名簿/442338

「魔法」という体面を保っているものの、その正体は「呪詛」に近い
発動のキーワードは「負」の感情であり、効果も範囲も一定ではない
ただし、キャロット本人が底抜けに前向きな性格なため、呪詛の力は弱まり
普通の魔法とほぼ変わらぬ効果を得ている（副作用で第三者がコミカルな被害を受ける)
もし、キャロットの心が暗黒面へ落ちれば「呪詛」を振りまく災厄をもたらす魔女?になる
元々気質はあったらしいが「呪詛」の影響で「禁忌」である同性愛に走っている
いつどこで、何のために彼女がこの力を手にしたのか誰も知らない

とあるところに緑の髪の女の子がいました
両親は優しいですが、家は貧しく、いつも食べるのに困ってました
女の子は学校にいってましたが、いつもいつもいじめられたました
お母さんが精一杯作ってくれたオレンジ色のかわいい服
それを見てみんなは「にんじん！にんじん！」と囃したて、いじめられてました
やがて女の子は塞ぎこみがちになり、友達も減り、いつも一人ぼっちでした
ある時、学校から帰ると、なんと言うことでしょう、家が燃え盛り、両親の姿はありませんでした
火付け強盗が入り、両親は殺され、家は燃やされ、女の子は一人ぼっちになりました
女の子は孤児院に引き取られましたが、そこでもいじめられてしまい、家出をしました
「こんなにつらいのなら・・・もう生きてても仕方ないじゃない・・・！！！」 女の子は川に身を投げようと、大きな川の前に立ち泣いていました
するとどこからか声?がします
「君はすごい力を秘めている。君が戦う意思を示すなら君の願いをかなえてあげるよ」
「戦う？私には何もない、何も出来ない」
「なら、その力を与えてあげるよ。僕と契約して魔法少女になってよ。さぁ君の願いを言うんだ」
「・・・私は、今の自分を変えたい・・・こんな惨めで、暗くて、卑しくて、不幸な私はいや！もっと明るくて、友達も一杯いて、幸せな私になりたい！！！！！そのためならなんでもする！！！」
「君の願いはかなえられた。さぁ新しい力と自分を謳歌するんだ」

こうして、一人の女の子は魔法少女になりました

彼女は、もう自分が誰だったのかを思い出せない
彼女は、自分が魔法少女だということを疑わない
彼女は、優しかった両親のことも思い出せない
彼女は、自分に力を与えてくれた存在を認識できない
彼女は、自分が使う力がなんなのか理解できない

それでも彼女は魔法少女として生きる
それが彼女が望んだ生き方なのだから

白と黒。音もない。熱も冷気もない。すべてがあやふやな世界。
誰かが私に話しかける。でも声は聞こえない。
頭をなでてくれる。だれなんだろう？
もう一人は何かを言いながら笑ってる。誰なんだろう？
道を歩いてると影が取りまいてくる。
口々に何かを言っている。でも何も聞こえない
私はこの影が嫌い。消えてしまえばいいのに。
家らしきものが燃えている。黒と白の炎。
私はとても悲しくなる。優しい影がもう見当たらない。
黒で染まった川辺に立つ。それが最後の場面。
影絵の世界。私が見る、でもどこか、懐かしい悪夢。