名簿/500802

  • <冒険を始めたい人も冒険を続けてる人も出会いは冒険者ギルド!冒険者たちよ、集え!>
    (……というチラシが届いている) -- チラシ 2013-08-08 (木) 00:20:31
  • (あれも一種の活字中毒なのだろう 文学少女の変形と思えば、可憐な魅力に変わることだってあるのかもしれない)
    (本が好きなのかと聞いてみようか? いや、いや待てよと訴える自分がいる 果たしてあれは、そんなに可愛らしいものなんだろうか?)
    (マニアックな業界紙を舐める様に読む少女 その仕草は独特な緊張感に包まれていて)…お嬢様、フランお嬢様
    (オヤジ臭いのだ あまりにも堂に入っていて、見惚れてしまいそうなほどに)昨日の切り抜きをお持ちいたしました
    今朝のご猟果はいかほどに?(もう何冊目かもわからないスクラップ帳を書架に納めながら、ふと呟いてしまった 「惜しいな」、と) -- アリステア 2013-07-09 (火) 00:16:31
    • (椅子にどっかりと腰を落としたフランツィスカ。俯き視線は落としたまま、執事の問いに対して「ん。」とだけ応えてページをめくる。)
      (歳頃にしては肉付きの薄い細足を組み変え、読み進めるペースは常に一定。フランツ時代から続く日々のルーティーンワーク。)
      (決まった時間で決まった文量を確実に咀嚼していくために必要なのは本人の集中、そのための落ち着いた環境。さらにその環境を作ってくれる、優秀な召使である)

      …んー……? 何がだ?アリステア。
      (普段ならどうだったろうか。恐らく気付くことなど無かったろう。)
      (しかしこの紙の擦れ合う音以外を廃した室内において、そのつぶやきは直接話し掛けているのと大差無かった。)
      (椅子の背もたれに片肘をかけ、ゆっくりと上半身を振り向かせたフランツィスカ。棚と向かい合うアリステアへ、何となしに問いかける。)
      -- フランツィスカ 2013-07-09 (火) 00:46:27
      • 聞こえてしまいましたか(失策だったと困ったような顔をして振り返り)何、つまらぬ気の迷いにございます
        何が惜しいかと、不審がられることもございましょう ですが、それが何よりの証拠 お気づきにはなられませんか?
        (見た目と仕草がちぐはぐなのに、その所作はいかにも自然に見えてしまう 頭でっかちの小娘が背伸びしているのとは訳が違うのだ)
        (つまりは、本物なのだろう ただ読みたいから読んでいるだけ そこには何の気負いも、衒いも入り込む余地はなく)
        謎かけをしている訳ではございません ただ、私の本心が漏れ出てしまったまでのこと 良い機会ですから申しましょうか
        恐れながら、お嬢様 フランお嬢様はオヤジ女子にございます 見目麗しき容姿と壮年男性のごとき精神をあわせ持つ女性をそう称するのだそうで
        近ごろは私どもの世代より若いオヤジ女子が増えているのだとか さすがはお嬢様、流行の最先端を行かれる方にございますが
        スパイスが効きすぎてはせっかくの美食も台無しとなってしまいましょう ですから、忍びないことと申したのです -- アリステア 2013-07-09 (火) 01:16:41
      • ふん。何を言うかと思えば…
        (片方の眉を吊り上げながら鼻を鳴らして一笑し、再び視線を紙面に戻す。)
        所詮私は美食足りえん。そも、食べられるかどうかもあやしいものさ。
        アリステア、お前の忠告は気持ちだけ受け取っておくよ。
        (ぱらり。タイミングが良いのか悪いのか。めくった先の記事は、ちょうど若者向けの流行をランキング形式に纏めたもので。)
        …ま、女子は女子らしく、とは思うがな。 なに…私は構わんのだ…
        (ぱらり。記事の内容に僅かに眉を顰める。この辺の感性はフランツィスカとなっても変化があまりない部分である。)

        (ふと思う。自分もこの記事の若者達のように思われていたとするなら…鏡の向こうを覗くように、自分が自分の振る舞いを見てたなら…)
        ……なあんて、少しわがままかね。アーロンデルクの子女としては。
        (組んでいた足を解く。内股気味に腿を閉じ、その上に雑誌を伏せて、宙に向かって独り言のように吐き出して。)


        (なおフランツィスカの内股は、30秒くらいしかもたなかった。)
        -- フランツィスカ 2013-07-09 (火) 01:55:36
      • いえ、じいやのわがままにございます 青いことを言う未熟者めとお笑い下さい(冗談めかして)
        なさりたい様になさるのが一番かと ですが、じいやはこうも思うのです 老人の真似なら老いた後にも出来ましょう
        あえて申しますが、お嬢様くらいの時分に枯れてしまって何となさいます?(お兄ちゃん心配ですという顔をして)
        お嬢様は不思議な方です 世のことごとの、吸いも辛いもご存知のようなことを仰います 借り物ではなく、ご自分のお言葉で
        フラン様は私など遠く及ばず、聡くておいでです いずれ大成なさるでしょう ですから尚更のこと、今を楽しんでいただきたいと思います
        若さとは限りあるもの 普遍の価値にございます この宝を手にしている間は、その尊さに気付かぬものなのです
        気はずかしさもございましょう それはお嬢様が慎み深さと恥じらいをお持ちの証 そのお姿も素敵です よくお似合いにございます
        ご心配には及びません お嬢様のお美しさはじいやがよく心得ておりますれば(自信満々に言い切り、そして)
        (やっとこさ本題を切り出した それほどまでに慎重を要する話題なのだ)たまにはお召し物を替えてみられては? -- アリステア 2013-07-10 (水) 02:52:14
      • (ともすれば行き過ぎともとられかねない執事の進言。しかし主は…フランツィスカはその言葉に大いに感じ入る。)
        (この青年はいつだってそうであった。自らが仕える者のある種の弱点を容易に看破してしまうのだ。)

        そう………か。ふふ、すまんな。つい忘れてしまうのだ。自分が何者であるのか、どれほど機会に恵まれたのか。
        お前の言う通りだアリステア。今、この身こそがまさしく宝であり、奇跡なのだから…

        ただ…その、年頃の娘の服装についてはどうにも疎くてな…
        (言葉通り、フランツィスカとして所有する身にあった服といえば普段着代わりの制服に寝間着程度。)
        (アーロンデルクの者として公式に表に出ることも無く、クローゼットは夜会服や礼服の類すらなくフランツのコート類がそのままという有様だ。)
        お前の見立てでかまわん。私に見合った服などあるなら…ひとつ、教えてほしいのだが…
        -- フランツィスカ 2013-07-11 (木) 00:40:52
      • 光栄に存じます、お嬢様(変化の風が吹き抜ける それは埃を吹き払い、朽ちた鎧戸をも吹き飛ばしてしまいかねない荒ぶる力だ)
        (執事が恭しく頭を垂れれば背後の扉が開け放たれ、仕立師らしい若い女が一ダースは下らない助手たちを引き連れて現れる)
        こちらはミス・ブレイスウェイト お名前くらいはご存知でしょう? ご本人の前でくだくだしい口上は無用にございましょう
        (先の社交シーズンの話題をさらった新星、保守的なモチーフと大胆な作風で名高い新進気鋭のカリスマがそこにいた)
        ブレイスウェイト様にはお嬢様のお召し物を手かげて頂きます ご参考までに、あの者たちの装いをご覧下さいませ
        お気に召したものはございますか? 想像して御覧なさい お召し物を替えられ、姿見の前に立たれたご自分のお姿を
        細々とした名前などわからずとも良いのです(遠来の客人に紹介の時間を与えて、変なスイッチが入る寸前で制止をかける)
        しかし、お嬢様は確たる意志をお示しにならなければなりません あれが良いこれは駄目だと、ご自分のお考えを信じて断じるのです
        何も難しいことはございません 好きな物を好きだと仰るまでのこと お心のままに楽しまれませ、フランお嬢様
        私の考えはすでに申し伝えておりますれば、後はブレイスウェイト様が良き様になさるでしょう
        では、また後ほど 軽食のご用意がございますので、ご所望の際には手近な者にお声がけを(餓狼の群れにお嬢様一人残して華麗にフェードアウト決めて) -- アリステア 2013-07-11 (木) 02:07:00
      • あ、ああ……わ、わかった。わかったよアリステア…! うああ…っ!
        (執事の一挙手一投足。それに光のエフェクトがかかる様子をフランツィスカは幻視した。)
        (差し込むキラキラに、思わずパントマイマーのように両の掌を顔の前で広げて、どうにか目を焼かれまいとする。)

        (そして朝の室内はにわかに人で満たされる。ずらり居並ぶ仕立て師と助手。恭しくも仰々しいアリステア。)
        (頭がくらくらとして、まるで最前列の先の先、舞台上で劇を見ているような錯覚すら覚える。)

        (その錯覚と眩暈の中でするりと滑り込む執事の言葉は、フランツの心にも着飾ることへの憧れを生み出させるほどで。)
        (すっかり衣服を見る目が『どれがマシか』から『どれを諦めるか』に変わっていることに、当の本人も気づかない。)
        (太陽に照らされた植物がごとく、フランツィスカの好奇の蕾は徐々に膨らんでいく。)

        そう…だな。お前の言うとおり…かもしれな………ん?
        -- フランツィスカ 2013-07-18 (木) 20:36:28
  • (寒風吹く10月の町並み。秋の色合いが濃くなってきた街路を、体に見合わぬ大きさの新聞を広げながら歩く少年がいる)
    うーん、むむむ、よく読めんです……あ、そこの学生さん! ここ、これってなんて読むんです? 教えてくれへんですか?
    (フランツィスカの横を通ろうとしたところでぱっと視線をうつして声をかけてくるなり、読んでいた新聞の紙面を見せてきた) -- "灰色兎"? 2013-07-08 (月) 01:54:39
    • むっ…!(呼び止められればとっさに身構え、眉根を寄せて言葉の主をねめつける。)
      (…子供だ。身にまとう色とりどりの服装は近頃の若者の流行だろうか。まるで芸人といった風情だ。)
      (ともあれ感心、感心。若い頃より、それこそ新聞一枚でも読み世間を知らば、きっとこの少年にとって将来の糧となろう。)
      どれ…坊や、見せてみなさい。
      (心に何か暖かなものを感じつつ、フランツィスカは紙面に顔を寄せる。そして少年が指さす大見出しを読み進めていった…)
      ぁーー…何々……
      (そのときである!新聞に開いていた小さな穴から突如放たれた圧縮空気がフランツィスカの顔面を直撃する!フランツィスカの悲鳴!)
      (一瞬視界を奪われ焦るフランツィスカ!わたわたして眼鏡がずれ落ちるフランフィスカ!自らの手により跳ね飛ばされる眼鏡!)
      (そのまますっぽ抜けた眼鏡をキャッチしようとして失敗し尻餅をつくフランツィスカ!再びフランツィスカの悲鳴!!)

      (…圧縮空気の霧が晴れると、そこにはぺたんこ座りで荒く息つき、乱れ髪でグレイを見上げるフランツィスカの姿が。)
      (瞳孔は120%、口も顎が外れんばかりに開かれ、まるで恐怖を直に貼り付けたような表情である。)
      -- フランツィスカ 2013-07-08 (月) 23:33:30
      • あ、あの……?(さしもの"灰色兎"とて、このピタゴラスイッチめいた七転八倒には口をあんぐりせざるを得なかった)
        (偶然にも吹いた寒風が小さな穴を通して目潰しめいてメガネを吹っ飛ばし、その突然のことにこの女子学生はここまで慌てたらしい)
        (自分はただ新聞を渡しただけなのだが、なんだかここまでなると悪い気がしてくる。怯えられてるし)
        だ、大丈夫ですか? あ、メガネありましたよ(ひょい、と屈みこんでメガネを拾いさし出す)
        (しかし偶然の悪夢は終わっていなかった。両者の間にぱさり、と落ちてきた新聞の大見出しにはこうあったのだ)
        「フランツ頭取 いまだ足取り掴めず 誘拐の可能性も考慮か」
        (どこまで女神はいたずらをしたものか、その記事ではフランツが残していたとされる大量の隠し金……つまり、「F資産」のことを指しているのであろうゴシップがあったのだ) -- "灰色兎"? 2013-07-09 (火) 01:37:30
      • っはーーー!はーーーーーー!!!
        (3回死んだような気分のフランツィスカは何度も目を瞬かせ、やっと少年の顔色に悪意の無い事を認め、そして落ち着きを取り戻していく)

        あ、ああ……すまない、少し取り乱した……てっきり賊か何かとな……
        (スカートを叩きながら立ち上がり、大雑把に手櫛を髪に通しながら眼鏡を掛け直す。新聞紙を拾って二三度、左右に広げて皺を伸ばす。)
        (少年と横ならび、一緒に字面を追えるようにして、フランツィスカは見出しを読み始めた。)

        この記事だったか。 どれ…
        …「ふらんつとうどり…いまだあしどりつかめず…ゆうかいのかのうせいもこうりょ…か」…
        …………
        ………
        ……

        (再び、今度は150%瞳孔を開いた瞳で少年を横目に見やる。目周りの筋肉が千切れんばかりに引き伸ばされ、或いは収縮している。)
        (なぜ!?このタイミングで、私に、この記事を!?フランツの頭の中でエクストラメーションとクエスチョンが赤と黒のルーレットのように高速回転する)
        (ぷつぷつと沸き出てくる冷や汗脂汗を肌に感じながら、フランツィスカはチラ見で新聞を読み進めていく…)
        -- フランツィスカ 2013-07-09 (火) 02:20:52
      • 賊? い、いやウチ盗みとかしませんよぅ!? ……こ、こないだ人様の畑から食べ物盗もうとはしましたけど。
        で、でもあそこにいたコワイかかしに何かされそうな気がしたからやめましたし、魔が差したことも教会できちんと懺悔しましたし……っ!
        (わたわたと手を振って無害を示す。かと思えば、なぜか新聞を読んだ目の前の少女がすさまじい形相でこちらを見ている)
        ひぃっ!? え、何、なんですか? ウチ何かしてもうたんですか、えっ、えっ?
        (ここまでくると、もしかするとこの学のありそうな女の人は自分の素性を知っているのでは? と妙な勘違いをし始めた)
        (お尋ね者としての自分は、おそらくこの身なりの良い―――きっと頭のいい人なのだろう、と少年は思った―――少女から見れば汚物にも等しいだろう)
        (もしやすると風評をそのままに飲み込み危険人物だと思われているのかもしれない。命を取られまいかと警戒しているのでは!?)
        (そこまでならばただ怯えられるだけだからいい。もし……通報するタイミングを伺っているのだとしたら)
        (実はもうここに衛兵がやってきていて、少女自身が囮になって自分を捕まえるタイミングを見出そうとしているのでは? とまで思え始めてきた)
        (後ろめたいことなどなにもないのだが、もしも捕まれば情状酌量の余地などなしに打ち首に違いない! と少年は思っていた。おばかだからだ)
        ……………………。
        (こちらもこちらで勘違いが勘違いを呼び、二人して妙に緊張した様子でチラチラ見合う有様である)

        (そしてとうの紙面には、先にも示したとおり「F資産」に関する噂を言及する匿名の政財界関係者と、その証言を元に推論を立てる記者の論考が書かれている)
        (フランツ氏は失踪したのではなく、誘拐されたのであり、何者かが彼の身柄と引き換えに何かを要求しているのでは?)
        (あるいは彼自身になんらかの意図があって失踪し、裏で陰謀を企てているのではないか、など……)
        (取るに足らないゴシップ。こんな記事を読んで「F資産」の実在を信じるものなど皆無であろうが、この場でこんなものが両者の緊張を緩和するとは思えない……) -- "灰色兎"? 2013-07-09 (火) 20:19:19
      • (両者の間に高まる緊張。重みを増す空気。胃が鉛で満たされていく感覚を味わう。)
        (それを破ったのは意を決し…たのではなく、ただ単純に状況に耐え切れなくなったフランツィスカのほうであった。)

        きっききき…君ぃっ! …よく話し合おうっ、は、腹を割って! なっ!!
        (一言ごとにずず、と少年を壁際へと追いつめる。そのまま壁に手をつき退路を塞ぐ。フランツィスカが見下ろす形。)

        わっ、私はフランツィスカ・アーロンデルク!断じてフランツなどではないっ、た、ただのフランツィスカ、16の娘だ。
        き、君は私の何を知っている?私は君のことは何も知らん!
        お、教えてくれまいかっ。歩み寄ろうじゃあないかっ!
        (おびえた瞳、せっつきながらに言葉を重ねる。本当に少年が刺客であれば何度手を下す機会があったか知れない。)
        (それでもある種の狂乱の中においてなお、少年が対話する余地のある存在だとどこかで認識していたのだろう。)
        (アーロンデルク家のことや、フランツィスカとしての自分のことなど、返答を待たずに次々とまくし立てる。)
        -- フランツィスカ 2013-07-11 (木) 00:15:05
      • えっ、あっ、えっ!?
        (唐突な壁ドンに顔を赤くすべきか青くすべきか困惑しながら、されるがままに追い詰められる)
        あ、アーロンデルク? あ、あのご貴族様のお家の方やったんですか……えっ、ご貴族様!?
        (慌てて平伏して許しを請おうとするが、相手の剣幕はそれさえも許されない。たじたじになりながらまくしたてられ……)

        ……え、えーと。そろそろ、いいです?(フランツィスカが落ち着いてきたところでおずおずと手を挙げ)
        ど、どないな勘違いされてるのかわからへんですけど、ウチはフランツィスカ……さん、と初対面ですし、アーロ……なんとか言うご貴族様のお家のことは知ってますけど、フランツィスカさんのことは初めて知ったというか……。
        こ、このフランツっていうおじさんのこともよく知らへんですよぅ!? だから落ち着いてください! -- "灰色兎"? 2013-07-11 (木) 02:17:59
      • おっおおお落ち着いているとも私は。そ、そうとも、ああそうだともっ。
        (たらたらと汗を垂らし鼻息も荒いフランツィスカ。その言葉は8割方自分に言い聞かせているものでもあり…)
        (ただそうこうするうち、言葉よりも幾分、実際には大分遅れてフランツィスカは確かな落ち着きを取り戻してゆく。)

        …………
        (フランツィスカは現状を分析した。…自分が年端もいかぬ少年と壁際に追い詰め、問い詰める格好。)
        (目の前の大きな瞳には戸惑いの色がいっぱいに広がり、耳を澄ませば街行く人々のひそひそ声。)

        …………
        (この状況……これはつまり………)
        (フランツィスカの整った額には、先ほどまでとはまた別種の冷や汗が流れ出す。)

        …君、あー……そのう…だなあ。わ、私にも色々と複雑な事情が……
        (まずは体面を整えなければ!古い思考が顎の筋肉を動かす。だが今の、フランツィスカとしての思考ならば。)
        …………いや違う……嗚呼、まったく。いかんな、いかん。
        (そうだ。言い訳より先にすることがある。老いるうちに置いていったもの。拾って、今度こそ無くさぬようポケットに。)

        …悪い。驚かせてすまなかった。 どうか、この通り。
        (壁をついていた腕を戻し、頭を下げて非礼を詫びる。 そして少年の隣の壁に自らももたれかかった。)
        (そして今日一番だろう深いため息をついてから、ずりずりと壁を伝って腰を落とす。)
        (地べたに体育座りになり、握りしめていた新聞を一瞥する。平静さを取り戻した今ならよく理解できる。)
        (こんな三文記事で『F資産』の在処に辿り着けなどしない、と。)
        (フランツィスカは新聞のしわを軽く伸ばし広げると、レジャーシートのように自分の臀部の下に敷いた。)

        ただ…色々とあったというのは本当でな。そのせいかどうにも少しばかり過敏になってしまっているようだ…
        ははは……
        -- フランツィスカ 2013-07-18 (木) 20:38:03
      • (いや今のはどう見ても「少し」じゃ済まないだろと普通なら言うところだが、少年はいささかおばかなので納得した)
        なるほどぉ……まあ、女の子って色々あるって言いはりますもんね! ウチ、なんとなくわかりますよ!
        (ふう、とこちらもため息をついて落ち着き)うーん、せっかくだしお詫びがてらにウチの芸とかお見せしよう思ったんですが……。
        (野次馬のざわめきに混じって聞こえる駆け足の音。この群衆の誰かが"灰色兎"のことを知っており、通報したのだろう)
        ウチは離れたほうがよさそうですね、これ。フランツィスカさん、心を強く持つんですよ、強く!
        あとは笑顔です、えーがお(口の端を指で持ち上げて銀ちゃんスマイル)あ、ウチ"灰色兎"言います、もし道端で見かけたらおひねりでもくださいね。
        (いよいよ自警団の気配が近づいてきた。ふわりと風を舞わせ、階段に乗るようにひょいと一歩を踏み出し)
        それじゃまたどこかで、ほなさいなら!(直後に野次馬をかき分けてやってきた憲兵たちの罵声から逃げるように、少年は去っていった) -- "灰色兎"? 2013-07-21 (日) 03:02:55
  • ……フランツ・アーロンデルクがいたという部屋はここか。……といっても思い出せはしないが。
    (かつてフランツが使っていた部屋の前で佇む男がいた。記憶喪失のクラウスである。)
    失踪したと記録にはあるが……婿養子ならば、家督相続に関与はしなかっただろう。
    ……あの事件に関与していた可能性は低いな。 -- クラウス 2013-07-02 (火) 01:01:21
    • クラウス? …何をしているのだ。こんなところで。
      (ドアの方から呼びかける声。声の主は今現在のこの部屋の主…)
      (眼鏡の奥、いぶかしげな瞳を向けている―フランツィスカと名乗る少女である。)

      (クラウスを取り巻く一連の“喜ばしくない出来事”については、ある程度フランツも知るところであった。)
      (ゆえに。 フランツィスカは喋りながらも背筋にひんやりとしたものを感じる。)
      (そこに居るだけで…まるでクラウスの存在自体が不吉さの象徴であるかのような、そんな気を起させるのだ。)
      (かつてのフランツであればその感覚のままに回れ右をし、ひたすらに距離を置いただろう。)

      (ただフランツィスカは、ここに敢えて踏み込むことにした。その先が冷たい池かもしれなくとも。)
      なにか私に用事でも? 手伝えることなら手伝うがね。
      (壁にもたれて腕組みし、さも何でもないように。手の中に汗をべっしょりとかきながら、平然と。)
      -- フランツィスカ 2013-07-02 (火) 21:06:23
      • ……失礼。少々気になることがあってね。君は……フランツィスカだったか。すまないね、記憶を喪失していてね、覚えていないんだ。だが記録によれば、俺と君は幼いころに在ったことはなどはないはずだったね。
        (今の部屋の持ち主が姿を著した。アーロンデルクの血筋の者だと名乗るが、調べてもどうにもよくわからない存在であった。)

        君も知っているだろうが、この部屋はかつては別の人間が使っていてね、君とよく似た名前の男だ。今どこで何をしているのか……。
        その彼を思い起こしていてね。いや、覚えてはいないんだが。(薄く笑う。事件について知るものは、これすらも不吉な笑みだと思うだろう。)
        (実妹との心中未遂とも噂される事件を引き起こし、その後は忌子のように洋上学園都市へと飛ばされていたクラウスである。)
        (さらに、今のクラウスは昔のような快活さや明るさはない。野望秘めた暗い影を持つ男であった。)

        ……ハハ、まるで大人のような口をきくんだな、お嬢さん。
        記憶を取り戻すにはかつてよく見た景色を見て刺激を与えるのが良いらしい。俺もここのかつての部屋の主と何かしら関係はあっただろう。それで、何か思い出さないかと思ってみていたんだが。
        ……手伝えること、か。なら俺の記憶を取り戻す手伝いをしてほしいものだ。(相手を探るように見つつ、子供を相手にするかのように言う)
        ……まあ、知るはずもないとは思うが……俺が記憶を失った事故について詳しいことが知りたい。できるかな、フランツィスカ -- クラウス 2013-07-02 (火) 23:04:36
      • (記憶に残るかつてのクラウスの笑顔、今の笑み。同じ顔のはずなのにまるで良く似た他人のようだ。)
        (その口から発せられた「事故」の言葉にフランツィスカの片眉がぴくりと反応する。)
        (誰が申し合わせたわけではない。だがこれまで、このことを敢えて話題にするアーロンデルクの者は居なかった。)
        (それを破りにきた他ならぬ当事者からの申し出。果たしてなんと答えるべきか。汗が一筋流れ、思考が巡る。)

        そのことなら…そうだな、あくまで伝え聞いただけではあるが…

        (今や力も後ろ盾も持たぬ一人の男。5年という歳月。何よりその境遇にあってなお光る、瞳の奥に秘めた意志。真実を求める姿勢)
        (それが決め手となり、ゆっくりとフランツィスカの口を動かしてゆく。踏み込んでゆく。)

        ……知らないわけではない。
        もっとも既に君が他の誰かから聞いたことかもしれないし、そもそも気分のいい話ではないが…それでも構わんかね。
        -- フランツィスカ 2013-07-03 (水) 13:00:21
      • ……では、聞かせてほしい、フランツィスカ。
        気分のいい話ではないのは百も承知だ。君も語りたい話ではないんだろう。
        だが、教えてほしい、皆、俺のことを思ってなのか、わざわざ話題にするような兄弟はいなかったからね。
        ……俺は、真実を知らなければならない。俺と、俺の妹のことを。(家督を狙わない者、件の事故について関係がなさそうなものに対してのクラウスの態度はやわらかいものであった) -- クラウス 2013-07-03 (水) 21:38:14
      • (クラウスの決意の言葉を確かに聞き、頷いてから、フランツは自らの知る事故のあらましを語り始める。)

        (しかしその内容には特筆すべき事柄はなく、おおよそ調べればわかる記録的な話が大半であった。)
        (あらかた話し終えた後に他に何かと強く訊ねられ、フランツは更なる記憶の棚を探りはじめる…)

        …ああそうだ。 …クラウス、これから話すことは証拠のない、不正確なことになるのだが…
        君たち兄妹の「事故現場」については、その表現自体が正しいか…誰も確証を持っていないのだ。

        その……つまり、「事故」である直接的な証拠はないのだ。
        同じく、「事件」である痕跡も。

        (このときフランツはある有力な可能性についてあえて提示はしなかった。5年前聞き及んだ捜査官らの言葉を。)
        (曰く――心中ではないか、と。)

        (フランツは思い返す。エルナという名の少女を。2種類だけの表情。兄を見る目と、それ以外。)
        (二人は仲睦まじい兄妹だった。昔のクラウスはアーロンデルクの家族であろうとしたように思えた。)
        (しかしエルナは。エルナは、クラウスだけが家族でありすべてであったように…フランツからは見えた。)

        (記憶の棚の奥の奥。…あの事故の前日、フランツは見かけた。確かに見たのだ。)
        (兄といるとき以外は表情すら浮かべなかったエルナが、この世のものとは思えぬほどの至福の顔で歩く姿を。)
        -- フランツィスカ 2013-07-03 (水) 23:10:55
      • (話に耳を傾ける。フランツィスカは語り始める。)

        (彼女の語るもののほとんどは、クラウスが自身で調べて知っていることが大半であった。いわゆる普通の記録の類である。)
        (クラウスはさらに先を求めた。ほかに何かないかと尋ねた。)

        構わない。話してくれ。不正確でもそれは情報だ。

        ……「事故」である直接的な証拠がない? 「事件」という証拠もない……。
        (クラウスは少女の話に耳を傾けつつ、声を漏らす)

        成程……証拠がない、か。俺は「事故」と聞かされたが……
        事実は違う可能性があるということだな。

        (そう、あの事件の現場では、争ったような形跡も、足を滑らせたような形跡も、何もなかったのだ。)
        (まるで、二人して池の中に入って行ったような。そのように思えるほどに、何もなかった)

        ……「事故」の後に、使用人たちが噂していたことを少し聞いたことがある。
        ……あれは、「心中」だったのではないかという話をね。
        ――その可能性も、なきにしもあらず、なのか……。
        事件でもなく、事故でもなければ、それは……。

        (今のクラウスは覚えていない。実妹の話は兄弟から聞いただけのことである。)
        (自らに向けられていた異常な愛情にも、気づいてはいない。故に、心中という可能性をこれまで退けてきていたのだが……)

        ……ただ、それだと心中しなければいけない理由が特に思いつかないのだがね。
        あるとすれば、母親が死んだことを苦にしてのことか…… -- クラウス 2013-07-04 (木) 00:01:59
      • は…はは。心中だって? め、めったな事を言うもんじゃあない。
        可能性があるというだけならば…そう、それこそ何とだって言えるのだから。

        何より私の目から…ごほん。…私が話を聞いた者だって言っていたよ。君たちはほんとうに仲の良い兄妹だったと。
        ローレ夫人が亡くなられた後だって…無論その事に伴う苦労は相応以上にあったとは思うが、
        それでも君たちは…それまで以上に親密で……手を取り合って…

        (夫人が逝去した後のクラウスとエルナ。二人は確かに、より強い兄妹の絆で結ばれたように感じた。)
        (その印象に間違いはないはずだ。とはいえ表面上の事などいくらでも取り繕える。)
        (顔で笑い…心で深く悲しみ…悲しみの果てに、ふたり手を取り…これではまさしく自分の言葉通りだ。)
        (可能性なら、なんとでも。)

        (そう考えると同時、フランツィスカの脳内に非常識な推理が閃いた。可能性。可能性としてならば)
        (兄を異常なまでに慕う妹は、なんらかの理由で…彼を。…兄を。……クラウスを。…………クラウスと……)

        (前髪の生え際から流れ頬から落ちた一滴の汗。それが自らの腕に垂れた刺激がフランツィスカの益体ない思考を打ち切る。)
        (フランツィスカはなにか言葉を、できればこの青年への励ましの言葉を続けようとした。)
        (しかしそれは中空に霧散したかのように形にならず、小さな唇を口ごもらせただけだった。)
        -- フランツィスカ 2013-07-04 (木) 20:26:49
      • ……そうだな。
        少し、飛躍した考えすぎたかもしれないな。

        母が死んだ後もそれまで以上に親密になって、手を取り合って、過ごしていたのか。

        ……それならば、きっと、心中などはなかったはずだな。
        そう、信じたい。

        (薄い笑いを浮かべる。クラウス自身も聞いたことがあることだったが、クラウスは他の兄妹とも親密だったという)
        (母が死んだとしても、妹もほかの兄妹もいる。それを苦に死ぬとは思えなかった。)
        (妹の異常な思慕を知らない今のクラウスにとっては、そう思えた。)

        (フランツィスカの脳裏に浮かんだ非常識な推理――それは、かなり真実に近しいものだった。)
        (無論この時は二人とも、その真実を知らぬことではあるが。)
        (兄を手放さないために。家督を継がせないために。母を……そして、自分だけのものとするために、エルナは、クラウスと……)

        ……いや、変な話をしてしまったね。すまない。
        人の死んだ話などさせるべきではなかったな。(ハンカチを取り出して、フランツィスカの腕に垂れた汗を拭きとる)

        ……俺はやはり調べてみようと思う。今日は良い情報を得ることができた。
        たとえどんな理由であっても……どんな原因であっても。
        俺は知ろう。俺の過去を。……それがたぶん、エルナの供養にもなるんだろう。

        変な話を切り出してすまなかった、フランツィスカ。……そうだな、また何か協力してもらうこともあるだろう。
        そのときはよろしく頼む。(そう言って影のある笑みを残して――去って行った) -- クラウス 2013-07-04 (木) 22:55:21
  • おやお嬢様、お早いお目覚めにございますね(フランツィスカが目覚めてから精確に一分三十後、黒髪の執事が目覚めの一杯(アーリー・モーニング・ティー)を供しに現れる)
    (静けさの満ち満ちた朝、紅の水面から柑橘類と矢車菊の花の香気が立ちのぼって)昨晩はよくお休みになられましたか? -- アリステア 2013-06-27 (木) 00:07:45
  • ……君には負けるがね、アリステア…
    (朝ぼけのねむけまなこを強めに擦り、勢いよく首を横に二三度振って眠気を飛ばす。フランツ時代からの癖である)
    ああ……私も今思えば若い頃は大分無茶もしたものだ。3時間寝られればマシなほうだった…ふふ、こんなに眠ることが気持ち良いことだなんて………
    (花茶を優雅にすすりつつ、待てよ?と今しがた自分の口からぽろりと零れ落ちた言葉を反芻し…)
    ……あー…コホン。……そういうな、えー…台詞がある。今、街の女子たちの間で話題になっている。のだ。
    いや、それにしても良い茶だアリステア。私も茶でも覚えてみようかな。若者の好みも知らねばならん。………むろん、若者としてだg…ごほっ、げほ、ごほ!!!
    (取り繕いのための取り繕いを重ねて最後に強引に茶をすする事でこれ以上の話題をカットしようとするものの慌てて咽て涙目なフランツィスカ(15))
    -- フランツィスカ 2013-06-27 (木) 00:30:44
    • あの方の様なことを仰るのですね…お戯れを(ここにいない誰かを悼むまなざし、どこか寂しげに気弱な笑みを見せて)
      トワイニングのグレイ伯爵夫人にございます 伯爵よりもたおやかな風味がいたしましょう?…おや(憂いの顔を隠し、背中をさすって)
      何を急いておいでです? ここはひとつ、じいやが昔話でもいたしましょうか 今よりはるか以前に、この部屋に住まわれていた方の話を -- アリステア 2013-06-27 (木) 00:44:35
    • …よせ。消えた男の話などするものではない。第一、つまらない男にはつまらない話しかないのが常套よ。
      (両手で口元を押さえつつ、目線を横にはずして吐き捨てるような返答。「知らない相手」への態度としてはいささか厳しいものがある。)
      (そうして今度は念入りに。しっかりとふーふーしてから茶を流し込む。)
      -- フランツィスカ 2013-06-27 (木) 00:54:34
    • いえ、いいえ、ご不興を買おうとも語らねばならぬのです この部屋はあの方が生きた証 その証を消しておしまいになる前に
      その方の名はフランツ・アーロンデルク ええ、あのフランツ様にございます 父よりも父らしく、お優しいお方にございました
      あまり多くを語らぬ方にございましたが…私の様なものにも分け隔てなく接して下さいましたし、時には厳しいお叱りも頂きました
      いかめしいお顔立ちをしておいででしたが、お心の内には深い愛をお持ちだったのでしょう あの方が、今の私をご覧になったら何と申されたことか
      もはや、たしかめることも叶いませんが…どうかあの方のお名前を、お耳にとどめておかれます様(言い終えて、いかようにもと処罰を待つ) -- アリステア 2013-06-27 (木) 01:06:04
    • (カップの傾きが止まる。一瞬の間。主は執事に睨み付けんばかりの眼光を向ける。それもまた、物をよく見ようとする際のある男の癖であり)
      アリステア………君は……

      ……君がそう言うのなら、君がそう言うのであれば。仕方が無いから私も覚えておくことにしよう。
      だからそんな表情するんじゃあない。君は私と違って良い顔をしているのだから。勿体無い。
      (意識せず放つ台詞は変わらない慰めの言い回し。ただこの後いつもしていた、去り際の肩にポンと手を置くことだけは、今となっては難しい。)
      (だから行き場を無くした片腕はぶらぶらとしてしまい、なんだか不恰好な動作になってしまう。)
      (慌てて腕を引っ込めて、今度は空いたティーカップを持って差し出す。)
      (さも先ほどはカップを持つのを忘れてしまった、とでも言いたげな様子で。)
      -- フランツィスカ 2013-06-27 (木) 01:33:02
    • ええ、お慕い申しておりました 屋敷を追われる私に、あの方はお言葉をかけて下さいました
      いつも通りに、飾り気のない励ましのお言葉を(胸に手をあて、失われた時を求めて)…本当によく似ておいでですね?
      お嬢様の様な見目麗しい方にご記憶いただけるのです フランツ様は幸せなお方にございます(すっきりと、気取らぬ笑みを)
      さて、今日よりここはお嬢様のお部屋 ご存分にお使いになればよろしいかと(片膝をつき、ボーンチャイナのカップを預かり)
      替えのお召し物はこちらに 新聞は「いつもの場所」にございます(四角い跡がついたその場所にパリッとアイロンのきいた新聞が置かれていて)
      それでは、皆様がお目覚めになるまで…しばしの間、ごゆるりと(黒の青年と入れ違いに、ハウスメイドたちが活動をはじめて) -- アリステア 2013-06-27 (木) 02:00:45
  • (いつのまにか、窓際に黒い猫。赤い目が興味深げにフランツィスカを見る) -- exp013929.png 2013-06-26 (水) 23:15:38
    • ……っっ!?
      ……
      ………
      …………ふー、なんだ…ただの猫か。驚かせる…
      (怪しげな気配がすれば一瞬盛大にビクつき読んでいた新聞を取り落としかけるも、眼鏡をクイッと窓辺に目を凝らして正体を探る。)
      (見た目は猫。実に猫らしい猫、である。フランツィスカはガサガサと音が鳴るよう、オーバーアクションで新聞を開いて視線を戻す。)
      (でもまだほんとうは、心臓がちょっとドキドキしてる。)
      -- フランツィスカ 2013-06-26 (水) 23:25:32
      • クキ♪(空気の漏れるような音を立てて、猫が笑う。…いや。笑ったように見えた、かもしれない)
        (そのままストンと部屋の床に跳び下りて、 足音を立てずフランツィスカの足下へ…)
        (ちょこんと「おすわり」の姿勢で、見上げつつ訊ねる) この部屋に住んでいたニンゲンの、子どもかい? -- 名簿/464608 2013-06-26 (水) 23:36:42
      • ほわああああああああ!!!!!!(開いた新聞をそのまま真っ二つに引き裂きつつ大絶叫)
        はー はー はあーー はー はー………お、お前。あ、あれ。化け、ばけものの猫だな。そ、そうなんだろう…!?
        (肩を上下に揺らしながらなんとか正気を保つフランチェスカ。接待で行った見世物小屋でしゃべる動物を見ていなければ即死だった)
        ……子供…? …ふん…そうだな、そのほうが何かと都合がよいかもしれんな。 そういうことに、しておいてくれ。
        -- フランツィスカ 2013-06-26 (水) 23:45:24
      • 「こっち」に来てから、それだけ驚いてもらえたのは初めてかもしれないね(目を細めて、ゴロゴロとノドを鳴らす)
        子どもでなければ、兄弟か孫か… とにかく、魂の匂いがそっくりなんだよね。前ここに住んでいた、いつも疲れた顔してたニンゲンと
        (魂の一部を主食にする妖怪。フランツィスカの足に顔を近づけ鼻をスンスンならす) …今にも落ちそうな、熟しきった果実の匂い
        君は(ふいっ、と離れて窓へと向かい) 似てるけど、ずっと若い匂いがするね。腐り落ちるまで、まだ当分かかりそうだ
        (ひらり、窓に飛び乗って) ねえ、彼は何処に行ったのかな? 君、知らないかい? -- 名簿/464608 2013-06-26 (水) 23:55:54
      • (訝るような視線を向けつつも、耳を傾け猫の話を聞く。…正確には、聞き流すことができなかった。)
        (化け物には化け物の理屈があるのだろう。その口から語られるそれは、何も間違ってなどいないのだから。)
        さあ知らんね……大方すっかりこの世から消えてしまったんじゃないか? ははは……
        …なんせその男ときたら、人に生まれたくせに…人として活きようとはしなかったのだろうからな。むべなるかな…

        (それが今じゃあ……猫氏と楽しくおしゃべりだものな。 まったく面白い冗談だ…)
        --フランツィスカ 2013-06-27 (木) 00:13:38
      • クキ♪(窓辺にたたずむ猫が、今度ははっきりと笑う。笑ったのだと、確信できるかもしれない)
        残念だね。ああしたニンゲンは、とても猫に好かれるのに(柔軟な首をゆっくりと傾げ、赤い目をスッと細めて…)
        (ひらり、窓の向こうの宵闇に黒い影が溶けて消える) またね(言葉一つ、乗せるように夜風に託して) -- おじゃましましたー exp013929.png 2013-06-27 (木) 00:22:26
      • あ………(行ってしまった。フランツィスカは指先で夜食に出されたパンを小さく丸めている途中であった。)
        猫など興味も無かったのだがなあ…人間、変われば変わるものよ…
        (背もたれにぐっと体重を預け、横目に備え付けの大きな一枚鏡を見る。フランツィスカと名乗る少女が気だるげな視線を自分に送っている)
        (手持ち無沙汰にこねこねとパンを丸める。小指の先ほどにになったそれを、あげる相手が居なくなってしまったので、仕方なく自分で食べた。)

        (フランツィスカとなったフランツはこの日、この街ではなんだって…しゃべる猫にも出会うのだ…起きうる事と、
        パンは丸めるよりもそのまま食べたほうがふわふわして食感が良いという事を再確認した。)

        (……一銭の得にもならない経験は、こんなにも面白い。)
        -- フランツィスカ 2013-06-27 (木) 00:44:54
  • セックス! -- 2013-06-26 (水) 22:27:41
    • いいかね名も知らぬ君。そう君。 …そういう事がしたいのなら、ちゃんと元気のあるうちに済ませておくんだ。
      なぜなら……衰えてからでは遅いのだから…(どこか遠くを眺めつつ
      -- フランツィスカ 2013-06-26 (水) 22:32:59
  • あ…あーー…(コホコホ) ……今はこれが自分の声、のはずだが…どうにも落ち着かんものだな… -- フランツィスカ 2013-06-26 (水) 22:22:59

Last-modified: 2013-08-08 Thu 00:20:31 JST (3923d)