、のろのろとみうの手を取り引っ張り上げられるままに立ち上がる)
        こんなの…ないよ…(来た時とはまるで逆、俯いたまま手を引かれるに任せ後を追う) -- ヒメカ 2011-04-24 (日) 22:53:06

      • 集まってきた人達も、重く暗い空気を背負って来た道を戻る列となっていく。その中で、二人の様子を見かねて、巫女の少女が声を掛けようとした、が、別の小柄な巫女に止められた。)
        (彼女達の事は私が・・・と一人列から離れたのはあきらだ。)
        事故とは言えくやしいですね・・・落ちて胸を強打したのが原因らしいですけど・・・
        (二人の横であきらが歩調を合わせる、その顔は丁度影になって暗くて表情は見えない。) -- あきら 2011-04-24 (日) 23:25:24
      • ………ないよ、………こんな……ひど………い………。(ヒメカに手を引かれて歩いてきた道を、今度はヒメカの手を引いて戻る)
        …あ………………(ちょうど隣に来たあきらの顔をちらりと眺め、そして影になっている顔に……彼女も悲しんでいるのだろうと勝手に解釈した)
        …………(なんて返せば良いのかも分からなかったので何も返せないままとぼとぼと歩く)
        (何も考えられないし……何も考えたくない…………) -- みう 2011-05-03 (火) 22:13:26
      • (酷い、そんなみうの言葉に引かれる手が震える、「こんなのない」同じ音であってもその意図する所は明確に違いがあった)
        う、うぅ……(あきらの言葉が胸に突き刺さるようだ、引かれていない左手に否が応でもあの感覚が蘇る)
        (鎧の使い魔に雷の剣を突き立てたあの感触、直接ではないにしろ全く無関係と考えられるはずも無く…「事故」その言葉にすがりたいと考える自分がどうしようもなく恨めしい)
        ごめん、ね…ごめん、ごめんなさい…(口の中で繰り返されるはそんな言葉のみ、ただ引かれるままに) -- ヒメカ 2011-05-03 (火) 22:25:00
      • (嗚咽を漏らす2人と黙したままのあきら。ぬるい、夏夜の風が吹いて月が黒い雲に隠れた。最初に2人が森に入った時のように、再び森が闇にとっぷりと沈んだ。)
        お二人は悪くないですよ・・・誰が悪いなんて事はないです
        (あきらが手にしたランタンの明かりを強めると、みうとヒメカの2人が闇の中に立てた蝋燭の中に居るようだ。その光の中にあきらの姿は無い。)
        ここは少し暗過ぎた・・・それだけです。ありえないような事でも、ありえてしまう位に、あんなに小さな崖なのに・・・いつもなら、なんてことは無かったでしょうね。不運にも程があるでしょう・・・ -- あきら 2011-05-03 (火) 22:50:28
      • (震えるヒメカの手を握る力を少し強めた)
        (あきらの言うとおり、誰も悪くなんてない……そう、知らないが故に無責任に伝えるように)
        …………ヒメカは…悪く、ないよ……。(拙くてもなんとか伝えたくてまたぎゅっと手握る)
        ……森が、暗くて……だから…… だか、ら………?(ふと小さな疑念が過ぎる)
        (さなの胸の大きな傷 落下してできるようなものであったか…………?) -- みう 2011-05-03 (火) 23:04:27
      • …う(ぎりと奥歯をかみ締める、違う不運なんかじゃ…ない、私は自分の身を守るため…この手で…左手をぎゅっと握る)
        ううん…私が、悪いの…私が…(それが口に出せる限界、私が刺したと刺してしまったと正直に言いたかった、でも出来ない)
        (出口の見えない心の闇を映し出すかのような深い森、今この手を振り解かれてしまったらきっと抜け出せない、そんな恐怖ゆえに)
        みうちゃん…?(涙も枯れ果てた目をこすり、かすれた声で) -- ヒメカ 2011-05-03 (火) 23:16:59
      • (黒い雲が切れて再び、蒼々と月明かりが落ちて来る。2人を後ろから見るあきらの顔も照らされた。)
        (・・・笑っていた。いつもあきらが見せる消えることのない微笑だった。あきらはずっと笑っていたのだ、悲痛に震える2人の横で。そして、その背を見る、今も・・・) -- あきら 2011-05-03 (火) 23:29:19

      • (さなの葬儀は翌日行われた。雲の縁を赤くそめる夕日に照らされて、真新しい墓穴が暗い口を開けていた。一様に黒い喪服に身を包んだ参列者は悲痛な沈黙に息をひそめ。まるでただの人影の群れが斜陽の中にあるだけのようだ。)
        (牧師の語る、幼くして失われた魂を悼み救いを求める祈りがだけが聞こえる。) -- 2011-05-03 (火) 23:40:53
      • (頭の先から足の先まですっかり黒に包まれ…喪に服す)
        (打つ向きがちに列へ並び、牧師の祈りを上の空で聞き流す)
        (というのも、昨夜浮かんだ疑念は解決するどころか大きくなるばかりだったから)
        (一晩開けて少し冷静になればなるほど、大きく膨らむ疑念)

        あの傷は落下してできるものではない(・・・・・・・・・・・・・・・・・)
        …………(ぼんやりと、ヒメカの方へ目を向ける) -- 2011-05-03 (火) 23:46:16
      • (朗々と語られる祈りの言葉をどこかぼんやりとした雰囲気で聞いている、昨日の今日で気持ちが整理できるはずも無く)
        (今にも泣き出しそうな沈痛な表情でさなの収まる棺をただ見つめている、みうの視線に気づいた様子も無い)
        (時折広げた自分の手に視線を落としそれを握り締める、隣に参列している巫女の動作で気が付くとすればそれくらいだ) -- ヒメカ 2011-05-03 (火) 23:54:17
      • (ヒメカとみうの前に長い影が落ちた。いつの間にか、祈りの声は終わっていた。2人の前にさなの父が立っていた。)
        すまないね・・・君達も辛いだろうに
        (夕日を背に受けて、精一杯の笑顔を2人に向ける。だけど、必死に泣き叫ぶのを堪えるような表情は、動かなくなったさなを抱きあげた時と同じ・・・。)
        ・・・君達に出会えて、本当にうれしかったんだろうね、あの日からずっと・・・私も魔法少女になるんだって毎日言っててさ・・・だからこれを・・・
        (白い花を2人に差し出す大きな手が震えた。それ以上は言葉にならず、彼は花を握りしめて肩を震わせた。)
        (それまで、堪え続けていた涙が落ちる。彼の妹が傍らに立つとその肩を抱いてやり、代わりに2人に花を差し出した。) -- 2011-05-04 (水) 00:36:30
      • (俯きがちに自分の手を眺めるヒメカを、眺める)
        (自分の無力さを嘆いているのだろうか……それとも、他に理由が………?)
        (またも思考に耽っていると大きな影が落ちた)
        …さなちゃんの…おとう…さん………… わ、私も…さなちゃ……会えて…よか……よかっ、た…です……(何とか、何とか声を絞り花を受け取ろうとしたが、渡されることはなく…大きな手の中できつく握られていた)
        ………ひっく…………さな…ちゃ……………(誘発されるように大粒の涙が零れ、視界は霞んだ)
        …………おは…な……………さなちゃ、に……あげ、ます……………(震える手を伸ばして花を受け取る) -- みう 2011-05-04 (水) 00:46:03
      • あ…!う…うぅ(無力感と果てる事の無い後悔、それを遮ったのは他でもないさなの父親の言葉、一番辛いのは当の本人のはずなのに)
        ごめんなさい…ごめん、なさい…私が、私があの時…(堰き止められていた感情が氾濫し、形となってぼろぼろと零れ落ちる)
        (それ以上は何も言葉にならない、それを見かねた人より花を受け取ると改めて棺に向き直り)
        う…うぁっ…さなちゃん、ほんとうに…(ごめんなさい、と何度目か分からない謝罪、やがて表面上の感情を抑えると、みうと一緒に棺に花を添え…) -- ヒメカ 2011-05-04 (水) 01:05:58
      • (白い花が置かれた小さな黒い棺がゆっくりと下ろされていく。暗い穴の中へと・・・。)
        (最初の一握りの土が、どこか遠くへと撒くように棺の上に落される。そしてスコップから落された土が一塊、二塊・・・棺を覆っていった。)
        (あとに残ったのは、斜陽を受けて赤く染まる白い小さな墓標だけだった。) -- 2011-05-04 (水) 01:39:05

【みう:魔法少女4】 Edit

  • みうちゃん…虫歯、大丈夫…?(こっそり) -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 09:32:42
    • (声を掛けられて、振り向くまでに少しの間があった)
      ヒメ…ヒメ、カ… う、うん。 大丈夫……ちゃんと歯医者さんに通ってる…し………(どことなく視線を合わせたり合わせなかったり)
      (葬儀の後からある疑問が引っかかるのだが当然聞くわけにもいかない しかしだからといって隠し通せるほど器用でもなかった)
      -- 2011-05-09 (月) 21:22:06
      • ?みうちゃんどうしたの?なんだか落ち着きが無いみたいだけど…(ちょっと不思議そうに首をかしげる)
        (当然ながら儀の事を話題にも挙げづらく、何を話題にしようか迷ってる様子、これ自体凄く珍しい事なのが分かる) -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 21:33:03
      • な、なんでもないよっ(勢いづくあまりに声が裏返った)
        ………………なんでも、ない…………
        (疑っているからか何なのか、ヒメカが言葉に詰まっていることさえもマイナスな方へと感じられてしまう)
        えっと…その………あ、そうだ、何か、用があったのかな……?
        -- 2011-05-09 (月) 21:51:29
      • それでなんでもない、って言っても素直にはそう思えないよ?逆に気になっちゃうし…
        あ、もしかして知らない間にみうちゃんに意地悪したとか…?(そこで用と言われると言葉に詰まる)
        え、えーと、元気かなって思って…ほ、ほらあんな事があったばかりだし…(歯切れが悪い、結局この話題を出す自分が疎ましくも思える) -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 21:56:17
      • 本当に、なんでも、ないだよ……… だって…。。
        ううんっそんなことない! 違うの、本当に違うの……(疑いたくないのは本当のこと)
        あ……(ついに話題に乗ってしまった 触れられない禁域のような、葬儀の話題)
        (もう目も合わせられずに俯く)
        -- 2011-05-09 (月) 22:16:02
      • そっか、意地悪して無いのならちょっと安心しちゃった…う、(しまったと思うも既に遅く)
        うん、やっぱりすぐ元気出してっていっても無理だよね…あ、あのね(言うべきか、言った所で自己満足にしか過ぎない誰も得をしないあの事を)…その…(重い沈黙がその場を支配する) -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 22:24:11
      • あの……(ヒメカのあのね、と重なった)
        (互いに先を譲るように、言い出しにくいことを少しでも先延ばしにするように重く暗い沈黙が流れ)
        ………………(スカートの端を握り締めたままヒメカが再び口を開くのを待っている)
        (卑怯で、弱い自分のことを心の中で嫌いながら)
        -- 2011-05-09 (月) 22:37:02
      • (どちらから言い出すことも無いままに、最初に息を吐いたにはこちら)ごめんね、なんでもない…本当にごめんね…
        (そのごめんは誰に向かって言った言葉か)あのね、みうちゃん、みうちゃんは悪くないからだから…少しでも早く元気出して?
        うん、それだけ、それだけなんだ…それじゃあね(困ったような笑顔を浮かべてまるで逃げるように帰っていく巫女だった) -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 22:49:52
      • ……………そっか。(ごめんの真意も図れず、上辺だけでヒメカの言葉を聞き)
        また……ね……(どこか距離を置いた目でヒメカを見送った)


        私は……ヒメカに、何て言いたかったのかな…… 何て、言って欲しかったのかな…。
        -- 2011-05-09 (月) 23:17:16

【ヒメカ:魔法少女5】 Edit

  • 黄金暦183年8月某日 さなの葬儀後 -- 2011-05-09 (月) 20:36:19
    • (家に戻りただいまの挨拶もそこそこに部屋に入る、着替えもそこそこに布団の上に大の字に倒れ込む)
      (天井が遠いのか近いのかも良く分からない、耳に入るのは風の音か家鳴りか人の気配は遠いのに誰かが歩いているような音が聞こえ)
      …誰かいる?(返事など期待していない、そもそも返事があるわけけが無い、そのくらいは分かってる)
      (葬式の後はいつもこう、誰かが着いてきてる気がするものだ、いつもならすぐ気にならなくなるのだが…今回はちょっと難しそう、そう思い自然と溜息が漏れた)
      -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 20:46:03
      • (さなのことを考えると思考がぐるぐる巡って収拾が付かなくなる、ここ数日で散々泣いたせいか涙が出る事は無いが)
        (それでも自分のやったことと自分の無力さを呪わずにはいられない、あれは事故じゃなく本当は私が…そう考えては両手で顔を覆う)
        (正直に話したところで誰が幸せになると言うのだろう、とは言え生涯心に仕舞いこむにはあまりに重いものだと思える)
        いっそ…(そこまで言いかけて残る言葉を飲み込んだ、あの時生きる事を望んだのに今の自分は何なのだろう、この先どうすれば良いのか、何もかも考えるのが面倒になる)
        -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 21:00:49
      • …… -- ??? 2011-05-09 (月) 21:02:42
      • ……誰?(不意に感じる妙な違和感に思わず声をあげる、さっきとは違う、ある種の確信をもってそう声をあげた)
        (音がしたわけでも気配を感じたわけでもない、心がざわめくと言うのか奇妙な不協和音を感じたのだ自分の心を覗かれている、そんな違和感)
        -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 21:06:14
      • あー…ちょっと失敗しちゃったね、まぁいずれ表には出なくちゃならなかったから丁度良いと言えなくもないけど
        とりあえず、こうして話すのは久しぶり、で良いのかな?自己紹介はいらないよね?
        -- ??? 2011-05-09 (月) 21:13:30
      • …!?(耳を澄ましてみてもどこから聞こえてくるか分からない、なにこれ…?体を起こし辺りを見回してもやっぱり同じ)
        (まって、落ち着いて…こんな事が前にも、そう……そっかあの時の、と気づけば後は早い)
        -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 21:22:11
      • 理解が早くて助かるよ、そう、あれからずっとキミとは繋がっていたんだ、契約した以上は切っても切れない線だからね
        それにしても死ねば良かったとか考えられたら困るよ、まだ契約は果たされていないんだし、そもそも使い魔を倒したのに何でそんなに悩んでいるのか…
        -- ??? 2011-05-09 (月) 21:27:28
      • (淡々とした話し方に心の天秤が負の方向に振れる、それでも一つ深呼吸をして)
        あのね、私はまだアンタの事許して無いんだからね?私のことを呼ばなければあんな目に合わずに済んだんだから…!
        それに…!ずっと見てたのなら、あの時、あの使い魔が、さなちゃんだって…分からなくても、なにかいい方法を…!(枯れた筈の涙がこぼれる、それ以上は言葉にならない)
        -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 21:38:36
      • 残念だけどアレは不幸な事故だ、ボクだってヒメカみたいに小さい子が来るのは予想外だったんだ
        それとあの時あの使い魔がさなって女の子と教えたとして、キミは彼女を救えたかい?逆に殺されてたよボクは見るけどね、もっとも
        …そうなりそうだったなら契約を果たす意味でも強硬手段をとらざるを得ない、結局どうする事もできなかったんだ、なら何も言わない方がお互いのためだろう?
        -- ??? 2011-05-09 (月) 21:45:37
      • …私を呼んだわけじゃない、んだ…だからって、だからって…
        教えてくれれば逃げる選択肢だって、できたはずだよ…何か方法だって思いついた、はず…分かってるよこんな仮定なんの意味も無いって…
        なんで、なんでさなちゃんが巻き込まれないと駄目なの…魔女って何なの、私たちだけ狙えば、それで良いのに…自業自得で納得出来るのに…!
        -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 22:16:50
      • ぼくは魔女じゃないから彼女たちの気持ちなんて分からない、確実に言えるのは生きている物に仇成す存在だと言う事だけ
        むしろ今まで被害が出なかったのが不思議なくらいだよ、あるいはヒメカが知らない所で被害が出ていたのかもしれないけど、それは今のキミには関係無い事だよね
        不思議なのは逆に滅ぼされる可能性があるにも関わらず君たちを執拗に狙う事だよ、気付かれない所で人を襲っていれば安全なのに…魔女もそれぞれと言う事かな
        -- ??? 2011-05-10 (火) 17:05:00
      • 関係ないって、関係無い訳ない…!(けど、と心の片隅で思う自分がいる、神ならぬ身で全てを網羅し全てを知るなど出来るはずもない)
        (さなはその大きな括りの中の一人でたまたま親交があっただけ、たまたま利用されそして…)っう!けほっ…!は、…(こみ上げて来る忘れ得ないあの感覚)
        (それを無理矢理押し戻し…たまたま?偶然に狙われ取りこまれ偶然に私を襲った?偶然で片付けるには余りに…)
        -- ヒメカ 2011-05-12 (木) 09:58:06
      • …… -- ??? 2011-05-12 (木) 09:58:51
      • ねぇヒメちゃん?誰かお友達でも来てるの?(不意に廊下側から掛けられる聞き慣れた声)
        っひぃ!な、なんでもない、誰もいないよお母さん、ちょっと大声を出したい気分だっただけ!(覿面に慌てた様子に、そう…とだけ)
        (あんな事が起こった後である、に不審に思われる事も無く)あまり抱え込んだら駄目よ?そうやって声に出せるならお母さん少しは安心出来るけど
        ともかくご飯よヒメちゃん、お父さん呼んで来て貰えるかな?(そんな普段通りのやり取りに心が軽くなる、はーいと返事をして考えるのは後々、と頭を振り立ち上がる巫女だった)
        -- ヒメカ 2011-05-12 (木) 09:59:38
      • …短期間で鍛えるには確かにいい相手、でもやり過ぎも困る、折れてしまったらそれこそ本末転倒だ
        さて、潜んでるのもばれちゃたし、これからは外で活動した方が都合が良さそうだね
        -- ヒメカ 2011-05-12 (木) 10:13:54
    •  (夏の長い日がようやく西の端で下火になった頃、燕舞天の神社にあきらの姿があった。軽い足取りでヒメカの部屋の行く。)
      (笑っていた。いつもの絶えることがない微笑みに少し楽しそうな含みを乗せている。それどころか、時折くすくすと声を潜ませながら笑っていた。)
      (最高の悪戯で相手をひっかけにいくような、無邪気に底意地の悪い上機嫌具合。)
       (ヒメカの部屋の近くまでくると、足をとめた。) -- あきら 2011-05-09 (月) 21:45:12
      • (部屋の中にヒメカはいた、障子をあけ何をするでもなく夕暮れを見る)
        (あれからまだ数日、心の整理が付くはずもなく終始ぼんやりとした調子で仕事を追え夕食までのひと時を部屋で過ごしていたのだ)
        (部屋の外にいるあきらから覗かれていることに気づく様子も無い、ただ夏の夕日を眺めている)
        -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 21:50:30
      • こんばんわ、ヒメカさん
        (もの憂げに遠くを見つめるヒメカの視界にひょっこりと、あきらが姿を現した。) -- あきら 2011-05-09 (月) 22:06:15
      • ふぇ?あ…あきらちゃん!?ちょ、ちょっと待って、なんでこんな所に
        も、もしかして呼び鈴とか声とか聞き逃してたのかな…え、えーと、こんばんは、こんな時間にどうしたの?
        (考え事を心の箱に押し込んで鍵をかける巫女)
        -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 22:09:48
      • 夕方くらいにお散歩するのが癖なんです。・・・なんて、ほんとは来るべきかどうか迷ってただけなんですけどね。どなたか、いらっしゃいましたか?
        (顔をちょこっと傾けて、縁側からヒメカの部屋を覗くあきら。) -- あきら 2011-05-09 (月) 22:21:56
      • ううん、今日はお母さんが夕食の当番だし、お父さんは外に出てるから…ここには私だけ
        大丈夫、あんな事があったけど私はこの通り平気だよ?心配してくれたのかな、ありがとう(えへへと笑いながら好意的に受け取る巫女だ)
        -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 22:28:44
      • (あきらが、ヒメカの近く、縁側に腰かけた。)
        ええ、実はそんなとこです、思ったよりも元気そうで何よりです。
        (ヒメカが笑うと、いつも微笑んでいるあきらが、不意に少し悲しそうな表情を見せた。)
        無理はしなくても、いいですよ? -- あきら 2011-05-09 (月) 22:36:42
      • ずっと凹んでても何にもならないもん、凹んでさなちゃんが戻ってくるならいくらでも凹むんだけど…(一転辛そう顔になって)
        ううん、無理は…してるけど、でも無理しないと押し潰されそうで…(俯いたまま)
        -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 22:42:35
      • (俯いたヒメカの頭にあきらの小さな手が乗せられる。やさしくあやすように手が動いた。)
        あの時の傷、まだ痛んだりしてないですか?あの夜、ヒメカさんも怪我してたの、見てましたので。でも自分の怪我のことは全然気にしてなかった。
        ヒメカさんがほんとうに頑張ったの私はちゃんと知ってますから。・・・だから、痛いときは1人で堪えなくても、いいんですよ -- あきら 2011-05-09 (月) 22:50:55
      • (俯いたままの顔からほっとするような呼気が吐かれる、手の怪我の事を言われるとその手を握るように、ひっくひっくと啜り声が聞こえる)
        ううん、ぜんぜん…がんばれてなんて、ないんだ…私がもうちょっとしっかりしてたら、きっと、う、あ…(肩をすくめ歯を食いしばる)
        (赤い袴にぽつぽつと円模様が描かれる、頭を上げる事は無いまま暫くの間ただ泣いていた)
        -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 23:00:48
      • ヒメカさんは悪くないです、自分のために悲しんでもいいんです。今は誰も見てませんし、私も誰にも言いませんから・・・
        (あきらが泣きじゃくるヒメカをあやすように、白い単衣の振り袖の中に包むように抱く。あきらからは理性を痺れさせるような濃厚な花の蜜の香りがする。) -- あきら 2011-05-09 (月) 23:10:58
      • (甘い匂い甘い言葉、このまま流されてしまいたい衝動に駆られるも、それ以上にさなを手に掛けてしまった後悔は強く)
        ううん…ごめんね、あきらちゃん…弱音吐いちゃうと多分歯止めが利かなくなっちゃうから…ありがとう…
        (泣いてすっきりしたのか泣きはらした顔を上げる、言葉でそう言いつつも揺れる心は隠せない、きっとこの痛みをずっと抱えていく事を決めたのだろう)
        -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 23:29:03
      • そうですか・・・(ヒメカから身体を離して、笑いながら、もう一度その頭を優しく撫でた。)
        これなら、ヒメカさんが残されてしまった人達を助けてあげられそうですね。そうしてあげられる事が、きっと一番いい事ですから・・・。
        ヒメカさんは強い子です、でも、痛いときは弱音吐いても、いいですからね?
        (泣きはらして、赤くなったヒメカの頬を指でなぞるようにして。優しく優しく微笑んだ。) -- あきら 2011-05-09 (月) 23:38:14
      • うん、もうさなちゃんみたいな思いはしたくないもん(そして脳裏に過ぎるは寂しそうな顔をする魔法少女一番の友達)…守るよ、絶対に
        強くない、本当なら逃げ出したい、ただ…逃げても何も解決しないんだもんね…あはは、弱音を吐いていいって言われたのあきらちゃんで二人目だよ
        (指でなぞられれば少し恥ずかしそうに)ありがとう、本当に…そしてごめん、もう少し気持ちを整理させて…(押し込んでいた心に翻弄されるように寂しげな笑顔で)
        -- ヒメカ 2011-05-09 (月) 23:47:05
      • 謝ることはないです、私はちょっとおせっかいしに来ただけですから。ふふっ・・・ヒメカさんならきっと大丈夫です、大丈夫・・・
        (最後にヒメカの手をとってきゅっと握ってから、あきらが縁側から降りた。) -- あきら 2011-05-09 (月) 23:55:37
      • えへへ、それならみうちゃんの所にも行ってあげて欲しいかも…私以上に落ち込んでると思うから…大丈夫、だといいなぁ…
        (手を握られるとごく自然な笑顔を向けて)ありがとう、今度何かお返しに行くね、えなちゃんにもよろしく言っておいてもらえるかなぁ?
        -- ヒメカ 2011-05-10 (火) 00:07:06
      • (ゆるりと、夜気を含んだ風が、ヒメカの濡れた頬を撫でて、あきらの髪をちょっと揺らした。)
        あはっ、私ヒメカさんのそういうところ好きですよ。それじゃあ・・・
        (ゆっくりとあきらの後ろ姿が去っていく。その表情は見送るヒメカからは見えない。) -- あきら 2011-05-10 (火) 00:14:45
      • そ、そうかな?普通じゃないかな…うん、もう暗いから気をつけて帰ってねあきらちゃん!(夕闇に溶ける後姿を見送る巫女) -- ヒメカ 2011-05-10 (火) 00:39:33

【ヒメカ:魔法少女6】 Edit

  • (ヒメカの神社の周りをうろうろ)
    (近寄ったり離れたり…………もう1時間ほどこうして神社に入れないままうろついている)
    …はあ……。 覚悟、決めてきたはずなのに……。 -- みう 2011-06-05 (日) 22:17:13
    • (普段と変わりの無い石段に朱塗りの鳥居、暫くうろうろしていると見知った人影が現れる)
      (巫女装束に実を包んだ少女が箒をもっているようだ、これはいつも時間通りの習慣)
      (みうに気づいた様子もなく掃除を始めている)
      -- ヒメカ 2011-06-05 (日) 22:23:05
      • ……っ!!!(思わず木陰に隠れてしまう 見つからないようにこっそりと少女の様子を伺う) -- みう 2011-06-05 (日) 22:31:30
      • (春も近い暖かな日差しの下、だが少女の顔にはどことなく憂いの表情が浮かんでいる)
        ザッザザッ(規則正しく箒が振るわれる音、それに混じって小さく溜息も聞こえるかもしれない)うーん…(何か考え事をしているようで心ここにあらず、そんな雰囲気だ)
        -- ヒメカ 2011-06-05 (日) 22:36:38
      • (咄嗟に隠れてはみたものの、これでは余計に姿を現しにくいのではないか…?)
        (そう思ってしゃがんだままこそこそと神社から離れるべく歩き始める)
        (だが、ヒメカの溜息が聞こえてくると足を止めた) -- みう 2011-06-05 (日) 22:40:01
      • (みうに聞かれているとは思わないまま少女あが口を開く)ね…一度取り込まれたらもう助けられないって、やっぱり本当なの…?
        (隠れているみうへ、ではなく、他の誰かへと聞く、やがてそれに答えるように白い小さな生き物がぽんっと現れ)

        無理だと思うよ?少なくともボクは助けられた前例を知らない、あの少女についてまだ気に病んでるのかい?あの子はもう手遅れだったと言ってるじゃないか -- ヒメカ 2011-06-05 (日) 22:51:47
      • (白い生物もさることながら、話の内容がとても気になる)
        (このまま、こっそり、盗み聞き………)
        (さすがにダメだと思った)
        (このまま話が進んでしまったらいやでも聞いてしまう、だから、その前に……)
        ガサッ(迷っている間に植木に足を引っ掛けて転んだ) -- みう 2011-06-05 (日) 22:56:59
      • え?あ…みうちゃん、どうしてそんな所に…というより、大丈夫?怪我してない?(たたたっと階段を駆け下りて起こそうと手を出す)
        おやぁ、盗み聞きかい?あまり褒められる趣味じゃないね、どうせなら堂々tもがっ!ご、ごめんねみうちゃん、こいつの言う事は真に受けなくていいからね? -- ヒメカ 2011-06-05 (日) 23:02:31
      • い、いた………いたい…………(擦り傷が出来上がり赤が滲んでいる)
        ヒメぁ!? あ、あの、久しぶりだねっ(ヒメカが近寄ると痛みも忘れるほど驚いて声が裏返った) 大丈夫、な、なんともないよ 久しぶり…………だね
        (白いのの言葉がグサグサとささる) ごめん、きいちゃいけないと思って帰ろうと思ったんだけど……その……転んじゃって…ばれちゃった… -- みう 2011-06-05 (日) 23:05:22
      • んひぃ!?な、なんでそんなに驚くのみうちゃん?確かに凄く久しぶりだけど…あ、そんな事言ってる場合じゃないよね
        ほら、こんなに擦れて血が滲んでるし(ぐいと手を掴んで優しく起き上がらせる)
        ううん、いいのいいの、聞かれて困るお話じゃないもん、ただ…あまり良い気分になるお話でも無いけどね、えっとちゃんと消毒して行く?(と階段上を見上げて)
        -- ヒメカ 2011-06-05 (日) 23:14:35
      • (遠慮しがちに立ち上がって)外に出たのも久しぶりだから……なんて、えへへ……
        消毒…ううん、それより、聞きたいことが…聞かなきゃいけないことがあるの
        さっきのお話について………なんだけど、いい…かな…? -- みう 2011-06-05 (日) 23:19:42
      • え?あ、うん、勿論いいよ、いいけど(心を落ち着けるように小さく咳払い)それで、どんな事…?(石段に腰を下ろす巫女だ) -- ヒメカ 2011-06-05 (日) 23:23:04
      • あの……その…………(目を合わせられず、自分の足元ばかりみて俯く)
        さなちゃんの………………………………(中々次の言葉がでてこない) -- みう 2011-06-05 (日) 23:33:42
      • (その名前を聞けば同様に顔を俯け)さなちゃん、だね…助けられなかった…私がもう少し早く気づいてたら、何か方法をひらめく事が出来たら、助けられたかもしれないのに…
        (みうの聞きたいこととは微妙にずれているかもしれない、ヒメカはみうが使い魔に止めを刺した事も全部見ている、と思っているのだから)
        -- ヒメカ 2011-06-05 (日) 23:39:03
      • ………(小さな疑問がわいたが、それがどうして生まれたのか分からない)
        (だからこそ、まず、根本を確認した) あの…使い魔、が、さなちゃん……だったんだよ、ね……?
        ヒメカは…………………(口だけがぱくぱくと動き、なかなか言葉が出てこない) -- みう 2011-06-05 (日) 23:53:29
      • それは分からないよ…正確に言うとね、あの使い魔の鎧に穴を空けてその中に剣を…(両手を見て、ぐっと握り、それを額に押し当てる)
        倒したと思った、そうしたら…ばらばらになった鎧の中から、だから…だから……
        私がさなちゃんの命を、う、奪った……のか、それとも始めからもう死んでた…のか、わからない……(膝を抱え頭を押し付ける、心なしか震えている)
        -- ヒメカ 2011-06-06 (月) 00:00:50
      • ………!!!(結局言い出せないまま、ヒメカに一番辛いことを言わせてしまった)
        ごめん……ごめん、ヒメカ……ごめんね…………………
        (そっとヒメカに近寄って、抱きしめて良いのか戸惑う)
        (ずっと疑っていたが……答えを聞いて嫌悪する心は全く生まれなかった 嫌悪していたのはヒメカを疑っていた自分自身に対してだったからだ)
        (そう、漸く理解して、なんてことを聞いたんだろうと今さらに後悔したまま立ち尽くす) -- みう 2011-06-06 (月) 00:10:53
      • (顔を伏せたまま大きく呼気を吐き出す)…ううんいいの、それが事実だもん…それから目を逸らしたら、駄目だから
        だからね…?最終的に助けられなかったとしても、その努力だけは最大限にしようって、そう決めたんだ…
        本当なら、さなちゃんのお父さんに、言わなくちゃだめ…なん、だ…けど、それは…できなかった、よ
        -- ヒメカ 2011-06-06 (月) 00:16:50
      • (思い切ってヒメカを抱きしめる)
        ごめんね……………………(ヒメカはちゃんと前を向いているのに、自分が恥ずかしい)
        今だって、言えるよ…ヒメカが…ヒメカだけが、…悪いわけじゃないよ…。 一人の、せいじゃない……私だって、たまたま、ああなっちゃっただけで…………もしも、分断されなかったら…きっと……………二人、で、………
        私たち、ちゃんと……何があったのか…どうして、ああなっちゃったのか、調べて………それで、全部分かったら、………さなちゃんの、お父さんに…………(慰めているのか慰められているのかわからないような状態で、震える手で、震えるヒメカを抱きしめた) -- みう 2011-06-06 (月) 00:33:45
      • そう…だね、全部終わったら、ちゃんとお話して・・・でも、そんな事しても生き返ったりするわけじゃないんだよね(藁にもすがる思いでみうの手を握る)
        ……ふぁ、暖かいね……でも良かった、みうちゃんがよそよそしいままなのも同じくらい辛かったんだもん、どうして何かも分からなかったから…(ぎゅっと力を込めて)
        ありがとう、こうしてお話できて良かったぁ…でもね、一人じゃ無理でも二人ならきっと何とかなったと思う、根拠は無いんだけど…だからこれからも、がんばろうね?
        -- ヒメカ 2011-06-06 (月) 00:41:43
      • (こちらもぎゅっと力を込める)……うん。 戻らない……決して、戻らない………。 でも、だからって…放っておけないから……………
        私、ずっと、ヒメカのこと疑ってて…それでぎこちなくなっちゃって…… でも、本当は違ったの ヒメカのこと疑っちゃう自分も、責任と…覚悟ができない自分も、嫌いで…でも認められなくて……それでヒメカにあんな態度を…本当にごめんね……
        これからも……一緒に………うん、一緒に…がんばろう -- みう 2011-06-06 (月) 00:48:25
      • えへへ、それじゃあ気持ちも新たになったところで、その傷をちゃんと治さないとね?
        久しぶりだもん、沢山おもてなしさせてもらうから…覚悟してよー?さぁ行こう行こう(石段を上へ上へと引っ歩く巫女でした)
        -- ヒメカ 2011-06-06 (月) 00:54:29
      • (一方そのころ境内では・・・)
        おみくじ〜〜〜!ことしはどんなんでるかな〜〜?(でかい声でのんきにおみくじを引いてるのがいた) -- キャロット 2011-06-06 (月) 00:58:07
      • (和気藹々と階段を上ってくる二人)あ、キャロちゃんだ!やほー久しぶりー、おみくじはね…これ!(小吉を渡す巫女) -- ヒメカ 2011-06-06 (月) 01:00:47
      • あ!ひめちゃんとみうみうだー!やっほー!小吉!今年もちょっとラッキー!
        あ!そうだ!!!魔法少女が他に二人もいたんだよ!!!1!!(すごくでかい声で叫ぶ) -- キャロット 2011-06-06 (月) 01:02:39
      • こ、声大きいってば!そんな大声で魔法少女がどうとか叫ばないでよーっ!!(ぴたっと寄り添い)
        そ、それで、二人ってどういうこと?私達4人以外に2人?それともジャスミンちゃんとそれ以外に2人?
        -- ヒメカ 2011-06-06 (月) 01:05:06
      • あ、ジャスミンちゃんはもう知ってるんだ!私もお友達になったんだよ!あとねもう一人!
        フィルちゃんて言うの!ものすごーく強いんだよ!ばし−ってどかーんって!!(二人で共闘した様子を抽象的な表現で説明する) -- キャロット 2011-06-06 (月) 01:09:14
      • 流石にあれだけ鮮烈デビューされたら覚えちゃうよねジャスミンちゃん
        もう一人、フィルちゃんって言うんだ、へーキャロちゃんと共闘、共…闘…?ああ、可哀想にフィルちゃん(きっと脱げたんだろうなーとお祈り)
        -- ヒメカ 2011-06-06 (月) 01:11:31
      • ジャスミンちゃんすごいよね!酒場でも有名人だよ!
        フィルちゃんはねすっごくかわいくて強いんだ!今度みんなに紹介するね!(友達が増えたのがうれしいらしく、すごくニコニコしてる) -- キャロット 2011-06-06 (月) 01:15:04
      • あはは、そんなにテンション上げなくてもー…でもそんなに強いなら心強いよね
        最近は使い魔も狡猾で強くなってきてるし…うん!じゃあ、その時を楽しみにしてる!
        -- ヒメカ 2011-06-06 (月) 01:17:11
      • うん、今度フィルちゃんにあったら伝えとくね!じゃあ私はいそいでるから!二人ともまたねー!(あわただしく帰っていくオレンジ色) -- キャロット 2011-06-06 (月) 01:20:27

【ヒメカ:魔法少女7】 Edit

  •  
    • (深い理由は無かった。外部から街へ通じる幾つかの街道のうち、その日、ヒメカがたまたま蔵瀬神社の近くを通るものを選んだから。)
      ヒメカさん、こんばんわ
      (普段と変わらぬ声であきらが声をかける。姿を見せずにいきなり、うしろからびっくりさせるように、声を掛ける癖も普段通り、やわらかく微笑んだままの表情も普段通り) -- あきら 2011-06-10 (金) 22:25:58
      • (それは冒険からの帰り道、生き残った冒険者と別れた後の帰路の途中、星の明かりを頼りに夜の道を歩いていて突然声を掛けられる)
        あ、あきらちゃん?なんだ、驚かせないでよー(心底ほっとした笑顔)そう言えば蔵瀬神社の近くだったねここ、あきらちゃんは夜のお散歩? -- ヒメカ 2011-06-10 (金) 22:37:29
      • ええ・・・そんなとこです(普段と少し違うのは、あきらの笑顔が何時も以上に楽しそうな事。そして・・・)
        良い夜ですねぇ、生まれ落とされてから今まで、こんなにも安堵しながら明日を待てる夜は初めてです。
        (いつもの巫女装束の上に、闇に淡く浮かぶような、純白の千早を着ている事。) -- あきら 2011-06-10 (金) 22:45:23
      • ?(少し首を傾げ)明日なにかあったりするんだ、でもちょっと分かる、楽しい事の前の夜って寝付けなかったりするもんね
        何か神事でもあるの?正装してる姿始めてみるかも(くすっと笑い返して、その純白の姿を見やる) -- ヒメカ 2011-06-10 (金) 22:50:19
      • 今、分かりますよ。周期が十三を回り終える所です。本当は最後まで隠していてもよかったんですけど。
        ・・・あなた達なら見えるから、この世界で唯一、あれを正しく識る権利があるから。だって・・・くっ・・・ふふっ・・・あはは!
        (あきらが笑い始めた、今までだれにも見せたことの無い、無邪気に声を上げる心底楽しそうな笑顔。)
        思念を梳いて幾度も積み上げ、積層残滓の白痴を延べて・・・少しづつ、少しづつ、もどかしくて狂いそうなくらい丁寧に、精神顔料が桶に満ちる度にやっと一滴づつ垂らして・・・。
        最高傑作、ボクの全身全霊の、一世一代の、誰にも知られないまま完遂してしまうなんて勿体ない・・・。
        ・・・ふぅ・・・ふふっ・・・ボクは歓喜します、だからあなた達は震えてください。それが捧げられるべき賞賛です。
        (地の端に、へばりついていた陽光が完全に消えうせて、夜が来た。変化はその瞬間に始まる) -- あきら 2011-06-10 (金) 23:05:41
      • (あきらの言葉あきらの笑顔、ここに来てようやく何かいつもと違う事に気づく、いやもしかしたらこれが本当なのかも知れない、その直感が足を遠のかせる)あきら、ちゃん?一体何を言って…
        え?(陽光の残滓が消える、そして何かが変質して行くような言いようも無い不快感)あきらちゃん、震えるって一体…!(そう言うのが精一杯、ただその千早から目を離せない) -- ヒメカ 2011-06-10 (金) 23:13:47

      •  (世界から音が消えた。気配が消えた。命あるもの総て、命無きものも総て。その暴虐の絶対的力の前にひれ伏した。)
        (蔵瀬神社の立つ山の上に、極彩色に輝く暗雲が渦巻いた。その中心から、地を貫く巨大な柱・・・いや、巨大な扉が顕現していた。直立しながら歪む、暗く影を落としながら、緑光に煌めく。巨大な扉が。)
        (暗い木々の中から鳥の大群が飛び立つ、飛び立てなかったものはそのまま地に落ちて死んだ。日の落ちた草原を獣が吠えたてながら駆けた。駆けだせなかったものは狂乱しながら死んだ。)
        あはは!すごいでしょ!我ながら惚れぼれとします。くくっ・・・ふふふっ!でもアレを見ることができるのは
        ほんのわずかな人だけ、でもまぁ、いいです、見てもらう価値があるのなんて、あなた達だけですから。 -- あきら 2011-06-10 (金) 23:35:17
      • (その異様な不に気、その異様な景色、その異様な扉に目をむいて天を見上げる)
        (それが何なのかは分からない、ただあれはこの世界にあってはいけないものだ、その直感だけが途方も無く強く)
        わからない、なんでこんな事を…!それに私たちだけ、って…どういうことなの、ねえ!(思わず駆け出しそうになった、がその足を理性が止める) -- ヒメカ 2011-06-10 (金) 23:42:01
      • キンッ と、硬質な金属音がして、あきらの手の中に黒い帯のような剣が現れた。切っ先が何の抵抗もなく、水面に落とすように地面を切り裂いている。)
        覆面の男、刃の蛇・・・(あきらがにやにやと笑いながら、呟く)
        不浄な黒犬の群れ、青白い男、百万の器物怪異・・・鞭を持つ少女、駆けずる子供の影、切り絵のおばけ・・・ -- あきら 2011-06-10 (金) 23:50:26
      • (はっと表情が強張った)あきら、ちゃん…それ、その言葉って…(半分は思い当たらない、他の半分は魔法少女の友達に聞いた、そして残りは…)
        うそ、だよね…?(それでもまだ信じたくは無い、うつむいた顔から目は見えないがわななく口元から想像するのは容易いはず)
        (もし、もしこの先にあの子の、あの女のこの名前が出たら私は自分を抑えられる自身が無い…巫女服の袖の下で硬く握られる手が震える) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 00:00:41
      • ・・・甲殻の怪異と捧げられた少女、さな・・・・・・・・・ボクがやったんですよ、全部
        (うつむき、震えるヒメカに笑顔で応えながら、あきらがゆっくりと剣の切っ先をあげた。) -- あきら 2011-06-11 (土) 00:06:13
      • ぎっ(奥歯をかみ締めるその音が聞こえると錯覚するほど堅く結ばれた口元が歪む、一番聞きたくなかったその名前)なんで…どうして、どうしてよっ!
        (きらめく光と魔力によって編みこまれた衣装がその身を包む、キッと睨む目尻から溢れる光はその残滓かあるいは…) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 00:17:33
      • (ヒメカの心が乱れれば乱れるほど、あきらは楽しそうに嬉しそうに・・・戯れて踊るように剣を構え)
        ヒメカさんの事が、だーい好きだからです
        キンッ と、再び硬質な金属音、黒い刃の切っ先が真っ直ぐヒメカへめがけ伸びた。) -- あきら 2011-06-11 (土) 00:20:51
      • (軽く横に飛んで漆黒の剣を避ける、この期に及んでもまだ冗談ですよ、というのを待っていた自分の心をかなぐり捨てて)ふざけないで!
        (ざん、と手を振るうと虚空より現れる幾百もの刃、相手が人の姿をしている戸惑いを押し殺しそれを放つ)
        貴女がメレンゲの言うところの魔女なの…!?(それを死角へ回り込むように追いかけ、全力での殴打を見舞う) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 00:31:04
      • (あきらは無数の刃の群れを前にしても、笑ったまま突っ立っていた。代わりに、黒い剣がぐるぐると渦を巻き、無数の白刃を弾く。)
        (まるで堅さを感じさせない、生物のような動き。あきらは瞬時に剣を手元に手繰り、体に添わせて地面に突き立てた。再び硬質を取り戻した剣の腹がヒメカの殴打を受ける。)
        そんな事、どうだっていいじゃないですか。どっちにしたって、生かしておく事なんてできないでしょう? -- あきら 2011-06-11 (土) 00:40:38
      • …!(あきらの言葉がまるで冷水のように心を濡らす)…貴方を殺しても、それで全部元に戻るわけじゃない、さなちゃんが生き返るわけじゃない…!
        (殺す、さなをその手に掛けてしまった少女はその言葉に過敏だった)だから、もう私たちに関わらないで、あの扉も破壊してくれればそれで…!
        (腹で受けられた反動で半回転、今度は反対側からの一撃、だが急所を狙わない温い攻撃) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 00:50:20

      • (鈍い音を立てて、あきらの腹にヒメカの攻撃がめり込んだ。)
        それで・・・許してあげるから?ヒメカさんはずいぶん我がままな子ですね。ボクがどんな思いで、アレを完成させたと思うんですか?
        (ヒメカの腕をあきらの手が掴む。ぎりぎりと小さな体から想像もできないような、途方もない力。あきらの口の端から血が垂れる。) -- あきら 2011-06-11 (土) 00:59:31
      • (その顔の驚きの色が浮かぶ、防御されなかった事もそうだが、何より平然としているあきらに)
        どんな思い…?わがままって、っあ!う…あぁっ(み゛き゛っと骨が軋み肉が裂ける、価値観の違い、それだけで片付けられない程に見えている世界が異なる)
        そんなの、知らない!貴方だって、私がどんな思いで、さなちゃんのことを!(開いた手に小太刀を握りあきらの腕に叩きつける) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 01:09:37
      • (ザクリと肉が深く切れる音がした。その手ごたえは生々しく人間のそれ。血が飛んであきらの手がヒメカの腕から離れた。)
        知ってますよ、どれだけ大切に思ってたか、助けたかったか、自分の命すら比べて惜しく無い程に・・・。だってボクは全部見てましたから。
        その前の事も、その後の事も、ぜーんぶ、知ってますよ?だって・・・アレを完成させるために使ったのは・・・あなた達の心の叫びなんですから。 -- あきら 2011-06-11 (土) 01:15:54
      • (手が離れたその隙にだんっと飛び退き)心の、叫び…?あ(一瞬息が止まる)…だから、だから私たちに使い魔をけしかけて…
        あんなものを作るために、そのために…!どれだけの人を苦しめて、それでいて貴女は笑ってたんだ…全部知りながら(さなを探しに行くときの笑顔、そして死を見取った後の笑顔、それら全てがどうしようもなく悔しく)
        私たちの心の叫びで作ったのなら、あれは壊すよ…そうするだけの権利はあるはずだよね!(勢い良く地面を叩く手、瞬時に八つの頂点をもつ魔法陣が書き上げられ、その各々から首をもたげる雷の蛇!伝説にある八頭八尾の怪物の如くあきらに襲い掛かる) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 01:33:51
      • あはっいい反応。(あきらが両手で黒い剣を握った。手の出血はすでに止まっていた。)
        (あきらの黒い剣が地面に突きさされると。巨大な黒い帯の触手が無数に生えて、一斉に辺りを切り裂いた。)
        (硬質な金属音の連鎖が響き渡る、閃光が弾け、暗い大地を照らす。荒れ狂う猛威の中心であきらは涼しげに立っていた。一切の脅威があきらには届かない。巨大な黒い帯が走る度、景色が切断されたようにずれる、ずれた景色の中を閃光が歪に走った。)
        (切り裂いているのだ、そこにあるべきはずの空間の連続そのものを) -- あきら 2011-06-11 (土) 02:09:46
      • なんで、なんでそうも楽しそうに笑って…!悔しい事とか悲しい事とか、貴女にだって…!
        (さらにさらに魔法陣へと魔力を流し込む、奇跡と呼ぶに相応しい事象を容易く実現する原初の力、それを操る事を許されたゆえの膨大な魔力)
        (空間を歪めるのならその範囲以上に巨大な力をぶつけるだけ、思い描くイメージに従い術式と陣がその姿を変え組み替えられる)
        (いうなれば電子砲、ゆがめられた空間を一呑みにするだけの範囲をもってあきらを襲う!) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 02:26:33
      • (膨張する電荷の猛威、あたり立ちこめる鮮烈な刺激臭。あきらの髪が夜を白く塗りつぶす閃光の中でバタバタとなびいた。)
        (直視すれば網膜を焼かれるほどの眩しさの中で、あきらは目を見開いて、笑っていた・・・。のたうちまわっていた黒い帯の群れが盾となるようにあきらの前面に湾曲しながら屹立した。)
        (一瞬の爆轟。土煙と共に戻ってきた暗がりの中を火の粉と放電が跳ねた。)
        (黒い帯の群れは焼け焦げた地面に歪な形にひしゃげて、幾本も突き刺さってる。) -- あきら 2011-06-11 (土) 20:52:50
      • (光、風、熱、そして衝撃、それらから身を守る盾を解いたのは、煙が晴れ先が見通せるようになってから)
        …はぁ、はぁ(張り詰めた精神を解きほぐすように、溜まっていた息を吐き出し肩を揺らす)
        手応えはあったよね…(ただそれは倒せたと言う保証にはなりえない、正体が何かは分からないがあれほどの使い魔を送り出す相手なのだから)
        (だからこそ確かめなくちゃ…そう考えると一歩前へと歩みを進める) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 21:13:58
      • (ヒメカが焼け焦げた土を踏むと、鼻をつく爛れた肉とおびただしい量の血液の臭気が流れて来た。)
        (あきらが仰向けに倒れている。左腕を付け根からもがれ、焦げて破れた衣服の下は爛れて炭化した傷口から赤黒く血が滲み、沸騰して眼球が、眼窩から泡立ちながら崩れて零れていた。)
        ・・・がっ・・・ふっ・・・ごっぅ゛
        (だが、まだ生きている、そんな状態でもまだ。爪が剥がれおちて、皮を焼き落された右腕が焦げた土をガリガリと掻いた。) -- あきら 2011-06-11 (土) 21:29:16
      • (あきらの惨状にわずかに眉を顰め口を固く結ぶ、その姿を見て平然としていられるほど慣れているわけではなく)
        あきらちゃん…(言葉はわずかにそれだけ、目を失ったあきらには見えないだろうが、とどめを刺そうとその狙いを額に定め)
        (これで終わりと小太刀を投げ飛ばす) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 22:35:48
      • (額に小太刀を受けた体が一度だけ跳ねて動かなくなった。力なく両腕が黒い地面に投げ出された。)
        (ヒメカの前に転がる死体はあきらじゃない。地面に広がる長い黒髪、力なく投げ出されたままの細く白い腕。光を映さない、濁った黒い瞳。青ざめた唇。)
        (ヒメカが見た、さなの最後の姿そのものが額に小太刀をうけて倒れていた。)
        結構容赦無いですよね、ヒメカさんって。そういうところが好きですよ
        (あきらの声がした。笑いを含んだ、愛らしい柔らかな声でありながら、鼓膜をざわつかせる怖気を孕んだ声が。) -- あきら 2011-06-11 (土) 22:51:48
      • え…、っひ!(思わずしゃくりあげるような呻きが漏れる、あきらだと思っていたその姿がいつの間に摩り替わったのか)
        ち、違う…これは、違うの…さなちゃん、じゃ、う、うぐ…っ(理性は夢や幻の類である事を告げる、だが心に刻まれた傷はそれを圧倒するほどに深く)
        (体の中から逆流する感情が嘔吐と涙となって溢れるのを抑えるのが関の山だった)
        (そして耳朶を打つあきらの声…それがまるで質量を持つが如く、体に幾重にも絡みつかれ動きを封じられたかのように動けない) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 23:20:40
      • その後悔は誰のためですか?くっふふ・・・
        あの子はボクが作り替えた、でもそれは・・・ヒメカさんが居たからですよ。
        (ヒメカの横から焼けただれた姿のあきらが姿を現す。瞳を閉じたまま、焼けたうでに黒い剣を握っている。)
        魔法少女・・・そういう存在があったから、ボクは発想し、そして実行した。あなたがその力を振るいさえしなければ。結果は変わっていたかもしれませんね?
        そして、それはボクも同じことですよ
        (あきらが目を開いた、淡く藍にぎらつく瞳を。瀕死だった体に新たな骨が、肉が血が皮が湧きたちながら編まれていく。)
        ボクさえいなければ、こんな結果を見ずに済んだかもしれませんね?
        持ち合わせた力を振るう事に何の躊躇も抱かない、ボクのような存在が居なければ!
        はぁぁ・・・そういう意味じゃボクとあなた達はとてもよく似てる、同一といってもいい(うっとりと息を吐きながらあきらが囁く。)
        ね、ヒメカさん、もう一度聞きます。その後悔は・・・誰のためですか?・・・ふふっ、自分が許せないでしょ?殺してやりたいでしょ?
        そうしましょうよ、自分を殺して、そうして同じようなボクも殺しましょう。
        (あきらが剣を振り上げた。血の後を頬に残し、満面の笑顔で) -- あきら 2011-06-11 (土) 23:46:44
      • 私の、せい…?私が、さなちゃんを、巻き込んだ…あきらちゃんが、居なければ…よかった…?
        (呆然と横に立つあきらの顔を見る、魔法少女も、あきらちゃんも、同じ…?自らの祈りで回りに不幸を振りまく、そういう存在、なの?)
        そう、だよ…私は、私が許せなかった、いっそ死ねればとも思った、でも…それは出来なかった、だって…!
        気が付いちゃったんだもん、気が付かなければ幸せだった事に…!(振り下ろされるあきらの黒剣を鉄扇で受け止め火花が散る)
        (ただ生きたいというヒメカの祈り、それは場合によっては周囲を蝕む呪い、自らの意思ではどうする事も出来ないそれ、開放してくれるものが居るとすれば…それは) -- ヒメカ 2011-06-12 (日) 00:20:21
      • (鉄扇に弾かれた黒い剣が宙で火花の尾を引いた。あきらの瞳がうっとりと蕩けた。)
        最高に綺麗な色だ・・・そう、もっと震えて、嘆いて、諦めきれず、絶望してください。ふふっそういうの・・・呪いって呼ぶこともあるんですよね。
        (あきらの濡れた両手が黒い剣を握りしめ。素足を晒して地を蹴った。緩慢に振り回されるだけだった黒い剣が、はっきりとヒメカを切り裂く意思を持たされた。)
        (小さなあきらが体ごと黒い剣を回転させ、踊るように、横薙ぎに一閃を打ちこむ。) -- あきら 2011-06-12 (日) 00:35:57
      • く、ぅ…(扇をたたみ、あきらの剣に対して直角にぶつかるように一閃を受け止める、小柄な体そしてとても重くは見えないその黒剣)
        (そのくせ一撃一撃がとてつもなく重い、左に右に滅多打ちされる剣をただ弾いて受け流すだけで腕が痺れ骨に響く)
        (反撃するとしても、さっきの有様から再生するような相手じゃあ…攻撃も防御もこの剣だけ、ならこれを手放させる事が出来れば)
        (したたかにあきらの手を打ち据える機会を狙い、放った小刀をあきらの死角から襲わせる) -- ヒメカ 2011-06-12 (日) 21:06:44
      • 絶望しても立ち止まれない、立ち止まらせては貰えない・・・笑っていても泣いてもいても、とっても素敵です、ヒメカさん
        (小刀が放たれた丁度、その瞬間、切り返しの連撃を放つあきらの手が構えを変えようと動きをとめた。ざぐりっ 肉を切り裂く音がした。)
        あっぐ・・・
        (死角へ放たれた小刀があきらの薄い体を切り裂く。背から刺さった鋭い金属の先端があきらの腹から突き出た。) -- あきら 2011-06-12 (日) 22:00:32
      • 黙ってよ…!私は絶望なんてしてない、するつもりもない、したとしてもそれで選択を後悔したりもしない!
        (腹から突き出る切っ先、これで倒せると思ってはいない、だが狙い通りあきらの動きが止まる)
        はぁ!(予定通り剣を握るあきらの手を扇で打ち据える、黒剣を弾き飛ばす角度と威力、そしてそのまま勢いを利用し)
        てぇい!(側頭部を狙う回し蹴りを放つ、無理やりにでも引き離そうとする算段だ) -- ヒメカ 2011-06-12 (日) 22:18:38
      • (鉄扇が腕の骨をへし折り、あきらがまた呻いた。黒い剣が手を離れ宙を回った。間髪いれずにヒメカの蹴りが迫り・・・。)
        っぅくぅ・・・ふふっ・・・ッぅくっく・・・
        (あきらが呻くように笑っていた。ヒメカの蹴りを受け止めたのは、変形して湾曲した黒い剣。あきらの手から離れてまるで蛇のように自立し、ヒメカの攻撃をギリギリの所で受け止めていた。)
        あはぁ・・・またひっかかっちゃいましたね? -- あきら 2011-06-12 (日) 22:36:18
      • (蹴り足に確かな手ごたえ、しかし嘲笑するあきらと対照的にヒメカの顔が歪む)いっ…た!(身体よりはるかに硬い剣を全力で蹴ったのだから、折れないだけマシと悲鳴を噛み殺す)
        (人を馬鹿にするようなあきらの声、動きを止められてしまったこの状況にゾクと寒いものを感じ、蹴り足の反動でその状況から逃れようと体をひねる) -- ヒメカ 2011-06-13 (月) 11:45:08
      • はぁ・・・ィッ・・・ぁ、く・・・ふふ・・・
        (喘ぎと苦痛と笑いが混じった奇妙な声で、あきらが腹から小刀を引き抜いくと、刃にへばりつく肉と体液が嫌な音を立てた。距離をとったヒメカに小刀を弄びながらあきらが向き直り。)
        後悔しない?違うでしょう、できないんです。立ち止まったら生きて居られないですもんね?だからボクを殺したし、あの子もそう・・・。 -- あきら 2011-06-13 (月) 21:27:57
      • (…ずるいよ、なんでそうまで私の心が分かるの…そう後悔は出来ない、後悔するという事はあの時の願い全てを否定する事なのだから)
        生きる事の、生きたいって思う事がそんなに悪い事なの…?それに、さなちゃんは…!貴女が、貴女が…!(感情を露に激昂する)
        (右手を挙げ、それに呼応するかのように現れる雷の龍、その顎であきらを噛み砕こうとそれを放つ!) -- ヒメカ 2011-06-13 (月) 21:39:15
      • はい、ボクが使い魔にして、ヒメカさんが手に掛けるよう描きました。
        (ヒメカの激昂に頬を赤く染めうっとりと眼を細めた。)
        (雷の竜が落雷のごとくあきらへ殺到した。切り裂かれた。牙を開いた龍が真ん中から真っ二つ。黒い刃が柔いものを切り開くように。硬質な金属音が遅れて響いた。)
        悪くないと思ってるからあなたはそんなにも、輝きながら生きてるんじゃないですか。あの子を殺させられて。でもそれは仕方が無かったと、もう一度自分の心の中で殺して、葬って。必死に生きてるじゃないですか。
        そういう所が・・・だーい好き。
        (ヒメカへ向かって黒い刃が、辺りを黒い矢印で塗りつぶすように直角に幾度も曲がりくねりながら殺到する) -- あきら 2011-06-13 (月) 22:05:37
      • (あきらの超然とした物言いに純粋な怒りの視線をぶつけ、そしてその意志を体現するかの用に荒れ狂う雷龍が獲物を噛み砕く)
        (かに思われた、断ち切られた龍の向こう、平然と立ち尽くすあきら)悪くないなんて思ってるわけが無い!でも、でも…
        一度死んだら、もう…さなちゃんはもう生き返らない、それなのに…それなのにどうしろって言うの!?
        (叫び頭を振ると目に浮かんだ涙が散り消えた、その目を離した一瞬が致命的なまでの遅れを生む、切っ先を三度弾き返し、それで限界だった)
        あ…(背中から貫き通された刃が脇腹から顔を出す、ちょうどあきらの腹を穿ったように) -- ヒメカ 2011-06-13 (月) 22:29:27
      • 狂ってしまえば、いいんじゃないですか?ボクのように・・・あはっ
        (ヒメカの体を貫いた黒い剣の切っ先がすぐにその体から抜かれた。)
        いっぱいめちゃめちゃにされたからぁ、今度はボクがしてあげます。
        (2人を閉じ込める檻のように囲う、カギザギの黒い剣の刀身が一斉に切っ先となりヒメカへ向いた。)
        いっぱい感じちゃうといいですよ。いっぱい声を上げるといいですよ。・・・いっぱい遊びましょうね?
        (無数の切っ先が奔った。極限まで鋭くなったカミソリのような刃が、やすやすと鉄扇を切断し、ヒメカの服を肌を体の回りを幾本も奔る。)
        (腹を足を背を腕を、血管と内蔵と骨の間を縫うように肉だけを切り裂いて弄ぶように、体の中を奔る) -- あきら 2011-06-13 (月) 22:49:47
      • (切っ先が抜かれると膝からその場に崩れ落ち手をつく、押さえる手と地面を彩る朱がぽたりぽたりと広がっていく)
        (ふと目の前にあきらの足、見上げると残忍な笑みを浮かべるあきらの顔)冗談、言わないでよ…!(そこへ振るわれる扇)
        キンッ(それが容易く両断された、そして死刑宣告にも似たあきらの無邪気な声と絶望の音を聞いた)
        こふ…(声ではなく肺から空気が漏れる音、不自然に空中に固定された体から生える細く鋭い黒、それも100や200ではない)
        あ、が…あぁ、あっ…あ、ああああああぁぁあぁ────っっ!!(常人であれば瞬時に心臓が止まってもおかしく無い痛み)
        (だが生きるという事に捕らわれた体は愚直なまでに再生を繰り返し、あきらが飽きるまで延々と嬲られ遊ばれ続ける) -- ヒメカ 2011-06-13 (月) 23:13:32
      • あはぁ・・・素敵、とってもイイですよヒメカさん
        (悲鳴を聞きながら恋人の肌を撫で愛おしむような笑顔を見せるあきら。肌の上に血の玉を浮かばせて、切り刻み、刺し貫く黒い刃。加速していく、数を増していく出て入り、引いては貫き。切り刻み犯す死を伴う激痛の愛撫。)
        側にいるだけで疼いて仕方がなかったんです。壊したい、壊されたい、犯したい、犯されたい・・・あはははは!
        (ヒメカを刺し貫く刃が体に無数に付きささったままとまった。それら無数の黒い刃が糸のように寄り集まり一本の束。それをあきらが握った。)
        ぐちゃぐちゃにされたお返し・・・なんてことはやめておきましょう。ボクは優しくしてあげます
        (どぷんっと黒い剣が震えて、赤い筋が幾つも垂れた。血が流れ出る突き刺さった刃を通じて、ヒメカの体から大量に) -- あきら 2011-06-13 (月) 23:36:12
      • あぐ…あ…は、っ…(もう悲鳴すら出せない、浅い呼吸を繰り返し時折痛みに耐えるように歯を食いしばる)
        (既に麻痺している痛覚を無理やり呼び起こすあきらの拷問にも似た偏執的な行為の前にただ泣くしか出来ない)
        う…あ、いっ…!(あきらの言葉ももう聞こえていないのだろう、もう止めて欲しい、ただそれだけを願う)
        (しかしそれに対する答えはより残酷な現実、切り裂かれた服が血に染まり肌から急速に赤みが抜けていく)
        (も、う…だめ、なの…かな…こんなところ、で…さな、ちゃ…ん、ごめん…) -- ヒメカ 2011-06-13 (月) 23:51:18
      • (抜け出ていく血が黒い刃を伝ってあきらの手へと流れつく。熱いその血を優しく撫でた。)
        (2人の立つ地面に赤い血だまりがおおきく池のように広がって行った。) -- あきら 2011-06-13 (月) 23:58:57

【みう:魔法少女5】 Edit

  • (おかしい、おかしい、何もかもが異常なものがこんなに傍にあるのに……どうして誰も気がつかないのだろう?)
    (誰もが信じてくれなくても、自分だけは確かめにこないといけないと思った この場にある異様な何かを)
    この辺……は、たしかあきらさんの神社…
    (鉄臭い これは、恐らく)……………血…?(行きたくない 行きたくない 考えたくない でも、逃げないで…今度こそ、助けないと、今度こそ)
    今度こそ…私が……助けなきゃ………(濃くなる血の匂いと共に重くなる足を進める)
    (そこで、目にしたものは、信じられなくて)
    (受け付けられなくて)
    (唖然と、立ち尽くす ほんの僅かな間) ヒメ………………………カ…………? -- みう 2011-06-13 (月) 23:59:01
    • (言い知れぬ不安にざわつく街をぬけて、誰も気づかないその恐怖の中心へ走ったみうを待っていたのは。)
      (無数の刃に貫かれたヒメカと、その刃を束ねて握るあきらの姿。焼け焦げた巫女服の下にあきらの白い体が覗く。その足のしたに大量の血を吸って、赤黒くなった緋袴が濡れていた。)
      こんばんわ、みうさん
      (あきらがみうへ笑顔を向けた。)
      ヒメカさんなら・・・今、死んじゃうところです。
      (とても楽しそうな笑顔だった。) -- あきら 2011-06-14 (火) 00:15:09
      • (瞳に映る景色は精彩を失い、耳に聞こえる音は無く、感じる全ては身を切るような寒さだけ…それでも何か感じる物があったのか)
        こふ…(口がかすかに動き残り少ない命の滴が赤い線となって零れた、みうちゃん…と、声は出ない、だがあきらには分かるだろう)
        (愛しいからこそ殺し剥製にするかのような、そんな歪んだ情念、それを顕在化したかのような光景がみうの前に広がっている) -- ヒメカ 2011-06-15 (水) 08:29:07
      • あ・・・あ・・・
        (死という言葉が重く圧し掛かる 地面がわからない 自分は今立っているのか?)
        (立ち尽くしたのはほんの僅かな間 終焉を告げたのは、ヒメカから零れた赤い雫)
        (ぴちゃりと音を立てて眼下の赤黒い池に落ちた)


        ああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!
        (様々な思いが頭を駆け巡ったがどれも言葉にならずにすり抜けていき、残ったのは惨劇を引き裂くような叫びだけ)
        (周囲のエーテルを、盟約先(ちな)のエーテルを、力を、無意識にその身に引き込んであきらに向かって走り寄る)
        (足が地に触れるたびに透明な結晶が芽吹くように突き出し…血溜りに踏み込むと血色の結晶を生み出した) -- みう 2011-06-15 (水) 22:35:59
      • (ずるりとヒメカの体から黒い刃が引き抜かれた。弛緩するヒメカの体を掴んで、後ろから抱きすくめてあきらが抱えた。)
        あはぁ・・・ボクごと砕いてしまいますか?まだ、少しだけ生きているのに・・・
        (後ろ手に構えた黒い剣が、直立する硬質な姿を取り戻した瞬間、剣についたヒメカの血が飛散して赤い雫の玉となって輝いた。) -- あきら 2011-06-15 (水) 22:52:29
      • (結晶化せずに跳ねた雫が明るい色の衣装を赤黒く染めたがそんなことは気にもかけずに)
        離せ…ヒメカを離して!!
        (一際強く地面を蹴り飛び掛ると瞬時に生成された結晶があきらの背後を塞ぐ 退路を断ち、顔目掛け手を振りかざす)
        (みうの小さな手はまだ間合いに入っていないが、振りかざした手の先に鋭利な刃物のように鈍い光を放つ結晶が4本現れ、その顔に、その目に、迷うことなく狙いを定める) -- みう 2011-06-15 (水) 23:03:20
      • ふふっとても綺麗・・・ヒメカさんががんばってくれたおかげで、みうさんもとても素敵になりましたね。
        (刃を突きつけられようと、怒りを叩きつけられようと、あきらは蕩けた笑顔を見せるばかり。)
        でも少し、思い切りが足りませんね。みうさんらしい。(キンッ と硬質な金属音が響いた。ヒメカの胸とその端正な顔を突き割って。黒い刃がヒメカを刺し貫いた。)
        あはっ!奪われたくないのなら、いっそ壊すくらいでないと・・・ボクからは何も取り返せませんよ? -- あきら 2011-06-15 (水) 23:10:19
      • (マリオネットのようにあきらに抱きすくめられた体、それがくんと仰け反り、額と心臓を後ろから貫くように顔を出す黒)
        (だらりと手足を投げ出した体は、剣の支えがなくなると力なく自らの血の泥濘へと崩れ落ちた…変身が解け白い巫女装束が朱に染まる、その目はなにも写さない) -- ヒメカ 2011-06-15 (水) 23:21:21
      • (結晶刃はあきらの頬を、鼻を、目を、貫くはずだった)
        (ヒメカの体を貫く刃さえなければ、ヒメカの変身が解けなければ、ヒメカの………………目を見なければ)
        (4本の結晶刃を握る手が震え、合わせてカチカチと刃同士が掠める音がする 震えは次第に大きくなり、指先から全ての刃が落ちた)あ…あ………… っぅ、ひめ、……ぁ…
        (膝をつき、全身を赤黒に染めてヒメカに這い寄る)
        (あきらの言葉は耳に届かず、ただ、力ないヒメカの体だけが目に映った) -- みう 2011-06-15 (水) 23:29:05
      • どうしてこんな事・・・今更言葉は要りませんね、みうさんが想像した通りのことが理由です。そして・・・今目の前にあるものが総ての結果です。 -- あきら 2011-06-15 (水) 23:36:24
      • うるさい……うるさいうるさいうるさいっっっ!!!!!!
        (恐る恐る震える手をヒメカに伸ばす 触れるのを躊躇うように手を出しては引っ込め…繰り返した後に意を決して抱きしめた)
        (確かめなければ……… 確かめなければ、自分の内にあるどす黒い憎しみが溢れてしまいそうだ)
        (この場であきらに会った時から底なしにわき続ける憎しみに飲まれてしまう)
        ヒメカ…ヒメカ…………ヒメカあああ!!! -- みう 2011-06-15 (水) 23:49:59
      • (みうの言葉に反応を示さない白く冷たい肌、でもかすかに息がある、ほんの小さな音ではあるが心臓の鼓動も聞こえるはずだ)
        (生理的な反応、それが一切無い、だが…生きてる事はみうにわかるだろう) -- ヒメカ 2011-06-15 (水) 23:54:18
      • はい、では、お好きなだけ、お別れを惜しんであげてください。二度と帰らぬ者を埋葬の地へ埋める、瞬間の震え・・・ふふっ・・・
        (あきらが剣を両手に抱いて頬をよせる、剣に残ったヒメカの体温を舐めるように。)
        ・・・でも、これで切り裂かれた魂をまた繋ぎ合わせられるなんて期待は・・・しない方がいいと思いますよぉ? -- あきら 2011-06-15 (水) 23:57:02
      • (ひんやりと冷たい肌に触れて自分の体温まで下がった)
        (指先が、足先が、頭が冷たくなっていく)うあ……ひめか………やだ……ヒメカ………ひめ……
        (何度も何度も名前を呼び、きつく抱きしめる) ヒメ………(とくん。 小さくて弱弱しい、それでも鼓動の音がする)
        ヒメカ…………(その名しか呼べなくなったかのように抱きしめたまま繰り返す)
        (生きてる。 ヒメカは、生きてる。)
        (じゃあどうすればいい? 目の前の、敵、が、何かを言っている)
        (そんなことは、かんけい、ない ぜったい、とりもど………)
        (一度も抱いたことのないような激情に飲まれ、望むがままに力を求める)
        (遠くから、止めるような、声が、聞こえたような、気が、した)ごめんね………でも……こうするしか…ないから…………… 私には…出来ないから………(この呟きを最後に、彼女の正常な意識は暫く眠りに着くこととなる)

        (残りの体温を楽しむように剣を抱きしめるあきらを見据え、ヒメカの体をそっと離して立ち上がる)
        (もし幼馴染の面々がこの場に居たのならば誰か別人なのではないかと思うほどのエーテルを抱え込み、魔力を放つ それに伴うように徐々に体が成長し、を細かな結晶が包み込む 小さな音を立てて砕ける頃には血に汚れた衣装ではなく別の衣装を纏ったみうの姿があった)
          バキンッ
                            バキンバキンッ
        (掛け声ひとつなく、あきらを、社を取り囲むように複数の巨大な結晶が一瞬にして立ち並ぶ)
        (それは地面からだけではなく、空から、地平から 余す所なくあきら目掛けて襲い掛かる) -- みう 2011-06-16 (木) 00:12:35
      • お別れは、済みました?
        (夜の闇を裂いて燐然と輝きそびえた結晶の間を黒い線が走った。あきらの持った黒い剣が結晶を切り裂く、一度走り、二度走り、三度突き割り。暴風のごとく駆け回り、結晶を粉々に切り裂く。)
        足掻く、足掻く、足掻く・・・あなた達は絶望に漬かり肺の中まで侵されても決して、あきらめない・・・なんて素敵な存在なんでしょう。
        (粉雪のごとく舞う結晶の輝きの中で、一点あきらだけが、光を吸いつくす特異点のように暗い。)
        希望は標、希望は力、希望は・・・呪い。
        (何もない暗い平原を覆う結晶に、黒い帯が無数に生えて巻き付いてギリギリと締め上げる。)
        世界を侵す優しい呪いの言葉・・・。
        (あきらの黒い剣が、その規模を何倍、何十倍にも広げた。暗い夜空を切り裂くさらなる黒。切っ先が見えなくなるほど巨大化した黒い剣がみうへめがけ振り下ろされる。) -- あきら 2011-06-16 (木) 00:29:30
      • (固く口を閉じたまま何も返さない)
        (語るべき言葉など何もないから)
        (ただ怒りが、憎しみが、望むままに力を振るう それはただの暴力でしかないなど今の彼女が思うはずもなく)
        (黒き剣に砕かれ、粉々になろうとも…結晶はその力を失わない)
        (舞い落ち触れたものを巻き込んで肥大化、再結晶化…それを繰り返し再び巨大な結晶に戻ってはあきら目掛けて降り注ぐ)
        (やがてはヒメカの周囲の極僅かな部分だけを残して結晶に埋め尽くされた)
        (透明な結晶はその切り口で光を反射し、僅かな光でも様々な方向へと散ることで周囲を照らしたが…あきらの周りだけは別だった)
        (そのあきらを見据えたまま剣さえも結晶化し、取り込もうと真っ向から巨大な剣を結晶郡で受け止める!) -- みう 2011-06-16 (木) 00:39:27
      • あっぐ・・・!ぅッ・・・はぁっァッ!!・・・あっ・・・はっ・・・はは、あははははははは!
        (結晶の群れが巨大化した黒い剣をみうの前で押しとどめる。槍ふすまのごとく降り注ぐ結晶に貫かれて)
        (あきらの体が弾かれるように揺れた。腕を、足を、腹を、胸を、首を貫かれ赤黒い血と肉片を落す、だが、笑っている。楽しそうに、笑っている。)
        みうさんは、とっても可愛いのに本とはすごいんですよねぇ、ふふっ・・・!それに・・・とても綺麗・・・本気で好きになっちゃいそう・・・
        ふふっ・・・っく、あははは!本気でめちゃくちゃに犯したくなっちゃう!
        (結晶に包みこまれた黒い剣が動いた。完全に閉ざされたはずの結晶の中で。切り裂く、砕く、切り裂く!砕く!)
        (ガシャン、ガシャン、黒い剣を封じ込めた結晶が内側から、一段、また一段と割れていく。刃が少しづつ、結晶を砕きながら更にみうへと押し迫る。) -- あきら 2011-06-16 (木) 00:55:38
      • (言葉ではなく押し返される状況に強く噛み締める)
        (純粋な力比べでは押し負ける)
        (再結晶化も間に合わない、ならば)
        はあああああああああああ!!!!!!!!(膨大な質量を誇る黒き刃を結晶が侵食し始める)
        (みうの衣装を変化させた時のように細かな無数な結晶が刃を包み、内部へ…奥底へ)
        (刃の黒が結晶に溶け出るように、少しずつ少しずつ透明な結晶が闇色に染まっていく) -- みう 2011-06-16 (木) 01:03:25
      • あはぁ、もっと遊びたいなぁ、もっと侵し合いたい・・・もっと、もっと、もっと・・・!
        (結晶に侵されていく黒い剣が、金属の軋みのような甲高い悲鳴を上げた。絶対にこの世界とは馴染まない硬質な刀身が心音を響かせて悲鳴のような嬌声をあげる。)
        (あきらが黒い刃から手を離した。ヒメカの血を吸って真っ赤に染まった結晶を素足で踏んだ。裂ける皮、肉、鮮血が飛び散る。)
        (あきらが駆けだした、体を地に縫いとめる結晶を無理やり、体の方を引きちぎって。)
        ボクの方がもうイっちゃいそう、だから・・・
        (みうの力に浸食される巨大な黒い剣から植物の根のように触手が生える。咥え込む、拘束する。みうの力へ結晶へ闇色に染まり始めた結晶に根を生やし。力そのものを捕縛する。)
        (結晶の突き立つ地面を血を巻きながらあきらが走った。その手の中に、金属の先端がギラついた。)
        (それはヒメカが呼びだした魔法の力、あきらの体を貫いた小太刀がみうの体へとめがけて突き出された。) -- あきら 2011-06-16 (木) 01:16:32
      • (ちりぢりになるあきらの体も、舞う鮮血も、どれも気にせず一つ覚えのように侵食を続け、均衡を守っていたつもりだった)
        (でも、つもりでしかなかった)
        (あっさりと結晶は咥え込まれ捕縛される………もう振るえない!)
        何…………ちっ(いつも傍に居た妖精の仕草を思わず真似してしまう)
        (これ以上の抵抗策がない)
        (小太刀を防ぐための結晶化能力さえ働かない)
        (出来ない事だらけだ)
        (悩む時間によって遅れた反応、更には暴走の果てに体が上手く動かせず、思うように避けられない) -- みう 2011-06-16 (木) 01:29:34
      • (肉を切り裂く切断音と、水袋が破れる湿った音。みうの腹に小太刀が突き刺さった。)
        ああ、柔らかくて、気持ちがいい・・・ヒメカさんのために戦うあなたには、ヒメカさんと同じ痛みが似合うと思いませんか?
        (刃を突きたて、みうへすり寄るあきらが、瞳を見つめてうっとりと笑った。その瞬間、みうへ突き立った小太刀がその腹の中で変形した。)
        (冷たい刃が伸びる。内蔵をかすめ、動脈の網を潜り、肉を裂き皮を突き破り・・・背へと抜けた切っ先がUターン、再び裂く体を、斬る、肉を、幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も) -- あきら 2011-06-16 (木) 01:41:37
      • ……あ゛っ…………………(異物が、体内に)
        (すぐさま手足をばたつかせて逃げようとするも、耐え切れない内側への違和感に悲鳴を上げる)
        うあぁああ!! ぁ゛………(絶え間なく何度も繰り返される仕打ちに次第に反応が鈍くなる もう痛みを感じない)
        (普通ならばショック死している頃だが、尚もあきらを睨む眼光だけは消えなかった)
        (彼女は人間ではないし、妖精でもない、生物学上あるいは魔法学上でどこにも分類されない異様な生物であるから耐えられるのではない)
        (内側から回復に専念する者がいるからだ)
        (束縛された結晶化能力の主導権を僅かにも取り戻し、みうの体を回復させる…)『暴走によって取り込まれているのが…まさか役に立つなんてね……。』(苦く呟くような声はあきらにだけは聞こえる あきらにしか聞こえない もう、それほどに消えかかってしまっている) -- みう 2011-06-17 (金) 22:45:03
      • なんて、綺麗な瞳・・・
        (睨むみうを見つめ返すあきら、頬を紅潮させ、歓喜に瞳を潤ませ・・・。裂けた傷口からとめどなく血を流し。)
        (千切れかけた腕を繋ぎとめようと湧きたっていた肉芽が崩壊に先を越され、右腕が地に落ちた。)
        あなたは沢山の願いの上に咲いている。だから、誰もよりも綺麗・・・でも、ああ・・・でも、決して穢れぬ無垢なまま、咲き続ける、あなたは知らない・・・。
        その美しさが・・・どんな願い、叫び、命に根ざしているのか。だからこそなお一層、純粋で無邪気で幼くて・・・貴い。
        (無数に枝分かれした小太刀が一本の小太刀へと形を変え、みうの体から引き抜かれる。残った左腕であきらが小太刀を逆手に握った。)
        ふふっ・・・あははは!さあ!もっとボクを憎んで!まだボクは死なないよ、こんなものじゃ死に切れない!
        ・・・さあ、願って?もっと強く、強く、強く!・・・自分から失う覚悟でなければ、ボクからは何も守れませんよ。 -- あきら 2011-06-17 (金) 23:23:06
      • (生体を維持するために視覚・聴覚・触覚…全てが鈍っていてあきらの語りを遠い物語のように客観的に見ていた)
        (ひどく客観的に眺めているにも関わらず、犠牲や責が何のことなのか……)
        (自分の中に自分以外の暖かいものと、自分以外の冷たく異質なものと、その両方がせめぎあっているのはなんとなく感じることができる)
        (かといって出来ることは辛うじて指先を動かす程度だった)
        あぐ…ぅあ………(何度目か分からない異物感)ひ、あ゛あ゛あ゛ぁ!!!!!!!!!!
        (小太刀が引き抜かれて栓が抜けたワインのボトルから溢れるように鮮血が溢れた)
        (失血のショックでビクビクと小刻みに跳ねる体は崩れ落ちる)
        (その体を少しでも癒すために内側からの治癒は一層強くなり、治癒する妖精の存在は一層儚いものとなった)
        (焦点が定まらない状態になっても尚諦めずにあきらを睨む 消えていく暖かさに不安を覚えてもここで引くことは出来ない) -- みう 2011-06-18 (土) 23:58:08
      • そう、もっと・・・!ふふっ・・・あはは!助けたい・・・希望は標、失いたくない・・・希望は力、絶対に絶対に・・・!希望は呪い
        願って、望んで・・・希望は、あなたの世界を侵す、優しい言葉・・・
        (膝をついたみうの前で、あきらの持つ小太刀が、ヒメカの小太刀が黒く変色し、反りのない諸刃の太刀へと変形していく。)
        ボクはそのお手伝いをしてあげます・・・呪いに侵された希望を見せたい。絶望に侵されたあなたが見たい!さぁ・・・!
        (剣が振り下ろされる。迷いなくみうの体を両断する軌道で。黒い刃が・・・)
        (黒い刃がみうの体へ到達する前にひび割れた。刀身に白い筋が走る、走る・・・そして、砕けた。) -- あきら 2011-06-19 (日) 03:15:37
      • (上手く声が出ない…… 口の中は血が溜まっていているようだ 痛覚も味覚も鈍いため他人事の様に思える)
        (あきらが喋る声も、振り下ろす腕も、靄がかったようにしか感じられないが…目の前まで来た刃ははっきりと見えた)
        ……!(為す術はない、目だけは閉じるものか!)


        (見据えた刃が新たな傷を作ることはなかった 白い罅が走り、目前で崩れ砕け散った)
        (みうが唖然と砕けた欠片を眺めている間に内に居る妖精は考えた)『……やるなら今しかないわね…。』
        『少し無理をするわ…痛いかもしれない…それでも、死なないで欲しい……。』(この囁きは内側からみうに語りかけているものだがもう声は届かない だから自己満足でしかない)
        (声が届かないのはみうが無理をしたせいであり、その犠牲になって自分は消えかかっているというのに…不思議とみうに対する憤りを感じることはなかった それどころかより強く守りたいとさえ感じていた)
        『もし私がここで消えるようなことになっても……あなたの周りの人は、あなたをきっと見捨てないわ………だから大丈夫、でしょう…。』
        (囁きはこれでお終い。 もしかしたら………いや。 考えないでおく)
        (ちなが決意を固めるとみうの胸元に青緑に淡く光る輝きが生まれた)
        (淡く、儚く、澄んだ輝き それはちなの妖精として存在するための…命の光)
        (止め処なく溢れるエーテルを従えて…周囲のエーテル濃度はこの場に相応しくないほどまでに高められた)
        (後は、逃すことなく……封じ、結い、晶に押さえ込む!)
        (あきらもみうも社も 体を封じるのではなくその一つ上の概念ごと音無く瞬時に結晶化) -- みう 2011-06-19 (日) 20:17:15
      • あはぁ・・・まだ諦めていないんですね。抗い続ける・・・ふふっ・・・。よかったですね、みうさん、ヒメカさんは死んでもあなたの味方みたいですよ。自分よりもよっぽどあなたのことが大切みたいですね。
        (淡い光の海に辺りが沈んだ。眩く澄んだ輝きに捉えられ。あきらは穴だらけの体で笑った。楽しそうに。)
        そして、今もまた・・・
        (呟きも途中で止まる。金きりの悲鳴を上げていた頭上の黒い剣の脈動もとまった。制止する、光の琥珀の中に封じられた化石のように。)
        (パキリッと結晶を踏み砕く小さな足音がした。何もかもが止まった光の結晶の中で。ガシャンッと結晶を踏み砕く大きな足音がそれにつづいた。)
        (いつから、そこに居たのか・・・どうやって来たのか。赤い着物を肌蹴て羽織る少女がいた。あきらと同じ顔で柔らかな少女の体。足下に引き摺る髪は何者にもなじまず、汚されず、白紙に黒い墨を流したよう。)
        (その少女の背後に巨象をも喰い殺しそうな、真っ黒な犬が静かに従った。その黒い毛並みは一切の光を返さず、黒い奔流のようで、目だけが燃え盛るように赤い。) -- あきら 2011-06-19 (日) 21:04:39
      • (あきらが結晶に覆われて静寂が訪れる)
        (後は、みうの怪我が治るまでこのまま……………………………………)
        (ちなもみうも全く感知できなかった)
        (突如わいて出たとしか思えない とはいえみうは体も心も結晶に覆われて眠ってしまっているため、実際にそう感じているのはちなだけだ)
        (結晶の維持に尽力して消えかかっているというのに)『どこまでついてないのかしら……』
        (獣は犬の形をしており、以前ひなの身体を借りていた頃の名残があり恐ろしい)
        (しかしそれ以上に少女が恐ろしい)
        (八方塞とはこのことか。 この少女があきらの仲間ならば………もう助かる気がしない) -- みう 2011-06-19 (日) 21:23:38
      • (赤い着物の少女は何も言わず、あきらの体を後ろから抱いた。頬をつねった、悪戯っ子を叱るように。)
        (動けないみうへ笑ったままの少女の視線が向けられる。目があう。優しい藍色の瞳がさらに細くなり、さらにみうの奥まで見透かすように笑った。)
        (笑いながら囁いた。囁くように口だけが動いた。少女の傍らに侍る巨大な黒犬が、静かに頭を上げ・・・吠えた。ただ一度だけ。)
        (百万の獣が一斉に叫び上げたような大音響、あるいは無音の衝撃。矛盾を包括する、あるいはしない、咆哮同時に沈黙。ただはっきりしているのは。底を伺う事すらできない圧倒的暴威。)
        (突風が吹き荒れた、あきらと、少女と黒い犬を取り巻くように。辺りを包むエーテル結晶の光に穴があいた。その上、夜空を覆っていた極彩色の雲までも四散した。眩しい程の星灯りが頭上に現れた。) -- えな 2011-06-19 (日) 21:52:03
      • (何も知らなければ無邪気な姉妹がじゃれている光景に見えるだろう)
        (残念ながらとてもそうは思えない ただただ恐ろしく、ただただ何事も無く過ぎ去ることを祈る)
        (少女と目が合った あきらと良く似ている……)
        (静寂を破ったのは獣。 音があったのか、無かったのか、そんなことは些細な問題でしかない それほどに、圧倒的な、何か。)
        (ちなが我に帰る頃には頭上に星明りが見えた)
        『……………なん、だったの………。』
        (ゆっくりと考える間もなく、とうに限界を迎えていた意識は途切れ途切れになる 結晶も維持できず、とさりと軽い音を立ててみうの身体が地面に横たわった) -- みう 2011-06-19 (日) 22:03:09
      • (突風が過ぎ去って、辺りに耳が痛いほどの静けさが戻る。みうの体が地面に倒れる音がした。)
        ありがとう、えな・・・ふふっ、これでやっと手が届くよ・・・
        (倒れたみうへあきらが手を伸ばそうとして・・・その手をえなが抑えた。無言に絡みあう、傷だらけの手と白く柔い指。)
        (あきらはそれ以上何もしなかった。顎を地面につけて伏せる黒い犬の頭に、少女、えなと一緒に乗った。二人を背に乗せた黒い犬は、倒れ伏すみうとヒメカに背を向けて結晶の野原へ消えていった。) -- あきら 2011-06-19 (日) 22:13:50
  • (ヒメカとみう、二人の魔法少女が戦い、傷つき、倒れた、その数分後。時間にしてわずかな時。キャロットはその場にたどり着いた)
    (途中で聞こえる咆哮。身も凍るような獣の叫び声を聞きつつも、キャロットは走る。胸によぎる不吉な予感を、わずかな希望でかき消しつつも) -- キャロット 2011-06-19 (日) 22:31:51
    • (現場は凄惨の一言であり、二人が地に倒れ付している。)
      ひめ・・・ちゃん・・・?みうみう・・・?(呟くのが精一杯。がくりと、膝をつき)
      どうして・・・?どうしてなの・・・・・!?(そう声に出した後、声にならない絶叫が、あたりにこだまする。) -- キャロット 2011-06-19 (日) 22:34:28
      • (キャロットの慟哭にもヒメカの体は、意識は反応しない、白すぎる肌ではあるは意を決して脈をとるなりすれば生きているのは分かるだろう) -- ヒメカ 2011-06-19 (日) 22:42:25
      • (赤黒い血溜りに倒れこんでいる姿はもう手遅れにさえ見える しかし、背中が穏やかに上下している) -- みう 2011-06-19 (日) 22:46:20
      • (幾度かの慟哭の後二人に改めて目を凝らす・・・まだ・・・生きている!)
        (あわてて脈を取り、かすかにだが生きてることを確認する)
        ヒメちゃん・・・みうちゃん・・・!まだ・・・間に合う!ゴリさん!(傍らに立つゴリラに目線をあわせ、二人を担いでもらう)
        まだ、急げば間に合うかも・・・!(キャロットは再び走り出す。かすかな希望にすがり、二人を助けるために・・・) -- キャロット 2011-06-19 (日) 22:52:57

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  •  
    • (みうとヒメカが対峙する麓のすぐ傍)
      (ヒメカを追ってレオンは山を駆け下りるだろう)
      (最早元はどんな神社だったか、山だったか、分からないほどに変わってしまった)
      (どこもかしこもあきら…およびみうによって結晶で埋め尽くされてしまった) -- ひな 2012-09-04 (火) 11:51:11
      • (軽功を使って、足場を問わず飛び跳ねて山を下るレオンの足は常人にくらべれば異様に速い)
        (それでも、さすがに空を駆けるヒメカには追いつけなかったが。ともかく急ぎ、後を追っていくが…)
        …酷いなこれは。みうが戦った後か…?
        (しかも、地形が無茶苦茶になっているおかげで、水晶を魔剣で排除しながら進まねばならない。自然と、スピードが落ちる)
        (「急いだ方がよさそうよ。あの扉が開いてしまったらとんでもない事になるのだし」)
        分かってはいるけど…な!
        (中々に厄介な、水晶地帯を地道に進んで行く。自分に何が出来るかはともかく、推移しているであろう状況や、ヒメカの現在位置把握しきれない事は多少の焦りを生んでいた) -- レオン 2012-09-06 (木) 23:56:43
      • (生い茂る、そう表現しても問題ない程そこかしこにあるクラスター)
        (以前ちなやみうが作り出していた薄緑色に淡く輝くものは、残っていない)
        (全てが闇色に飲まれている)
        (光を反射しないので辺り一帯は暗い)
        (さらにみうが延々と生み出しているどす黒い霧がヴェールをかけ、異様な雰囲気を醸していた)
        (不安や心配を増長させる)

        (レオンが結晶を切り崩し、道を作って進んでいく)
        (結晶は硬く、切り崩したとしても破片が飛び散り行く手を阻む)
        (誰も進ませたくない)
        (誰も近寄らせたくない)
        (作り手の思いが滲み出ているようだ)

        (不意に、レオンの右下辺りに漆黒の結晶の中に黒以外の色が見えた)
        (今まで多色など一切混じりの無い完全な闇の色だったのに、だ) -- ひな 2012-09-11 (火) 06:21:40
      • ……妙だな
        (靄を振り払う様に魔剣を振り、周囲を見回し)
        (「黒水晶…自然の物とは思えないわね。物凄いネガティブなイメージから作りだされたような…気を確かに持たないと延々と精神を揺さぶられるわよ」……これを誰がやったのか、が一番気になるが…そうだな。今は先に行かないと
        (気を張っていないと、足を止めてしまいそうな雰囲気に抗い、着実に、速度が出ない代わりにしっかりと進む最中)
        (「待って。下方に何か感じるわ」)
        ……色が違う?
        (魔剣を構え直すと、その辺りを魔剣で掘り返す様に斬撃を繰り返す)
        何か居るのか…!? -- レオン 2012-09-18 (火) 21:31:34
      • (厳重に埋めてあるのか、周辺の結晶はなお硬い)
        (魔剣でもなければ刃が欠けてしまったかもしれない)
        (強く、しかし、慎重に削らなければ結晶ごと中身が壊れてしまいそう)
        (徐々にその色がはっきりしてきて、姿もおぼろげながら見えるようになって、誰か分かるだろう)
        (真っ白な髪に折れた耳、ひなだ)
        (なんとか結晶から掘り出しても目を閉じたまま)
        (悪夢でも見ているのか苦しそうに呻いている) -- ひな 2012-09-30 (日) 19:32:28
      • (伊達に魔剣ではない。刀身に傷こそつかなかったが、慎重さを要求されたのは中身を壊さない様削る事だった)
        (ようやく掘り返してみれば)
        ……ひな? 生きてはいるようだが…
        (「ひなさん、ね。衰弱している…?」)
        気の巡りが滅茶苦茶な事に…精神的にも辛そうだが
        ふっ!
        (ひなの体に手を添えて軽く、清浄な気を送った。悪い気に縛られているなら多少楽になるはずだが…) -- レオン 2012-10-11 (木) 21:04:51
      • (彼女は夢の中)
        (幾度も繰り返す少女と妖精の夢)
        どうして…どうして、いつもこうなっちゃうの……?
        (繰り返すたびに少しずつ忘れていく)
        (繰り返すたびに少しずつ戻れなくなる)

        二人とも…ただ、謝りたかった(・・・・・・)…たったそれだけなのに…
        (夢なら、よかったのに)

        (清浄な気に押し出されるように黒い霧が染み出てきた)
        (霧散することなく、ただ一時的に出ただけだと嘲笑うように周囲を漂っている)
        ……………ん…? れお……………?
        (薄く目を開けて現実を確かめる) -- ひな 2012-10-16 (火) 08:58:34
      • (「何かの記憶に魘されている…?」)
        (記憶を司る魔剣の予測の一方、気を流していたレオンがうわごとに気付いた)
        …謝りたかっただけ?
        (意図は取れないその言葉の一部を鸚鵡返しに呟き)
        …この辺りはやばいくらい瘴気に満ちてるな…よう、久しぶり。目は醒めたか?
        醒めたんなら悪いがすぐ移動するぜ。ヒメカ達を探さないと
        (安否が気になるのと、この場に漂い続ける瘴気。長く留まっていい理由は無い様に思えた) -- レオン 2012-10-30 (火) 21:29:38
      • (次第にはっきり目を開けて猫のように左右に首を振った)
        (意識がハッキリすればすぐに分かった この黒い霧の正体はあきらではなく、みうだ)
        (結晶も霧も全てみうがしていること)
        (だとすれば、もう堕ちてしまったのだろうか)
        (あきらに唆され過去に耐え切れずに逃げ出したのだろうか)
        うん………(覇気のない返事をして立ち上がった)
        でももう、無駄かもね。 -- ひな 2012-11-18 (日) 20:45:31
      • 「無駄…というのは? 何か心当たりでも?」
        (魔剣の声が問いつつレオンは次の道に当たりをつけるべくその本体を振るう)
        無駄かどうかは行ってから考えればいいだろ。みう達に何かあったって事なのか?
        (あくまで前向きに。進む事は止めぬと苦労して水晶を斬り砕き、少しの間返答を待ったが)
        詳しく聞いてから行きたい所だけどさっさとヒメカ達と合流した方がいい。急ぐぞ
        (じっとここに留まるのも鬱屈としそうだと、合流に向けて足を速めるのだった) -- レオン 2012-11-26 (月) 00:14:15
    • (伸ばした右手に幾筋もの裂傷が生まれる、突如行く手を遮った黒い帯の壁に勢い余って触れてしまったから)
      (痛みに表情を歪ませる暇もあらば、空を蹴り距離を取る)
      (いつの間に目の前に現れたのだろう、よく知っている巫女の顔がそこにある、蔵瀬神社のあきらだ)
      邪魔しないでよ!
      (しかし今はそっちに構っている場合ではない、あきらが作り出した黒い壁を迂回するように、みうを追いヒメカが駆ける)
      (だがそれを読んでいるかのようにヒメカの行く手悉くはあきらの剣によって遮られるばかりだ)
      親友と思ってるからこそ、破滅に向かうのを見送るなんて出来る訳無いでしょ……!
      だいたい、みうちゃんをあんなにした貴女に言う資格があるとでも(ヒメカが見ていた訳ではない、ましろも同様だが、これまでの状況を鑑みるにそうとしか考えられない)
      ……なにを、みうちゃんになにを、したの……?(みうの姿が見えなくなり心ばかりが焦る、早く何とかしないと、と) -- ヒメカ 2012-09-06 (木) 14:59:16
      •  (黒い結晶に覆われた病んだ森の中に、かみそりのような鋭い風が吹き荒れる。)
        (辺りの木々がみじん切りになって、結晶とともに降り注ぎ。森の中がぽっかりと)
        (円形の広場が出現していた。)
         (頭上を漂う蒼い大樹の葉と、地面に敷き詰められた刺々しいガラス片のような)
        (結晶が、天空を覆う魂を引きずり込まれてしまいそうな吐き気を催す銀河の光を)
        (照り返してぎらつく。その真ん中に立ってあきらは楽しそうに笑っていた。)

        逃れられはしないのに、目を背け続けていた真実を教えてあげただけですよ。
        あの二人は時を変え場所を変え、何度も生まれ変わりながら出会いと死別を繰り
        返してきた……。
         (手に提げた黒い直剣を左右に揺らして、あきらは楽しそうに話す。)
        その最初のきっかけ、恋人を奪われた妖精が叩き付けた消えてしまえという呪い
        そして憎悪。
        愛し愛されたい、奪いとってでもと願った少女の抱いた純粋すぎる愛とそして嫉妬

        忘れて居てはけっして前には進めない記憶を思い起こさせてあげたんですよ。 -- あきら 2012-09-07 (金) 00:52:42
      • (あきらの言葉に耳を貸してはだめだ、距離をとって対峙するヒメカはそう思う)
        (しかし、今まさに堕ちようとしている友達の事を知りたい、その真偽を測りたい、そんな心の動きが警鐘を撃ち消してしまう)
        (呪いと憎しみを叩きつけた妖精とはちなの事か、叩きつけられたと言う相手はみうの事か、ではあのリターンシンドロームは……)

        そうやって、みんなの心を弄んで、自分は高みから見物ばかり

        (感情のままに撃ち付けられる雷があきらを直撃する、このくらいで倒せるような相手じゃないのは分かっている)
        (少なくともこのまま背を向けてみうを追えるような状況ではない、何とかしてその後を追う布石にでもなればと)

        (あきらの言う事が本当であれば、それをみうの言葉に照らし合わせてみれば、ますますみうを一人にしておくわけにはいかなかった)

        いいかげん……その、悪趣味な事、やめてよあきらちゃん! -- ヒメカ 2012-09-18 (火) 09:57:00
      •  (周囲を白く塗りつぶす雷撃の光が消えてすぐに、何もなくなった空間から無数のうごめく触手が)
        (湧き出した。)
        (絡み合い、黒い粘液を滴らせる腐乱したハラワタのような触手の群れ、その中から再びあきらが)
        (姿を現した。この現象を切り取って2コマでうごかしたらさぞかし滑稽な絵面になるのだろう。)
         (触手がいずことも無く消え去った後には、再びヒメカの前に立つあきらの姿があった。)
        (本当に悪い冗談そのものだった。)

        あはぁっ…ヒメカさんってばやっぱり容赦の無い人だ。
         (またあの顔だ、まさに今少女達の頭上に聳える、世界の亀裂のような巨大な扉が姿を顕現した)
        (夜、ヒメカの前で自分の正体を明かした時にあきらの見せた顔。)
         (まるで恋人に愛撫されているかのような恍惚として上記した、だらしなくいやらしい笑顔。)

        ヒメカさん、これで僕を殺したの何回目でしょう、殺そうとした回数まで数えればきっと2回や3回じゃ
        効きませんよねぇ?
         (剣を地面に刺したまま、汚れ一つ無い姿に再生されたあきら。)
        目的が定まれば、あなたは殺すことに躊躇もためらいも感じない人だ。生焼けにされたボクに
        トドメを刺すこともためらいはしなかった。
        使い魔の種にされた少女も結局相手を殺すことが助ける方法だと信じ込んで、躊躇なく殺したん
        でしたっけ。
         (言いながら、剣には手を触れずにヒメカの前に道を明けるようにあきらは一歩後ろに引いた。)
        (どうぞ、お行きなさいとでも言うように。) -- あきら 2012-09-21 (金) 04:01:15
      • ずるり(とあきらが居た空間を埋め尽くすかのように現れた肉蔦、本能的な危機を感じてその場から飛び退くヒメカ)
        (見ればその醜悪な肉の中からあきらが姿を現す、手品ではない、恐らく一瞬で再生した、真偽はともかくそう考えた方が安全だと思えた)
        (厳しい顔で睨みつけるヒメカ、それに対しあきらは余裕の表情を崩さない、それどころか殊更色を際立たせる顔に得体の知れ無さすら感じる)

        覚えてないよそんな事、それよりそっちが私達に酷い事をした方が多いでしょ……それと
        感じないんじゃないよ、感じてないと自分を偽ってるだけ、躊躇ったら負けるというのもそっちが教えてくれた事だからね?

        (それに耳を傾ければ、ともすればそれだけで手中に取り込まれてしまうようなネチネチとした厭らしい言葉)
        (しかし自分の成した事を、後悔も過ちも認めた上で、前に進もうと決めたんだ、今更あきらの諫言に惑わされることなどしてはいられない)
        (みうちゃんを助けなくちゃ、その一心で進むヒメカはあきらの真意はどうあれど、空いた道ならそのまま駆け出そうと一歩踏み込む) -- ヒメカ 2012-09-26 (水) 14:10:22
      • そうです、もはや一瞬の逡巡ですら命取りな状況です。お急ぎなさい…
         (一歩を前で踏み出したヒメカを愉悦を強めたあきらの声が撫でた。)
        (周囲に満ちる耳鳴りがしそうなほどにぎらつく狂乱銀河の瞬きも、音にならざる音にざわめく)
        (無音の森の騒音もかいくぐり、その声だけが異様な透明感で響く。)

         (剣を地面に突き立てたまま、巫女服の裾についた肉片をはらっておとしたりしている。)
        そうして躊躇なく…切り伏せてあげるが良いでしょう。あはぁっえなに触れていた今の
        ヒメカさんなら、その気になればできると思いますよ?
        彼女らを縛る因果の糸を断ち切って、ここで終わりにしてあげれば…ええ、そういうのも
        救いの一つでしょう。 -- あきら 2012-09-30 (日) 22:02:33
      • (踏み出す足は、先ほどまであきらが立っていた場所に敢えてその靴音を刻む)
        (あらゆる障害を排し耳朶に響くあきらの言葉、聞く者によっては麻薬の様に頭と心に浸透する甘くねっとりとした福音)
        (それを理解してなおヒメカは拒む、かけぬけようとした足を止め、手を伸ばせば届くような距離であきらと向き合った)

        それは違うよあきらちゃん、あきらちゃんが言う通りみうちゃんの因果の糸を断ち切って終わりにする事は出来ると思う
        でもそれはここで全てを終わらせる為じゃない、ここから始まりにするためだよ、それが例え吹けば切れるような細い糸であっても繋げて見せる
        だからそこで見てるといいよ、望み通りもがいてもがいて、最後までもがいてあげるから

        (そこまで言いきりふっと柔和な笑みを残すヒメカ、目の前の巫女は確かに敵、でも一番の敵はあきらの言葉に揺さぶられる弱い心だと言う事を知ってる)

        ……じゃあね……

        (最後の言葉は風に乗ってあきらの耳へ届くだろう、黒い結晶によって覆われた森、それを産み出す中心に向かってヒメカが駆け出した後に) -- ヒメカ 2012-10-11 (木) 10:27:35
      •  (ドブ川の中を切り裂くように、一筋清涼な流れが走り抜けていった。)
        ここを始まりに…
        (黒い直剣に杖を持つように両手を乗せたあきらが笑う、くつくつと肩を揺らして愉快そうに。)
        そうですねぇ、あなたたちに残された時間の内で、素敵な夢が見られるといいですね。
        (笑うあきらの背後、蔵瀬の社を抱いていた山から伸びる狂気の扉が再び震えて開いた。)
         (地表から狂気の色を降り注ぐ銀河まで長く伸びる扉は開かれつつある。)
        (そして門が開く度、その外側にある存在はこちら側に染み出そうとしていた。)
        -- あきら 2012-10-16 (火) 07:03:07
    • (どれくらいの時間が経ったのだろう。キャロットは声も出ず、あきらの言葉と眼前に広がった現実の前に、打ちのめされていた)
      誰も救えない。
      (ふと、誰かの声がする・・・。誰?)
      あなたには誰も救えない。
      (既にあきらは去り、この場にいるのは自分だけ。何故声が?)
      だって、あなたは、全てから目を逸らしていたんですもの。
      (声は残酷な真実を告げ、嘲笑う。)
      ・・・誰、誰なの・・・。(すでに、立つ気力もない。うずくまり薄汚れたキャロットがつぶやく・・・。手の中にはフィルが持っていた耳飾。)
      わたしは、あなた。ほんとうのあなた。
      (声は、答える。笑いながら。心底愉快そうに)
      力も、友達も、なにもかも失ってしまって、かわいそう・・・
      でもね、それが本当のあなた。何もない、ただの哀れな女の子。お父さんも、お母さんも、家も。何もかもをなくして迷子になってるだけのあなたが本当のあなたなのよ -- キャロット 2012-09-10 (月) 05:24:05
      • (声は言葉を続ける。哀れみと、嘲笑どちらも含んだ声で)
        でも、もういいの。あなたは何もしなくてもいい。だって、何も出来ないもの。
        (やめて)
        どうせ、このまま、何も出来ずにうずくまってるだけ・・・。でも、それでいいのよ?もう何もしないで、赤ん坊のように・・・私に身をゆだねればいい。
        (やめて・・・。)
        (顔を上げる。目の前にはかつての自分。魔法少女になる前、あの川で身を投げた姿の自分。目に輝きはなく貧しい格好。思い出したくない過去。それが今、形になってキャロットの目の前に立つ)
        さぁ、もう・・・忘れましょう。こんなについいことは。あなたはもう、戻れないのだから
        ざわり(空気が動く。もう一人のキャロットからは黒いオーラが発生し、手を伸ばす。首筋に向かって)
        (いやだ・・・やめて・・・助けて・・・!助けて・・・!)
        (後ずさりし、その手から逃れようともがく。来るはずのない助けを求めて。)
        (助けて!クロちゃん・・・!)
        (最後に縋る、一番大事な名前を、叫んでいた。) -- キャロット 2012-09-10 (月) 05:34:15
      • (虚しく響くだけの叫び、だったのだろうか)

        …ちゃん、キャロちゃん!
        (一拍置くか、置かないか。名前を叫ぶ声が響き、同時に走り寄ってくる足音が聞こえてくる)


        ……っキャロット!!!

        (荒い息遣いが交じるその声が段々、段々と近付いて)
        (その距離は、ゼロになる)

        っキャロット、キャロット…!
        (後退っていたキャロットの体を自分の方へと引き寄せて)
        (晴れていく霧を掻き抱く様に、必死に、逃がさないようにとその細い体を抱きしめる)

        …やっと、っ見つけた…意味深な手紙送ってくるし、何時まで経っても帰ってこないから、迎えに来たよ。
        心配かけて、ばか。…何かあった?怪我は?何処も痛くない?
        (抱きしめたまま、荒い息を整える暇もないと言ったように次々と言葉を投げかけていく)
        (心配なのもあるが、声を、言葉を、早く聞きたくて)
        (返事を急かすようにいくつも質問を投げた) -- クロカント 2012-09-15 (土) 06:46:34
      • (キャロットにしか聞こえない声はなおも責め苛む。まるで今までの罪を告発するかのように)
        あなたがやってきたことはぜぇんぶ無駄。だけどもう、おしまい。あなたはここで座ってればいい
        クロちゃん・・・たすけて・・・いやだ・・・もう・・・。(声を出して名前を呼ぶ。自分が愛してる人の名前を)
        (足音が聞こえる・・・。それは奇跡なのか、気まぐれなのか。キャロットは足音へ振り向く。)
        あ・・・。(目には涙。そしてうずくまっていた体を持ち上げ。)

        たすけて。

        (母親に縋るような目で。ただ必死に闇に飲まれそうな自分をたすけてと哀願する)
        あら・・・きてしまったの・・・。でももう遅いわ。この子は、闇に沈むの。あなたもそこで見ていて・・・?
        (影からのびる闇・・・もう一人のキャロットが、いつの間にかクロカントに囁いていた) -- キャロット 2012-09-21 (金) 04:19:38
      • (いつも通りに明るく自分の声に応えてくれるのを期待していた)
        (けれど目に入った顔は暗く曇っていて)
        (助けを口にした彼女は、まるで無償の愛を向けられるべき無力な子供のようだった)

        …キャロちゃ……っな、何……?

        (そこには表情も言葉も何一つ本人と重ならない、キャロットがもう一人。)
        (思わずたじろぐが、投げられた言葉にムッとして)

        …キャロットと”似たような”顔して、勝手な事、言わないでくれる。
        この子はあたしが連れて帰る…その為に迎えに来たんだから
        (縋るような目で自分を見たキャロットを一層力を込めて抱く)

        (…けれど、自分に何が出来るだろう?ここは彼女の舞台だ)
        (自分とは違う、魔法少女である彼女の舞台)
        (それでも)
        (それでも何か)

        キャロちゃん、よく聞いて。他には耳貸さず、あたしの声だけ聞いてて。
        …いい?
        (キャロットの頬を手で覆い、目線を合わせ)
        (小さい子供に言い聞かせるように優しい声で)

        …あたしはキャロちゃんを全力で助けるよ。最悪、自分の身に変えたっていい。
        けどね、この場を変えるのはあたしじゃできない。キャロちゃんじゃないと出来ないんだよ

        (と言うや否や。キャロットの腕を自分の方へと引っ張って口付ける)
        (口付けた時間は長くはなく、とは言えけして短くもなく)
        (逃がさないように後頭部に回していた手をするりと解いて)
        …わかった?
        (とりあえず思うまま行動してみたが、それがこの状況を打破する物になるのかは分からない)
        (縋るような思いで、キャロットの顔を覗き込む) -- クロカント 2012-09-28 (金) 06:23:59
      • (クロカントの言葉に、『キャロット』は笑う。哀れみを込めた笑みで)
        あなたもご苦労様ね。こんな子のためにわざわざこんなところにまで
        でもね、もうおしまいなの。夢を見る時間はおしまい。あなたが見ていたキャロット・メディルは全部、夢

        (キャロットは俯いたまま。クロカントを見ようとしない。『キャロット』は言葉を止めない。)

        この子は夢。わたしが見た、哀れで儚い夢。愛されたい、輝きたい。そう願った、おろかな夢…。でも、それも、もうおしまい・・・!

        (蹲るキャロットの首に手をかける『キャロット』。キャロットは抵抗さえしない。)
        さぁ、今度はあなたが影になるの。そして・・・わたしが・・・!

        うぐぅ・・・!あ・・・あああ・・・!(必死に抵抗するが、すっかり弱りきったキャロットに振り払う力はない。)
        くろ・・・ちゃん・・・たすけ・・・て!(涙を溜め、必死に助けを求めている。クロカントへ向かって、手を・・・・!) -- キャロット 2013-05-11 (土) 15:07:01

  • (黒く刺す霧は一層濃くなりながら、頭上にぎらつく狂気銀河の光を一切隠してはくれない無慈悲で矛盾した夜空。)
    (誰も正気ではいられない、絶望を抱いて地に伏せるか、絶望に飲まれてこの霧にとけてしまうか。)
    (選択肢など与えられない救いのページだけを切り取られたおとぎ話のような世界。)

    (黒霧の底に沈む森が震えて、青い木の葉が降り始めた。)
    (半ば解けかかった黒い臓器の沼と同化しつつあるフィルと、膝を折ってうずくまるキャロットの上にも。)
    (そして、その青く輝く葉を降らせる、山の頂上に聳えた大樹を見上げる、あきらの周りにも。) -- 2012-05-22 (火) 00:53:58
    • (あきらの手の中にある長細いその葉は、天然クリスタルの結晶のように青くきらめく斑模様をしていた。)
      (手の中で傾けると、葉の上に斑模様を投影しているかのように模様がどこまでもずれて動いていく。)
      どうやら、上の方でヒメカさんが目を覚ましそうですね…よかったですね?
      あなたは何の役にも立ちませんでしたけど、お友達は助けられそうですよ。
      (青斑の葉を口元に当てて、意地悪くあきらが笑った。)

      (黒く染まった、みうは予想を超えるほどの歪んだ心をみせてくれた。予定外のこともあったが…)
      (もう十分だ、彼女一人がいれば後は何もいらない。門は開かれあきらの願いは叶えられる。)

      (だとしたら・・・万に一つも抜かりの無いようにと、最早流す涙も枯れ果てたキャロットから)
      (さらに涙を慟哭を・・・引き出そうとしていたこの手はどうしたものかと、あきらは思った。)
      (みうの呼び出した黒い結晶があたり一面を黴のように食い殺している、フィルが纏った、あきらの)
      (力を宿したドレスは持ち主を苗床に不快な臓器となって沼のように結晶の中で脈を打つ。)

      (本当はそっけなく行ってしまったみうともっと戯れてみたいと思ったが、思いの外綺麗に)
      (染まったその黒色は、あきらをして触れるのをためらうほどに美しく澱んで汚猥だった。)
      (フィルが死に際、必死に救おうとしたキャロットは蚊帳の外へ追いやられてすすり泣く。)
      (その涙はもう必要ない・・・もう十分なはずだったが・・・)
      (大望の成就を前に生れ落ちて以来、片時も晴れることのなかったあきらの心が浮かれていた。)
      (ゆっくりと、すすり泣くキャロットの元へ近づいていく。)
      (あきらは、生まれて初めて、何の意味もない事をしてみたいと思った。)
      (そう、これはほんの悪戯だ。口を切りそうなほど薄くなった飴を、いつまでも舌に乗せてとどめおく、)
      (そんな髄までしゃぶるような悪戯だ。)
      (甘い飴は身を削りながら泣き叫ぶ。) -- あきら 2012-05-22 (火) 21:39:38
      • (いやだ、もう・・・いやだ・・・わたしは一体こんなところでなにをしてるんだろう?)
        (声が出ない。考えがまとまらない。怒ってる現実を認めたくない)
        (フィルが死ぬ。わかりきった無慈悲な現実。黒いみうは去ったようだ。それはそうだろう、殺す価値もない、哀れな少女が座りこんでるだけだ。)
        なんで・・・どうして?どうして・・・こんなことに・・・(頭を抱え、うわ言のように。今にも張り裂けそうなフィルを見つめ、髪を振り乱している)
        もう、もうやめて・・・フィルちゃんが一体なにをしたと言うの・・・もう、なんで・・・・なんでこんなこと・・・するの・・・?(幼い少女が問うように、すすり泣きながら答えを求める。だがそこに答えなどない。あるとするならば)
        (それはきっと残酷な彼の残酷な演出なのだろう -- キャロット 2012-06-09 (土) 03:28:17
      • (キャロットがすすり泣く、膝をついて、血と汗と泥と黒い何かに汚れた顔を俯かせながら)
        (涙で光る瞳にはその実、もはや何の光さえ見えていないのだろう。)
        (あきらの仕掛けた罠にかかり、なんとなくちょろそうだったからという理由で用意した)
        (フィルが汚濁の臓腑に飲まれて、時折ヒク付きながら死んで行くのを前に)
        (彼女は力なく泣き叫んでいた)

        (その瞬間にあきらはふと、もう少しだけ扉が開くのが遅くなればいいのに、と思った。)
        ・・・・・・・・・あはっ・・・くっ…ははははっ!
        (あきらは自分で自分が可笑しかった。今までどうやっても開けなかったその扉をこじ開ける)
        (事以外何も考えていなかったというのに。)

        (みうを過去の妄執へ突き落としてやった時、ヒメカの体を無数に串刺しにしたあの夜。)
        (偶然選んだ手駒の死が、二人の少女の慟哭を引き出した時。いいやそのもっと前・・・・・・・・・)
        (可憐な花に結んだ実が熟れ腐り、あるいは貪られて死に。種を残すことだけを強要される)
        (おそらくはそんな力に縋る少女達に初めてであったとき、あきらは不思議な疼きを覚えたのだ。)
        (蛆の風呂に浸かる気分だった不快な人の世から消え去る方法を思いついた時と同じように。)

        (その疼きがなんだったのか、今ははっきりしている。)
        何故・・・ですか?あなたが何度でも立ち上がって来たからですよ、キャロットちゃん
        (楽しそうにあきらが笑った。)
        他人の気まぐれや悪意で簡単に奪われてしまうような幸せを後生大事に守るため・・・けっして
        報われることの無い力にまで手を出して、ほんとうに素敵。
        (ゆっくりと、うずくまるキャロットに近づいていく。)
        一度は無謀に挑み掛かり。
        (だからたやすく折ってやった、彼女が縋る力の象徴を射殺して。)
        泣きべそかきながらまた立ち上がって。
        (傷つきながら、けっして友を守るという希望をキャロットは捨てようとしなかった。)
        何にもできずにまた転んで・・・
        (結局何一つ彼女は守れずに。)
        何度も何度も無茶するものだから・・・
        (キャロットを通り過ぎたあきらが、結晶と臓腑の沼の中に沈んでいたフィルの髪をつかみあげる。)
        (腐肉を蛆が噛むような不快な音がした。引き上げられたフィルの体は、その身に根を張る)
        (黒い衣装からは解放されていて・・・胸から下が体と繋がっていなかった。)
        あなたが守りたかったもの、ぜぇんぶ無くなってしまいましたね?
        (血の気の失せたフィルの顔、その首をつかんでキャロットの方へと向けるあきら。)
        (まだ濁りきらない瞳は瞬きをすることなく、じっとキャロットの姿を映していた。) -- あきら 2012-06-13 (水) 02:15:27
      • ・・・っ!(あきらの言葉が耳に刺さる。)
        ・・・そんな・・・だって・・・わた・・・しはっ・・・!(一瞬、泣き声を止め、あきらの方へ振り返る。が。)

        ・・・フィル・・・ちゃん・・・・?

        (その視線の先。虚ろな目でキャロットを見つめる生首。)
        いやッ・・・・いやああぁぁぁぁあぁぁ!

        (この日、何度目になるであろうか。キャロットの叫びが、暗い森へとこだまする。あきらにとってはこの上ない音楽となるであろう。) -- キャロット 2012-06-29 (金) 22:33:43
      • 怖がりで臆病なフィルはきっとあなたを止めたでしょう
        けれどもあなたは聞き入れずにやってきた・・・あなたの望みが招いた結果がこれですよ。
        (ああ、疼く。あきらの胸の奥、ぞろりと重く渦巻いた快感が腰の奥へと溜まって四肢を痺れさせる。)
        あはぁっ、くやしいけど感じてしまうってこういう感覚でしょうかねぇ? 
        (半狂乱に泣き叫ぶキャロットに、あきらは愉快そうに独り言を続けた。)

        ここがあなたの願いが行き着いた末路です、願った分だけ、祈りを捧げた分だけ・・・
        やがて行き着くずぶどろ達の底無し沼。ねぇ、分かったでしょう、どんなに綺麗な言葉で飾っても
        希望を・・・欲望を持った時点で、ここへ半分足を踏み入れていたんです。
        無垢なる願いなんてない、正しき怒りなんてない。そんなもの、あなたたちには手が届かない。
        (黒い耳飾を取られたフィルの上半身がぼちゃりっとうごめく臓物の中へ投げ捨てられた。)
        (ずるずると、苦痛を悲しみのまま固まった顔が静かに汚濁の沼へ飲み込まれていく。)

        矮小で穢れきった自分自身の真実に嘆くその慟哭・・・
        その偽らざるあなた達の嘆きを・・・・・・・・・ボクは愛しています。ほんとうに、心から。
        (少しはにかんだように頬を染め、実に無邪気な笑顔をあきらは見せた。)
        (あきらがキャロットへ歩み寄る。ドス黒い地の水面に足跡が波紋を静かに広げる、水面から突き出した)
        (結晶からの光を波が乱反射させ揺らめいた。)
        形見にコレをあげましょう、元はボクがフィルにあげたものですが。あなたたちが知り合うきっかけ
        となったものです。
        (キャロットの目の前に落とされて、地面に突き刺ささる、山羊の角を模した黒い耳飾。)
        (今まさにキャロットの目の前でフィルを飲み込み殺した力の元凶。)
        僕なりの愛ですよ、大切にしてあげるといいでしょう・・・すぐにお別れのときは来ますけどね。 -- あきら 2012-07-09 (月) 02:32:22
    • (あきらが楽しそうに顔を歪める)
      (お気に入りのおもちゃで、最後まで遊びつくそうとしている)
      (おもちゃは耐えられないだろう 壊れてしまうだろう)

      ああ。 そうなったら、…………………

      五月蝿いわね。

      (かつてならば助けようと身を張っただろうか)
      (こうならなければきっと立ち向かっただろうか)
      (でももうそんなことに意味は無い)
      (己と、もっとも近しい者の罪を知ってしまって 今さら、そう全てが今更の話)
      (始まりは嫉妬、侮蔑、憐憫、裏切り、あと他に………なんだった?)
      (もう感じ取れない 繰り返す度に汚泥に塗れ、達成できず、そしてまた繰り返す)
      (ありとあらゆる感情に彩られ…踏み躙られ……………もう聞きたくない)

      (ほんの僅かの間、思考に耽っていた花嫁は僅かに首を振り歩み始めた)
      (あきらに)
      (フィルに)
      (キャロットに背を向けて) -- みうとちな 2012-06-02 (土) 15:21:55
      • (それと時を同じくして、空を蹴りまさに駆け下りるとの様相が相応しい影が一つ夜空に舞う)
        (つい一刻ほど前まで蔵瀬の社があったその場所から、何かに導かれるように一直線に)

        (みうちゃん、キャロちゃん……無事でいて)

        (翼を模した白い外套をはためかせながら、とん、と麓にほど近い山中へと降り立つヒメカ)
        (ちらりと山へ目を向ける、レオンはまだ降りて来ている途中だろうか……)

        ごめんレオくん、待てないから先に行くよ

        (聞こえるはずのない呟きをその場に残し改めて麓の方角へと向き直る)
        (先ほどから感じる気配に嫌な予感が止まらない、似ているから、さっき戦った魔女に、サリサのそれに)
        (大きく息を吸って地を蹴る、それはみうが向かおうとする方向の真正面、このまま行けば程なくして相対する程度の距離だ) -- ヒメカ 2012-06-05 (火) 10:37:47
      • (ヒメカの悪い予感は進めば進むほど強くなり、絶対的なものとなる)
        (ニ、三度確認してもなお疑いの心が晴れないほど変貌した衣装、顔つき、雰囲気)
        (何よりも 態度)

        (ヒメカの元気な姿を見たのは久しぶりなのに)
        (視線を向けることも、歩む速度を変えることも どちらもしなかった)
        (示したのは完全な無関心) -- みうとちな 2012-06-09 (土) 18:42:00
      • みう、ちゃん……

        (暗い森の中で相対した、夜ですら霞む黒いヴェールで身を包むその姿)
        (声に出してその名を呼んだのは返答を期待する問い掛けではない、ただ自分に言い聞かせるだけの確認)
        (ぐ、と息を飲み込み、ゆっくりと向かって来るみうに真正面から近づく、ここで道を譲ったら何もかも手遅れになるに違いないから)

        ねえみうちゃん、それ以上進んだら駄目だよ?取り返しのつかない事になっちゃう、今ならまだ引き返せるから、ね?

        (言葉だけで届くとも思えない、でも、それでも今は何かしなければならない私にしか出来ない事を、と) -- ヒメカ 2012-06-11 (月) 09:04:18
      • (ひたむきに前を向くヒメカの姿に動かされる心)
        (快気を祝う心)
        (そのどちらも何処かへ消え去ってしまって この心には何が残っているのだろう)
        (二人の物理的な距離は徐々に縮まって もう後数歩で触れ合うことなくただすれ違う)
        (あと数歩……)

        (ひどく心が乱された)
        (汚泥に塗れて鈍りきっている心が、これ以上に狂ってしまうほどに)
        …………(声はない 表情だけの変化)
        (それは音がないゆえに激しく恐ろしいもの)
        (僅かな口の動きは、「今なら」 そう繰り返している) -- みうとちな 2012-06-12 (火) 12:51:05
      • (お互いに手を伸ばせば触れ合える、そんな距離だっただけにそれはよく見えた)
        (人形のように動かなかったみうの顔に明らかな表情が生まれる、歓喜や歓楽の類ではない見る者に恐怖を与えるそれを前にし)

        っ!

        (思わずヒメカは息を飲む。直感が告げる、危険だと、この場から離れろと、しかしそれら全てを押し殺し踏み倒した)
        (今ここで下がればみうを助けられる機会は二度と訪れない、予測でも願望でもない迷うこと無き確信があったから)

        そうだよ、本当に手遅れになる前に、あの頃にみうちゃんに……

        (更に一歩、前へ、以前とまったく変わらないひた向きな心のままでみうの前を塞ぐように) -- ヒメカ 2012-06-12 (火) 13:41:01
      • (触れるほどの距離に来て歩みはとまった)
        (同時に口の動きも止まる)
        (程近い距離でヒメカの瞳を覗き込む)
        (瞳の色は何もかもが混ぜこぜになった闇色 ひとつひとつの感情を掬い上げるのは難しい)

        (それは突然に)
        (切っ掛けは口の端が僅かに歪められたこと)
        (漆黒に身を包んだ少女は急に笑い始めた)
        (大きな声で高らかに)
        ふふっ …っあはははは!! 今なら……?     今なら!!!!!!!!
        手遅れに…… あの頃の…………???
        (嗚呼、逃げていた方がどれほど良かっただろうか)
        (おかしくてたまらない、そんな風貌で 凶悪なまでの笑み、自嘲を含むそれをヒメカに向けて笑う)
        (逃げていれば深淵を覗き込むこともなかっただろうに) -- みうとちな 2012-06-12 (火) 22:52:31
      • (深遠の如き闇を湛える瞳を見据えるは雷光の如き真っ直ぐな意思を宿す青い瞳)
        (その蒼がかすかに揺れる、いまのみうの瞳と同じものをついさっき見たばかりだから)
        (単純な絶望ではない、怒り妬み恨み悲しみ、その他諸々がお互いを食い合う色、そして嘲笑もまた同じ)

        (こんなに変わってしまうなんて、一体どうして……わからない、分からないけど……!)

        (このまま放っておいていい筈がない、吹き荒れる闇色の魔力はともすればそんな心をも挫こうとする)
        (だがヒメカもまた深遠を見たのだ、サリサと言う魔女に取り込まれその絶望を苦悩を)

        みうちゃん!!

        (叫ぶと同時にヒメカの手がみうの肩に伸びる、いつも冗談の触れ合いでやっていたように、ただ掴もうとするだけの) -- ヒメカ 2012-06-12 (火) 23:34:45

      • わたし()に触らないで!!!!!!!!!!!!!!!!!!
        (伝わる感触は初めは空虚を掴むような、何も見えない穴に手を入れたような 不安)
        (それも一瞬のことで終わる)
        (なぜなら感覚すらも奪ってしまうから)
        (伸ばされたヒメカの手は肘程まで瞬時に闇色の結晶に絡め取られた)
        (肘から先が無くなってしまったのではないか、そう錯覚させるには十二分な虚無)
        (規則的に構成される闇は周囲の霧に増長されてクラスターを育てていく)
        ………あ………
        (棘を増し、腕を、ヒメカを飲み込まんと成長を続ける結晶に 一転して深い悲しみの表情を見せる) -- みうとちな 2012-06-13 (水) 20:41:35
      • な、にこれ……!く、ううっ!

        (腕にまとわり付く闇そのものを凝縮したかのような結晶)
        (それが幾重にも重なり黒く深く、まるで何もない異世界へ通じるかのような虚無)
        (周りの全てを貪欲に飲み込み増殖し、今にも自分を取り込もうとするそれを魔力で振り払おうと)

        ………え………

        (その時みうの顔に浮かんだ表情を見た、大丈夫、まだ間に合う、そんな確信とともに)
        (闇の結晶を振り払うのではなくさらに奥へ、たとえ感覚がなくとももう少しで触れれるはずだと腕をより奥まで) -- ヒメカ 2012-06-13 (水) 22:29:09
      • ごめんなさい…ごめんなさい……………
        (延ばした先、そこには頭を抱えて蹲る少女)
        (ころころと豹変する様は確信を容易く揺さぶる事だろう)

        (異常でしかないのだから)

        (希望を求めて進めた手は、腕は、無情にも肩程まで闇色の結晶に飲まれてしまった)
        (そして少女は身を屈めた事で届くこともなかった) -- みうとちな 2012-06-13 (水) 23:05:03
      • (伸ばした手が空を切り、その手を侵食する結晶が乾いた音を立て砕けた)
        (本当なら腕ごと取り込まれ一緒に霧となるか、あるいは壊死していたであろう)
        (人ならざる力を持つ故辛うじて難を逃れたに過ぎない)

        いっ……

        (憤怒悲哀渇望罪悪嫉妬、あらゆる負の感情織り込んだ闇に侵食され、どす黒く変色した左腕の痛みに歯を食いしばるヒメカ)
        (でも……もしここでみうちゃんを助けられなかったら……その痛みはどれだけのものか、さなの顔が脳裏に浮かぶ、それだけはもう二度と)

        (は、と、さっきみうが叫んだわたし(私)の声、そして取り込まれていたさな、そうだ一人だけじゃない何か他に……)

        みうちゃん……ちなちゃんは……ちなちゃんは、どう……したの?

        (思わず口に出た言葉、しかしそれは聞く側の方がそら恐ろしい問い掛け) -- ヒメカ 2012-06-14 (木) 09:45:50
      • ごめんなさい……傷を付けるつもりは…ごめんなさい…………
        (苦痛に顔を歪めるヒメカに弱弱しい声が掛けられる)
        (まるで知らない人に謝るような、不自然さを伴って)
        止まらないの…悲しい………どうして……?
        (愚図る子供のようにただ小さくちぢこまって自分の身だけを守ろうと)

        (懐かしい、親しい、大事な、名前を聞いて顔を上げた)
        ちな……ちないないの……どこ……?
        (問いかけに問いを返す 自分は何も知らないのだと訴える)
        だめ…探さなきゃ……ちな………
        (ふらりと立ち上がる 覚束ない足取りでまた歩みを進める 今度こそヒメカとすれ違うために) -- みうとちな 2012-06-14 (木) 12:39:13
      • (そこでようやく分かった。その声は、その言葉は、私にヒメカと言う存在に向かって投げかけられているものではない、と)
        (なら一体誰に、ううん、誰と言うよりはむしろ……そんな思案はみうの言葉に遮られ)

        ちなちゃんが、いない……いなくなった?

        (まるで子犬の様に儚げな瞳でそう訴えるみう、何があったのかは分からない、分からないけど、二人の間に何かあった事だけは分かる)

        うん、ちなちゃんを探さないとね……あんなに仲が良かったんだもん、それで見つけたらみうちゃん、どうするの……?

        (再びよろよろと歩き始めたみうの前に立ってそう話しかける) -- ヒメカ 2012-06-14 (木) 14:33:54
      • (ここでやっとヒメカという存在に意識が向けられた)
        一緒に探してくれるの…? ありがとう
        (自分の前に立つヒメカに無邪気に笑う)
        (笑顔は闇とは無縁のもので 堕ちかけている姿とは思えない)
        (それもそのはずで、今眼前にいる「みう」は「みう」であってもヒメカの知っている「みう」ではない)
        (ヒメカもキャロットもミユキも 誰も知らない遠い昔の「みう」)
        私はみうっていうの あなたは私を知っているの?
        (つまり「みう」もまたヒメカを知らない)
        そう、私とちなは仲良しで…見つけたら…また…一緒に………

        …………………………………………
        …………???
        (まただ またみうの様子が一変する)
        (今度は今にも泣きそうな顔で)
        はやく、はやく見つけないと……………
        どこへ行ってしまったの…? 謝らなくちゃいけないの………… -- みうとちな 2012-06-15 (金) 12:40:39
      • (みうの無邪気な笑顔とお礼の言葉に、思わずきょとんとしてしまうヒメカ)
        (暗雲立ち込めるこの気配は変わらないのにどうしてそんな表情が出来るのだろう、この気配を出しているのは今目の前に居るみうちゃんではないの?)

        あ、うん、私はヒメカって言うんだけど、みうちゃんのこと知ってるよ?ちなちゃんと仲がよかったみうちゃんの事なら見て来たから、知ってる……

        (知ってる、そう、仲の良い一面は知ってる、でも今にも罪悪感で押し潰されそうな顔でちなを探すみうの姿は初めて見る)
        (これは、渡が知らないみうちゃんとちなちゃんの関係?こんな、魔女に堕ちかけるだけの、そんな黒々しい事が二人に……?)

        わかった、ちなちゃんを一緒に探して謝らないとね、でも一番最後にちなちゃんに会ったのはみうちゃんだと思う、それだけいつも一緒だったんだもん

        (何か思い出せないかな?両手を広げそうみうに語りかける) -- ヒメカ 2012-06-18 (月) 18:54:01
      • どんな顔をして謝っていいのか分からない、ううん、きっと謝ったってそれは私のためでしかないの
        でもお願い、謝らせてほしい……手遅れになる前に……謝らなきゃ……………
        (自分だけの世界で、自分だけに言い聞かせるような独り言を繰り返していた)
        (両手を開き語り掛けるヒメカのことはまたしても認識外にいってしまっていた)
        (それでも、無意識に言葉は滑り込んでくる)
        どこなの、か、なんて…分からない……分かるわけ、ない………………
        誰も教えてくれない、きっと捕らえられてしまった、もしかしたらもう………どうして………どうしてあんなことを……
        (悲観に暮れ、ヒメカに倒れこむ)
        (二人が触れた部分から憎悪と、嫉妬と、そして悲哀が黒い霧となって漏れ出した)
        (みうの小さな身体にとても収まりきらない黒い感情が溢れてはヒメカを苛む)
        (みうとちな この二人の間にはヒメカの想像通り何かしら過ちがあって、そしてそれは想像できないほどの出来事だったのだろう)
        (知っているはずの目の前の少女はすっかり取り乱し説明する気などどこにもない ただ贖罪を祈り、不安に揺れているだけだ) -- みうとちな 2012-06-24 (日) 13:18:29
      • (よろよろとこちらに向かって歩みを勧めるみう、力なく倒れかかるは偶然にも手を広げたヒメカの胸の内)
        (無論その様な意図など無いのだろう、でも結果的に「触れる事が出来た」ただそれだけでどれほど気が楽になった事か)
        (黒いドレス越しに感じる体温、息遣い、そのどれもがヒメカの決意を新たにさせる)

        (みうちゃんは今ここにいて生きてる、だからきっと何とかなる、ううん何とかする、してみせる)

        (自信を蝕む黒い霧、みうの体から溢れた負の感情が自分の中にまで流れ込んで来るようだ)
        (みうとちなの間に何があったのかは分からないし、想像だけで分かるなんて言えるはずもない)
        (ともすれば意識を失いそうになる感情の奔流の中、出来るのはこうしてみうの手を握り背中をさする事だけ)
        (一人でいるよりは二人の方が、一人で出来る事よりは二人で出来る事の方が、耐える事、出来る事は多い、それを身を持って知ったのだから)

        大丈夫、大丈夫だからね?大丈夫……

        (言葉で討ち消せるとも思えない、しかしこれで少しでも不安が紛れれば、と) -- ヒメカ 2012-06-26 (火) 13:30:35
      • うう………(腕の中 顔を両手で覆い、自分という存在を隠す)
        (少女が自身を隠そうとするように、真実もまた闇に紛れる)
        (ヒメカが如何に苦痛に堪え、感情の濁流に探りを入れたとてその度に痛みが訪れるだけで空を切るだけだ)
        (嘲笑うように様々な時、様々な少女、様々な妖精が訪れては流れ去る)
        (ただひとつ予想がつくことは みうとちな この二つの存在は幾重にも重なった輪廻の渦の中で、幾度も幾度も生を繰り返しては悲願は達成されることなく終わる)

        (少し離れた森から、聞き覚えのある キャロットの悲鳴が聞こえてきた)
        (森を劈く叫びは………良くない事の証)
        (証を合図にヒメカを突き飛ばす)
        (腕の中にいた少女の表情は、もう悲しんでなどいなかった)
        ………さあ。 あなたの知っている私には会えたかしら? あの頃っていつのことかしら??

        何が、大丈夫なのかしら? -- みうとちな 2012-07-02 (月) 12:32:47
      • (何が起こったのか、ほんの一瞬ではあったが頭の中が飽和し自分を見失った)
        (幾重にも絡まったみうとちなの生、森を裂くかのような悲鳴、唐突に胸を打った衝撃、状況の誠意がつかないままに顔を上げみうを見る)

        ……私が知ってる頃の事だよ、みうちゃんとちなちゃんが積み重ねてきた年月からすれば採るに足りないほんの数年の事
        でも私にとっては、ううん、幼馴染だったみんなにとってはそれが全て、短くても他に変えられない時間なんだから

        (ゆっくり大きく深く息を吸い、吐き、取り様によってははち切れんばかりの怒気とも思える感情を含んだ言葉に向き合う)

        まだ間に合うかも、って事だよ、そんな姿になってもみうちゃんはみうちゃんとして生きてる
        心のどこかでそれに抵抗する気持ちがあるはずだから、それなら、まだ、大丈夫!みうちゃんも、キャロちゃんも……!
        (そんな根拠なんてまるでない、でもそう思わないと信じ込まないと、諦めの気持ちが取り返しのつかない事を招くのだから) -- ヒメカ 2012-07-03 (火) 13:01:22
      • そんな取るに足らないちっぽけな時間に縋ってどうなるというの?
        あなたの望むみうを取り戻したとてどうなるというの?
        たとえ取り戻したとしてもそう長くはもたないでしょう
        あのイキモノ…メレンゲといったかしら。 その力が弱まってリターンシンドロームは進行している 放っておけばいつも通り若返って消える
        ちなの力もひなの力も無限じゃない やがて尽きる
        繰り返すだけよ。少しずつ歪な方へ引きずり込まれながら廻り続けるの

        それならもう終わらせましょう??

        「今の私」が存在しているだけでこの体は悲鳴を上げる 「今の私」はみうを急速に終わらせることができる
        「今の私」ならもう繰り返さない ただ堕ちて、飲まれて、全てが黒になる
        それで、いいでしょう? あなただって「あなたの知る私」を苦しめたくないでしょう?

        分かったら向こうへ行くといいわ。(キャロットの悲鳴が上がった方向を指し)
        (語ることはもう何もない、聞くつもりもないと雄弁に語る表情で)
        (最後の警告を発した) -- みうとちな 2012-07-11 (水) 12:45:43
      • ……今までみうちゃんが幾度となくも繰り返して来た時間からすれば、確かにちっぽけで取るに足りない時間かもしれない
        取り戻したってどうにもならないかもしれない……貴女の言う通り長くはもたないのかもしれない
        でもね、私にとってはその少しの時間が全てで、そして知ってるみうちゃんは彼女しかいないんだよ

        例え消えてしまう運命を変えられなくても、それでもあなたの言う諦めと同意の終わりを受け入れる訳にはいかない
        探さなくちゃいけない、謝らなくちゃいけない、そう望むみうちゃんがあなたの中に確かに存在しているうちは
        その気持ちがあれば、あなたが言う取るに足りない時間を増やして行ける、変えられない過去じゃなくて今なんだから
        歪な方へと向かう流れを変えられる可能性、それを過去と言う淀みの中に押しやるのを黙って見ているなんて私には出来ない

        (そこまで一息に吐き出し、改めて黒い花嫁と対峙するヒメカ)
        (私の言う事は綺麗事であり我儘であり善意の押しつけですらある、出来る事があるのにそれを成さないまま終わらせたくないという自己満足)

        語らなくてもいいよ、もちろん聞かなくてもいい、キャロちゃんを見捨てたって言ってくれても構わない
        それでも私は……みうちゃんを助けるために行動し続けたい(迷いなど最初からなかった、改めて自分のあり方を思い出しただけの事)
        (とは言え具体的な方策がある訳ではない、今出来るのは謝りたいと言った相手ちなちゃんを見つけること、まずはそこからだ) -- ヒメカ 2012-07-17 (火) 14:32:31
      • (高慢なまでの自己満足ね 思うだけで口に出さない)
        (言っても相手は変わらないだろうし、自分も変わらない)
        (ならば無駄でしかないのだ 自分の生と同じで。)

        (花嫁は目を閉じて、開いた)
        (漆黒の瞳にはヒメカが映り込んでいるがヒメカ自身を見ているわけではない)
        (ただ邪魔者を排除する それだけ)
        (両の手には結晶で覆われた翼のような武器、かつてみうが使っていたものとおなじものだが色は闇に染まってしまっている、が握られた)

        (ヒメカにもみうだった花嫁しか見えない)
        (探している妖精の姿はどこにもない)
        (みうが結晶化の力を使っている限り消えてはいないのだろうが……)
        (可能性があるとしたらこの深い霧の中だろう)
        (霧の色は感情の色。 濁って淀んで元は見当もつかないが、たった一人の感情で生み出せるような汚泥ではない)
        (深い霧の中でちなもまた自分の殻に閉じ籠って考えることを放棄しているのかもしれない) -- みうとちな 2012-07-23 (月) 12:47:56
      • (私自身どれだけ自分勝手なことを言っているのか分かる、でも)
        (終わらせたいと望む相手に駄目と語りかけたところで平行線のまま交わることなんてないのだ)
        (どちらかが折れない限りは線は永遠に結びつくことはない、なら結局自分の意思を押し通すしか……!)

        (みうが武器を顕現させたのを見て、こちらもまた手に扇を作り出す、相手を叩き伏せるものではない自らが自らであり続けるためのもの)

        (さっきほんの一瞬だけ感じたちなちゃんの気配を思い起こす、必ずどこかに居るはず、目に見える範囲、魔力で感じられる範囲に今その気配はないけれど……)
        (必ず、と改めてみうちゃんと向かい合う、可能性があるとすればあの黒い霧の向こう、あるいはその中、疎ましく思う反面大事にも思っているのなら盲点になりやすい近くに置くのがいい)

        いくよ

        (携えるは一対二枚の扇、一瞬でもあの黒い霧を吹き飛ばせれば、と魔力の風を呼び起こす)
         木々をきしませ吹き飛ばせるだけの密度を持ったそれが闇の花嫁に向かって吹き付けられる -- 2012-07-23 (月) 14:20:30
      • (樹木を薙ぎ倒すが如くの風圧に霧がどろりと押しやられた)
        (晴れやかに晴れるのではない 液体のように粘質でどろどろと蠢いた)
        (花嫁はその場から一歩も動かない 武具の羽で風の向きを緩やかに変え、受け流したからだ)
        (直ぐに霧が戻ってくる)
        (波のようだ)
        (押しやっても引いてもすぐに元に戻ってしまう)
        (それが降り積もった感情の正体)
        (ただその霧の中 花嫁の極近く 見覚えのある髪色が一瞬だけみえて飲まれた)
        (花嫁のすぐ近くなのに互いに背を向けあって気付かない そんな位置)
        (互いに互いが疎ましくて、憎くて、愛おしくもある)
        (二人は気付いているのかもしれない、気付いていない振りをしているだけなのかもしれない)
        (どちらにしても二人は互いの存在を求めながらも排除しまっている以上、永遠に見つからない)

        (一歩歩いた キャロットから離れるように)
        (歩みに合わせて地面が結晶に包まれていく)
        (もう一歩 もう一歩 歩むたびに結晶は成長してヒメカの足場を奪いながら掠めていく)
        (四歩進んだところでヒメカに武具を向けた)
        (その時にはもう無数の槍のように結晶が生成されていた)
        (ヒメカを取り巻くように360度、槍は中心に矛先を向けて飛来する!)
        (その間も歩みを止めずに過ぎ去ろうとしている) -- みうとちな 2012-07-24 (火) 12:49:49
      • (足止めにもならないのは理解している、助けるつもりはあっても倒すつもりは微塵もない)
        (だからこそどれほどの覚悟があっても迷うのだ、どうやれば助けられるか、どうやれば一番上手く行くのかを)

        (そして……その鍵になりうる人を見た)

        (みうの背中、一番黒の霧が濃いところに間違いなく、やはり彼女は、ちなは、始めから一緒に在ったのだ)
        (そこから助け出そうと足を踏み出す地面が結晶化する、見れば今自分が立っている場所以外は全てそれに埋め尽された)
        (地を蹴りその身を宙に踊らせたとき、甲高い音を立て今まで踏み締めていた場所すら結晶に飲み込まれる)
        (しかし空を蹴れるヒメカがそれに触れる事は無い、そのまま武具をこちらに向けるみうへ疾駆しようとしたその時)

        ……っく!

        (行く手を一瞬で塞がれた、いや行く手だけではない)
        (二重三重にヒメカを取り囲むそれは猫の子一匹すら逃がさぬ密度で配置され、そして、間髪入れずに放たれる)
        (本来であれば避け様もない攻撃だが、ヒメカは自らの体に纏った雷光にその身を同化させて避け切り抜け出して見せる)
        (光が抜けだした先はみうの後方、結晶化されていない地面でブレーキをかけ、その反動でみうの背後へと手を伸ばし踊りかかる)
        (狙うのはもちろん、さっきちらりと見えたあの髪の毛の持ち主) -- ヒメカ 2012-08-13 (月) 14:51:31
      •  シンッ
         (、と空気の切れる音がする。光となって進むヒメカの前を突然黒い壁がさえぎった。)
        (結晶に覆われた地面から結晶を割らずに黒い帯が生える、黒い霧に満ちた空気を)
        (1ミリも動かさず周囲に満ちる一切の黒にもなじまない黒が走る。)
         (ヒメカの行く手を遮ったのは、瞬時に縦横幾本も走った)
        (黒い帯の群れ、帯は互い違いに絡み合って網目状の壁を成していた。)
         (今更説明など必要あろうか、その黒い帯…刃を操る者はこの場に1人しか居ない。)

        長く捩れた二重螺旋の輪廻の果てに…やっとたどりついた忘我の解答ですよ
         (切りそろえた黒いおかっぱ髪に、うすい一重の巫女装束。その手には真っ黒な古代の)
        (直剣の柄を握った、小柄で少女のような少年。)
        親友として、暖かく見送ってあげませんか?…ねぇ、ヒメカさん
         (どこまでも暗い瞳の奥に藍を灯して、あきらが笑っていた。) -- あきら 2012-08-16 (木) 07:35:15
      • (ヒメカには殺意が無かった)
        (救いたいというのならば当然か)
        (そんなことはもうどうだっていいのだ)
        (あきらがここに現れたことすらどうでもいい)

        (ヒメカが何の目的があって背後に手を伸ばしたのかは分からない(・・・・・)
        (だがあきらが現れたと言う事はヒメカは相手をせざるを得ないだろう)
        (その間に私は、私を、終わらせる) -- みうとちな 2012-09-04 (火) 11:23:36
  • (山の麓に粒子の粗い黒霧が立ちる。石炭坑道の中で生き埋めの憂き目に合い)
    (狂気に取り付かれた鉱夫達がやけっぱちに発破をかけて坑道を鉱床ごと)
    (吹き飛ばして自爆を決め込んだ跡に立ち込めるような、嫌な臭いで粒子の荒い霧であった。)
    (一息吸い込めば気管は切り刻まれ、たちまち肺腑は血を溜め、口中へと)
    (吐息の変わりに血を吐くのだ。それぐらい痛々しい霧であった。)

    (そんな霧の中であきらが立っている。相変わらずの薄ら笑いで平然と。) -- 2012-01-28 (土) 01:59:05
    • ・・・我は汝を慕う者なり。汝の血に連なる者の叫びに応えたまえ・・・
      (粗い黒霧に炙られる満天の銀河、狂気にさんざめく既知外宇宙からの光)
      (黒くけぶる空に、地上より光の渦の中へと伸びて行く巨大な扉が聳えている)
      あはっ・・・はぁぁ・・・あぁ・・・・・・・・・
      (恍惚とした、小さな少年の喉からこぼれたとは思えない艶っぽい声が)
      (疲れ果てた、重篤患者が死に際に発する細い悲鳴のような声が)
      (相反する二つの音を重ねて吐き、あきらが天へ聳える扉へ手を伸ばす。)
      (地が怖気て震えたように揺れ、重たい扉が少しだけ引きずられて開く音がした。) -- あきら 2012-01-28 (土) 01:59:17

      • (力を失い、心の寄る辺を失い、一度は死に体だったキャロットが黒い霧へと目掛け)
        (暗い山を駆け下りる。その途中、今一度絶望が彼女の足を縺れさせうっかり転んで)
        (打ち所悪く死んでしまえたらきっとそれも幸せだったろう。)

        (だが、そうはならない、彼女の後を闇の中でも馴染まない黒いドレスの裾翻し)
        (フィルが追う、彼女がキャロットの身を守ることを自身に化した使命とばかりに)
        (降りかかるどんな些細な危険からも、伸縮自在な触手のようなドレスでもって払いのける)
        (些細なものしか払いのけられぬが故に懸命に、本人的には精一杯の努力でもって。)
        (いっそ手元が狂って2人して触手衣装に絡めとられて立ち往生してしまえばそれが幸せだったろう。)

        (なぜなら、彼女達が向かう先は・・・どこかの巫女少年が余計なことをしくさったおかげで)
        (知らぬが故にそれなりに折り合いつけてやってこれた温い現実から、冬の朝に布団を)
        (剥がされるどころか、布団の上から水をぶっかけられ、窓を全開にされた、それを10セット)
        (そんなものでもまだまだ足りぬ、優しい夢を取り上げられて最悪の目覚めを喫した)
        (不機嫌なお姫様がいるのだから・・・余計なことなど、もうこれ以上はするべきではなかったのだ。) -- 2012-01-28 (土) 01:59:28
      • (いろいろなことが起き、気持ちは乱れ、心は苦しく、力を失った。でもわたしは歩いている。)
        (歩くことをやめてしまえば、立ち止まってしまえば・・・弱音が頭を掠める。)
        (でも、足を止めるわけにはいかない。大事なものを手放さないために・・・。)
        (延々と続く暗い山道。転がるように駆け下りる。一人じゃない。フィルちゃんもいる。急がなきゃ。急がなきゃ・・・!) -- キャロット 2012-02-13 (月) 19:19:12
      • (キャロットの小さな決意に圧し掛かる)
        悪意
        (それは人に害を与えようとする心)
        敵意
        (それは敵対する心)
        殺意
        (それは人を殺そうとする心)
        害意
        (それは人に危害を加えようとする心)
        犯意
        (それは罪を犯そうとする心)


        底意
        (それは心の奥にもっている   本心
        (深く暗い闇の中 意思は溢れて渦を巻く)
        (周囲を飲み込み取り込み、壊すため) -- みうとちな 2012-02-15 (水) 20:29:49
      • (気道に刺さり肺腑を刻むごとき黒炭の霧をぬけて。2人の少女がたどりついたのは)
        (今だに霧の中、気化した有機溶剤のごとく肌に染み骨を内から蝕む様な黒い霧。)
        (いいや、それはもはや沼だ、人の世のあらゆるずぶドロだけを集めた泥沼だ。)
        (皮膚や焼いて肉を腐らせ、骨を崩して脳髄を侵す。心の芯を握りつぶすような息苦しさと圧迫。) -- 2012-02-15 (水) 21:20:20
      • (黒い粘性の霧を裂き、さらに黒い線が走った。辺りを吹き払うように荒れ狂う)
        (触腕の群れ。キャロットに従って山を駆け下りたフィルが行く手に道を)
        (切り開く。霧と一緒に立ち枯れた並木を参道と鳥居の残骸も払いのけて)
        (どうにか息のできそうな間隙をあけた。) -- フィル 2012-02-15 (水) 21:20:36
      • (二人で駆けていく先。その先にあるのは。希望ではなく・・・)
        はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・!(息を切らせて走る。もうすぐで麓の近くのはず。そこにいけば何かあるかもしれない。)
        (このキャロットの予感は正しかった。だがそれは、最悪の形で結実することになる。)
        ・・・!だれ・・・?(目の前に現れた人影を、どこかで見覚えのある、だが彼女が知ってる人物とは雰囲気が異様なまでに違う)
        ・・・もしかして・・・み・・・・うちゃん・・・?(たじろぐ。彼女がここにいるのは知らないし、何よりも、すべてが違っていた) -- キャロット 2012-02-20 (月) 00:16:44
      • (危機に直面した身体が竦むのは、迫った恐怖を見極め安心するため。頭を抱えて)
        (やり過ごせればそれが正解だと、脆弱な被捕食者に刻まれた本能で。)
        (向こう見ずであれど覚悟を決めたキャロットにしてそうなのだ。)
        (今この場でおそらくは誰より強い力を纏っているはずのフィルなどは)
        (勇んで飛び込んだのと同じ勢いで2歩後退して身構えた。)

        (いや、今この場のあまりにもドス黒い空気は獅子の身体に翼と毒蛇の尾を)
        (持つ、怪物だったとして怯えて竦むのはしかたなかったかもしれない。)

        (そこはあらゆる欲望が凝縮してもはやなんの意図も見ることができない)
        (闇の底で、純粋な悪意の色があるとしたらきっとこんな色だ。) -- 2012-02-20 (月) 01:41:57
      • ああ・・・来ちゃったんですか
        (そんな色の世界の底で。心底めんどくさそうに、ただめんどくさそうに)
        (ため息交じりにあきらはつぶやいた。) -- あきら 2012-02-20 (月) 01:42:08
      • 動かないで
        近寄らないで
        もう何も見たくない
        感じたくない
        考えたくない

        なのに騒がしい
        煩い
        流れ込んでくる……

        怖い?
        恐い?
        力はからっぽ、あるのはか弱い身体だけ
        空っぽの器で何を望むの?
        もうあなたには何もないのに

        (読み取っているのはキャロットの内面)

        あなたも、煩い
        弱さに甘えて流されて
        こんなところまで何しにきたの?
        少しの力を得て満足した?
        何でも、できる気がしたの?
        (フィルの怯えも流れ込む)
        (聞きたくないのに、勝手に聞こえる)

        煩い、煩い、煩い……

        (男も女も若きも老いも混ぜこぜにしたような音が響く)
        (発しているのは闇霧の中、同化するように佇む少女)
         exp014390.jpg 
        (纏うドレスは負の感情に祝福されし闇夜のドレス)
        (それはいつかの憧れか)
        (誰の憧れか)
        (花嫁が身に纏うもの)
        (憧れは妬みにとうに飲まれ、こんなにも綺麗な黒になってしまった)
        (憧れは悲しみにとうに飲まれ、こんなにも綺麗な、ヤミ…………………)

        (ここにいるのは一人ではない)
        (二人分の、仕舞われていたはずの思い)
        (長い年月を経てもなお、衰えることなく育ち続けた互いの罪)
        (霧は内部で激しく互いを打ち消しあう)
        (霧は内部で激しく互いを求めあう)
        (この闇の深さ、一人ではなしえない) -- みうとちな 2012-02-20 (月) 21:39:09
      • (目の前に立つ人物。それは確かにキャロットが見知った人間。)
        (目の前に立つ人物。それはキャロットがまったく知らないモノ)
        みう・・・ちゃん・・・?なんで・・・ここに・・・?(かすかに漏れた声は、それだけしかつぶやけない。)
        (黒衣の花嫁。そう形容するのが正しいだろう。それはまさに闇に嫁いだ花嫁なのだから。)
        ・・・どう・・・したの?いつもと・・・雰囲気が違うね・・・?(精一杯明るく。いつものように話しかける) -- キャロット 2012-02-28 (火) 18:45:48
      • キャロットちゃん・・・離れて!!

        (キャロットの後ろに跳び下がったフィルが、泣き出しそうな悲鳴のような声をあげた。)
        (フィルの纏ったドレスの裾、7つの大きな帯に分かれたそれぞれが急激に伸びる。)
        (伸びてあたりを閉ざす黒い霧を切り裂き、霧の中の幻像のようにたたずむみう目掛けて)
        (7つ、矢印のような巨大で鋭利な帯が伸びた!)

        (その帯はあらゆる一切に馴染まない黒、黒よりも深い闇色。霧も立ちはだかる並木も)
        (一切触れるだけで切り裂きながら走った。フィルの臆病な心がひしひしと感じていた。)
        (キャロットが友と呼ぶこの相手は、いまや真っ黒く、自分のもつ色よりもドス黒く染まって)
        (しまった相手は。絶対に自分達を見逃すはずが無い
        (だから、生き残りたいなら、もう、こいつは絶対に殺すしかない、と臆病で、臆病であるが)
        (故に常にただしいフィルの小さな心臓が鼓動を跳ね上げながら身体に命じた。) -- フィル 2012-02-29 (水) 07:22:50
      • (花嫁はゆったりした動作で右手を前に出した)
        (たったそれだけ、それだけでフィルの帯を結晶が絡めとる)
        (結晶の由来はフィルの怯懦な心 フィルが臆病であればあるほどその結晶の強度は増していく)

        もういいの
        もう嫌なの
        その醜い心を私に見せないで?
        (突き出した右手をひらりと翻す)
        (同時に大地から幾百幾千もの結晶が立つ場を奪って生え揃う) -- みうとちな 2012-03-02 (金) 12:12:08
      • (ぼうっとしていた心も、フィルの声ではっとする)
        (あわてて数歩後ずさり、二人の戦いを見つめる)
        ・・・どうして・・・?なんで、みうちゃんとフィルちゃんが闘うの・・・?(彼女は知らない。フィルのかつての行いを。) -- キャロット 2012-03-02 (金) 23:46:48
      • え・・・
        (触腕のごとく伸びたフィルの帯に霜が降りたように見えた。急激にその厚さを増していく。)
        (結晶の中に閉じ込められた黒い触腕が壊死したように崩れる。)
        ひっ・・・!
        (バランスを失って無様に後ろへしりもちを突いたフィルにぎらつく無数の獣の牙。真っ暗な)
        (地面を鋭い結晶が埋めている。)
        いや・・・いやぁぁ!!
        (網膜から入り全身が内から結晶に犯される恐怖がフィルを捕らえた。)
        (立ち上がることも侭為らない、恐慌に駆られた手足はばらばらに身を守ろうとあるいは逃げ
        (出そうとする。)

        (ずるり、と彼女背後の地面で闇がさざめいた。暗い暗黒の沼が淵を広げる。その中から)
        (鈍い銀色の拳銃が、大砲サイズのそれが結晶に対抗するように無数に浮かび上がった。)
        (間髪居れずに撃発音と巨大な砲火が霧の中に瞬く。) -- フィル 2012-03-03 (土) 01:00:42
      • 知らないのは愚かなこと
        歯向かうのは無駄なこと
        何故。 分からないの?
        (浮かび上がった重砲をも一目見遣っただけで身動きもしなかった)
        (撃たれても傷一つ付かないという表れか)
        あなたが恐れを抱き逃げたいと少しでも思うのなら 私には傷一つ付かない
        私はあなたの感情では傷付かない もう、付かない。 -- みうとちな 2012-03-03 (土) 01:37:36
      • (なにが起こってるのか、わからない)
        (なにが起こってるのか、わかりたくない。)
        (なんで、二人が闘ってるの・・・?と言うよりも、みうちゃん・・・どうしちゃったの?)
        (眼前で争う二人。しかしキャロットの目にもわかる、みうの圧倒的な力。)
        まさか・・・・・魔女・・・?(直感。だがしかしその答えは正確に答えを射抜く。最悪の答えを) -- キャロット 2012-03-03 (土) 01:47:47
      • (細く硝煙をあげる銃口がうなだれていた。乱射された銃弾は結晶を舞い上げ。)
        (轟音は霧の中に消え去り。)
        ひっ・・・ぅ・・・ッ
        (フィルが後ずさる、地面を力なく蹴って震えながら。) -- フィル 2012-03-03 (土) 02:38:59
      • フィル・・・がんばって。でないとぉあなたもキャロットちゃんも死んじゃいますねぇ
        ほら、手伝ってあげますから。
        (黒い霧の中に滲むようにあきらが立っていた。つ、とその指先が宙に浮き。) -- あきら 2012-03-03 (土) 02:39:10
      • あっ・・・ひい!?
        (引き上げられた操り人形のようにフィルの身体が持ち上げられた。)
        イ・・・ッ痛ッ・・・!やめてぇぇ、いやぁあ!イッイタイッイタイイタイイタィイイ!!
        (あきらの指先が宙をなぞるたび、フィルの黒いドレスが、フィル自身の肌に)
        (黴のように根を張り、その身体を侵食していく。) -- フィル 2012-03-03 (土) 02:39:21
      • (キャロットが絶望すれば絶望するほど)
        (フィルが苦しめば苦しむほど)

        (黒の花嫁(魔女)は顔を顰めた)

        煩いと言っているのに。

        (自分ともう一人の妖精の感情の渦に飲まれていて ただでさえ煩くてたまらないのに)

        もういい……そんなに煩いのなら…貴方達も消えていなくなってしまえばいい。
        (包むように圧し掛かるように渦巻いていたあらゆる感情が二人に矛先を向ける)

        (溜息をつくように右手を下ろして背を向けた)
        (同時に、結晶は勢いを増して二人を包む)
        (飲み込み、溶かし、存在を消すために) -- みうとちな 2012-03-03 (土) 14:02:16
      • フィルちゃん!どうしたの!?大丈夫!?(突然のフィルの変化にうろたえる)
        いまそっちへい・・・!?動け・・ない?(足元から生成される結晶に足を取られ、動けない。)
        どうして・・・?(なぜこんなことに?)
        どうして・・・!(彼女はただみんなと友達になりたかっただけなのに)
        どうしてなの!(虚ろな願いは打ち砕かれ、あとに残るのは絶望だけだった。) -- キャロット 2012-03-03 (土) 14:18:02

      • (あきらが手を引いた通り、みうは自らの汚濁へと沈んだ。触れるもの総て飲み込んでいく汚濁。)
        (生きたまま氷付けになるようにキャロットとフィルも沈められていく。)
        (だが、これだけじゃ足りない、蕃神の庭を抜けてかの門は開けない。しかしそこはそれ、この少年に)
        (手抜かり等、人並の不手際があるはずがない。)
        ああ、大変だ。このままじゃ本当に2人とも死んじゃいますねぇ・・・せっかく命がけの覚悟で
        だったのに、もういちどボクに出会ったら命は無いってわかってて来たのに。
        (あきらの指先が宙で何かを手繰り寄せ、引いた。)
        命に代えてでも友達を守りたいんでしょう?そのお願い・・・聞いてあげますよ!
        (張り詰めていた糸が引きちぎれる音がした。) -- あきら 2012-03-03 (土) 15:12:21
      • ・・・ッ!ああああああッ!!!
        (結晶に取り込まれ消えかかったフィルの身体が大きく脈打った。フィルを包む黒い衣装が )
        (真っ黒な臓器のように変質して、無機質な結晶の中で脈打をつ。)
        (周囲の結晶へ血管を伸ばし、木の根が土を岩を穿つように内から侵食し。砕き割る。)
        ・・・!かっ・・・はっ・・・逃げ・・・て、キャロッ・・・トちゃん・・・!
        (同時にフィル自身の身をも臓器のうちへと取りこまれていく。噛み砕かれていく。)
        (どこまで意識してできたのか。黒い根はキャロットの戒めも解き放った。) -- フィル 2012-03-03 (土) 15:12:33
      • (臓物に包まれたフィルに振り返ることは無く)
        (背を向けたまま更に顔を顰めた)
        余計なことを…… 余計にまた、煩くなった………

        私を起こしておきながら…(否、これを言うのは愚かだった 彼の者はただ汚濁な感情をこの場に溜め込みたいだけ)
        (此方の意図など全く構いはしない)
        (彼の者の目的は自分の奥底に仕舞われた箱の蓋を取り除くこと それだけに収まらず、この場の全ての……感情を贄に。)

        (どうせこれからまた煩くなる あのキャロットの絶望が、目に見えて取れる)
        (溜息をついてキャロットやフィルから離れるように歩み始めた) -- みうとちな 2012-03-03 (土) 15:30:23
      • ふふ・・・くっふふ・・・
        (この闇の霧を収める領主のように優雅に残酷に振舞う、少女をみてあきらは笑った。)
        (自らの造物が自我を得て、楽園を離れて歩みだした時の造物主の笑顔。わが子が手を離れて思春期を迎えたことを喜ぶ親の笑顔。)
        (あるいは、恋し体を重ねた女が慮外のフェチズムをもたらしてくれたときの、飼い主の笑顔。) -- あきら 2012-03-07 (水) 09:05:02
      • ひっ・・・(声が出ない。なにが起こってるのか考えたくなかった。)
        (戒めは解かれたが、かろうじて後ずさるのが精一杯。フィルとみうを交互に眺めながら)
        あ・・・い・・・や・・・どうして・・・?フィル・・・ちゃん・・・?(全身が震え、声も出せない。せっかく持ち直した心は再び乱されキャロットはまたも絶望の淵へ遠いやられた) -- キャロット 2012-03-11 (日) 15:58:24
  • (時は少し戻る。キャロットの使い魔の残滓が粉雪のように舞ってあるいは地に吸われるように完全に消えうせた。)
    この有様ではボクの言葉でもあまり効果はないですねぇ・・・好きなだけ泣いていればいいですよ、みうさん達が助けに来てくれるかもしれませんし・・・
    (黒い剣を両手で抱えてあきらがキャロットの横をすり抜けて石段を降りていく。一瞥もくれることは無かった。)
    (黒い巨大な犬が腰を下ろし、濡れ縁の柱にもたれながらヒメカを撫で続けるえなの横に侍るように寝そべった。) -- あきら 2011-09-30 (金) 22:58:45
    • ・・・。(もはや声を上げて泣いてはいない。しかし、地べたに座り、虚空を見上げ、ただただ涙を流すだけ)
      (あきらの言葉さえも届かず、すでに、心は壊れかけていた) -- キャロット 2011-09-30 (金) 23:01:53
      • (ほんの今までの戦いの喧騒など嘘のように、怪しく輝く異形の境内に静寂だけがある、まるで何もなかったかのように。)
        (呆然とするキャロットの腕を突然誰かが掴んだ。)
        (何も言わず、あきら達から隠すように無理やり参道脇の茂みの中にキャロットを引っ張り込む) -- フィル 2011-09-30 (金) 23:16:30
      • (腕を引っ張られ、足をもつれさせながら、茂みへと入る)
        ・・・あ・・・フィル・・・ちゃん・・・?(光のない目、ドロだらけの格好、泣きはらして腫れた瞼。どれもフィルが知っているキャロットの面影はない)
        わたし・・・たしね・・・ゴリさんが・・・あの時死んでしまえば・・・(うわごとのようにフラッシュバックした記憶を羅列して、また突然泣き出す。まるで壊れた操り人形のように、糸がもつれているようだ) -- キャロット 2011-09-30 (金) 23:20:19
      • (泣き出すキャロットをフィルが両腕で抱きしめた。きつくすぎるほど腕に力がこもっている。)
        (フィルも泥だらけで葉枝にあちこち引っ掛けたのか、酷い格好だ、荒くなる息をかみ殺そうと苦しげな呼吸をしている。心音が激しく鼓動を打っていた。)
        はぁっ・・・はぁ・・・ッだめ・・・!声を出しちゃだめ・・・よかった・・・はぁ・・・キャロットちゃんここに居て・・・生きててよかったぁ・・・ -- フィル 2011-09-30 (金) 23:29:34
      • あ・・・(抱きしめられ、声は消える。だが、暴れる様子もなく)
        フィル・・・ちゃん・・・?(人の体温に触れたせいか、少し錯乱から落ち着きを取り戻して)
        ・・・今まで・・・どこへいってたの・・・?(小声で、疑問を投げかける) -- キャロット 2011-09-30 (金) 23:34:30
      • キャロットちゃんを探してたの!ごめんなさい・・・ごめんねキャロットちゃん・・・やっとわかったの、あの人にもう関わっちゃだめっ!じゃないと・・・じゃないと・・・(その先は振るえが止まらなくていえなかった。フィルがこびりついた恐怖を振り払うように頭を振った。)
        逃げよう・・・こっちに麓まで続いてる脇道があるの。はやくここから逃げよう・・・! -- フィル 2011-09-30 (金) 23:42:20
      • (まくし立てるフィルをボーっと眺めてるが、「逃げよう」という言葉に静かに首を振る)
        ダメだよ・・・まだ・・・ヒメちゃんを、助けてないの・・・。いかなきゃ・・・たすけに・・・。(ふらふらと立ち上がり、あきらの後を追おうとする) -- キャロット 2011-09-30 (金) 23:51:39
      • だめぇ!(フィルがその場に踏みとどまりキャロットの腕を強く掴んで引いた。)
        どうしようもないことだってあるの・・・弱くて、弱いせいでずっと後悔することはいっぱいあるの・・・それはすごく嫌なことだけど
        死んじゃうのが一番だめだよぉ・・・お願い、キャロットちゃんは死んじゃだめ
        あいつの思い通りになっちゃだめッ(最後の方はこぼれ出た涙のせいで不明瞭だ。臆病なりに覚悟を決めてここまで来たのだろう、キャロットをあきらの元へ行かせてはいけないと。) -- フィル 2011-10-01 (土) 00:08:28
      • ・・・ごめんね、フィルちゃん。心配してくれてありがとう。(そっと、微笑んで頬をなでる)
        でもね、逃げちゃうわけには、いかないよね。だって、ヒメちゃんを助けられなかったら・・・私はもう、私じゃなくなるかもしれない・・・。 -- キャロット 2011-10-01 (土) 00:17:22
      • (べったべたな泣き顔でキャロットを見つめるフィル、髪に顔をうずめてぎゅっとキャロットに抱きついた。)
        キャロットちゃんは何があってもキャロットちゃんだよぉ・・・行っちゃだめだよ・・・
        (ぐずりながらフィルが顔をあげた、どっちが助けにきたのか分からないくらい情けない泣きべそ顔だった。)
        ・・・だめぇ・・・助けに行ってもいいから今はだめなの!お願い、逃げてよ・・・キャロットちゃん死んじゃやだよぉ・・・今あそこにいるのは、あきらさんよりずっと怖い何かなの・・・だから、今はだめ・・・おねがい・・・
        今いったらキャロットちゃんもっと酷い目に会う・・・だから・・・(フィルは知っている、自分が攫わされた少女の体を抱く赤い着物の少女、それがあきら以上の途方も無い力を持った存在なのだということを。) -- フィル 2011-10-01 (土) 01:07:27
      • (抱きついてきたフィルの頭をそっとなでて)フィルちゃん・・・ごめんね・・・。
        ヒメちゃんも、私の大事なお友達なの・・・。だから・・・いかなきゃ。・・・もう何もできないかもしれない。でも・・・!(ギリッと拳が鳴る)
        ・・・いかなきゃ。もうこんなことは終わりにしないと・・・。 -- キャロット 2011-10-10 (月) 12:44:45
  • キャロットちゃん・・・
    (フィルはキャロットが壊れてしまったのではないかと思った。ほんのついさっき、)
    (あきらの足元で無防備に泣き続けるしか出来ないほど痛めつけられたばかりなのに・・・。)
    (硬く握られたキャロットの拳を、俯いたままフィルが両手で握る。震えていた。)
    わかんないよ・・・どうして・・・ (頭ではなく体が急かす、極限までちぢこまった心臓がフィルの胸の奥から)
    (逃げろ、逃げろ、逃げろ、逃げろ、逃げろ、逃げろ、逃げろ、今すぐ逃げろ!と連呼する。)

    (実際それは正しい選択のはずだ。どう足掻いたって敵わない敵がいて)
    (そいつらは自分達には興味がなくて、いつでも殺せるのに、攫った少女を殺そうとはしないのだ。)
    (だったら逃げればいい、下手に助けに行って、助けようとした相手の目の前で殺される前に。)
    (攫う手助けをしたのは自分だけど、知らなかったし分かりようもなかった、仕方ないことだったのだ。)

    (卑怯かもしれない、でも自分だけが総て悪いわけじゃない、だから・・・。)
    (いくつも、いくつも、鼓動と同時にフィルの中に自分を守るための言葉が連り。) 
    (・・・しかし、そのどれ一つとして声にはならなかった。)

    (両手で握るキャロットの手、引いて助け出したつもりだったのに)
    (気が付いたらすがり付いて、ようやく立っていたのは自分の方だったのに気づいたから。)
    (真っ赤に泣きはらした目は、決して何もあきらめてなどいなかったから・・・。)
    (ああ、そうだった・・・とフィルは心につぶやいた。)
    (1人で逃げればよかったのに、此処まで来てしまったのは・・・もうこれ以上、)
    (脅かされるまま、怯えて逃げ回るだけが嫌だったから。)
    (ただ、与えられ、当たり前のように気まぐれで何もかも奪われる自分が嫌だったから。)

    キャロットちゃん・・・わ、私も・・・行くよ、絶対!・・・私が守るから
    だからお願い・・・死なないで・・・。
    -- フィル 2011-12-27 (火) 20:48:01
  • うん、フィルちゃんが一緒にいてくれるなら・・・心強い、かな(力のない笑み、だがそれが今の精一杯。)
    さぁ、いこう。時間がないかもしれない・・・。(ゆっくりと、歩き出す。行く先は唯一つ。あやかしの巫女の待つ処へ)
    ・・・大丈夫だよ。わたしはね、一度死んだようなものなんだ。
    でも魔法少女になって、みんなを助けたくて・・・今、ヒメちゃんを助けられるかもしれない。だから、怖くなんか、ないよ。(つむがれた言葉は真実であり嘘でもある。彼女はすでに―――) -- キャロット 2011-12-27 (火) 21:00:58
  • 私は、すごく怖い・・・でも、やるよ、だってキャロットちゃんに助けてもらったんだもん
    だから・・・
    (言葉を途中で飲み込んでフィルは、キャロットを見つめてうなずいた。)
    (弱音と一緒にまた涙が出そうになったからだ。こらえて、キャロットの後に続く。) -- フィル 2011-12-27 (火) 21:53:36

  • (2人が逃げ込んだ森の中から、境内の方へ近づいて行く。)
    (息を殺して草陰から覗き込むと、破壊の後も生々しく、だが輝きを失わない異界の社は静まり返っていた。)

    (突如その静寂が破られた。地響きが木々の梢を揺さぶった。すさまじい閃光が離れた森の中から登る)
    (それに呼応するように、麓の方から真っ黒な突風が木々の間を埋めながら駆け上がってきた。)
    (土石流のように重たいその突風は間違えようもない、あきらの気配を孕んでいた。) -- 2011-12-27 (火) 21:53:44
  • ・・・誰も、いない。どこかへいった・・・?(境内には人影がない。雰囲気は相変わらずだが、あきらの姿はどこにもない)
    ・・・!?(閃光。そして突風。)
    ・・・くるっ!(近づく何かを見据えながら、フィルをかばうように立つ) -- キャロット 2011-12-27 (火) 22:05:40
  • (思わず、身をすくませ、キャロットの背に隠れようとする、だが駆け上がってくる)

    (黒い風の音が無数の人間の叫びのように聞こえ・・・とっさにイヤリングを掴み変身した。)
    (帯を束ね、その隙間に薄い布越しに肌が覗く扇情的なフィルの衣装。)
    (だが今はそんな艶めいた優美を誇る暇もなく、ただ触手のように伸びたドレスの裾で)
    (暴風から2人の身を守る盾を作るのが精一杯。)
    痛ッ・・・!ツッゥ!!
    (風に触れたフィルのドレスが煙を上げた。だが、それも一瞬。山の斜面を登ってきた)
    (ものはあくまであふれ出た余波のようなものだったらしい、すぐに霧散して行く。)
    キャロットちゃん・・・誰か下にいる、女の人達の悲鳴みたいな、叫びみたいのが聞こえた・・・
    (黒い暴風に何かを感じ取ったのかフィルがつぶやいた。) -- フィル 2011-12-27 (火) 22:21:52
  • (気づいた時には遅かった。自分が今、魔法が使えないことに。)
    あっ・・・(小さな声と同時に、現れる盾。かろうじて、それで身は護られた)
    ありがとう、フィルちゃん・・・助かったよ・・・。(声は冷静。でも心は穏やかではない。もしかしたらと思ってたことが、現実になったのだから)
    ・・・ふもと・・・そこに、あいつがいるのかな。(拳を握り、麓を見下ろす。闇が蟠る森の奥を・・・。)
    行こう、風が吹く前に・・・!(走り出す。恐怖から逃れるように。) -- キャロット 2011-12-27 (火) 22:33:13
  • うん・・・!行こう、みんな助け出して、それで早くこんな怖いところから出よう
    (フィルもキャロットに続いて走り出す、心臓はまだ縮こまったまま、警鐘を鳴らし続けていた。)
    (自分の前にキャロットがいる、ただそれだけを頼りに逃げ出したい弱い自分を押しやって、冷え切った心を鼓動させる。)
    -- フィル 2011-12-27 (火) 22:50:02
  • (あきらが切り落とした箱の蓋は想いの箱の蓋)
    (歪められながらも幾度も繰り返された生に隠された想い) -- 2011-12-05 (月) 22:07:44
    • ある街に一人の妖精がいました
      妖精は自分を人間と偽って街で暮らしていました
      それは、一人の青年に恋をしていたから

      青年もまた妖精に恋に落ち、二人は幸せな時間を過ごしました

      しかし、もう一人
      青年に思いを抱いている少女がいました

      幸せな時間は長くは続きません

      ある時少女は秘密を知ってしまいます
      青年と付き合っているのは人間ではないこと
      そしてそのことを青年に隠していること

      調べればなんと、付き合っている相手は妖精でした
      この街では人以外と交際するなどタブー

      少女は悩みます
      このことを、ばらしてしまえば………
      青年は……………


      悩みながらもまた少しの時が流れました

      少女は見てしまいます
      街角で、二人が、楽しそうにしているのを


      あとはもう無我夢中でした
      走って街の領主の下へ、事情を話します

      するとすぐにこの話は上へ、国へと伝わりました
      国は妖精を魔女として裁くことを決めました
      あっという間の出来事でした

      少女とて戸惑います
      「私は妖精と言ったはず それなのに なぜ 魔女などと」br;国は取り合いません

      この話は当然のように青年にも届きました

      するとどういうことでしょう
      手の平を返したように青年の態度は変わりました



      妖精は抵抗する気力もなく

      少女の声は届くこともなく

      処刑は行われました



      -- 2011-12-05 (月) 22:07:56
      • 始めは小さな恋心
        どこにでもあるような、可愛らしい、少女特有の、淡い淡い恋心
        ただ振り向いて欲しくて
        こっちを、見て、欲しかっただけなの……………… -- みう 2011-12-05 (月) 22:08:09
      • (想いは爆発の如く広まった)
        (瞬間的なものではなく持続的に放出し続けられるのは、恨み、妬み、悲しみ、悪意、憤り、悋気。)
        (箱の底にあるのは、パンドラの箱と違って希望などではない。)
        (そんなものどこにもなかった。)
        (見たくないものを見なくて良いように、思い出さないようにしまったのだから当然か)
        (そもそも底というものが見えない……底知れない黒い感情)
        (終いには深い後悔が垂れ流しになる)
        (幾度も繰り返される生の中で、決して浄化されることも、光に当たることもなかった感情は)
        (衰えることなく渦を巻き、勢いを増した)



        -- 2011-12-05 (月) 22:08:23
      • 幾許かの時が流れ
        少女は娘となり
        青年と暮らしていました
        娘には妖精のことが重く圧し掛かり、いつも悲しげな顔を浮かべました
        青年がどんなに彼女を喜ばせようとしても、困ったような、泣きそうな表情を浮かべるばかり


        少し離れた森の中
        漸く身体を取り戻した妖精が居ました
        身体は元通り どこも痛いところなんてありません
        けれど、裏切られた事実は
        心の傷は
        寂しさは。
        決して治る事はありません

        そんな折に、やはり妖精は見てしまいます
        かつての少女と、かつての恋人が、一緒に暮らしているのを

        ………形振り構わず、妖精は娘を呪います
        死をもって、罪を償うがいい。



        -- 2011-12-05 (月) 22:08:35
      • 本当に腹を立てていて、あんな娘は死んでしまえと思ったのは確かだわ……
        どうして私が
        何故私が
        処刑されなければならなかったの? -- ちな 2011-12-05 (月) 22:08:51


      • 羨ましい嫉ましいいなくなってしまえ!~ -- みう 2011-12-05 (月) 22:09:18


      •                         いなくなってしまえ!許せない信じられない -- ちな 2011-12-05 (月) 22:09:35


      • (二人は黒い渦に完全に飲まれた)
        (まだ飲まれただけかもしれないし、同化してしまったのかもしれない)
        (底なしに、黒く、黒く、黒く…………)
        (渦巻く感情は他者を拒絶するように唸りを上げた) -- 2011-12-05 (月) 22:09:57

      • あはぁやっと見せてくれてましたね、みうさんとちなさん、2人の一番奥の色・・・とっても綺麗。
        (黒い渦に呑まれ、離れ離れになったみうとちな、それぞれの前にあきらが居る。凪いだ風の中に)
        (立つような姿で二人に笑いかけている。)
        さあ、何を願うのか、今ならわかりますよね?(みうの前であきらがささやく)
        ボクは心を偽らないお願いなら大好きですよ。(ちなの前であきらがささやく)
        何も捨て去る必要なんてないんです(みうの手を優しく取りながら誘う)
        重ねてきた優しい思い出も(ちなの手を優しく取りながら誘う)
        永遠に膿み続ける始まりの憎悪も、何一つ残さずその手に掴んで・・・
        (無垢な願いが落とした陰をその手に再び握らせて・・・)
        何よりも深く愛し、誰よりも深く憎んであげましょう。その(呪い)をボクが与えてあげる
        (黒く染まった2人の手を引いた。) -- あきら 2011-12-05 (月) 22:54:33
      • (混ざれば混ざるほど複雑な色を醸しだす筈の感情も、ここまでくるともう黒にしか見えない)
        (溢れてしまったらもうとまらない)
        (あとはひたすらに黒だけが広がって、それ故に純粋でもある)

        (暗闇が音の無い咆吼をあげた)
        (互いが互いに拒絶しながらも、それは一塊にしか見えない)

        (呼ばれたかのように頼りないものが頼りなくと伸びる)
        (細い、黒い棒のようなものが深淵から伸びる)
        (よく見るとさきが五つに分かれており、人の手のようで)
        (小さなものとそれに比べて少し大きなもの)
        (二つの手はそれぞれ距離があるにもかかわらず、同時にあきらに導かれるまま ゆっくりと動き出す)
        (周囲を結って闇色の結晶に染め上げながらゆっくりと…………) -- 2011-12-20 (火) 01:00:09
  • (レオンが濃緑色に輝く石段を駆け上がっていく。あきらは残されたみうとちなだけを見ている。ちなとみう、2人を見つめる藍色の炎をともしたような目、不意に瞳の炎が消えた。)
    あはぁ、あなた達は本当に騙しやすい。
    (地割れにあったように真ん中から砕かれた石段の上に立って、あきらが2人を見下ろす。どこまでも昏い、藍を秘めた、あの目だ。)
    (だらりと手に提げた黒い剣から黒い枝が生える、矢印が絡み合い、枝分かれし、直角に曲がりながら、あきらの背後で大きく広がっていく。空を埋め尽くす無数の星を絡め取る蜘蛛の巣のように広がっていく。)
    扉の気配に中てられて居た彼を一人で行かせてしまうなんて、短慮に過ぎるとは思いませんか? -- あきら 2011-10-20 (木) 23:06:13
    • レオンは揺らいだりしない 私は幼馴染としてずっと見てきたけど、一度も揺らいだりなんてしなかった だから……だから私もあなたに揺るがされたりしないよ
      (暗い昏い瞳を見つめる 目を逸らさない 今まで振り回されて、不条理なめばかりにあってきた)
      (もうここで終わらせなくては………)
      あなたは、何がしたい……の?
      皆をひどいめに合わせて、恐ろしい扉を呼んで、何がしたいの………? -- みう 2011-10-25 (火) 22:16:38
      • ………今さら話し合っても仕方がないと思うけれど…。(それでも何か真っ当な理由があるのなら、少しは許せるのだろうか きっと自分は許せないだろう でも、みうは……?)
        ……(枝に覆われていく空を睨み。 できるものならばあの忌々しい幕を破ってやりたい)
        (けれど自分の力では駄目だ それは前回で痛感している) -- ちな 2011-10-25 (火) 22:19:15
      • 何が、どうして・・・そうですねぇ・・・とても一言じゃ説明なんてできません。長い・・・長い、因縁ですから、ボクとえなとお母さんと、あなた達人間とはね・・・。
        ああ、でも・・・ボクが人に対して何を感じているかは、あなたでもきっと理解できますよ。とても単純なことですから
        (あきらが黒い蜘蛛の巣を背にしたまま黒い剣をゆっくりと上げる。刀身から無数に生えていた枝がぷつりぷつりとほどけていった。)
        (剣は形を崩して、大弓の形へと姿を変じていく。) -- あきら 2011-10-25 (火) 22:42:15
      • ……? あなたは…一体、何なの…かな……?
        きっと、あなたはヒトが好きじゃない…ううん、嫌い、なんだと思う それは…なんとなくわかるよ
        何があったとしても、皆にひどいことするのは……駄目だよ…
        (無防備なほど身構えないであきらを見つめる) -- みう 2011-10-25 (火) 23:02:52
      • …ちっ(みうを守るように ひなを抱えたままみうの前に立つ)
        (もう守るばかりじゃ駄目だとは分かっていても、身体が勝手に動く) -- ちな 2011-10-25 (火) 23:04:21
      • (みうを見つめるあきらの瞳の奥で、ゆら、と藍の光が揺らいだ。一瞬だけ、苛立つように。)
        同じ衝動をあなたは一度、感じているはずですよ。そうヒメカさんがボクに殺されたあの夜にね!
        (ぎりっと弓が引かれ、放たれる。その矢を先陣にあきらの背後、幾何学迷路状の蜘蛛の巣からも無数の矢が飛び出す。) -- あきら 2011-10-25 (火) 23:15:01
      • 憎いって思うこと 殺したいって思うこと 真っ黒に染まること… 確かに私は…もう知っているよ…
        ……でもそれって、悲しいだけだっていうのも…知ってるんだよ………?
        (ちなが結晶を発生させる前に前動作無しに透明で固い結晶に包まれる二人)
        (第一陣の矢を受け止め、闇色の火花のようなものを散らせた)
        (罅一つ入らず どの方位からの矢も拒絶するよう、しっかりと覆われている) -- みう 2011-10-25 (火) 23:30:31
      • (咄嗟に守るつもりが守られる 大半のチカラを貸していて、ひなのチカラも借りているみうならできて当然のことだがやはり驚いてしまう)
        (小さく首を一度だけ振ってから包む結晶の補強に回った) -- ちな 2011-10-25 (火) 23:32:04
      • (黒い矢の群れが飛び去った。誓ったとおりに今度こそ決して揺らぎをみせないみうは、今までつきまとっていた、脆さや儚さを感じさせず。)
        (みうとちなを囲う結晶は、宝石のように美しく輝いた。それの輝きをどこまでも昏い瞳にあきらが写す。)
        (ふたたび、ゆら、と藍が揺らめいた。楽しそうに。)
        ええ、そうですね、あなたは知っている。あの時から・・・いえ・・・ずっとずっと前から
        (あきらが矢を番え、一矢だけ放った。結晶の囲いに黒い鏃が・・・・・・・・・。当らなかった、矢が触れる寸前に、自ら砕けて、矢の通り道を空けるように穴を開けた。) -- あきら 2011-10-25 (火) 23:49:27
      • ずっと………? え、何……!?(結晶は割れたのでもなく、侵食されたのでもなく)
        (迎え入れるようにぽっかりと口を開けた)
        (咄嗟にちなの方を見る) -- みう 2011-10-26 (水) 00:02:39
      • (この事態に一番驚いたのが彼女だ)
        (自分は何も手を加えていないし、もちろんみうでもない)
        (それなのに極自然に、結晶能力に干渉された)
        どういうこと……!?
        (慌てる妖精の腕の中で猫がちらりと目を開けた) -- ちな 2011-10-26 (水) 00:04:15
      • みうさん、黒く染まる事、心が感情の濁流に汚染されてしまうこと・・・それは悲しいことだって言いましたよね。けれど分かっていながら・・・
        穢れていくことを止めらない時がある。愛したから憎しみを生み、信じるから裏切られ、守りたいと願い奪う者となり、希望にすがって・・・絶望する。
        全部同じことです、なのにあなた達は、都合のいい片方だけしか見ようとしない。残りの半分をゴミのように捨て去ろうとする。
        あはぁ・・・させませんよ・・・そんなこと。
        (ゆっくりと、あきらの指が矢を番える) -- あきら 2011-10-26 (水) 00:18:18
      • 何が言いたいのか、分からない…分からないよ!(首を振り、あきらを拒絶する)

        (少なくとも今のみう(・・・・)には全く身に覚えが無いのは間違いない)
        (結晶で防げないとなると、分が悪すぎる… 少しでも妨害するために矢を番えるあきらに純粋な炎の魔法、火の玉を放つ) -- みう 2011-11-02 (水) 23:40:20
      • 意味が分からないわ……(妖精もまた、身に覚えが無い)
        (三人の中で分かっているのは腕の中の猫だけ)
        (それ以上何も言うなと威嚇するように火の玉を増幅させ、あきらを焼き払わんとする) -- ちな 2011-11-02 (水) 23:40:32
      • (矢を構えたままのあきらの目の前で火球がひしゃげた。)
        (炎がちりぢりになっていく、その下から姿を見せたのは・・・透明なわずかに青を含んだ美しい結晶の殻だった。)
        簡単なことですよ、心はどうにもままならぬものなのです。たとえ忘れた気なっていても、許したつもりになっていても。
        消えたりなんかしないんですよ。だからボクが拾い上げてあげるんです、返してあげるんです。 -- あきら 2011-11-03 (木) 00:45:52
      • なんで……どうして!
        どうして結晶の力をあの子が持ってるの?!
        (あきらが張った防御壁は間違いなく結晶の力によるもの)
        (そう理解したくなくてもせざるを得なかった)
        今までこんなことなかったのに……
        (あきらの言うことはさっぱりわからなかったが、この状況は不安ばかり増幅させ、戯言だと聞き捨てることもできなかった) -- みう 2011-11-07 (月) 08:46:40
      • 私は…あいつに力を貸すようなこのはしていないわ……………
        みう、動揺しないで………迷ったら、見失ったら………あいつの思い通りになるだけよ……
        (猫はちなの腕から飛び降り、人の貌をとって)
        そうだよみう! ちなはいつだってみうのためだけに力を貸していたでしょ?!
        どうせ全部あいつの囈なんだから、聞かなくていいよ、やっちゃおう!! -- ちな 2011-11-07 (月) 08:54:27
      • ねぇみうさん、恋ってとっても素敵ですよね?
        (その少年の言葉はいつも曖昧迂遠で意味がわからない。あるいは最初から意味などないのかもしれない。)
        (あきらは心を感じない、見ているのだ・・・きらめく、たゆたう色として。)
        (ちなとみうが困惑の色を浮かべる。目を覚ましたヒナが焦りにも似た怒りの色を見せる。)

        一生消えない胸の炎は、死ですら2人を分かつことはないと思えるほど
        ・・・だから、それを邪魔する者はその炎でもって消し去ってもいい、そうすべきだと思うほど。
        (どこまでも昏い藍を秘めた瞳が、今まで完全に溶け合い一つとなって輝いてた2人と1匹の混合色間に)
        (黒い染みのような間隙を見つけた。)
        (見つけた故に言葉を発する、彼にとって言葉は他者とのふれあいではない。)
        そうやって、世界に焼きついてしまった心はね。もはや意思に関係なく消えないんですよ。

        この結晶は遠い遠い昔のあなた達の忘れもの・・・。
        あはっこないだちなさんとひなさんに、散々これで苛められて、偶然わかったんです。
        (彼にとって言葉は陵辱と屠殺。犯す女の悲鳴や家畜の断末魔を心に深く留める簒奪者がいるだろうか。)
        (だから、いつもその言葉はあやふやで遠まわしで。会話の体をなさず・・・ただ、相手だけを突き刺す。)

        ちなさんって本当はみうさんの事・・・大っ嫌いなんですね。
        この世から消してしまいたいほどに・・・ -- あきら 2011-11-08 (火) 00:37:54
      • (きらい)
        (ちなが、私のことを、大嫌い)
        (いつもだったら、笑い飛ばしてしまうような、そんな、ありえない話)
        (ちなはいつだって…不思議なくらい献身的に自分に尽くしてくれた)
        (だから不安になることなんて何一つ無い)

        (そう思っているのに、心が軋む様に痛む)
        (あきらの言葉は本人が忘れてしまっても、魂が覚えている、ある事実を抉っている)
        (身に覚えはなくても…確かな痛み)
        そんなこと……ない…… ちなが、私のこと嫌いなんて…そんなはず……ない、よ……
        だって屋敷に来てから…ずっと良くしてくれて…ずっと傍に居てくれたし…………
        (拳を握り否定する)
        (強かった絆が目に見えて揺れている) -- みう 2011-11-10 (木) 08:12:49
      • …みう…!!!!!
        (どうしてそんなに簡単に揺らいでしまうの? 問い詰めたい しっかりして欲しい)
        (あんな、会話する気のないモノの話など真に受けないで欲しい)
        (自分は、みうのことを嫌っているはずが無いのに)
        (強い信念で魂の記憶を覆い被せて必死に否定する)
        (一方的な思いだけでは絆は成立たない、知っているはずなのに忘れてしまっているから) -- ちな 2011-11-10 (木) 08:13:04
      • (知られてしまったのか? 二人の過去を)
        (この禍々しい、神…なのか、よくわからないモノはそんな力まで持っていたのか)
        (まさかあの襲撃がこんな形で裏目に出るなんて)
        …鬱陶しいヤツだね、そうやってネチネチするのが趣味なんだ
        (下唇を噛み締め、悔しさが滲み出る)

        二人とももう思い出さなくて(耳を塞いでて)いいよ!!

        やっと忘れて、仲良くなれた(幸せになれる糸口を見つけた)のに!

        これ以上…好きにさせない!!(いくら言っても二人は立ち竦み、不安そうな視線を交わすだけ)
        (自分は補助専用の能力しか持たないから直接攻撃に出るのは本当に苦手だが……このままべらべら喋られるくらいならば殴りかかった方がまだマシだと思える)
        (身に付けている、神に余りにも頼りない短剣を抜いてあきらに駆け寄る) -- ひな 2011-11-10 (木) 08:13:21
      • (矢を番えたまま、あきらが立つ、その背後には幾何学迷路のような黒い蜘蛛の巣が大きく広がる。)
        (獲物が自ら飛び込んでくるのを待つ蜘蛛のように動かない。)

        (駈けるひなの足元を狙うように、次々と地面から突き出す鋭利な切っ先。)
        (行く手を阻むのはまたも結晶だった。淡く緑に輝く石段の照り返しを受けて輝く結晶の穂先・・・。)

        忘れさせやしませんよ・・・この記憶は過去を清算せずにのうのうと生き続けたあなたたちの罪です。
        みうさんが歳を取れずに死んでいく理由。ちなさんがずっと側に居続けるわけ
        その根源・・・自分から切り離されて、もどるよすがを求めて泣く想い、全部お返しします。
        (矢が放たれた。矢は黒い霧を纏った、暴風となる。風が唸る音がする。)
        (無数の亡霊があげる怨嗟がこだまする。) -- あきら 2011-11-10 (木) 23:30:36
      • うるさい!! その過去を償うためにこうしてずっと共に歩んできた二人の邪魔なんてさせるものかっ!!!
        (言葉だけは鋭い切先のようにあきらへ向う)
        (身体を掠める水晶に直に退路も進路も阻まれ、囲まれていく)
        (ともすれば幻想的なまでに見える結晶の迷宮の中で必死にもがいている) -- ひな 2011-12-03 (土) 18:20:26
      • (……いけない)
        (早く逃げなくては)
        (分かっているのに身体が思うように動かない)
        (疑念が鎖のように伸びて体の自由を奪う)
        う………。(私が歳を取れないのは、リターンシンドロームという病気のせいで………)
        (ちなは、屋敷に着てからずっと良くしてくれて………)
        (私がリターンシンドロームなのは、 なぜ?)
        (ちなが良くしてくれるのは………………なぜ?)
        (あるはずの理由が分からない) -- みう 2011-12-03 (土) 18:20:43
      • だめよ、みう…! 避けて……!!!(迷いの表情を浮かべたまま動かない少女へ手を伸ばし、黒い暴風から守るように抱きしめようとする) -- ちな 2011-12-03 (土) 18:20:52
      • (狂い咲く結晶の刃の総ての間隙を吹き荒れる黒の怨嗟が奔流となって満たしていた。)
        (鋭い結晶の刃の間をすり抜けるたびに、黒い風がすすり泣く。)
        (うわごとのように繰り返される無数の言葉、想い・・・)
        (忠義があった、わずかな不理解が枷をしそれは不義の汚濁へ沈んでいく)
        (友情の証があった、一時の情熱が何もかも燃やしつくし、灰は汚濁へ沈んでいく)
        (守りの剣があった、簒奪者の印と罵倒され、折れた剣は汚濁へ沈んでいく)
        (愛し合う恋人があった、永遠を誓ったそれはすぐに擦り切れて汚濁へ沈んでいく)

        (地獄の底で自我を失い、黒い肉袋と化した亡者が結晶刃に胸を裂かれ、うちに秘めた)
        (思いの何かもの末路を腸とともにぶちまけているかのような光景だった。)
        (どんな思いもみな、等しく汚濁へと帰る・・・そこが終着で、総ての根源だと示すごとく。)

        さあ、拾い上げてください。目を開いて見つめなおしてください。
        あなた達が忘れ去った、願いの片割れをね。
        (木霊する、連鎖する、むき出しの感情の奔流の中で、あきらだけはいつもと同じように微笑んでいた。)
        (操っているのでも、防いでいるのでもない、ただ自然にその中で呼吸をしていた。)
        (まるで、周りには自分しか居ないかのように。) -- あきら 2011-12-03 (土) 19:33:05
      • (伸ばした手は僅かに届かず、一人は立ち尽くしたまま、一人は悲哀の表情を浮かべたまま黒に包まれた)
        (こんなにも真っ黒で、ひとつひとつなんて分かりそうにも無いのに)
        (それぞれは怨念を忘れることなく激しく主張する)
        (不快な不協和音は共鳴を起こして深くしまわれたはずの記憶を揺り動かす) -- 2011-12-03 (土) 21:16:52
      • (ある時の私は恵まれない少女)
        (そこにちなとそっくりの女性がやってきて、甲斐甲斐しく世話をやいてくれた)
        (女の人は、自分は人ではなくてようせいなんだっていってた)
        (お父さんもおかあさんもとっくに私をみすてたけれど、そのひとだけはずっとそばでまもってくれた)
        (私はしょうじょのまま それが、きみがわるいんだって)
        (おおきくなることはなくて、いつしかもっとちいさくなった)
        (おんなのひとは、かなしそうなかおでぜったいになおすからねってなんどもやくそくしてくれた)
        (やくそく・・・・・・・)
        (やくそ・・・・・)
        (・・・・・・・・・) -- みう 2011-12-03 (土) 21:17:02
      • (ある時の私は………とある村の傍に自然に生れ落ちた妖精だった…)
        (そこにはみすぼらしい姿の少女……どうしても放っておくことができなかった…)
        (時を経ても少女は少女のまま……)
        (やがてその子を捨てた両親はどこかへと姿を消した……)
        (この子だけは…この子だけは……私が…守らなければ……)
        (保護欲、義務感、強制感…全てが一緒になったような…使命にも似た思いを抱いて…少女の面倒を見た……)
        (けれど、少女は日に日に幼くなり、やがて赤子へ戻り、消えてしまった……)
        (………………) -- ちな 2011-12-03 (土) 21:17:13
      • (堆積した汚猥な泥の底は幻燈の中の世界。那由他の砂丘を為す記録に埋没した、たった一粒の世界。)
        (そこに2人の少女と・・・彼がいた。無限の中から過たず2人のために用意された一粒だけに導き)
        (くるくると切り替わる幻燈と、2人の後姿を見て笑っていた。) -- あきら 2011-12-03 (土) 21:54:43
      • (黒に包まれて二人は時を遡る)
        (数多の降り積もった感情に導かれるようにして夢を見る)
        (どんなに目を瞑りたくとも強制的に見せられる)
        (時に笑い、時に怒り、そして最後は必ず悲しみに染められて終わる)
        (二人の心にもはらはらと感情が降り積もり、染みのように濁っていった) -- 2011-12-03 (土) 22:07:31
      • (ある時の私は普通の村娘)
        (病気がちな私を村人皆が心配してくれた)
        (優しさにつつまれて、幸せな時が過ぎる)
        (その村人の中には妖精もいた)
        (人一倍めんどうを見てくれる彼女は、暖かくてやさしかった)
        (やがて私がこどもになって、ふあんにふるえる夜も)
        (そっとそばにいてくれた)
        (ことばをかわすのがむずかしくなっても)
        (みんなそばにいてくれた)
        (わたし、さみしくなんて、ないよ)
        (かなしくなんて、ない、 ・・・・)
        (・・・・・・・・・) -- みう 2011-12-03 (土) 22:07:47
      • (ある時の私は気がついたら村にいた…)
        (吸い寄せられるように居つき、普通に暮らした……)
        (静かで穏やかで、何もない村だった…)
        (しかし小さな異変が起きた…)
        (村に生まれた女の子が、一定以上に成長しない…)
        (それどころか徐々に幼くさえなっていった……)
        (私は彼女を守らなければ…)
        (保護欲、義務感、強制感…全てが一緒になったような…使命にも似た思いを抱いて…少女の面倒を見た……)
        (けれど、少女は日に日に幼くなり、やがて赤子へ戻り、消えてしまった……)
        (………………) -- ちな 2011-12-03 (土) 22:08:00
      • 何度繰り返しても同じ、場所が変わり姿も変わる、けれども物語だけは変わらない・・・
        一つ一つ・・・みんな深い愛と悲しみで終わってるいるのに、終わらない・・・どうして終われないのですか?
        (2人の後ろから、あきらが声をかける。優しい声、子供をあやすような・・・) -- あきら 2011-12-03 (土) 22:18:38
      • (光のない空間にあきらの声だけが凛と響いた)
        (とても優しい声なのに、二人の身体は怯えて強張る) -- 2011-12-03 (土) 22:31:12
      • (いつも私はいろんな人にたすけられ、いろんなひとに疎まれて、みじかいしょうがいをおえた)
        (いつもその傍らにはようせいがいた)
        (だれよりもきれいな結晶をつくるようせい)
        (大好きなのに、むねがくるしいのは・・・なぜ?) -- みう 2011-12-03 (土) 22:31:22
      • (繰り返す……何度も何度も繰り返す)
        (私はいつも少女を救えずに終わる)
        (少女を失った後は無為に時を過ごし、やがてまた少女と出会う)
        (何度も何度も、何度も………)
        (それこそが私の存在意義なのだろうか では、なぜこんなにも苦しい………?) -- ちな 2011-12-03 (土) 22:31:33
      • ぞわり。
        (蠢く黒い感情が、蠢く)
        (蓋をして鍵をかけて泉に沈めて…やっと押さえつけていた感情が、湧き上がる)
        (周囲の黒はその蠢きに喜び、歓声をあげるように揺らいだ)
        (これこそが汚猥な泥であり、黒の怨嗟であり。)
        (全ての始まりに通ずる、想い) -- 2011-12-03 (土) 22:31:51
      • それはきっと、満たされていないから、どんな優しさも献身も感謝も・・・最初に望んだことでは無いのだから・・・。
        あなた達は、時を重ねてきたんじゃない。ただ・・・最初の場所から一歩も踏み出せていないだけ。絶望へと至る本当の願いを忘れているだけ。
        全部思い出せたら、ボクがお手伝いしてあげましょう・・・どうせ消えてしまうとしても・・・せめて一度くらいは、本当の自分に報いてあげたいでしょう? -- あきら 2011-12-03 (土) 22:43:12
      • (最初。)
        (最初…私は幾度も生を繰り返したから、どれが最初なんだろう)
        (どれも、最初なんだと思うけれど)
        (本当の最初って、何だろう)
        (どうして思い出せないんだろう)
        (そんなに昔のことなのかな)
        (本当の願いって、何のこと……?) -- みう 2011-12-03 (土) 22:53:08
      • (最初。)
        (妖精である私の最初とはどれのことを指すのかしら…)
        (この世の輪廻に組み込まれ、自我を持つようになった最初のこと…?)
        (それとも、それとも………別の何か…?) -- ちな 2011-12-03 (土) 22:53:16
      • (黒に包まれた二人の身体)
        (二人の光を覆い隠す黒)
        (その光は覆い隠されているから、黒い?)
        (それは違う)
        (今や光は薄汚れ、せいぜい灰のように濁った光を放つだけ)
        (身体だっていたるところにぽつぽつと 黒い染みが浮き上がる)
        (侵食は、とまらない)
        (だって本当はもう分かっている)
        (それでも分からない振りをして。 あきらの誘惑を振り払った振りをしているだけ) -- 2011-12-03 (土) 22:54:13
      • (黒く蝕まれていく2人の輪郭をみながらあきらが楽しそうに目を細めた。)
        (彼女達はその願いの根源を知る、知ってなお・・・偽りの上に積み上げた総ての想いを)
        (捨て去れるような心の器ではない・・・だから、過酷な運命に折れなかった強さが)
        (時折渡された優しさが、奉げられた想いが、愛が・・・彼女達を守ってきた総てが裏返る。)
        (裏返って・・・遍く枷となり刃となり、呪いになる。)

        (あきらはそれが愉快だった、
        (人の持つ希望や願いが、いかに我欲を装飾したものであるか、知らしめる)
        (その行為を愛していると言ってもいい。だから、今まさに、彼の望みを満たす彼女達にも)
        (深い愛情を感じていた。・・・だから、戸惑う愛しい人の背を優しく、優しく押してやるのだ。)

        大好きなみうさん達のためだけにしてあげる、特別ですよ・・・?
        さあ・・・お願いを聞かせてください。
        (周囲の黒にも一切馴染まない、黒い剣があきらの手の中でさっと翻った。)
        (硬質な金属音、想いを沈めた水底が、記憶を閉ざした扉が、願いにかけた鍵が、断ち切られた。) -- あきら 2011-12-03 (土) 23:18:28
  • そこを右だね、簡単に言うとあの社の方角からヒメカの気配が、正確に言うと体の匂いがする
    もっとも、もっと嫌な気配もするけれど、この際行ってみないとどんな状況か分からないし、今頼りになるのはキミしかいないんだ気をつけてくれよ?
    (と剣呑な口調でレオンへ語りかけるましろ、相変わらず頭の上に乗っているようだ)
    (あきらの一撃により辺りは星の光に照らされまるで昼のようだ、少なくとも足元を確認する手間を取らずにすむのはありがたいだろう) -- ましろ 2011-09-30 (金) 23:12:57
    • (指示のままに右に曲がる。ここまでましろの誘導はとりあえず正確だったので疑っていない)…体の匂いっていうとアレだよな。頼りになるけど
      嫌な気配ならさっきあの扉を見てからずっとなわけだが……分かってる。少なくともヒメカをなんとかするまで死んでられんって…
      (道は分かり易い。光も輝いており躓く要素はない、のだが)
      (何かが足りない。というよりはスムーズに進み過ぎているというか。まだ何も仕掛けられないのが不審で、故に警戒を解いていない) -- レオン 2011-09-30 (金) 23:23:31
      • は……!(不意にましろが緊張したように感じられる、レオンには分からないだろうが気配を隠しその姿を完全にくらませた)
        (程なく向かう先の木陰から一人、この場に不釣合いと思われる少女の影、無論レオンはその顔を知っている)
        (金糸のような髪が星の光を湛え輝く、優しそうな笑みを浮かべる顔、だがその奥にあるある種の狂気を覗けるであろうか) -- ましろ 2011-09-30 (金) 23:30:47
      • ……ん? どうしたまし(緊張の気配はすぐに感じた。そしてましろの気配が消えると共に理由を悟る)
        (立ち止まって、その理由に目を向けた。相変わらず、見た目的には普通の少女で。浮かべている笑みは優しげなのに)
        久しぶり…でいいよな。期間的に(久しぶりに見てもその奥にある狂気は健在だった。油断せず、しかし力を抜いて相対する) -- レオン 2011-09-30 (金) 23:42:19
      • ええ久しぶり、レオンだったかしら?(口元に指を当てくすりと笑う)久しぶりだけどやっぱり私はあなたに用事は無いの
        あるのはその(星の光がサリサの体を彩る)肩に乗っている存在、魔法少女を生み出す元凶だけ(向ける手には巨大な鎌、夜空と同じ色の衣装を身に纏い言い放つ)
        その子を渡してくれないかしら?それともヒメカ、だったわよね?あの子を魔法少女という過酷な運命に貶めたそれを庇う理由でもある? -- サリサ 2011-09-30 (金) 23:51:04
      • 名前は覚えててくれてるのに釣れないな、相変わらず(苦笑して言葉を返し)
        …魔法少女を生み出す元凶ね…ま、そうなんだろうな。前科どれくらいかは知らんが(右手にある魔剣は上げない。あくまで自然体に)
        俺だってまぁ、色々思う所はあるさ。本人がどう思ってたってさ、魔法少女のシステムみたいのは酷だろう…願いが先に叶うとしても(ヒメカを、みうを見てずっと感じていた事だ)
        …やっぱりお前。そこに拘るって事は…魔法少女だったんだ。そうだろ(質問に直接答えず、そう問い…否。確認を投げた) -- レオン 2011-09-30 (金) 23:57:33
      • その言葉は正確ではないわね、今も魔法少女よもっとも(小さく口を歪める)少女といえるだけの齢ではないけれど……ね
        そう、過酷よ、何が過酷か分かるかしら?戦う事が?それとも狙われ続ける事が?いいえ(姿勢はそのままにゆっくり首振るサリサ)
        ヒメカ、彼女もその運命からは逃れられなかったわ、だから私は彼女の変わりに果たすのよ……だから!(一足飛び)
        (瞬きの合間にもレオンの間近に迫る、その鎌の切っ先は正確に姿の見えないましろを狙い) -- サリサ 2011-10-01 (土) 00:07:49
      • …今でも。ね、それならなんで魂を奪い必要が合った…? 年齢の話は野暮だからやめようぜ、あんた綺麗だし気にしなさんな(軽口で返し)
        …過酷か。俺には分からないよ、予測する事は出来ても、きっと同じ物じゃない俺には共感は出来ない
        ヒメカも……か。本当に色々知ってるんだな 動くなよ(誰に向けた言葉か。サリサが跳ぶ前にそう呟き)
        (銀光一閃。右手から跳ねあがった魔剣が、大鎌の切っ先に僅かに触れ…別の方向に斬撃を大きく逸らされる。剣術だ)
        聞かせて貰うぜ、何もかも。その上で…ヒメカの魂を返して貰う。俺はあいつを助けたいんだ(右腕を緩く上げ、切っ先をサリサに向けた独特の構え。呼吸で気を全身に行き渡らせ、戦闘態勢に入った) -- レオン 2011-10-01 (土) 00:17:09
      • 結構やるのね(弾かれたままに体を半回転、だがそれ以上の追撃を行わず鎌を肩に)ふふ、妬けるかしら?
        でも以前も言ったわ、彼女は生きる事を放棄し死に身を委ねようとした、だからその魂が絶望に染まり切る前に私が使わせてもらったのよ
        何故か?さあ、何故かしらね?色々知りもするわ、いらない事まで……教えて欲しかったら、どう?私を斬れるかしら?
        (両手を広げ無防備をアピールしながら淡々と語るサリサ、レオンの戦意や向けられた切っ先をまるで気にしていない) -- サリサ 2011-10-01 (土) 00:28:26
      • 剣術バカなんでね、これくらい出来なきゃな(ニヤリと笑い返し)
        覚えてる。それでも、一人じゃないならそこから這い上がる事だって出来る。少なくとも、一人で絶望して勝手に落ちていくのを見守れるほど俺は大人じゃないんだ
        教えてくれるさ。剣が、戦いが、動きが…負かしてやる。どうせ、素直に斬られる気なんてないだろう!(無防備なサリサの間合いに、こちらこそ無防備に飛び込んだ。カウンターに、大鎌で叩き切るには絶好の距離) -- レオン 2011-10-01 (土) 00:38:54
      • (しかしそのカウンターは来ない、無防備なままでお互いに向き合う)ふふ、やっぱり無抵抗な女の子を斬る事は出来ないかしら?
        あの子を助けるのでしょう?黙って見守れないのでしょう?それとも、話しだけで私があの子の魂を開放すると思うの……?
        (鎌を手放し一歩前へ進む)これでも駄目?なら一ついいことを教えてあげる、あの子、ヒメカは一度殺されかけた、それをやったのは……(に、とサリサの口元が歪む) -- サリサ 2011-10-02 (日) 20:41:01
      • 無防備な女の子を斬る趣味はない、とは答えるしかないだろ。嘘ついても仕方がない(気負いする事もなくそう答え)
        勿論、話だけで解放してくれたらなぁ、と夢見てるぜ?(本音で話し、しかし決して本音が通らない事を知っている顔)
        (ヒメカが殺されかけた瞬間。それはみうの記憶を通してみた覚えがある)……あのあきらって巫女じゃないのか……?(魔剣を持つ手が震える、その先の答えは、今のサリサ以上に読めない) -- レオン 2011-10-02 (日) 21:54:57
      • (レオンの答えにくっと笑う)いいえその事ではないわ、もっと以前、そうね……彼女が魔法少女になるきっかけ、聞いていないかしら?
        (震える手、そして揺れる切っ先を楽しそうに見つめるサリサ)知らないのならいいわ、あの子をあなたの後ろのいる存在と契約せざるを得ない状態にしたのは私
        もっとも覚えてはいないけれど、状況的にそうなのよね…… -- サリサ 2011-10-02 (日) 22:11:08
      • ………!?(予想外の言葉に虚を突かれた顔、知らないと白状しているようなものだ)
        …襲われたから、魔法少女になったとしか。俺は知らない。一体何があったんだ……!!(後ろを振り返りはしがいが。確実に怒りの気配が)
        (揺れていた剣が閃く。だが、サリサなら分かるだろう。避けずとも首筋に刃が突き付けられるだけだ。それ以前に動揺に乗せられた剣はどうとでも対処出来るが)
        …どういう事なんだ…何があったんだよ!? -- レオン 2011-10-02 (日) 22:25:12
      • 十分知っているじゃないその通りよ、彼女を襲って瀕死にしてしまったのは私、つまり彼女をこんな運命に突き落とした張本人、というところかしら?
        (突き付けれれた剣を避ける素振りも恐れる表所すら見せず、そして怒りの気配を向けられたましろが言う)
        (サリサの話が事実だとすれば彼女は魔女だ、ボクがヒメカと契約したあの時、ヒメカはとある魔女の結界に取り込まれていたんだ)
        (それを助けようとしたのが前に契約していた魔法少女、でも彼女はその魔女に敗れヒメカも酷い怪我を負った……)
        (でもおかしい、魔女が人に戻るなんてありえない!ありえないけれど、何らかの方法で、その方法にヒメカの魂が必要と言うのなら) -- サリサ 2011-10-02 (日) 22:36:12
      • …お前…ッ!(答えに思わず歯噛みして) 十分なんかじゃない、俺は、何も知らない…! あいつがどう死んで、どう生き返ったのかも…!
        (激昂に似た高ぶりを抑えたのは、いやに冷静なましろの声だった)
        (……魔女の結界に取り込まれてた……)
        (魔女に敗れた魔法少女……魂を奪われてたりしなかっただろうな?)
        (………そうか。自分が自分であるためっていうのは………)
        (随分と黙っていた。剣を引き、構え直す。今度は中々に隙がない)
        …お前がヒメカの魂を返せない理由。それは…お前が、魔法少女じゃなくなるからか(ましろと念話した事はサリサには筒抜けだろう。いちいち隠さず疑問を問い掛ける) -- レオン 2011-10-02 (日) 22:51:21
      • (レオンの言葉にサリサの顔から表情が消える)ええ、そうよ……あんな訳の分からないものに戻るのは真っ平
        なって始めて分かるものよね、人である事が、こうしている事がどれだけ幸せなのか……彼女はそれを自ら手放そうとした
        それが私には許せない……だから彼女の力を得てその責を果たす、それだけのことよ(再び笑う、どう?戦う理由に十分でしょう?と言わんばかりに) -- サリサ 2011-10-02 (日) 23:05:46
      • そうか……(やりきれない話だ。化け物に戻りたくないというのが分からない、と言う事はない)
        (もし、同じ状況で目の前に居たのがヒメカだったら否定しきれるのか。出来ないだろう)
        ……人間である事は幸せだ。確かに、他の物にならなきゃ分からない経験だ…お前が責を果たすならそれはそれで帳尻は取れるのかもしれない
        ……でも。それでも俺は、あいつに戻ってきて欲しい。助けるって約束したんだ、親友と。消火器代理なんでね(覚悟しよう。彼女を救えない事ではなく。自分で救う者を選ぶ事を)
        俺は、ヒメカ自身が生きるのを諦めたって。ヒメカが生きている未来を諦めない……!(迷いが無くなった剣気が全身から走る) -- レオン 2011-10-02 (日) 23:21:25
      • ふふ、同情してくれるのね?……てっきり感情に任せて斬り付けて来るものだとばかり(意外とばかりに笑う)
        助けるというのならもう私が助けているわ、本当なら彼女はもうあの時魔女に堕ちていたのだから……それを倒すと言うのかしら?
        それに、遅かれ早かれ人間である以上いつか必ず後悔する、あなただってそう……今は周りに理解友人がいる、だからいい
        けれどそれが無くなったとき、あなたは自分が人間であると胸を張って言えるかしら?いずれ耐えられなくなる、自分が人間の真似をしているだけなんじゃないか、との疑念にね -- サリサ 2011-10-03 (月) 00:07:59
      • 人でなくなった後悔は俺にもあるからな。共感なんてとてもいえないが…同情くらいはできるさ
        ……魔女化を防いだのは助けだろう。だが、元に戻らないなら救いじゃない、堕ちるより消えた方がマシだ、なんてのは認められない
        ああ、お前の言うとおりだ。友人が居なくなって、人だと思ってくれる奴が居なくなったら、俺は完璧に人間じゃなくなるんだろうよ…でも。そんな事を気にする必要はないんだ、俺は(ふっと笑い)
        俺はいつか、誰からも忘れられる。無責任な話だがそういう宿命なんでね…俺は人間じゃないけど、人間で居たいただの世界移動者だ。それでいい…行くぞ。そろそろお互いの望みを競わせるターンだ(斬撃が走る。下段から斜め上に走る逆袈裟の一閃) -- レオン 2011-10-03 (月) 00:22:32
      • そう、覚悟は出来ていると言うわけね?でも……覚悟といつか必ず訪れる現実とはまったくの別物、その覚悟持ち続ける事が出来るかしら?
        (つまらないと言わんばかりの無表情、そこに再び笑みが戻る。その双眸に写るはレオンが放つ斬撃、速い、でも……!)
        ずる(と脇腹に食い込む剣、しかしサリサの表情は変わらない。相変わらず笑みを浮かべたままで奔る切っ先を目で追い)
        ばしゃ(唐突にその姿が闇に染まり崩れた)そういうことよ(それと声と背中に感じた衝撃は同時、そこには悠然と立つサリサの姿) -- サリサ 2011-10-05 (水) 10:47:42
      • 揺らぐんじゃないかな? でも…覚悟を支えてくれる物を貰ったんだ ダチに恵まれててな…!
        ……(切先が当たる地点は、人間から相当の深手である位置。だが…)
        ……ッ!!(偽物だった。背後に感。考える前に飛ぶも…)
        …っぐ!(咄嗟に飛ばなければ背骨が折れていたかもしれない鈍痛を堪えながら、地面に転がり、勢いのまま立つと振り返る)
        やっぱり強いな…!(振り向けば悠然と立つサリサ…戦闘経験の年季が違う。埋め合わせるには、何か切欠か突破口が要る…!) -- レオン 2011-10-05 (水) 21:22:29
      • あら、意外と気弱ね?覚悟を支えるものそれは約束、それとも信頼?いずれも不確かで確かめようの無いもの
        (振り替えるレオンに迫るサリサ、鎌を手に上下左右からまくし立てるもまるで遊んでいるかのような稚拙な斬撃だ)
        ふふ、どうして人間が魔女や魔王といったモノに変わるか知ってる?絶望したから?一体何に絶望したのかしらね -- サリサ? 2011-10-05 (水) 22:04:45
      • 弱いのを認めなきゃ強くなれない。俺はまだ弱いさ…でも(負けられないのだと眼差しが語る) 親友とした約束だよ…!
        (連撃をいなす…容易い。本来重く、速いはずなのだがこの容易さは…)
        …絶望するような奴はだいたい真面目か、考えすぎか…誰からも手を伸ばされなかったからじゃないのか(答えながら、稚拙な斬撃をすり抜ける様に回避、交差する瞬間、細い胴を両断する勢いで剣が奔る) -- レオン 2011-10-05 (水) 22:16:32
      • ふふ、そうねそう言うのはごく普通の人間がする絶望、でも一晩寝れば、誰かと話せば、すぐに忘れてしまえる程度の絶望
        (ざぐりと腹が凪がれる、しかし先ほどと同じだ、影と化し崩れ落ちたサリサは死角からレオンに襲い掛かる)
        答えは簡単、人間で居られなくなるからよ、自分が人間である事に耐えられなくなる……人より長い寿命、強い力
        それゆえの羨望と孤独、自分を人だと信じて生きていく事に絶望するからその形も保てなくなるの、いずれ貴方も……ふふ(緩急をつけた一閃がまたましろを狙い振るわれる) -- サリサ? 2011-10-05 (水) 22:35:04
      • …ッ!(やはり手応え無し。回避方なのか魔術なのか判別がつかないが…次の瞬間、死角から来るという流れだけは予測できた)
        ……人で無くなることへの絶望、か。安易に不老不死目指してる奴に説教して欲しい話だな…!(死角に反転、バックステップ)
        (この攻撃なら反撃でき…と気付いて敵の狙いに気付いた。速い一閃を捌き、緩い一閃を受け止め、鍔競り合いに似た武器の押し合いに)
        それは……(否定できないのかもしれない…にしても)……お前の経験なのか(サリサの目を見てそんな風に返した) -- レオン 2011-10-05 (水) 22:52:55
      • どうかしら?不老不死を目指し不老不死になった人間が人間で居られた例を私は知らないわね(ギャリと鎌の刃が欠ける)
        (出すのは自由故その分強度を犠牲にしているのか、金属の破断音と共に刃こぼれの部分が次第に大きく広く)
        私?私は少し違うわ、ああでももう忘れちゃったかな?なにしろ思い出したくもないもの(力任せに押すレオンの剣がサリサの体を捉える)
        (しかしそれは同じようにいなされ、影と化したサリサの体が闇に溶け落ちる) -- サリサ? 2011-10-05 (水) 23:16:22
      • (どうやら一点物ではなかったらしい。魔剣の刃は容易く刃を斬り…)
        思い出したくないほど嫌な事があったってか。魔女になるほど……ね
        (押し切った感触はやはり、手応えが無く)
        …どんな魔術使ってんだ…!(無駄に動かずに、剣を構え直し気配を研ぎ澄ます…) -- レオン 2011-10-05 (水) 23:24:47
      • 私たちにとってこれ位は朝飯前、魔術というよりは能力に近いわ(そんな言葉と含み笑い、それはレオンの後ろから)
        (見れば木に背を預けるサリサの姿、余裕とも取れるその立ち居振舞いではあるが、その理由をその目で知るだろう)
        たとえばこんな事、これも特別なことをする必要はないのよ?ただそう考えるだけでいい
        (月明かりを反射する冷たい輝き、中空に浮かぶ薄刃の鎌はまるで満天の星の如き数、じっとレオンに向けられる)
        こんな力を持ってることを知られたら、ふふ、いずれはどうなるか大体想像がつくでしょう?
        (サリサの指先が動く、一つ、二つ、と鎌が放たれる、しかしそれらは単調なものだ、まるで遊んでいるかのような) -- サリサ 2011-10-18 (火) 22:50:41
      • 能力、ね…(魔術なら一手、破る手段を用意して来たのだが…能力と来たか、厄介な…と内心顔を顰め)
        (ゆっくりと振り向く。相手は余裕だ、奇襲する必要がないのに後ろに回った理由は…)
        …鎌が増えた…!?(どちらも実在する様にしか見えない)
        どうなるか分かってたら素直に隠せばいいだろ…隠すだけの力はあるんじゃないのか!?(単調な鎌の投擲を、落ち付いて剣で弾き…地を蹴る。やはりサリサに向かって真っ直ぐに)
        (剣だけでは埒が明かないと判断したのか聞いてはいるだろうとましろに念を送る)
        (『おいましろ。広範囲ぶっ飛ばす様な技使ったらやっぱ向こうに感付かれるか?』) -- レオン 2011-10-18 (火) 23:02:54
      • いつまでも隠し果せるものならそれで良いのだけれど(今度は3個同時、左右そして上から)
        間違い、あるいは油断?私たちでもなかなかそう上手くはいかないものよ、まして(ぐっと唇をかみ締める)
        年端もいかない少女にそんな判断がつくかしら?良かれと思い戦って小さな満足を得る、それ以上に大きく育つ不和の種を撒きながら
        (3本の鎌が弾かれる、ならば!と刃が角度を揃え反射した月光が走る、引き絞られた矢が放たれるように一斉に) -- サリサ 2011-10-18 (火) 23:16:18
      • (この状況じゃ感づかれてもやるしかなさそうだ、それに……どうにもサリサから本気を感じれないんだよね)
        (彼女の願いと何か関係があるのかもしれない) -- ましろ 2011-10-18 (火) 23:16:33
      • (『OK、やるしかねえな…そういえば。俺をさくっと殺してお前を奪取する…でいいはずなのに。遊びが過ぎてる気はするな』)
        ……(そう言われれば、否定する根拠は無い。隠しおおせないのかもしれないが)
        人を助けるだけの人間が、感謝されるだけで終わらないってのは…サリサ、あんたの思い出か!?
        (これはかわしきれない。咄嗟に後方に飛びずさるも、矢が腕や足に掠り、裂傷を生んでいく。その最中で…剣のトリガーを引いた)
        『風の弾丸。フルリロード…行けるわよ』(魔剣の準備が整った) -- レオン 2011-10-18 (火) 23:33:36
  • さあ、どうかしら?感謝されるだけマシかもしれないわ(ふっと口元を歪める、それは反撃の予兆に対して愉悦が現れたものか)
    そう言葉で従わせられないのなら残るは力、人を捨てる覚悟がどの程度のものか私に見せて御覧なさい
    (右手の鎌を一凪、新たに実体化した刃を盾にまっすぐレオンに向かっていく、狙うはその首) -- サリサ? 2011-10-25 (火) 09:09:14
  • 感謝されるだけか。そうだな、感謝はいいもんだ……
    ああ。覚悟を見せる、お前も助けてやれればよかったんだが。そうできないと、それでも往くと決めさせて貰った覚悟で!
    そろそろ本物を拝ませて貰うぜサリサ…!(迫り来るサリサを見据え、魔剣のトリガーを弾きながら地面に突き立てた)
    竜巻の記憶を思い出せ…!
    (レオンを中心に触れるモノを吹き飛ばし、斬り裂く力すら得た暴風が広範囲に吹き荒れる!) -- レオン 2011-10-25 (火) 21:19:52
  • 助ける?ふふ、助ける、ね……(自嘲の笑み、そして怒りにも似た視線がレオンを射抜き)
    それを信じ、報われると思ったときに裏切られる思い、わかる?出来もしないことを軽々しく口にしないで……!
    (目の前にはカマイタチを伴う暴風の壁、しかしそれすら意に介さず真っ直ぐに、そして風に吹き消されサリサの姿が掻き消える)
    (狙いは台風の目レオンの頭上、疾駆する銀の刃光は真っ直ぐに真下へ) -- サリサ? 2011-10-25 (火) 22:03:24
  • …悪かったな。だが、初めて感情見せたじゃないか
    (それは助けられたい事の裏返しではないのかと。きっと裏切られる痛みは信じた事への対価だから)
    ああ、ちゃんと踏み躙って行かなきゃいけない気持ちがあるって確認出来た、だから!
    (とうとう来たチャンス、この竜巻の中、無傷で片をつける気なら出現地点は限られていた───真上)
    螺旋の颶風!(ヘリカルテンペスト)
    (竜巻の効果時間が残ったまま。地面から引き抜き様に真上に向けトリガー。銀光を迎え入れ、しかし弾き飛ばす様に圧縮した空気の爆圧弾を放つ…!) -- レオン 2011-10-25 (火) 22:20:59
  • くっ!(頭に血が上りすぎていた、みえみえの誘導と罠、それにみすみす引っかかるとは……!)
    (歯噛みしながらも圧倒的な暴風に耐える、竜巻と同様の魔力を帯びる風はサリサの体に行く筋もの裂傷を刻む)
    (風が吹き散り夜空に乱れた金の髪が舞った、しかし重力に引かれるはずの体はその場で足を止める)
    なかなか出来るのね、いいわなら……これでどうかしら!(横凪の一閃、届くはずもないその一撃だがレオンの周囲に軋みを感じるはずだ) -- サリサ? 2011-10-25 (火) 22:43:11
  • …あれに耐えきるかよ…!(仕留めるとはいかないまでも、カウンターでかなりのダメージを与えられると睨んだのだが。得られた成果は2つと言った所か)
    (空中で止まる。その事自体は今更驚くに値しない…だが)…止まった…『レオン、空間が裂ける!』
    やってくれる…!(魔剣はあれには耐性がある。だがこの身は喰らえば綺麗に切断されるだけだ)
    ……(周囲が閉ざされ切断される前に気を体に充溢させ…)ッ!
    (範囲から逃れようと飛びずさる。トリガーを引き再度弾丸を装填。狙う一時…サリサの攻撃の瞬間を今度こそ捉える為に) -- レオン 2011-10-25 (火) 23:00:16
  • (その様子を見るサリサがほくそ笑む、さすがにあれを防げるだけの手段は持っていないらしいと)
    ふふ、魔法少女には再生の力があるの、ヒメカもそうだったのではなかったかしら?(ぶんと鎌を振り上げる)
    でも貴方は一撃もらえばおしまい、どこまで避けられるか見ものよね(手首を翻し闇雲に放たれる空間断絶)
    (反撃の隙を与えぬよう何度も何度も小さく小さく、避ける方向を誘導し必殺の地へ押し込める意図は明白だ) -- サリサ? 2011-10-25 (火) 23:13:07
  • …そういえばそうだったな、多少の傷は治るんだっけか…(押し込められる。押し込められる)
    (回避地点を誘導されていく…途中で、おもむろに止まり。目を閉じる)
    (目で、サリサの動作を追っても逃げ切れない。ならば…気を通じて世界と繋がる。武芸者としての境地で)
    (視覚以外が冴えわたる。攻撃の意図が見える。相手が動くより「前」に。)
    (目を見開いて飛びだした。サリサが意図を持って「置く」攻撃を先読みして避けていく)
    ここまで避けたぞ。ランダムに全て吹き飛ばせばお前の勝ちだったのにな…!(屈折していく隙間を蛇の様に抜けてサリサの前に躍り出る、己にも。しかし相手も必殺の技を放てるであろう間合い) -- レオン 2011-10-25 (火) 23:29:36
  • (すべてを避け前に躍り出るレオン、しかしそれでも余裕の表情は崩れない)
    魔法少女といってもそれほど万能ではないのよ?いくら大きな力を持つとはいえ、それを取り出す口が小さければ小出しにするしかないもの
    (それは今放ってきたこれの事か、避けたはずの空間断絶がギシリと音を立て)いわゆる布石(レオンの四方八方を囲うように回転し始める)
    貴方こそその一撃を放たなかったのは何故?、もしかしたら私とヒメカの魂を分断できたかもしれなかったのにね……(唇に指を当て)
    千切れなさい……!神威狩り(カムイガリ)(渦巻く断層があらゆる方向から同時に迫る) -- サリサ? 2011-10-25 (火) 23:43:24
  • 蛇口の限界か。それくらいじゃないと…きっと神様にでもなっちまうんだろうさ。お前達が少女でよかった
    (四方から迫る死の気配に、対抗すべく力を放つ。風の弾丸を、竜巻を出せる量を全て解放。空気を圧縮し、圧縮し、圧縮し…)
    (魔剣を、超高音のプラズマが纏った。あるだけで眩く輝くそれに更に…白い輝きが加わる剣先から伸びるそれは、世界を罅割れさせる剣光だ)
    迅雷の真閃!!(イグナストライク・フルパワー!!)
    (全身で回転するように振り回される10mを超える剣光は、プラズマがサリサを捉える軌道に、そして白い光が空間裂断を相殺する…!) -- レオン 2011-10-26 (水) 00:20:39
  • 神、そうね、人の認識の外に居る、あるいは在る、それ故に理解が及ばない力や存在(迫る剣光はまるで陽光、それに対抗すべく闇夜の如き障壁が生成される)
    そんな力を与えられた少女が縋るのは稚拙な自分のための正義、つまりは願い、薄皮の如きそれで受け止めろと言うのが土台無理なのよ
    (光と闇が拮抗する、ぎり、と歯を食いしばるサリサ、果たしてそれは外なる物と内なる物どちらに対してか、あるいは両方か)
    (吹き散る夜の衣を修復しながらレオンの剣の軌道を逸らす、全てまともに受ける必要はない、地面に押し付けられながらも右方向へとその刃をいなし……)
    く…っ(それは逆に全てを受け切る前に力の蓄えが底を付くかもしれぬと言う事、いくら無限に湧き出る水と言え、水槽にそれ以上の穴が開いていた場合どうなるか)
    (ここに至り無駄に力を消費した事を後悔する、サリサをサリサたらしめている魂を抑える力まで使いきってしまっては……!) -- サリサ? 2011-10-31 (月) 11:11:32
  • いるのが分かってんのに話が通じないってのは…めんどくさい話だよな…!(神の話か、目の前にいる者の事か)
    それで耐えきれないのは一人きりで戦うからだろうが!
    (サリサが歯を食い縛る音が聞こえる。余裕を奪えてきた証拠か、だが…まだ、もう一歩足りない)
    ……チッ!(プラズマを纏ったまま、エネルギを放出し続ける魔剣が逸らされた。逆らうな、強引に振り戻せば逃げられるか、討たれる。それくらいの技は余裕でこなす相手だ)
    (右に逸らされた剣と共に回る、流された方向に体を回せばそれは隙を消す剣舞に変わった)
    瞬雷の双刃!!(ライトニングジェミニ!!)
    (駄目押しとばかりに、己の発する力を維持したままの二撃目が迸る!) -- レオン 2011-11-02 (水) 20:50:07
  • 信頼して裏切られるくらいなら最初から一人の方がいいのではなくて?そうと割り切っておけば……(右手に黒い盾、左手には銀閃を走らせる大鎌を携え)
    私も……!(黒き障壁でプラズマの刃を滑らせながら前へ、狙うはましろ、これほどの大技防御に残す手はないと確信し、そしてサリサの鎌は宙を舞い消える)
    (隙を見せぬレオンの連撃、白と黒は拮抗し合うもそれは瞬きの間、プラズマは闇を侵食し飲み込み、その瞬間何かが弾けるように爆発した)
    (真昼より明るい光とそれを遮る物の影、二色に支配された世界はやがて色合いを取り戻す、そこには未だに一人の少女が立っていた)
    ……(しかしその目はレオンを捉えていない、ガクリと力なく膝が折れ、支えを失ったようにその場に崩れ落ちるサリサ、その姿は闇に融けるかのように崩れ風に舞う) -- サリサ? 2011-11-04 (金) 11:36:29
  • 俺より長生きしてそうなのに…その達観は子供っぽすぎやしかないかね
    (敵を捉えた、感触ではない感触を感じながら最後に聞いた言葉にそう返した)
    ……っと(思わず、崩れ落ちたサリサを支えそうになり…しかし、その手はすりぬけた)
    ……これでヒメカの魂が取り戻せるのか……?(敵は倒した、が肝心な物が手に入ったわけでもなく…) -- レオン 2011-11-04 (金) 23:08:56
  • たぶんね(ひょっこりと顔を出す気配を漂わせながらましろが言う)確証はないけど……ん?

    (不意に世界が暗くなったと感じるだろう、天を見上げれば星々の瞬きが黒い何かに遮られ)
    (辺りの風景もまたまるで黒い霧に覆われるようにぼやけ薄らぎ、赤と黒を口調とした世界に侵食されていく)
    (結界、そう思い当たるのはさほど難しくはない、そしてその中央、サリサが消えた場所に巨大なナニか)
    オオオオオオオオオ……(声とも叫びとも取れない不気味な音を放つそれば、言うなれば腐り崩れる人影)
    (ぼろぼろと闇の断片を零しながら輪郭のはっきりしない体を揺らし、瞳のない真っ黒な眼窩にてレオンを見つめる)

    魔女、か……(そう呟くはましろ、憐憫の情も焦りも恐怖もない淡々とした声、襲って来ないのが分かっていたのだろうか、程なくして魔女も結界も陽炎のように掻き消える)
    きっとあの魔女はヒメカのところへ向かう、その後を追えばいいけど……レオンには見えないんだね、いいさ僕が指示を出すから -- 2011-11-04 (金) 23:28:52
  • おいおい、一番大事な所だぞ。しっかりしてく……(出てきたましろに文句を言おうとした所で…周囲が暗くなる)
    ……!? 『……結界……?』(魔剣の声が状況をおぼろげながらにも認知し)
    ……!(剣を構え直す。見つめられるおぞましさからか警戒心は最大限に、これは……これが……)
    サリサだったもの…魔女……ってあれ?(消えた。こちらにはなにもなく…少なくともましろは狙われるのかと思ったのだが)
    ……ああ、悪いけど追えそうにないな。道案内引き続き頼むぜ(気は抜けない、疲労も多いがまだ動けなくなるほどでもない。異様に冷静なましろの道案内に従い進むしかないと判断した) -- レオン 2011-11-04 (金) 23:38:55
  • (歩いて、社に向う)
    (道中はもっと緊張するかと思ったがそれほど緊張しなかった)
    (ちなもひなもレオンもましろもいてくれるおかげかもしれない)
    ここだって、証拠があるわけじゃないけど…なんでだろう、私はここにヒメカの身体が在るって、そんな気がする
    (鳥居を見上げ、ぽつり) -- みう 2011-09-28 (水) 22:27:20
    • (相変わらず眠っているひなを抱きかかえみうの後を歩く)
      ええ…そうね……。 そんなことする物好きが、あいつ以外にいるなんて考えたくもないわ………
      (想像以上に落ち着いているみうの様子に少しだけ安堵し、そしてこれから始まるであろう戦いに小さく溜息をついた) -- ちな 2011-09-28 (水) 22:28:33
      • (みう達から遅れる事しばし。必要なアイテムだけ懐に納めた軽装で走って追いかける)
        …地理をちゃんと覚えておかないとな…ここなんだな?(みう達に追いついた) -- レオン 2011-09-28 (水) 22:47:49
      • (そのレオンの頭からひょっこり顔を出すましろ)追いついた追いついた、みう達はあっという間に走っていくんだから、途中で分断されたりしたら危ないじゃないか
        まぁともかくここまではたどり着いたね、瘴気が濃いしいつ何が出て来てもおかしくない、十分気をつけなくちゃ -- ましろ 2011-09-28 (水) 22:51:01
      • (社に近づくにつれて街の灯りが遠ざかり、闇が深くなっていった。闇は蔵瀬の社を抱く山に近づく程に深くなる)
        (麓にある大鳥居は傾き、社へと登る長い石段は途中から崩れ倒木が覆いかぶさって崖のようだ。)
        (暗く、虫の気配もなく風さえも死に絶えたように無音。ほんの少し前まで、ここに立派な社が建っていたなど信じがたい有様だ。) -- 2011-09-28 (水) 23:02:27
      • ええ、気をつけてくださいね。今はとっても暗いので。誰かさん達のおかげで灯りを点けるのも一苦労です。
        (黒い剣を両手で抱えて傾いだ鳥居の横に、あきらが立っていた。) -- あきら 2011-09-28 (水) 23:02:34
      • (ここはいつの間にこんなに荒れたのか もしかしてちなとひながちょっかいを出したと言ったがそのせいで…?)
        …………(急に声を掛けられてももう驚かない) よくわからないけど、ヒメカの体…さらったのはあなた? -- みう 2011-09-28 (水) 23:08:40
      • どうせなら完全に壊しておきたかったわ……(此方も驚かず、ただ灯りの代わりになる結晶をみうに持たせ、レオンの方にも投げた)
        念のため…。 必要なかったら、邪魔になったら、割れば消えるわ… -- ちな 2011-09-28 (水) 23:10:01
      • 事前に戦闘でもあったのか…(今まで見てきた光景の感想だ。そして無音…不吉さを感じる)
        お前みうの方に行くかと思ったらこっちなのな…(頭の上のましろ。見えないが声をかけつつ)
        …!(いつの間にかいた巫女の姿に、半歩引いて向き直る、片手で結晶をキャッチし)サンキュー…(みうが聞きたい事は発言してくれたため、推移を見守りつつ周囲に気を配る事にする) -- レオン 2011-09-28 (水) 23:14:28
      • ボクも話に聞いてただけだけどね、ちなとひなが奇襲を仕掛けたらしいんだ、その間ボクがみうを預かってたってわけさ(レオンにごにょごにょ)
        まぁ色々と思うところがあってね、きっとこっちの方が都合がいい、おっと……出てきたね邪なる神の僕、キミがヒメカの体を浚ったのかい? -- ましろ 2011-09-28 (水) 23:19:20
      • あはぁっ迷いもせずに疑われると、ちょっと悲しいですねぇ。ボクが犯人なのでしょうがないんですけどね?
        よかったですね、ヒメカさんの居場所がわかって。ちょっとは安心しました?・・・でも、分かってるでしょう。
        ボクからは何も取り返せないし、奪えないのですよ。ふっふふ・・・ワケはそこのかわいい子が一番しってますね。
        今ここには・・・ボクの願いをかなえてくれる神様しか居ないんだから!
        -- あきら 2011-09-28 (水) 23:30:04
      • (あきらが黒い剣を横なぎに払う。硬質な金属音が鳴り響いた。)
        (辺りが急に明るく輝き始める。木々の梢の緑まではっきりと見て取れる。石段が濃緑に輝いていた。空を覆うのは銀河の中心に投げ込まれような無数の星々、渦巻くあるいはたゆたう銀河。)
        (異様な景色であった。周囲は夜に閉ざされたままなのに、どこまでも遠くがはっきりと見える。)
        (整然と並んだ輝く緑の石段の先に稲穂色に輝く社の屋根がある。その背後に満天の銀河の中へ真っ直ぐと聳える巨大な扉の影があった。) -- 2011-09-28 (水) 23:30:14
      • 何がいても、私は諦めない ヒメカを返して!
        今度は絶対に負けない………!!(ふと目に映った扉 目の片隅に見えただけなのに吐き気がする)
        (一度首を振り、変身のペンダントを握って変身) -- みう 2011-09-28 (水) 23:38:52
      • だ、そうよ…。 私やひなの力は届かないようだけれど……みうの力は、どうかしらね…? -- ちな 2011-09-28 (水) 23:40:51
      • なるほど。俺からエーテル持って行ったのはこれのためか…派手にやるわけだ(ましろの言葉に小さい声で応えつつ)
        …ヒメカはここにいると。じゃあどうあっても返して貰う…!?(あきらが剣を剣を払うと同時に起きた変化に瞠目。咄嗟に右手に魔剣を呼び出すが…)
        『…あれは…扉…!?』……しかも異世界行きじゃないのかあれ………づっ!?
        (見えた巨大な扉の影に、世界移動に特化した存在と化したレオンが強く反応した。そして、マトモに扉を感知してしまったが故の強烈な頭痛) -- レオン 2011-09-28 (水) 23:44:37
      • その理の範疇で計れないのが魔法少女なんだよね邪なる神の落し子、ボクはただそれを信じて見守るだけ、きっとキミの思い描くようには行かないさ(そう言い放ち扉を見上げる)
        そうかキミはあの扉の本質が分かるんだ、あれだけの高次元の力、まともに浴びれば普通の人間は良くて発狂だ、いま立ち向かえるのはみうしか居ない…… -- ましろ 2011-09-28 (水) 23:52:24
      • あはっそういうの好きですよ。願いがある限り何度でも繰り返す、繰り返さざるを得ない。生きてる限り、心が続いていく限り。この世界に内に秘めた渦巻く奔流のような声を上げたいと願う。
        少女が恋をするように、少年が拳を握るように・・・まるで呪い、ほとんど全てがもっと大きな濁流に飲まれていくのに、わずかな例外さえもいずれは収束していくのに。
        それでもなお・・・いいや、そうだからこそ・・・あはっ!ボクは本当にそういうの大好きですよ。だってね・・・聞かれる者なく消えていった叫びが、心からあふれ出した渦巻くドロドロのすべてが!
        お前達の垂れ流すなにもかもの掃き溜めが!ボクなんだ!ボクらなんだ!
        (渦巻く銀河の星空に向けるようにあきらが叫んだ。黒い剣が振り下ろされる。すさまじい速度と切っ先を遥かに越えてのびる破壊が濃緑石の石段と鳥居を割ってみう達の元へ伸びた。) -- あきら 2011-09-29 (木) 00:16:32
      • 希望は呪いなんかじゃ、ない!
        それに…掃き溜めなんて、それがあきらだなんて…… っ!!
        (分断されたのは石段や鳥居だけではない 会話もまた続けられなかった)
        (受けるようなまねはせず、飛び退いて避ける 逃れられなかったスカートの切れ端が足元に落ちた) -- みう 2011-09-29 (木) 00:25:18
      • 相変わらず要領を得ないわね……(ぼやき、みうと同じ方へ) -- ちな 2011-09-29 (木) 00:26:08
      • ぐっ…がっ…!(頭に釘を刺された、というのも生易しい痛みに歯を食い縛り…歯を噛み砕く激痛でようやく、僅かに自制を取り戻す)
        発狂どころじゃねえ。あんなもん完全に開いて繋がったら皆狂い死んじまうぞ…! みうは…!?
        『…高次の存在を呼び出して一体、何を…自分は滅びずに制御できるとでも…。来るわよ!』
        お前はその、叶わなかった願いの集合体だってのか!? そいつは一体……ちっ。吹っ飛ばされるなよましろ!(みうと同じ判断をしたのか。その場から大きく跳躍して回避する)
        (しかし咄嗟に飛んだ先はみう達と真逆の方向…) -- レオン 2011-09-29 (木) 00:31:05
      • だからこそ扉に鍵をかけていたんだ、それを開いて何をしようとしているのかは分からないけどね、ただそれにみうやヒメカが利用されたと言うこと(避けるレオンにしがみつきながら)
        むしろ滅びこそが目的かもしれない、まるで遊んでるかのように魔法少女に固執したのをボクは知ってるんだ、まるで鍛えるようにね
        つまり今にキミはノーマークと言うことだよ(ぺちん) -- ましろ 2011-09-29 (木) 00:39:21
      • あははははっ!はぁぁ・・・溜めに溜めおいて吐き出す快感っていうのは最高ですね。何もかも台無しになってもいいと思えるくらい夢中になってしまう・・・
        壊れてしまえ・・・爆ぜてしまえ・・・朽ちてしまえ・・・もう、なにもかも・・・どうでもいい。くっく・・・(今まで穏やかな笑顔以外誰にも見せたことのなかった、あきらがゆがんだ、歪な笑いを漏らした。吐き出す吐息がちろちろと炎のように燃えた。)
        (正気ではない、彼の言うとおり、制御のできない黒い激情の濁流が人の形を成したものが居たとしたらまさにこれがそうであろうという、歪な気配)
        さあ・・・もう一度、あの時のように。ボクを壊して・・・そして壊れてしまえ!
        (みうとちなを追って黒い刃の連激が走る、走る、走る!) -- あきら 2011-09-29 (木) 00:47:30
      • ん? 追撃が来ない…?『みうさん達とは大分離れてしまったけど…そのようね』
        …鍵をかけて封印していた物を、何もかも滅ぼす為に開ける…か。しかも魔法少女を利用…?
        …詳しく考えてるとまた頭痛くなりそうだ。あの扉の鍵と関連してるのかもしれないが…ん? ああ…(ノーマークという言葉に追撃がない事が結びついた)
        加勢するより、別行動でヒメカの体の確保から行かせて貰うか…みう、そっちは頼んだぞ…!
        (祈る様に呟き、その場を抜け出した。目指すは救おうと目指し続けてきた人の下) -- レオン 2011-09-29 (木) 01:05:43
  • (夜の帳が下りる頃、一人の少女が神社にたどり着く。形相は険しく、思いつめた顔をしている)
    ・・・ここね。ヘンな空気・・・。それにあれ・・・なんなんだろう。(異界の扉を目にし、心が震える。しかし、今は臆してるときではない。)
    ・・・いるんでしょ・・・出てきなさい!(声を張り上げ、呼ぶ。おそらくはここにいるであろう、一人の人間を) -- キャロット 2011-08-29 (月) 21:17:22
    • (社をいただく山の森は暗くしずまりかえっている。夜鳥の気配も虫の鳴き声もしない。周囲に灯りはまったくない。)
      目の前にいるじゃないですか?
      (いつの間にか、途中から崩壊した参道の石段の上に立って、キャロットを見下ろす少女の巫女が居た。)
      (まとった白装束がぼんやり光っているように闇の中に浮いている。) -- あきら 2011-08-29 (月) 21:31:39
      • ・・・!(油断していたつもりはなかった。が、唐突に現れた巫女に、僅かながらに恐怖を抱く)
        ・・・あなたが、あきら・・・だっけ?初対面といえば初対面なのかな?そんなことはどうでもいいけど。
        ・・・ヒメちゃんやみうちゃんを傷つけたり、フィルちゃんにひどいことをしたのも、あなたね?(あきらを睨みつける。その形相は普段のキャロットとはまったく違う、憤怒の形相だった) -- キャロット 2011-08-29 (月) 21:36:32
      • いいえ、違いますよ?
        (怒りを露にするキャロットにいたずらっぽく小首をかしげて笑いかけるあきら。) -- あきら 2011-08-29 (月) 21:44:13
      • はい、そうですか。なんて済むと思います?
        済むわけないだろうかのどチクショウが!(手のひらに集中した魔力の塊が高速で撃ち出され、あきらの顔面間がけて飛んでいく) -- キャロット 2011-08-29 (月) 21:46:54
      • (白装束の袖が翻る、さっとあきらの右手が上へ振り上げられた。その手に、生えて来たかのように、夜闇にも馴染めない異質な黒色をした剣が握られていた。)
        そうですか、ではどうしたらいいでしょう。あなたは何を望んでここへ来たのですか?
        (真っ二つに切り裂いた塊が蛍火のようにちりぢりとなって、淡くほどけていく。ゆっくりと下げられる黒い剣の切っ先が音もなく石段を切り裂いて沈む。)) -- あきら 2011-08-29 (月) 22:06:09
      • そうね、なにを望むか・・・その答えはとてもシンプルですね。(魔力弾を潰されても、眉ひとつ動かさず、気丈に振舞う)
        簡単に言えば・・・いっぺんぶん殴ってやりに着た、ってところかな?
        ・・・私の友達を傷つけるなんて、絶対許さない・・・だから・・・!(そう呟いて、あきらのほうへ走っていく。遠距離がダメなら肉弾戦だ) -- キャロット 2011-08-29 (月) 22:11:21
      • (駆け出したキャロットの肌に伝わる空気の感触が、参道と森の崩壊が激しい部分に踏み込んだ瞬間がらりと変わる。)
        (それは暗いタール沼の中にでも放り込まれたような感触かもしれない。あるいは極夜の南極点に放り出されたような寒気かもしれない。)
        (あきらは相変わらず、崩れた石段の上に立ち、構えるでもなく剣を携えたまま立っている。口元に浮かべる笑みだけが意地悪く強まる) -- あきら 2011-08-29 (月) 22:20:24
      • ・・・!?(なに・・・これ?おかしい・・・何かの魔術・・・?)
        ・・・なにをした・・・のっ!(キッとにらみつけるが、先ほどまでの威勢は衰えている) -- キャロット 2011-08-29 (月) 22:27:13
      • ふふん、何もしてませんよ?あなたが勝手に飛び込んできただけです。イタズラが過ぎる猫さんのせいで、ボクは今自由に外にでることも適わない身なのですから。
        (石段の上に腰を下ろして、両手にあごをのっけながら、小馬鹿にしたような笑い飛ばした。)
        ええ、そうですよ、ボクは何もしていません。ヒメカさんもみうさんも、フィルも・・・みんな自分で望んで、望んだ故に恐れを抱いて・・・自分で絶望の芽を育てていただけの話です、ボクはそのつぼみからおちた滴を集めていただけ・・・。
        みぃんな自業自得ですよ・・・もちろん・・・あなたもですよ、キャロットさん? -- あきら 2011-08-29 (月) 22:34:18
      • 自業自得・・・ですって?ふざけないで!あなたが何もしてない?そんなの信じられると思うの!?
        自業自得だなんて・・・望むことが悪い、なんて・・・!そんなの絶対おかしい!(かたくなにあきらの言葉を否定する。そうしなければ、何かが、壊れる) -- キャロット 2011-08-29 (月) 22:38:46
      • あはぁー認めたくないのなら・・・いつものアナタのようにぶっ飛ばしてしまえばいいじゃないですか?ほら、ボクをブン殴りに来たのでしょう
        (笑いながら両手を広げてみせる。)
        ボクに近づくことが怖いですか?ボクにいじめられてしまうのが怖いですか?おかしいですねぇ、いつものアナタはそんなじゃないのに・・・それとも・・・
        本当のきゃろっとちゃんはそっちの方なのですか?(不意にキャロットのすぐ側でぺたりっと石段を素足が踏む音がする。ふわりと巫女装束に風を孕ませたあきらが、キャロットの瞳を覗き込んでいた。) -- あきら 2011-08-29 (月) 22:54:13
      • くっ・・・馬鹿に・・・してっ・・・!(無様にもがいて、あきらに飛び掛ろうとするも、ほとんどその場から動けず)
        あんたなんか・・・ぜんぜん、こわく、ないんだから・・・!(それでも目はまだあきらめない。が、ふと近づいたあきらの瞳に吸い込まれるように、目から輝きは失せ始め)
        本当の・・・そんなのは、今ここに・・・いる私が・・・あ、ああ、あああああ!(頭を抱えてうずくまる。思考と記憶の混乱。封じていたはずの過去が、唐突によみがえる。) -- キャロット 2011-08-31 (水) 20:29:24
      • よく思い出してください、いや、どんなに嫌がっても思い出させますよ。あなたが得た奇跡とボクが囁く呪いはどちらも極限は同じものですから。
        (あきらが頭を抱えるキャロットから離れて、濃緑色に灯りはじめた石段に素足を乗せて登っていく。ゆっくりと振り返える、おだやかな笑顔、藍に灯る黒い瞳が細く開いている。)
        あなたが無かったことにした心のかけら、ドロドロの色達・・・どこへ消えてしまったと思っていたんですか?
        消えなんてしませんよ、堆積して澱沈んで、目につかない場所に押しのけられるだけです。
        忘れさせやしませんよ・・・都合の悪い事、全部押し付けられたモノたちの怨嗟。どこかの知らない誰かに代償を押し付けるあなた達を含めたすべての人に、忘れさせやしませんよ・・・ -- あきら 2011-09-02 (金) 01:15:41
      • 無償の奇跡なんてあるわけがない、いいや、それを受け入れたとして、自分の選択と世界の行く末が等価値であるという無意識の傲慢。
        救いがたいですよ、そんなモノが・・・『この世界には自分の絶望を止めてくれる、何かが居る』だなんて妄想を生み出した。そんな都合のいい神様なんて、居るわけないでしょう。
        自分の心すら救えないのに、誰かを助けたいだなんて、矛盾・・・誰がかなえてくれるのですか?そんな願い、誰も聞いてやしませんよ。隠しも覆いもせずに言ってあげます。
        無力で無能でちっぽけで何も持たないあなたは・・・あのときに溺れ死んでしまえばよかったのですよ。 -- あきら 2011-09-02 (金) 04:37:24
      • やめて・・・やめて!やめて!(あきらの言葉をさえぎるように、のた打ち回る)
        ・・・わたしはわるくない・・・!何もしてないのに、何で・・・私ばかり!(揺り返される過去。惨めな自分。捨て去った自分。そんな自分が、暗い川に身を沈めながら、恨めしそうに見ている。)
        いや・・・いやぁ・・・わたし・・・わたしは・・・(最後は言葉にならず、ただただ、嗚咽しかない。) -- キャロット 2011-09-05 (月) 21:24:08
      • ダダッ!(そんなキャロットをかばうように、彼女のマスコット・・・ゴリさんが立ちふさがる)
        ・・・。(物言わぬゴリラは、あきらを睨みつけたあと。)
        ・・・!(野獣のごとく、飛び掛ってきた。) -- キャロット 2011-09-05 (月) 21:25:55
      • こんなこと言うといかにも悪者っぽくてバカみたいなんですけど・・・ヒメカさんやみうさんに比べて、なんて壊し甲斐の無い人なんでしょう。あはぁっ最初から壊れてる子なんて、こんなもんですかね?
        (キャロットを守るように現れた巨猿、その彫りが深い眼窩の置くで怒りに燃えるような瞳を、あきらは柔らかく目元を細めて見返す。)
        (一気に石段を飛び上がるゴリラの巨体とあきらの間に突如巨大な黒犬が割って入った。筋肉の山のような巨体の猛突進を低く身構えて、真正面から頭突きでガチあうその黒犬も同じくらい巨大だった。)
        (ぶつかりあう二匹の黒い獣。いままで灯りの一つも無かったのに、参道の石段が濃緑石色に淡く輝き、渦巻く銀河の星明りが森の中を妖しく黒々と照らしていた。見上げればあきらの背後、石段の遥か先には極彩色に輝く社がそびえている。) -- あきら 2011-09-05 (月) 22:35:27
      • (荒れ狂う二頭の獣。ゴリラの腕が黒犬の顎を砕かんと振るわれ、黒犬はそれを噛み千切らんと顎を開く。)
        (にらみ合い、牽制しながらもだんだんと社のほうへ二頭は動く。)
        わたし・・・わたしはあのとき・・・しんだはずだった・・でも・・・でも・・・!(過去の記憶と現在の記憶、その二つが交じり合い、虚ろな言葉を呟き続ける。まるで壊れた人形のように。)
        あ・・・ゴリさん・・・ゴリさんどっかいっちゃやだよ・・・私を・・・私をひとりに・・・しないで・・・。(ふらふらと、二頭の後を追う。焦点の合わない目で、うわごとを呟きながら、社の奥へ。) -- キャロット 2011-09-05 (月) 23:34:25

      • (二つの獣の巨体が檻の中でもつれ合うように神社の境内へ転がりこんだ。巨木をゆっくりへし折るような音を立てて鳥居が横倒しになった。)
        (あきらが鏡面ように輝く朱色の欄干に登った。突き出した左手でまっすぐ黒い剣を立てる。剣の形が変わる、歪なタールのように粘着質に形を崩しながら、大弓の形へと。)
        やっぱりお前にはそういう姿のがあってるよ、番犬じゃなくて猟犬だもんね
        (あきらが自分よりも巨大な弓を軽々と引き絞る。何者にも馴染めない異質な黒い鏃が黒犬とにらみ合うゴリラに狙いを定めた。) -- あきら 2011-09-06 (火) 20:52:18
      • 待って・・・私を・・・私をおいていかないで・・・(おぼつかない足取り、うつろな目でゴリさんの後を追う。)
        (一方、黒い犬とのにらみ合いをしていたゴリラは動けずにいた。)
        (この相手は強い。だが負けるわけには行かない。彼の存在意義は主人を護ること。)
        (相手もうかつには攻めてこないだろう。次に動くときが、雌雄を決するときだ) -- キャロット 2011-09-06 (火) 21:10:14
      • (狙い定められても動かないゴリラをみて、矢を番えたあきらの口元がにぃっとつりあがった。)
        コロマル
        (燃え盛る炎色の瞳でゴリさんを睨んでいた黒犬が不意に視線をそらす。駈けた、極彩色に輝く境内のなかで黒い塊が風の尾を引く。)
        (よろめくキャロットを食いちぎろうと、巨大な顎が跳ね上る仕掛け罠のように開く。) -- あきら 2011-09-06 (火) 21:29:21
      • (ふらふらと、二匹がにらみ合う真ん中へ。そして気づいたときには遅かった。)
        ひっ・・・(恐怖で悲鳴も上げられず、自らに迫る顎をただ見つめるだけの少女。地面へへたり込み、間近に匂う死の香りを嗅いでいた。)
        (そこへ割って入る、黒い影。主を護らんと、その大顎を腕で押さえつけるゴリラ。) -- キャロット 2011-09-11 (日) 19:13:00
      • (巨大な黒犬の牙が、針金のような毛皮に鎧われた太い腕に食い込む。巨獣が二匹組み合ったまま膠着する。)
        キャロットちゃーん、いいこと教えてあげますよ。心の堰を切って流れ出てしまった感情、理性の手綱を放れたウズマクドロドロ・・・そういうもの総てがボクの力なんですよ。
        (あきらの指が引き絞られた弦をさらに引いた。黒い大弓に纏いつく空気が張り詰めながら粘度を増していく。)
        心の器の主として振舞ってみなさいな。絶望に肺腑まで犯されながらも希望を手放さずに立ち上がって見せてくださいよ。物語の英雄のようにね、そうすればボクなんて何も怖くはない、ただの子供ですよ?
        まぁ・・・それができないから、あなたなんですけどね(楽しそうな無邪気な笑顔であきらが弦から手を放した。硬質な金属音が響き渡る。黒い矢がまっすぐゴリラめがけて飛ぶ。) -- あきら 2011-09-11 (日) 20:18:25
      • ゴリさん・・・!(目線の先には雄々しく立つ使い魔。一瞬だけ、キャロットの目に光が戻る。)
        (片時も彼女から離れず、護ってきた存在。だからこそ―――)
        ずぶり
        (あきらの矢が刺さった瞬間、ゴリさんは一瞬だけキャロットの方を向き、そして)
        バシュウゥ!(光となって弾け、消えていった。)
        うそ、嘘よ・・・ゴリさん・・・ゴリさぁーーーーん!(あきらの言葉も耳に届かず、再度の慟哭。錯乱し髪を振り乱して泣き喚く) -- キャロット 2011-09-11 (日) 20:40:38
      • (キャロットの上げた悲痛な叫びに誘われるように、重たい地響きが響いた。巨大な岩が引きずられるような音。社の背後に遥かそびえる扉がわずかに揺れた。)
        泣いてる暇なんてあるんですかぁ?大事なお友達を守るんでしょう?早くしないと何もかもその手をすり抜けていきますよ。
        (拝殿の御簾が上げられる、その奥に座して眠り続けるヒメカを膝に抱いた赤い着物の少女が居た。)
        (あきらと同じ顔のあきらよりやや背の高い少女、その背の倍以上も長い黒髪が鏡面のような板間に流れていた。少女は優しい藍色の瞳を細めて、ヒメカの髪を手櫛で撫でている。)
        ここにいる、ヒメカさんも、すぐ側まできているフィルも・・・みうさんも
        (巨大な黒犬があきら達とキャロットの間に立ちふさがる。)
        ほら、泣き虫のキャロットちゃん、急いで。でないと・・・あなたはまた一人ぼっち・・・あはっ -- あきら 2011-09-11 (日) 21:04:07
  •  
  •  
  • (さかっさかっと、爪で皮膚を掻く音がする。常人には踏み込めぬ領域内、おぞましいほどに煌びやかに輝く蔵瀬神社の朱塗りの濡れ縁に座して、あきらが指を掻いていた。) -- あきら 2011-07-29 (金) 07:56:18
    • 痛い・・・それにすごく痒い。引っかき傷は治りが遅いものだけどさ。
      (がりがりと、右手の指先をかきむしる。細く白い指先が真っ赤に腫上っていた。)
      (黄金と極彩色に光る境内のあちらこちら、白銀色の岩の塊のようなものがごろごろと転がっている。鏡晶結界に閉ざされた時の後遺症だ。)
      触っちゃいけないって、わかってても・・・。まるで皮と肉の下をくすぐられているようで、本当に嫌なんだ。
      (かきむしられる指先の音に湿り気が混ざって、べちゃり、鏡のような朱塗りの縁側の上に肉片が落ちた。)
      ・・・ねぇ、えな、何とかしてよ? -- あきら 2011-07-29 (金) 08:12:20
      • (あきらの傍で、目を閉じて、赤い着物の裾と長い黒髪を床に流して座るえなが居た。えなは目を閉じて薄く微笑んだまま何も答えない。) -- 2011-07-29 (金) 08:15:25
      • そっか
        (爆ぜて、薄黄色い脂肪の粒と白い骨の間に赤黒い滴をたらす指先を、噛みながら、あきらがうなづく)
        しょうがないね
        (口を離すと、あきらの指先は白い花弁のように綺麗にもどっていた。)
        あの子は見た目以外、なんの取り柄もないのだけれど・・・しょうがないね。
        (その白い指をまた、あきらはさかっさかっと掻き始めた。) -- あきら 2011-07-29 (金) 08:23:57

      • (蔵瀬神社に大きな異変があった直後、木々が倒れこみ、石畳はゆがみ、鳥居の傾いた境内に一つ、人影があった。)
        (倒れた木の直撃を受けて、散乱した拝殿の瓦礫をどけながら一人で何かを必死になって探しているメイド服の少女。) -- 2011-07-29 (金) 08:33:23
      • (泣きそうな顔で瓦礫をどけているのはフィルだ。夕暮れの迫る蔵瀬神社の半壊した境内で、たった一人、泥まみれになりながら崩壊を免れた部分から瓦礫をどかしている。)

        (やがて、フィルは拝殿と本殿を閉ざしていた。巨大な鉄扉の前に立った。崩壊した屋根の穴から斜陽が差してさびた鉄扉を安っぽく照らした。)
        (フィルは、その扉をしばらく不安げにみつめて、泥と擦り傷にまみれた手で押した。扉は重い。肘をおしつけて、歯を食いしばりながら全身を擦り付けるように扉を押した。)
        (がりっがりっと石畳を擦りながら扉が開いた。フィルがその中を覗き込む。) -- 2011-07-29 (金) 08:43:59
      • (かつて、厳かに、重厚な威圧感をもって閉ざされていた扉の向こうをおそるおそる覗いて、フィルはそのまま落胆してずるずると膝をついた。)
        (扉の向こうにあったのは、下へ降りる短い石積の階段と・・・崩れた屋根の残骸が散らばる。思いのほか狭い地下牢の跡が安っぽく斜陽に照らされているだけだった。) -- 2011-07-29 (金) 08:48:59
  • ちな「ここ、ね……。」
    ひな「なるほどこれは…神様、か。 これは一介の猫や妖精、ましてや少女になんとかなるような部類にはみえないぞー…っと」
    (猫から人の姿へと変えたひなの隣にちなが立つ)
    (軽口を叩きながらも神社から少し離れた位置に立ち、神社を見据える)
    ひな「それじゃ気付かれる前にやっちゃおう!   増幅  (amplify)! もひとつ  拡張  (extend)!!」
    (唱えて、ちなの肩に手を置いた たったそれだけ それだけでちなの持つ結晶能力は計り知れないほどに増幅……そこそこの力を持つものであれば何者かが何かを仕掛けると感づけるほどまでに膨れ上がった)
    ちな「鈍ってなくて何よりだわ… 実戦久しぶりなのでしょう…?」
    ひな「ちょっと寝てたくらいで鈍らないよ それよりもひよっこのちなこそ失敗しないでよね?」
    ちな「言われなくても…いくわよ…………」
    ちな「「鏡晶結界!!」」ひな
    (神社をすっぽり覆い囲うように結晶が生える 全て鏡面を持つ美しく鋭利なものたち)
    (それらはかつてみうの時間を止めていた封晶結界それを拡張していた鏡面結界の融合した結界を結ぶためのただの布石でしかない)
    (始めに作り出された結晶と、最後に生み出された結晶が触れる…空間が分離される! 上手くいけば、その瞬間に 神社は別空間へと現世から隔離され、時間軸も外れ、閉じた空間として一切此方側に干渉はできない…はずだ そこに流れる時間はなく、出口もないのだから) -- ちなとひな 2011-07-17 (日) 21:43:23
    • (蔵瀬の社を囲う鎮守の森が激しく揺れた。地面からせり出す巨大な結晶に木々がなぎ倒され、太い幹が石畳を激しく叩いた。)
      (結晶はさらに高く高くそびえて行く。大鳥居も社殿の屋根も越して、社そのものを檻のように囲む。)
      (取り囲んだ結晶の柱に、見下ろす境内の景色が幾重にも乱反射して万華鏡のように映った。)

      (同じ時に、街から不安げにこの様子を見ていた者達の間でにわかに騒ぎが起こったが。)
      (渦中の社には誰もいない、逃げだす鳥の一羽、虫の一匹すら居なかった。)
      (ただ、ざわめく倒木の音だけがあり。囲んだ鏡晶がつくる万華鏡の幾何模様モザイクの中)
      (巨大な何者かの姿が擦りガラスを通してみるように浮かんでは消えた。) -- 2011-07-18 (月) 02:57:33
      • (社が結晶に包まれる、透明な氷山に閉じ込められるように。)
        (そして、それと同じ場所にありながら、そこには存在していない、もうひとつの社にも変化が及ぶ。)
        (極彩色に彩られる蔵瀬神社の境内。そこに、あきらが1人立っていた。)

        (濡れた濃緑色の石畳が鳥居の方から銀色に凍って行く。それは極彩色の社の周囲から染みだすように)
        (黄金色の屋根の銅瓦を、鏡のような朱塗りの回廊を、何もかも飲み込こんでいく。)
        (あきらだけを取り残して、周囲を総て凍りつかせていく。) -- 2011-07-18 (月) 03:22:08
      • ちな「結界は結べたようね…… けれど…」
        ひな「これで大人しく終わる訳ないよねー いまんところ静かだけど………ん?」(鏡の中に目を凝らす 何か、大きな黒いものが一瞬映ったように思える)
        ちな「……やはり何かいる…… これだけでは終わらない…。 肝心の巫女を捉えた様子もないし……」
        ひな「結界は正常なんだけどね ……時間さえも自分で作りだせるレベル、かな…
        もう少し追撃して様子を見よう 少しでも反撃の兆しが見えたら…」
        ちな「分かってるわ…。 そのときは、私たちの手には負えない……恐らく魔法少女でなければどうしようもない部類……最悪だわ…。 そうではないことを祈って…次、いくわ…!!」
        (隔離した空間と時間をそれぞれ結晶化し、今度こそ封じるべく力を発揮する)
        (社を取り囲む鏡晶は収まることなく成長し続け…内部を侵食してゆく)
        (その速度は決して早くないが、着実に空間と時間を蝕み、あきらを追い詰める) -- ちなとひな 2011-07-18 (月) 21:27:24
      • (聳え立つ鏡面結晶の列柱が互いの隙間を埋めて、社の立つ山肌から大きく突き出した塊となる。)
        (侵食が進む、その檻の中で揺らめいていた巨大な扉の影も薄らいで見えなくなっていく。)

        (侵食する鏡晶が膨れ上がる中、あきらは拝殿の扉の前に立っていた。いつものように笑ってはいない、ゆらゆらと風にほどけそうな雰囲気なのに、微塵もその姿は揺らぎを感じさせない。)
        (冷たい色の結晶があきらを完全に囲んだ。何もかもが凍りついたよう、あきらもそれに飲まれたのだろうか。確かに前にこうされたときもそうだった。今はそれよりもさらに寒く冷たい。)

        現在(いま)はまやかし、前から来て、後ろへと去っていくものを無限単位に刻んでも、どこにも居ない。
        (あきらが目を開けて、囁いた。まるで無定形の祝詞をあげるようような声で。)
        それでも、とどめたいというのなら、とどめたというのなら・・・それは、内なるものが、そうありたい、思いが。
        とどめている現在(いま)になり、来るもの、過ぎ去るものを塗りつぶしている。
        (誰に聞かせるともなく、澄んだ声を上げた。そうして、笑った。いつものように、僅かに藍が灯る黒い瞳を細めて。)
        (黒い髪と緋袴の裾がゆれた。凍結されたはずの時間の中で、ゆるゆると、あきらの周りにだけ風がそよぐ。) -- あきら 2011-07-18 (月) 23:51:17
      • (扉が薄らぐ 声には出さなかったがこの事実に二人は紛れもなく喜んだ)
        (効果はあったのだ、無駄ではなかったのだという何よりの証拠になりうることだ)
        (だが同時に油断できないこともまた起きた)
        ひな「領域内に振動…音。 祝詞の類…?」
        ちな「ちっ」(舌打ちの一つや二つしたくもなる 一番厄介な相手が、その周囲の空間と共に、無事であると言う事)
        ひな「祝詞なんて益々神様ってところかなー 侵食率は88%越え、どうする?」
        ちな「胸糞悪くなるようなこと言わないで。 それと分かってることを聞かないで。 これ以上続けても無駄よ、出てこられる前にせめて巻き添えでもくらうがいいわ………開封!
        (一斉に罅が走る)
        (甲高い、ガラスが割れるような音が響き渡る)
        (固めた社を、空間を、時間をまとめて粉々に砕く音)
        (各々固く結合していたのに蛍石のように儚く崩れ去る)
        (美しく舞う破片を払いもせずにただ立ったままその様子を見守る………) -- ちなとひな 2011-07-20 (水) 20:18:58
  • (社を飲み込んだ結晶が罅割れる、透き通っていた巨大なガラスの山が縦横に走る皹のせいで白くにごった。)
    (砂山が吹き飛ばされていくように、結晶が光に解けていく、その中に閉じ込めた社ごと・・・。白昼に舞う蛍の大群のように。)

    (なんの前触れもなく粒子の群れが動きを変えた。吹き飛ばされ、あるいは重力に引かれて密度を無くすはずのそれらが、逆に元の場所へと集まりだす。)
    それでも現在はどこにもない、去りゆくものを手放せないだけ。
    それなら放さなくていい、ずっとずっとつかんで、しがみついて・・・。
    (奇妙な現象が起こる、崩壊する破片が巻き戻されるように再び結晶していく。)

    (だが同時に崩壊も止まらない、崩れては戻り、戻っては崩れ・・・)
    ほぉら・・・がんばらないと何もかも無駄になってしまいますよ?それとも猫だけにしっぽを巻いて逃げますか?ふふっ・・・
    (崩壊と再生の渦中に立つあきらが楽しそうに一人つぶやく。)
    (そして黒い大弓を構えた。小柄なあきらの倍ほどもある巨大な弓だ。)
    (欄干の上に上ると、矢を番え、やすやすと大きく引きしぼり、放った。黒い矢がちなとひなめがけて疾走した。) -- あきら 2011-07-20 (水) 21:26:00
  • ひな「尻尾を巻いて逃げるのは犬でしょ? ひなは猫だから、負け犬みたいに吠えない♪」
    (向い来る矢を硬質な音と共に炭素の結晶が弾く 炎には弱いが結合力は強い……美しいカットこそ施されていないが、盾にするのであれば十分だ)
    (生成したのはもちろんちな)
    ちな「帰りましょう………これだけ分かれば十分だわ……」
    (そう、あきらには二人の力は直接的には効果がない)
    (つまりこれ以上相手をするだけ無駄だ)
    (決して手を抜いたわけではない ひなはここ数十年、ちなは生まれてから最も力を振るったと言ってもいいほどの力を解放している)
    (再生しつつある社とあきらに背を向けて 来た道を再び辿る) -- ちなとひな 2011-07-20 (水) 21:48:48
  • (盾に弾かれた矢が破裂して消える。巻き戻しのように進む社の再生速度が速まった。)
    (背を向ける二人にあきらが再び矢を番え・・・軽い音を立てて矢が床に転がった。)
    (弓を引く右手の指が凍りついたようになって震えていた。)
    意外と深くひっかかれちゃいましたね
    (左手で指を包むようにつかむ、それ以上の追撃はしなかった。鏡晶の氷を払いのけ、きらびやかな色彩を取り戻した社殿の中で入っていく。)
    (拝殿の扉が閉じられると、嵐にでもあったかのように荒れた蔵瀬神社の境内があるばかり)) -- あきら 2011-07-20 (水) 22:20:20
  • はぁ・・・っはぁ・・・はぁ・・・ッ!
    (大粒の汗が額から顎へ伝った。あきらは今、蔵瀬神社、本殿の深奥にいる。鉄扉と分厚い石壁で閉ざされた半地下牢の暗闇に荒い息を吐きながら立っていた。) -- あきら 2011-07-13 (水) 04:28:04
    • (地下牢の鉄扉は閉ざされている。高い位置にあった格子窓も今は鉄板で塞がれて・・・。喰らい室内を照らすのはあきらの荒い呼吸に合わせて揺れる、か細い燭台の蝋燭が1つきり。)
      (ぽたり、ぽたりと、顎からおちた汗があきらの足元に落ちた。めりめりと肉が崩れる音がするほど握りしめた黒い剣の柄からは血がぽたりぽたり。) -- 2011-07-13 (水) 04:36:27
      • (蝋燭の炎がつまみ殺されるに消えた。重たい鉄扉が軋みをあげて開いた。その向こう側から、ただ、恐ろしいとしかいいようのない何者かが吹きこむように入りこみ、狭い地下牢の中でぷくりと膨れあきらの顔を舐めた。)
        キンッ 金属的な切断音が暗闇に響いた。キンッ 間髪いれずにまた響く。あきらの持つ黒い帯のような剣が不可視の恐怖を。 キンッ と音がする度に切り刻み。)
        キンッ キンッ キッ キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィイイイイ
        (一撃で何もかも断ち切る斬撃が幾度も。)
        ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィイイイイ
        (狭い地下牢の中を何度も。)
        ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィイイイイイイイイ!!!
        (狂乱するように斬る・刺す・潰す・叩く・突き刺す・砕く・抉る・混ぜる。剣を振るうあきらの体すらも切り刻みながら走り・走り・走り・走り・走り・走り・走り・走り・走り!) -- 2011-07-13 (水) 04:48:20
      • ッ・・・はぁ・・・はぁ・・・ッ・・・く・・・はは・・・あはっはは・・・ッあ゛・・・ふぅっ・・・ッぁ゛っは、はは・・・はぁ・・・
        (消えた蝋燭が生き返るように灯った。その灯りに照らされてできるのは、複雑な格子の影が幾つも重なった暗い影模様。)
        (狭い地下牢の中は、絡まり合ったイバラがつめこまれたように、縦横無尽に伸びた黒い剣の刀身で満たされていた。その中心に血まみれのあきらがいる。)
        あはぁっ・・・はっ・・・ふふ・・・
        (黒い剣で編んだ網の真ん中で、僅かでも動くたびに黒い刃に斬られて血を流しながら、けらけらと笑っていた。)
        (凄まじい恐怖から解放された人がするような、涙交じりの奇妙な嗚咽をともなう笑い声だった。) -- あきら 2011-07-13 (水) 05:00:07
  • (異常に美しい社となっていた。蔵瀬神社は今、かつての質素な重厚さと静けさが消え去り、怪しいまでに煌びやかな姿をしている。)
    (黄金色の銅瓦が屋根に煌めき、軒下に五色に染めた錦の垂れ幕が風もなく静かに揺れる。)
    (拝殿の長い回廊を支えるのは朱塗りの柱、それを上下で黒光する漆の箍が支えていた。)
    (神殿の扉には奇怪な山羊・燃え盛る大犬・首の無し兎・草にしがみつく蟲猿・極彩色の蝶・渦巻く頭をもつ渦巻きの集合体・・・。)
    (誰も見知らぬ、異界の生物群が神々しく、古代の様式美をもって壮麗細美に生き生きと掘りこまれ躍動する。)
    (そして、1ミクロの汚れもない鏡のように美しい朱塗りの縁側で、あきらは自分と同じ顔の髪の長い少女、えなに膝枕されながら。だらしなく、うたた寝していた。)
    (ヒメカを殺し、みうを殺し損ねた後。あきらは蔵瀬神社、拝殿の縁側でずっとこうしている。)
    (いままで寸分も崩しも緩ませも、したことの無かった巫女服の衿はだらしなく開かれ、薄い胸を覗かせた。帯は緩み、乱れた袂から小さなと膝と細い太腿が投げ出されていた。)
    (今まで誰にも隙を見せたことのないあきらの隙だらけな姿。)
    (ここには誰もこないから。ここには誰もこれないから)

    (資格を持たない者が、今この場所にきても。あきら達の姿は見えない。辺りを満たす怪異の空気を感じることもできない。)
    (蔵瀬神社の社から聳え立つ。山脈をも凌駕する、高き方に遠大な扉を見ることもできない。)

    あと・・・もう、一眠りすれば開くのか・・・。
    (あきらがぼんやりと、目を半開きにしながら呟いた。)
    それとも、数千万年、まどろんで居ればいいのか・・・。
    (膝枕をする、えなの手がやさしくあきらの頭を撫でた。)
    ボクには関係がなくなった。けれども、外にいる彼女らはそうはいかないね。
    (頭を撫でるえなの片手を取って、あきらが自分の耳に当てた。)
    もう、何も聞こえない・・・聞きたくもない・・・。
    (微笑みながら目を閉じた。)
    何も見えない・・・見たくもない・・・。
    (えなの、もう片手があきらの開いた衿に潜り込み、体をなぞった。その指の下に、傷があった、ヒメカとみうが刻んだ白い傷。)
    もう、何も・・・感じたくない・・・
    (あきらは笑って、目を閉じたまま。黙った。沈んで行くような、まどろみだった。) -- 2011-06-25 (土) 05:08:25
  •  
  •  
  • (ヒメカとみう、二人の魔法少女が戦い、傷つき、倒れた、その数分後。時間にしてわずかな時。キャロットはその場にたどり着いた)
    (途中で聞こえる咆哮。身も凍るような獣の叫び声を聞きつつも、キャロットは走る。胸によぎる不吉な予感を、わずかな希望でかき消しつつも) -- キャロット 2011-06-19 (日) 22:31:51
    • (現場は凄惨の一言であり、二人が地に倒れ付している。)
      ひめ・・・ちゃん・・・?みうみう・・・?(呟くのが精一杯。がくりと、膝をつき)
      どうして・・・?どうしてなの・・・・・!?(そう声に出した後、声にならない絶叫が、あたりにこだまする。) -- キャロット 2011-06-19 (日) 22:34:28
      • (キャロットの慟哭にもヒメカの体は、意識は反応しない、白すぎる肌ではあるは意を決して脈をとるなりすれば生きているのは分かるだろう) -- ヒメカ 2011-06-19 (日) 22:42:25
      • (赤黒い血溜りに倒れこんでいる姿はもう手遅れにさえ見える しかし、背中が穏やかに上下している) -- みう 2011-06-19 (日) 22:46:20
      • (幾度かの慟哭の後二人に改めて目を凝らす・・・まだ・・・生きている!)
        (あわてて脈を取り、かすかにだが生きてることを確認する)
        ヒメちゃん・・・みうちゃん・・・!まだ・・・間に合う!ゴリさん!(傍らに立つゴリラに目線をあわせ、二人を担いでもらう)
        まだ、急げば間に合うかも・・・!(キャロットは再び走り出す。かすかな希望にすがり、二人を助けるために・・・) -- キャロット 2011-06-19 (日) 22:52:57
  • (おかしい、おかしい、何もかもが異常なものがこんなに傍にあるのに……どうして誰も気がつかないのだろう?)
    (誰もが信じてくれなくても、自分だけは確かめにこないといけないと思った この場にある異様な何かを)
    この辺……は、たしかあきらさんの神社…
    (鉄臭い これは、恐らく)……………血…?(行きたくない 行きたくない 考えたくない でも、逃げないで…今度こそ、助けないと、今度こそ)
    今度こそ…私が……助けなきゃ………(濃くなる血の匂いと共に重くなる足を進める)
    (そこで、目にしたものは、信じられなくて)
    (受け付けられなくて)
    (唖然と、立ち尽くす ほんの僅かな間) ヒメ………………………カ…………? -- みう 2011-06-13 (月) 23:59:01
    • (言い知れぬ不安にざわつく街をぬけて、誰も気づかないその恐怖の中心へ走ったみうを待っていたのは。)
      (無数の刃に貫かれたヒメカと、その刃を束ねて握るあきらの姿。焼け焦げた巫女服の下にあきらの白い体が覗く。その足のしたに大量の血を吸って、赤黒くなった緋袴が濡れていた。)
      こんばんわ、みうさん
      (あきらがみうへ笑顔を向けた。)
      ヒメカさんなら・・・今、死んじゃうところです。
      (とても楽しそうな笑顔だった。) -- あきら 2011-06-14 (火) 00:15:09
      • (瞳に映る景色は精彩を失い、耳に聞こえる音は無く、感じる全ては身を切るような寒さだけ…それでも何か感じる物があったのか)
        こふ…(口がかすかに動き残り少ない命の滴が赤い線となって零れた、みうちゃん…と、声は出ない、だがあきらには分かるだろう)
        (愛しいからこそ殺し剥製にするかのような、そんな歪んだ情念、それを顕在化したかのような光景がみうの前に広がっている) -- ヒメカ 2011-06-15 (水) 08:29:07
      • あ・・・あ・・・
        (死という言葉が重く圧し掛かる 地面がわからない 自分は今立っているのか?)
        (立ち尽くしたのはほんの僅かな間 終焉を告げたのは、ヒメカから零れた赤い雫)
        (ぴちゃりと音を立てて眼下の赤黒い池に落ちた)


        ああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!
        (様々な思いが頭を駆け巡ったがどれも言葉にならずにすり抜けていき、残ったのは惨劇を引き裂くような叫びだけ)
        (周囲のエーテルを、盟約先(ちな)のエーテルを、力を、無意識にその身に引き込んであきらに向かって走り寄る)
        (足が地に触れるたびに透明な結晶が芽吹くように突き出し…血溜りに踏み込むと血色の結晶を生み出した) -- みう 2011-06-15 (水) 22:35:59
      • (ずるりとヒメカの体から黒い刃が引き抜かれた。弛緩するヒメカの体を掴んで、後ろから抱きすくめてあきらが抱えた。)
        あはぁ・・・ボクごと砕いてしまいますか?まだ、少しだけ生きているのに・・・
        (後ろ手に構えた黒い剣が、直立する硬質な姿を取り戻した瞬間、剣についたヒメカの血が飛散して赤い雫の玉となって輝いた。) -- あきら 2011-06-15 (水) 22:52:29
      • (結晶化せずに跳ねた雫が明るい色の衣装を赤黒く染めたがそんなことは気にもかけずに)
        離せ…ヒメカを離して!!
        (一際強く地面を蹴り飛び掛ると瞬時に生成された結晶があきらの背後を塞ぐ 退路を断ち、顔目掛け手を振りかざす)
        (みうの小さな手はまだ間合いに入っていないが、振りかざした手の先に鋭利な刃物のように鈍い光を放つ結晶が4本現れ、その顔に、その目に、迷うことなく狙いを定める) -- みう 2011-06-15 (水) 23:03:20
      • ふふっとても綺麗・・・ヒメカさんががんばってくれたおかげで、みうさんもとても素敵になりましたね。
        (刃を突きつけられようと、怒りを叩きつけられようと、あきらは蕩けた笑顔を見せるばかり。)
        でも少し、思い切りが足りませんね。みうさんらしい。(キンッ と硬質な金属音が響いた。ヒメカの胸とその端正な顔を突き割って。黒い刃がヒメカを刺し貫いた。)
        あはっ!奪われたくないのなら、いっそ壊すくらいでないと・・・ボクからは何も取り返せませんよ? -- あきら 2011-06-15 (水) 23:10:19
      • (マリオネットのようにあきらに抱きすくめられた体、それがくんと仰け反り、額と心臓を後ろから貫くように顔を出す黒)
        (だらりと手足を投げ出した体は、剣の支えがなくなると力なく自らの血の泥濘へと崩れ落ちた…変身が解け白い巫女装束が朱に染まる、その目はなにも写さない) -- ヒメカ 2011-06-15 (水) 23:21:21
      • (結晶刃はあきらの頬を、鼻を、目を、貫くはずだった)
        (ヒメカの体を貫く刃さえなければ、ヒメカの変身が解けなければ、ヒメカの………………目を見なければ)
        (4本の結晶刃を握る手が震え、合わせてカチカチと刃同士が掠める音がする 震えは次第に大きくなり、指先から全ての刃が落ちた)あ…あ………… っぅ、ひめ、……ぁ…
        (膝をつき、全身を赤黒に染めてヒメカに這い寄る)
        (あきらの言葉は耳に届かず、ただ、力ないヒメカの体だけが目に映った) -- みう 2011-06-15 (水) 23:29:05
      • どうしてこんな事・・・今更言葉は要りませんね、みうさんが想像した通りのことが理由です。そして・・・今目の前にあるものが総ての結果です。 -- あきら 2011-06-15 (水) 23:36:24
      • うるさい……うるさいうるさいうるさいっっっ!!!!!!
        (恐る恐る震える手をヒメカに伸ばす 触れるのを躊躇うように手を出しては引っ込め…繰り返した後に意を決して抱きしめた)
        (確かめなければ……… 確かめなければ、自分の内にあるどす黒い憎しみが溢れてしまいそうだ)
        (この場であきらに会った時から底なしにわき続ける憎しみに飲まれてしまう)
        ヒメカ…ヒメカ…………ヒメカあああ!!! -- みう 2011-06-15 (水) 23:49:59
      • (みうの言葉に反応を示さない白く冷たい肌、でもかすかに息がある、ほんの小さな音ではあるが心臓の鼓動も聞こえるはずだ)
        (生理的な反応、それが一切無い、だが…生きてる事はみうにわかるだろう) -- ヒメカ 2011-06-15 (水) 23:54:18
      • はい、では、お好きなだけ、お別れを惜しんであげてください。二度と帰らぬ者を埋葬の地へ埋める、瞬間の震え・・・ふふっ・・・
        (あきらが剣を両手に抱いて頬をよせる、剣に残ったヒメカの体温を舐めるように。)
        ・・・でも、これで切り裂かれた魂をまた繋ぎ合わせられるなんて期待は・・・しない方がいいと思いますよぉ? -- あきら 2011-06-15 (水) 23:57:02
      • (ひんやりと冷たい肌に触れて自分の体温まで下がった)
        (指先が、足先が、頭が冷たくなっていく)うあ……ひめか………やだ……ヒメカ………ひめ……
        (何度も何度も名前を呼び、きつく抱きしめる) ヒメ………(とくん。 小さくて弱弱しい、それでも鼓動の音がする)
        ヒメカ…………(その名しか呼べなくなったかのように抱きしめたまま繰り返す)
        (生きてる。 ヒメカは、生きてる。)
        (じゃあどうすればいい? 目の前の、敵、が、何かを言っている)
        (そんなことは、かんけい、ない ぜったい、とりもど………)
        (一度も抱いたことのないような激情に飲まれ、望むがままに力を求める)
        (遠くから、止めるような、声が、聞こえたような、気が、した)ごめんね………でも……こうするしか…ないから…………… 私には…出来ないから………(この呟きを最後に、彼女の正常な意識は暫く眠りに着くこととなる)

        (残りの体温を楽しむように剣を抱きしめるあきらを見据え、ヒメカの体をそっと離して立ち上がる)
        (もし幼馴染の面々がこの場に居たのならば誰か別人なのではないかと思うほどのエーテルを抱え込み、魔力を放つ それに伴うように徐々に体が成長し、を細かな結晶が包み込む 小さな音を立てて砕ける頃には血に汚れた衣装ではなく別の衣装を纏ったみうの姿があった)
          バキンッ
                            バキンバキンッ
        (掛け声ひとつなく、あきらを、社を取り囲むように複数の巨大な結晶が一瞬にして立ち並ぶ)
        (それは地面からだけではなく、空から、地平から 余す所なくあきら目掛けて襲い掛かる) -- みう 2011-06-16 (木) 00:12:35
      • お別れは、済みました?
        (夜の闇を裂いて燐然と輝きそびえた結晶の間を黒い線が走った。あきらの持った黒い剣が結晶を切り裂く、一度走り、二度走り、三度突き割り。暴風のごとく駆け回り、結晶を粉々に切り裂く。)
        足掻く、足掻く、足掻く・・・あなた達は絶望に漬かり肺の中まで侵されても決して、あきらめない・・・なんて素敵な存在なんでしょう。
        (粉雪のごとく舞う結晶の輝きの中で、一点あきらだけが、光を吸いつくす特異点のように暗い。)
        希望は標、希望は力、希望は・・・呪い。
        (何もない暗い平原を覆う結晶に、黒い帯が無数に生えて巻き付いてギリギリと締め上げる。)
        世界を侵す優しい呪いの言葉・・・。
        (あきらの黒い剣が、その規模を何倍、何十倍にも広げた。暗い夜空を切り裂くさらなる黒。切っ先が見えなくなるほど巨大化した黒い剣がみうへめがけ振り下ろされる。) -- あきら 2011-06-16 (木) 00:29:30
      • (固く口を閉じたまま何も返さない)
        (語るべき言葉など何もないから)
        (ただ怒りが、憎しみが、望むままに力を振るう それはただの暴力でしかないなど今の彼女が思うはずもなく)
        (黒き剣に砕かれ、粉々になろうとも…結晶はその力を失わない)
        (舞い落ち触れたものを巻き込んで肥大化、再結晶化…それを繰り返し再び巨大な結晶に戻ってはあきら目掛けて降り注ぐ)
        (やがてはヒメカの周囲の極僅かな部分だけを残して結晶に埋め尽くされた)
        (透明な結晶はその切り口で光を反射し、僅かな光でも様々な方向へと散ることで周囲を照らしたが…あきらの周りだけは別だった)
        (そのあきらを見据えたまま剣さえも結晶化し、取り込もうと真っ向から巨大な剣を結晶郡で受け止める!) -- みう 2011-06-16 (木) 00:39:27
      • あっぐ・・・!ぅッ・・・はぁっァッ!!・・・あっ・・・はっ・・・はは、あははははははは!
        (結晶の群れが巨大化した黒い剣をみうの前で押しとどめる。槍ふすまのごとく降り注ぐ結晶に貫かれて)
        (あきらの体が弾かれるように揺れた。腕を、足を、腹を、胸を、首を貫かれ赤黒い血と肉片を落す、だが、笑っている。楽しそうに、笑っている。)
        みうさんは、とっても可愛いのに本とはすごいんですよねぇ、ふふっ・・・!それに・・・とても綺麗・・・本気で好きになっちゃいそう・・・
        ふふっ・・・っく、あははは!本気でめちゃくちゃに犯したくなっちゃう!
        (結晶に包みこまれた黒い剣が動いた。完全に閉ざされたはずの結晶の中で。切り裂く、砕く、切り裂く!砕く!)
        (ガシャン、ガシャン、黒い剣を封じ込めた結晶が内側から、一段、また一段と割れていく。刃が少しづつ、結晶を砕きながら更にみうへと押し迫る。) -- あきら 2011-06-16 (木) 00:55:38
      • (言葉ではなく押し返される状況に強く噛み締める)
        (純粋な力比べでは押し負ける)
        (再結晶化も間に合わない、ならば)
        はあああああああああああ!!!!!!!!(膨大な質量を誇る黒き刃を結晶が侵食し始める)
        (みうの衣装を変化させた時のように細かな無数な結晶が刃を包み、内部へ…奥底へ)
        (刃の黒が結晶に溶け出るように、少しずつ少しずつ透明な結晶が闇色に染まっていく) -- みう 2011-06-16 (木) 01:03:25
      • あはぁ、もっと遊びたいなぁ、もっと侵し合いたい・・・もっと、もっと、もっと・・・!
        (結晶に侵されていく黒い剣が、金属の軋みのような甲高い悲鳴を上げた。絶対にこの世界とは馴染まない硬質な刀身が心音を響かせて悲鳴のような嬌声をあげる。)
        (あきらが黒い刃から手を離した。ヒメカの血を吸って真っ赤に染まった結晶を素足で踏んだ。裂ける皮、肉、鮮血が飛び散る。)
        (あきらが駆けだした、体を地に縫いとめる結晶を無理やり、体の方を引きちぎって。)
        ボクの方がもうイっちゃいそう、だから・・・
        (みうの力に浸食される巨大な黒い剣から植物の根のように触手が生える。咥え込む、拘束する。みうの力へ結晶へ闇色に染まり始めた結晶に根を生やし。力そのものを捕縛する。)
        (結晶の突き立つ地面を血を巻きながらあきらが走った。その手の中に、金属の先端がギラついた。)
        (それはヒメカが呼びだした魔法の力、あきらの体を貫いた小太刀がみうの体へとめがけて突き出された。) -- あきら 2011-06-16 (木) 01:16:32
      • (ちりぢりになるあきらの体も、舞う鮮血も、どれも気にせず一つ覚えのように侵食を続け、均衡を守っていたつもりだった)
        (でも、つもりでしかなかった)
        (あっさりと結晶は咥え込まれ捕縛される………もう振るえない!)
        何…………ちっ(いつも傍に居た妖精の仕草を思わず真似してしまう)
        (これ以上の抵抗策がない)
        (小太刀を防ぐための結晶化能力さえ働かない)
        (出来ない事だらけだ)
        (悩む時間によって遅れた反応、更には暴走の果てに体が上手く動かせず、思うように避けられない) -- みう 2011-06-16 (木) 01:29:34
      • (肉を切り裂く切断音と、水袋が破れる湿った音。みうの腹に小太刀が突き刺さった。)
        ああ、柔らかくて、気持ちがいい・・・ヒメカさんのために戦うあなたには、ヒメカさんと同じ痛みが似合うと思いませんか?
        (刃を突きたて、みうへすり寄るあきらが、瞳を見つめてうっとりと笑った。その瞬間、みうへ突き立った小太刀がその腹の中で変形した。)
        (冷たい刃が伸びる。内蔵をかすめ、動脈の網を潜り、肉を裂き皮を突き破り・・・背へと抜けた切っ先がUターン、再び裂く体を、斬る、肉を、幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も) -- あきら 2011-06-16 (木) 01:41:37
      • ……あ゛っ…………………(異物が、体内に)
        (すぐさま手足をばたつかせて逃げようとするも、耐え切れない内側への違和感に悲鳴を上げる)
        うあぁああ!! ぁ゛………(絶え間なく何度も繰り返される仕打ちに次第に反応が鈍くなる もう痛みを感じない)
        (普通ならばショック死している頃だが、尚もあきらを睨む眼光だけは消えなかった)
        (彼女は人間ではないし、妖精でもない、生物学上あるいは魔法学上でどこにも分類されない異様な生物であるから耐えられるのではない)
        (内側から回復に専念する者がいるからだ)
        (束縛された結晶化能力の主導権を僅かにも取り戻し、みうの体を回復させる…)『暴走によって取り込まれているのが…まさか役に立つなんてね……。』(苦く呟くような声はあきらにだけは聞こえる あきらにしか聞こえない もう、それほどに消えかかってしまっている) -- みう 2011-06-17 (金) 22:45:03
      • なんて、綺麗な瞳・・・
        (睨むみうを見つめ返すあきら、頬を紅潮させ、歓喜に瞳を潤ませ・・・。裂けた傷口からとめどなく血を流し。)
        (千切れかけた腕を繋ぎとめようと湧きたっていた肉芽が崩壊に先を越され、右腕が地に落ちた。)
        あなたは沢山の願いの上に咲いている。だから、誰もよりも綺麗・・・でも、ああ・・・でも、決して穢れぬ無垢なまま、咲き続ける、あなたは知らない・・・。
        その美しさが・・・どんな願い、叫び、命に根ざしているのか。だからこそなお一層、純粋で無邪気で幼くて・・・貴い。
        (無数に枝分かれした小太刀が一本の小太刀へと形を変え、みうの体から引き抜かれる。残った左腕であきらが小太刀を逆手に握った。)
        ふふっ・・・あははは!さあ!もっとボクを憎んで!まだボクは死なないよ、こんなものじゃ死に切れない!
        ・・・さあ、願って?もっと強く、強く、強く!・・・自分から失う覚悟でなければ、ボクからは何も守れませんよ。 -- あきら 2011-06-17 (金) 23:23:06
      • (生体を維持するために視覚・聴覚・触覚…全てが鈍っていてあきらの語りを遠い物語のように客観的に見ていた)
        (ひどく客観的に眺めているにも関わらず、犠牲や責が何のことなのか……)
        (自分の中に自分以外の暖かいものと、自分以外の冷たく異質なものと、その両方がせめぎあっているのはなんとなく感じることができる)
        (かといって出来ることは辛うじて指先を動かす程度だった)
        あぐ…ぅあ………(何度目か分からない異物感)ひ、あ゛あ゛あ゛ぁ!!!!!!!!!!
        (小太刀が引き抜かれて栓が抜けたワインのボトルから溢れるように鮮血が溢れた)
        (失血のショックでビクビクと小刻みに跳ねる体は崩れ落ちる)
        (その体を少しでも癒すために内側からの治癒は一層強くなり、治癒する妖精の存在は一層儚いものとなった)
        (焦点が定まらない状態になっても尚諦めずにあきらを睨む 消えていく暖かさに不安を覚えてもここで引くことは出来ない) -- みう 2011-06-18 (土) 23:58:08
      • そう、もっと・・・!ふふっ・・・あはは!助けたい・・・希望は標、失いたくない・・・希望は力、絶対に絶対に・・・!希望は呪い
        願って、望んで・・・希望は、あなたの世界を侵す、優しい言葉・・・
        (膝をついたみうの前で、あきらの持つ小太刀が、ヒメカの小太刀が黒く変色し、反りのない諸刃の太刀へと変形していく。)
        ボクはそのお手伝いをしてあげます・・・呪いに侵された希望を見せたい。絶望に侵されたあなたが見たい!さぁ・・・!
        (剣が振り下ろされる。迷いなくみうの体を両断する軌道で。黒い刃が・・・)
        (黒い刃がみうの体へ到達する前にひび割れた。刀身に白い筋が走る、走る・・・そして、砕けた。) -- あきら 2011-06-19 (日) 03:15:37
      • (上手く声が出ない…… 口の中は血が溜まっていているようだ 痛覚も味覚も鈍いため他人事の様に思える)
        (あきらが喋る声も、振り下ろす腕も、靄がかったようにしか感じられないが…目の前まで来た刃ははっきりと見えた)
        ……!(為す術はない、目だけは閉じるものか!)


        (見据えた刃が新たな傷を作ることはなかった 白い罅が走り、目前で崩れ砕け散った)
        (みうが唖然と砕けた欠片を眺めている間に内に居る妖精は考えた)『……やるなら今しかないわね…。』
        『少し無理をするわ…痛いかもしれない…それでも、死なないで欲しい……。』(この囁きは内側からみうに語りかけているものだがもう声は届かない だから自己満足でしかない)
        (声が届かないのはみうが無理をしたせいであり、その犠牲になって自分は消えかかっているというのに…不思議とみうに対する憤りを感じることはなかった それどころかより強く守りたいとさえ感じていた)
        『もし私がここで消えるようなことになっても……あなたの周りの人は、あなたをきっと見捨てないわ………だから大丈夫、でしょう…。』
        (囁きはこれでお終い。 もしかしたら………いや。 考えないでおく)
        (ちなが決意を固めるとみうの胸元に青緑に淡く光る輝きが生まれた)
        (淡く、儚く、澄んだ輝き それはちなの妖精として存在するための…命の光)
        (止め処なく溢れるエーテルを従えて…周囲のエーテル濃度はこの場に相応しくないほどまでに高められた)
        (後は、逃すことなく……封じ、結い、晶に押さえ込む!)
        (あきらもみうも社も 体を封じるのではなくその一つ上の概念ごと音無く瞬時に結晶化) -- みう 2011-06-19 (日) 20:17:15
      • あはぁ・・・まだ諦めていないんですね。抗い続ける・・・ふふっ・・・。よかったですね、みうさん、ヒメカさんは死んでもあなたの味方みたいですよ。自分よりもよっぽどあなたのことが大切みたいですね。
        (淡い光の海に辺りが沈んだ。眩く澄んだ輝きに捉えられ。あきらは穴だらけの体で笑った。楽しそうに。)
        そして、今もまた・・・
        (呟きも途中で止まる。金きりの悲鳴を上げていた頭上の黒い剣の脈動もとまった。制止する、光の琥珀の中に封じられた化石のように。)
        (パキリッと結晶を踏み砕く小さな足音がした。何もかもが止まった光の結晶の中で。ガシャンッと結晶を踏み砕く大きな足音がそれにつづいた。)
        (いつから、そこに居たのか・・・どうやって来たのか。赤い着物を肌蹴て羽織る少女がいた。あきらと同じ顔で柔らかな少女の体。足下に引き摺る髪は何者にもなじまず、汚されず、白紙に黒い墨を流したよう。)
        (その少女の背後に巨象をも喰い殺しそうな、真っ黒な犬が静かに従った。その黒い毛並みは一切の光を返さず、黒い奔流のようで、目だけが燃え盛るように赤い。) -- あきら 2011-06-19 (日) 21:04:39
      • (あきらが結晶に覆われて静寂が訪れる)
        (後は、みうの怪我が治るまでこのまま……………………………………)
        (ちなもみうも全く感知できなかった)
        (突如わいて出たとしか思えない とはいえみうは体も心も結晶に覆われて眠ってしまっているため、実際にそう感じているのはちなだけだ)
        (結晶の維持に尽力して消えかかっているというのに)『どこまでついてないのかしら……』
        (獣は犬の形をしており、以前ひなの身体を借りていた頃の名残があり恐ろしい)
        (しかしそれ以上に少女が恐ろしい)
        (八方塞とはこのことか。 この少女があきらの仲間ならば………もう助かる気がしない) -- みう 2011-06-19 (日) 21:23:38
      • (赤い着物の少女は何も言わず、あきらの体を後ろから抱いた。頬をつねった、悪戯っ子を叱るように。)
        (動けないみうへ笑ったままの少女の視線が向けられる。目があう。優しい藍色の瞳がさらに細くなり、さらにみうの奥まで見透かすように笑った。)
        (笑いながら囁いた。囁くように口だけが動いた。少女の傍らに侍る巨大な黒犬が、静かに頭を上げ・・・吠えた。ただ一度だけ。)
        (百万の獣が一斉に叫び上げたような大音響、あるいは無音の衝撃。矛盾を包括する、あるいはしない、咆哮同時に沈黙。ただはっきりしているのは。底を伺う事すらできない圧倒的暴威。)
        (突風が吹き荒れた、あきらと、少女と黒い犬を取り巻くように。辺りを包むエーテル結晶の光に穴があいた。その上、夜空を覆っていた極彩色の雲までも四散した。眩しい程の星灯りが頭上に現れた。) -- えな 2011-06-19 (日) 21:52:03
      • (何も知らなければ無邪気な姉妹がじゃれている光景に見えるだろう)
        (残念ながらとてもそうは思えない ただただ恐ろしく、ただただ何事も無く過ぎ去ることを祈る)
        (少女と目が合った あきらと良く似ている……)
        (静寂を破ったのは獣。 音があったのか、無かったのか、そんなことは些細な問題でしかない それほどに、圧倒的な、何か。)
        (ちなが我に帰る頃には頭上に星明りが見えた)
        『……………なん、だったの………。』
        (ゆっくりと考える間もなく、とうに限界を迎えていた意識は途切れ途切れになる 結晶も維持できず、とさりと軽い音を立ててみうの身体が地面に横たわった) -- みう 2011-06-19 (日) 22:03:09
      • (突風が過ぎ去って、辺りに耳が痛いほどの静けさが戻る。みうの体が地面に倒れる音がした。)
        ありがとう、えな・・・ふふっ、これでやっと手が届くよ・・・
        (倒れたみうへあきらが手を伸ばそうとして・・・その手をえなが抑えた。無言に絡みあう、傷だらけの手と白く柔い指。)
        (あきらはそれ以上何もしなかった。顎を地面につけて伏せる黒い犬の頭に、少女、えなと一緒に乗った。二人を背に乗せた黒い犬は、倒れ伏すみうとヒメカに背を向けて結晶の野原へ消えていった。) -- あきら 2011-06-19 (日) 22:13:50
  •  
    • (深い理由は無かった。外部から街へ通じる幾つかの街道のうち、その日、ヒメカがたまたま蔵瀬神社の近くを通るものを選んだから。)
      ヒメカさん、こんばんわ
      (普段と変わらぬ声であきらが声をかける。姿を見せずにいきなり、うしろからびっくりさせるように、声を掛ける癖も普段通り、やわらかく微笑んだままの表情も普段通り) -- あきら 2011-06-10 (金) 22:25:58
      • (それは冒険からの帰り道、生き残った冒険者と別れた後の帰路の途中、星の明かりを頼りに夜の道を歩いていて突然声を掛けられる)
        あ、あきらちゃん?なんだ、驚かせないでよー(心底ほっとした笑顔)そう言えば蔵瀬神社の近くだったねここ、あきらちゃんは夜のお散歩? -- ヒメカ 2011-06-10 (金) 22:37:29
      • ええ・・・そんなとこです(普段と少し違うのは、あきらの笑顔が何時も以上に楽しそうな事。そして・・・)
        良い夜ですねぇ、生まれ落とされてから今まで、こんなにも安堵しながら明日を待てる夜は初めてです。
        (いつもの巫女装束の上に、闇に淡く浮かぶような、純白の千早を着ている事。) -- あきら 2011-06-10 (金) 22:45:23
      • ?(少し首を傾げ)明日なにかあったりするんだ、でもちょっと分かる、楽しい事の前の夜って寝付けなかったりするもんね
        何か神事でもあるの?正装してる姿始めてみるかも(くすっと笑い返して、その純白の姿を見やる) -- ヒメカ 2011-06-10 (金) 22:50:19
      • 今、分かりますよ。周期が十三を回り終える所です。本当は最後まで隠していてもよかったんですけど。
        ・・・あなた達なら見えるから、この世界で唯一、あれを正しく識る権利があるから。だって・・・くっ・・・ふふっ・・・あはは!
        (あきらが笑い始めた、今までだれにも見せたことの無い、無邪気に声を上げる心底楽しそうな笑顔。)
        思念を梳いて幾度も積み上げ、積層残滓の白痴を延べて・・・少しづつ、少しづつ、もどかしくて狂いそうなくらい丁寧に、精神顔料が桶に満ちる度にやっと一滴づつ垂らして・・・。
        最高傑作、ボクの全身全霊の、一世一代の、誰にも知られないまま完遂してしまうなんて勿体ない・・・。
        ・・・ふぅ・・・ふふっ・・・ボクは歓喜します、だからあなた達は震えてください。それが捧げられるべき賞賛です。
        (地の端に、へばりついていた陽光が完全に消えうせて、夜が来た。変化はその瞬間に始まる) -- あきら 2011-06-10 (金) 23:05:41
      • (あきらの言葉あきらの笑顔、ここに来てようやく何かいつもと違う事に気づく、いやもしかしたらこれが本当なのかも知れない、その直感が足を遠のかせる)あきら、ちゃん?一体何を言って…
        え?(陽光の残滓が消える、そして何かが変質して行くような言いようも無い不快感)あきらちゃん、震えるって一体…!(そう言うのが精一杯、ただその千早から目を離せない) -- ヒメカ 2011-06-10 (金) 23:13:47

      •  (世界から音が消えた。気配が消えた。命あるもの総て、命無きものも総て。その暴虐の絶対的力の前にひれ伏した。)
        (蔵瀬神社の立つ山の上に、極彩色に輝く暗雲が渦巻いた。その中心から、地を貫く巨大な柱・・・いや、巨大な扉が顕現していた。直立しながら歪む、暗く影を落としながら、緑光に煌めく。巨大な扉が。)
        (暗い木々の中から鳥の大群が飛び立つ、飛び立てなかったものはそのまま地に落ちて死んだ。日の落ちた草原を獣が吠えたてながら駆けた。駆けだせなかったものは狂乱しながら死んだ。)
        あはは!すごいでしょ!我ながら惚れぼれとします。くくっ・・・ふふふっ!でもアレを見ることができるのは
        ほんのわずかな人だけ、でもまぁ、いいです、見てもらう価値があるのなんて、あなた達だけですから。 -- あきら 2011-06-10 (金) 23:35:17
      • (その異様な不に気、その異様な景色、その異様な扉に目をむいて天を見上げる)
        (それが何なのかは分からない、ただあれはこの世界にあってはいけないものだ、その直感だけが途方も無く強く)
        わからない、なんでこんな事を…!それに私たちだけ、って…どういうことなの、ねえ!(思わず駆け出しそうになった、がその足を理性が止める) -- ヒメカ 2011-06-10 (金) 23:42:01
      • キンッ と、硬質な金属音がして、あきらの手の中に黒い帯のような剣が現れた。切っ先が何の抵抗もなく、水面に落とすように地面を切り裂いている。)
        覆面の男、刃の蛇・・・(あきらがにやにやと笑いながら、呟く)
        不浄な黒犬の群れ、青白い男、百万の器物怪異・・・鞭を持つ少女、駆けずる子供の影、切り絵のおばけ・・・ -- あきら 2011-06-10 (金) 23:50:26
      • (はっと表情が強張った)あきら、ちゃん…それ、その言葉って…(半分は思い当たらない、他の半分は魔法少女の友達に聞いた、そして残りは…)
        うそ、だよね…?(それでもまだ信じたくは無い、うつむいた顔から目は見えないがわななく口元から想像するのは容易いはず)
        (もし、もしこの先にあの子の、あの女のこの名前が出たら私は自分を抑えられる自身が無い…巫女服の袖の下で硬く握られる手が震える) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 00:00:41
      • ・・・甲殻の怪異と捧げられた少女、さな・・・・・・・・・ボクがやったんですよ、全部
        (うつむき、震えるヒメカに笑顔で応えながら、あきらがゆっくりと剣の切っ先をあげた。) -- あきら 2011-06-11 (土) 00:06:13
      • ぎっ(奥歯をかみ締めるその音が聞こえると錯覚するほど堅く結ばれた口元が歪む、一番聞きたくなかったその名前)なんで…どうして、どうしてよっ!
        (きらめく光と魔力によって編みこまれた衣装がその身を包む、キッと睨む目尻から溢れる光はその残滓かあるいは…) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 00:17:33
      • (ヒメカの心が乱れれば乱れるほど、あきらは楽しそうに嬉しそうに・・・戯れて踊るように剣を構え)
        ヒメカさんの事が、だーい好きだからです
        キンッ と、再び硬質な金属音、黒い刃の切っ先が真っ直ぐヒメカへめがけ伸びた。) -- あきら 2011-06-11 (土) 00:20:51
      • (軽く横に飛んで漆黒の剣を避ける、この期に及んでもまだ冗談ですよ、というのを待っていた自分の心をかなぐり捨てて)ふざけないで!
        (ざん、と手を振るうと虚空より現れる幾百もの刃、相手が人の姿をしている戸惑いを押し殺しそれを放つ)
        貴女がメレンゲの言うところの魔女なの…!?(それを死角へ回り込むように追いかけ、全力での殴打を見舞う) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 00:31:04
      • (あきらは無数の刃の群れを前にしても、笑ったまま突っ立っていた。代わりに、黒い剣がぐるぐると渦を巻き、無数の白刃を弾く。)
        (まるで堅さを感じさせない、生物のような動き。あきらは瞬時に剣を手元に手繰り、体に添わせて地面に突き立てた。再び硬質を取り戻した剣の腹がヒメカの殴打を受ける。)
        そんな事、どうだっていいじゃないですか。どっちにしたって、生かしておく事なんてできないでしょう? -- あきら 2011-06-11 (土) 00:40:38
      • …!(あきらの言葉がまるで冷水のように心を濡らす)…貴方を殺しても、それで全部元に戻るわけじゃない、さなちゃんが生き返るわけじゃない…!
        (殺す、さなをその手に掛けてしまった少女はその言葉に過敏だった)だから、もう私たちに関わらないで、あの扉も破壊してくれればそれで…!
        (腹で受けられた反動で半回転、今度は反対側からの一撃、だが急所を狙わない温い攻撃) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 00:50:20

      • (鈍い音を立てて、あきらの腹にヒメカの攻撃がめり込んだ。)
        それで・・・許してあげるから?ヒメカさんはずいぶん我がままな子ですね。ボクがどんな思いで、アレを完成させたと思うんですか?
        (ヒメカの腕をあきらの手が掴む。ぎりぎりと小さな体から想像もできないような、途方もない力。あきらの口の端から血が垂れる。) -- あきら 2011-06-11 (土) 00:59:31
      • (その顔の驚きの色が浮かぶ、防御されなかった事もそうだが、何より平然としているあきらに)
        どんな思い…?わがままって、っあ!う…あぁっ(み゛き゛っと骨が軋み肉が裂ける、価値観の違い、それだけで片付けられない程に見えている世界が異なる)
        そんなの、知らない!貴方だって、私がどんな思いで、さなちゃんのことを!(開いた手に小太刀を握りあきらの腕に叩きつける) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 01:09:37
      • (ザクリと肉が深く切れる音がした。その手ごたえは生々しく人間のそれ。血が飛んであきらの手がヒメカの腕から離れた。)
        知ってますよ、どれだけ大切に思ってたか、助けたかったか、自分の命すら比べて惜しく無い程に・・・。だってボクは全部見てましたから。
        その前の事も、その後の事も、ぜーんぶ、知ってますよ?だって・・・アレを完成させるために使ったのは・・・あなた達の心の叫びなんですから。 -- あきら 2011-06-11 (土) 01:15:54
      • (手が離れたその隙にだんっと飛び退き)心の、叫び…?あ(一瞬息が止まる)…だから、だから私たちに使い魔をけしかけて…
        あんなものを作るために、そのために…!どれだけの人を苦しめて、それでいて貴女は笑ってたんだ…全部知りながら(さなを探しに行くときの笑顔、そして死を見取った後の笑顔、それら全てがどうしようもなく悔しく)
        私たちの心の叫びで作ったのなら、あれは壊すよ…そうするだけの権利はあるはずだよね!(勢い良く地面を叩く手、瞬時に八つの頂点をもつ魔法陣が書き上げられ、その各々から首をもたげる雷の蛇!伝説にある八頭八尾の怪物の如くあきらに襲い掛かる) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 01:33:51
      • あはっいい反応。(あきらが両手で黒い剣を握った。手の出血はすでに止まっていた。)
        (あきらの黒い剣が地面に突きさされると。巨大な黒い帯の触手が無数に生えて、一斉に辺りを切り裂いた。)
        (硬質な金属音の連鎖が響き渡る、閃光が弾け、暗い大地を照らす。荒れ狂う猛威の中心であきらは涼しげに立っていた。一切の脅威があきらには届かない。巨大な黒い帯が走る度、景色が切断されたようにずれる、ずれた景色の中を閃光が歪に走った。)
        (切り裂いているのだ、そこにあるべきはずの空間の連続そのものを) -- あきら 2011-06-11 (土) 02:09:46
      • なんで、なんでそうも楽しそうに笑って…!悔しい事とか悲しい事とか、貴女にだって…!
        (さらにさらに魔法陣へと魔力を流し込む、奇跡と呼ぶに相応しい事象を容易く実現する原初の力、それを操る事を許されたゆえの膨大な魔力)
        (空間を歪めるのならその範囲以上に巨大な力をぶつけるだけ、思い描くイメージに従い術式と陣がその姿を変え組み替えられる)
        (いうなれば電子砲、ゆがめられた空間を一呑みにするだけの範囲をもってあきらを襲う!) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 02:26:33
      • (膨張する電荷の猛威、あたり立ちこめる鮮烈な刺激臭。あきらの髪が夜を白く塗りつぶす閃光の中でバタバタとなびいた。)
        (直視すれば網膜を焼かれるほどの眩しさの中で、あきらは目を見開いて、笑っていた・・・。のたうちまわっていた黒い帯の群れが盾となるようにあきらの前面に湾曲しながら屹立した。)
        (一瞬の爆轟。土煙と共に戻ってきた暗がりの中を火の粉と放電が跳ねた。)
        (黒い帯の群れは焼け焦げた地面に歪な形にひしゃげて、幾本も突き刺さってる。) -- あきら 2011-06-11 (土) 20:52:50
      • (光、風、熱、そして衝撃、それらから身を守る盾を解いたのは、煙が晴れ先が見通せるようになってから)
        …はぁ、はぁ(張り詰めた精神を解きほぐすように、溜まっていた息を吐き出し肩を揺らす)
        手応えはあったよね…(ただそれは倒せたと言う保証にはなりえない、正体が何かは分からないがあれほどの使い魔を送り出す相手なのだから)
        (だからこそ確かめなくちゃ…そう考えると一歩前へと歩みを進める) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 21:13:58
      • (ヒメカが焼け焦げた土を踏むと、鼻をつく爛れた肉とおびただしい量の血液の臭気が流れて来た。)
        (あきらが仰向けに倒れている。左腕を付け根からもがれ、焦げて破れた衣服の下は爛れて炭化した傷口から赤黒く血が滲み、沸騰して眼球が、眼窩から泡立ちながら崩れて零れていた。)
        ・・・がっ・・・ふっ・・・ごっぅ゛
        (だが、まだ生きている、そんな状態でもまだ。爪が剥がれおちて、皮を焼き落された右腕が焦げた土をガリガリと掻いた。) -- あきら 2011-06-11 (土) 21:29:16
      • (あきらの惨状にわずかに眉を顰め口を固く結ぶ、その姿を見て平然としていられるほど慣れているわけではなく)
        あきらちゃん…(言葉はわずかにそれだけ、目を失ったあきらには見えないだろうが、とどめを刺そうとその狙いを額に定め)
        (これで終わりと小太刀を投げ飛ばす) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 22:35:48
      • (額に小太刀を受けた体が一度だけ跳ねて動かなくなった。力なく両腕が黒い地面に投げ出された。)
        (ヒメカの前に転がる死体はあきらじゃない。地面に広がる長い黒髪、力なく投げ出されたままの細く白い腕。光を映さない、濁った黒い瞳。青ざめた唇。)
        (ヒメカが見た、さなの最後の姿そのものが額に小太刀をうけて倒れていた。)
        結構容赦無いですよね、ヒメカさんって。そういうところが好きですよ
        (あきらの声がした。笑いを含んだ、愛らしい柔らかな声でありながら、鼓膜をざわつかせる怖気を孕んだ声が。) -- あきら 2011-06-11 (土) 22:51:48
      • え…、っひ!(思わずしゃくりあげるような呻きが漏れる、あきらだと思っていたその姿がいつの間に摩り替わったのか)
        ち、違う…これは、違うの…さなちゃん、じゃ、う、うぐ…っ(理性は夢や幻の類である事を告げる、だが心に刻まれた傷はそれを圧倒するほどに深く)
        (体の中から逆流する感情が嘔吐と涙となって溢れるのを抑えるのが関の山だった)
        (そして耳朶を打つあきらの声…それがまるで質量を持つが如く、体に幾重にも絡みつかれ動きを封じられたかのように動けない) -- ヒメカ 2011-06-11 (土) 23:20:40
      • その後悔は誰のためですか?くっふふ・・・
        あの子はボクが作り替えた、でもそれは・・・ヒメカさんが居たからですよ。
        (ヒメカの横から焼けただれた姿のあきらが姿を現す。瞳を閉じたまま、焼けたうでに黒い剣を握っている。)
        魔法少女・・・そういう存在があったから、ボクは発想し、そして実行した。あなたがその力を振るいさえしなければ。結果は変わっていたかもしれませんね?
        そして、それはボクも同じことですよ
        (あきらが目を開いた、淡く藍にぎらつく瞳を。瀕死だった体に新たな骨が、肉が血が皮が湧きたちながら編まれていく。)
        ボクさえいなければ、こんな結果を見ずに済んだかもしれませんね?
        持ち合わせた力を振るう事に何の躊躇も抱かない、ボクのような存在が居なければ!
        はぁぁ・・・そういう意味じゃボクとあなた達はとてもよく似てる、同一といってもいい(うっとりと息を吐きながらあきらが囁く。)
        ね、ヒメカさん、もう一度聞きます。その後悔は・・・誰のためですか?・・・ふふっ、自分が許せないでしょ?殺してやりたいでしょ?
        そうしましょうよ、自分を殺して、そうして同じようなボクも殺しましょう。
        (あきらが剣を振り上げた。血の後を頬に残し、満面の笑顔で) -- あきら 2011-06-11 (土) 23:46:44
      • 私の、せい…?私が、さなちゃんを、巻き込んだ…あきらちゃんが、居なければ…よかった…?
        (呆然と横に立つあきらの顔を見る、魔法少女も、あきらちゃんも、同じ…?自らの祈りで回りに不幸を振りまく、そういう存在、なの?)
        そう、だよ…私は、私が許せなかった、いっそ死ねればとも思った、でも…それは出来なかった、だって…!
        気が付いちゃったんだもん、気が付かなければ幸せだった事に…!(振り下ろされるあきらの黒剣を鉄扇で受け止め火花が散る)
        (ただ生きたいというヒメカの祈り、それは場合によっては周囲を蝕む呪い、自らの意思ではどうする事も出来ないそれ、開放してくれるものが居るとすれば…それは) -- ヒメカ 2011-06-12 (日) 00:20:21
      • (鉄扇に弾かれた黒い剣が宙で火花の尾を引いた。あきらの瞳がうっとりと蕩けた。)
        最高に綺麗な色だ・・・そう、もっと震えて、嘆いて、諦めきれず、絶望してください。ふふっそういうの・・・呪いって呼ぶこともあるんですよね。
        (あきらの濡れた両手が黒い剣を握りしめ。素足を晒して地を蹴った。緩慢に振り回されるだけだった黒い剣が、はっきりとヒメカを切り裂く意思を持たされた。)
        (小さなあきらが体ごと黒い剣を回転させ、踊るように、横薙ぎに一閃を打ちこむ。) -- あきら 2011-06-12 (日) 00:35:57
      • く、ぅ…(扇をたたみ、あきらの剣に対して直角にぶつかるように一閃を受け止める、小柄な体そしてとても重くは見えないその黒剣)
        (そのくせ一撃一撃がとてつもなく重い、左に右に滅多打ちされる剣をただ弾いて受け流すだけで腕が痺れ骨に響く)
        (反撃するとしても、さっきの有様から再生するような相手じゃあ…攻撃も防御もこの剣だけ、ならこれを手放させる事が出来れば)
        (したたかにあきらの手を打ち据える機会を狙い、放った小刀をあきらの死角から襲わせる) -- ヒメカ 2011-06-12 (日) 21:06:44
      • 絶望しても立ち止まれない、立ち止まらせては貰えない・・・笑っていても泣いてもいても、とっても素敵です、ヒメカさん
        (小刀が放たれた丁度、その瞬間、切り返しの連撃を放つあきらの手が構えを変えようと動きをとめた。ざぐりっ 肉を切り裂く音がした。)
        あっぐ・・・
        (死角へ放たれた小刀があきらの薄い体を切り裂く。背から刺さった鋭い金属の先端があきらの腹から突き出た。) -- あきら 2011-06-12 (日) 22:00:32
      • 黙ってよ…!私は絶望なんてしてない、するつもりもない、したとしてもそれで選択を後悔したりもしない!
        (腹から突き出る切っ先、これで倒せると思ってはいない、だが狙い通りあきらの動きが止まる)
        はぁ!(予定通り剣を握るあきらの手を扇で打ち据える、黒剣を弾き飛ばす角度と威力、そしてそのまま勢いを利用し)
        てぇい!(側頭部を狙う回し蹴りを放つ、無理やりにでも引き離そうとする算段だ) -- ヒメカ 2011-06-12 (日) 22:18:38
      • (鉄扇が腕の骨をへし折り、あきらがまた呻いた。黒い剣が手を離れ宙を回った。間髪いれずにヒメカの蹴りが迫り・・・。)
        っぅくぅ・・・ふふっ・・・ッぅくっく・・・
        (あきらが呻くように笑っていた。ヒメカの蹴りを受け止めたのは、変形して湾曲した黒い剣。あきらの手から離れてまるで蛇のように自立し、ヒメカの攻撃をギリギリの所で受け止めていた。)
        あはぁ・・・またひっかかっちゃいましたね? -- あきら 2011-06-12 (日) 22:36:18
      • (蹴り足に確かな手ごたえ、しかし嘲笑するあきらと対照的にヒメカの顔が歪む)いっ…た!(身体よりはるかに硬い剣を全力で蹴ったのだから、折れないだけマシと悲鳴を噛み殺す)
        (人を馬鹿にするようなあきらの声、動きを止められてしまったこの状況にゾクと寒いものを感じ、蹴り足の反動でその状況から逃れようと体をひねる) -- ヒメカ 2011-06-13 (月) 11:45:08
      • はぁ・・・ィッ・・・ぁ、く・・・ふふ・・・
        (喘ぎと苦痛と笑いが混じった奇妙な声で、あきらが腹から小刀を引き抜いくと、刃にへばりつく肉と体液が嫌な音を立てた。距離をとったヒメカに小刀を弄びながらあきらが向き直り。)
        後悔しない?違うでしょう、できないんです。立ち止まったら生きて居られないですもんね?だからボクを殺したし、あの子もそう・・・。 -- あきら 2011-06-13 (月) 21:27:57
      • (…ずるいよ、なんでそうまで私の心が分かるの…そう後悔は出来ない、後悔するという事はあの時の願い全てを否定する事なのだから)
        生きる事の、生きたいって思う事がそんなに悪い事なの…?それに、さなちゃんは…!貴女が、貴女が…!(感情を露に激昂する)
        (右手を挙げ、それに呼応するかのように現れる雷の龍、その顎であきらを噛み砕こうとそれを放つ!) -- ヒメカ 2011-06-13 (月) 21:39:15
      • はい、ボクが使い魔にして、ヒメカさんが手に掛けるよう描きました。
        (ヒメカの激昂に頬を赤く染めうっとりと眼を細めた。)
        (雷の竜が落雷のごとくあきらへ殺到した。切り裂かれた。牙を開いた龍が真ん中から真っ二つ。黒い刃が柔いものを切り開くように。硬質な金属音が遅れて響いた。)
        悪くないと思ってるからあなたはそんなにも、輝きながら生きてるんじゃないですか。あの子を殺させられて。でもそれは仕方が無かったと、もう一度自分の心の中で殺して、葬って。必死に生きてるじゃないですか。
        そういう所が・・・だーい好き。
        (ヒメカへ向かって黒い刃が、辺りを黒い矢印で塗りつぶすように直角に幾度も曲がりくねりながら殺到する) -- あきら 2011-06-13 (月) 22:05:37
      • (あきらの超然とした物言いに純粋な怒りの視線をぶつけ、そしてその意志を体現するかの用に荒れ狂う雷龍が獲物を噛み砕く)
        (かに思われた、断ち切られた龍の向こう、平然と立ち尽くすあきら)悪くないなんて思ってるわけが無い!でも、でも…
        一度死んだら、もう…さなちゃんはもう生き返らない、それなのに…それなのにどうしろって言うの!?
        (叫び頭を振ると目に浮かんだ涙が散り消えた、その目を離した一瞬が致命的なまでの遅れを生む、切っ先を三度弾き返し、それで限界だった)
        あ…(背中から貫き通された刃が脇腹から顔を出す、ちょうどあきらの腹を穿ったように) -- ヒメカ 2011-06-13 (月) 22:29:27
      • 狂ってしまえば、いいんじゃないですか?ボクのように・・・あはっ
        (ヒメカの体を貫いた黒い剣の切っ先がすぐにその体から抜かれた。)
        いっぱいめちゃめちゃにされたからぁ、今度はボクがしてあげます。
        (2人を閉じ込める檻のように囲う、カギザギの黒い剣の刀身が一斉に切っ先となりヒメカへ向いた。)
        いっぱい感じちゃうといいですよ。いっぱい声を上げるといいですよ。・・・いっぱい遊びましょうね?
        (無数の切っ先が奔った。極限まで鋭くなったカミソリのような刃が、やすやすと鉄扇を切断し、ヒメカの服を肌を体の回りを幾本も奔る。)
        (腹を足を背を腕を、血管と内蔵と骨の間を縫うように肉だけを切り裂いて弄ぶように、体の中を奔る) -- あきら 2011-06-13 (月) 22:49:47
      • (切っ先が抜かれると膝からその場に崩れ落ち手をつく、押さえる手と地面を彩る朱がぽたりぽたりと広がっていく)
        (ふと目の前にあきらの足、見上げると残忍な笑みを浮かべるあきらの顔)冗談、言わないでよ…!(そこへ振るわれる扇)
        キンッ(それが容易く両断された、そして死刑宣告にも似たあきらの無邪気な声と絶望の音を聞いた)
        こふ…(声ではなく肺から空気が漏れる音、不自然に空中に固定された体から生える細く鋭い黒、それも100や200ではない)
        あ、が…あぁ、あっ…あ、ああああああぁぁあぁ────っっ!!(常人であれば瞬時に心臓が止まってもおかしく無い痛み)
        (だが生きるという事に捕らわれた体は愚直なまでに再生を繰り返し、あきらが飽きるまで延々と嬲られ遊ばれ続ける) -- ヒメカ 2011-06-13 (月) 23:13:32
      • あはぁ・・・素敵、とってもイイですよヒメカさん
        (悲鳴を聞きながら恋人の肌を撫で愛おしむような笑顔を見せるあきら。肌の上に血の玉を浮かばせて、切り刻み、刺し貫く黒い刃。加速していく、数を増していく出て入り、引いては貫き。切り刻み犯す死を伴う激痛の愛撫。)
        側にいるだけで疼いて仕方がなかったんです。壊したい、壊されたい、犯したい、犯されたい・・・あはははは!
        (ヒメカを刺し貫く刃が体に無数に付きささったままとまった。それら無数の黒い刃が糸のように寄り集まり一本の束。それをあきらが握った。)
        ぐちゃぐちゃにされたお返し・・・なんてことはやめておきましょう。ボクは優しくしてあげます
        (どぷんっと黒い剣が震えて、赤い筋が幾つも垂れた。血が流れ出る突き刺さった刃を通じて、ヒメカの体から大量に) -- あきら 2011-06-13 (月) 23:36:12
      • あぐ…あ…は、っ…(もう悲鳴すら出せない、浅い呼吸を繰り返し時折痛みに耐えるように歯を食いしばる)
        (既に麻痺している痛覚を無理やり呼び起こすあきらの拷問にも似た偏執的な行為の前にただ泣くしか出来ない)
        う…あ、いっ…!(あきらの言葉ももう聞こえていないのだろう、もう止めて欲しい、ただそれだけを願う)
        (しかしそれに対する答えはより残酷な現実、切り裂かれた服が血に染まり肌から急速に赤みが抜けていく)
        (も、う…だめ、なの…かな…こんなところ、で…さな、ちゃ…ん、ごめん…) -- ヒメカ 2011-06-13 (月) 23:51:18
      • (抜け出ていく血が黒い刃を伝ってあきらの手へと流れつく。熱いその血を優しく撫でた。)
        (2人の立つ地面に赤い血だまりがおおきく池のように広がって行った。) -- あきら 2011-06-13 (月) 23:58:57
  •  
  •  
  • (蔵瀬神社の敷地にそれが現れてより数日・・・。街の姿が見えない、遠方の草原からもはっきりと聳えるすがたを望めるはずの、地を貫き雲を付き割る、威容を誇る門は極わずかな例外を除いて誰もその存在を気づけない。)
    (のしかかる、巨大な門の足元で、誰も彼もそれから眼をそむけるように、起き、働き、食い、交わり、眠っていた。) -- 2011-06-05 (日) 03:25:12
    • 待つだけって暇だねぇ・・・
      (あきらが神社の朱塗りの縁側に腰掛けて、足を揺らしながら呟いた。半透明の溶けた肉片のようなものが、漂い徘徊する境内を眺める顔は楽しそうだ。)
      あとほんの少しだけっていうのが逆にさー・・・ねえ、えなはそう思わない? -- あきら 2011-06-05 (日) 03:33:15
      • (極彩色の蝶を指先で弄びながら、えなはニマニマと笑っている。羽織った赤い着物の裾から投げ出された白い足。) -- えな 2011-06-05 (日) 03:39:48
      • 彼女らで遊んでこようかな・・・必要なものは全部そろったし。暇で暇でうずうずするし・・・。(ひょいっと縁側からあきらが飛び降りた。)
        キンッ と、硬質な金属音が響いた。えなの指先で蝶がバラリと割れた。あきらの手には黒い帯のような剣)
        もう壊れちゃっても、いいしね -- あきら 2011-06-05 (日) 03:52:23
      • むしろ・・・とってもかわいいんだもん、いままで、ずっとめちゃめちゃに犯すのを我慢してた。
        (にまにま笑いながら割れた蝶の胴体をえなが投げる。あきらの頭に当たって跳ねた。)
        ふししっ(あきらも笑った。最高の悪戯を思いついた。無邪気の子供のような笑み。) -- あきら 2011-06-05 (日) 04:01:22
  • (彼が人世に扉を呼び出した時を境に世界は気づかれぬまま、屠殺をただ待つだけの。無力な家畜となったのだ。) -- 2011-05-26 (木) 13:18:08
    • (狂気の扉が開門するまで・・・後一七単位) -- 2011-05-26 (木) 13:18:58
  •  
    • (冒険者の集う街のはずれにある小さな山に蔵瀬神社がある。山麓から社殿に至る石段は、昔そこにあった狂死した貴族の館のもので西洋風だ。一番下から五段・そこから三段・一段登って・七段、そして十一段開けてまた、五段・そこから三段・一段登って・七段、末に至るまで規則的に、記号とも数字とも言えない印が刻まれている。)
      • (山の中に立つ蔵瀬神社は、その石段の先にある。登りきったら待つのは堀だ。石段と社殿の敷地を遮るように人を落し殺せる程深い堀が社殿の敷地を囲っている。)
        (その堀にかかる橋は一つだけ。) -- 2011-05-26 (木) 12:36:08
      • (石段を上って堀にかかる朱塗りの和橋を渡った先にまた鳥居がある。その鳥居にかかる絞め縄は、内向きに付けられる) -- 2011-05-26 (木) 12:38:07
      • (なぜなら、ここは神を宿す社ではなく・・・神を閉じ込める、牢獄だから。) -- 2011-05-26 (木) 12:39:55
      • 色が揃ったんだ、ボクのパレットに必要な色が全部 -- あきら 2011-05-26 (木) 12:44:29
      • 五つの基色に七つの派生、十一の分岐が一万三百九十五になった色相転移。
        長かったよね、すごく長かった。(人気のない参道の石畳の上であきらが声を張り上げた。) -- あきら 2011-05-26 (木) 12:51:28
      • (その傍らに立つ。あきらと同じ顔の、髪の長い少女は笑っていた、何時も羽織っていた赤い衣も脱ぎ棄てて。身の丈よりも長い黒髪を地面に流して、全裸で笑っていた。) -- えな 2011-05-26 (木) 12:53:32
      • 描こう -- あきら 2011-05-26 (木) 12:54:54
      • (笑っている) -- えな 2011-05-26 (木) 12:57:16
      • 扉を描こう、ボクらの本当の家への扉を。 -- あきら 2011-05-26 (木) 12:59:24
      • (笑っている、笑っている) -- えな 2011-05-26 (木) 12:59:42
      • お母さんの所へ帰ろう。・・・だから描こう。 -- あきら 2011-05-26 (木) 13:00:16
      • (笑っている、笑っている、笑っている) -- えな 2011-05-26 (木) 13:00:41
      • ・・・こんな世界・・・どうなったって知るもんか。腐れ果てちまえ・・・こんな気持ち悪い所なんて!
        IаIа’ΝgAA!ΝΝ礙 A!A!・・・・・・・・・nn・・・g!ふtagun!YGSTGTTO!A!IA!YGSTGTTO!!・・・G!WD!A!ΓAAAAAA!! -- あきら 2011-05-26 (木) 13:13:22
      • (地面に、長過ぎる黒髪を墨のごとく流した少女は、奇怪な、殆どの部位を人間の可聴域外の発音で)
        (唄うように、叫ぶように、祈るように、呪うように、願うように、絶望するように)
        (祟り挙げるあきらの声に合わせて震えた、笑うように・・・)-- えな
      • (繰り返される異形音の祝詞、最後は殆ど絶叫にしか聞こえず。しかしその声は切々と呼ぶ言葉ともとれる。それは、まるで・・・)
        (赤子が母を求めて泣く無垢な声のようでもあった。)-- あきら
      • (叫びに応えて、灰色に曇っていた空が輝いた。紫・藍・青・緑・橙・赤・藍・赤・黄・紫・青・藍・藍・・・。)
        (虹色に混濁しながら灰色の雲が輝いた。その中から降りてくる、直立しながら歪に湾曲した。)
        (ユークリッド幾何学の矛盾を暴理でねじ伏せ顕現する巨大な一柱。否、地を貫き、雲を裂く巨大さゆえに縦長に見えるそれは、柱ではなく。)
      • 来た・・・あはは!・・・ッハはははははは!!!!あはははははははははは!!!!来たよ!来たぁ!はぁ・・・!ックッふ・・・ふふ・・・ぁははは!ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!
        帰れる・・・!これで!帰れる!!扉・・・!扉!扉!扉!本当の世界への・・・!あはははははははははは!-- あきら
      • (開き過ぎた目尻と裂けた口の端に血の玉を浮かべた、あきらが絶叫した。)
        (そこに顕現した圧倒的存在は『扉の神性』。暴虐と狂気の支配する異界へと繋がる門。)
        (人は誰もその存在を見ることはできない、直視すれば即座に狂死する最高位の存在故に矮小な脳髄の自衛本能が認識を許さない。)
        (だが誰もその存在とは無関係ではいられない、ただ在るという事実だけで、あらゆる法則を捻じ曲げてしまう故に。)
        (あきらはそんなものを呼び出したのだ。取るに足らない人間の思念を敷いて、愚かな少女達の願いを塗って。)
      • 帰ろう・・・お母さんの所へ・・・-- あきら
      • (慕母の念と世界の総てを登る紫煙形に歪んだ天秤にかけて・・・。)

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Last-modified: 2012-05-22 Tue 00:13:56 JST (4350d)