HMK/0002

  • (日常の戻りつつある夜の都内。それでもまだ人のまばらな地域に、黒い女の姿があった)
    えぇ、そういう事…一足遅かったわ。対象は今や日本政府の手の中、迂闊に手出しはできない状況…
    …あら、そう言うのなら最初から私に任せて欲しかったものね。おかげさまでこちらも、大事な教え子を一人失い…挙句に依頼は失敗よ、この黒星は高くつくわね
    ただ、このまま強行しようなんていうお馬鹿さんは流石にそちらに居ないんでしょう?…ならいいわ、退き際っていつでも大切だもの。
    帰りは少し寄り道してから戻るわね、リハビリがてら…ひとつ仕事を片付けて行くから。 どういう風の吹き回し、って…そうねぇ、強いて言うなら…
    現場の空気が恋しくなったとでも言うのかしらね?まぁ、そう遅くならないから…詳細な報告はまたそっちで。
    (通話を終えると、スマホをバッグにしまい カクテルドレス姿は静かに歩き出す…そうして夜の闇に紛れていった) -- スヴェトラーナ 2021-06-22 (火) 20:40:30
  •  
  • (板橋区役所内、1F。正国と千明が四刀の妖狐と対峙していたのと時を同じくして、此方も魔剣使いとの対決が発生していた)
    (対するはニット帽にパーカー姿のラフな格好をした男。歳は20代半ばといったところだろうか 手にした脇差だけが異彩を放っていたが)
    「侵入者があるって言うんで来てみれば…何の冗談だ?子供の魔剣使いだってのか …こんな場所に来たのが運の尽きだな、見逃すなんて期待はs…づぁっ!?」
    (男の前口上を遮って肩口に突き刺さる包丁。情緒も礼儀もへったくれも無い、隙を見せるほうが悪い。血色の瞳が無言でそれを物語っていたが…)
    いっ!? え…っ?(ずきりと自分の肩にも痛みが走る。見れば、服は全く裂けていないが、出血がシャツを赤に染め上げている)
    -- ルーシェ 2021-06-10 (木) 20:41:40
    • 「バカが…人の話を最後まで聞かないからそうなる。この返報水鏡・穿、受けた傷はそっくりそのままお前に返す。これがどういう意味か分かるか?」
      (所有者を負傷させれば此方も負傷し、致命傷を与えれば同じく此方も致命傷。されど、所有者の攻撃は返ってこない分有利…ひたすらジリ貧に追い込まれるばかりである)
      (そう…普通の相手であれば。)そっかぁ…ちょっとビックリしたけど、そゆことかー(少しシャツをはだけて見せる デス・フロントの効果で既に傷は塞がっており)
      「オイ……オイなんだよそれ、ふざけんなよ…」(男は悟った。最も相性の悪い魔剣使いにぶつかってしまった事を だがまだ勝ちの目はあると踏んでしまった。相手が子供だから。リーチの短いナイフが相手だから)
      えへへ、痛いの我慢するのはつらいけどー…あそぼっ!(決して一撃で致命傷を与えてはならない、傷が治るまで次の攻撃を加えない、激痛に耐える。そういった縛りは発生したものの、戦闘は一方的なものに終始した)
      -- ルーシェ 2021-06-10 (木) 20:58:05
      • (斬り付けるのは、痛めつけるのは楽しい。…筈だった。一撃加えれば、文字どおり身を切る痛みが伝わって、楽しむ余裕は殆ど無い)
        っぅ……!(人を殴れば自分も痛い。そういった当たり前の事を、今まさに知ったかのような展開だ 痛みがフラッシュバックし、次の攻撃を躊躇わせるほどに)
        (それでも相手が失血死するまで、延々と急所を外して斬り、刺し続けた。それはつまり、同じだけの傷を全身に受けたも同然で…)
        はぁ、はぁ……ぼくのー か、勝ちぃ…(これまでの訓練と仕事によって鍛えられた精神力が無ければ、その場で倒れ伏していてもおかしくない有様だった 服はくまなく赤黒く染まり…)
        ん、しょっ…!(男の肩に刺さったままの包丁を引き抜く。痛みに備えて少し身構えたが、幸い死亡した所有者はもう魔剣の効果を発揮しなかった)
        -- ルーシェ 2021-06-10 (木) 21:06:32
      • 行かなきゃ…たぶん、敵は上の方 だよね…(千明達が使ったのとは別の階段で上を目指す…ふらつきながら)
        (道中、黒装束の妨害を幾度か受けたが 目的であるオプスタンディングの所有者を発見できず 屋上まで到達してしまう)
        (そこでヘリを見つけ、万が一の際の逃亡阻止にとプラスチック爆弾を設置。戻りは別の階段を使って下りたところ…二人と合流した次第であった)
        -- ルーシェ 2021-06-10 (木) 21:10:18
  • (板橋区南部。有象無象の魔剣が回収、あるいは破壊され 魔剣使いの絶対数そのものが減ってくれば、交戦の機会も自ずと減り…それが起きた際は、強敵同士の戦いとなることも必然)
    (青年は今、剣禍対の1個分隊と対峙している。この事件もだいぶ長引き、これまで生き延びている剣禍対は実戦経験も豊富で、もはや素人と呼べる存在ではない精鋭だ)
    (しかし…)…だから、剣を収めてくれと言ったんだ。(静かに、鍔鳴りすらさせずに納刀。それと同時に隊長格の男が崩れ落ちる 命までは奪っておらず最低限の負傷で戦闘不能にさせた)
    「隊長ッ…! 大丈夫、まだ息がある…救護班を要請!何だ今のは…」 「おい、いま抜く手が見えたか…!?」 「くそ、散開して仕掛ける 連携だ!」
    (隊長という司令塔を失っても各個の判断で最善の行動を取り、決して独断専行はしない これまでの戦闘経験が活かされた動きだった)
    理由あって、君たち黒装束とは揉めたくないんだが… 言って聞かせて、分かる相手じゃないなら…仕方がない。少しばかり…痛い目を見てもらう(すらり、今度は相手に見えるように腰の四振りを抜刀する…そう、二刀ではなく四刀をだ)
    臥待月四刀流…送南風(おくりまじ)(両手の二刀、それに左右の尻尾が掴む二刀という、人間には不可能な四刀の扱い。半時計周りに時間差で四刀を振り下ろせば…不可視の風の刃が狙い違わず飛来して)
    (残る4人の隊員達の足に綺麗なほどに真っ直ぐな刀傷を残す これでまともに歩くことは困難、近接攻撃手段は封じたも同然だ…が、それで戦意を喪失する筈もない)
    「クソがぁっ…化け物かよ!」(官給品の拳銃を抜き、発砲する者。それに合わせ、刀ごと手首をくいと捻ると…風が巻き起こる。弾道そのものが大きく逸れ…翡月の背後にあった標識に穴を穿つ)
    ……もういいだろう。追ってこなければ、何もしない…じき助けが来る(無論、放っておけば死ぬ傷だが…応急処置が出来る程度には生かしてある。黙って背を向け、その場を去るべく歩き出した)
    「な……んだよ、あれ…」「くっ、現状の戦力では…」(今度こそ完全に戦意を挫かれ、追撃の意思も失った。呆然と、翡翠色の背を見送るよりほか無かった)
    -- 翡月 2021-05-31 (月) 21:51:49
    • (静寂の戻った戦場に、再び悲鳴が響く。どこから現れたのか、黒で統一された邪教徒めいた衣装の集団が…これまた揃いの短剣で剣禍対の面々を刺し殺したのだ。)
      っ……!(睨みつける先は、集団の中央に立つ…一人だけ長剣を携えた人物。やはり揃いの頭巾でその表情は伺えないが…)
      「きゃはははは、相変わらず詰めが甘ぇーんですよテメーは!顔見られて生かしとくとかどんな自殺志願なんで?それともなぁーに、このクソ共に同情しちゃった?」
      (耳障りな甲高い声で、長剣を手にした女は喋る)彼らは戦意を失っていた…なのに、なにも殺す必要は無いだろう?また追ってくるなら、その時仕留めればいいんだ…
      「だからクソ甘ぇーっつってんですよ、砂糖か?砂糖の塊でできてんのか、あぁ!? 敵は殺す、そんな小学生でも分かる理屈を実行しねーってのはアタシ到底理解できませーん」
      (剣先で死体に触れると、淡い光が流れ込み…それまで死体だったものが、ゆらりと立ち上がる。傷口も綺麗に塞がっているが、目は虚ろで)
      「使えるモンは何でも使う、立ってるモンは剣禍対でも使え。ザコでも戦力増強に役立ってもらおーじゃねーですか あぁ、もちろんきちんと蘇生なんてしちゃやらねーですが?」
      「中途半端に生かすと、アタシの忠実な奴隷ちゃんになってくれるっつーのはホント便利だわ 下手に自意識残すとテメーみたく扱いづらくてしょうがねーんで、きゃははは!」
      ………。(もはや表情は面の下に閉ざし、かつての敵が物言わぬ味方になり、揃いの短剣を手にするさまから目を逸らすのだった…)
      -- 翡月 2021-05-31 (月) 22:10:17
  • (都内某所。高層ビルの屋上で夜風に吹かれながらスマホを片手に通話中)…うん、うん。 そうだよー
    だいたいの活動範囲はー、どのへんっていうの…分かったとおもうー …え? どう思うってー…
    ぼくの勘でいいならだけどー、同業者ってとこかなー どこのかまではわかんないけど…ね? あ、やっぱりー?(くすくす笑いながら)
    今のところはもんだいないよ? 剣禍対にも、味方って思わせてるし……えっとー、共犯者!…ちがう、協力者! ぼくの体はひとつしかないからー、利用できるものは利用しなきゃー
    …もー、そう言うならこっち来て手伝ってよー こっちだって、ちゃちゃっと終わらせてかえりたいのー!(ぷんすか)
    今のところ、封鎖区域の外に持ち出す方法って、だれも知らないみたーい だから、最初の…プランAだっけ?でいくよー うん…確保できたら知らせるってばー、こっちだっておしごとだし…
    じゃあ、またねー?(通話終了、ポケットにスマホをしまうと伸びをして)んー…っ、できれば帰りはー、下水じゃないルートがいいなぁ…
    -- ルーシェ 2021-05-20 (木) 21:38:34
  • (オプスタンディングの手がかりを掴んだ一件。あれからというもの、行動範囲は主に封鎖区域の境界付近がメインになった)
    (剣禍対の人員が犠牲になった場所を中心に、調査を続けているが…生存者はおろか魔剣使いとも出くわさない、なんとも静かなものだ)
    (現在の地点は北区の南部から、板橋区に差し掛かろうというところ。静かすぎる。不自然なほどに静かだった)
    風の音ぐらいしかしなーい…へんなの…(異変には気付いている。そして後方から距離を置いて、尾行してくる気配にも)
    -- ルーシェ 2021-05-18 (火) 21:04:59
    • (行き止まりでなさそうな方へ、道を曲がり進んでいくと…また気配が後ろに増えた。声をかけるでもなく、一定の距離を保ち続けている何者かが…)
      (大抵この手合いは、殺気やら何やらを隠しきれないものだが…これまでのどの経験にも当てはまらない、異様な存在だった。)
      (開けた交差点に出たところで、ふと尾行者の姿を見てやろうと…放置された車のサイドミラーでちらりと後方を確認する)
      っ……なに、あれ…(思わずぎょっとした 真っ黒な装束に、覗き穴を開けた頭巾で顔を隠した…揃いの衣装の二人、手には先日見た短剣を持っている)
      -- ルーシェ 2021-05-18 (火) 21:14:57
      • (その、ほんの一瞬の動揺が相手に伝わったのかは定かではないが…状況が動いた。前方に、左右に、それぞれ揃いの黒装束が2人ずつ…四方で計八人。)
        (それが進路も退路も塞ぐようにして囲み…囲みはするが何も喋らないのだ)…ねーねー、そんなヘンな格好して、暑くないのー?(どうにもやりづらい、と感じた)
        (殺意を向けてくる相手で、意思の疎通ができない輩は大勢いた。しかしここまで意図の分からない、意味の分からない存在というのは初めてで…困惑を隠しきれない)
        もー、だんまり? その剣持ってるってことはー…ぼく聞きたいこと山ほどあるんだけどー しゃべってくれないと、無理矢理聞き出しちゃうよー?
        (ナイフと包丁を引き抜いて狂的に笑う。心が呑まれないよう、極力普段どおりを心がけるために…すると黒集団も短剣を構えた)
        あはっ、やっとやる気になったぁ…それじゃあ あーそぼ? ここならほかに誰もみてないしー…試しておきたかったんだよねー
        (先制するように包丁投擲。次いで切りかかるデス・フロントの刃は歪に、禍々しく長くなっている。それは有刺鉄線で形作られた刃だ)
        隠し玉ーっていっても 少しぐらい慣れておかないと…いざって時に役に立たないからねー(前方二人を一瞬で仕留めると、倒れかけたその体を蹴り付けて反動で右側の二人へ)
        -- ルーシェ 2021-05-18 (火) 21:37:32
      • (先制されたとはいえ、残りの黒装束は既に臨戦態勢。二名が挟み込むように両側から短剣の一撃を繰り出す…残りの4名も距離を詰め、すぐに背後に迫るだろう)
        (片側の一人は歪になったトレンチナイフがずたずたに切り裂いた。しかし同じように、黒装束もルーシェへ短剣を突き立てた)
        ぐ、うっ……!(それを半ば強引に引き抜いて、ぼたぼたと滴る血。傷口自体は速やかに塞がっていくが)
        いたい……だけじゃ、ないんだよー?(その血だまりから、無数の有刺鉄線が凄まじい勢いで伸び…眼前の黒装束を締め付ける ぎちぎちと肉に棘が食い込む音の後、バラバラに引き裂かれ肉片と化す)
        (その異様な光景に、残った四人が警戒を示し…不用意に接近せず、間合いを開けてじりじりと囲む動きへと切り替える)
        あはっ、もう半分になっちゃったよー? どうするのかなー ねーねー、本気でこないとしんじゃうよー
        (生き物のように蠢く幾つもの有刺鉄線は、獲物に狙いを定めると…瞬時に四人へ向けて伸び……)
        (結局…全てが終わったあとには黒装束と頭巾、灰の山だけが残るばかりで)…まーた剣も消えちゃった。でも、いい実験にはなったかなぁ…
        (これで暫くは不用意に仕掛けてくる事もないだろうと踏んで、調査を切り上げ帰っていくのだった)
        -- ルーシェ 2021-05-18 (火) 21:56:02
  • 作るだけ作っておくー -- ルーシェ 2021-05-15 (土) 20:27:45

Last-modified: 2021-06-22 Tue 20:40:30 JST (1039d)